JP2002160771A - 複室容器 - Google Patents

複室容器

Info

Publication number
JP2002160771A
JP2002160771A JP2000358337A JP2000358337A JP2002160771A JP 2002160771 A JP2002160771 A JP 2002160771A JP 2000358337 A JP2000358337 A JP 2000358337A JP 2000358337 A JP2000358337 A JP 2000358337A JP 2002160771 A JP2002160771 A JP 2002160771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
seal portion
chamber
weak seal
storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000358337A
Other languages
English (en)
Inventor
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
Isamu Takahashi
勇 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Material Engineering Technology Laboratory Inc
Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Material Engineering Technology Laboratory Inc filed Critical Material Engineering Technology Laboratory Inc
Priority to JP2000358337A priority Critical patent/JP2002160771A/ja
Publication of JP2002160771A publication Critical patent/JP2002160771A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Bag Frames (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造時や保存時に、各収容室を確実に隔離状
態で維持できるとともに、使用時に全ての収容室を容易
に連通させることができ、しかも製造が容易な複室容器
を提供する。 【解決手段】 複数の収容室3、5、15を有し、周囲
が密封された合成樹脂製複室容器1であって、連通開口
部14を設けて収容室15を区画するように、容器内部
に形成された剥離不能な強シール部11と、連通開口部
14を液密に仕切るように、強シール部11と接続部1
3において接続して形成された剥離可能な弱シール部1
3とを有し、弱シール部13が接続部において連続して
該連通開口部より長く形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剥離不能な強シー
ル部と剥離可能な弱シール部とにより液密に区画された
収容室を複数有する複室容器に係り、特に、一部の収容
室より小さい他の収容室を多数有する容器に好適な複室
容器に関する。
【0002】
【従来の技術】医療、化粧品、食品等の分野において、
容器周囲を密封するとともに、容易に剥離できる程度の
弱シール部により容器内部を複数の収容室に仕切った合
成樹脂製可撓性複室容器が多用されている。このような
容器では、使用時まで複数の収容室に収容物をそれぞれ
隔離した状態で密封して収容しておき、使用時に弱シー
ル部を剥離することにより複数の収容室を連通させ、こ
れにより各収容室の内容物を外気に晒すことなく混合し
て使用することができるようになっている。この混合時
には、弱シール部は、例えば、弱シール部近傍の容器壁
を互いに引き離すことにより、或いは収容室を外側から
押圧して内圧を増加させることにより、容器の可撓性を
利用してシール面を互いに離す方向に変位させて剥離し
ている。
【0003】ところで、例えばアミノ酸、糖、電解質、
脂肪乳剤などの多量の輸液に多種類の少量のビタミンを
混合するビタミン配合輸液等のように、多数の成分を使
用時に混合するようなものがある。このような場合、現
在では、一部の複数の成分を合成樹脂製複室容器に収容
しておき、残りの成分を使用時に容器内に注入して混合
したり、多数の成分を分類して組合わせ、この分類毎に
予め混合した状態で合成樹脂製複室容器に隔離して収容
している。ここでは、多数の収容室を有する複室容器に
多数の成分をそれぞれ隔離して収容した複室容器は使用
されていない。合成樹脂製複室容器は、シール部の数を
増加するだけで、容易に多数の収容室を形成できるにも
かかわらず、多数の収容室を有する合成樹脂製の複室容
器は未だ利用されていない。これは、弱シール部が本来
剥離し易く、例えば、製造工程中に、内容物の充填圧が
過度に負荷されたり、運搬或いは保存時に外圧が負荷さ
れると、弱シール部の一部が剥離して収容室間が連通し
てしまう危険があるため、多数の収容室を形成した場合
には、全ての収容室を確実に隔離状態で維持できる保証
がなく、安全性に問題あることが原因の一つとして挙げ
られる。弱シール部の安全性を向上するために、例えば
弱シール部を太くしたり、シール強度をより強くする
と、弱シール部が剥離しにくくなり、特に、小さい収容
室では剥離できなくなるなど、使用勝手が悪くなる。そ
のため、使用勝手と多数の収容室の密封性とを両立する
ことは容易でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
従来の問題点を解決するべく、弱シールにより仕切られ
た複数の収容室を有する複室容器において、製造時や保
存時等において、各収容室を確実に隔離状態で維持でき
るとともに、使用時に容易に全ての収容室を連通させる
ことができ、しかも製造が容易な複室容器を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の複室容器は、複数の収容室を有し、周囲が密封され
た合成樹脂製複室容器であって、少なくとも一部の複数
の前記収容室を連通開口部を設けて区画するように、容
