JPH1148325A - ブロー成形容器金型及び該金型から製造される医療用容器 - Google Patents

ブロー成形容器金型及び該金型から製造される医療用容器

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JPH1148325A
JPH1148325A JP9224218A JP22421897A JPH1148325A JP H1148325 A JPH1148325 A JP H1148325A JP 9224218 A JP9224218 A JP 9224218A JP 22421897 A JP22421897 A JP 22421897A JP H1148325 A JPH1148325 A JP H1148325A
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JP
Japan
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blow
mold
container
parison
molded container
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Application number
JP9224218A
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English (en)
Inventor
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 胴壁に剥離可能なシール部を簡単且つ正確に
形成することのできるブロー成形物を製造するためのブ
ロー成形金型を提供すると共に、かかるブロー成形物か
ら安全な医療用容器を提供。 【構成】 ブロー成形容器からなり、該容器の胴部に内
壁面同士が熱接着されて剥離可能な隔離シール部が形成
され、該隔離シール部により2種以上の薬剤が使用時ま
で区分して収容される医療用容器を製造するためのブロ
ー成形容器金型において、上記ブロー成形容器金型の少
なくとも胴部用金型部は、上部から押出されて一部膨張
させたブローパリソンが扁平になるように覆い且つ該扁
平ブローパリソンの両側縁を噛み込んで型締めされ、一
対の胴部用金型面の一部に互いに近接する接近対向平面
が形成され、型締めの際の上記接近対向面間の距離が
0.5〜5.0mmの範囲にあり、上記医療用容器の隔
離シール部の形成位置の胴部外壁が上記接近対向平面で
規制を受けながら形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二種以上の薬剤が区分
されて収容され、使用時に一緒にして用いられる医療用
容器のブロー成形容器金型及びそれにより製造された医
療用容器に関するものであり、より詳細には、胴部内壁
面に剥離可能な隔離シール部を容易に形成することので
きる医療用容器及びかかる容器を提供するためのブロー
成形容器金型に関するものである。特に、剥離可能な隔
離シール部での胴壁の厚みを正確にしたブロー成形容器
の提供ができるブロー成形容器金型及び正確な剥離性を
有する隔離シール部が形成される医療用容器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】点滴注射に用いられる輸液、透析液、臓
器保存液等のバック、コンテナ等の医療用容器には容器
内を二室に区分し、別々に二種類の薬液を収容したも
の、又は溶解液と凍結乾燥薬剤とを別々に収容したもの
が提案されている(特開平2−1277号公報、特開平
4−364850号公報、特開平4−364851号公
報)。これらは使用時に一緒に混合されて投与液として
使用されるため、その混合操作が無菌的且つ容易である
ことが要求される。医療用容器は最近柔軟な樹脂容器が
用いられ、かかる樹脂容器は塩化ビニル、エチレン−酢
酸ビニル、エチレン、プロピレンなどのオレフィン系樹
脂等の熱可塑性樹脂成形物からなる。容器成形には二枚
のシートの周縁を熱溶着シールして形成したもの、イン
フレーションシートの裁断した両端部を熱溶着シールし
て形成したもの、ブロー成形したもの等がある。またブ
ロー成形物は容器壁が変形しないハードボトルと容器壁
が可撓性を有するソフトボトルがあり、医療用容器にお
いてはソフトボトルの成形物も提案されている。このよ
うなソフトボトルはいわゆる扁平ブローボトルとして知
られ、扁平ブローボトルは胴部金型が扁平で途中まで膨
