JP3516832B2 - 時分割ディジタル移動無線通信システム - Google Patents

時分割ディジタル移動無線通信システム

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JP3516832B2
JP3516832B2 JP11731397A JP11731397A JP3516832B2 JP 3516832 B2 JP3516832 B2 JP 3516832B2 JP 11731397 A JP11731397 A JP 11731397A JP 11731397 A JP11731397 A JP 11731397A JP 3516832 B2 JP3516832 B2 JP 3516832B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の無線移動局
から構成され、時分割無線通信方式を用いて無線移動局
同士でディジタル移動通信を行う時分割ディジタル移動
無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、回線を介して交換機に接続さ
れる基地局と、複数の無線移動局とからなるディジタル
移動通信システムにおいて、TDMA(Time Division
Multiple Access)/TDD(Time Division Duplex)方式
の時分割無線通信方式を採用したものが知られている。
【0003】TDMA/TDD方式は、本発明の説明図
である図9に示すように、例えば4個のタイムスロット
T1〜T4と、同数のタイムスロットR1〜R4とによ
り、1フレームを構成し、スロットT1とR1、T2と
R2、T3とR3、T4とR4とをそれぞれペアで使用
して4多重化による通信を実現する方式である。このよ
うな方式では、送信スロット(T)と受信スロット
(R)とで送信と受信とを時間的に分離して行うので、
送信周波数と受信周波数とを同一の周波数とすることが
でき、周波数を有効利用することが可能となる。
【0004】特開平8−251653号公報には、上記
TDMA/TDD方式を用いたディジタル移動無線通信
システムにおいて、移動局同士で直接通信することが可
能な構成が開示されている。この構成では、移動局はマ
スタモードとスレーブモードの2つのモードを有してお
り、移動局がマスタモードの場合は自らのタイミングで
通信スロットを決定する一方、スレーブモードの場合は
マスタモードの移動局が送信する信号に同期することに
より、基地局を介さない移動局間通信を実現することが
できる。このとき、既に通信中の基地局−移動局の通信
スロットを継続して、移動局−移動局通信に使用するこ
とで、スロット使用可否の判断に要する時間だけ通信が
できなくなることを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報におけるディジタル移動無線通信システムでは、基地
局が存在しない環境下では、マスタモードとなった移動
局はある一つの通信が終了するまではスレーブモードに
切り替わることができない。つまり、一旦マスタモード
となった移動局は、その通信が終わるまでフレームタイ
ミングを規定するための同期用電波を送出し続けなけれ
ばならない。従って、同期用電波の発射による電池の消
耗等、マスタモードとなった移動局にのみ負荷が集中す
るという問題を有している。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、その目的は、所定のタイミングで
クロックマスタの切り替えを行う手段を備えることによ
り、通信を行う全移動局にかかる負荷を分散させること
ができる時分割ディジタル移動無線通信システムを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1の時分割ディジタル移動無線通信シ
ステムは、複数の移動局を備えた時分割ディジタル移動
無線通信システムにおいて、上記各移動局は、時分割通
信に必要な同期確立を行うために自走クロックでフレー
ムタイミングを規定して動作するマスタモードと、マス
タモードの移動局から送信される同期信号パターンにフ
レーム同期して動作するスレーブモードとの2つの動作
モードを有し、上記複数の移動局の内の1つをマスタモ
ードで動作させるクロックマスタとし、残りの移動局を
スレーブモードで動作させることによって、上記複数の
移動局間で無線通信を行う場合に、通信中に上記クロッ
クマスタをスレーブモードの移動局に切り替えると同時
に、上記クロックマスタ以外のスレーブモードの全移動
局の内の1つをマスタモードに切り替えて次のクロック
マスタとすることを特徴としている。
【0008】上記の構成によれば、各移動局はマスタモ
ードとスレーブモードとの2つの動作モードを有してい
るので、複数の移動局の内の1つをクロックマスタとす
れば、基地局を介さない移動局間での無線通信を行うこ
とができる。
【0009】このとき、通信中にクロックマスタの切り
替えを実現することができるので、マスタモードとなっ
た移動局にのみに負荷が集中することがなくなる。これ
により、全移動局にかかる負荷を分散させることが可能
となる。また、リアルタイムに変化する通信状態、及び
移動局の状態に応じて、最も良好な通信環境を提供する
ことができる。
【0010】第2の時分割ディジタル移動無線通信シス
テムは、第1のシステムの構成に加えて、最初にマスタ
モードで動作されるクロックマスタは、全移動局の中
で、電源投入によって最初に稼動状態となった移動局で
あることを特徴としている。これによれば、次に稼動状
態とした移動局に対しては、すでにクロックマスタが存
在することになるので、円滑に通信を行うことができ、
効率よく通信を行うことが可能となる。
【0011】第3の時分割ディジタル移動無線通信シス
テムは、第1のシステムの構成に加えて、最初にマスタ
モードで動作されるクロックマスタは、全移動局の中
で、最初にデータ送信の必要が生じた移動局であること
を特徴としている。これによれば、電源投入にて稼動状
態としてもデータ送信を行わない移動局がクロックマス
タとなることがなく、該移動局にクロックマスタとなる
ことによる過大な負荷を与えることがない。
【0012】このとき、前記クロックマスタの切り替え
方としては、3つの考え方がある。即ち、第1の考え方
は、現クロックマスタが自局がスレーブモードに切り替
わる前にスレーブモードの全移動局に対して切替要求を
行い、要求を受けたスレーブモードの全移動局の中で現
クロックマスタに対して最初に応答したスレーブモード
の移動局が次のクロックマスタとなるというものであ
る。
【0013】また、前記現クロックマスタからの切替要
求は、現クロックマスタが送信データを保持しなくなっ
た時点、現クロックマスタが同期用電波を発射してから
一定時間経過した時点、現クロックマスタがスレーブモ
ードの移動局からのデータを一定時間中継した時点、現
クロックマスタがスレーブモードの移動局からのデータ
を一定量中継した時点、現クロックマスタがデータ中継
を一定時間行っていないことを検出した時点、現クロッ
クマスタがクロックマスタとしての能力が低下したと判
断された時点、現クロックマスタが干渉を検出した時
点、あるいは現スレーブモードの移動局が現クロックマ
スタの干渉を検出した時点で行われることが望ましい。
【0014】ここで、能力が低下したクロックマスタと
は、以下に示す7つの状態が挙げられる。 (1)クロックマスタとしての能力をクロックマスタに
搭載されているCPUのパフォーマンスの高さで表した
ときに、クロックマスタとして稼動するために必要なC
PUパフォーマンスよりも低いCPUパフォーマンスを
有するクロックマスタ。 (2)クロックマスタとしての能力をクロックマスタに
搭載されているメモリの空き容量で表したときに、クロ
ックマスタとして稼動するために必要な空きメモリ容量
よりも少ない空きメモリ容量を有するクロックマスタ。 (3)クロックマスタとしての能力をクロックマスタに
搭載されている内蔵電池の残容量で表したときに、クロ
ックマスタとして稼動するために必要な残電池容量より
も少ない残電池容量を有するクロックマスタ。 (4)クロックマスタとしての能力をスレーブモードの
移動局からの受信電界強度で表したときに、クロックマ
スタとして稼動するために必要な受信電界強度よりもス
レーブモードの全移動局それぞれからの受信電界強度の
内の少なくとも1つが小さくなったクロックマスタ。 (5)クロックマスタとしての能力をスレーブモードの
移動局からの受信データのエラー発生率で表したとき
に、クロックマスタとして稼動可能なエラー発生率より
もスレーブモードの全移動局それぞれからのエラー発生
率の内の少なくとも1つが大きくなったクロックマス
タ。 (6)クロックマスタとしての能力をスレーブモードの
移動局からの受信データの伝播遅延時間で表したとき
に、クロックマスタとして稼動可能な伝播遅延時間より
もスレーブモードの全移動局それぞれからの伝播遅延時
間の内の少なくとも1つが大きくなったクロックマス
タ。 (7)クロックマスタとしての能力をスレーブモードの
移動局からの受信データの再送要求回数で表したとき
に、クロックマスタとして稼動可能な再送要求回数より
もスレーブモードの全移動局それぞれからの再送要求回
数の内の少なくとも1つが多くなったクロックマスタ。
【0015】また、前記現クロックマスタからの切替要
求に対するスレーブモードの移動局の応答は、スレーブ
モードの全移動局の中でクロックマスタとしての能力が
最良の移動局、スレーブモードの全移動局の中で他の移
動局との送受信状態が最良の移動局、あるいはスレーブ
モードの全移動局の中でクロックマスタの切り替えによ
る環境変化が最小の移動局によって行われるか、もしく
はスレーブモードの全移動局に通し番号が付与されるこ
とによってその番号に従って順番に行われることが望ま
しい。
【0016】また、前記クロックマスタの切り替え方の
第2の考え方は、クロックマスタが自局がスレーブモー
ドに切り替わる前に次のクロックマスタとなるべきスレ
ーブモードの移動局を指名し、指名を受けたスレーブモ
ードの移動局が次のクロックマスタとなるものである。
【0017】前記次のクロックマスタの指名は、スレー
ブモードの全移動局の中でクロックマスタとしての能力
が最良の移動局、スレーブモードの全移動局の中で他の
移動局との送受信状態が最良の移動局、あるいはスレー
ブモードの全移動局の中でクロックマスタの切り替えに
よる環境変化が最小の移動局に対して行われるか、もし
くはスレーブモードの全移動局に通し番号が付与される
ことによってその番号に従って順番に行われることが望
ましい。
【0018】ここで、クロックマスタとしての能力が最
良の移動局とは、以下の3つの状態が挙げられる。 (1)移動局の能力を移動局に搭載されているCPUの
パフォーマンスの高さで表したときに、前記スレーブモ
ードの全移動局の中で最大のCPUパフォーマンスを有
する移動局。 (2)移動局の能力を移動局に搭載されているメモリの
空き容量で表したときに、前記スレーブモードの全移動
局の中で最大の空きメモリ容量を有する移動局。 (3)移動局の能力を移動局に搭載されている内蔵電池
の残容量で表したときに、前記スレーブモードの全移動
局の中で最大の残電池容量を有する移動局。
【0019】また、他の移動局との送受信状態が最良の
移動局とは、以下の8つの状態が挙げられる。 (1)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信電界強度の偏差の合計値で表したときに、前記
スレーブモードの全移動局の中で最小の偏差合計値を有
する移動局。 (2)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データのエラー発生率の偏差の合計値で表した