器内部に形成された剥離不能な強シール部と、該連通開
口部を液密に閉じるように、前記強シール部と接続部に
おいて接続して形成された剥離可能な弱シール部とを有
し、該弱シール部が該連通開口部より長く形成されてい
ることを特徴とする。
【0006】本発明によれば、剥離不能な強シールと剥
離可能な弱シールとにより複数の収容室をそれぞれ液密
に仕切るようにしたので、対向する容器壁の内壁面間を
液密にシールするだけで、任意の数の収容室を極めて容
易に形成することができ、多数の収容室を有する複室容
器を容易に製造することが可能である。また、連通開口
部を設けて収容室を区画するように、容器内部に剥離不
能な強シール部を形成し、該連通開口部を液密に仕切る
ように、強シール部と接続部において接続する剥離可能
な弱シール部を形成したので、連通開口部の弱シール部
だけを確実に液密に維持すれば各収容室を確実に隔離状
態で維持することができ、また、弱シール部を剥離する
ことにより多数の収容室間を容易に連通させることがで
きる。
【0007】この連通開口部を連通させる際、この容器
では容器内部に強シール部が設けられているので、連通
開口部の対向する面を互いに離す方向に変位させると強
シール部により容器壁の変位量が規制されてしまい、強
シール部を設けない場合に比べて変位量が著しく小さく
なる。しかしながら、本発明では、弱シール部が連通開
口部よりも長く形成されているため、弱シール部の剥離
時に接続部の端部より外側の弱シール部では、連通開口
部の長さの容器壁を変位させるのではなく、連通開口部
より長い弱シール部全長以上の長さで容器壁を変位させ
ることができ、この部分の弱シール部の剥離が容易であ
る。また、接続部の端部より強シール部側の弱シール部
では、連通開口部の長さに対応する少ない容器壁の変位
量であっても、弱シール部の一部分が既に剥離されてい
るため、残りを剥離すればよく、この部分の弱シール部
の剥離は容易である。しかも、弱シール部は、一部が剥
離されると、その部分をきっかけにして全体が剥離され
易くなる。従って、使用時に弱シール部全てを剥離して
収容室間を連通させることが容易である。また、このよ
うに弱シール部の剥離が容易であるので、弱シール部を
太く形成することが可能であり、弱シール部を確実に液
密に維持できる太さに形成することにより、容器の製
造、運搬、保存時等に各収容室を隔離状態に維持するこ
とが可能である。
【0008】なお、本発明においては、複数の収容室及
びその連通開口部が強シール部を介して設けられ、該複
数の連通開口部が連続した弱シール部により液密に仕切
られていると、一部の連通開口部の幅より長い弱シール
部を形成しても、他の連通開口部を仕切ることができる
ため弱シール部の無駄をなくすことができる。特に、弱
シール部が容器の両側部間を通して連続するものである
と、多数の収容室の開口部を1本の弱シール部で液密に
仕切ることができて製造し易く、この弱シール部を剥離
するだけで多数の収容室の連通開口部を一度に連通させ
ることができ、使用時の使い勝手がよい。さらに、接続
部が、弱シール部から強シール側に突出して延長した弱
シールからなると、接続部も剥離できるため、弱シール
部のシール面が剥離時に変位する際、全てにおいて強シ
ール部による規制をうけることなく、弱シール部全長に
わたる十分な変位量を確保することができ、確実に弱シ
ール部を剥離して収容室間を連通させることができる。
また、少なくとも一部の前記収容室の容積が、他の一部
の収容室の容積の1/10以下である複室容器や、少な
くとも一部の連通開口部の長さが、容器の幅の1/4以
下である複室容器は、該一部の収容室の連通開口部が他
の一部の収容室の連通開口部より格段に小さくなるた
め、本発明を適用することにより収容室間の連通操作を
容易にすることができて好ましく、特にこのような収容
室を多数有する容器では本発明の効果が著しい。
【0009】なお、本発明では、強シールが、容器周囲
から連続して設けられていると、収容室の一部が容器周
縁により構成されるため、強シール部を少なくすること
ができ、製造が容易である。また、容器の少なくとも一
部に剥離不能な強シールからなる密封部が設けられ、該
密封部から連続して前記強シール部が設けられている
と、製造工程中に容器周囲の密封部を形成する前に、該
密封部側を開口した状態の各収容室を強シール部及び弱
シール部により区画して、該密封部側から各収容室内に
内容物を充填し、その後密封部を密封すれば、容器の密
封と同時に複数の収容室を密封することができ、製造が
容易である。さらに、少なくとも一部の収容室が、複数
の連通開口部を有すると、一方の連通開口部から流体が
流入して他方の連通開口部から流出できるため、該収容
室内を流体が容易に流動でき、各収容室内の成分を混合
しやすくなる。特に、一部の収容室が他の収容室より小
さい場合には、一般に該収容室内に流体が侵入しにくい
が、複数の連通開口部があれば収容室内に流体が侵入し
やすくなり、混合作業が極めて容易になる。
【0010】また、この発明では、複数の収容室が第1
の容器と第2の容器とに形成されていて、該第1の容器
と第2の容器がそれぞれ容器の両側部間を通して連続す
る弱シール部と該弱シール部より外側に延長した接合部
とを有し、該接合部間を接合することにより該第1の容
器と第2の容器とが接合されていると、多数の収容室を
形成する場合や、各収容室の収容物毎に異なる処理が要
求されるような場合に、容器毎に別々に製造することが
でき、一体の容器に多数の収容室を形成して内容物を収
容する場合に比べて容器が小さくて各工程での運搬や位
置決めなどが容易であり、効率良く製造できる。さら
に、この発明では、複室容器が折り曲げ部において折り
曲げて保存する容器であって、少なくとも一部の弱シー
ル部が、該折り曲げ部に配置されていれば、容器保存時
に折り曲げ部で折り曲げて収容するだけで各収容室の弱
シール部のシール強度を補強することができるため、保
存時に多数の収容室を隔離した状態で保存することが容
易である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面の実施形態を
用いて説明する。図1は、本発明を医療用容器に適用し
た1実施形態の輸液容器を示し、(a)は正面図、
(b)は上下方向断面図、(c)は横方向断面図であ
る。図において1は合成樹脂を用いて可撓性を有するよ
