JP3517919B2 - 医療用容器及び成形金型 - Google Patents
医療用容器及び成形金型Info
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- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C49/00—Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
- B29C49/42—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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- B29L2031/712—Containers; Packaging elements or accessories, Packages
- B29L2031/7148—Blood bags, medical bags
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック製の多室
からなる医療用容器とその成形金型に関する。さらに詳
しくは、アミノ酸輸液剤とブドウ糖輸液剤のように、栄
養学的観点から混合投与が望ましいが、混合すると経時
的に変質する恐れがある輸液剤、或いはある種の抗生物
質剤のように、製剤学的安定性の問題から投与直前に液
剤に溶かして用いられるものなどに使用するための、異
種薬剤の隔離収容及び無菌的混合が可能な容器、並びに
その容器を製造するためのブロー成形金型に関する。
からなる医療用容器とその成形金型に関する。さらに詳
しくは、アミノ酸輸液剤とブドウ糖輸液剤のように、栄
養学的観点から混合投与が望ましいが、混合すると経時
的に変質する恐れがある輸液剤、或いはある種の抗生物
質剤のように、製剤学的安定性の問題から投与直前に液
剤に溶かして用いられるものなどに使用するための、異
種薬剤の隔離収容及び無菌的混合が可能な容器、並びに
その容器を製造するためのブロー成形金型に関する。
【０００２】
【従来の技術】プラスチック製の柔軟な容器の内壁を、
帯状に剥離可能に熱溶着して多室を形成した上記用途の
医療用容器は、特開昭６３−１９１４９号公報、特開平
１−２４０４６９号公報、特開平２−４６７１号公報等
に開示されている。
帯状に剥離可能に熱溶着して多室を形成した上記用途の
医療用容器は、特開昭６３−１９１４９号公報、特開平
１−２４０４６９号公報、特開平２−４６７１号公報等
に開示されている。
【０００３】前記開示の医療用容器は、各室に薬液が収
容された状態で容器壁を手で圧迫するなどして熱溶着帯
を幅広く剥離できることから、薬液の混合が極めて容易
にできる。しかし、熱溶着帯を剥離する際に過度の力が
加わったり、誤って容器を落としたりすると、容器壁の
剥離部位と容器周縁の液密性を保つために必要な強溶着
部位との境界付近でピンホールが生じ易い問題点があっ
た。
容された状態で容器壁を手で圧迫するなどして熱溶着帯
を幅広く剥離できることから、薬液の混合が極めて容易
にできる。しかし、熱溶着帯を剥離する際に過度の力が
加わったり、誤って容器を落としたりすると、容器壁の
剥離部位と容器周縁の液密性を保つために必要な強溶着
部位との境界付近でピンホールが生じ易い問題点があっ
た。
【０００４】したがって本発明の課題は、プラスチック
製のブロー成形した容器の内壁を剥離可能に接着して多
室を形成した容器であって、薬液の混合が安全、確実且
つ容易にできる品質の優れた医療用容器とその成形金型
を提供することにある。
製のブロー成形した容器の内壁を剥離可能に接着して多
室を形成した容器であって、薬液の混合が安全、確実且
つ容易にできる品質の優れた医療用容器とその成形金型
を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、先ず、収容液混合後の容器落下試験に
よってピンホールの生じた容器と生じなかった容器につ
いて分析した。その結果、ピンホールの発生は、密閉系
で薬液を排出し易くするため、或いは容器壁の透明度を
損なわないようにするため、薄いシートが使われている
こと、容器壁溶着の際の熱によってシートが部分的にさ
らに薄くなっていること、薬液に過度の外力が加わると
前記境界付近（強溶着部周辺）に応力集中が生じること
などに起因すると考えられた。そこで容器内部の強溶着
部周辺を拡大鏡で調べたところ、強溶着部形成時にはみ
出した樹脂により、表面が凸凹していることが判明し
た。この凸凹をできるだけ滑らかな表面にすることによ
って、衝撃による応力集中を避けることができ、ピンホ
ールを防ぐことができるとの考えから、金型の強溶着部
該当部分に樹脂溜め用の窪みを設けたところ、前記周辺
に凸凹がない容器が得られ、医療現場で予測される程度
の衝撃によってはピンホールが発生しなかった。本発明
は、この知見に基づき完成したものである。
を解決するため、先ず、収容液混合後の容器落下試験に
よってピンホールの生じた容器と生じなかった容器につ
いて分析した。その結果、ピンホールの発生は、密閉系
で薬液を排出し易くするため、或いは容器壁の透明度を
