JP6782605B2 - スパウトシール用金型ユニット、このスパウトシール用金型ユニットを用いたスパウト取り付け方法及びスパウト取り付け構造 - Google Patents

スパウトシール用金型ユニット、このスパウトシール用金型ユニットを用いたスパウト取り付け方法及びスパウト取り付け構造 Download PDF

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Description

本発明は、スパウトシール用金型ユニット、このスパウトシール用金型ユニットを用いたスパウト取り付け方法及びスパウト取り付け構造に関し、さらに詳しくは、袋本体部とスパウトとをシールする際に生じる融解物がはみ出すことのないスパウトシール用金型ユニット、このスパウトシール用金型ユニットを用いたスパウト取り付け方法及びスパウト取り付け構造に関する。
袋本体部の縁部にスパウト(「spout」)がシールされてなる包装容器が従来から存在する。この形態の包装容器を構成するスパウトは、取り付け部及び注出口部から主に構成されている。取り付け部は、スパウトを袋本体部の縁部にシールして取り付けるための部位である。この取り付け部としては、平面視したときの形状が菱形や略菱形に形成され、側面視したときの形状が長方形に形成された、いわゆる舟形状のものを代表例として挙げることができる。こうしたスパウトは、袋本体部の縁部にて、取り付け部の外面と袋本体部の内面とがシールされることにより袋本体部に取り付けられている。
スパウトが袋本体部の縁部にシールされてなる包装容器は、取り付け部と袋本体部とをシールするときに、様々な工夫がされており、シール不良の発生が抑制されている。
例えば、特許文献1に記載されているスパウトは、樹脂だまりが発生することを防止することを目的として構成されている。このスパウトは、注出口、融着固定部及び融着薄肉部から構成されている。注出口は、筒状に形成されている注出筒の一端に設けられている。融着固定部は袋本体部に固定される部位であり、注出筒の他端で注出筒の軸方向と直交する方向に延びている。また、融着薄肉部は、融着固定部の長手方向に延び、融着固定部の側端に連続して構成されている。このスパウトにおいて、融着薄肉部の上端部は、融着固定部が袋体の上端に固定される位置よりも、樹脂だまり間隔だけ下方に離れた部分に位置されるように構成されている。
また、特許文献2に記載されているスパウトは、このスパウトを袋本体部に装着するときに、袋本体部の内面にスパウトを容易に融着させることができ、かつ、シール不良部が発生しないスパウトを提供することを目的としている。このスパウトは、中空管部と、この中空管部の下方に袋本体部の周縁のシール部に装着するための取り付け部とを有している。
取り付け部は、本体部、突起部、及び薄肉部により構成されている。本体部は、縦方向の前後が鋭角になっている所定の高さの舟形状をなしている。突起部は、本体部の外表面に複数設けられており、各突起部は、本体部の外周面から外側に突出し、周面に沿うようにして形成されている。そして、薄肉部は、本体部の前後両端に形成されている。この薄肉部は、厚さが0.3〜1mmの平板からなり、取り付け部の高さ方向において、取り付け部上端から下端方向かって幅が狭くなっている。
特開2004−210321号公報 特開2006−089047号公報
上記特許文献1で提案されているスパウトでは、袋本体部とスパウトとがシールされる部分に対し、袋本体部の外側の端縁には樹脂だまりが生じることを防止する工夫がされている。しかしながら、内側の端縁では、シールした際に発生する融解物がシール部からはみ出すおそれがある。
また、特許文献2で提案されているスパウトでは、スパウトの両端が薄肉部として構成されているので、スパウトと袋本体部とをシールする際に、薄肉部が融けてしまうおそれがある。薄肉部が融けてしまった場合、融けたことにより生じる融解物がシール部からはみ出すおそれがある。
シールした際に融けたことにより生じる融解物がシールした部分からはみだしてしまうと、見た目が悪くなるだけでなく、融けて生じた融解物が固まったときに、その位置に応力が集中してしまい、破損の原因にもなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、スパウトの取り付け部やシート材が融け出した融解物がはみ出してなるシール不良の発生を抑制することができるスパウトのシール用金型、このシール用金型を用いたスパウトの取り付け方法及びスパウト取り付け構造を提供することにある。