らませた扁平パリソンの側周縁を一対の胴部金型で噛み
込んで成形される。このように胴部金型で噛み込んで成
形されるブローボトルでは側端がシート成形バックと同
様に鋭角に折曲がっているため内容物が排出されたとき
に萎みやすくなる。このためエア針不要の容器として、
輸液バック等の医療用容器に頻用される。
【0003】医療用容器が上記複室容器の場合、その胴
部には剥離可能な隔離シール部が設けられて容器内が複
数の室に区分される。このような剥離可能な隔離シール
部はピールシール、弱シールとも称され、医療用容器を
使用する際には容器を外側から圧迫することにより剥離
される。即ち、隔離シール部を剥離することにより二液
が無菌的且つ容易に混合され、混合液の投与が可能とな
る。剥離可能な隔離シール部には種々の接着方法或いは
接着構造が採用されているが、医療用容器においては内
壁面同士を直接剥離可能に熱溶着シールすることが望ま
しい。内壁面等に接着剤や他の接着部材を設けて隔離シ
ール部を形成したのでは、接着剤が薬液に悪影響を与え
たり、接着部材を内壁面に配したときに内壁面を汚染す
るおそれがあるため好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、医療用容器
が二枚重ねのシート或いはフィルム、又はインフレーシ
ョンシート等から成形されていれば、その胴壁の厚みに
は狂いが生じることはない。このため、剥離可能な隔離
シール部を熱溶着シールにより形成する場合は、容器の
内層の樹脂の種類、ヒートシール条件を厳しく設定すれ
ば、製造上歩留まり等に問題が生じない。しかしなが
ら、上記のようなソフトなブロー成形ボトルの場合には
パリソンの膨らみ条件や金型の温度変化等により胴壁の
厚みがボトルの縦方向或いは横断方向で異なり、更に個
々の製造ボトルの間においても胴壁の厚みが異なる。こ
のため、剥離可能な隔離シール部を形成する際に、ヒー
トシール条件等を如何に厳しく設定しても所望の剥離可
能なシールができない。このため、ブロー成形物では製
造上の歩留まりがシート成形物に比べて極端に落ちてし
まう。特に、胴部金型で噛み込み成形したブローボトル
に至ってはパリソンの膨らみ方で周縁付近と中央部との
厚みに大きな差が生じ、剥離可能な隔離シール部を横断
方向に確実にできない不具合が多々生じている。そこ
で、本発明は、胴壁に剥離可能なシール部を簡単且つ正
確に形成することのできるブロー成形物に関するブロー
成形金型を提供すると共に、かかるブロー成形物から安
全な医療用容器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブロー成形容
器からなり、該容器の胴部に内壁面同士が熱接着されて
剥離可能な隔離シール部が形成され、該隔離シール部に
より2種以上の薬剤が使用時まで区分して収容される医
療用容器を製造するためのブロー成形金型において、上
記ブロー成形金型の少なくとも胴部用金型部は、上部か
ら押出されて一部膨張させたブローパリソンが扁平にな
るように覆い且つ該扁平ブローパリソンの両側縁を噛み
込んで型締めされ、一対の胴部用金型面の一部に互いに
近接する接近対向平面が形成され、型締めの際の上記接
近対向面間の距離が0.5〜5.0mmの範囲にあり、
上記医療用容器の隔離シール部の形成位置の胴部外壁が
上記接近対向平面で規制を受けながら形成されているこ
とを特徴とするブロー成形金型を提供することにより、
上記目的を達成したものである。
【0006】本発明に係るブロー成形容器金型は医療用
容器の製造金型である。医療用容器はブロー成形容器で
あり、ダイレクトブロー成形容器、射出ブロー成形容
器、その他に部分的に射出成形した部分ブロー成形物等
である。本発明に係るブロー成形容器金型は首部、胴
部、及び底部金型面が一体であっても良く、また2つ〜
4つに分離した金型でも良いが、少なくとも胴部用金型
部或いはその部材は、上部から押出されて一部膨張させ
たブローパリソンを扁平になるように覆い且つ該扁平ブ
ローパリソンの両側縁を噛み込んで型締めされるもので
ある。このような胴部用金型部で形成したブロー成形容
器には側端部が形成され、鋭角に折り返した状態に形成
される。このためブロー成形容器は容易に収縮或いは潰
れうる形態となる。
【0007】上記胴部用金型面には金型同士が型締めし
た際に互いに近接する近接対向平面が存在し、接近対向
平面は型締めの際に扁平ブローパリソン壁が初期段階で
当接する。かかるブローパリソンの当接規制面は成形後
の容器の隔離シール部の形成位置となる。このため、接