ときに、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の偏
差合計値を有する移動局。 (3)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの伝播遅延時間の偏差の合計値で表した
ときに、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の偏
差合計値を有する移動局。 (4)前記他の移動局との送受信状態が最良の移動局と
は、送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局から
の受信データの再送要求回数の偏差の合計値で表したと
きに、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の偏差
合計値を有する移動局。 (5)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信電界強度の合計値で表したときに、前記スレー
ブモードの全移動局の中で最大の合計値を有する移動
局。 (6)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データのエラー発生率の合計値で表したとき
に、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の合計値
を有する移動局。 (7)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの伝播遅延時間の合計値で表したとき
に、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の合計値
を有する移動局。 (8)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの再送要求回数の合計値で表したとき
に、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の合計値
を有する移動局。
【0020】さらに、クロックマスタの切り替えによる
環境変化が最小の移動局とは、以下の4つの状態が挙げ
られる。
【0021】(1)環境変化を現クロックマスタからの
受信電波に対するスレーブモードの移動局からの受信電
界強度で表したときに、前記スレーブモードの全移動局
の中で現クロックマスタに対する電界強度が最大の移動
局。 (2)環境変化を現クロックマスタからの受信電波に対
するスレーブモードの移動局からの受信データのエラー
発生率で表したときに、前記スレーブモードの全移動局
の中で現クロックマスタに対するエラー発生率が最小の
移動局。 (3)環境変化を現クロックマスタからの受信電波に対
するスレーブモードの移動局からの受信データの伝播遅
延時間で表したときに、前記スレーブモードの全移動局
の中で現クロックマスタに対する伝播遅延時間が最小の
移動局。 (4)環境変化を現クロックマスタからの受信電波に対
するスレーブモードの移動局からの受信データの再送要
求回数で表したときに、前記スレーブモードの全移動局
の中で現クロックマスタに対する再送要求回数が最小の
移動局。
【0022】また、前記クロックマスタの切り替え方の
第3の考え方は、スレーブモードの移動局が現クロック
マスタに対して切替要求を行い、要求を行ったスレーブ
モードの移動局が次のクロックマスタとなるものであ
る。
【0023】前記現クロックマスタに対する切替要求
は、スレーブモードの全移動局の中で現クロックマスタ
よりも優れた能力を有する移動局が検出された時点、あ
るいはスレーブモードの全移動局の中で他の移動局との
送受信状態が現クロックマスタよりも優れた移動局が検
出された時点で行われるか、もしくはスレーブモードの
全移動局に通し番号が付与されることによってその番号
に従って順番に行われるか、またはある2つのスレーブ
モードの移動局同士で通信を行おうとする場合に、現ク
ロックマスタを介して得られる上記2つの移動局間の送
受信状態よりも、2つの移動局間で直接通信したときに
得られる送受信状態の方が良好であるときに、上記2つ
の移動局のいずれか一方によって行われることが望まし
い。
【0024】ここで、現クロックマスタよりも優れた能
力を有する移動局とは、以下の3つの状態が挙げられ
る。 (1)移動局の能力を移動局に搭載されているCPUの
パフォーマンスの高さで表したときに、現クロックマス
タよりも高いCPUパフォーマンスを有する移動局。 (2)移動局の能力を移動局に搭載されているメモリの
空き容量で表したときに、現クロックマスタよりも多い
空きメモリ容量を有する移動局。 (3)移動局の能力を移動局に搭載されている内蔵電池
の残容量で表したときに、現クロックマスタよりも多い
残電池容量を有する移動局。
【0025】また、他の移動局との送受信状態が現クロ
ックマスタよりも優れた移動局とは、以下の8つの状態
が挙げられる。 (1)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信電界強度の偏差の合計値で表したときに、現ク
ロックマスタよりも小さい受信電界強度の偏差合計値を
有する移動局。 (2)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データのエラー発生率の偏差の合計値で表した
ときに、現クロックマスタよりも小さいエラー発生率の
偏差合計値を有する移動局。 (3)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの伝播遅延時間の偏差の合計値で表した
ときに、現クロックマスタよりも小さい伝播遅延時間の
偏差合計値を有する移動局。 (4)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの再送要求回数の偏差の合計値で表した
ときに、現クロックマスタよりも小さい再送要求回数の
偏差合計値を有する移動局。 (5)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信電界強度の合計値で表したときに、現クロック
マスタよりも大きい受信電界強度の合計値を有する移動
局。 (6)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データのエラー発生率の合計値で表したとき
に、現クロックマスタも小さいエラー発生率の合計値を
有する移動局。 (7)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの伝播遅延時間の合計値で表したとき
に、現クロックマスタよりも小さい伝播遅延時間の合計
値を有する移動局。 (8)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの再送要求回数の合計値で表したとき
に、現クロックマスタよりも小さい再送要求回数の合計
値を有する移動局。
【0026】さらに、良好な送受信状態とは、以下の4
つの状態が挙げられる。 (1)現クロックマスタと上記2つの移動局との間の各
電界強度の平均値よりも、2つの移動局間のみの電界強
度の方が大きい状態。 (2)現クロックマスタを介して得られる上記2つの移
動局間の受信データのエラー発生率よりも、2つの移動
局間で直接通信したときに得られるエラー発生率の方が
小さい状態。 (3)現クロックマスタを介して得られる上記2つの移
動局間の受信データの伝播遅延時間よりも、2つの移動
局間で直接通信したときに得られる伝播遅延時間の方が
小さい状態。 (4)現クロックマスタを介して得られる上記2つの移
動局間の受信データの再送要求回数よりも、2つの移動
局間で直接通信したときに得られる再送要求回数の方が
少ない状態。
【0027】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕 本発明の実施形態1について図1ないし図20、図2
4、及び図25に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0028】本時分割ディジタル移動無線通信システム
は、図2に示すように、例えば4台のディジタル移動無
線通信端末である移動局1〜4により構成されている。
尚、同図においては、簡略化のため、ディジタル移動無
線通信システムが4台の移動局1〜4によって構成され
たものとしているが、移動局の数は複数であれば何台で
もよい。
【0029】各移動局1〜4は、それぞれマスタモード
とスレーブモードの2つの動作モードを有している。移
動局がマスタモードの場合は自らのタイミングでフレー
ムタイミングを規定し、同期用電波(同期信号)を発射
する一方、スレーブモードの場合はマスタモードの移動
局が送信する上記同期用電波にフレーム同期する。尚、
以下、マスタモードの移動局のことをクロックマスタと
称することとする。
【0030】移動局1〜4は、それぞれ図1に示す構成
となっている。即ち、各移動局1〜4は、アンテナ1
1、RF(Radio Frequency) 部12、モデム部13、T
DMA/TDD処理部14、音声処理部15、スピーカ
16、マイク17、制御部18、及び操作部19をそれ
ぞれ備えている。
【0031】TDMA/TDD処理部14は、TDMA
/TDD方式で無線アクセスを行うためのものであり、
送受信用のタイムスロットの設定を行う。図9に示すよ
うに、1フレームは8スロットからなり、前半の4スロ
ットをスロットTとし、後半の4スロットをスロットR
とする。ここでは、移動局が、クロックマスタの場合に
はスロットTを用いてデータを送信し、スロットRを用
いて受信する一方、スレーブモードの移動局の場合はス
ロットRを用いてデータを送信し、スロットTを用いて
受信するものとする。
【0032】図1に示すように、制御部18は、発呼時
や着信時には、操作部19におけるキーボード19aか
らのキー入力を受けて、送受信の相手側に送る種々のコ
マンド信号を形成する。このとき、操作部19における
ディスプレイ19bには、上記コマンド等が表示され
る。
【0033】上記制御部18は、通信状態になると、設
定された送受信用のタイムスロットに同期して、RF部
12、モデム部13、TDMA/TDD処理部14、及
び音声処理部15を制御する。これにより、音声処理部
15の音声コーデック15aで処理されたマイク17か
らの音声信号は、TDMA/TDD処理部14に転送さ
れ、モデム部13における変調部13bで変調され、R
F部12及びアンテナ11を介して、送信スロットの期
間において他の移動局(以下、他局と称する)に送信さ
れる。一方、他局から受信スロットの期間において送信
されてきた信号は、アンテナ11及びRF部12を通じ
て受信され、モデム部13における復調部13aにて復
調され、TDMA/TDD処理部14及び音声コーデッ
ク15aを介することにより、音声信号として再生さ
れ、スピーカ16に供給される。
【0034】ここで、上記制御部18は、本発明の特徴
であるクロックマスタの切り替え処理を行うために、受
信レベル検出部21、エラー検出部22、伝播遅延時間
測定部23、同期信号検出部24、内蔵タイマ25、電
池容量監視部26、CPU監視部27、ROM(Read On
ly Memory)28、CPU(Central Processing Unit)2
9、及びRAM(Random Access Memory)30を備えてい
る。
【0035】受信レベル検出部21は、他局から送信さ
れた受信データの電界強度を検出するためのものであ
る。エラー検出部22は、他局から送信された受信デー
タのエラーを検出するためのものである。伝播遅延時間
測定部23は、他局がデータを送信した時間と、自局が
該データを受信した時間との差、即ち伝播遅延時間を測
定するためのものである。同期信号検出部24は、クロ
ックマスタが発射する同期用電波を検出するためのもの