(1)上記課題を解決するための本発明に係るスパウトシール用金型は、スパウトの取り付け部に袋本体部を構成するシート材を熱圧着でシールする際に用いるスパウトシール用金型であって、前記取り付け部の両側から、該取り付け部の側面部と該側面部の外側に配置された前記シート材とを挟み込む一対の金型を有し、前記一対の金型が対向する面は、シール面として構成され、前記シール面の一部には、前記側面部の張り出し形状に対応する形状の凹部が形成され、前記シール面には、前記金型の厚さ方向における前記袋本体部側の端縁に、前記凹部の凹む方向に該シール面が窪んだ窪み部が、当該凹部が凹み始める凹部の両端部と該両端部から一定の距離だけ外側に離れた位置との間に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、上記のように、シール面には、金型の厚さ方向における袋本体部側の端縁に、窪み部が、凹部が凹み始める凹部の両端部と両端部から一定の距離だけ外側に離れた位置との間に形成されているので、スパウトの取り付け部と袋本体部を構成するシート材とをシールしたときに、スパウトの取り付け部の両端部の位置で、全体のシールの強度に対してシール強度が相対的に低い低強度シール部を形成することができる。低強度シール部の形成は、シールした際に発生する融解物の発生を抑制し、シールした部分から、融解物がはみ出してしまうことを抑制することができる。
本発明に係るスパウトシール用金型において、前記窪み部が、前記金型によって熱圧着されて融け出した融解物を逃がす逃がし部として機能する。
この発明によれば、シールしたときに融解物が生じた場合でも、スパウトシール用金型に形成された窪み部に逃がすことにより、融解物がシールされた位置から外部にはみ出ることを抑制することができる。その結果、融解物が固まったときに異物としてシールした部分の近傍に存在することを防止することができる。
(2)上記課題を解決するための本発明に係るスパウト取り付け方法は、スパウトの取り付け部に袋本体部を構成するシート材を熱圧着でシールしてスパウトを袋本体部に取り付けるスパウト取り付け方法であって、前記取り付け部の両側から、該取り付け部の側面部と該側面部の外側に配置された前記シート材とを、一対の金型で挟み込んでシールするシール工程を有し、前記一対の金型の対向する面が、シール面として機能され、前記シール面の一部には、前記取り付け部の側面部の張り出し形状に対応する形状の凹部が形成され、前記凹部が凹み始める凹部の両端部と該両端部から一定の距離だけ外側に離れた位置との間には、該凹部の凹む方向に窪んだ窪み部が、該金型の厚さ方向における前記袋本体部側の端縁に形成されおり、前記取り付け部の側面部と前記シート材とは、前記窪み部を除いた前記シール面を前記シート材に密着させてシールされることを特徴とする。
この発明によれば、上記の窪み部が形成された金型を用い、窪み部を除いたシール面をシート材に密着させてシールするので、スパウトの取り付け部と袋本体部を構成するシート材とをシールしたときに、スパウトの取り付け部の両端部の位置で、全体のシールの強度に対して、シール強度が相対的に低い低強度シール部を形成することができる。そのため、シールした際に発生する融解物の発生を抑制でき、シールした部分から、融解物がはみ出してしまうことを抑制することができる。
本発明に係るスパウト取り付け方法において、前記シール工程では、前記金型によって熱圧着されて融解した融解物を前記窪み部に逃がしている。
この発明によれば、シールしたときに融解物が生じた場合でも、スパウトシール用金型に形成された窪み部に逃がすことにより、シールされた位置から、融解物が外部にはみ出でることを抑制することができる。シールした部分から融解物がはみ出さないので、融解物が固まったときに、シールした部分の近傍に異物が存在することを防止することができる。
(3)上記課題を解決するための本発明に係るスパウト取り付け構造は、スパウトの取り付け部を構成する側面部に袋本体部を構成するシート材が熱圧着されることによって前記スパウトが前記袋本体部に取り付けられたスパウト取り付け構造であって、前記取り付け部の高さ方向の前記袋本体部側の端縁における、当該取り付け部の両端部と該両端部から一定の距離だけ外側に離れた位置との間には、前記シート材同士がシールされるシール強度に対して相対的に低い低強度シール部が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、上記のように、スパウトの取り付け部分にシート材同士がシールされる全体のシール強度に対しシール強度が相対的に低い低強度シール部が形成されるので、シールした際に発生する融解物の発生を抑制でき、融解物がシールした部分からはみ出してしまうことを抑制することができる。
本発明によれば、スパウトの取り付け部やシート材が融け出した融解物がはみ出してなるシール不良の発生を抑制することができるので、完成した包装容器の外観を良好にすることができるだけでなく、完成した包装容器の品質を高い水準にすることができる。