近対向平面はドローダウンする扁平ブローパリソン横断
方向に沿って胴部用金型面に形成される。従って、隔離
シール部の形成位置の胴部外壁面が接近対向平面で規制
を受けながらブロー成形容器が成形される。型締めの際
の上記接近対向面間の距離は、0.5〜5.0mmの範
囲、特に0.5〜3.0mmの範囲であることが望まし
い。上記範囲を下回ると、成形容器における胴部壁同士
が完全に接着し、剥離可能な隔離シール部ができなくな
るおそれがある。上記範囲を上回れば胴部外壁面が成形
の際に十分な規制を受けないため、胴部壁の肉厚が均一
化しない。
【0008】このようなブロー成形金型を用いた場合、
先ず、上方の押出ヘッドから樹脂パリソンを押し出し、
ドローダウンさせながら吹き込みを行うと同時に胴部用
金型で型締めを開始して最初に胴部用金型の接近対向平
面を扁平ブローパリソンに当接させる。その後、胴部用
金型を完全に型締めすると共に接近対向面でのパリソン
壁の膨張を規制し、かかる当接規制面での成形容器壁の
厚みを一定にする。接近対向面での成形容器の規制面の
厚みのばらつきは、30%以内に抑えることができ、ま
た個々の容器毎の厚みのばらつきは25%以内に抑える
ことができる。従って、成形容器は隔離シール部を形成
する位置での厚みが一定に維持されると共に、個々に成
形される成形容器の間においても厚みにばらつきが生じ
ない。このため、ブロー成形容器を製造ラインに乗せ
て、胴部の接近対向平面に当接していた規制面を一定の
条件下で熱溶着シールして剥離可能な隔離シール部とす
ることが簡単且つ正確にできる。
【0009】本発明に係る請求項2記載のブロー成形容
器金型は、請求項1記載のブロー成形容器金型におい
て、上記接近対向平面は押出ブローパリソンの横断方向
に沿って形成されると共に、該ブローパリソンの両側縁
から一部離して形成されていることを特徴とする。上記
ブローパリソンの側縁付近の側壁は上記接近対向平面で
形成しても十分に厚みが一定にならない場合がある。こ
のため、かかる部分のみを剥離可能なシール部の形成位
置としないで、側縁近傍以外の部分に剥離可能な隔離シ
ール部ができれば、安全な隔離シール部を提供すること
ができるようになる。
【0010】本発明に係る請求項3記載の医療用容器
は、上記請求項1記載のブロー成形容器金型から製造さ
れるブロー成形容器からなり、上記接近対向面に当接し
て形成された該ブロー成形容器の胴壁の内壁面同士が熱
溶着されて剥離可能な隔離シール部が形成され、該隔離
シール部により2種以上の薬剤が使用時まで区分して収
容される。
【0012】医療用容器の樹脂素材としてはポリオレフ
ィン系樹脂、塩化ビニル、塩化ビニリデン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリア
クリルニトリル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリア
ミド系樹脂等の汎用樹脂である。また樹脂容器は単層又
は多層で形成されていても良い。樹脂容器内の薬剤と接
触する最内層は、薬剤に影響を与えない、また溶出物が
生じない樹脂層であることが望ましい。このような樹脂
としては、ポリオレフィン系樹脂が望ましく、例えば、
低、中、高−密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の低
級オレフィン樹脂等が挙げられる。また、樹脂容器壁に
はガスバリアー性層が形成されていることが望ましい。
特に、酸素等を容易に透過しない層であることが望まし
い。このようなガスバリアー性層としては、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリエステル、ナイロン、エチレン−ビニル
アルコール共重合体等のようにガスバリアー性の高い樹
脂層である。樹脂容器におけるガスバリアー性層の酸素
透過量は40cc・20μ/m2・day・atm(温
度:20℃)以下、特に、30cc・20μ/m2・d
ay・atm以下、また好ましくは5cc・20μ/m
2・day・atm以下、更には1cc・20μ/m2
day・atm以下であることが望ましい。
【0013】上記隔離シール部は剥離可能なシール部で
ある。剥離可能なシール部は通常ピールシール部或いは
弱シール部とも称され、外部から室或いは容器を圧迫
し、内部が一定の昇圧状態にさせたときに剥離すること
ができるシール部、或いは容器外壁のそれぞれを把持し
て引っ張ったときに剥離することのできるシール等であ
る。上記ピールシール部の剥離強度は、室内の圧が0.