である。内蔵タイマ25は、世界標準時間の0:00を
0としてカウントアップされるように製造されている。
電池容量監視部26は、移動局に搭載されている内蔵電
池の容量を監視するためのものである。CPU監視部2
7は、CPU29のパフォーマンスの高さを監視するた
めのものである。
【0036】ROM28には、図3に示す制御用の値で
ある同期用電波発射間隔A1、データ中継可能時間A
3、データ未送信確認時間A4、CPUパフォーマンス
監視時間A5、受信エラー測定間隔A7、測定データ発
射間隔A9、クロックマスタ切替間隔A10、中継可能
データ量A11、及び再送要求回数測定間隔A12と、
図4に示すCPUパフォーマンス限界値C1、空きメモ
リ容量限界値C2、電池残容量限界値C3、電界強度限
界値C4、受信エラー率限界値C5、伝播遅延限界値C
6、及び再送要求回数限界値C7とのためのエリアが設
けられている。これらの制御用の値については、製造時
に設定されており、ユーザが変更できない構造になって
いる。
【0037】上記同期用電波発射間隔A1は、同期用電
波を発射する間隔に設定する。また、データ中継可能時
間A3、データ未送信確認時間A4、クロックマスタ切
替間隔A10、及び中継可能データ量A11は、各々適
切な時間/間隔/量に設定する。CPUパフォーマンス
監視時間A5、受信エラー測定間隔A7、及び再送要求
回数測定間隔A12は、後述のCPUパフォーマンス
値、受信エラー率、及び再送要求回数を測定するのに必
要な間隔に設定する。測定データ発射間隔A9は、他局
との送受信状態を測定するための後述の検査用データ発
射要求の制御データD17(図8(g)参照)を発射す
る間隔に設定する。
【0038】上記CPUパフォーマンス限界値C1、空
きメモリ容量限界値C2、電池残容量限界値C3、及び
電界強度限界値C4は、それぞれクロックマスタとして
稼動するために必要なCPUパフォーマンス、空きメモ
リ容量、電池残容量、及び電界強度の限界値に設定す
る。また、受信エラー率限界値C5、伝播遅延限界値C
6、及び再送要求回数限界値C7は、クロックマスタと
して稼動可能な受信エラー率、伝播遅延時間、及び再送
要求回数の限界値に設定する。
【0039】RAM30には、図5に示すCPUパフォ
ーマンス表B1、空きメモリ容量表B2、電池残容量表
B3、移動局番号の最大値と同数の複数の電界強度表B
4、複数の受信エラー率表B5、複数の伝播遅延時間表
B6、及び複数の再送要求回数表B7と、図6に示すP
S−ID(Personal Station-Identification) と移動局
番号との対応表とを格納しておくためのエリアがある。
これらの表内の数値は、CPU29により自由に読み書
きできる。
【0040】上記PS−IDは、移動局固有の電波産業
会発行の第二世代コードレス電話システム標準規格(R
CR STD−28)で定義され、出荷時にROM28
に書き込まれている。そして、クロックマスタには
“1”、N個(本実施形態では3個)のスレーブモード
の移動局には移動局毎に“2”〜“N+1”の移動局番
号がPS−IDに対応して割り当てられている。
【0041】ここでは、移動局番号の最大値を“25
4”としており、ネットワーク内に存在する最大254
個の移動局に対応することができる。従って、このとき
の上記B4〜B7の各表の数は254個存在することに
なる。
【0042】CPU29は、制御部18内の各部を制御
することにより、クロックマスタの切り替え指示を行う
ためのものである。
【0043】図7・図8に、制御部18における通信デ
ータD1、制御データD2〜D6、及び制御データD1
1〜D21のフォーマットを示す。図7(a)に示すよ
うに、これらの通信/制御データは各々20バイトであ
り、その内の1バイトに送信したい相手先の移動局番号
を設定する送信先51を、他の1バイトに自局の移動局
番号を設定する送信元52を、さらに他の1バイトにど
のような制御を行うかを設定する情報/制御部53を、
残りの17バイトに送信データを設定する送信データ部
54を割り当てている。
【0044】このとき、情報/制御部53に“0”が設
定されている場合には、制御は行わずに通常の通信を行
うことを示す。また、“1”が設定されている場合に
は、移動局番号要求/応答の制御を行うことを示す。
“2”が設定されている場合には、クロックマスタID
通知の制御を行うことを示す。“3”が設定されている
場合には、クロックマスタ切替要求/応答の制御を行う
ことを示す。“6”が設定されている場合には、CPU
パフォーマンス、空きメモリ容量、電池残容量、電界強
度、受信エラー率、伝播遅延時間、あるいは再送要求回
数の各パラメータの通知の制御を行うことを示す。
“7”が設定されている場合には、検査用データ発射要
求/応答、干渉検出通知、あるいは再送要求の制御を行
うことを示す。尚、これらの情報/制御部53に設定さ
れる番号は一例であり、これに限られることはない。
【0045】尚、上記通信データD1、制御データD2
〜D6、及び制御データD11〜D21の各送信データ
部54の詳細な構成と、通信データD1、制御データD
2〜D6、及び制御データD11〜D21による各制御
とについては後述する。 (1)クロックマスタの決定 複数の移動局(ここでは、移動局1〜4)内で、クロッ
クマスタとなる移動局を決定する動作について説明す
る。
【0046】最初は移動局1〜4はいずれも同期用電波
を発射しておらず、このままでは通信が行えない状態に
ある。従って、クロックマスタとして同期用電波を発射
する移動局を決定する必要がある。
【0047】ここで、同期用電波とは、クロックマスタ
が、制御部18内のCPU29にてTDMA/TDD処
理部14、モデム部13、RF部12、及びアンテナ1
1を制御することにより、図9に示す時分割されたスロ
ットT1〜T4のいずれかを使用して同期用電波発射間
隔A1に設定されている時間毎に発射するクロックマス
タID通知の制御データD4(図7(e)参照)のこと
である。
【0048】上記制御データD4の送信データ部は、P
S−IDを設定する28ビットのエリアD4aを有して
いる。また、制御データD4の送信先にはブロードキャ
ストを示す“255”を設定し、送信元にはクロックマ
スタを示す移動局番号“1”を設定する。 (1−1)電源投入によるクロックマスタの決定 図10のフローチャートに基づいて、全ての移動局1〜
4(図2参照)がOFFの状態から、最初に電源が投入
された移動局がクロックマスタになる場合について説明
する。ここでは、移動局1が最初に電源が投入されるも
のとする。
【0049】移動局1の電源を投入すると(S1)、移
動局1は、制御部18内の同期信号検出部24により、
他の移動局2〜4から同期用電波が発射されていないか
どうかを確認する(S2)。
【0050】S2で同期用電波が検出されない場合に
は、自らをクロックマスタと決定して、CPU29にて
TDMA/TDD処理部14、モデム部13、RF部1
2、及びアンテナ11を制御し、時分割されたスロット
T1を使用して、同期用電波の発射を行う(S3)。
【0051】一方、S2で同期用電波が検出された場合
には、クロックマスタが既に存在すると判断して、自ら
をスレーブモードと決定して、同期信号検出部24で検
出した、クロックマスタが発射する同期用電波に同期す
るタイミングで電波の発射を行うようにCPU29の動
作を設定する(S4)。 (1−2)送信データ保有によるクロックマスタの決定 前記(1−1)の最初に電源が投入された移動局がクロ
ックマスタになる例以外に、送信するためのデータを保
有することにより、通信を最初に開始する必要が生じた
移動局がクロックマスタになる場合について、図11の
フローチャートに基づいて説明する。ここでは、移動局
1が最初にデータを保有しているものとする。
【0052】まず、移動局1が通信を開始する必要があ
るか否か、即ち移動局1における制御部18内のCPU
29がRAM30に送信データが存在するか否かを判断
する(S11)。S11で送信データが保有されている
場合には、移動局1は、制御部18内の同期信号検出部
24により、他の移動局2〜4から同期用電波が発射さ
れていないかどうかを確認する(S12)。
【0053】S12で同期用電波が検出されない場合に
は、自らをクロックマスタと決定して、CPU29にて
TDMA/TDD処理部14、モデム部13、RF部1
2、及びアンテナ11を制御し、時分割されたスロット
T1を使用して、同期用電波の発射を行う(S13)。
【0054】一方、S11で送信データが保有されてい
ない場合には、クロックマスタとなる必要はないので自
らをスレーブモードとして決定し、また、S12で同期
用電波が検出された場合には、クロックマスタが既に存
在すると判断して自らをスレーブモードと決定する。そ
して、同期信号検出部24で検出した、クロックマスタ
が発射する電波に同期するタイミングで電波の発射を行
うようにCPU29の動作を設定する(S14)。
【0055】このように、上記2つのいずれかの方法に
よってクロックマスタの決定を行うことによって、図2
において、例えば移動局1〜4の内の移動局1がクロッ
クマスタの移動局CMとなり、他の3台の移動局2〜4
はそれぞれスレーブモードの移動局SL1 〜SL3 とな
る。そして、移動局CMの発射する電波を同期用電波と
して、移動局同士で基地局を介さない移動局間無線通信
が可能となる。 (2)移動局間の無線通信 次に、移動局CM、SL1 〜SL3 を用いて、基地局を
介さずに移動局同士で通信を行う動作について説明す
る。このとき、図9に示すように、移動局CMの同期用
電波の発射、及び移動局CMのデータ送信にはスロット
T1を、移動局CMのデータ受信にはスロットR1を使
用し、また、移動局SLのデータ送信にはスロットR1
を使用し、移動局SLのデータ受信にはスロットT1を
使用するものとする。尚、移動局SLは、移動局SL1
〜SL3 のうちの任意の移動局を示すこととする。
【0056】まず、図12に基づいて、移動局番号の設
定について説明する。移動局番号を設定するときには、
図7(c)(d)に示す制御データD2・D3を使用す
る。制御データD2の送信データ部は、移動局番号要求
の制御を示す番号“0”を設定するエリアD2aと、自
局のPS−IDを設定する28ビットのエリアD2bと
を有している。また、制御データD3の送信データ部
は、移動局番号応答の制御を示す番号“1”を設定する
エリアD3aと、移動局番号を設定する2バイトのエリ
アD3bと、自局のPS−IDを設定する28ビットの
エリアD3cとを有している。
【0057】クロックマスタとなった移動局CMは、P
S−IDに対応してクロックマスタを意味する移動局番
号“1”を、移動局CMのRAM30に登録する(S2
1)。その後、移動局CMは、前述したように、同期用
電波発射間隔A1に設定された時間毎に同期用電波を発
射する(S22)。
【0058】移動局SLは、上記同期用電波を受信する
と(S25)、同期用電波に含まれる移動局CMのPS
−IDを取得し(S26)、RAM30内の図6に示す
対応表において、PS−IDに対応させて移動局番号と
してクロックマスタを表す“1”を登録する(S2
7)。
【0059】そして、移動局SLは、自局の移動局番号
を取得するために、移動局番号要求の制御データD2の
送信先にクロックマスタを表す“1”を設定して、該制
御データD2を移動局CMに送信する(S28)。この
とき、移動局SLは、まだ移動局番号を取得していない
ため、制御データD2の送信元には“0”を設定してお
く。
【0060】移動局CMは制御データD2を受信すると
(S23)、RAM30内の対応表を参照して、“2”
〜“4”の移動局番号のうち空いている最小の番号をエ
リアD3bに設定して、移動局番号応答の制御データD
3を送信する(S24)。このとき、制御データD3の
送信先にはスレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