本発明に係るスパウトシール用金型を側方からみた平面図である。 本発明に係るスパウトシール用金型を図1のI−Iの方向から見た平面図である。 スパウトを構成する取り付け部の側面部が正面に位置する方向から見た平面図である。 蓋部が外されたスパウトを注出部の先端側から見た平面図である。 スパウト及び袋本体部を構成するシート材をスパウトシール用金型でシールする工程を示す説明図である。 窪み部に着目し、スパウトの取り付け部とシート材とをシールしている工程を静止画的に示した説明図である。 本実施形態のスパウト取り付け構造が適用された包装容器の平面図である。 本実施形態のスパウト取り付け構造と従来のスパウト取り付け構造とを比較して示した説明図である。 実施例のレッドチェック試験の結果を撮影した写真である。 比較例のレッドチェック試験の結果を撮影した写真である。 動耐圧試験の結果を示すグラフである。 落下試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明に係るスパウトシール用金型1、このスパウトシール用金型1を用いたスパウト取り付け方法及びスパウト取り付け構造の1つ形態の例を挙げて説明するものであり、本発明の技術的範囲は、以下の説明の内容及び図面に示した形態に限定されるものではなく、実施形態に示した技術的思想と同様の形態を含むものである。
[基本構成]
(スパウトシール用金型)
本発明に係るスパウトシール用金型1は、スパウト30の取り付け部31に袋本体部61を構成するシート62材を熱圧着することによってシールする際に用いる金型である。このスパウトシール用金型1は、取り付け部31の両側から、取り付け部31の側面部32と、側面部32の外側に配置されたシート材62とを、挟み込む一対の金型11,21を有している。金型11,21は、スパウト30を構成する取り付け部31の側面部32の張り出し形状に対応する形状の凹部12,22が形成されたシール面10,20を有している。
そして、シール面10,20には金型11,21の厚さ方向における袋本体部61側の端縁に、凹部12,22の凹む方向にシール面10,20を窪ませた窪み部15,25が、凹部12,22が凹み始める凹部12,22の両端部と両端部から一定の距離だけ内側で重なった位置に形成されている。
(スパウト取り付け方法)
本発明に係るスパウト取り付け方法は、スパウト30の取り付け部31に袋本体部61を構成するシート材62を熱圧着することによって、スパウト30を袋本体部61に取り付ける取り付け方法である。このスパウト取り付け方法は、取り付け部31の両側から、取り付け部31の側面部32と、側面部32の外側に配置されたシート材62とを、一対の金型11,21で挟み込んでシールするシール工程を有している。金型11,21は、取り付け部31の側面部32の張り出し形状に対応する形状の凹部12,22をシール面10,20に有している。凹部12,22が凹み始める凹部12,22の両端部と両端部から一定の距離だけ内側で重なった位置の局部には、凹部12,22の凹む方向に窪ませた窪み部15,25が、金型11,21の厚さ方向における袋本体部61側の端縁に形成されている。
取り付け部31の側面部32とシート材62とは、窪み部15,25を除いたシール面10,20をシート材62に密着させてシールされる。
(スパウト取り付け構造)
本発明に係るスパウト取り付け構造は、スパウト30の取り付け部31を構成する側面部32に袋本体部61を構成するシート材62が熱圧着されることによってスパウト30が袋本体部61に取り付けられる取り付け構造である。このスパウト取り付け構造は、取り付け部31の高さ方向の袋本体部61側の端縁における、取り付け部31の両端部と両端部から一定の距離だけ外側に離れた位置との間の局部には、シート材62同士がシールされるシール強度が相対的に低い低強度シール部70が形成されている。
以下、スパウトシール用金型1、このスパウトシール用金型1を用いたスパウト取り付け方法、及びスパウト取り付け構造について具体的に説明する。
[スパウト]
まず、図3及び図4を参照し、本発明が適用されるスパウト30の概要について説明する。なお、図3及び図4に示したスパウト30は、本発明が適用されるスパウトの一例を示しており、本発明が適用されるスパウトは、図3及び図4に示した形態のスパウト30には限定されない。
スパウト30は、取り付け部31、注出部40及び蓋部50とから構成されている。なお、図3は、蓋部50が注出部40に被せられたスパウト30の形態について側面部32が正面に位置する方向から見た平面図であり、図4は、蓋部50が外されたスパウト30の形態を注出部40の先端側から見た平面図である。
取り付け部31は、いわゆる舟形形状をなしている。舟形形状とは、取り付け部31の横方向(図4の符号Yで示した方向)の両側の側面部32が外側に向かって張り出し、縦方向(図3及び図4の符号Xで示した方向)の両側において、側面部32同士が鋭角を形成して尖った形状をなしている。側面部32の高さ方向(図3の符号Zで示した方向)の寸法が、一定に形成されている。
各側面部32は、X方向の両端から中央に向かうに従って、Y方向の中心から外側に向かって傾斜する傾斜面部33と、X方向の中心部分にてY方向の外側に向かって突出する湾曲部34とから構成されている。湾曲部34は、図4に示すように、スパウト30を注出部40の先端側から見たときの形状が、円弧状をなしている。また、各側面部32には、縦方向に延びる複数の突起部35がそれぞれ形成されている。
取り付け部31の中心には、図3には示していないが、この側面部32の高さ方向(図3の符号Zで示した方向)を貫通する穴が形成されている。この穴は、後述する注出部40の内部に形成された注出路41と連通されている。なお、取り付け部31の高さ方向(Z方向)は、後述するスパウトシール用金型1を構成している一対の金型11,21の厚さ方向に一致している。
