JP4854940B2 - 医療用複室容器 - Google Patents

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Description

本発明は、剥離可能な弱シール部により2つの薬剤室に区分されるとともに、各薬剤室に薬剤が充填された医療用複室容器に関する。
患者に静脈より栄養成分を投与する薬剤の中には、予め配合すると経時的変化を起こしやすい不安定な薬剤がある。例えば、あらかじめアミノ酸液とブドウ糖液を配合して保存すると、メイラード反応によって混合液が着色(褐変)する。また、カルシウム化合物はリン酸化合物と配合すると、高いpHの液剤中ではリン酸カルシウムの沈殿を生じ、製品価値が著しく低下してしまうことになる。このような薬剤を患者に投与する場合、例えば、特許第2675075号(特許文献1)のように混合前の成分を個別に収納する医療用複室容器を用い、投与直前に混合してから投与するようになってきている。
この医療用複室容器は、異なる成分の薬剤を個別に収納する複数の室と、各室間を仕切、外部からの圧力により剥離開封する仕切用弱シールとを備えている。
しかしながら、前記医療用複数容器は排出口側の収納部に液剤を収納している場合が多く、仕切用弱シールを剥離せずに、ゴム栓に瓶針を刺入し、排出口から液剤を取り出すという可能性がある。
このため、確実に各収納部に収納されている薬剤を混合した後に患者に投与することを保証し、薬剤を誤って混合しないで患者に投与する事故を確実に防止する方法が工夫されており、例えば、特開平9−327498号(特許文献2)や特開2002−136570号(特許文献3)のように薬剤排出口と薬剤を収納する分室との間を区切る連通阻害用弱シール部を備える複室容器が提案されている。
特許第2675075号公報 特開平9−327498号公報 特開2002−136570号公報
特許文献2および3に示すものでは、仕切用弱シール部を剥離せずに、栓体に瓶針を刺入し、排出口から液剤を取り出すという可能性がかなり少ないものとなる。しかし、薬剤を収納する分室を仕切る仕切用弱シール部と薬剤排出口と薬剤を収納する分室との間を仕切る連通阻害用弱シール部の複数の弱シールを備えるため、仕切用弱シール部を剥離し、薬剤を混合後、連通阻害用弱シール部を剥離することが必要となる。このため、投与準備に手間がかかるものであった。
本発明の目的は、剥離可能な仕切用弱シール部により2つの薬剤室に区分されるとともに、薬剤室に薬剤が充填された医療用複室容器において、仕切用弱シール部が剥離されない状態にて、薬液が投与されることがなく、かつ、容易な操作で投与準備を行うことができる医療用複室容器を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1)可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切用弱シール部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分された容器本体と、前記第1の薬剤室の下端部と連通する排出ポートと、前記第1の薬剤室に収納された第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤とを備える医療用複室容器であって、前記仕切用弱シール部は、第1の弱シール部と、前記第1の弱シール部の両側に設けられ、かつ前記第1の弱シール部より剥離しにくい第2の弱シール部とを備え、さらに、前記医療用複室容器は、前記第1の薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害する連通阻害用弱シール部を備えており、前記連通阻害用弱シール部は、前記排出ポートの上方を取り囲むように形成されており、前記第1の弱シール部は、前記連通阻害用弱シール部の先端部の鉛直上方となるように設けられ、かつ、前記第2の弱シール部は、前記連通阻害用弱シール部の上方となる位置の両側となるように設けられており、かつ、前記医療用複室容器は、前記第2の薬剤室を押圧することにより、前記第1の弱シール部の剥離に続いて前記連通阻害用弱シール部が剥離するものとなっており、さらに、前記連通阻害用弱シール部のシール強度は、前記第1の弱シール部のシール強度より大きくかつ前記第2の弱シール部のシール強度より小さく、前記第1の薬剤室を押圧した場合に、前記連通阻害用弱シール部が前記第1の弱シール部より先に剥離しないものとなっている医療用複室容器。
(2) 前記第1の弱シール部のシール強度は、前記第2の弱シールのシール強度より小さいものとなっている(1)に記載の医療用複室容器。
(3) 前記第1の弱シール部と前記第2の弱シール部のシール強度差は、3〜30N/10mmである(1)または(2)に記載の医療用複室容器。
(4) 前記連通阻害用弱シール部の先端部は、前記連通阻害用弱シール部の他の部分より剥離し易いものとなっている(1)に記載の医療用複室容器。
(5) 前記第1の弱シール部は、前記第1の薬剤室側に向かって屈曲もしくは湾曲する変形部を備えている(1)に記載の医療用複室容器。
(6) 前記第2の薬剤室に収容される前記第2の薬剤、液剤である(1)ないし(5)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(7) 前記第1の弱シール部は、前記第1の薬剤室もしくは前記第2の薬剤室を押圧することにより剥離可能なものであり、かつ前記第2の弱シール部は前記第1の薬剤室もしくは前記第2の薬剤室を押圧することにより実質的に剥離しないものであるとともに引き剥がし可能なものである(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(8) 前記医療用複室容器は、前記第1の薬剤室を押圧することにより、前記第1の弱シール部の剥離と同時もしくは続いて前記連通阻害用弱シール部が剥離するものである(1)ないし(7)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(9) 前記容器本体の前記第1の薬剤室の横方向の長さ(Lb)に対する前記第1の弱シール部の横方向の長さ(La)の比(La/Lb)は、0.2〜0.8である(1)ないし(8)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(10) 前記医療用複室容器は、前記連通阻害用弱シール部の上端と前記排出ポートの上端との間の長さ(Lc)に対する前記第1の弱シール部の横方向の長さ(La)の比(La/Lc)は、0.2〜3である(1)ないし(9)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(1) 前記第1の弱シール部は、第2の弱シール部より幅が狭く作製されている(1)ないし(10)のいずれかに記載の医療用複室容器。