うに形成された輸液容器の容器本体であり、連通可能な
収容室仕切部13aにより液密に分割された収容室3、
5が形成されている。また、下端7には排出口9が設け
られ、上端8には必要に応じて混注口10が設けられて
いる。この輸液容器1には、容器の上下方向に形成され
た複数本の隔離部11a、11b、11c・・・とこの
隔離部11a、11b、11c・・・と連続するように
横方向に形成された連通可能な仕切部13b、13c・
・・とにより区画された区画室15a、15b、15c
・・・が設けられていて、各区画室15a、15b、1
5c・・・は隔離部11b、11c・・・を介して隣接
して配置されている。また、隔離部11aを介して区画
室15aが収容室3に横方向に隣接して配置されてい
る。この区画室15a、15b、15c・・・は、輸液
容器1の上下方向の端部側、ここでは上端8側に配置さ
れ、全ての区画室15a、15b、15c・・・が他の
区画室15a、15b、15c・・・及び収容室3、5
と液密に区画されている。なお図では、区画室15a、
15b、15c・・・の数を簡略化して図示していると
ともに幅を拡大して図示している。区画室15a、15
b、15c・・・は、最大容積を有する収容室5の容積
の1/10以下、より好ましくは1/20以下の容積を
有する収容室であり、その下端の隔離部11a、11
b、11c・・・の間及び隔離部と側部17bとの間に
は、それぞれ長さa2、a3・・・の連通開口部14
b、14c・・・が形成されている。また収容室3の下
端の側部17aと隔離部11aとの間には長さa1の連
通開口部14aが形成されている。ここでは連通開口部
14b、14c・・・の長さa2、a3・・・は、容器
幅Wの1/4以下、より好ましくは1/10以下となっ
ている。
【0012】連通可能な収容室仕切部13a及び仕切部
13b、13c、13d・・・は、内壁面を当接させて
剥離可能に溶着して形成された弱シールからなり、輸液
容器1の両側部17a、17b間を通して直線的に連続
している。一方、隔離部11a、11b、11c・・・
は、内壁面を当接させて十分に溶着することにより剥離
不能に形成された強シールからなり、少なくとも一端が
それぞれ容器周囲から離れた容器内部の位置に配置され
ている。また、隔離部11a、11b、11c・・・と
収容室仕切部13a及び仕切部13b、13c、13d
・・・との間には、収容室仕切部13a及び仕切部13
b、13c、13d・・・から隔離部11a、11b、
11c・・・側に突出して延長して形成された剥離可能
な弱シールからなる接続部12a、12b、12c・・
・が形成されている。そのため収容室仕切部13a及び
仕切部13b、13c、13d・・・は一本の連続した
弱シールとなっていて、隔離部11a、11b、11c
・・・とは離れた位置に形成されている。なお、輸液容
器1の上端8及び下端7は、剥離不能な強シールからな
る密封部19、21により密封されていて、上端8の密
封部19により区画室15a、15b、15c・・・の
上端16a、16b、16c・・・が密封されている。
また、両側部17a、17bは表裏の壁面が連続してい
るが、必要により剥離不能な強シールを施していてもよ
い。
【0013】この実施形態ではこのように構成された容
器本体1において、収容室3、5には、アミノ酸、糖、
脂肪、及び電解質の1種または2種以上を含有する輸液
が収容されていて、ここでは収容室3にアミノ酸或いは
アミノ酸及び電解質含有液が収容され、収容室5には糖
或いは糖及び電解質含有液がそれぞれ収容されている。
一方、複数の区画室15a、15b、15c・・・に
は、少なくとも2種以上のビタミンが、少なくとも一部
のビタミンを他のビタミンと隔離するように、別々に収
容されている。他のビタミンの一部は収容室3、5に収
容されていてもよい。ビタミンは区画室15a、15
b、15c・・・内に、粉体等の形態で収容してもよい
が、混合を容易にするためにビタミンを水性のビタミン
含有液として収容している。ここでは、複数のビタミン
の内、他のビタミンと異なる性質を有する一種または二
種以上を、個々に或いは複数組み合わせて分類して収容
している。これにより、各ビタミンを安定に維持するこ
とができる。
【0014】本発明においては、容器本体1は合成樹脂
製であり、医療用容器として使用する場合には、医療用
容器として安全性が認められる樹脂層を少なくとも最内
層に有するものが好ましい。なお、外層に非樹脂層を有
するものであってもよい。また、容器は硬質容器であっ
てもよいが、易剥離性の弱シールを剥離できる程度に軟
質容器であるのが好ましい。この実施形態の輸液容器の
内層に使用される医療用容器の樹脂は、内容物の薬剤に
影響を与えず、溶出物が生じない樹脂であり、例えばポ
リオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリロ
ニトリル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、塩化ビニル、塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルア
ルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−アクリル共重合体、アイオノマー等の樹脂が挙げ
られ、特にポリオレフィン系樹脂が好ましい。ポリオレ
フィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン等の低級オレフィン樹脂、環状
ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル共重合体、アイオノマー、或い
はこれらの混合物などが挙げられる。ここでは、内層に
使用する樹脂として、内層同士を低温で不完全に溶着す
ることにより剥離可能な弱シールを形成できるととも
に、高温で完全に溶着することにより剥離不能な強シー
ルが形成できる樹脂を選択するのが好ましく、例えば低
級オレフィン樹脂を選択することができ、特に直鎖状低
密度ポリエチレンとポリプロピレンとの混合物からなる
樹脂が好適である。本発明では、このような樹脂を最内
層に使用し、単層、あるいは多層の樹脂積層体として、
インフレーション成形、押出成形、射出成形、若しくは
ブロー成形により形成したフィルム、チューブ、あるい
は成形体を必要により溶着することにより使用すること