注出部40は、取り付け部31の高さ方向の一方の面から突出している。注出部40は、先端側が先細り状をなす筒状に形成されている。注出部40の内部には、取り付け部31の中心部に形成された穴に連通された注出路41が、注出部40の軸方向(図3の符号Zで示した方向)に延びている。注出部40の外面には、周方向に延びる複数のストッパ42が形成されている。ストッパ42は、先端側が取り付け部31側に向かって延びている。そのため、ストッパ42は、返しとして機能しており、注出部40の外側に被せられたチューブ等が容易に注出部40から外れてしまうことを抑制している。
蓋部50は、筒状の本体部51と本体部51の上部に設けられた開封補助部52とを備えている。本体部51は、下部から上部に向かうにしたがって直径が徐々に小さく形成されている。開封補助部52は、一対の板状の部材により構成されている。開封補助部材52を構成する各板状の部材は、本体部51の上部にて、本体部51の外面から外側に向かって張り出している。
なお、上述したように、図3及び図4に示したスパウト30は、本発明が適用されるスパウト30の1つの例を示したものである。本発明が適用されるスパウト30は、取り付け部31が舟形をなしていれば、図3及び図4に示した形態には限定されない。
[スパウトシール用金型]
スパウトシール用金型1は、図1及び図2に示すように、一対の金型11,21により構成されている。スパウトシール用金型1は、これら一対の金型11,21で、スパウト30と袋本体部61を構成するシート材62とを挟み込むことにより、スパウト30とシート材62とをシールする。各金型11,21の対向する面は、シール面10,20として構成されている。そして、各シール面10,20には、凹部12,22がそれぞれ形成されている。
凹部12,22の形状の凹みの形状は、スパウト30を構成する取り付け部31が張り出す形状に対応している。図1及び図2に示した例のスパウトシール用金型1において、凹部12,22の形状は、図1に示すように、各金型の端部Eから一定の距離L1だけ中央側に離れた位置P1までの領域16,26は、シール面10,20が平坦にそれぞれ形成されている。そして、位置P1からそれぞれ凹み始めている。位置P1とこのP1から中央側に距離L2だけ離れた位置P2との間には傾斜した領域13,23がそれぞれ形成されている。そして、位置P2同士の間には湾曲した領域14,24がそれぞれ形成されている。湾曲した領域14,24は、断面の形状が円弧を描く曲面により形成されている。
また、各金型11,21のシール面10,20には、窪み部15,25がそれぞれ形成されている。この窪み部15,25は、凹部12,22の両端部の位置で、且つ、金型11,21の厚さ方向における袋本体部61側の端縁に形成されている。具体的に、窪み部15,25は、凹部12,22の両端とこの両端よりも内側で一定の距離だけ重なった局部にそれぞれ形成されている。窪み部15,25は、図1に示すように、シール面10,20の表面から凹部12,22が凹む方向に向かって微少な深さだけ窪むことにより形成されている。この窪み部15,25の深さは、凹部12,22の深さの20%以上、30%以下に形成されている。
また、図2に示すように、各窪み部15は、両端部から外側に向かって、金型11,21の厚さ方向(Z方向)の端縁から厚さ方向の内側に向かって急激に立ち上がる第1の斜面15aと、第1の斜面15aよりも外側で、第1の斜面15aの最も高い部位から厚さ方向の端縁に向かって緩やかに傾斜する第2の斜面15bとにより構成されている。なお、図2には示されていないが、金型21の窪み部25も同様に、厚さ方向の端縁から厚さ方向の内側に向かって急激に立ち上がる第1の斜面と、第1の斜面よりも外側で、第1の斜面の最も高い部位から厚さ方向の端縁に向かって緩やかに傾斜する第2の斜面とにより構成されている。すなわち、窪み部15,25をシート面の正面から見たとき、窪み部15,25の形状は、三角形又は三角形に近い形状をなしており、中心側に近い斜辺の傾斜角が大きく、凹部12,22の両側から外側に離れた斜辺の傾斜角が小さく形成されている。なお、窪み部15,25の機能及び作用については、後述のスパウト取り付け方法で説明する。
[スパウト取り付け方法]
スパウト30は、上記のスパウトシール用金型1によって袋本体部61にシールされることにより取り付けられる。このスパウト取り付け方法を構成するシール工程は、図5に示すように、スパウト30の取り付け部31の両側から、取り付け部31の側面部32と面部の外側に配置された前記シート材62とを、一対の金型11,21で挟み込んでシールする。
金型11,21は、スパウト30を構成する取り付け部31の側面部32の張り出し形状に対応する形状の凹部12,22をシール面10,20に有している。凹部12,22を備えたシール面10,20は、相互に対向して配置されている。これらの金型11,21において、凹部12,22が凹み始める凹部12,22の両端と両端から一定の距離だけ内側で重なった位置の局部には、窪み部15,25が形成されている。窪み部15,25は、凹部12,22が凹む方向に窪ませて、金型11,21の厚さ方向における袋本体部61側の端縁に形成されている。