(1) 前記仕切用弱シール部及び前記連通阻害用弱シール部は、熱シールにより作製されている(1)ないし(11)のいずれかに記載の医療用複室容器。
本発明は、可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切用弱シール部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分された容器本体と、前記第1の薬剤室の下端部と連通する排出ポートと、前記第1の薬剤室に収納された第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤とを備える医療用複室容器であって、前記仕切用弱シール部は、第1の弱シール部と該第1の弱シール部より剥離しにくい第2の弱シール部とを備え、さらに、前記医療用複室容器は、前記第1の薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害する連通阻害用弱シール部とを備えている。
このため、本発明は、第1の薬剤と第2の薬剤が混合される前に、薬剤が投与されることがなく、かつ容易な操作で投与準備を行うことができる医療用複室容器を提供することができる。
本発明の医療用複室容器について、図面に示す実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の医療用複室容器の一実施例の平面図である。なお、図中の上側を「上端」、下側を「下端」として説明する。
本発明の医療用複室容器1は、可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切用弱シール部9により第1の薬剤室21と第2の薬剤室22に区分された容器本体2と、第1の薬剤室21の下端部と連通する排出ポート3と、第1の薬剤室21に収納された第1の薬剤と、第2の薬剤室22に収納された第2の薬剤とを備える医療用複室容器1である。仕切用弱シール部9は、第1の弱シール部9aと、第1の弱シール部9aより剥離しにくい第2の弱シール部9bとを備える。さらに、医療用複室容器1は、第1の薬剤室21と排出ポート3との連通を阻害する連通阻害用弱シール部11を備えている。
そして、この実施例の医療用複室容器1では、仕切用弱シール部9は、第1の弱シール部9aと、第1の弱シール部9aの両側に設けられ第1の弱シール部9aより剥離しにくい第2の弱シール部9bを備えている。
実施例の医療用複室容器1は、図1に示すように、シート状筒状体により形成された容器本体2を備え、この容器本体2には、内部収納部を区画する仕切用弱シール部9が形成されており、収納部は、第1の薬剤室21と第2の薬剤室22に区画されている。
また、図1に示すように、容器本体2の上端側に設けられたシール部5と下端側に設けられたシール部6を備える。また、実施例の医療用複室容器1では、第1の薬剤室21側に設けられた薬剤排出ポート3を備えている。さらに、この実施例の医療用複室容器1では、第2の薬剤室22側に設けられた薬剤注入ポート4を備えている。
医療用複室容器1の容器本体2は、軟質合成樹脂により形成されている。容器本体2は、インフレーション成形法により筒状に成形されたものが好ましい。なお、容器本体2は、例えば、ブロー成形法、共押出インフレーション法などの種々の方法により製造されたものでもよい。また、容器本体2は、上記のような筒状体の外周部の全周(4辺)をシールしたもの、2枚のシート材を重ねその外周部全周をシールしたもの、一枚のシートを2つ折りし、折り曲げ部以外の3辺をシールしたものなどの袋状物であってもよい。また、容器本体2の上端側のシール部5のほぼ中央部には、医療用複室容器1をハンガー等に吊り下げるための孔25が設けられている。
容器本体2は、水蒸気バリヤー性を有することが好ましい。水蒸気バリヤー性の程度としては、水蒸気透過度が、50g/m・24hrs・40℃・90%RH以下であることが好ましく、より好ましくは10g/m・24hrs・40℃・90%RH以下であり、さらに好ましくは1g/m・24hrs・40℃・90%RH以下である。この水蒸気透過度は、JISK7129(A法)に記載の方法により測定される。
このように容器本体2が水蒸気バリヤー性を有することにより、医療用複室容器1の内部からの水分の蒸散が防止できる。その結果、充填される薬剤(具体的には、薬液)の減少、濃縮を防止することができる。また、医療用複室容器1の外部からの水蒸気の侵入も防止することができる。
このような容器本体2の形成材料として、ポリオレフィン類が含有されるとき、本発明の有用性が大きいものとなる。したがって、本発明においては、容器本体2の形成材料として、ポリオレフィン類を含むものであるのが好ましい。容器本体2の形成材料として、特に好ましいものとして、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン類に、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマーあるいはエチレン−プロピレン共重合体やエチレン−ブテン共重合体,プロピレン−αオレフィン共重合体等のオレフィン系熱可塑性エラストマーをブレンドし柔軟化した軟質樹脂を用いてもよい。この材料は、高強度で柔軟性に富み、耐熱性(特に滅菌時の耐熱性)、耐水性が高い他、加工性が特に優れ、製造コストの低減を図ることができる点で好ましい。
さらに、上記のブレンド樹脂を用いる場合には、2種以上の融点の異なる材料を用いることになり、容器本体2の上端側のシール部5や下端側のシール部6、後述する仕切用弱シール部9および連通阻害用弱シール部11の各シール条件の設定、各シール部分のシール強度の安定化を容易かつ良好に図ることができる。