ができる。この実施形態の容器本体1は、インフレーシ
ョンチューブを使用している。
【0015】また、区画室や収容室のガス透過性を低下
するために、ガス透過性の低い樹脂層を積層してもよ
く、樹脂層の表面、裏面、両面、或いは中間層に金属、
無機物等からなる非樹脂層を積層してもよい。ガス透過
性の低い樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、ポリビニルアルコール、エ
チレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩
化ビニリデンクロライド、ナイロン等のポリアミド、セ
ロファン等の樹脂が挙げられる。また、ガス透過性の低
い非樹脂層としては、例えばアルミ等の金属薄膜層、ア
ルミナ蒸着層、シリカ蒸着層などのセラミック蒸着層な
どが挙げられる。さらに、区画室或いは収容室に入射す
る光を緩和或いは遮断するために、遮光フィルム、色付
フィルムで外層を被覆してもよい。このような空気また
は/及び光を透過し難い材料を積層する場合、一部の区
画室や収容室だけに積層して、前記のような材料の使用
量を少なくしてもよい。
【0016】以上のような構成の輸液容器を製造するに
は、予め形成されたインフレーションチューブ、或いは
樹脂シートなどを用いて、常法に従って排出口9を配置
した状態で下端7に強シール20を液密に形成するとと
もに収容室仕切部13a及び仕切部13b、13c・・
・並びに接続部12a、12b、12c・・・を弱シー
ルにより形成し、更に隔離部11a、11b、11c・
・・を接続部12a、12b、12c・・・に接続する
ように強シールにより形成する。この状態では、収容室
3及び区画室15a、15b、15c、15d・・・の
上端のみが開口している。なお、上端8に混注口10を
配置する場合には、排出口9と同様にして収容室3の上
端を密封し、区画室15a、15b、15c、15d・
・・の上端を開口した状態とする。そして、排出口9か
ら収容室5に糖含有液を充填して排出口を密封する。次
に、反転させて、収容室3の開口部或いは混注口10か
らアミノ酸含有液を充填するとともに、各区画室15
a、15b、15c、15d・・・に異なるビタミン類
を充填する。このとき各室の充填及び密封操作はそれぞ
れ順次行ってもよいが、好ましくは区画室15a、15
b、15c、15d・・・に複数の充填針を備える充填
設備により区画室の数より少ない回数で充填し、特に好
ましくは区画室15a、15b、15c、15d・・・
の数の充填針により一度に充填してもよい。そして、上
端8を強シールすることにより、密封部19を形成す
る。この強シールを行う際に、強シールとともに吊下げ
フック18の貫通穴を同時に形成するのが好ましい。そ
の後、必要により滅菌処理することにより、この実施形
態の輸液容器を製造することができる。
【0017】このようにして製造した輸液容器を運搬或
いは保存するには、収容室仕切部13a及び仕切部13
b、13c・・・の部分で容器を折り曲げ、収容室3及
び区画室15a、15b、15c、15d・・・と収容
室5とを対向させた状態で、容器外表面同士を接着した
り、或いは他の包装部材中に収容するのが好ましい。こ
のとき、収容室仕切部13a及び仕切部13b、13c
・・・は輸液容器の折り曲げ部である。
【0018】この輸液容器を使用するには、例えば、収
容室5を容器の外壁から押圧することにより収容室5内
の内圧を上昇させる。このとき、収容室5の上部側の容
器壁5a、5bが互いに離れる方向に変位する。この容
器壁5a、5bの変位量は容器幅W及び両側部17a、
17bからの距離並びに収容室仕切部13a及び仕切部
13b、13c・・・からの距離によって異なるが、中
央部分が最も変位量が多くなる。そして収容室5を押圧
する力を増加すると、さらに容器壁5a、5bが離れる
方向に変位して、この力によって収容室仕切部13a及
び仕切部13b、13c・・・が剥離する。これによ
り、収容室5と収容室3との間、及び収容室5と各区画
室15a、15b、15c、15d・・・との間が連通
する。このとき、収容室仕切部13a及び仕切部13
b、13c・・・が1本の弱シール部からなるため、一
度に全ての区画室及び収容室間が連通される。各区画室
及び収容室を連通させた後、容器本体1を揺動させて、
内容液を各収容室3、5及び区画室15a、15b、1
5c、15d・・・で流動させることにより、糖若しく
は糖及び電解質含有液と、アミノ酸若しくはアミノ酸及
び電解質含有液と、ビタミンと、さらに必要により脂肪
乳剤とを混合する。ここでは、容器本体1の周囲は開封
されないため、この混合時に内容液は外気に晒されるこ
とはない。なお、容器本体1内に収容されていない他の
成分を混合するときは更に混注口8から他の成分を注入
して、混合してもよい。そして、混合後、吊り下げフッ
ク18を利用して容器本体1を吊り下げて、排出口9か
ら送液チューブなどにより排出させて患者に投与するこ
とにより使用する。
【0019】以上のようなこの実施形態の輸液容器によ
れば、剥離不能な強シールと剥離可能な弱シールとによ
り区画室15a、15b、15c、15d・・・及び収
容室3、5を液密に仕切るようにしたので、任意の数の
収容室や区画室をシールにより極めて容易に形成するこ
とができ、多数の収容室や区画室を容易に製造すること
ができる。また、隔離部11a、11b、11c・・・
が、連通開口部14a、14b、14c・・・を設けて
収容室3、5及び区画室15a、15b、15c、15
d・・・を区画するように形成され、収容室仕切部13
a及び仕切部13b、13c・・・が、連通開口部14
a、14b、14c・・・を液密に仕切り、かつ隔離部
11a、11b、11c・・・と接続部12a、12
b、12c・・・において接続するように形成されてい
るので、収容室仕切部13a及び仕切部13b、13c
・・・だけを確実に液密に維持すれば各収容室3、5及
び区画室15a、15b、15c、15d・・・を確実
に隔離状態で維持することができるとともに、収容室仕
切部13a及び仕切部13b、13c・・・を剥離する
だけで容易に連通させることができる。ところで、各収
容室3、5及び区画室15a、15b、15c、15d
・・・を連通させる際には、連通開口部14a、14
b、14c・・・の容器壁を互いに離す方向に変位させ
ても、隔離部11a、11b、11c・・・により変位