01〜1.0Kgf/cm2、特に、0.05〜0.5
Kgf/cm2の昇圧で剥離する強度が望ましい。上記
範囲を下回る強度であれば、製造、運搬、保存時等の隔
離状態を保つための安全性に欠ける。上記範囲を上回る
強度であれば、用時に室と室同士の連通操作を容易にす
ることができなくなるおそれがある。剥離可能なシール
部を熱溶着により形成する場合には、容器本体の最内壁
層が異なる樹脂ブレンド物であることが望ましい。特
に、異なる樹脂は熱溶融開始温度、或いはピカッド軟化
点が異なり、相溶性のあまりない樹脂ブレンド物からな
ることが望ましい。かかるブレンド物層を有することよ
り、ピールシール接着のシール温度条件設定が簡単にで
きる。即ち、ピールシール接着に求められるシール強
度、即ち、使用時の外力による易剥離性と、保存時に剥
離が生じないシール強度との関係を厳密に設定すること
ができる。内層に相溶性の異なる樹脂を溶融混合しこれ
をシート状に成形すると、ミクロ的に熱接着性の異なる
部分に分離した内層表面とすることができる。そして、
任意の温度におけるそのシートの表面相互のミクロ的な
部分の熱溶融性を決めることにより、シール強度の強弱
を正確に付け、上記効果を容易に達成するものである。
【0014】医療用容器に収容される薬剤は輸液剤等の
ように血管等に直接注射されるもの、人工透析等の間接
的な透析液、及び臓器保存用の保存液等であり、かかる
薬剤は医療用容器と共に100℃〜140℃の範囲で高
圧蒸気滅菌処理される。隔離シール部で隔離される2種
以上の薬剤は、例えば、高カロリー輸液剤等のようにア
ミノ酸溶液と糖溶液とを分けて収容する液剤と液剤との
組合せや抗生物質等の凍結乾燥物とその溶解液、混合液
或いは希釈液とを分けて収容する液剤と固形剤との組合
せ等がある。また、一般にブロー成形容器のブロー成形
口はゴム栓等で密封され、使用時にゴム栓等に注射針が
刺通される排出口となる。上記医療用容器の製造におい
ては上記ブロー成形容器金型を用いてブロー成形容器を
成形し、かかる容器の所定の位置に剥離可能な隔離シー
ル部を一条或いは複数条形成する。隔離シール部の形成
は内壁層の樹脂の熱接着開始温度付近、或いは内層がブ
レンド樹脂からなる場合にはブレンド樹脂の両者の熱接
着開始温度の差の間にヒートシール温度を設定して行
う。隔離シール部の形成後、ブロー成形口から薬液を充
填し、ゴム栓で成形口を密封し、かかる成形口を薬液の
排出口とする。医療用容器に収容される二種以上の薬剤
が共に溶液であれば、他の室にも予め薬液を密封充填
し、高圧蒸気滅菌処理を100℃〜140℃の範囲で行
い医療用容器とする。また、他の室に高圧蒸気滅菌処理
できない凍結乾燥物等の固形剤が収容される場合には、
薬液のみを医療用容器の室に充填して密封した後に高圧
蒸気滅菌処理する。そして、滅菌後に他の室に凍結乾燥
物等を無菌充填することとなる。このように構成される
医療用容器にあっては、ブロー成形容器が上記金型で成
形されるため、一定の厚みを有する部分に隔離シール部
を所定の温度、時間をかけて熱溶着するため正確な剥離
強度が得られ、製造上の歩留まりが高くなる。
【0015】本発明に係る請求項4記載の医療用容器
は、上記請求項2記載のブロー成形容器金型から製造さ
れるブロー成形容器からなり、上記接近対向面に当接し
て形成された該ブロー成形容器の胴壁の内壁面同士が熱
溶着されて剥離可能な隔離シール部が該胴壁の両縁から
一部離して形成され、且つ該両縁から離した隔離シール
部との間の内壁面同士が熱溶着されて非剥離性の固着シ
ール部に形成され、該隔離シール部により2種以上の薬
剤が使用時まで区分して収容される。このような医療用
容器にあっては、ブロー成形容器において厚みが容易に
一定しない両縁の容器壁の厚みの一定化をあきらめ、か
かる部分の熱溶着シールを固着シール部とすることによ