また、容器本体は、前述したような材料よりなる単層構造のもの(単層体)であってもよいし、また種々の目的で、複数の層(特に異種材料の層)を重ねた多層積層体であってもよい。多層積層体の場合、複数の樹脂層を重ねたものであってもよいし、少なくとも1層の樹脂層に金属層を積層したものであってもよい。複数の樹脂層を重ねたものの場合、それぞれの樹脂の利点を併有することができ、例えば、容器本体2の耐衝撃性を向上させたり、耐ブロッキング性を付与したりすることができる。また、金属層を有するものの場合、容器本体2のガスバリヤー性等を向上させることができる。例えば、アルミ箔等のフィルムが積層された場合、ガスバリヤー性の向上とともに、遮光性を付与したりすることができる。また、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物からなる層を形成した場合、ガスバリヤー性の向上とともに、容器本体2の透明性を維持することができ、内部の視認性を確保することができる。なお、容器本体2が多層積層体である場合、その内表面部分を形成する材料が、前述した材料であるのが好ましい。
容器本体2を構成するシート材の厚さは、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)等に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、100〜550μm程度であるのが好ましく、200〜400μm程度であるのがより好ましい。
また、医療用複室容器1の容積は、内部に収納する薬剤の種類等によって異なるが、通常は、第1の薬剤室の容積が、50〜3000mL程度であることが好ましく、第2の薬剤室の容積が、50〜3000mL程度であることが好ましい。
第1の薬剤室21と第2の薬剤室22の容積比は1:1〜1:5であることが好ましい。このようにすることにより、第2の薬剤室を押圧したときの連通阻害用弱シール部への応力がより大きくでき、連通阻害用弱シール部の剥離がより確実になる。また、充填される流体量[薬剤およびヘッドスペース(気体)を含む]は、複室容器全容量(弱シール部を剥離し1室とした状態の容量)の20〜50容量%であると本発明の効果が一層顕著となる。輸液用バッグ等の医療用容器では、他の薬剤を混注することが行われる。このため医療用容器には、充填される流体量と同量〜数倍量の予備容量としてを見込んで製袋されている。仕切用弱シール部を有する医療用複室容器における流体量は、20〜50容量%程度であるが、このような少ない流体充填量であっても本発明によれば、第1の弱シール部および連通阻害用弱シール部への応力が掛かりやすく、両シール部を一度の開封操作でより確実に開けることができる。
このように薬剤室を第1の薬剤室21と第2の薬剤室22の2つに区分することにより、反応等による変質、劣化を生じる物質を含有する液体を使用するまでは別々に保存でき、使用に際し、両液を混合することが好ましいとき等に適用することができる。それぞれの薬剤室に収納される薬剤としては、薬液、散剤などが考えられる。特に、本発明の医療用複室容器では、第1の薬剤は、薬液であることが好ましい。第2の薬剤は、薬液もしくは散剤いずれであってもよい。好ましくは、薬液である。第1の薬剤および第2の薬剤の組合せとしては、例えば、輸液剤では、メーラード反応による着色を防止するために、アミノ酸電解質液とブドウ糖液との組合せとしたり、他に、ブドウ糖液と重曹液等の組み合わせ、また、腹膜透析液剤としてブドウ糖が配合される側のpHを3〜5とし、他方の電解質液を混合後、投薬時にほぼ中性域のpHとなるように調整したものなどが挙げられる。
なお、本発明において、第1の薬剤および第2の薬剤は、特に限定されず、例えば、生理食塩水、電解質溶液、リンゲル液、高カロリー輸液、ブドウ糖液、アミノ酸輸液、脂肪輸液、注射用水、腹膜透析液、経口・経腸栄養剤等、いかなるものであってもよい。
容器本体2の先端部には、第1の薬剤室21に連通し得る薬剤排出ポート3が設けられている。薬剤排出ポート3は、下端側のシール部6の排出ポート固定部のシート材間に挟まれた状態にて融着され、容器本体2に対し密に固着されている。
薬剤排出ポート3は、容器本体2内に充填された薬剤を排出するためのものである。この実施例における排出ポート3は、図1に示すように、上端(第1の薬剤室側端部)が開口した筒状部材3aと、筒状部材3aの下端側に液密に取り付けられた薬剤排出用針により連通可能な連通部を備えている。連通部は、キャップ部材3bと、その後端開口を封止するとともに薬剤排出用針の刺通が可能な弾性部材3cとを備えている。連通部としては、このような形態のものに限定されるものではない。
また、薬剤注入ポート4は、容器本体2内に薬剤を注入するためのものである。この実施例における注入ポート4は、図1に示すように、下端(第2の薬剤室側端部)が開口した筒状部材4aと、筒状部材の上端側に液密に取り付けられた薬剤注入用針により連通可能な連通部を備えている。連通部は、キャップ部材4bと、その後端開口を封止するとともに薬剤注入用針の刺通が可能な弾性部材4cとを備えている。連通部としては、このような形態のものに限定されるものではない。
弾性部材3c、4cは、瓶針、カヌラ針等の針管(図示せず)を刺通可能なものであり、必要時にこの針管を刺通して、容器本体2内からの薬剤の排出もしくは容器本体2内への薬剤等の添加を行うことができる。また、弾性部材は、自己閉塞性を有し、針管を弾性部材から抜き取った後は、その穿刺孔が瞬時に閉塞し、薬剤の漏れを防止する。弾性部材の構成材料としては、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、天然ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴムのような各種ゴム材料等の弾性材料、あるいはこれらのうちの任意の2以上を組み合わせたもの(ブレンド、積層体等)、さらに、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体等のポリオレフィン、あるいは、エチレンー酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド等の高分子材料を配合したものが挙げられる。