量が規制されていて、変位量が著しく小さい。しかし、
この容器では、収容室仕切部13a及び仕切部13b、
13c・・・が接続部12a、12b、12c・・・に
おいて連続していて、その全長は連通開口部14a、1
4b、14c・・・よりも長く形成されている。そのた
め、各収容室3、5及び区画室15a、15b、15
c、15d・・・を連通させる際には、連通開口部14
a、14b、14c・・・の長さの容器壁を変位させる
のではなくて、それより長い弱シール部分の全長の容器
壁を変位させることができ、収容室仕切部13a及び仕
切部13b、13c・・・の剥離が容易である。特にこ
の容器では、接続部12a、12b、12c・・・が、
収容室仕切部13a及び仕切部13b、13c・・・か
ら隔離部11a、11b、11c・・・側に突出して延
長した弱シールであるため、剥離時に接続部12a、1
2b、12c・・・も剥離できる。そのため、収容室仕
切部13a及び仕切部13b、13c・・・のシール面
が剥離時に変位する際、隔離部11a、11b、11c
・・・による規制を殆ど受けることなく、全長にわたり
十分に変位させることができる。そのため連通操作が容
易である。
【0020】また、ここでは収容室仕切部13a及び仕
切部13b、13c・・・の剥離が容易であるので、こ
れらを太く形成することが可能である。そのため、これ
らを十分な太さに形成したため輸液容器の製造、運搬、
保存時等に各収容室3、5及び区画室15a、15b、
15c、15d・・・を隔離状態に維持することができ
る。しかも、この実施形態の容器では、収容室仕切部1
3a及び仕切部13b、13c・・・からなる折り曲げ
部において折り曲げて保存されるため、弱シール部分が
折り曲げられて弱シール面同士がより圧着されて補強さ
れている。この容器では他のシール部分は強シールなの
で、これにより容器本体の全てのシール部分が十分な密
着強度を有することになる。従って、保存時に多数の収
容室を隔離した状態でより確実に保存することができ
る。
【0021】なお、この輸液容器では、収容室3、5及
び区画室15a、15b、15c、15d・・・とその
連通開口部14a、14b、14c・・・とが全て隔離
部11a、11b、11c・・・を介して設けられてい
るため、長い弱シール部を形成していても、弱シール部
の無駄がない。特に、ここでは、収容室仕切部13a及
び仕切部13b、13c・・・が容器本体1の両側部1
7a、17b間を通して連続しているため、多数の収容
室3、5及び区画室15a、15b、15c、15d・
・・を1本の弱シールで液密に仕切ることができて製造
し易く、それとともにこの1本の弱シール部を剥離する
だけで全ての収容室を一度に連通させることができるの
で、使用時の使い勝手もよい。また、この輸液容器で
は、隔離部11a、11b、11c・・・が、容器周囲
から連続して設けられているため、収容室3や区画室1
5a、15b、15c、15d・・・の一部が容器周縁
により構成されていて、強シール部分が少なくなく、製
造が容易である。特に、容器本体1の端部に強シールか
らなる密封部19が設けられていて、該密封部19から
連続して隔離部11a、11b、11c・・・が設けら
れているので、製造工程中において、容器本体1と収容
室3及び区画室15a、15b、15c、15d・・・
とを一度に密封することができ、製造が容易である。
【0022】また、この容器本体1のように、上下方向
の長さが容器幅Wより長い容器の場合、特に容器下部に
大量の収容物を収容した収容室を有する場合、容器上端
部に密封部19を設けるとともに縦長に形成した複数の
区画室を容器の上部に横方向に並べて配置するのが特に
好ましい。複数の区画室を縦方向に並べて配置すると、
側部17a、17b側から収容物を収容しなければなら
ず、収容物を収容する際に容器を横向きに保持しなけれ
ばならなくなり、容器の形状が安定しにくくて収容作業
が困難になるからである。なお、この区画室としては、
容器の横方向より上下方向に長く形成されているものが
好ましく、例えば横方向に対して上下方向が3倍以上、
より好ましくは5倍以上とするのが好適である。区画室
15a、15b、15c・・・が横方向に長くて上下方
向が短いものであると、容器上端部から内容物を収容し
にくく、また、液はね等によりシール不良が発生しやす
いためである。
【0023】次に他の実施形態について説明する。図2
(a)〜(c)は、それぞれ他の実施形態の輸液容器を
示す正面図、縦断面図、横断面図である。この輸液容器
は、区画室15a、15b、15c・・・の位置が図1
と異なり、区画室15a、15b、15c・・・の上端
16a、16b、16c・・・と容器本体1の上端8と
の間に収容室3の一部が延長して配置されている。ま
た、区画室15a、15b、15c・・・の上端には連
通開口部14z、14y、14x・・・が形成されて、
易剥離性を有する弱シール21a、21b、21c・・
・により液密に仕切られている。この弱シール21a、
21b、21c・・・と隔離部11a、11b、11c
・・・とは、接続部12z、12y、12x・・・によ
り接続されていて、この接続部12z、12y、12x
・・・は隔離部11a、11b、11c・・・が弱シー
ル21a、21b、21c・・・に一部重なるように配
置されて形成されている。そのため、弱シール21a、
21b、21c・・・は接続部12z、12y、12x
・・・において連続するとともに連通開口部14z、1
4y、14x・・・よりも長い。その他は、図1の輸液
容器と同様である。
【0024】このような容器によれば、前記実施形態と
同様の効果が得られる上、区画室15a、15b、15
c・・・の両端に連通開口部が設けられているので、混
合時に、収容室3,5を押圧して仕切部13a、13
b、13c、13d・・・及び弱シール21a、21
b、21c・・・を剥離することにより連通させれば、
各区画室15a、15b、15c・・・にそれぞれ2つ
の連通開口部を開口させることができる。そのため混合
時に、一方の連通開口部から流体が流入して他方の連通
開口部から流出でき、各区画室15a、15b、15c
・・・内に流体を流動させやすくなり、各成分の混合が
容易になる。特に、この容器のように、区画室15a、
15b、15c・・・が収容室3、5に比べて著しく小
さい場合には、混合作業が極めて容易になる。
【0025】なお、この容器では、区画室15a、15