データを受信させるためにブロードキャストを意味する
“255”を設定し、送信元にはクロックマスタを表す
“1”を設定しておく。
【0061】スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
は、上記制御データD3の送信先が“255”であるた
め、この制御データD3を受信した後(S29)、各々
のRAM30内の対応表のPS−IDと対応付けて移動
局番号を格納する(S30)。
【0062】この結果、移動局CMには“1”、移動局
SL1 〜SL3 には移動局毎に“2”〜“4”の移動局
番号がPS−IDに対応して割り当てられ、全ての移動
局CM・SL1 〜SL3 の移動局番号が設定されること
となる。
【0063】次に、通常のアプリケーション間で使用す
るデータの送受信について説明する。
【0064】通常のデータの送受信の場合には、図7
(b)に示す通信データD1を使用する。通信データD
1の送信先には送信したい移動局に対応する“1”〜
“4”の移動局番号を、送信元には自らに割り当てられ
た移動局番号を、送信データ部には実際の通信に使用す
るデータを設定する。
【0065】図13に基づいて、最初に移動局CMの動
作について説明する。移動局CMは、スロットR1を使
用して移動局SLが通信データD1を送信していないか
どうかの受信チェックを行う(S31)。S31の受信
チェックの結果、移動局SLからの通信データD1を受
信していれば、該通信データD1の送信先の設定内容に
基づいて、そのデータが移動局CM(自局)宛てのデー
タか、他の移動局SL宛てのデータかを判断する(S3
2)。
【0066】S32で自局宛てのデータの場合は、移動
局CMにてデータの処理を行う(S33)。図15のS
2 →CMに、移動局SL2 から移動局CMへデータが
送信される例を示す。また、S32で他の移動局SL宛
てのデータの場合は、スロットT1を使用して、受信し
たデータをそのまま送信する(S34)。図15のSL
2 →(CM)→SL3 に移動局SL2 から移動局CMを
介して移動局SL3 へデータが転送される例を、SL2
→(CM)→SL1 に移動局SL2 から移動局CMを介
して移動局SL1 へデータが転送される例を示す。
【0067】その後、移動局CM自身が送信データを保
有しているかをチェックする(S35)。S35で送信
データがない場合は、同期用電波を発射する(S3
6)。一方、S35で送信データを保有している場合
は、スロットT1を使用してデータを送信する(S3
7)。例えば、送信先に“2”、送信元に“1”を設定
すれば、移動局CMから移動局SL1 へデータが送信さ
れる(図15のCM→SL1 参照)。尚、S31の受信
チェックの結果、移動局SLからのデータを受信してい
ない場合は、S32〜S34の処理を経ずに、S35の
処理を行う。
【0068】次に、図14に基づいて、移動局SLの動
作について説明する。移動局SLは、移動局CMがスロ
ットT1を使用して通信データD1を送信していないか
どうかをチェックする(S41)。S41で移動局CM
からの通信データD1を受信していれば、該通信データ
D1の送信先の設定内容に基づいて、そのデータが自局
宛てのデータか否かを判断する(S42)。S42で自
局宛てのデータの場合は、移動局SLにてデータの処理
を行う(S43)。
【0069】上記S43の処理を経た後、S42で自局
宛てのデータでない場合、あるいはS41で通信データ
D1を受信していない場合には、移動局CMまたは他の
移動局SLに対して送信するデータを保有していないか
否かのチェックを行う(S44)。S44で送信データ
を保有していない場合は、S41の受信チェックの処理
に戻る。一方、S44で送信データを保有している場合
は、S45でデータを送信してからS41の処理に戻
る。例えば、移動局SL2 が移動局SL3 にデータを送
信する場合は、通信データD1の送信先に“4”、送信
元に“3”を設定して、スロットR1を使用してデータ
を送信する。 (3)通信中のクロックマスタの切り替え 通信中の移動局CMの切り替えについて説明する。本実
施形態では、移動局CMからの切替要求に対して最初に
応答した移動局SLが次のクロックマスタとなること、
つまり移動局CMが次のクロックマスタを募集し、それ
に対して最初に応答した移動局SLが新クロックマスタ
となることを特徴としている。
【0070】クロックマスタの切り替えを行うときに
は、図7(f)(g)に示す制御データD5・D6を使
用する。制御データD5の送信データ部は、クロックマ
スタ切替要求の制御を示す番号“0”を設定するエリア
D5aを有している。また、制御データD6の送信デー
タ部は、クロックマスタ切替応答の制御を示す番号
“1”を設定するエリアD6aを有している。
【0071】図17に示すように、移動局CMがクロッ
クマスタとしての動作を他の移動局SLに切り替えたい
場合、即ち移動局CMがクロックマスタ切替要求送信の
条件を満たした場合(S51)、スロットT1を使用し
て、クロックマスタ切替要求の制御データD5の送信先
に“255”を設定して、該制御データD5を送信する
(S52、図16の1段目参照)。
【0072】制御データD5における送信先が“25
5”のため、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
が制御データD5を受信する(S55)。制御データD
5を受信した移動局SL1 〜SL3 の内、クロックマス
タ切替応答送信の条件を満たす移動局SL(S56)
は、次のスロットR1を使用して移動局CMにクロック
マスタ切替応答の制御データD6を送信する(S57、
図16の2段目参照)。
【0073】移動局CMは上記制御データD6を受信す
ると(S53)、スレーブモードの移動局に切り替わる
(S54)。一方、制御データD6を送信した移動局S
Lは、新クロックマスタとなる(S58)。
【0074】新クロックマスタは、次のスロットT1を
使用して同期用電波であるクロックマスタID通知の制
御データD4の送信先を“255”に設定し、該制御デ
ータD4を送信する(図16の3段目参照)。また、全
移動局CM・SL1 〜SL3の移動局番号を変更する。
【0075】図18に基づいて、移動局CMがスレーブ
モードの移動局に切り替わり、移動局SLが新たなクロ
ックマスタになった場合の移動局番号の変更について説
明する。ここでは、移動局が5つの場合を例にして述べ
る。
【0076】図18(a)に示すように、当初PS−I
Dが“a”の移動局がクロックマスタとして稼動してい
るとき、“a”の移動局番号は“1”となっており、P
S−IDが“b”〜“e”のスレーブモードの移動局の
移動局番号が、それぞれ“2”〜“5”となっているも
のとする。
【0077】そして、図18(b)に示すように、例え
ば“c”の移動局が新クロックマスタとなった場合は、
“c”の移動局番号が“3”→“1”に変わり、クロッ
クマスタからスレーブモードの移動局に切り替わった
“a”の移動局番号は、スレーブモードの移動局の中で
一番大きい移動局番号に変わる。即ち、ここでは“1”
→“5”となる。PS−IDが新クロックマスタとなっ
た移動局の新クロックマスタになる前のPS−IDより
大きい移動局はPS−IDが繰り上がり、小さい移動局
のPS−IDは変わらない。ここでは、“d”,“e”
の移動局番号がそれぞれ“3”,“4”となり、“b”
の移動局は“2”のままである。 (3−1)クロックマスタ切替要求送信の条件 前記図17のS51における移動局CMによるクロック
マスタ切替要求送信の条件を以下に挙げる。即ち、図2
4に示す〔条件1〕〜〔条件8〕の何れかを満たした場
合、移動局CMはクロックマスタ切替要求の制御データ
D5を送信する。
【0078】〔条件1〕送信データ未所有 移動局CMが、制御部18内のCPU29により、RA
M30に送信データが存在しないことを検出したとき、
制御データD5を送信する。
【0079】〔条件2〕一定時間の同期用電波発射 移動局CMが、制御部18内の内蔵タイマ25により、
移動局CMがクロックマスタとして稼動し始めてからの
経過時間、即ち移動局CMが同期用電波を発射し始めて
からの経過時間を測定し、該経過時間がクロックマスタ
切替間隔A10に設定されている時間を超えたことを検
出したとき、制御データD5を送信する。
【0080】〔条件3〕一定時間のデータ中継 移動局CMは、制御部18内の内蔵タイマ25により、
移動局CMがクロックマスタとして稼動し始めてから移
動局SL間のデータを中継した累積時間を測定し、該累
積時間がデータ中継可能時間A3に設定されている時間
を超えたことを検出したとき、制御データD5を送信す
る。
【0081】〔条件4〕一定量のデータ中継 移動局CMは、制御部18内のCPU29により、移動
局CMがクロックマスタとして稼動し始めてから移動局
SL間のデータを中継したデータ量を測定し、該データ
量が中継可能データ量A11に設定されているデータ量
を超過したことを検出したとき、制御データD5を送信
する。
【0082】〔条件5〕一定時間のデータ未送信 移動局CMは、制御部18内の内蔵タイマ25により、
移動局CMが移動局SL間のデータを中継した後、次の
データを中継するまでの時間を測定し、該時間がデータ
未送信確認時間A4に設定されている時間を超過しても
次のデータ中継が行われないことを検出したとき、制御
データD5を送信する。
【0083】〔条件6〕クロックマスタとしての能力低
下 移動局CMは、自局がクロックマスタとしての能力が低
下したと判断したとき、移動局SLに制御データD5を
送信する。ここで、クロックマスタとしての能力は、移
動局に搭載されているCPU29のパフォーマンスの高
さ、RAM30の空きメモリ容量、内蔵電池の残容量、
他局からの受信データの電界強度、該受信データのエラ
ー発生率、該受信データの伝播遅延時間、あるいは該受
信データの再送要求回数で表される。
【0084】〔条件6a〕CPUパフォーマンス低下 移動局CMは、制御部18内のCPU監視部27によ
り、CPUパフォーマンス監視時間A5に設定されてい
る時間内でCPU29がアイドルであった時間を計測
し、「CPUアイドル時間÷CPUパフォーマンス監視
時間」で表されるCPUパフォーマンス値を計算する。
このCPUパフォーマンス値がCPUパフォーマンス限
界値C1に設定されている値以下になった、即ち、CP
U29が他の動作を行う等してアイドルである時間が少
なくなり、CPU29の動作に余裕がなくなったことを
検出したとき、制御データD5を送信する。
【0085】〔条件6b〕空きメモリ容量低下 移動局CMは、制御部18内のCPU29により、RA
M30の「空きメモリ容量÷全メモリ容量」で表される
空きメモリ容量値を計算する。この空きメモリ容量値が
空きメモリ容量限界値C2に設定されている値以下にな
った、即ち、RAM30の空きに余裕がなくなったこと
を検出したとき、制御データD5を送信する。
【0086】〔条件6c〕内蔵電池容量低下 移動局CMは、制御部18内の電池容量監視部26によ
り、移動局CMに搭載されている内蔵電池の「現在の電
圧÷フル充電時の電圧」で表される電池残容量値を計算
する。この電池残容量値が電池残容量限界値C3に設定
されている値以下になった、即ち、内蔵電池の容量に余
裕がなくなったことを検出したとき、制御データD5を
送信する。
【0087】〔条件6d〕受信電界強度低下 移動局CMは、制御部18内の受信レベル検出部21に
より、移動局SLからの受信データの電界強度を測定す
る。この電界強度値が電界強度限界値C4に設定されて
いる値以下になった、即ち、少なくとも1つの移動局S
Lとの間の電界強度が小さくなり、データの中継に支障
を起こすことを検出したとき、制御データD5を送信す
る。
【0088】〔条件6e〕受信エラー増加 移動局CMは、制御部18内のエラー検出部22によ