シール工程では、一対の金型11,21が相互に接近し、スパウト30の取り付け部31と袋本体部61のシート材62とが、金型11,21によって挟み込まれることによりシールされる。その際、取り付け部31とシート材62とは、熱圧着部のシール面10,20に形成された凹部12,22の位置に挟み込まれる。取り付け部31とシート材62とが熱圧着部の凹部12,22の位置で挟み込まれたとき、取り付け部31とシート材62とは、窪み部15,25を除いたシール面10,20がシート材62に密着される。一方、窪み部15,25の位置では、シート材62とシール面10,20との間に微少な隙間が形成される。すなわち、圧着されない。
図6は、金型11,21で取り付け部31とシート材62とを挟み込んでシールする際の窪み部15,25の部分を示している。なお、図6は、窪み部15,25に着目して拡大し、スパウト30の取り付け部31とシート材62とをシールしている工程を静止画的に示した説明図である。
スパウト30の取り付け部31とシート材62とが、一対の金型11,21により挟み込まれてシールされるときに、窪み部15,25は取り付け部31の端部と、端部から縦方向(X方向)に一定の距離だけ重なった部分に位置される。そのため、窪み部15,25に対応する領域では、シート材62同士が金型11,21によっては圧着されないか又は低い強度シールされるので、シール強度が、他の領域よりも低くなる。シート材62において、窪み部15,25に対応する領域が金型11,21によって圧着されない場合、シート材62の融け出す量が少ない。その結果、融け出したシート材62がシール部分からはみ出すことがない。
また、取り付け部31の端部及び、この端部から一定の距離だけ離れた位置で融け出した融解物の量が不必要に多い場合、融解物は、窪み部15,25に収容される。すなわち、窪み部15,25は、窪み部15,25の内側に融解物を逃がすための逃がし部として機能する。融解物が窪み部15,25の内側に逃げ込む結果、窪み部15,25は、融解物がシール部の外部にはみ出すことを防止する。「融解」「融ける」とは、固体それ自体が液体又は流動体になることをいい、「融解物」とは、固体それ自体が液体又は流動体になったものをいう。
[スパウト取り付け構造]
スパウト30の取り付け部31と袋本体部61との取り付け構造について図7及び図8を参照して説明する。なお、図7は、本発明のスパウト取り付け構造が適用された包装容器60の1つの例を示したものである。
図7に示した包装容器60では、袋本体部61は、一対のシート材62の周縁がシールされて形成されている。袋本体部61の上部には、厚さ方向の中央よりも一方側に斜めシール部63が設けられている。斜めシール部63は、袋本体部61の上縁の中央又は略中央から、厚さ方向の一方側に向かって斜め下側に延びて形成されている。すなわち、斜めシール部63は、袋本体部61の上縁の中央又は略中央の位置と一方側の側縁とを斜めに横切るようにして形成されている。スパウト30は、この斜めシール部63の位置で袋本体部61に取り付けられている。
本実施形態のスパウト取り付け構造では、この図7に示すように、シート材62同士のシール強度が相対的に低い低強度シール部70が形成されている。低強度シール部70は、取り付け部31の高さ方向の袋本体部61側の端縁における、取り付け部31の両端と両端から一定の距離だけ外側に離れた位置との間の局部に形成されている。なお、「袋本体部61側」とは、具体的に、斜めシール部の取り付け部31の両端の位置であって、斜めシール部63における袋本体部61の内側の端縁63aと外側の端縁63bのうち内側の端縁63aを意味する。スパウト取り付け構造がこの低強度シール部70を備えることにより、図8を参照して説明するように、シール部から融解物がはみ出すことを抑制される。
低強度シール部70を設けたスパウト取り付け構造では、図8(A)に示すように、斜めシール部63において、低強度シール部70の位置では、融解物が斜めシール部63から袋本体部61の内側にはみ出すことがない。一方、低強度シール部70を有しない従来のスパウト取り付け構造では、図8(B)に示すように、取り付け部31の両端では、シールした際に融け出した融解物が袋本体部61の内側にはみ出している。図8(B)において、符号100で示したものが、融解物のはみ出しである。
図8(B)に示した従来のスパウト取り付け構造では、はみ出した融解物が固まった後、はみ出し100の部分に応力が集中し、袋本体部61の破損の原因となる。また、はみ出し100の部分が突出した異物として形成されてしまう。シート材62が、このはみ出し100により形成された異物の位置で、袋本体部61が外部にこすれたりして外力が付加されると、異物の位置で袋本体部61が破損するおそれがある。これに対し、図8(A)に示した本実施形態の包装容器60では、はみ出しが生じないため、従来のスパウト取り付け構造で生じていた不具合の発生が抑制される。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳しく説明する。
スパウト30と袋本体部61とを本発明に係るスパウトシール用金型1を用いたスパウト取り付け方法によって実施例1から実施例4を製作した。表1は、各実施例の製作に用いたスパウトシール用金型1の形態をまとめて示したものである。表1に記載した第1金型から第4金型は、形態がそれぞれ異なる本発明に係るスパウトシール用金型1を意味する。
表1に示すように、第1金型から第4金型が用いられるシール装置は、いずれも半自動機である。また、表1に記載した項目名「深さ」は、図1に示した窪み部15,25の深さ方向の寸法dであり、項目名「幅」は、図2に示した、スパウトシール用金型1の厚さ方向の寸法hである。
第1金型は、上側の金型11だけに窪み部15を形成し、下側の金型21には、窪み部25を形成していない形態である。第1金型において、上側の金型11に形成した窪み部15の深さ方向の寸法は2mmであり、厚さ方向の寸法は2mmである。
第2金型から第4金型は、上側の金型11と下側の金型21の両方に窪みを形成した形態である。第2金型において、上側の金型11及び下側の金型21に形成した各窪み部15,25の深さ方向の寸法は2mmであり、厚さ方向の寸法は2mmである。第3金型において、上側の金型11及び下側の金型21に形成した各窪み部15,25の深さ方向の寸法は4mmであり、厚さ方向の寸法は2mmである。第4金型において、上側の金型11及び下側の金型21に形成した各窪み部15,25の深さ方向の寸法は2mmであり、厚さ方向の寸法は4mmである。
[実施例1]
実施例1は、第1金型を用い、スパウト30の取り付け部31に袋本体部61をシールして製作した。スパウト30と袋本体部61とは、図5に示したように、スパウト30の取り付け部31の外側に袋本体部61を構成するシート材62を配置し、両側から上側の金型11と下側の金型21とで挟み込むことによりシールした。
[実施例2]
実施例2は、上述した第2金型を用い、スパウト30の取り付け部31に袋本体部61をシールして製作した。スパウト30と袋本体部61とのシールは、実施例1と同様の手法で行った。
[実施例3]
実施例3は、上述した第3金型を用い、スパウト30の取り付け部31に袋本体部61をシールして製作した。スパウト30と袋本体部61とのシールは、実施例1と同様の手法で行った。
[実施例4]
実施例4は、上述した第4金型を用い、スパウト30の取り付け部31に袋本体部61をシールして製作した。スパウト30と袋本体部61とのシールは、実施例1と同様の手法で行った。
本発明に係るスパウトシール用金型1を用いたスパウト取り付け方法で製作したスパウト取り付け構造の効果を確認するために、レッドチェック試験、動耐圧試験、落下試験、耐衝撃試験を行った。なお、比較検討を行うために、従来から用いられている、窪み部が形成されていないスパウトシール用金型を用いてスパウト30と袋本体部61とをシールして製作した比較例1に対しても、同様の試験を行った。
[比較例1]
比較例1は、窪み部が上側の金型11及び下側の金型21の各シール面10,20に形成されていないスパウトシール用金型を用いてスパウト30と袋本体部61とをシールして製作した。なお、スパウト30と袋本体部61とのシールは、実施例1と同様の手法で行った。
〈レッドチェック試験〉
スパウト30の取り付け部31と袋本体部61とのシールの状態を確認するために、レッドチェックテストを行った。レッドチェックテストとは、赤色の試験液(以下、単に「試験液」という。)を確認の対象部分に浸透させ、確認対象部分に微細な隙間が形成されているか否かを確認するための試験である。具体的に、レッドチェックテストは次のようにして行う。
まず、試験サンプルとして製作した包装容器60の内部に試験液をスパウト30から注入する。袋本体部61の内部が試験液で満たされると、袋本体部61の内部が試験液によって一定の内圧まで上昇する。スパウト30と袋本体部61とがシールされた位置にシール不良が存在した場合、袋本体部61の内部に満たされた試験液は、シール不良の部分に浸透する。レッドチェックテストは、試験液が浸透したか否かを観察することにより、シール部にシール不良が存在するか否かを判定する試験である。
スパウト30の取り付け部31と袋本体部61とのシール部のレッドチェック試験において、シール部にシール不良が存在し、シールされた取り付け部31と袋本体部61との間に隙間が形成されていた場合、試験液がその隙間に浸透する。試験液が浸透したか否かを確認することにより、取り付け部31と袋本体部61とがシールされた部分のどの位置に隙間が形成されているかを確認することができる。
〈レッドチェック試験の結果〉
レッドチェック試験を行った結果、実施例1から実施例4において、試験液は、取り付け部31と袋本体部61とのシール部に浸透しなかった。すなわち、取り付け部31と袋本体部61とのシール部には、シール不良は存在しないことが確認された。