b、15c・・・の上端の連通開口部14z、14y、
14x・・・を仕切る弱シール21a、21b、21c
・・・と隔離部11a、11b、11c・・・との接続
部12z、12y、12x・・・が図1のように弱シー
ルからなるものではないため、弱シール21a、21
b、21c・・・を剥離する際には、区画室15a、1
5b、15c・・・の下端の弱シール部分、即ち、収容
室仕切部13a及び仕切部13b、13c・・・に比べ
て、隔離部11a、11b、11c・・・による影響を
受けやすい。しかしながら、弱シール21a、21b、
21c・・・が接続部12z、12y、12x・・・に
おいて連続して連通開口部14z、14y、14x・・
・よりも長く形成されているため、接続部12z、12
y、12x・・・の先端より外側の弱シール21a、2
1b、21c・・・では、連通開口部14z、14y、
14x・・・の長さの容器壁を変位させるのではなく、
各連通開口部14z、14y、14x・・・より長い弱
シール21a、21b、21c・・・の全長以上の長さ
で容器壁を変位させることができ、この部分の弱シール
部分の剥離は容易である。また、接続部12z、12
y、12x・・・の先端より隔離部11a、11b、1
1c・・・側の弱シール21a、21b、21c・・・
では、各連通開口部14z、14y、14x・・・の長
さに対応する少ない容器壁の変位量であっても、弱シー
ル21a、21b、21c・・・の一部分が既に剥離さ
れているため、残りを剥離すればよく、この部分の剥離
は容易である。しかも、弱シールは、一般に一部が剥離
されると、その部分をきっかけにして全体が剥離され易
くなる。従って、使用時に弱シール21a、21b、2
1c・・・全てを剥離して収容室3と区画室15a、1
5b、15c・・・との間を連通させることは容易であ
る。
【0026】図3(a)〜(c)はさらに他の実施形態
の輸液容器を示す正面図、縦断面図及び横断面図である
である。この輸液容器では、1つの区画室15が、容器
本体1の上端8の密封部19から連続した隔離部11に
より区画され、該区画室15の下端の連通開口部14を
仕切部13bにより仕切って形成されている。この仕切
部13bは、隔離部11と仕切部13bとが一部重なる
ようにして形成された接続部12において接続されてい
て、接続部12において連続して連通開口部14より長
く形成されている。その他は、図1の容器と同様であ
る。このような輸液容器では、仕切部13bは接続部1
2において連続して連通開口部14より長く形成されて
いるため、剥離可能であり、使用時に収容室仕切部13
aを剥離して連通させた後、収容室3、5を押圧した
り、対向する容器壁を引き離すことにより、区画室15
と収容室3、5とを連通させることが可能で、図1の輸
液容器と同様の効果は得られる。また、区画室15の上
下方向の長さが図1の容器より短いが、製造工程におけ
る充填時に該区画室15を容器本体1の上端8に開口さ
せることができるため、図2の輸液容器に比べて区画室
15aへの充填操作が容易である。なお、この実施形態
では、収容室仕切部13aと仕切部13bとが直線的に
連続するものではないため、保存時に仕切部13bが剥
離することを防止する目的で、輸液容器1を仕切部分1
3bで折り曲げることが困難な場合がある。そのため、
この輸液容器では、収容室仕切部13aまたは仕切部1
3bを押圧する面を有するクリップにより、容器本体1
の外側から該仕切部のシール部分を圧着させるように挟
持して、保存するようにしてもよい。
【0027】図4は、さらに他の実施形態の輸液容器を
示し、(a)は正面図、(b)はその縦断面図、(c)
はその横断面図である。この実施形態では、区画室15
a、15b、15c・・・が第1の分割容器31に隔離
部11a、11b、11c・・・を介して隔離して形成
されているとともに、収容室3,5が第2の分割容器3
3に収容室仕切部13aを介して連通可能に形成されて
いて、両分割容器31、33が仕切部34a、34bに
おいて接合部材35により液密に接合されている。この
仕切部34aは、第1の分割容器31の下部に形成され
た区画室15a、15b、15c・・・を密封するよう
に形成された易剥離性の弱シールからなる仕切部13
b、13c、13d・・・と、この仕切部13b、13
c、13d・・・から対向する内壁面同士を溶着しない
状態で延長した滅菌接続部37aとからなっている。一
方、仕切部34bは、第2の分割容器33の上部に、収
容室3を密封するように形成された易剥離性の弱シール
からなる収容室上部仕切部39と、この収容室上部仕切
部39から対向する内壁面同士を溶着しない状態で延長
した滅菌接続部37bとからなっている。なお、仕切部
13b、13c、13d・・・と隔離部11a、11
b、11c・・・との接続部12a、12b、12c・
・・は、図1の容器と同様に、仕切部13b、13c、
13d・・・から隔離部11a、11b、11c・・・
側に突出して延長された弱シールからなっている。
【0028】滅菌接続部37aと滅菌接続部37bとの
接合は、接合部材35により滅菌接続部37aと滅菌接
続部37bを外側から覆い、滅菌接続部37aと接続部
材35、さらに滅菌接続部37bと接続部材35とをそ
れぞれ強シールすることにより行われている。この接合
部分は滅菌接続部37a、37b及び接続部材35の内
側を紫外線照射、電子線照射、キセノンパルス照射等に
より滅菌されている。その他は図1の輸液容器と同様で
ある。このような輸液容器では、容器中間部分に上下両
側が弱シールにより仕切られた収容室3が形成されてい
るので、この輸液容器を全て一体に形成すると収容室3
へ内容物を充填することが困難となる。そのため、分割
容器31、33に別々に収容した後接合することによ
り、中間に位置する収容室3への充填が著しく容易にな
る。また、多数の区画室に多数の成分を別々に収容する
場合、輸液容器全てが一体に形成された容器では取扱に
くくて収容に手間がかかるが、このように分割容器31
に多数の区画室15a、15b、15c・・・が設けら
れていると、容器の取扱が容易であり、多数の成分を収
容しやすい。さらに各収容室の収容物毎に、例えば滅菌
等の異なる処理が要求されるような場合には、分割容器
31、33毎に別々に滅菌等の処理を施すことができ
る。そのため、一体の容器に多数の区画室が形成されて
いる容器に比べて、分割容器31、33を接合した複室