り、移動局SLからの受信データのエラー発生件数を、
受信エラー測定間隔A7に設定されている時間の間測定
し、「受信エラーが発生したデータ数÷受信エラー測定
間隔内に受信したデータ数」で表される受信エラー率値
を計算する。この受信エラー率値が受信エラー率限界値
C5に設定されている値以上になった、即ち、少なくと
も1つの移動局SLとの間で受信データのエラー発生率
が多くなり、データの中継に支障を起こすことを検出し
たとき、制御データD5を送信する。
【0089】〔条件6f〕伝播遅延時間増加 伝播遅延時間を測定するときには、図8(g)(h)に
示す制御データD17・D18を使用する。制御データ
D17の送信データ部は、検査用データ発射要求の制御
を示す番号“0”を設定するエリアD17aと、検査を
行うパラメータの値を設定するエリアD17bとを有し
ている。また、制御データD18の送信データ部は、検
査用データ発射応答の制御を示す番号“1”を設定する
エリアD18aと、検査を行うパラメータの値を設定す
るエリアD18bとを有している。
【0090】移動局CMは、測定データ発射間隔A9に
設定されている時間毎に、送信先に“255”を設定
し、エリアD17bにデータを送信するときの内蔵タイ
マ25の値を設定して上記検査用データ発射要求の制御
データD17を送信し、スレーブモードの全移動局SL
1 〜SL3 に対して検査用データ発射応答の制御データ
D18の送信を要求する。各移動局SL1 〜SL3 は、
制御データD17を受信したときの内蔵タイマ値をエリ
アD18bに設定して制御データD18を移動局CMに
送信する。
【0091】移動局CMは、制御部18内の伝播遅延時
間測定部23により、移動局SLから送信された制御デ
ータD18に設定された内蔵タイマ値と、自局(移動局
CM)の内蔵タイマ値との差で表される伝播遅延時間値
を計算する。この伝播遅延時間値が伝播遅延限界値C6
に設定されている値以上になった、即ち、少なくとも1
つの移動局SLとの間でデータの伝播遅延時間が大きく
なり、データの中継に支障を起こすことを検出したと
き、制御データD5を送信する。
【0092】〔条件6g〕再送要求回数増加 再送要求回数を測定するときには、図8(j)に示す制
御データD20を使用する。制御データD20の送信デ
ータ部は、再送要求の制御を示す番号“3”を設定する
エリアD20aを有している。
【0093】移動局CMは、制御部18内のエラー検出
部22により、移動局SLからの受信データにエラーが
発生したことを検出したとき、該移動局SLに再送要求
の制御データD20を送信してデータの再送を要求す
る。このような再送要求を行った回数を、再送要求測定
間隔A12に設定されている時間の間測定する。この再
送要求回数値が再送要求回数限界値C7に設定されてい
る値以上になった、即ち、少なくとも1つの移動局SL
との間でデータ再送の回数が多くなり、データの中継に
支障を起こすことを検出したとき、制御データD5を送
信する。
【0094】〔条件7〕クロックマスタによる干渉検出 移動局CMは、制御部18内のエラー検出部22によ
り、1.2秒間の有効スロット中でスロットエラーが発
生したスロット数を測定する。この測定値が移動局CM
に予め設定されているチャネル切替FER(Frame Erro
r Rate) しきい値以上になった、即ち、第二世代コード
レス電話システム標準規格第2版(RCRSTD−2
8)で定義される干渉を検出したとき、制御データD5
を送信する。
【0095】〔条件8〕スレーブモードの移動局による
干渉検出 移動局CMは、移動局SLから干渉検出の通知がなされ
たとき、制御データD5を送信する。移動局SLが移動
局CMに干渉検出を通知するときには、図8(i)に示
す制御データD19を使用する。制御データD19の送
信データ部は、干渉検出通知の制御を示す番号“2”を
設定するエリアD19aを有している。
【0096】即ち、移動局SLは、制御部18内のエラ
ー検出部22により、1.2秒間の有効スロット中でス
ロットエラーが発生したスロット数を測定する。この測
定値が移動局SLに予め設定されているチャネル切替F
ERしきい値以上になった、即ち第二世代コードレス電
話システム標準規格第2版(RCR STD−28)で
定義される干渉を検出したとき、移動局CMに対して干
渉検出通知の制御データD19を送信する。移動局CM
は該制御データD19を受信したとき、制御データD5
を送信する。 (3−2)クロックマスタ切替応答送信の条件 前記図17のS56における移動局SLによるクロック
マスタ切替応答送信の条件を以下に挙げる。即ち、図2
5に示す〔条件1〕〜〔条件4〕の何れかを満たした場
合、移動局SLはクロックマスタ切替応答の制御データ
D6を送信する。
【0097】〔条件1〕クロックマスタとしての能力最
大 移動局SLは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で自局がクロックマスタとしての能力が最大であ
ると判断したとき、移動局CMに制御データD6を送信
する。ここで、クロックマスタとしての能力は、(3−
1)の〔条件6〕に示した通りである。
【0098】〔条件1a〕最大のCPUパフォーマンス
所有 移動局SLは、制御部18内のCPU監視部27によ
り、CPUパフォーマンス監視時間A5に設定されてい
る時間内でCPU29がアイドルであった時間を計測
し、「CPUアイドル時間÷CPUパフォーマンス監視
時間」で表されるCPUパフォーマンス値を計算する。
このCPUパフォーマンス値が前回の値(現在、RAM
30に格納されている値)と変化した場合は、RAM3
0内のCPUパフォーマンス表B1(図5(a)参照)
において、自局の移動局番号に対応する箇所に、上記新
たなCPUパフォーマンス値を格納する。
【0099】また、移動局SLは、図8(a)に示す制
御データD11を使用して、他の全移動局に自局のCP
Uパフォーマンスを通知する。上記制御データD11の
送信データ部は、CPUパフォーマンス通知の制御を示
す番号“0”を設定するエリアD11aと、CPUパフ
ォーマンス値を設定するエリアD11bとを有してい
る。
【0100】即ち、移動局SLは、制御データD11の
送信先に“255”を、エリアD11bに計算された上
記CPUパフォーマンス値を設定して送信し、他の全移
動局に自局のCPUパフォーマンスを通知する。一方、
他局から制御データD11を受信した場合は、CPUパ
フォーマンス表B1において、制御データD11の送信
元に設定されている移動局番号に対応する箇所に、上記
他局のCPUパフォーマンス値を格納する。このように
して、全移動局間で互いのCPUパフォーマンスを把握
する。
【0101】移動局SLは、CPUパフォーマンス表B
1に格納された自局のCPUパフォーマンス値と他局の
CPUパフォーマンス値とを比較して、自局のCPUパ
フォーマンスが一番高いことを検出したとき、制御デー
タD6を送信する。
【0102】〔条件1b〕最大の空きメモリ容量所有 移動局SLは、制御部18内のCPU29により、RA
M30の「空きメモリ容量÷全メモリ容量」で表される
空きメモリ容量値を計算する。この空きメモリ容量値が
前回の値と変化した場合は、RAM30内の空きメモリ
容量表B2(図5(b)参照)において、自局の移動局
番号に対応する箇所に、上記新たな空きメモリ容量値を
格納する。
【0103】また、移動局SLは、図8(b)に示す制
御データD12を使用して、他の全移動局に自局の空き
メモリ容量を通知する。上記制御データD12の送信デ
ータ部は、空きメモリ容量通知の制御を示す番号“1”
を設定するエリアD12aと、空きメモリ容量値を設定
するエリアD12bとを有している。
【0104】即ち、移動局SLは、制御データD12の
送信先に“255”を、エリアD12bに計算された上
記空きメモリ容量値を設定して送信し、他の全移動局に
自局の空きメモリ容量を通知する。一方、他局から制御
データD12を受信した場合は、空きメモリ容量表B2
において、制御データD12の送信元に設定されている
移動局番号に対応する箇所に、上記他局の空きメモリ容
量値を格納する。このようにして、全移動局間で互いの
空きメモリ容量を把握する。
【0105】移動局SLは、空きメモリ容量表B2に格
納された、自局の空きメモリ容量値と他局の空きメモリ
容量値とを比較して、自局の空きメモリ容量が一番大き
いことを検出したとき、制御データD6を送信する。
【0106】〔条件1c〕最大の内蔵電池容量所有 移動局SLは、制御部18内の電池容量監視部26によ
り、移動局SLに搭載されている内蔵電池の「現在の電
圧÷フル充電時の電圧」の電池残容量値を計算する。こ
の電池残容量値が前回の値と変化した場合は、RAM3
0内の電池残容量表B3(図5(c)参照)において、
自局の移動局番号に対応する箇所に、上記新たな電池残
容量値を格納する。
【0107】また、移動局SLは、図8(c)に示す制
御データD13を使用して、他の全移動局に自局の電池
残容量を通知する。上記制御データD13の送信データ
部は、電池残容量通知の制御を示す番号“2”を設定す
るエリアD13aと、電池残容量値を設定するエリアD
13bとを有している。
【0108】即ち、移動局SLは、制御データD13の
送信先に“255”を、エリアD13bに計算された上
記電池残容量値を設定して送信し、他の全移動局に自局
の電池残容量を通知する。一方、他局から制御データD
13を受信した場合は、電池残容量表B3において、制
御データD13の送信元に設定されている移動局番号に
対応する箇所に、上記他局の電池残容量値を格納する。
このようにして、全移動局間で互いの電池残容量を把握
する。
【0109】移動局SLは、電池残容量表B3に格納さ
れた、自局の電池残容量値と他局の電池残容量値とを比
較して、自局の電池残容量が一番大きいことを検出した
とき、制御データD6を送信する。
【0110】〔条件2〕他の移動局との送受信状態が最
良 移動局SLは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で自局が最も良好な送受信状態を有していると判
断したとき、移動局CMに制御データD6を送信する。
【0111】ここで、他局との間の送受信状態は、全移
動局から自局へ送信された各データの電界強度の偏差の
合計値、該各データの受信エラー率の偏差の合計値、該
各データの伝播遅延時間の偏差の合計値、該各データの
再送要求回数の偏差の合計値、該各データの電界強度の
合計値、該各データの受信エラー率の合計値、該各デー
タの伝播遅延時間の合計値、あるいは該各データの再送
要求回数の合計値で表される。
【0112】上記種々のパラメータによる偏差の合計値
は、その偏差合計値が小さい程、ネットワーク内に存在
する各移動局それぞれに対して等しい能力を有すること
を意味している。つまり、偏差合計値の小さい移動局
は、どの移動局に対しても良好な通信を行うことができ
る。
【0113】〔条件2a〕電界強度の偏差の合計値が最
小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの電界強度の偏差の合計値により評価する。
【0114】ここで、各移動局CM・SL1 〜SL
3 は、各移動局CM・SL1 〜SL3 にそれぞれ対応し
たRAM30内にそれぞれ電界強度表B4(図5(d)
参照)を有している。具体的には、図20に示すよう
に、4つの電界強度表B4(CM)・B4(SL1) ・B4
(SL2) ・B4(SL3) を各々有していることとする。
【0115】移動局CMは、測定データ発射間隔A9に
設定されている時間毎に、送信先に“255”を設定し
て検査用データ発射要求の制御データD17を送信し、
スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に対して検査
用データ発射応答の制御データD18の送信を要求す