損なわないようにするため、薄いシートが使われている
こと、容器壁溶着の際の熱によってシートが部分的にさ
らに薄くなっていること、薬液に過度の外力が加わると
前記境界付近（強溶着部周辺）に応力集中が生じること
などに起因すると考えられた。そこで容器内部の強溶着
部周辺を拡大鏡で調べたところ、強溶着部形成時にはみ
出した樹脂により、表面が凸凹していることが判明し
た。この凸凹をできるだけ滑らかな表面にすることによ
って、衝撃による応力集中を避けることができ、ピンホ
ールを防ぐことができるとの考えから、金型の強溶着部
該当部分に樹脂溜め用の窪みを設けたところ、前記周辺
に凸凹がない容器が得られ、医療現場で予測される程度
の衝撃によってはピンホールが発生しなかった。本発明
は、この知見に基づき完成したものである。
【０００６】すなわち、本発明の第１は、プラスチック
製の柔軟かつ偏平なブロー成形容器の内部が、剥離可能
な内壁溶着帯及びその両端に続く強溶着部によってシー
ルされ、複数の室が形成された容器において、前記強溶
着部内にブロー成形時の樹脂溜めを設けたことを特徴と
する医療用容器を提供するものである。
製の柔軟かつ偏平なブロー成形容器の内部が、剥離可能
な内壁溶着帯及びその両端に続く強溶着部によってシー
ルされ、複数の室が形成された容器において、前記強溶
着部内にブロー成形時の樹脂溜めを設けたことを特徴と
する医療用容器を提供するものである。
【０００７】さらに本発明の第２は、前記第１発明の容
器をブロー成形するための金型において、強溶着部に対
応する部分に、ブロー成形時の樹脂溜め用の窪みを設け
たことを特徴とするブロー成形金型を提供するものであ
る。
器をブロー成形するための金型において、強溶着部に対
応する部分に、ブロー成形時の樹脂溜め用の窪みを設け
たことを特徴とするブロー成形金型を提供するものであ
る。
【０００８】本発明医療用容器の素材は、生体に有害な
物質を溶出しない熱可塑性のプラスチックを用いる。例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、或いはそれらの混
合物等が使用できる。
物質を溶出しない熱可塑性のプラスチックを用いる。例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、或いはそれらの混
合物等が使用できる。
【０００９】本発明容器の製造工程は、ブロー成形法に
よりプラスチック製の柔軟かつ偏平な容器を造る工程
と、その容器の内部を剥離可能な溶着帯で区画する工程
とからなる。最初のブロー成形工程では、加熱された筒
状パリソンの上部、下部及び中間の一部（前記強溶着部
を形成する部位）を挟んで一対の半割金型を閉じ、ブロ
ー成形する。
よりプラスチック製の柔軟かつ偏平な容器を造る工程
と、その容器の内部を剥離可能な溶着帯で区画する工程
とからなる。最初のブロー成形工程では、加熱された筒
状パリソンの上部、下部及び中間の一部（前記強溶着部
を形成する部位）を挟んで一対の半割金型を閉じ、ブロ
ー成形する。
【００１０】金型でパリソンを前記の如く挟み、型締め
したとき、強溶着部位を形成する部分の金型間隔は、ブ
ロー成形後の容器壁２枚分の厚みに対して０．２０〜
０．９０倍の範囲内が好ましく、また、その部分にはパ
リソン圧縮時の樹脂の逃げ場所として樹脂溜め用の窪み
が設けられている。
したとき、強溶着部位を形成する部分の金型間隔は、ブ
ロー成形後の容器壁２枚分の厚みに対して０．２０〜
０．９０倍の範囲内が好ましく、また、その部分にはパ
リソン圧縮時の樹脂の逃げ場所として樹脂溜め用の窪み
が設けられている。
【００１１】剥離可能な溶着帯は、容器両側に形成され
た強溶着部間を、ヒートシール金型により比較的弱い条
件下で溶着させることにより形成できる。例えば、内層
がポリエチレンとポリプロピレンの混合物、外層がポリ
エチレンの２層シートで、その肉厚が３００〜５００μ
m の場合、３〜１５mm幅のヒートシール金型を用いて１
０〜４０kg重／cm2 、１２０〜１８０℃、５〜１５秒間
の条件下に熱溶着させればよい。
た強溶着部間を、ヒートシール金型により比較的弱い条
件下で溶着させることにより形成できる。例えば、内層
がポリエチレンとポリプロピレンの混合物、外層がポリ
エチレンの２層シートで、その肉厚が３００〜５００μ
m の場合、３〜１５mm幅のヒートシール金型を用いて１
０〜４０kg重／cm2 、１２０〜１８０℃、５〜１５秒間
の条件下に熱溶着させればよい。
【００１２】
【作用】本発明の金型において、強溶着部形成部位に樹
脂溜め用の窪みを設けたことにより、パリソンを圧縮し
た際、余分の樹脂はそこに押しやられ、溶着境界線付近
へのはみ出し量が最小限に抑えられる。その結果、溶着
境界線付近は滑らかとなり、次いで溶着帯を形成するこ
とによってピンホールが生じ難い本発明容器が得られ
る。
脂溜め用の窪みを設けたことにより、パリソンを圧縮し
た際、余分の樹脂はそこに押しやられ、溶着境界線付近
へのはみ出し量が最小限に抑えられる。その結果、溶着
境界線付近は滑らかとなり、次いで溶着帯を形成するこ
とによってピンホールが生じ難い本発明容器が得られ
る。
【００１３】
