JP2006255378A - 少容量容器 - Google Patents

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Takao Yoshida
孝夫 吉田
Koji Kawahara
幸司 川原
Takashi Morimura
孝史 森村
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Abstract

【課題】少量の内容物が封入された小さい室を有する少容量容器において、小さい室であっても内容物を容易に充填し密封でき、使用前は、容易には開封せずに密封性維持し、使用時は簡単な操作で容易に開封できる少容量容器を提供する。
【解決手段】少量の内容物が充填された凹部2を有する第1のシート形成物4と、この第1のシート形成物4の凹部2とその周囲を覆うように配設した第2のシート形成物5とからなり、 第1のシート形成物4の凹部2の近傍と第2のシート形成物5を接着することによって、凹部2を密封して室を形成する容易に開封可能な凹部シール6と、 この凹部シール6の外側において、第1のシート形成物4と第2のシート形成物5を接着することによって、凹部シール6により密封された室を包括して取り囲みもう一つの室を形成する開封できない周縁シール7と、周縁シール7上に設けられ、他の容器等に連通可能な連結手段8とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、薬液、溶解液等が充填された袋状容器に混合用成分を混注するのに最適な少容量容器に係り、さらに詳しくは、予め混合しておくと経時的に変質してしまう成分を、使用時まで単一または複数の室に分離して収容しておくのに最適な少容量容器に関する。
医療、化粧品、食品等の分野においては、予め混合しておくと経時的に変質してしまう成分を、使用時まで複数の室に、隔離、密封して収容し、使用時に混合するシステムが多用されている。
近年、このようなシステムの一つとして、予め混合しておくと経時的に変質してしまう成分を、剥離可能なシールにより仕切られた複数の室を有する袋状容器のそれぞれの室に隔離、封入し、該剥離可能なシールを剥離することにより各室間が連通されるように構成されたものが提案されている。
このようなシステムによれば、予め混合しておくと経時的に変質してしまう成分を変質しない状態で利用でき、さらに、内容物を外気に晒すことなく混合することができるので、すなわち、内容物の変質、異物または細菌の混入を防止できるので、人命にかかわる医療においては、特に、重用されている。
例えば、高カロリー輸液においては、主にアミノ酸を溶解した溶液と主に糖および電解質を溶解した溶液を、容易に開封可能なシールにより隔てられた2つの室にそれぞれ封入し、使用時に、容易に開封可能なシールを剥離して開封し、両者を混合し、点滴するシステムが採用されている。
しかし、体に必要な成分の中には、糖、電解質、アミノ酸、脂肪乳剤の溶液のように容量の多い成分ばかりでなく、ビタミン類や微量金属類のように極少量であっても毎日必要とするものもある。これらの成分の中にも、混合して保管すると相互に作用しあって変質する恐れのある成分があり、相互に作用しあわない成分同士は混合するとしても、相互に作用し合う成分は隔離して保管することが好ましいことは言うまでもない。
従来より、高カロリー輸液療法を受けている患者には、ビタミン類や微量金属類も定期的に投与する必要があることが知られている。
このような成分の投与方法として、複数本のバイアル瓶またはプレフィールドシリンジに調整されたものを投与するか、隔離して封入された糖および電解質の溶液またはアミノ酸の溶液の中に予め分類して混合しておいたものを投与するか、糖またはアミノ酸の溶液の中に混合しきれない成分だけ別の硬質容器に封入し、これを袋状容器に一体化して設け、使用時に、前記硬質容器の一部を破壊して袋状容器と連通し、混合してから投与する等の方法がある。
ところが、別の容器に封入された薬剤を使用時に袋状容器内に注入する方法では、薬液の取り違い、注入作業のミス、注入時の細菌汚染等が発生する危険があり、これを払拭するために煩雑な作業および煩雑な管理が必要にならざるを得ないという欠点を有している。
また、糖および電解質溶液またはアミノ酸の溶液の中に予め相互に反応しない成分を分類して混合する方法では、糖および電解質溶液またはアミノ酸の溶液の中に含まれる多数の成分との想定される全ての環境の元での相互作用がないことを長期に渡って確認する必要がおり、そのために、多大な労力と時間が必要になるという欠点を有している。