る。各移動局SL1 〜SL3 は、各々移動局番号の順
に、送信先に“255”を設定して検査用データ発射応
答の制御データD18を送信する(図19参照)。
【0116】移動局SL2 からの制御データD18を受
信した移動局SL1 は、制御部18内の受信レベル検出
部21により、通常は移動局CMが使用するスロットR
1を使用して移動局SL2 に対する自局の電界強度を測
定する。この電界強度値(例えば、X)が前回の値と変
化した場合は、自局(移動局SL1 )の電界強度表B4
(SL1) (図20(b)参照)において、移動局SL2
らの制御データD18の送信元に設定されている移動局
番号“3”に対応する箇所に、上記電界強度値Xを格納
する。
【0117】また、移動局SL1 は、図8(d)に示す
制御データD14を使用して、他の全移動局CM・SL
2 ・SL3 に、移動局SL2 に対する移動局SL1 の電
界強度(電界強度値X)を通知する。上記制御データD
14の送信データ部は、電界強度通知の制御を示す番号
“3”を設定するエリアD14aと、移動局番号を設定
するエリアD14bと、電界強度値を設定するエリアD
14cとを有している。
【0118】即ち、移動局SL1 は、制御データD14
の送信先に“255”を、エリアD14bに制御データ
D18の送信元に設定されている移動局番号“3”を、
エリアD14cに電界強度値Xを設定して送信し、他の
全移動局CM・SL2 ・SL3 に、上記電界強度値Xを
通知する。一方、移動局SL1 からの制御データD14
を受信した各移動局CM・SL2 ・SL3 は、制御デー
タD14の送信元に設定されている移動局番号“2”に
対応する電界強度表B4(SL1) (図20(a)(c)
(d)参照)において、移動局番号“3”に対応する箇
所に上記電界強度値Xを格納する。
【0119】上記と同様にして、移動局SL3 に対する
移動局SL1 の電界強度値(例えば、Y)が移動局CM
・SL1 〜SL3 の各電界強度表B4(SL1) に格納され
る。尚、移動局CMに対する移動局SL1 の電界強度
は、検査用データ発射要求の制御データD17を受信し
たときに測定され、その電界強度値(例えば、Z)も同
様に各電界強度表B4(SL1) に格納される。
【0120】また、上記移動局SL1 以外の各移動局S
2 ・SL3 に関しても、同様に電界強度を測定する。
このようにして、全移動局間で互いに他局に対する自局
の電界強度を把握する。
【0121】その後、電界強度表B4(SL1) の電界強度
値X・Y・Zを用いて、移動局SL2 ・SL3 ・CMに
対する移動局SL1 の電界強度のばらつき(偏差)をそ
れぞれ計算する。同様にして、電界強度表B4(SL2)
ら移動局SL2 の、電界強度表B4(SL3) から移動局S
3 の電界強度のばらつきをそれぞれ計算する。
【0122】移動局SLは、自局の電界強度の偏差の合
計値と他局の電界強度の偏差の合計値とを比較して、自
局の電界強度の偏差の合計値が最も小さいことを検出し
たとき、制御データD6を送信する。
【0123】〔条件2b〕受信エラー率の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータのエラー発生率の偏差の合計値により評価する。
【0124】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0125】検査用データ発射応答の制御データD18
を受信した移動局SLは、制御部18内のエラー検出部
22により、スロットR1を使用して上記制御データD
18のフレームエラーの有無を検査し、受信エラー測定
間隔A7に設定している時間毎に受信エラー率を計算す
る。この受信エラー率値が前回の値と変化した場合は、
RAM30内の自局の受信エラー率表B5(図5(e)
参照)において、受信した上記制御データD18の送信
元に設定されている移動局番号に対応する箇所に、上記
受信エラー率値を格納する。
【0126】また、上記移動局SLは、図8(e)に示
す制御データD15を使用して、他の全移動局に、他局
に対する自局の受信エラー率を通知する。上記制御デー
タD15の送信データ部は、受信エラー率通知の制御を
示す番号“4”を設定するエリアD15aと、移動局番
号を設定するエリアD15bと、受信エラー率値を設定
するエリアD15cとを有している。
【0127】即ち、移動局SLは、制御データD15の
送信先に“255”を、エリアD15bに受信した制御
データD18の送信元に設定されている移動局番号を、
エリアD15cに受信エラー率値を設定して送信し、他
の全移動局に他局に対する自局の受信エラー率を通知す
る。一方、上記制御データD15を受信した他の移動局
SLは、該制御データD15の送信元に設定されている
移動局番号に対応する受信エラー率表B5において、前
記移動局SLの受信エラー率表B5の場合と同様に、上
記受信エラー率値を格納する。
【0128】このようにして、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 に関して受信エラー率値を計算し、全
移動局間で互いに他局に対する自局の受信エラー率を把
握する。
【0129】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、受信
エラー率表B5に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の受信エラー率のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算する。移動局SLは、自局の受信エラー率の偏差
の合計値と他局の受信エラー率の偏差の合計値とを比較
して、自局の受信エラー率の偏差の合計値が最も小さい
ことを検出したとき、制御データD6を送信する。
【0130】〔条件2c〕伝播遅延時間の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の偏差の合計値により評価する。
【0131】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。ここで、移動局SLが検
査用データ発射応答の制御データD18を送信すると
き、エリアD18bに制御データD17を受信したとき
の自局の内蔵タイマ25の値を設定しておく。
【0132】検査用データ発射応答の制御データD18
を受信した移動局SLは、制御部18内の伝播遅延時間
測定部23により、スロットR1を使用して上記制御デ
ータD18の内蔵タイマ値と自局の内蔵タイマ値との差
である伝播遅延時間を計算する。この伝播遅延時間値が
前回の値と変化した場合は、RAM30内の自局の伝播
遅延時間表B6(図5(f)参照)において、受信した
上記制御データD18の送信元に設定されている移動局
番号に対応する箇所に、上記伝播遅延時間値を格納す
る。
【0133】また、上記移動局SLは、図8(f)に示
す制御データD16を使用して、他の全移動局に、他局
に対する自局の伝播遅延時間を通知する。上記制御デー
タD16の送信データ部は、伝播遅延時間通知の制御を
示す番号“5”を設定するエリアD16aと、移動局番
号を設定するエリアD16bと、伝播遅延時間値を設定
するエリアD16cとを有している。
【0134】即ち、移動局SLは、制御データD16の
送信先に“255”を、エリアD16bに受信した制御
データD18の送信元に設定している移動局番号を、エ
リアD16cに上記伝播遅延時間値を設定して送信し、
他の全移動局に他局に対する自局の伝播遅延時間を通知
する。一方、上記制御データD16を受信した他の移動
局SLは、該制御データD16の送信元に設定されてい
る移動局番号に対応する伝播遅延時間表B6において、
前記移動局SLの伝播遅延時間表B6の場合と同様に、
上記伝播遅延時間値を格納する。
【0135】このようにして、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 に関して伝播遅延時間を計算し、全移
動局間で互いに他局に対する自局の伝播遅延時間を把握
する。
【0136】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、伝播
遅延時間表B6に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の伝播遅延時間のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算する。移動局SLは、自局の伝播遅延時間の偏差
の合計値と他局の伝播遅延時間の偏差の合計値とを比較
して、自局の伝播遅延時間の偏差の合計値が最も小さい
ことを検出したとき、制御データD6を送信する。
【0137】〔条件2d〕再送要求回数の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の偏差の合計値により評価する。
【0138】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0139】検査用データ発射応答の制御データD18
を受信した移動局SLは、制御部18内のエラー検出部
22により、スロットR1を使用して上記制御データD
18のフレームエラーの有無を検査する。フレームエラ
ーを検出した場合は再送要求の制御データD20を送信
し、再送要求回数測定間隔A12に設定している時間毎
に再送要求回数を計算する。この再送要求回数値が前回
の値と変化した場合は、RAM30内の自局の再送要求
回数表B7(図5(g)参照)において、受信した上記
制御データD18の送信元に設定されている移動局番号
に対応する箇所に、上記再送要求回数を格納する。
【0140】また、上記移動局SLは、図8(k)に示
す制御データD21を使用して、他の全移動局に、他局
に対する自局の再送要求回数を通知する。上記制御デー
タD21の送信データ部は、再送要求回数通知の制御を
示す番号“6”を設定するエリアD21aと、移動局番
号を設定するエリアD21bと、再送要求回数値を設定
するエリアD21cとを有している。
【0141】即ち、移動局SLは、制御データD21の
送信先に“255”を、エリアD21bに受信した制御
データD18の送信元に設定されている移動局番号を、
エリアD21cに再送要求回数値を設定して送信し、他
の全移動局に他局に対する自局の再送要求回数を通知す
る。一方、上記制御データD21を受信した他の移動局
SLは、該制御データD21送信元に設定されている移
動局番号に対応する再送要求回数表B7において、前記
移動局SLの再送要求回数表B7の場合と同様に、上記
再送要求回数値を格納する。
【0142】このようにして、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 に関して再送要求回数を計算し、全移
動局間で互いに他局に対する自局の再送要求回数を把握
する。
【0143】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、再送
要求回数表B7に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の再送要求回数のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算する。移動局SLは、自局の再送要求回数の偏差
の合計値と他局の再送要求回数の偏差の合計値とを比較
して、自局の再送要求回数の偏差の合計値が最も小さい
ことを検出したとき、制御データD6を送信する。
【0144】〔条件2e〕電界強度の合計値が最大 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の電界強
度の合計値により評価する。
【0145】前記〔条件2a〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して電界強
