JP3903522B2 - 複数室分離容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数室に分離した大小の室からなる易開封性の容器に関する。さらに詳細には分離した室を加圧して連通することにより密封状態で内容物を混合することができる容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療分野において、通常バイアル瓶入り抗生物質等の粉末製剤を患者に投与する場合、アンプル入り溶解液をシリンジで採取し、溶解液をバイアル瓶に注入し、粉末製剤を溶解する。それをシリンジにて直接患者に投与する場合と、その溶解した薬剤を生理食塩液で希釈し、患者に投与する場合とがある。どちらの場合も無菌状態で溶解投与することは困難で、さらに、緊急を要する場合はアンプルの開封、シリンジでの溶解液の採取、バイアル瓶への注入そして患者への投与と種々の工程があり操作が複雑であるため改善が要求され、現在は無菌状態で、容易に混合溶解ができる種々のキッド製品が開発されている。
特開昭63−20550号公報には連通手段を持つ二室プラスチック製容器で、一方の室には患者に投与するためのポート部と栓体が取り付けられて入る。該連通手段は可撓性チューブと剛性ボールとからなり、剛性ホールを移動させることにより二室を連通する。他の連通手段として破断可能な弱化部を有する剛性チューブ、チューブを密封するダイアフラムとそれを刺通しうる中空針等が記載されて入る。しかし、該輸液バックはチューブやボールの製造等多くの工程が必要となり複雑となる問題がある。
特開平4−364851号公報にはポリプロピレン製容器からなり、二室分離部はポリエチレンとポリプロピレンの混合樹脂片を介してヒートシールすることにより弱シール部を形成している。該複室容器は一方の室を押すことにより弱シール部を破壊し、連通するが、輸送中に過度に過重がかかった場合や過って容器を押した場合などにシール部が開封する誤操作が起こりやすい。
特開平2−1277号公報にはガラス製バイアル瓶と両頭針と連結体そして輸液バックからなるキッドの代表例で、連結体を回転させることによってガラスバイアル瓶が移動し、両頭針と接続し、バイアル瓶と輸液バックが連通する機構である。このようなガラスバイアル瓶とバックの併用キッドは、使用後廃棄する場合、ガラス瓶と他のプラスチック部を分離して、廃棄する必要があり不便である。
特開平4−97751号公報に記載されたものは二室を分離している分離部材が多層構造であって、その二層間の剥離強度が300〜800g/15mmの強度を有し、分離部材のはみ出し部分は10mm以上が必要で、タブにより分離部を引き離すことにより二室を連通するが、分離部材を介してヒートシールする必要があり、また分離部材を引き離す部分が面であることから、強い引き離し力が必要となる問題がある。
その他に特開平1−240469号公報には仕切り部が1〜3mmの巾でく字型にヒートシールし、片方の室から連通する容器が示されている。この容器も輸送中に過度に荷重がかかった場合や過って容器を押した場合などにくの字型シール部の先端に圧力が集中し、シール部が開封する誤操作が起こりやすい問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の分離容器は物流時に荷重や圧力がかかったり、誤って圧力が加えられると分離部が開封し内容物の混合が発生することが多い。またこのような誤操作による開封を防止するため分離部の接合力を大きくすると、容易に開封することができない問題を生ずる。
本発明は誤操作による開封が発生しない、易開封性の複数室分離容器を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、「1.少なくとも2層のプラスチック積層フイルムで形成され、接合部により分離区画された大小の室からなる容器であって、容器を大小の室に分離区画する内面のプラスチック層の接合力が内面層と外面層を積層する接着力より大であり、両室の内面層に外面層との接着部に達する切り込みを夫々配設するとともに、小室側の切り込みが接合部から0〜3mmの範囲であり、大室側の切り込みが接合部から3mm以上離れた位置であることを特徴とする複数室分離容器。
2.大小の両室を分離する接合部の近傍の小容量室側の外面層にタブを設置した、1項に記載された複数室分離容器。
3. 容器の内面のプラスチック層の接合力が500g/15mm以上である、1項または2項に記載された複数室分離容器。
4.切り込みが接合部に沿って接合部の形状に合わせた形状である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された複数室分離容器。