【実施例】図１に一実施例として示した容器（１）は、
内層がポリエチレンとポリプロピレンの混合物、外層が
ポリエチレンの２層からなる中空パリソンを、部分的に
２つの半割金型で挟むことにより強溶着部（２）及び樹
脂溜め（３）を形成し、次いでブロー成形した容器につ
いて、ヒートシール金型を用いて剥離可能な内壁溶着帯
（４）を形成したものである。
内層がポリエチレンとポリプロピレンの混合物、外層が
ポリエチレンの２層からなる中空パリソンを、部分的に
２つの半割金型で挟むことにより強溶着部（２）及び樹
脂溜め（３）を形成し、次いでブロー成形した容器につ
いて、ヒートシール金型を用いて剥離可能な内壁溶着帯
（４）を形成したものである。
【００１４】図２は、図１の容器成形に用いた２つの半
割金型において、閉じた状態における強溶着部成形部分
（８）、（９）中、樹脂溜め用窪み（１０）を含む部分
の横断面拡大図を示したものである。
割金型において、閉じた状態における強溶着部成形部分
（８）、（９）中、樹脂溜め用窪み（１０）を含む部分
の横断面拡大図を示したものである。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、異種薬剤の隔離収容と
投与時における無菌混合が安全、確実且つ容易にできる
医療用容器が提供される。
投与時における無菌混合が安全、確実且つ容易にできる
医療用容器が提供される。
【図１】本発明医療用容器の一実施例を示す正面図。
【図２】本発明の一対の半割金型の部分断面図であっ
て、強溶着部の樹脂溜め成形部分の横断面図。
て、強溶着部の樹脂溜め成形部分の横断面図。
１ 医療用容器
２ 強溶着部
３ 樹脂溜め
４ 剥離可能な内壁溶着帯
５ 薬剤充填、排出口部
６ 薬剤充填口部
７ 吊り下げ部
８ 半割金型の強溶着成形部分
９ 半割金型の強溶着成形部分
１０ 樹脂溜め用窪み
Claims (2)
- 【請求項１】 プラスチック製の柔軟かつ偏平なブロー
成形容器の内部が、剥離可能な内壁溶着帯及びその両端
に続く容器中間の一部に設けた強溶着部によってシール
され、複数の室が形成された容器において、前記強溶着
部内にブロー成形時の樹脂溜めを設けたことを特徴とす
る医療用容器。 - 【請求項２】 請求項１に記載の容器をブロー成形する
ための金型において、強溶着部に対応する部分に、ブロ
ー成形時の樹脂溜め用の窪みを設けたことを特徴とする
ブロー成形金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33001693A JP3517919B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 医療用容器及び成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33001693A JP3517919B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 医療用容器及び成形金型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07155363A JPH07155363A (ja) | 1995-06-20 |
| JP3517919B2 true JP3517919B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=18227836
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33001693A Expired - Fee Related JP3517919B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 医療用容器及び成形金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3517919B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0984853A (ja) * | 1995-09-22 | 1997-03-31 | Material Eng Tech Lab Inc | 臓器保存液を収容した医療用容器 |
| JP3806490B2 (ja) * | 1997-05-19 | 2006-08-09 | 株式会社大塚製薬工場 | 輸液バッグ |
| JP6782605B2 (ja) * | 2016-10-12 | 2020-11-11 | 藤森工業株式会社 | スパウトシール用金型ユニット、このスパウトシール用金型ユニットを用いたスパウト取り付け方法及びスパウト取り付け構造 |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP33001693A patent/JP3517919B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07155363A (ja) | 1995-06-20 |
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