度を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局の電
界強度を把握する。
【0146】その後、各移動局SL1 〜SL3 内の電界
強度表B4に基づいて、他局に対する各移動局SL1
SL3 の電界強度の合計値をそれぞれ計算する。移動局
SLは、自局の電界強度の合計値と他局の電界強度の合
計値とを比較して、自局の電界強度の合計値が最も大き
いことを検出したとき、制御データD6を送信する。
【0147】〔条件2f〕受信エラー率の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの受信エラー率の合計値により評価する。
【0148】前記〔条件2b〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して受信エ
ラー率を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局
の受信エラー率を把握する。
【0149】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、受信
エラー率B5に基づいて、他局に対する各移動局SL1
〜SL3 の受信エラー率の合計値をそれぞれ計算する。
移動局SLは、自局の受信エラー率の合計値と他局の受
信エラー率の合計値とを比較して、自局の受信エラー率
の合計値が最も小さいことを検出したとき、制御データ
D6を送信する。
【0150】〔条件2g〕伝播遅延時間の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の合計値により評価する。
【0151】前記〔条件2c〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して伝播遅
延時間を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局
の伝播遅延時間を把握する。
【0152】その後、各移動局SL1 〜SL3 内の伝播
遅延時間表B6に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の伝播遅延時間の合計値をそれぞれ計算す
る。移動局SLは、自局の伝播遅延時間の合計値と他局
の伝播遅延時間の合計値とを比較して、自局の伝播遅延
時間の合計値が最も小さいことを検出したとき、制御デ
ータD6を送信する。
【0153】〔条件2h〕再送要求回数の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の合計値により評価する。
【0154】前記〔条件2d〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して再送要
求回数を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局
の再送要求回数を把握する。
【0155】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、伝播
遅延時間表B7に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の再送要求回数の合計値をそれぞれ計算す
る。移動局SLは、自局の再送要求回数の合計値と他局
の再送要求回数の合計値とを比較して、自局の再送要求
回数の合計値が最も小さいことを検出したとき、制御デ
ータD6を送信する。
【0156】〔条件3〕クロックマスタの切り替えによ
る環境変化が最小 移動局SLは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で自局がクロックマスタの切り替えによる環境変
化が最も小さいと判断したとき、移動局CMに制御デー
タD6を送信する。
【0157】ここで、クロックマスタの切り替えによる
環境変化は、クロックマスタに対する電界強度、クロッ
クマスタに対する受信エラー率、クロックマスタに対す
る伝播遅延時間、及びクロックマスタに対する再送要求
回数で表される。
【0158】〔条件3a〕クロックマスタに対する電界
強度が最大 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの電界強度により評価する。
【0159】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0160】移動局CMは、制御部18内の受信レベル
検出部21により、各移動局SL1〜SL3 からの検査
用データ発射応答の制御データD18の電界強度をそれ
ぞれ測定する。これらの電界強度値が前回の値と変化し
た場合は、電界強度通知の制御データD14の送信先に
“255”を、エリアD14bに受信した制御データD
18の送信元に設定されている移動局番号を、エリアD
14cに測定した電界強度値を設定して送信し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 に移動局CMに対す
る移動局SLの電界強度を通知する。一方、移動局CM
からの電界強度通知の制御データD14を受信した各移
動局SL1 〜SL3 は、複数ある電界強度表B4の内の
移動局CMに対応した電界強度表B4に、上記電界強度
値をそれぞれ格納する。このようにして、全移動局間で
移動局CMに対する移動局SLの電界強度を把握する。
【0161】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
電界強度と他局の移動局CMに対する電界強度とを比較
して、自局の電界強度が最も大きいことを検出したと
き、制御データD6を送信する。
【0162】〔条件3b〕クロックマスタに対する受信
エラー率が最小 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの受信データの受信エラー率により評
価する。
【0163】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0164】移動局CMは、制御部18内のエラー検出
部22により、各移動局SL1 〜SL3 からの検査用デ
ータ発射応答の制御データD18のフレームエラーの有
無を検査し、受信エラー測定間隔A7に設定している時
間毎に受信エラー率を計算する。この受信エラー率値が
前回の値と変化した場合は、受信エラー率通知の制御デ
ータD15の送信先に“255”を、エリアD15bに
受信した制御データD18の送信元に設定されている移
動局番号を、エリアD15cに計算した上記受信エラー
率値を設定して送信し、スレーブモードの全移動局SL
1 〜SL3 に移動局CMに対する移動局SLの受信エラ
ー率を通知する。一方、移動局CMからの受信エラー率
通知の制御データD15を受信した各移動局SL1 〜S
3 は、複数ある受信エラー率表B5の内の移動局CM
に対応した受信エラー率表B4に、上記受信エラー率値
をそれぞれ格納する。このようにして、全移動局間で移
動局CMに対する移動局SLの受信エラー率を把握す
る。
【0165】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
受信エラー率と他局の移動局CMに対する受信エラー率
とを比較して、自局の受信エラー率が最も小さいことを
検出したとき、制御データD6を送信する。
【0166】〔条件3c〕クロックマスタに対する伝播
遅延時間が最小 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの受信データの伝播遅延時間により評
価する。
【0167】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。ここで、移動局SLが検
査用データ発射応答の制御データD18を送信すると
き、エリアD18bに制御データD17を受信したとき
の自局の内蔵タイマ25の値を設定しておく。
【0168】移動局CMは、制御部18内の伝播遅延時
間測定部23により、各移動局SL1 〜SL3 からの検
査用データ発射応答の制御データD18の内蔵タイマ値
と自局の内蔵タイマ値の差で表される伝播遅延時間を計
算する。この伝播遅延時間値が前回の値と変化した場合
は、伝播遅延時間通知の制御データD16の送信先に
“255”を、エリアD16bに受信した制御データD
18の送信元に設定している移動局番号を、エリアD1
6cに計算した上記伝播遅延時間値を設定して送信し、
スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に移動局CM
に対する移動局SLの伝播遅延時間を通知する。一方、
移動局CMからの伝播遅延時間通知の制御データD16
を受信した各移動局SL1 〜SL3 は、複数ある伝播遅
延時間表B6の内の移動局CMに対応した伝播遅延時間
表B6に、上記伝播遅延時間値をそれぞれ格納する。こ
のようにして、全移動局間で、移動局CMに対する移動
局SLの伝播遅延時間を把握する。
【0169】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
伝播遅延時間と他局の移動局CMに対する伝播遅延時間
とを比較して、自局の伝播遅延時間が最も小さいことを
検出したとき、制御データD6を送信する。
【0170】〔条件3d〕クロックマスタに対する再送
要求回数が最小 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの受信データの再送要求回数により評
価する。
【0171】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0172】移動局CMは、制御部18内のエラー検出
部22により、検査用データ発射応答の制御データD1
8のフレームエラーの有無を検査する。フレームエラー
を検出した場合は、再送要求の制御データD20を送信
し、再送要求回数測定間隔A12に設定している時間毎
に再送要求回数を計算する。この再送要求回数値が前回
の値と変化した場合は、再送要求回数通知の制御データ
D21の送信先に“255”を、エリアD21bに受信
した検査用データ発射応答の制御データD18の送信元
に設定している移動局番号を、エリアD21cに計算さ
れた上記再送要求回数値を設定して送信し、スレーブモ
ードの全移動局SL1 〜SL3 に移動局CMに対する移
動局SLの再送要求回数を通知する。一方、移動局CM
から再送要求通知の制御データD21を受信した各移動
局SL1 〜SL3 は、複数ある再送要求回数表B7の内
の移動局CMに対応した再送要求回数表B7に、上記再
送要求回数値をそれぞれ格納する。このようにして、全
移動局間で移動局CMに対する移動局SLの再送要求回
数を把握する。
【0173】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
再送要求回数と他局の移動局CMに対する再送要求回数
とを比較して、自局の再送要求回数が最も少ないことを
検出したとき、制御データD6を送信する。
【0174】〔条件4〕移動局に割り当てられた番号順 移動局SLの応答は、移動局番号に従うものとする。即
ち、移動局SLは、自局の移動局番号が“2”であるこ
とを検出したとき、制御データD6を送信する。
【0175】以上のように、本実施形態における時分割
ディジタル移動無線通信システムは複数の移動局を備え
ており、上記各移動局は、時分割通信に必要な同期確立
を行うために自走クロックでフレームタイミングを規定
して動作するマスタモードと、マスタモードの移動局か
ら送信される同期信号パターンにフレーム同期して動作
するスレーブモードとの2つの動作モードを有する構成
である。
【0176】ここで、上記複数の移動局の内の1つをマ