5.大小室分離部の容器周縁部に位置する接合部は弱い接着力部がない接合部である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された複数室分離容器。」に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の容器は容器の内面層を例えばヒートシール等によって接合して分離区画することにより複数の室に分けられた容器であり、使用時に分離された室を連通することにより、各室に収納した内容物を混合して使用する容器である。
本発明の容器を形成する壁膜は少なくとも2層のプラスチック積層フイルムで形成される。この積層フイルムを重ねてヒートシールして接合し分離室からなる容器を形成して、ヒートシール部の接合力を、積層フイルムの内面層と次の層を積層する接着力より大きくすることに第1の特徴がある。紙や金属箔及び蒸着膜を積層しても良い。最内層はプラスチック層であるが、その外側の層はプラスチック層だけでなく、金属箔及び蒸着膜でもよい。またその外側の層はプラスチック層だけでなく、紙、金属層そして蒸着膜を積層してもよい。
【0006】
そして分離された両室の内面層に切り込みを配置するのが第2の特徴である。
さらに本発明は接合部近傍の小室の外面層にタブを設置する。
このような構造の各分室に内容物を充填して容器を加圧すると内圧は壁膜を加圧し、接合部に対してはこれを開封する力として作用するが接合部の接合力は大きいので開封しない。
特に容量の大きい室は内層の面積が大きいので加圧されたとき内層表面の単位面積に加えられる分圧は小さいので接合部は開封せず、内層の切り込み部は接合部より離れているため、引っ張り応力がかかり、切り込み部の内層と次の層には剥離応力は働かず、ズリ応力が働くため、接着力が弱くても、内層と次の剥離は発生しない。
容量の小さい室では内面層の単位面積に加えられる分圧は大きいが室を分離する接合部は接合力が大きいので開封しない。ところが容量の小さい室の内層の切れ込みは接合部近傍に設けられているため、接合部に加えられる分圧はその切れ込み部に加わり、接着力の小さい内面層と次の層との間で層間剥離が発生し易いがこのとき接合部近傍の小室の外面層に設置したタブを引っ張ると層間剥離が容易に発生する。発生した剥離が伸長して大容量の室の内面層に設けた切り込みに到達し、小室と大室の切り込み間で内層とその次の層は剥離する。こうして両室は接合部の開封ではなく、接合部の近傍の積層フイルムの内層とその次の層とが剥離することによって形成された通路により連通されるのである。
容器の内面のプラスチック層の接合力は500g/15mm以上であると誤操作による接合部の開封を防ぐことができるので好ましい。また内層と次の層とを積層する接着力が30g/15mm以上であると液状内容物を保存においても、切り込み部における内容物の浸透による層間剥離を防ぐことができ、好ましい。
【0007】
これら複数室分離容器の用途としては、主として食品分野と医薬品分野が考えられるが、これらの分野で使用される場合、殺菌処理が必須であり、通常加圧加熱殺菌処理が利用されている。現在、加圧加熱殺菌処理には等圧法と呼ばれる容器内外圧が同じになるように調節された方法を用いる場合もあり、また加圧加熱殺菌のためには内面層と外面層との接合力は数十g/15mmでも大丈夫な方法もある。そのため本発明では過って荷重をかけても連通しない圧力を下位の接合力とした。本発明における接合部の接合力は袋の大きさ、内容量によって相違するが例えば袋のサイズ:85*120、内容量:100ml、接合力が500g/15mm以上であれば、13kgの荷重をかけても連通しないのでこの値を下位の接合力とすることができる。
【0008】
両室の切り込みを接合部の近傍に設けると連通路を形成する剥離距離が短くなり連通し易い。小容量室側の切れ込みを接合部の近くに設けると小容量室の内圧が切れ込み部に剥離応力として作用し、容易に剥離することができ、好ましい。大容量室側の切れ込みの接合部からの距離を大きくすることにより、大容量室側の圧力はその切り込み部にズリ応力として作用し、剥離応力として作用しないため、大きな圧力が加わっても切り込み部からの剥離はないまた距離を調節することにより連通路の大きさを抑制することができる。小容量室側の切れ込みが接合部から0〜3mmであると層間剥離が容易となって好ましく、大容量室側の切れ込みが接合部から3mm以上離れていると層間剥離が発生せず誤操作による連通を防ぐことができ、好ましい。小容量室側の切り込みを複数加えることにより、接合部からの距離を容易に調節することができ、層間剥離による連通路の形成が容易であり、さらに、切れ込みは内面層から次の層に達する切れ込みであると層間剥離による連通路の形成が容易となる。