薬剤排出ポート3の筒状部材3aおよびキャップ部材3bならびに薬剤注入ポート4の筒状部材4aおよびキャップ部材4bの構成材料としては、その用途や機能に応じた条件、例えば硬度、強度、靭性、耐薬品性、透明性、その他の条件を有する材料が用いられ、比較的硬質な材料で構成されているのが好ましく、これらの材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン(低密度〜高密度)、ポリ塩化ビニル(軟質〜硬質)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、フッ素系樹脂等が挙げられ、前述したような条件に応じ、また、筒状部材3aおよびキャップ部材3b、筒状部材4aおよびキャップ部材4bと容器本体2との固定手段を考慮して適宜選択して用いることができる。
この実施例の医療用複室容器1では、図1に示すように、仕切用弱シール部9は、第1の弱シール部9aと第1の弱シール部9aの両側に設けられた第1の弱シール部より剥離しにくい第2の弱シール部9bとを備えている。
このような構成により、第2の薬剤室22を押圧することにより、第2の弱シール部9bが剥離することなくもしくは第2の弱シール部9bの剥離に先だって、第1の弱シール部9aが剥離する。そして、剥離部(剥離した第1の弱シール部)より液体等の流体(具体的には、薬液および気体)が第1の薬剤室21に流入する。この液体等の流体の流入により第1の薬剤室21が押し広げられるとともに第2の薬剤室22の押圧の継続により第1の薬剤室の内圧も上昇する。液体等の流体の流入時には、第1の弱シール部9aが剥離部となり、弱シール部9の全体が剥離しない。このため、第1の薬剤室21はその容量があまり増加しない状態において、液体等の流体の流入を受けることになる。よって、第1の薬剤室21は確実に押し広げられ、これに従って、連通阻害用弱シール部11が確実に剥離する。また、第1の薬剤室21を押圧することにより第1の弱シール部9aとともにもしくは若干遅れて連通阻害用弱シール部11が剥離する。
よって、いずれの薬剤室を押圧しても、第1の薬剤室と第2の薬剤室との連通操作および連通阻害用弱シール部の剥離操作を一方の薬剤室を押圧するという単一の作業により行うことができる。
この実施例の医療用複室容器1では、仕切用弱シール部9は、図1に示すように、容器本体2を横方向全体に横切るように形成されている。また、仕切用弱シール部9は、容器本体2のシート材を帯状に融着することにより形成されている。
第1の弱シール部9aは、図1に示すように、容器本体2の中央付近に設けられ、その両側から容器本体2の側辺もしくは側辺付近まで第2の弱シール部9bが形成されている。この実施例において第1の弱シール部9aは、連通阻害用弱シール部11の上方、具体的には、鉛直上方に設けられていることが好ましい。また、第2の弱シール部9bは、図示するように連通阻害用弱シール部11の上方となる位置の両側に設けられていることが好ましい。このような位置に連通阻害用弱シール部が設けられていることにより、第1の弱シール部が剥離した際、連通阻害用弱シール部が形成されている部分が大きく膨らむため連通阻害用弱シール部が剥離し易くなる。本発明の実施例において、第1の弱シール部9aと、第2の弱シール部9bとは、両側辺部を除き、ほぼ同じ幅となるように形成されている。また、この実施例では、第2の弱シール部9bの両側部は、幅広に形成されている。仕切用弱シール部9(本発明の実施例では第2の弱シール部9b)の両端部には、図1に示すように、実質的に剥離することができないシール部12が設けられていることが好ましい。なお、第1の弱シール部もしくは第2の弱シール部は、帯状に形成されていなくてもよい。また、この実施例では、排出ポートおよび連通阻害用弱シール部が容器本体2の横方向の中央付近に設けられているため、それに対応して、第1の弱シール部9aも容器本体2の横方向の中央付近に設けられている。排出ポートおよび連通阻害用弱シール部が容器本体2の一方の側辺側に寄った位置に設けられる場合には、それに対応して、第1の弱シール部も容器本体の横方向の中央付近に一方の側辺側に寄った位置に設けることが好ましい。
本発明の実施例において、第1の弱シール部9aのシール強度は、第2の弱シール部9bのシール強度より小さいものとなっている。
第1の弱シール部9aは、本発明の実施例では、容器本体2の第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤室22の部分を手で押圧し、第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤室22の内圧を高めること、また、医療用複室容器1をハンガーに掛けた状態で容器本体2の第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤22部分を手で絞ることにより、第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤室22の内圧を高めたりすることにより剥離する程度のシール強度を備えている。これにより、特別の器具等を用いず、簡単な作業で仕切用弱シール部9による遮断を解除し、第1の薬剤室21と第2の薬剤室22の薬剤同士を混合することができる。
また、第2の弱シール部9bは、上述した方法により第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤室22の内圧を、第1の弱シール部の剥離可能内圧以上に高めることにより剥離する程度のシール強度を有している。また、第2の弱シール部9bは、第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤室22を押圧することにより実質的に剥離しない程度のシール強度を備えているものであってもよい。
具体的には、第1の弱シール部のシール強度(初期の剥離強度)は、0.1〜5N/10mm、特に、0.3〜3N/10mmであることが好ましい。シール強度がこの範囲内であれば、輸送や保管中等に誤って第1の弱シール部が剥離することがなく、また、第1の弱シール部を剥離する作業も容易である。第2の弱シール部のシール強度(初期の剥離強度)は、3N/10mm以上、特に、4N/10mm以上であることが好ましい。