り、医療用容器の室と室とを保存中に正確に区分するこ
とができ、医療用容器の製品としての信頼性が高まる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係るブロー成形容器金型及び
該金型から製造さる医療用容器の好ましい実施例を添付
図面を参照しながら詳述する。図1は本発明に係るブロ
ー成形容器金型の半体の金型内面を表す平面図である。
図2は図1に示すブロー成形容器金型の半体の側断面図
である。図3は本発明に係るブロー成形容器金型を用い
てブロー成形容器を製造する際の供給ヘッドからパリソ
ンをドローさせるときの供給ヘッド及びパリソンの断面
図である。図4は供給ヘッドからのパリソンを底部で閉
止し、一部供給ヘッドからエアをパリソン内に吹き出さ
せたときの供給ヘッド及びパリソンの断面図である。図
5は本発明に係るブロー成形容器金型の口部用金型部を
型締めしたとき、及び胴部用金型部を型締めする際の断
面図である。図6は本発明に係るブロー成形容器金型で
形成したブロー成形容器の平面図である。図7は本発明
に係る医療用容器の平面図である。
【0017】図1〜図7に示す如く第一実施例のブロー
成形容器金型1は、ブロー成形容器11からなり、容器
11の胴部12に内壁面同士が熱接着されて剥離可能な
隔離シール部9が形成され、隔離シール部9により2種
の薬剤21、22が使用時まで区分して収容される医療
用容器8を製造するためのものである。ブロー成形容器
金型1の胴部用金型部2は、上部から押出されて一部膨
張させたブローパリソン7を扁平になるように覆い且つ
該扁平ブローパリソン7の両側縁13、13を噛み込ん
で型締めされ、一対の胴部用金型面3Bの一部に互いに
近接する接近対向平面4が形成され、型締めの際の接近
対向面4、4間の距離が0.5〜5.0mmの範囲にあ
り、医療用容器8の隔離シール部9の形成位置の胴部1
2外壁が接近対向平面4で規制を受けながら形成されて
いる。上記接近対向平面4は押出ブローパリソン7の横
断方向に沿って形成されると共に、ブローパリソン7の
両側縁13、13から離して形成されている。
【0018】本実施例に係るブロー成形容器金型1を更
に詳しく説明すると、ブロー成形容器金型1は図1及び
図2に示す如く口部用金型部2と胴部用金型部3とから
なる。口部用金型2はその上部に樹脂パリソンの供給ヘ
ッド受入れ口2Aが形成され、その下部に口部成形用の
型締め面2Bが形成されている。また、口部形成用の型
締め面2B同士の合わせ面2Cには過剰樹脂逃し面2D
が形成されている。胴部用金型部3同士の合わせ面3A
には胴部成形金型面3Bに形成され、胴部成形金型面3
Bの周縁には噛み込み突条部3Cが形成されている。噛
み込み突条部3Cの周囲には過剰樹脂逃し面2Dが形成
されている。胴部用金型面3Bには型締め時に一対の互
いの金型面3B、3Bが近接する接近対向面4が形成さ
れ、接近対向面4は規制面でドローパリソン5の横断方
向に向けて15mm幅で形成されている。接近対向面4
は側周縁の噛み込み突条部3Cから少し離され、また型
締め時に接近対向面4、4同士は3.0mm程度離間し
てある。
【0019】次に、図3〜図5に従って上記実施例に係
るブロー成形容器金型1を用いて、図6に示すブロー成
形容器11の製造方法を示す。先ず、供給ヘッド5から
樹脂パリソン7が押出される。樹脂パリソン7は直鎖状
低密度ポリエチレンと、直鎖状低密度ポリエチレン及び
ポリプロピレンのブレンド樹脂とを共押出ししたもので
あり、直鎖状低密度ポリエチレンが外層でブレンド樹脂
が内層となっている。図4に示す如く供給ヘッド5から
樹脂パリソン7が所定量押し出された時に、下部がピン
チオフして閉止される(図4には図示せず)。樹脂パリ
ソン7が閉止された状態で、供給ヘッド5の吹出口6か
らエアがパリソン7内に吹き込まれる。図5に示す如