【0009】
切れ込みは接合部に沿って接合部の形状に合わせた形状とすると小容量室からの連通が容易であり、また誤操作による連通路の形成を防ぐことができ、好ましい。
小容量室側の切り込みから大容量室側の切り込みまで、層間剥離し、連通する時、内層と外層の接着力が非常に弱い場合、内容液が容器の周縁部方向に進行し、周縁部からの液の漏洩することがある。これを防止するため容器周縁部に位置する接合部に弱い接着力がない接合部が必要で具体的には容器周縁部に位置する接合部の内層を欠落させることにより、外層同志の熱溶着により周縁部からの漏れを防止する。
【0010】
接合力の弱い接合面を形成するプラスチック層の組み合わせを例示すると、ポリエチレンとポリプロピレン、ポリプロピレンとポリプロピレンとポリエチレンのブレンド、ポリプロピレン系ポリマーとスチレン系熱可塑性エラストマーの共重合体、ポリエチレンとPE−PP−Stのブロックコポリマーとの共重合体、ポリプロピレン系とエチレン−オレフィンコポリマー系エラストマーとの共重合体等がある。
【0011】
分離した室には液体、固体等適宜収納できるが、混合状態での保存性の良くない組み合わせには最適であり、例えば大容量室に液体を、小容量室に粉末或いは固体を内蔵すると液状での長期保存性のない組み合わせに有効である。
このように分離して内蔵されるものとしては例えば医薬品としては、小容量室には真空凍結乾燥処理により粉末化した抗生物質製剤、大容量室には生理食塩液や5%ブドウ糖注射液などがあり、また小容量室に液状アミノ酸製剤、大容量にブドウ糖液を分離し、使用直前に混合し、薬品の反応防止や薬効の低下防止に用いることができる。さらに、食品包装分野では、粉末食品を小容量室側に充填し、溶解液を大容量室側に充填し、飲食の際混合することによって、粉末食品の劣化防止に用いることができる。
大容量室側にポート部や栓体を設置することもでき、また室の端部に懸垂のための懸架部を設置しても良い。
分離した室は1つの大容量室と1または2以上の小容量室を組み合わせたものが連通性から好ましい。さらに室に飲み口、ストローなどの飲食治具部を設けてもよい。
【0012】
【実施例】
本発明の実施例を図面により具体的に説明する。
【0013】
図1は本発明の容器の平面図である。1は容器であり、接合部6により大容量室2と小容量室3に分離されている。4は大容量室の内面層に設けた切り込みであり、5は小容量室の内面層に設けた切り込みである。切り込みは接合部に沿って接合部の形状に合わせて直線状に形成されている。5は接合部に近い所に設けられている。10は容器周縁に位置する接合部である。この部分に接合力の弱い部分があると液漏れが生ずる危険がある。
【0014】
図2は本発明の容器の縦方向の断面を示す。小室3の外面の接合部に近い位置にタブ7が設置されている。
図3は本発明の容器の接合部分の拡大図であって、内面層9は接合部6において互いに接合している。この例ではヒートシールされ、シール部11が形成されている。本実施例は内外二層の積層フイルムを用いており、内面層9は外面層8と積層され接着されていて、12は両者の接着部である。4は大容量室の内面層に設けた切れ込みで外面層との接着部に達している。5は小容量室の内面層に設けた切れ込みで外面層との接着部に達しており、接合部6の近くに設置されている。
小容量室を加圧すると内圧は内面にかかるが接合部6は接合力が大きいので剥離せず開封しない。一方内圧は小室の切り込み5を通って内層と外層の間に剥離力として作用する。内層と外層との接着力は接合部6の接合力により小さいので両層は剥離し易い。このように小室に圧力をかけた状態で小室の外層に設けたタブを引っ張ると、外層にはタブの張力が加えられるので内外層間には加圧による内圧とタブの張力の合計した力が剥離力として作用するため層間剥離が発生する。発生した層間剥離が伸長して大容量室の切り込み4に到達すると内外層の間に連通路が形成され、両室の内容物の混合が行われる。
このように小容量室の加圧とタブの引張りの2つの手段の組合わせにより開封を行うので流通時の加圧、落下等の誤操作による開封が防止される。
【0015】
実施例1