第1の弱シール部と第2の弱シール部とのシール強度差(初期の剥離強度差)は、第1の弱シール部のシール強度(初期の剥離強度)より、3〜30N/10mm、特に、4〜25N/10mm大きいものであることが好ましい。このようにすることにより、いずれかの薬剤室を押圧した際、仕切用弱シール部の全体が一気に剥離することを抑制し、少なくとも第1の弱シール部からの剥離を確実なものとできる。
なお、シール強度の具体的な測定方法としては、以下のようにして行うことができる。
医療用複室容器を各測定対象シール部を含む部分を容器の幅方向に10mmの長さに切断して、それぞれのシール強度部分に含まれる切断片を引張速度300mm/分で測定した値の各シール強度部分の平均値である。
また、第1の弱シール部は、第1の薬剤室もしくは第2の薬剤室を押圧することにより剥離可能なものであり、かつ第2の弱シール部は第1の薬剤室もしくは第2の薬剤室を押圧することにより実質的に剥離しないものであるとともに引き剥がし可能なものであってもよい。具体的に、本発明の医療用複室容器の第1の弱シール部は、第1の薬剤室もしくは第2の薬剤室を押圧することにより剥離可能なシール強度により形成されており、第2の弱シール部は、第1の薬剤室もしくは第2の薬剤室を押圧することにより剥離せずかつ引き剥がし可能なシール強度で形成されていることが好ましい。このような構成を有することにより、第1の弱シール部剥離操作時に、第1の薬剤室が大きく膨らむため、連通阻害用弱シールを該操作とほぼ同時により確実に剥離させることができる。また、第2の弱シール部は、引き剥がし可能であるため、連通阻害用弱シール部を剥離させた後、剥離していない第2の薬剤室を手指等により引き剥がすことができ、容器本体内の薬剤を確実に排出できるものとなる。また、バッグ表面の目盛り(図示せず)を単室容器と同等の精度で読みとることが可能となる。
また、容器本体2の第1の薬剤室21の横方向の長さ(Lb)に対する第1の弱シール部9aの横方向の長さ(La)の比(La/Lb)は、0.2〜0.8であることが好ましい。特に、0.3〜0.7であることが好ましい。
また、医療用複室容器1は、連通阻害用弱シール部11の上端と薬剤排出ポートの上端との間の長さ(Lc:最短距離)に対する第1の弱シール部9aの横方向の長さ(La)の比(La/Lc)は、0.2〜3であることが好ましく、更に0.5〜2であることが好ましい。特に、0.7〜1.5であることが好ましい。
La/Lcが0.2より大きいものであれば第1の弱シール部が剥離しにくくなることもなく、3より小さいものであれば第1の弱シール部が剥離した際、連通阻害用弱シール部の剥離も確実となる。また、剥離阻害用弱シール部11の幅(帯幅)は、2〜20mm、特に、4〜12mmであることが好ましい。
医療用複室容器の具体的なサイズとしては、例えば、以下のようなものが考えられる。
第2の薬剤室22の内側横幅190mm、仕切用弱シール部9とシール部5間の距離135mm、第2の薬剤室に充填された薬液(具体的には、ブドウ糖電解質液)350ml、充填された空気量60cc、仕切用シール部の幅(帯幅)15mm、第1の薬剤室21の内側横幅190mm、仕切用弱シール部9とシール部6の傾斜部の中間部間の距離110mm、第1の薬剤室に充填された薬液(具体的には、アミノ酸液)150ml、充填された空気量15cc、連通阻害用弱シール部11の幅(帯幅)8mm、La100mm、Lb180mm、Lc50mm、予備容量(弱シール部を剥離し1室とした状態の予備容量)800ml
弱シール部は、熱シールにより形成することが好ましい。具体的には、加熱プレスにより行うことが好ましく、金型の温度は、容器本体2の形成材料の溶融温度より10℃以上低い温度で行うことにより形成することができる。
仕切用弱シール部は、上述したものに限定されるものでなく、第1の弱シール部と、第1の弱シール部より剥離しにくい第2の弱シール部とを備えるものであればいかなる構成のものであってもよい。
また、仕切用弱シール部9としては、図2に示すように、第2の弱シール部9bが第1の弱シール部9aより幅が広いものとすることにより、第2の弱シール部が第1の弱シール部より剥離しにくいものとなっていてもよい。図2に示す仕切用シール部9は、小幅な帯状の第1の弱シール部9aとその両側に設けられた第2の弱シール部9bと、仕切用シール部9の両端部に設けられた強シール部12を備えている。また、第1の弱シール部と第2の弱シール部との境界部は、第2の弱シール部側から第1の弱シール部側に向かって徐々に幅狭になっていてもよい。このような仕切用弱シール部の第1の弱シール部のシール強度と第2の弱シール部のシール強度はほぼ同じもしくは第1のシール部のシール強度が第2のシール部のシール強度より小さいものであることが好ましい。
また、第1の弱シール部9aは、図3に示すように、第1の薬剤室21に向かって突出するような形状となっているものであってもよい。具体的に、第1の弱シール部9aは、第1の薬剤室21側に向かって屈曲もしくは湾曲する変形部19を備えている。このような構成を有することにより、第1の薬剤室21が押し広げられる際もしくは第1の薬剤室の内圧が高くなった時に、変形部19の先端での剥離開始が確実に生じるため、第1の弱シール部がより剥離し易くなる。
そして、本発明の医療用複室容器1は、図1に示すように、薬剤排出ポート3の上方を取り囲むように形成された連通阻害用弱シール部11を備えている。この連通阻害用弱シール部11により、第1の薬剤室21から隔離された第3室23が形成されている。この第3室23は、空室となっている。しかし、第3室には、所定の液体(例えば、生理食塩水)が入れられていてもよい。また、第3室23は、乾燥状態でもよいが、滅菌のための微量の水分が充填されていてもよい。さらに、連通阻害用弱シール部11に若干の水蒸気や薬剤が通る通路を形成し、第1の薬剤室21と上記のようなレベルで連通するものであってもよい。連通阻害用弱シール部11は、シート材を帯状に熱シール(熱融着、高周波融着、超音波融着等)することにより形成することができる。
連通阻害用弱シール部11は、図1に示す実施例では、台形状に形成されている。また、連通阻害用弱シール部は、短辺が上側となるU字形状、排出ポートが頂点となる三角形状、排出ポートが底辺となる三角形状、四角形状等の多角形状、略半円形状、略半楕円形状、あるいは反転したU字状であってもよい。多角形上の場合、角は丸められていることが好ましい。