図9は、実施例2についての試験結果を撮影した写真である。図9に示すように,実施例2では、低強度シール部70にだけ試験液が浸透していることが観察された。具体的に、試験液は、スパウト30の取り付け部31の縦方向(X方向)の両側であって、袋本体部61の内側の端部にだけ浸透している。なお、図9に示した写真において、スパウト30の中央に試験液が存在しているように見える。しかし、この部分に存在する試験液は、包装容器60の袋本体部61に試験液を注入する際に、スパウト30の注出部40の内壁に付着したものである。この部分にシール不良は存在しない。
これに対し、比較例1では、取り付け部31の両端部から試験液が浸透していることが観察された。図10は、比較例1についての試験結果を撮影した写真である。図10に示すように、取り付け部31と袋本体部61とのシール部における袋本体部61側の端縁に、取り付け部31の両端部から試験液が浸透していることが確認できる。すなわち、シール部において、袋本体部61側(図10の下側)の一定の領域には、取り付け部31の端部から試験液が浸透している。
レッドチェック試験の結果を考察した場合、次のことが考えられる。実施例1から実施例4では、スパウト取り付け構造において、低強度シール部70を設けたことにより、シールにより融け出した融解物がシール部からはみ出すことがない。はみ出しがない場合、スパウト30の取り付け部31と袋本体部61とのシール部、及び袋本体部61を構成するシート材62同士のシール部は、相互に隙間無く密着された形態でシールされる。そのため、スパウト30の取り付け部31と袋本体部61とのシール部、及び袋本体部61を構成するシート材62同士のシール部には隙間が形成されることがなく、試験液がシール部に浸透しなかった。
これに対し、比較例1では、シールにより融け出した融解物がシール部からはみ出してしまう。融解物がはみ出した場合、はみ出した融解物が、スパウト30の取り付け部31と袋本体部61、及びシート材62同士が、それぞれ密着した形態でシールされることを阻害し、隙間を形成してしまう。その結果、試験液がシール部に浸透してしまった。
〈動耐圧試験〉
動耐圧試験は、400mLの水道水を充填したパウチを平置きにした状態で、上から直径20mmの円盤によって12.5mm/分の速度で加圧し、パウチが破損するときの強度を読み取ることにより行った。この動耐圧試験では、実施例1から実施例4、及び比較例1について、5個ずつそれぞれ行った。
試験の結果を図11のグラフに示す。図11の横軸は、試験サンプルとしての実施例1から実施例4及び比較例1を表し、縦軸は、動耐圧を表す。なお、図11に示した動耐圧の単位は、kgfである。また、図11にプロットした値は、各試験サンプルについて測定した結果の平均値である。
図11に示すように、実施例1から実施例4の動耐圧が、それぞれ、約765kgf、880kgf、860kgf、700kgfであった。これに対し、比較例1の動耐圧は、約595kgf程度であった。動耐圧試験の結果から明らかなように、実施例1から実施例4の動耐圧は、比較例1の動耐圧よりも高いことが分かる。
〈落下試験〉
落下試験は、実施例1から実施例4、及び比較例1の内部に水道水400mLを充填し、1200mmの高さからそれぞれ落下させて行った。試験は、実施例1から実施例4、及び比較例1について、それぞれ10個ずつ行った。
試験結果は、実施例1から実施例4、及び比較例1について、各々全体の試験サンプル数に対して破損が生じた試験サンプル数を割合で示した。図12は、落下試験の結果を表したグラフである。図12の横軸は、試験サンプルとしての実施例1から実施例4及び比較例1を表し、縦軸は、破損した数の割合をパーセンテージで表している。
図12に示すように、実施例1から実施例4の破損率は、それぞれ、10%、5%、0%、0%であった。これに対し、比較例1の破損率は、60%であった。落下試験の結果から明らかなように、実施例1から実施例4の試験サンプルに関する包装容器60の破損率は、比較例1の試験サンプルに関する包装容器60の破損率に比べて大幅に低減している。
上記の動耐圧試験及び落下試験の結果を考察した場合、次のことが考えられる。実施例1から実施例4のように、シール部に低強度シール部70を形成した場合、融解物のはみ出しが生じない。はみ出しが生じない場合、スパウト30の取り付け部31と袋本体部61、及び袋本体部61を構成するシート材62同士は、密着された形態でシールされる。そのため、スパウト30の取り付け部31と袋本体部61のシール部、及び袋本体部61を構成するシート材62同士のシール部の面圧が均等に分散され、面圧が高い部分が形成されることが阻止される。その結果、一部分にだけ大きな負荷がかかることが防止され、良好な結果を得ることができた。
これに対し、比較例1のように、融解物のはみ出しが生じた場合、はみ出した融解物の周囲では、シールの面圧が高くなる。そのため、外力が付加されたとき、融解物の周囲では、それ以外の領域に比べて破損しやすくなる。その結果、動耐圧試験では、比較例1の動耐圧の値が、実施例1から実施例4の動耐圧の値よりも低い値となった。また、落下試験では、比較例1の試験サンプルは、実施例1から実施例4の試験サンプルよりも多くの試験サンプルに破損が生じた。
〈耐衝撃試験〉