容器では効率良く製造できる。なお、この実施形態では
接続部材35を用いて分割容器31、33を接続してい
るが、接続部材なして直接滅菌接続部37a、37b同
士を接続することもできる。この場合、筒状に形成され
ている滅菌接続部37a、37bの一方を他方の内部に
挿入して、該挿入部分で互いに液密に溶着することによ
り接合すればよい。
【0029】以上の各複室容器は、何れも実施形態を示
すものであり、各構成は変更可能である。例えば、本発
明においては、周囲が密封された複室容器であることが
要求されるが、複室容器の周縁全てが強シール等により
密封されている必要はなく、例えば他の容器と接続する
ための複室容器の場合、図4に示すような分割容器31
のように一方が開放された状態の複室容器であってもよ
く、使用時に全てが密封された状態となるものであれば
よい。また、本発明の複室容器は、大容量の収容室とこ
れより小さい多数の収容室とを有する容器であるのが好
ましいが、収容室の数が少ない複室容器や同程度の大き
さの収容室のみからなる複室容器であってもよい。さら
に、上記実施形態では強シール部及び弱シール部は全て
直線的に形成されているが、曲線であってもよく、環状
であってもよい。また、各シール部の延長方向も、何ら
限定されることはなく、容器の横方向に強シール部を設
け、容器の縦方向に弱シール部を設けるようにしていて
もよい。また弱シール部及び弱シールとして、容器内壁
面を直接溶着した例を示したが、対向する容器内壁面間
に弱シール形成用の他の部材を挟んで剥離可能なシール
強度に形成したものであってもよい。
【0030】
【発明の効果】以上詳述の通り、この発明によれば、複
数の収容室を有し、周囲が密封された合成樹脂製複室容
器において、連通開口部を設けて前記収容室を区画する
ように、容器内部に形成された剥離不能な強シール部
と、該連通開口部を液密に仕切るように、前記強シール
部と接続部において接続して形成された剥離可能な弱シ
ール部とを有し、該弱シール部が接続部において連続し
て該連通開口部より長く形成したので、製造時や保存時
等において、各収容室を確実に隔離状態で維持できると
ともに、使用時に容易に全ての収容室を連通させること
ができ、しかも製造が容易な複室容器を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態の輸液容器を示し、(a)
は正面図、(b)は上下方向断面図、(c)は横方向断
面図である。
【図2】本発明の他の実施形態の輸液容器を示し(a)
は正面図、(b)は縦方向断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態の輸液容器を示し(a)
は正面図、(b)は縦方向断面図である。
【図4】本発明の別の実施形態の輸液容器を示し、
(a)は正面図、(b)は上下方向断面図、(c)は横
方向断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 容器本体 3、5 収容室 7 下端 8 上端 9 排出口 10 混注口 11、11a、11b、11c・・・ 隔離部 12、12a、12b、12c・・・ 接続部 13a 収容室仕切部 13b、13c、13d・・・ 仕切部 14、14a、14b、14c・・・ 連通開口部 15、15a、15b、15c・・・ 区画室

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の収容室を有し、周囲が密封された
    合成樹脂製複室容器であって、 少なくとも一部の複数の前記収容室を連通開口部を設け
    て区画するように、容器内部に形成された剥離不能な強
    シール部と、 該連通開口部を液密に閉じるように、前記強シール部と
    接続部において接続して形成された剥離可能な弱シール
    部とを有し、 該弱シール部が該連通開口部より長く形成されているこ
    とを特徴とする複室容器。
  2. 【請求項2】 前記強シールにより区画された複数の前
    記収容室の複数の連通開口部が、連続した前記弱シール
    部により液密に閉じられている請求項1に記載の複室容
    器。
  3. 【請求項3】 前記弱シール部が前記容器の両側部間を
    通して連続するものである請求項2に記載の複室容器。
  4. 【請求項4】 前記接続部が、前記弱シール部から前記
    強シール側に突出して延長した弱シールからなる請求項
    1または2に記載の複室容器。
  5. 【請求項5】 少なくとも一部の前記収容室の容積が、
    他の一部の収容室の容積の1/10以下である請求項1
    〜4のいずれかに記載の複室容器。
  6. 【請求項6】 前記連通開口部の長さが、前記容器の幅
    の1/4以下である請求項1〜5のいずれかに記載の複
    室容器。
  7. 【請求項7】 前記強シール部が、前記容器周囲から連
    続して設けられている請求項1〜6のいずれかに記載の
    複室容器。
  8. 【請求項8】 前記複室容器の少なくとも一端部が剥離
    不能な強シールからなる密封部により密封されていて、
    該密封部から連続して前記強シール部が設けられている
    請求項7に記載の複室容器。
  9. 【請求項9】 少なくとも一部の前記収容室が、複数の
    連通開口部を有する請求項1〜8のいずれかに記載の複
    室容器。
  10. 【請求項10】 前記複数の収容室が第1の容器と第2
    の容器とに形成されていて、該第1の容器と第2の容器
    がそれぞれ前記容器の両側部間を通して連続する前記弱
    シール部と該弱シール部より外側に延長した接合部とを
    有し、該接合部間を接合することにより該第1の容器と
    第2の容器とが接合されている請求項3〜9のいずれか
    に記載の複室容器。
  11. 【請求項11】 前記複室容器が折り曲げ部において折
    り曲げて保存される容器であって、少なくとも一部の前
    記弱シール部が、該折り曲げ部に配置されている請求項
    1〜10のいずれかに記載の複室容器。