また、連通阻害用弱シール部は、図1に示すように、第1の弱シール部9aの下方に設けられていることが好ましい。第1の弱シール部の下方に設けられていることにより、連通阻害用弱シール部は、仕切用シール部剥離操作時においてより確実に剥離し易くなる。
また、連通阻害用弱シール部の先端部は、その他の部分より剥離し易くなっていてもよい。このような連通阻害用弱シール部11aの先端部としては、排出側ポート3側に凹む形状となっているものが挙げられる。このような構成により、第1の薬剤室もしくは第2の薬剤室を押圧することにより押圧力が先端部に集中するため連通阻害用弱シール部が剥離し易くなる。具体的に、連通阻害用弱シール部は、図4に示すように、排出ポート側に屈曲もしくは湾曲するように形成されていることが好ましい。また、このような連通阻害用弱シール部11bとしては、図5に示すように、先端部がその他の部分より幅が狭く形成されたものが挙げられる。また、先端部のシール強度をその他の部分より小さくしたものであってもよい。
また、連通阻害用弱シール部11のシール強度は、第1の弱シール部9aのシール強度と同等、若干大きいもしくは若干小さいものであり、かつ第2の弱シール部9bのシール強度より小さくなっていることが好ましい。このようなものであれば、第1の弱シール部が剥離されない状態にて薬液が投与されることがなく、かつ、容易な操作で投与準備を行うことができる。特に、連通阻害用弱シール部11のシール強度は、第1の弱シール部9aのシール強度より若干大きくかつ第2の弱シール部9bのシール強度より小さいものであることが好ましい。また、連通阻害用弱シール部は、第1の薬剤室21を押圧することにより、第1の弱シール部9aの剥離とほぼ同時もしくは続いて連通阻害用弱シール部11が剥離するものであることが好ましい。このようにすることにより、連通阻害用弱シール部11が第1の弱シール部9aより先に剥離することがない。
また、医療用複室容器は、第2の薬剤室22を押圧することにより、第1の弱シール部9aの剥離に続いて連通阻害用弱シール部11が剥離するものであってもよい。このような連通阻害用弱シール部11は、例えば、上述したように、連通阻害用弱シール部のシール強度が、第1の弱シール部と同等もしくは第1の弱シール部9aのシール強度より若干強くすることにより構成することとができる。
連通阻害用弱シール部のシール強度(初期の剥離強度)は、1〜25N/10mm、特に、2〜20N/10mmであることが好ましい。
また、第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤室22を押圧したとき、強い剥離力がかかる部分に連通阻害用弱シール部11の上端側部分、特に、上端部が形成されていることが好ましい。
このような医療用複室容器は、連通阻害用弱シール部11の上端から薬剤排出ポート3の上端間の長さ(距離)Lcに対する第1の弱シール部9aの長さLaの比(La/Lc)は、0.2〜3であることが好ましく、特に、0.5〜2であることが好ましい。このような構成により、第1の薬剤室21もしくは第2の薬剤室22を押圧したとき、大きな剥離力がかかる位置付近に連通阻害用弱シール部11の上端側部分が位置するため、連通阻害用弱シール部を容易に剥離することができると考えられる。
連通阻害用弱シール部11の上端から薬剤排出ポート3の上端間の長さLcは、連通阻害用弱シール部11の上端から薬剤排出ポート3の中心軸に対して直交する直線の長さである。
本発明の医療用複室容器では、上述した関係において、第1の弱シール部の長さLaが短い場合は、図1に示す医療用複室容器1のように連通阻害用弱シール部の上端と薬剤排出ポートの上端との間の長さLcは短く(連通阻害用弱シール部の縦方向の長さが短く)、一方、後述する図6に示す医療用複室容器20のように、第1の弱シール部の長さLaが長い場合は、連通阻害用弱シール部の上端と薬剤排出ポートの上端との間の長さLcは長い(連通阻害用弱シール部の縦方向の長さが長い)ことが好ましい。
仕切用弱シール部9と連通阻害用弱シール部11の形成方法としては、特に限定されず、通常使用されている熱シール用加熱金型(熱シールバー)等を用いて行うことができる。また、高圧蒸気滅菌等の熱滅菌時に仕切用弱シール部9と連通阻害用弱シール部11の部位にブロッキングを生じさせる方法を用いても良い。
以下、医療用複室容器1の作製方法について説明する。なお、この方法に限定されるものではない。
最初に、軟質合成樹脂により形成したチューブ体を準備する。そして、このチューブ体に、部分的未シール部を有する上端側シール部5、部分的未シール部を2箇所(連通阻害用弱シール部11で囲まれた空間に連通するものと、第1の薬剤室21に連通するもの)有する下端側シール部6、仕切用シール部9、連通阻害用弱シール部11を形成して、容器本体2を作成する。続いて、下端側シール部6の部分的未シール部に排出ポート3を挿入し固着する。
そして、上端側シール部5の部分的に未シール部に注入ポート4の筒状部材4aを固着し、筒状部材4aを介して、第2の薬剤を注入し、筒状部材4aが上方となるように容器を固定した状態にて、筒状部材4に弾性部材4cを装着したキャップ部材4bを固着し封止する。下端側シール部6には、連通阻害用弱シール部11で囲まれた空間に連通する部分的未シール部に排出ポート3の筒状部材3aを固着し、筒状部材3aに弾性部材3cを装着したキャップ部材3bを固着し封止する。次いで、第1の薬剤室21に連通した部分的未シール部より第1の薬剤室へ第の薬剤を注入後直ちに該未シール部を熱シールにより封止する。
このようにして、図1に示すような、薬剤が充填された医療用複室容器が作成される。なお、第1の薬剤の注入および第1の薬剤室の封止作業は、第2の薬剤の注入および第2の薬剤室の封止作業前に行うものであってもよい。
第1の弱シール部9aと第2の弱シール部9bを形成する方法としては、仕切用弱シール部9の熱シール条件を第2のシール強度9bとなる部分のみ若干強いものとすることもしくは第2の弱シール部9bとなる部分のみ再度の熱処理を行うことなどにより行うことができる。具体的には、一旦、幅方向全域が仕切用弱シール部の第1の弱シール部のシール強度となるようなシール条件(温度、圧力、時間を調整)で、加熱金型を用いて熱シールを行い、次いで、第2の弱シール部となる領域を所望のシール強度となるようなシール条件(温度、圧力、時間を調整)で、再び加熱金型を用いて熱処理を行うことによりシール強度の強い部分を形成することができる。