これらの欠点を解決するために、隔離された多数の収容室を有する複室容器(マルチバッグとも称す)に多数の成分をそれぞれ隔離して収容した複室容器が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−160771号公報(第4−7頁、図1)
ところが、上述の提案は、小さい室の開封性と密封性とを両立することが困難なので、これを解決しようとするものであるが、小さい室の周囲の多くを剥離しないシールで囲む構造であるため、開封性と密封性とを完全に両立するに至っていない。
また、上述の提案は、小さい室は内容物を充填し難いというもう一つの欠点も解決していない。
すなわち、シートの充填口を除く周囲をシールして形成した容器は、一般に、容量が大きければ膨らみやすく、容量が小さければ膨らみ難い傾向にあり、また、シートを形成する樹脂が柔らかければ膨らみやすく、固ければ膨らみにくい傾向にあるので、小さな室にするのが排出性および容器のコンパクト性から好ましいビタミン類または微量金属類を封入するための室は、一般に輸液用のバッグに使用されるシートの柔らかさでは、膨らみ難くひいては内容物の充填および充填後のシールがし難いといった問題点があった。
そこで、本発明は、上記従来の問題点を解決しようとするものである。すなわち、容易に開封可能なシールにより仕切られ、少量の充填物が封入された一つまたは複数の小さい室を有する容器において、使用前は、容易には開封せずに密封性を維持し、使用時は簡単な操作で容易に開封できる少容量容器を提供することにある。また、上記小さい室に内容物を容易に充填し密封できる少容量容器を提供することにある。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、小容量の内容物が充填された凹部を有する第1のシート形成物と、
この第1のシート形成物の前記凹部とその周囲を覆うように配設された第2のシート形成物とからなり、
前記第1のシート形成物の前記凹部近傍と前記第2のシート形成物を接着させ、前記凹部を密封して室を形成する容易に開封可能な易開封性密封手段からなる凹部密封手段と、
この凹部密封手段の外側において、前記第1のシート形成物と前記第2のシート形成物を接着することによって、前記凹部密封手段により密封された前記室を包括して取り囲みもう一つの室を形成する容易には開封できない難開封性密封手段からなる周縁密封手段と、
前記周縁密封手段上に設けられ、前記第1のシート形成物と前記第2のシート形成物との間に流体を注入するための注入部と、
を有し、
前記凹部密封手段は、前記注入部から注入される流体によって開封され、
前記第1のシート形成物または前記第2のシート形成物のいずれか一方または両方が柔軟性を有することを特徴とする。
すなわち、請求項1に記載の発明では、第1のシート形成物に形成した凹部に内容物を充填すれば良いので充填が容易であり、前記凹部を覆って配設した第2のシート形成物の上から、凹部の周囲を、使用時に容易に開封可能な易開封性密封手段からなる凹部密封手段で密封すれば良いので、例えば、イージーピールオープン性のシールをすれば良いので、容易に凹部の密封シールができる。同様に、第2のシート形成物の上から、容易には開封できない難開封性密封手段からなる周縁密封手段により、例えば、通常の熱シールにより、第1のシート形成物と第2のシート形成物の周縁を密封することにより、凹部を一括して取り込んだ一つの容器を形成することができる。
また、前記易開封性密封手段からなる凹部密封手段は容易に開封可能なので、また、難開封性密封手段からなる周縁密封手段は、容器が破壊されるまで開封されないので、さらに、第1のシート形成物または第2のシート形成物のいずれか一方または両方が柔軟性を有するので、注入部から流体を注入させることによって、当該少容量混注用容器が膨らんで、簡単に易開封性密封手段からなる凹部密封手段が開封するので、凹部の容積が小さくても、開封性が良い容器が得られる。
ここで、凹部の空間とは、第1のシート形成物の凹部と第2のシート形成物とがそれぞれの凹部において形成する空間を意味する。
また、ここでいう接着するとは、二つのシート形成物を、単に、くっ付いている状態にすることを意味し、そのくっ付きの程度または強度について意味を持たないものとした。そして、くっ付きの程度または強度については、後文で説明するようにした。
また、ここでいう凹部近傍とは、当該凹部の外側のみならず、当該凹部の周壁(内周面)の一部、例えば、内容物で満たされていない凹部の入り口付近の周壁をも含むことを意味している。