JP2000358337A 2000-11-24 2000-11-24 複室容器 Pending JP2002160771A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000358337A JP2002160771A (ja) 2000-11-24 2000-11-24 複室容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000358337A JP2002160771A (ja) 2000-11-24 2000-11-24 複室容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002160771A true JP2002160771A (ja) 2002-06-04

Family

ID=18830256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000358337A Pending JP2002160771A (ja) 2000-11-24 2000-11-24 複室容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002160771A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005304911A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Inter Medic Kk 医療用複室容器及びその製造方法
JPWO2006118034A1 (ja) * 2005-04-28 2008-12-18 株式会社大塚製薬工場 薬液容器収容体およびその製造方法
US9004761B2 (en) 2006-05-01 2015-04-14 Baxter International Inc. Multiple chamber container with mistake proof administration system
US9901513B2 (en) 2006-10-27 2018-02-27 Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. Drug solution having reduced dissolved oxygen content, method of producing the same and drug solution containing unit having reduced dissolved oxygen content

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005304911A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Inter Medic Kk 医療用複室容器及びその製造方法
JPWO2006118034A1 (ja) * 2005-04-28 2008-12-18 株式会社大塚製薬工場 薬液容器収容体およびその製造方法
JP2011212505A (ja) * 2005-04-28 2011-10-27 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 薬液容器収容体およびその製造方法
JP4939405B2 (ja) * 2005-04-28 2012-05-23 株式会社大塚製薬工場 薬液容器収容体およびその製造方法
US8465819B2 (en) 2005-04-28 2013-06-18 Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. Drug solution container package and method for manufacturing the same
US9004761B2 (en) 2006-05-01 2015-04-14 Baxter International Inc. Multiple chamber container with mistake proof administration system
US9901513B2 (en) 2006-10-27 2018-02-27 Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. Drug solution having reduced dissolved oxygen content, method of producing the same and drug solution containing unit having reduced dissolved oxygen content

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2828505B2 (ja) フレキシブル容器及びその形成方法
KR101367030B1 (ko) 실수 방지 투여 시스템을 갖는 다중 챔버 용기
JP3282817B2 (ja) マルチチャンバー容器
JP3016348B2 (ja) 複室容器
WO1993021890A1 (en) Vessel having a plurality of chambers
US9022653B2 (en) Flexible multichamber bag
WO2005115871A1 (ja) 複室構造の密封収納用バッグ
JP2000167022A (ja) 複室医療容器
RU2558829C2 (ru) Заполнение емкости
KR100871204B1 (ko) 의료용 약액 용기 및 약제-함입 의료용 약액 용기
JP3060132B2 (ja) 複室容器
JP4920246B2 (ja) 医療用薬液容器および薬剤入り医療用薬液容器
JPH04364851A (ja) 複室容器
JP2002160771A (ja) 複室容器
JPH105313A (ja) 医療用容器の包装方法
JP2002191672A (ja) 複室容器
JP2002191674A (ja) 複室容器
JP2003205977A (ja) 可撓性複室容器
JP4239198B2 (ja) 少容量混注用容器およびこれを用いたマルチバッグ
JP2002191673A (ja) 複室容器
JP2002165862A (ja) 複室容器
JP2016131577A (ja) 医療用複室容器
JPH10218252A (ja) 多成分収容用容器
JP3161739B2 (ja) 医療用容器
JP2006255378A (ja) 少容量容器