また、医療用複室容器1の作製は、以下のように行ってもよい。
最初に、軟質合成樹脂により形成したチューブ体を準備する。そして、このチューブ体に、部分的未シール部を有する上端側シール部5、部分的未シール部を有する下端側シール部6、仕切用弱シール部9を有する容器本体2を作製する。
そして、下端側シール部6の部分的未シール部に排出ポート3の筒状部材3aを固着し、筒状部材3aを介して、第1の薬剤を注入し、筒状部材3aが上方になるように容器を固定した状態にて、連通阻害用弱シール部11を形成させた後、筒状部材3に弾性部材3cおよびキャップ部材3bを固着し封止する。そして、上端側シール部5の部分的未シール部に注入ポート4の筒状部材4aを固着し、筒状部材4aを介して、第2の薬剤を注入し、筒状部材4aが上方となるように容器を固定した状態にて、筒状部材4に弾性部材4cおよびキャップ部材4bを固着し封止する。このようにして、図1に示すような、薬剤が充填された医療用複室容器が作成される。なお、連通阻害用弱シール部11の形成は、排出ポートの封止後に行ってもよい。また、第1の薬剤の注入は、下端側シール部6の部分的未シール部より行うものとし、注入後に排出ポートを固着するものとしてもよい。さらに、第2の薬剤の注入および第2の薬剤室の封止作業は、第1の薬剤の注入、連通阻害用弱シール部11を形成および第1の薬剤室の封止作業前に行うものであってもよい。第1の弱シール部9aと第2の弱シール部9bを形成する方法としては、上述した方法により行うことが好ましい。
次に、本発明の医療用複室容器1の使用方法について説明する。
医療用複室容器1の第1の薬剤室21側の外面部分を手で押圧することもしくは医療用複室容器1を吊り下げるための孔25を介してハンガー等に掛けた状態で容器本体2の第1の薬剤室21側の部分を手で絞ることにより、第1の薬剤室21の内圧を高めると、第1の弱シール部9aが剥離して、第1の薬剤室内の第1の薬剤と第2の薬剤室内の第2の薬剤とが混合するとともに、同時もしくは若干遅れて、連通阻害用弱シール部11の弱シールも剥離する。そして、第2の弱シール部は、連通阻害用弱シール部11とほぼ同時もしくは遅れて剥離する。また、第2の弱シール部9bが完全に剥離しない場合において、必要であれば、薬剤室をさらに押圧することによりもしくは手指等で剥離させる。その後、薬剤排出ポート3に瓶針等(図示せず)を刺し込み、混合薬剤を排出させる。なお、特に上述した使用方法に限定されず、瓶針等は仕切用弱シール部9および連通阻害用弱シール部11を剥離させる前に、予め薬剤排出ポート3に刺し込んでおいても良い。
また、別の方法としては、医療用複室容器1の第2の薬剤室22側の外面部分を手で押圧することもしくは医療用複室容器1を吊り下げるための孔25を介してハンガー等に掛けた状態で容器本体2の薬剤室22側の部分を手で絞ることにより、薬剤室22の内圧を高めると、第1の弱シール部9aが剥離して、第2の薬剤室内の第2の薬剤と第1の薬剤室内の第1の薬剤とが混合するとともに、同時もしくは若干遅れて、連通阻害用弱シール部11の弱シールも剥離する。第2の弱シール部は、連通阻害用弱シール部11とほぼ同時もしくは遅れて剥離する。また、第2の弱シール部9bが完全に剥離しない場合において、必要であれば、薬剤室をさらに押圧することによりもしくは手指等で剥離させる。その後、薬剤排出ポート3に瓶針等(図示せず)を刺し込み、混合薬剤を排出させる。なお、特に上述した使用方法に限定されず、瓶針等は仕切用弱シール部9および連通阻害用弱シール部11を剥離させる前に、予め薬剤排出ポート3に刺し込んでおいても良い。
以上、本発明の医療用複室容器を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成と置換することができ、また、任意の構成が付加されていてもよい。
また、医療用複室容器としては、図6に示すような医療用複室容器20であってもよい。上述した実施例の医療用複室容器1とこの実施例の医療用複室容器20との相違は、仕切用弱シール部の形態および連通阻害用弱シール部の形態のみであり、その他の構成は同じであり、上述した説明を参照するものとする。
この実施例の複室容器20では、複室容器1における仕切用弱シール部9に比べて、図6に示すように、第1の弱シール部9a部分の容器本体2の横方向の長さが長く、両サイドにある第2の弱シール部9bの容器本体2の横方向の長さが短いものとなっている。また、この実施例の複室容器20では、第1の弱シール部の長さLaおよび連通阻害用弱シール部31の上端と薬剤排出ポート3の上端との間の長さLcが長いものとなっている。また、複室容器1における連通阻害用弱シール部に比べて、連通阻害用弱シール部31の先端は、仕切用弱シール部9に近接した状態となっている。この医療用複室容器20のように、第1の弱シール部の長さLaが長い場合は、連通阻害用弱シール部31の上端と薬剤排出ポート3の上端との間の長さLcは長い(連通阻害用弱シール部の縦方向の長さが長い)ことが好ましい。言い換えれば、この医療用複室容器20のように、連通阻害用弱シール部31の上端と薬剤排出ポート3の上端との間の長さLcが長い(連通阻害用弱シール部の縦方向の長さが長い)場合には、第1の弱シール部9aの長さLaを長いものとしてもよい。
また、医療用複室容器としては、図7に示すような医療用複室容器30であってもよい。上述した実施例の医療用複室容器1とこの実施例の医療用複室容器30との相違は、仕切用弱シール部の形態のみであり、その他の構成は同じであり、上述した説明を参照するものとする。
この実施例の医療用複室容器30の仕切用弱シール部9は、第1の弱シール部9aと弱シール部9aの両側ではなく片側にのみ第2の弱シール部9bが設けられている。そして、この実施例の医療用複室容器30では、仕切用弱シール部9における第1の弱シール部9aは、容器本体2の中央付近ではなく、容器本体2の中央付近から側辺側にずれた位置に設けられてる。また、この実施例の医療用複室容器30では、第1の弱シール部9aは、連通阻害用弱シール部11の鉛直方向の上方とならない位置に設けられている。