50μmのポリプロピレンホモポリマー(PP)フイルムに所定の位置に切り込みを設けた25μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)フイルムを180℃で熱接着加工によりPP/LLDPEの積層体を形成した。この積層体のLLDPEを内面とし、外寸、180mm*90mmの2室分離容器を成形した。小容量室のサイズは70mm*90mm、大容量室は110mm*90mmであった。大容量室の切り込みの位置は接合部より3mmの位置で、長さは40mm、形状は接合部と同じ直線状であった。また小容量室の切り込み位置は接合部より1mmで長さは40mm、形状は接合部と同じ直線状であった。小容量室の接合部近傍の外層に台形状のタブを取り付けた。小容量室にはアスコルビン酸(粉末)1gを充填し、大容量室には希釈液として蒸溜水50mlを充填し、密封した。該2室分離容器の接合部の接合力は2300g/15mmで、内層のLLDPEと外層のPP間の接着力は35〜45g/15mmであった。
【0016】
(連通試験)
大容量室を手で圧迫しても、接合部の剥離はなく、また大容量室の切り込み部からの蒸溜水の浸透もなく、液の漏洩は見られなかった。小容量室の両タブを引き離すことにより容易に小容量室の切り込みを起点として内層と外層の剥離が進行し、その剥離部が大容量室の切り込みまで進行し、連通部が形成され、大容量室の蒸溜水が小容量室に侵入し、アスコルビン酸粉末を溶解した。大容量室または小容量室を圧迫することにより、溶液を両室を行き来させることにより、外気に触れることなくアスコルビン酸溶解液が形成された。またこれらの操作によっても、溶液の漏洩などの問題は発生しなかった。
【0017】
実施例2、3及び比較例1、2
内層のLLDPEと外層のPPとの熱接着加工温度を変化させ、内外層の接着力を変化させ、接合力が1500g/15mm以上であること以外は実施例1と同じ2室分離容器を形成し、実施例1と同じ連通性の試験を行った。
それらの連通試験結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
実施例4、5、6及び比較例3、4
ポリプロピレンホモポリマー(PP)に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)との樹脂混合比が1:0、2:1、1:1、1:2、0:1からなる混合樹脂25μmのフイルムを形成し、所定の位置に切り込み加工を行い、50μmのPPフイルムと熱接着加工により、混合樹脂フイルム/PPフイルムの積層体を形成した。この積層体の混合樹脂フイルムを内面とし、外寸、180mm*90mmの2室分離容器を種種の熱シール条件(温度及び圧力)で成形した。小容量室のサイズは70mm*90mm、大容量室は110mm*90mmであった。大容量室の切り込みの位置は接合部より3mmの位置で、長さは40mm、形状は接合部と同じ直線状であった。また小容量室の切り込み位置は接合部より1mmの位置で長さは40mm、形状は接合部と同じ直線状であった。小容量室の接合部近傍の外層に台形状のタブを取り付けた。小容量室にはアスコルビン酸(粉末)1gを充填し、大容量室には希釈液として蒸溜水50mlを充填し、密封した。
これらの積層体の接着力及び、2室分離容器の接合力を表2に示した。
これらの2室分離容器の連通性試験を実施例1に記載した方法で、実施し、その結果を表2に示した。
【0020】
【表2】
【0021】
比較例5、6
所定の切り込み部の加工を内外積層後に実施したこと以外は実施例1に示した方法により形成した2室分離容器を用い、実施例1に記載した連通試験を行い、表3にその結果を示した。これらの2室分離容器の接着力は35g〜45g/15mmで、接合力は2000g〜2300g/15mmであった。切り込み加工の方法は積層体の内面側より刃を押すことにより形成し、その深さは押圧により調整した。切り込み部形成後切り込み部の断面観察により、切り込み深さを観察した。
【0022】
【表3】
【0023】
実施例7〜11及び比較例7、8
小容量室及び大容量室の内面層の切り込み部の位置を接合部からの距離を変えたこと以外は実施例1に示した方法により形成した2室分離容器を用い、実施例1に記載した連通試験を行い、それらの結果を表4に示した。これらの2室分離容器の接着力は35g〜50g/15mmであり、接合力は1900g〜2500g/15mmであった。
【0024】
【表4】
【0025】
実施例12
小容量室の切り込み部を2mm間隔で平行に1〜4本加工したこと以外は実施例1に示した方法により形成した2室分離容器を用い、実施例1に記載した連通試験を行った。これらの2室分離容器の接着力は35g〜50g/15mmであり、接合力は1900g〜2500g/15mmであった。切り込み部の本数が多くなれば接合部形成位置のずれの許容範囲が1本増えるごとに2mm増加し、2室分離容器の形成が容易であり、連通性には何等問題がなかった。