また、ここでいう易開封性密封手段とは、通常は密封されているが、使用者が開封する意志をもって開封する時、容易に開封できる密封手段であって、例えば、イージーピールオープン性を有するシール、または、シール際が薄肉に形成された破断し易いシール等が採用される。
なお、易開封性密封手段の一部に、開封時にピールオープンも破断もしないで接合したままの部分があったとしても、開封時に、密封された内容物が密封された空間から外部に移し替え可能に密封状態が破壊されるのであれば、ここでいう易開封性密封手段にあたる。
開封操作時に注入部から、例えば、凹部に内容物を溶解または希釈するに足る十分な液が容易に流入し、かつ、内容物を流入した液と共に容易に排出できるかぎり、または、ピールオープンも破断もしないで接合したままの部分が易開封性密封手段の全周の半分以下の場合、ここでいう易開封性密封手段にあたる。
また、ここでいう難開封性密封手段とは、開封することを目的としない密封手段であり、通常のシール、例えば、通常の熱溶着がこれに当たる。
また、ここでいう少容量とは、本発明の少容量容器に充填された薬液等が、例えば高カロリー輸液製剤等に混注される場合には、かかる高カロリー輸液製剤等の容量の十分の一以下、さらには、主に、1凹部あたり10ml以下の容量のものをいう。
また、ここでいう周縁密封手段とは、主に、対面するシートからなる袋状の容器の内側を外部と隔離するためにシートの周縁またはその近傍に施されるシール、すなわち、周縁シールを意味するが、例えば、シートを折り曲げて重ねることによって対面するシートを構成する場合には、容器壁が、シートの周縁において容器の内側を外部と隔離することになり、容器壁も周縁密封手段にあたる。
また、ここでいう周縁密封手段とは、必ずしも、容器の周縁を全周に渡って密封している必要はなく、周縁の一部に他の機能を有する別の構成が設けられている場合には、その構成を除く周縁を密封する場合もこれに含まれる。
また、周縁密封手段は、必ずしも、難開封性密封手段のみで構成されるものではなく、例えば、周縁密封手段の一部を、将来、剥離開封するような場合には、その部分を易開封性密封手段で構成し、残りの部分を難開封性密封手段で構成することになる。
また、ここでいう周縁密封手段上に設けられとは、周縁密封手段の一部に他の機能を有する別の構成が設けられている状態をいう。すなわち、他の機能を有する別の構成が設けられていない場合は周縁密封手段であるべきところに、他の機能を周縁密封手段の一部と置き換えて設けることを意味するものである。
また、ここでいう凹部密封手段の外側とは、必ずしも、凹部密封手段から離れた外側を意味するものではなく、周縁密封手段の一部が凹部密封手段の一部と接したり重なったりしていても、全体として、凹部密封手段の外側にあればこれに含まれる。
なお、第1のシート形成物または第2のシート形成物は、単層、多層何れのシートまたはフィルムであってもよい。
また、ここで使用される樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、アイオノマー、環状ポリオレフィン樹脂、各種の熱可塑性エラストマー等の樹脂およびこれらの樹脂の混合物が等から選ばれるが、特に、ポリオレフィン系樹脂または環状ポリオレフィン系樹脂が好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびこれらの樹脂の混合物等が上げられる。また、環状ポリオレフィン系樹脂としては、COP樹脂、COC樹脂およびこれらの樹脂の混合物等が上げられる。
なお、これらの樹脂は、少なくとも、内容物の薬剤に、溶出物、薬剤成分の吸着、吸収等による影響等を与えない形態で使用される。
特に、環状ポリオレフィン系樹脂は、各種の薬剤に対して、薬剤成分の吸着、吸収等による影響等を与えないので、薬液と接触する容器の内壁の素材として使用することが好ましい。
また、第1のシート形成物と第2のシート形成物の対面する双方の面に選定される樹脂としては、容易に開封可能なシールと、容易には開封できないシールの両方が可能な樹脂またはその組み合わせが選定される。
また、第1のシート形成物および第2のシート形成物は、インフレーション成形、押し出し成形、ブロー成形、カレンダー成形等により、単層または多層に成形され、第1のシート形成物または第2のシート形成物の凹部は、真空成形、圧空成形、ブロー成形等により成形される。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、少なくとも、第1のシート形成物は、凹部が容易には潰れない剛性を有することを特徴とする。