く、樹脂パリソン7にエアが一部吹き込まれた状態で、
先ず、ブロー成形容器金型1の口部用金型部2が胴部用
金型部3に先行して型締めされる。型締めされた口部用
金型部2は供給ヘッド5の先端部を受け入れ口2Aで覆
うと共に、型締め面2Bで樹脂パリソン7の基端上部を
覆う。口部用金型部2の合わせ面2C同士が接合したと
き、樹脂パリソン7の過剰樹脂は樹脂逃し面2Dでバリ
として残る。胴部用金型部3の型締めを開始すると、先
ず、その合わせ面3Aに形成された噛み込み突条部3C
が樹脂パリソン7に当接する。樹脂パリソン7は予め所
定量エアが吹き込まれ、合わせ面3Aの下部に形成され
た噛み込み突条部3Cが最初に当接し、次に側部の噛み
込み突条部3Cが当接する。これにより、樹脂パリソン
7はほぼ扁平パリソンとして形造られる。型締め作業を
進めると、胴部成形金型面3Bの内、最も突き出した接
近対向面4が樹脂パリソン7に当接する。従って、樹脂
パリソン7の当接部分は急激に冷却され、樹脂パリソン
7内にその後エアが吹き込まれても、他の部分とことな
り膨張が抑えられ、他の容器壁部分より厚みが厚く且つ
一定の厚みに規制される。胴部用金型部3の合わせ面3
A同士が接合したとき、樹脂パリソン7にエアが完全に
引き込まれ、樹脂パリソン7の過剰樹脂は樹脂逃し面3
Dでバリとして残る。また、噛み込み突条部3C同士で
樹脂パリソン7の内壁同士が熱接着され、容器の側端部
或いは下端部等の周縁部が鋭角に折返された状態で形成
される。これにより図6に示す如くブロー成形容器11
が製造される。
【0020】このように成形されたブロー成形容器11
においては図6に示す如く胴部12に熱接着周縁部13
が形成され、周縁部13の外側にはバリ14が生じる。
また胴部12には剥離可能な隔離シール部9が形成され
る平坦な規制面15が形成される。また上部には柔軟性
のない硬いポート部16が形成される。本実施例により
製造したブロー成形容器11の図6に示す胴部の上部容
器壁A、規制面15の中央容器壁部B、胴部の下部容器
壁C、及び規制面15の側端近傍容器壁Dの厚みを10
0個について測定した結果、上部容器壁Aの厚みの平均
値は212μmで容器間のばらつきは40%以内であっ
た。中央容器壁部Bの厚みの平均値は360μmで容器
間のばらつきは10%以内であった。下部容器壁Cの厚
みの平均値は253μmで容器間のばらつきは50%以
内であった。また、規制面15の中央容器壁部Bと側端
近傍容器壁Dとの厚みの差は20%以内に収まり、中央
部容器壁部Bが側端近傍容器壁Dより平均して厚い結果
が得られた。
【0021】次に、本発明に係る医療用容器8について
添付図面の図6及び図7に従って説明する。本実施例に
係る医療用容器8は、上記実施例に係るブロー成形容器
金型1から製造されるブロー成形容器11からなり、上
記接近対向面4に当接して形成されたブロー成形容器1
1の胴壁12の規制面15同士が熱溶着されて剥離可能
な隔離シール部9が胴壁12の両縁13、13から一部
離して形成され、且つ両縁13、13から離した隔離シ
ール部9との間の内壁面同士が熱溶着されて非剥離性の
固着シール部10、10に形成され、隔離シール部9に
より2種以上の薬剤21、22が使用時まで区分して収
容される。
【0022】本実施例に係る医療用容器8を更に説明す
ると、図7に示す如く医療用容器8はブロー成形容器1
1からなり、成形容器11は隔離シール部9及び隔離シ
ール部9の両端の固着シール部10、10により二室2
3、24に区分されている。隔離シール部9は剥離可能
であり、その剥離強度は室23を0.1Kgf/cm2
の昇圧で剥離する強度となっている。固着シール部10
は非剥離シール部である 室23には溶解液21が収容
され、室24には凍結乾燥物22が収容されている。室
23にはブロー成形時のポート16が設けられ、ポート