【0026】
実施例13
接合部の形状が小容量室側に凸のくの字型であり、切り込み部の形状がその接合部に沿ったくの字型であること以外は実施例1に示した方法により形成した2室分離容器を用い、実施例1に記載した連通試験を行った。これらの2室分離容器の接着力は35g〜50g/15mmであり、接合力は1900g〜2500g/15mmであった。連通試験の結果、手圧による大容量室からの連通及び接合部の破損はなく、小容量室殻は接合部の破損はなく、容易に連通することができた。
【0027】
実施例14
内層の形状において、2室分離容器の分離部の両端部に相当する部分が欠落していること以外は実施例1に示した方法により形成した2室分離容器を用い、実施例1に記載した連通試験を行った。これらの2室分離容器の接着力は35g〜50g/15mmであり、接合力は1900g〜2500g/15mmであった。連通試験の結果、手圧により激しくもみ処理を行っても、内外層の剥離部の拡張は内層の分離部の両端部の欠落部で停止し、内容物の漏洩は発生せず、容易に連通路が形成された。
【0028】
実施例15
50μmのポリプロピレンホモポリマー(PP)フイルムに所定の位置に切り込みを設けた25μmの直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)フイルムを180℃で熱接着加工によりPP/LLDPEの積層体を形成した。さらに12μmのSiOx蒸着ポリエステルフイルム(透明なSiOx膜、膜厚700オングストローム)をウレタン系接着剤でPP側に積層した。また25μmのLLDPEと7μmのアルミ箔そして12μmのポリエステルフイルムをそれぞれウレタン系接着剤で積層した3層積層体を形成し、それぞれ積層体のLLDPEを内面とし、外寸、180mm*90mmの2室分離容器を形成した。小容量室のサイズは70mm*90mm、大容量室は110mm*90mmであった。大容量室の切り込みの位置は接合部より3mmの位置で、長さは40mm形状は接合部と同じ直線状であった。また小容量室の切り込み位置は接合部より1mmの位置で長さは40mm、形状は接合部と同じ直線状であった。小容量室の接合部近傍の外層に台形状のタブを取り付けた。小容量室にはアスコルビン酸(粉末)1gを充填し、大容量室には希釈液として蒸溜水50mlを充填し、密封した。該2室分離容器の接合部の接合力は2300g/15mmで、内層のLLDPEと外層のPP間の接着力は35〜45g/15mmであった。これを実施例1に示す連通試験を行った。その結果、手圧による大容量室からの連通及び接合部の破損はなく、小容量室からは接合部の破損はなく、容易に連通することができた。
【0029】
【発明の効果】
本発明は誤操作による開封を防止し、しかも容易に必要な開封を行うことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複数室分離容器の平面図である。
【図2】本発明の複数室分離容器の断面図である。
【図3】接合部の説明図である。
【符号の説明】
1 容器
2 大容量室
3 小容量室
4 大容量室側切り込み
5 小容量室側切り込み
6 接合部
7 タブ
8 外面層
9 内面層
10 周縁積層部
11 内層接合部
12 内外層接合部
Claims (5)
- 少なくとも2層のプラスチック積層フイルムで形成され、接合部により分離区画された大小の室からなる容器であって、容器を大小の室に分離区画する内面のプラスチック層の接合力が内面層と外面層を積層する接着力より大であり、両室の内面層に外面層との接着部に達する切り込みを夫々配設するとともに、小室側の切り込みが接合部から0〜3mmの範囲であり、大室側の切り込みが接合部から3mm以上離れた位置であることを特徴とする複数室分離容器。
- 大小の両室を分離する接合部の近傍の小容量室側の外面層にタブを設置した、請求項1に記載された複数室分離容器。
- 容器の内面のプラスチック層の接合力が500g/15mm以上である、請求項1または2に記載された複数室分離容器。
- 切り込みが接合部に沿って接合部の形状に合わせた形状である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された複数室分離容器。
- 大小室分離部の容器周縁部に位置する接合部は弱い接着力部がない接合部である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された複数室分離容器。
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