すなわち、請求項2に記載の発明では、通常は、凹部が押し潰されることによる凹部空間の内圧上昇が起こることがないので、易開封性密封手段からなる凹部密封手段を開封する方向の力がほとんど加わらない。そのため、使用前に誤って開封してしまう心配をすることなく、易開封性密封手段からなる凹部密封手段の開封するための力を極小さくなるように設定できる。
なお、ここでいう容易には潰れない剛性を有する凹部とは、製品が通常置かれる環境下、例えば、梱包、輸送、保管等で凹部にかかる負荷では、潰れない程度の剛性を有することを言う。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の構成に加え、前記注入部が、周縁密封手段上に設けられた筒状形成物からなるポートであることを特徴とする。
すなわち、請求項3に記載の発明では、例えば、親容器に直接または他の部材を介して連通可能に連結するポートを有するので、必要に応じて、ポートを親容器に直接または他の部材を介して連通可能に連結接続して混注できる。
以上のように本発明によれば、内容物を第1のシート形成物の凹部に充填するようにしたので、内容物の充填が極めて容易となる。
また、第1のシート形成物の凹部に内容物を充填した後、かかる凹部を覆って配設される第2のシート形成物の上から、凹部近傍を、使用時に容易に開封可能な易開封性密封手段からなる凹部密封手段で密封すれば良いので、室を容易に密封することができる。
また、凹部密封手段は容易に開封可能であり、また、周縁密封手段は容器が破壊されるまで開封されず、さらに、第1のシート形成物または第2のシート形成物のいずれか一方または両方が柔軟性を有するので、例えば、少容量容器内に流体を流入させることによって、少容量容器が膨らんで、簡単に凹部密封手段が開封するので、室の容積が小さくても、開封性にも優れている。
よって、室が小さな容器であっても、室へ内容物が充填し易く、しかも、室の密封性および開封性に優れた少容量容器を提供することができる。
また、室が凹部から構成されるため、室に必要な容積を容器の厚さ方向で稼ぐことができ、また、室へ内容物が充填し易く、しかも、室の密封性および開封性に優れているため、充填作業や密封性および開封性を考慮して室の大きさを必要以上に大きくする必要がなく、面方向にコンパクトな容器とすることができる。
このように本発明によれば、予め混合しておくと変質または変成してしまう少量の薬液または薬剤を、容易に充填シールでき、コンパクトな容器に隔離して保管でき、使用時に、簡単な作業で、容易に且つ確実に他の容器に移し替え混入ができ、混合時の変質も少なく、薬剤または薬液の容器内の残留も少ない少容量容器を提供することができる。
本発明の実施の形態を実施例に基づき添付図面を参照しながら説明する。
以下、本発明を少容量混注用容器に適用した実施例について説明する。
図1は本発明の実施例の少容量容器の斜視図、図2は図1に示す少容量容器のA−A’断面図、図3は図1に示す少容量容器のシール前の状態を示す斜視図である。
図1乃至図3に示すが如く、本実施例の少容量容器1は、内容物が充填された、正面視円形状の三つの凹部2,2,…を有する第1のシート形成物4と、このシート形成物4の凹部2側を覆って重ね合わされ、後述する凹部シールにより第1のシート形成物4と接着して各凹部2を密封して三つの室を形成する平面状の第2のシート形成物5とを備えて構成されている。
第1のシート形成物4の三つの凹部2,2,…の周囲には、平面部3が設けられており、それぞれの凹部2の周囲が易開封性密封手段からなる凹部密封手段の一例である容易に剥離可能な環状の凹部シール6によりシールされて各凹部2が密封されており、さらに、凹部シール6の外側において、第1のシート形成物4と第2のシート形成物5を接着することによって、三つの凹部2,2,…を一括して取り囲みもう一つの室を形成する難開封性密封手段からなる周縁密封手段の一例である周縁シール7によりシールされている。
また、周縁シール7上には、第1のシート形成物4と第2のシート形成物5との間に、液体又は気体等の流体を注入するための注入部としてのポート8が設けられており、このポート8は、例えば親容器に直接または他の部材を介して連結され、親容器の収容部と前記もう一つの室とを連通可能としたり、あるいは、シリンジ(不図示)に直接または他の部材を介して連結され、シリンジの収容部と前記もう一つの室とを連通可能する機能を有する。