耐衝撃試験は、実施例1から実施例4、及び比較例1を構成する袋本体部61の内部に400mLの水を充填し、所定の重量のおもりを所定の高さから落下させ、取り付け部31のエッジの位置に破損が生じるか否かを調査する試験である。試験は、おもりを10回落下させて行った。ただし、10回落下させるまでに異常が生じた場合には、その時点で試験を終了した。また、試験は、1.7kgのおもりを20cmの高さの位置から落下させて行う場合と、2.6kgのおもりを10cmの高さの位置から落下させて行う場合との、2つの異なる条件について行った。試験は、実施例1から実施例4、及び比較例1について、条件毎に5個ずつ行った。
試験結果は、何個の試験サンプルが取り付け部31のエッジの位置で破損したかによって表した。試験結果を表2に示す。
重量が1.7kgのおもりを20cmの高さから試験サンプルに向けて落下させた場合、シール部が破損するなどの異常は、表2に示すように、実施例1から実施例4のすべての試験サンプルについて発生しなかった。これに対し、比較例1の試験サンプルでは、2個の試験サンプル、すなわち、4割にも及ぶ試験サンプルについてスパウト30と袋本体部61とのシール部に異常が発生した。
一方、重量が2.6kgのおもりを10cmの高さから試験サンプルに向けて落下させた場合、シール部が破損するなどの異常は、実施例1から実施例4のすべての試験サンプルについて発生しなかった。これに対し、比較例1の試験サンプルでは、1個の試験サンプルについて、スパウト30と袋本体部61とのシール部に異常が発生した。
耐衝撃試験の結果から明らかなように、実施例1から実施例4の試験サンプルは、比較例1に比べて良好な結果を得ることができた。とりわけ、実施例では、全く異常が認められず、きわめて良好な結果を得た。
以上、本発明に係るスパウトシール用金型1、このスパウトシール用金型1を用いたスパウト取り付け方法、及びスパウトシール用金型1を用いたスパウト取り付け方法でスパウト30と袋本体部61とをシールしたスパウト取り付け構造では、スパウト30の取り付け部31やシート材62が融け出した融解物がはみ出してなるシール不良の発生を抑制することができるので、完成した包装容器60の外観を良好にすることができる。また、融解物のはみ出しを抑制することによって、包装容器60に外力が付加された場合に、スパウト30と袋本体部61とのシール部に異常が発生することを抑制することができ、完成した包装容器60の品質を高い水準にすることができる。
1 スパウトシール用金型
10,20 シール面
11,21 金型
12,22 凹部
13,23 傾斜した領域
14,24 湾曲した領域
15,25 窪み部
15a 第1の斜面
15b 第2の斜面
16,26 平坦な領域
30 スパウト
31 取り付け部
32 側面部
33 傾斜面
34 湾曲部
35 突起部
40 注出部
41 注出路
42 ストッパ
50 蓋部
51 本体部
52 開封補助部
60 包装容器
61 袋本体部
62 シート材
63 斜めシール部
70 低強度シール部

Claims (4)

  1. スパウトの取り付け部に袋本体部を構成するシート材を熱圧着でシールする際に用いるスパウトシール用金型であって、
    前記取り付け部の両側から、該取り付け部の側面部と該側面部の外側に配置された前記シート材とを挟み込む一対の金型を有し、
    前記一対の金型が対向する面は、シール面として構成され、
    前記シール面の一部には、前記側面部の張り出し形状に対応する形状の凹部が形成され、
    前記シール面には、前記金型の厚さ方向における前記袋本体部側の端縁に、前記凹部の凹む方向に該シール面が窪んだ窪み部が、当該凹部が凹み始める凹部の両端部と該両端部から一定の距離だけ外側に離れた位置との間に形成されていることを特徴とするスパウトシール用金型。
  2. 前記窪み部が、前記金型によって熱圧着されて融け出した融解物を逃がす逃がし部として機能する、請求項1に記載のスパウトシール用金型。
  3. スパウトの取り付け部に袋本体部を構成するシート材を熱圧着でシールしてスパウトを袋本体部に取り付けるスパウト取り付け方法であって、
    前記取り付け部の両側から、該取り付け部の側面部と該側面部の外側に配置された前記シート材とを、一対の金型で挟み込んでシールするシール工程を有し、
    前記一対の金型の対向する面が、シール面として機能され、
    前記シール面の一部には、前記取り付け部の側面部の張り出し形状に対応する形状の凹部が形成され、
    前記凹部が凹み始める凹部の両端部と該両端部から一定の距離だけ外側に離れた位置との間には、該凹部の凹む方向に窪んだ窪み部が、該金型の厚さ方向における前記袋本体部側の端縁に形成されおり、
    前記取り付け部の側面部と前記シート材とは、前記窪み部を除いた前記シール面を前記シート材に密着させてシールされることを特徴とするスパウト取り付け方法。
  4. 前記シール工程では、前記金型によって熱圧着されて融解した融解物を前記窪み部に逃がしている、請求項3に記載のスパウト取り付け方法。
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