16はゴム栓で密栓されて排出口25が形成されてい
る。また溶解液21は室23に密栓された状態で高圧蒸
気滅菌処理されている。凍結乾燥物22は成形容器11
の下部の裁断端部口から無菌充填され、裁断端部26は
完全に熱溶着シールがされている。
【0023】本実施例に係る医療用容器8の製造方法を
簡単に説明すると、ブロー成形容器金型1によりブロー
成形容器11を製造する。ブロー成形容器11のバリ1
4を裁断機でトリミングし、容器11内を洗滌乾燥す
る。次に、ヒートシーラで胴部12の規制面15及びそ
の付近に隔離シール部9及び固着シール部10を形成す
る。隔離シール部9はブレンド樹脂の熱接着開始温度差
の間の温度条件である130℃でヒートシールして形成
する。一方、固着シール部10はポリプロピレンの熱接
着開始温度以上の温度条件である170℃でヒートシー
ルして形成する。次に、ポート16から室23に溶解液
21を充填し、ポート16をゴム栓で密封して排出口2
5を形成する。かかる充填後の容器11を温度105℃
でオートクレーブ滅菌処理する。滅菌処理した冷却後、
容器11を無菌、無塵ルームに搬入し、容器11の下端
部を裁断する。バイアルで凍結乾燥された凍結乾燥物2
4を容器11の裁断端部から容器11の室24に充填
し、充填後、裁断端部26を熱溶着シールして医療用容
器8を製造する。
【0024】このような医療用容器8にあっては、容器
11の規制面15の厚みが上述したようにばらつきがな
く均一であるため、隔離シール部9での熱接着条件が安
定になるため、製造時における隔離シール部9の剥離強
度にばらつきが生じず、正確な機能を有した隔離シール
部9を形成することができる。このため、製造時におけ
る歩留まりが良くなる。また、隔離シール部9は側周端
13まで形成して固着シール部10を必要としなくても
良いが、通常、側周端13はブロー成形容器11にあっ
ては厚み等が一定にならないため剥離可能なシール部の
形成ができにくい。このため、本実施例でかかる部分に
固着シール部10を形成することにより、室23と室2
4とを区分する確実な隔離シール部9、10を形成する
ことができ、医療用容器8の安全性が高まる。このよう
な医療用容器8を使用するには、室23を圧迫して隔離
シール部9を剥離し、室23と室24を連通させる。こ
れにより、凍結乾燥物22が溶解液21に溶解し、排出
口25から点滴の開始が可能となる。また、医療用容器
8の保存時にあっては凍結乾燥物22が乾燥状態に維持
されるため変質を起こすおそれがない。また上記実施例
では医療用容器1を輸液用のバックとしたが、透析液用
のバック、臓器保存用のバック等に用いても良い。尚、
上記実施例の連結部をガスバリアー性の包装体で包装し
ても良い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るブロー
成形容器金型によれば、上記ブロー成形金型の少なくと
も胴部用金型部は、上部から押出されて一部膨張させた
ブローパリソンを扁平になるように覆い且つ該扁平ブロ
ーパリソンの両側縁を噛み込んで型締めされ、一対の胴
部用金型面の一部に互いに近接する接近対向平面を形成
し、型締めの際の上記接近対向面間の距離が0.5〜
5.0mmの範囲にあり、上記医療用容器の隔離シール
部の形成位置の胴部外壁が上記接近対向平面で規制を受
けながら形成されているので、医療用容器のブロー成形
ボトルにおける剥離可能なシール部の形成が簡単且つ正
確にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るブロー成形容器金型の半体
の金型内面を表す平面図である。
【図2】図2は図1に示すブロー成形容器金型の半体の
断面図である。
【図3】図3は供給ヘッド及びパリソンの断面図であ
る。
【図4】図4は供給ヘッド及びパリソンの断面図であ
る。