そして、それぞれの凹部2には内側に水溶性ビタミン主体の製剤、脂溶性ビタミン主体の製剤、微量元素製剤が充填される。
また、図4および図5に示すが如く、本実施例の少容量容器1は、使用時に、ポート8を、例えば親容器、ここでは、高カロリー輸液製剤が充填された袋状容器10の専用のアダプター11に接続することによって、連通可能に連結される。
ここで、少容量容器1が連結される高カロリー輸液製剤が充填された袋状容器10は、容器内が易開封性密封手段の一例である容易に剥離可能なバーシール12により二つの部屋に隔離され、第一室13には糖と電解質からなる溶液が、また、第二室14にはアミノ酸製剤が充填され、使用時には、袋状容器10の第一室13を圧迫することにより、バーシール12を剥離して第一室13と第二室14を連通し、第一室13の糖と電解質溶液と、第二室14のアミノ酸製剤を混合できるように構成されている。また、点滴時に、ハンガーに吊り下げるため懸垂口16と、輸液セットを繋いで薬液を排出するための排出口15が設けられている。
少容量容器1を袋状容器10に連結した後、袋状容器10を圧迫して第一室13と第二室14を連通し、さらに、袋状容器10を圧迫することによって袋状容器10内の薬液を少容量容器1に逆流させて少容量容器1を膨らませることによって、容易に開封可能な凹部シール6を剥離開封して、袋状容器10内で混合された薬液と三つの凹部2に充填された内容物を混合することができる。
次いで、少容量容器1内で混合された混合液を、少容量容器1を圧迫するか、または、自由落下により、袋状容器10内に戻すことによって、少容量容器1の全ての内容物を袋状容器10内に混注することができる。
すなわち、本実施例の少容量容器1によれば、少容量容器1のそれぞれの凹部2に使用直前まで隔離保管した複数の内容物を、溶解液または薬液が充填された親容器に、簡単な作業で、容易に且つ確実に、また、変質させることなく混注できる。
なお、ポート8は、通常、使用時までキャップ9により封止されているが、キャップ9を外しても充填され内容物がポート8から漏れ出ることがないので、混合ミスを軽減することができる。
また、凹部2に充填された複数の液を密封している凹部シール6は、連結した親容器の薬液を逆流させることによって開封させるので、凹部2に隔離して充填された薬液同士が、濃度が高いまま混合されることがないので、すなわち、親容器からの薬液によって希釈された後で混合されるので、混合時に凹部2に隔離して充填された複数の薬液同士の混合による変質が軽減される。
すなわち、本実施例の少容量容器1によれば、少容量容器1のそれぞれの凹部2に使用直前まで隔離保管した複数の薬液を、溶解液または薬液が充填された他の容器に、簡単な作業で、容易に且つ確実に、また、薬液を変質することなく混注できる。
本実施例の少容量容器1は、以下のように製造される。
図1および図3に示すが如く、開口部の内径が20mm、底部の内径が15mm、深さが10mmの三つの凹部2を有する第1のシート形成物4のそれぞれの凹部2に、水溶性ビタミン主体の製剤5ml、脂溶性ビタミン主体の製剤5ml、微量元素製剤内容物5mlを充填した後に、柔軟性を有する別の第2のシート形成物5で覆い、重なり合った二枚のシートの端面にポート8を熱溶着するとともに、凹部2の周囲を熱板でシールすることによって凹部シール6を設け、さらに、三つの凹部2を一括して取り囲むように周囲を熱板でシールすることによって周縁シール7を設け、周縁シール7の外周に沿ってトリミングすることによって完成される。
本実施例に使用される凹部2を有する第1のシート形成物4は、押し出し成形法により、外層が200μmのポリプロピレン樹脂、内層が50μmの環状ポリオレフィン樹脂の2層シートとして形成された後に、真空成形法により凹部2が形成される。また、第2のシート形成物5は、押し出し成形法により、外層が180μmのポリプロピレン樹脂、内層が20μmの環状ポリオレフィン樹脂の2層シートとして形成される。
なお、本実施例では、第1のシート形成物4の肉厚を厚くすることによって、特に、環状ポリオレフィン樹脂層を厚くすることによって、第1のシート形成物4の剛性を上げることにより、また、凹部2の形状を潰れにくい円錐台にすることによって、凹部2が通常の取り扱いでは容易には潰れないので、凹部シール6の剥離強度が小さくても隔離性の良い少容量容器1ができる。
ここで、凹部2の潰れにくい形状は、上記実施例の円錐台だけでなく、角錐台、球面、雨とい状等が挙げられ、その形状や個数は任意であり、また、凹部2の配置は、凹部2の形状を例えば雨とい状とした場合には、かかる凹部2をその幅方向に平行に並べることもでき、その配置も任意である。