このようなものであっても、第2の薬剤室22を押圧することにより、第2の弱シール部9bが剥離することなくもしくは第2の弱シール部9bの剥離に先だって、第1の弱シール部9aが剥離する。そして、剥離部(剥離した第1の弱シール部)より液体等の流体が第1の薬剤室21に流入する。この液体等の流体の流入により第1の薬剤室21が押し広げられるとともに第2の薬剤室22の押圧の継続により第1の薬剤室の内圧も上昇する。液体等の流体流入時には、第1の弱シール部9aが剥離部となり、弱シール部9の全体が剥離しない。このため、第1の薬剤室21はその容量があまり増加しない状態において、液体等の流体の流入を受けることになる。よって、第1の薬剤室21は確実に押し広げられ、これに従って、連通阻害用弱シール部11が確実に剥離する。
よって、この実施例の医療用複室容器30においても、第2の薬剤室22を押圧することにより、第1の弱シール部9aの剥離とほぼ同時もしくは若干遅れて連通阻害用弱シール部11が剥離するので、薬剤室を押圧するという単一の作業により、第1の薬剤室と第2の薬剤室間の連通と連通阻害用弱シール部の剥離を行うことができる。
図1は、本発明の医療用複室容器の一実施例の平面図である。 図2は、本発明の他の実施例の医療用複室容器の仕切用弱シール部付近を説明するための説明図である。 図3は、本発明の他の実施例の医療用複室容器の仕切用弱シール部付近を説明するための説明図である。 図4は、本発明の他の実施例の医療用複室容器の連通阻害用弱シール部付近を説明するための説明図である。 図5は、本発明の他の実施例の医療用複室容器の連通阻害用弱シール部付近を説明するための説明図である。 図6は、本発明の医療用複室容器の他の実施例の平面図である。 図7は、本発明の医療用複室容器の他の実施例の平面図である。
符号の説明
1 医療用複室容器
2 容器本体
3 薬剤排出ポート
4 薬剤注入ポート
5,6 シール部
9 仕切用弱シール部
9a 第1の弱シール部
9b 第2の弱シール部
11 連通阻害用弱シール部
21 第1の薬剤室
22 第2の薬剤室

Claims (12)

  1. 可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切用弱シール部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分された容器本体と、前記第1の薬剤室の下端部と連通する排出ポートと、前記第1の薬剤室に収納された第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤とを備える医療用複室容器であって、前記仕切用弱シール部は、第1の弱シール部と、前記第1の弱シール部の両側に設けられ、かつ前記第1の弱シール部より剥離しにくい第2の弱シール部とを備え、さらに、前記医療用複室容器は、前記第1の薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害する連通阻害用弱シール部を備えており、前記連通阻害用弱シール部は、前記排出ポートの上方を取り囲むように形成されており、前記第1の弱シール部は、前記連通阻害用弱シール部の先端部の鉛直上方となるように設けられ、かつ、前記第2の弱シール部は、前記連通阻害用弱シール部の上方となる位置の両側となるように設けられており、かつ、前記医療用複室容器は、前記第2の薬剤室を押圧することにより、前記第1の弱シール部の剥離に続いて前記連通阻害用弱シール部が剥離するものとなっており、さらに、前記連通阻害用弱シール部のシール強度は、前記第1の弱シール部のシール強度より大きくかつ前記第2の弱シール部のシール強度より小さく、前記第1の薬剤室を押圧した場合に、前記連通阻害用弱シール部が前記第1の弱シール部より先に剥離しないものとなっていることを特徴とする医療用複室容器。
  2. 前記第1の弱シール部のシール強度は、前記第2の弱シールのシール強度より小さいものとなっている請求項1に記載の医療用複室容器。
  3. 前記第1の弱シール部と前記第2の弱シール部のシール強度差は、3〜30N/10mmである請求項1または2に記載の医療用複室容器。
  4. 前記連通阻害用弱シール部の先端部は、前記連通阻害用弱シール部の他の部分より剥離し易いものとなっている請求項1に記載の医療用複室容器。
  5. 前記第1の弱シール部は、前記第1の薬剤室側に向かって屈曲もしくは湾曲する変形部を備えている請求項1に記載の医療用複室容器。
  6. 前記第2の薬剤室に収容される前記第2の薬剤、液剤である請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用複室容器。
  7. 前記第1の弱シール部は、前記第1の薬剤室もしくは前記第2の薬剤室を押圧することにより剥離可能なものであり、かつ前記第2の弱シール部は前記第1の薬剤室もしくは前記第2の薬剤室を押圧することにより実質的に剥離しないものであるとともに引き剥がし可能なものである請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用複室容器。
  8. 前記医療用複室容器は、前記第1の薬剤室を押圧することにより、前記第1の弱シール部の剥離と同時もしくは続いて前記連通阻害用弱シール部が剥離するものである請求項1ないし7のいずれかに記載の医療用複室容器。
  9. 前記容器本体の前記第1の薬剤室の横方向の長さ(Lb)に対する前記第1の弱シール部の横方向の長さ(La)の比(La/Lb)は、0.2〜0.8である請求項1ないし8のいずれかに記載の医療用複室容器。
  10. 前記医療用複室容器は、前記連通阻害用弱シール部の上端と前記排出ポートの上端との間の長さ(Lc)に対する前記第1の弱シール部の横方向の長さ(La)の比(La/Lc)は、0.2〜3である請求項1ないし9のいずれかに記載の医療用複室容器。
  11. 前記第1の弱シール部は、第2の弱シール部より幅が狭く作製されている請求項1ないし10のいずれかに記載の医療用複室容器。
  12. 前記仕切用弱シール部及び前記連通阻害用弱シール部は、熱シールにより作製されている請求項1ないし1のいずれかに記載の医療用複室容器。
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