【図5】図5は本発明に係るブロー成形容器金型の口部
用金型部を型締めしたとき、及び胴部用金型部を型締め
する際の断面図である。
【図6】図6は本発明に係るブロー成形容器金型で形成
したブロー成形容器の平面図である。
【図7】図7は本発明に係る医療用容器の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 ブロー成形容器金型 2 口部用金型部 3 胴部用金型部 4 接近対向面 5 供給ヘッド 6 吹き込み口 7 樹脂パリソン 8 医療用容器 9 隔離シール部 10 固着シール部 11 ブロー成形容器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブロー成形容器からなり、該容器の胴部に
    内壁面同士が熱接着されて剥離可能な隔離シール部が形
    成され、該隔離シール部により2種以上の薬剤が使用時
    まで区分して収容される医療用容器を製造するためのブ
    ロー成形容器金型において、 上記ブロー成形容器金型の少なくとも胴部用金型部は、
    上部から押出されて一部膨張させたブローパリソンが扁
    平になるように覆い且つ該扁平ブローパリソンの両側縁
    を噛み込んで型締めされ、一対の胴部用金型面の一部に
    互いに近接する接近対向平面が形成され、型締めの際の
    上記接近対向面間の距離が0.5〜5.0mmの範囲に
    あり、上記医療用容器の隔離シール部の形成位置の胴部
    外壁が上記接近対向平面で規制を受けながら形成されて
    いることを特徴とするブロー成形容器金型。
  2. 【請求項2】上記接近対向平面は押出ブローパリソンの
    横断方向に沿って形成されると共に、該ブローパリソン
    の両側縁から離して形成されていることを特徴とする請
    求項1記載のブロー成形容器金型。
  3. 【請求項3】上記請求項1記載のブロー成形容器金型か
    ら製造されるブロー成形容器からなり、上記接近対向面
    に当接して形成された該ブロー成形容器の胴壁の内壁面
    同士が熱溶着されて剥離可能な隔離シール部が形成さ
    れ、該隔離シール部により2種以上の薬剤が使用時まで
    区分して収容される医療用容器。
  4. 【請求項4】上記請求項2記載のブロー成形容器金型か
    ら製造されるブロー成形容器からなり、上記接近対向面
    に当接して形成された該ブロー成形容器の胴壁の内壁面
    同士が熱溶着されて剥離可能な隔離シール部が該胴壁の
    両縁から一部離して形成され、且つ該両縁から離した隔
    離シール部との間の内壁面同士が熱溶着されて非剥離性
    の固着シール部に形成され、該隔離シール部により2種
    以上の薬剤が使用時まで区分して収容される医療用容
    器。
JP9224218A 1997-08-06 1997-08-06 ブロー成形容器金型及び該金型から製造される医療用容器 Pending JPH1148325A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111216341A (zh) * 2020-01-10 2020-06-02 潍坊市华玉塑料机械有限公司 吹塑设备用上扩展封口装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111216341A (zh) * 2020-01-10 2020-06-02 潍坊市华玉塑料机械有限公司 吹塑设备用上扩展封口装置
CN111216341B (zh) * 2020-01-10 2024-05-24 潍坊市华玉塑料机械有限公司 吹塑设备用上扩展封口装置

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