上述した実施例にあっては、第2のシート形成物5がいずれも平面状のものを例示したが、第2のシート形成物5は平面状のもの限定されるものではなく、例えば室の内部圧力の上昇に対して緩衝効果のある凹凸部を設けた形状としてもよく、この場合は、室の内部圧力の上昇に対して凹部シール6の不必要な剥離を防止することができ、室の密封性をより確実に維持することができる。
また、上述した実施例にあっては、第1のシート形成物4と第2のシート形成物5とが別々の二枚のシート形成物から構成されるものを例示したが、第1のシート形成物4と第2のシート形成物5を別々のシート形成物で構成せずに、例えば、一枚のシート形成物の一部を折り返して対向させ、対向するシート形成物の一方を第1のシート形成物とし他方を第2のシート形成物とした場合は、かかる折り返し部が難開封性密封手段からなる周縁密封手段の一例である周縁シール7に相当し、このように周縁シール7は、必ずしも別々の二枚のシート形成物をシールして密封するものには限られない。
さらに、第1のシート形成物4に形成される凹部の数、形状、形成位置などは任意であって適宜選択されるものであり、凹部は一つでも複数でもよく、また、凹部の周囲が必ずしも平面部である必要もない。また、凹部が複数の場合、すべての凹部に内容物が充填されている必要もない。
また、上述した実施例にあっては、少容量容器1を袋状容器10に連結した後、袋状容器10を圧迫することによって袋状容器10内の薬液を少容量容器1に逆流させて少容量容器1を膨らませることによって、容易に開封可能な凹部シール6を剥離開封して、袋状容器10内で混合された薬液と三つの凹部2に充填された内容物を混合するものを例示したが、少容量容器1のポート8に直接又は他の部材を介してシリンジ(不図示)を連結し、かかるシリンジに収容された薬液等を少容量容器1に注入させて少容量容器1を膨らませることによって、容易に開封可能な凹部シール6を剥離開封して、シリンジ内の薬液等と三つの凹部2に充填された内容物を混合するものであってもよい。さらに、ポート8から注入されるものは空気等の気体であってもよい。
尚、上記の実施例にあっては、少容量容器1を混注用容器に適用したものを例示したが、その適用範囲は任意である。
本発明の実施例の少容量容器を示す斜視図である。 図1に示す少容量容器のA−A’断面図である。 図1に示す少容量容器のシール前の状態を示す斜視図である。 図1に示す少容量容器を親容器と連結した状態を示す正面図である。 図1に示す少容量容器の容易に開封可能なシールが剥離された状態を示す断面図である。
符号の説明
1 少容量容器
2 凹部
3 平面部
4 第1のシート形成物
5 第2のシート形成物
6 凹部シール(易開封性密封手段)
7 周縁シール(難開封性密封手段)
8 ポート(連結手段)
9 キャップ
10 袋状容器(親容器)
11 アダプター
12 バーシール
13 第一室
14 第二室
15 排出口
16 懸垂口

Claims (3)

  1. 少容量の内容物が充填された凹部を有する第1のシート形成物と、
    この第1のシート形成物の前記凹部とその周囲を覆うように配設された第2のシート形成物とからなり、
    前記第1のシート形成物の前記凹部近傍と前記第2のシート形成物を接着させ、前記凹部を密封して室を形成する容易に開封可能な易開封性密封手段からなる凹部密封手段と、
    この凹部密封手段の外側において、前記第1のシート形成物と前記第2のシート形成物を接着することによって、前記凹部密封手段により密封された前記室を包括して取り囲みもう一つの室を形成する容易には開封できない難開封性密封手段からなる周縁密封手段と、
    前記周縁密封手段上に設けられ、前記第1のシート形成物と前記第2のシート形成物との間に流体を注入するための注入部と、
    を有し、
    前記凹部密封手段は、前記注入部から注入される流体によって開封され、
    前記第1のシート形成物または前記第2のシート形成物のいずれか一方または両方が柔軟性を有することを特徴とする少容量容器。
  2. 前記第1のシート形成物は、前記凹部が容易には潰れない剛性を有することを特徴とする請求項1に記載の少容量容器。
  3. 前記注入部が、前記周縁密封手段上に設けられた筒状形成物からなるポートであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の少容量容器。
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