スタモードで動作させるクロックマスタとし、残りの移
動局をスレーブモードで動作させることによって、上記
複数の移動局間で無線通信を行う場合に、通信中に上記
クロックマスタをスレーブモードの移動局に切り替える
と同時に、上記クロックマスタ以外のスレーブモードの
全移動局の内の1つをマスタモードに切り替えて次のク
ロックマスタとすることを特徴としている。
【0177】これによれば、各移動局はマスタモードと
スレーブモードとの2つの動作モードを有しているの
で、複数の移動局の内の1つをクロックマスタとすれ
ば、基地局を介さない移動局間での無線通信を行うこと
ができる。
【0178】そして、通信中にクロックマスタの切り替
えを実現することができるので、マスタモードとなった
移動局にのみに負荷が集中することがなくなる。これに
より、全移動局にかかる負荷を分散させることが可能と
なる。
【0179】また、例えばクロックマスタとスレーブモ
ードの移動局間で通信を行っている場合に、どちらか一
方の移動局が移動したりして2つの移動局間の通信状態
が悪化すると、従来の構成では通信中にクロックマスタ
を切り替えることができないので通信が途切れる虞があ
る。これに対して、本願の構成では通信中にクロックマ
スタを切り替えることができるので、上記のような場合
でも他の移動局をクロックマスタとすることで、連続し
た通信が可能となる。
【0180】また、最初にマスタモードで動作されるク
ロックマスタは、全移動局の中で、電源投入によって最
初に稼動状態となった移動局である。これによれば、次
に稼動状態になる移動局が円滑に通信を行うことがで
き、効率よく通信を行うことが可能となる。
【0181】また、最初にマスタモードで動作されるク
ロックマスタは、全移動局の中で、最初にデータ送信の
必要が生じた移動局としてもよい。これによれば、電源
投入にて稼動状態としてもデータ送信を行わない移動局
がクロックマスタとなることがなく、該移動局にクロッ
クマスタとなることによる過大な負荷を与えることがな
い。
【0182】上記クロックマスタの切り替え方は、現ク
ロックマスタが自局がスレーブモードに切り替わる前に
スレーブモードの全移動局に対して切替要求を行い、要
求を受けたスレーブモードの全移動局の中で現クロック
マスタに対して最初に応答したスレーブモードの移動局
が次のクロックマスタとなるものである。
【0183】前記現クロックマスタからの切替要求は、
(1)現クロックマスタが送信データを保持しなくなっ
た時点、(2)現クロックマスタが同期用電波を発射し
てから一定時間経過した時点、(3)現クロックマスタ
がスレーブモードの移動局からのデータを一定時間中継
した時点、(4)現クロックマスタがスレーブモードの
移動局からのデータを一定量中継した時点、(5)現ク
ロックマスタがデータ中継を一定時間行っていないこと
を検出した時点、(6)現クロックマスタがクロックマ
スタとしての能力が低下したと判断された時点、(7)
現クロックマスタが干渉を検出した時点、あるいは
(8)現スレーブモードの移動局が現クロックマスタの
干渉を検出した時点で行われる。
【0184】上記(1)の場合には、送信データがない
ときには待機状態となり、クロックマスタである必要が
ないので、そのような移動局の電池を不要に消耗させる
ことがなくなる。(2)の場合には、クロックマスタと
なる期間がネットワーク内にある移動局で全て等しくな
るので、各移動局の電池の消耗量を平均化することがで
きる。(3)(4)の場合には、データ中継の負荷を分
散させるので、各移動局の電池の消耗量を平均化するこ
とができる。(5)の場合には、中継するデータがない
ときには同期用電波の発射を継続させる必要はなく、該
同期用電波の発射を停止させて、電池の消耗を防止する
ことができる。(6)の場合には、例えばRAMの空き
メモリ容量が少なくなると中継ができなくなる等の、通
信に支障をきたすクロックマスタが切り替わるので、良
好な通信を維持することが可能となる。(7)(8)の
場合には、干渉により通信に支障をきたすクロックマス
タが切り替わるので、良好な通信を維持することが可能
となる。
【0185】また、前記現クロックマスタからの切替要
求に対するスレーブモードの移動局の応答は、(1)ス
レーブモードの全移動局の中でクロックマスタとしての
能力が最良の移動局、(2)スレーブモードの全移動局
の中で他の移動局との送受信状態が最良の移動局、
(3)スレーブモードの全移動局の中でクロックマスタ
の切り替えによる環境変化が最小の移動局によって行わ
れる、あるいは(4)スレーブモードの全移動局に通し
番号(移動局番号)が付与されることによってその番号
に従って順番に行われる。
【0186】上記(1)の場合には、新クロックマスタ
は通信に支障をきたすことがないので、良好な通信を維
持することが可能となる。(2)の場合には、ネットワ
ーク内で他局に対して同等の能力を有する移動局が新ク
ロックマスタとなるので、該新クロックマスタはどの移
動局に対しても良好な通信を行うことができる。(3)
の場合には、クロックマスタの切り替えによる環境変化
をできるだけ抑えることができるので、切り替えによっ
てエラーが発生するのを最小限に抑えることが可能とな
る。(4)の場合には、クロックマスタとなる順序が決
まっているので、各移動局の電池の消耗量を平均化する
ことができる。また、(1)〜(3)の場合と比較して
スレーブモードの応答時間を短縮することができる。
【0187】〔実施の形態2〕 本発明の実施形態2について図21及び図26に基づい
て説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、
前記の実施形態の図面に示した部材と同一の部材には同
一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0188】本実施形態の時分割ディジタル移動無線通
信システムは、実施形態1と同様の構成を備えており、
(1)のクロックマスタの決定、及び(2)の移動局間
の無線通信の処理については実施形態1と同様であり、
(3)の通信中のクロックマスタの切り替え処理が異な
るものである。
【0189】従って、ここでは通信中の移動局CMの切
り替え処理のみについて説明する。本実施形態では、移
動局CMが次にクロックマスタとなる移動局SLを指名
し、指名を受けた移動局SLが新クロックマスタとなる
ことを特徴としている。
【0190】図21に示すように、移動局CMが指名を
行うための条件を満たす移動局SLがある場合(S6
1)、スロットT1を使用して、クロックマスタ切替要
求の制御データD5の送信先に上記指名条件を満たす移
動局SLの移動局番号を設定して、該制御データD5を
送信する(S62)。
【0191】制御データD5を受信した移動局SLは、
次のスロットR1を使用して、移動局CMにクロックマ
スタ切替応答の制御データD6を送信する(S65、S
66)。
【0192】移動局CMは上記制御データD6を受信す
ると(S63)、スレーブモードの移動局に切り替わる
(S64)。一方、制御データD6を送信した移動局S
Lは、新クロックマスタとなる(S67)。
【0193】新クロックマスタは、実施形態1と同様
に、次のスロットT1を使用して同期用電波であるクロ
ックマスタID通知の制御データD4の送信先を“25
5”に設定し、該制御データD4を送信する。また、全
移動局CM・SL1 〜SL3 の移動局番号を変更する。
【0194】次に、前記図21のS61におけるクロッ
クマスタの指名条件を挙げる。即ち、図26に示す〔条
件1〕〜〔条件4〕の何れかを満たした場合、移動局C
Mはクロックマスタ切替要求の制御データD5を送信す
る。
【0195】〔条件1〕クロックマスタとしての能力最
大 移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中でクロックマスタとしての能力が最大である移動
局SLを検出したとき、制御データD5を送信する。こ
こで、クロックマスタとしての能力は、実施形態1の
(3−1)の〔条件6〕に示した通りである。
【0196】〔条件1a〕最大のCPUパフォーマンス
所有 実施形態1の(3−2)の〔条件1a〕の場合と同様に
して、移動局SLはCPUパフォーマンス値を計算し、
CPUパフォーマンス表B1に該CPUパフォーマンス
値を格納する。即ち、移動局SLは、制御部18内のC
PU監視部27により、CPUパフォーマンス監視時間
A5に設定されている時間内でCPU29がアイドルで
あった時間を計測し、「CPUアイドル時間÷CPUパ
フォーマンス監視時間」で表されるCPUパフォーマン
ス値を計算する。このCPUパフォーマンス値が前回の
値(現在、RAM30に格納されている値)と変化した
場合は、RAM30内のCPUパフォーマンス表B1に
おいて、自局の移動局番号に対応する箇所に、上記新た
なCPUパフォーマンス値を格納する。
【0197】そして、CPUパフォーマンス通知の制御
データD11を用いて移動局CMに自局のCPUパフォ
ーマンスを通知する。即ち、移動局SLは、制御データ
D11の送信先にクロックマスタを表す“1”を、エリ
アD11bに計算された上記CPUパフォーマンス値を
設定して送信し、移動局CMに自局のCPUパフォーマ
ンスを通知する。
【0198】一方、制御データD11を受信した移動局
CMは、CPUパフォーマンス表B1において、制御デ
ータD11の送信元に設定されている移動局番号に対応
する箇所に、上記移動局SLのCPUパフォーマンス値
を格納する。このようにして、移動局CMは、スレーブ
モードの全移動局SL1 〜SL3 のCPUパフォーマン
スを把握する。
【0199】移動局CMは、CPUパフォーマンス表B
1に基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で最もCPUパフォーマンスが高い移動局SLを
検出したとき、該移動局SLに制御データD5を送信す
る。
【0200】〔条件1b〕最大の空きメモリ容量所有 実施形態1の(3−2)の〔条件1b〕の場合と同様に
して、移動局SLは空きメモリ容量値を計算し、空きメ
モリ容量表B2に該空きメモリ容量値を格納する。そし
て、空きメモリ容量通知の制御データD12を用いて移
動局CMに自局の空きメモリ容量を通知する。移動局C
Mが制御データD12を受信することにより、移動局C
Mは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 の空き
メモリ容量を把握する。移動局CMは、移動局SL1
SL3 の中で、最も空きメモリ容量が多い移動局SLを
検出したとき、該移動局SLに制御データD5を送信す
る。
【0201】〔条件1c〕最大の内蔵電池容量所有 実施形態1の(3−2)の〔条件1c〕の場合と同様に
して、移動局SLは電池残容量値を計算し、電池残容量
表B3に該電池残容量値を格納する。そして、電池残容
量通知の制御データD13を用いて移動局CMに自局の
電池残容量を通知する。移動局CMが制御データD13
を受信することにより、移動局CMは、スレーブモード
の全移動局SL1 〜SL3 の電池残容量を把握する。移
動局CMは、移動局SL1 〜SL3 の中で最も電池残容
量が多い移動局SLを検出したとき、該移動局SLに制
御データD5を送信する。
【0202】〔条件2〕他の移動局との送受信状態が最
良 移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で他局との送受信状態が最も良好な移動局SLを
検出したとき、該移動局SLに制御データD5を送信す
る。ここで、他局との間の送受信状態は、実施形態1の
(3−2)の〔条件2〕に示した通りである。
【0203】〔条件2a〕電界強度の偏差の合計値が最
小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの電界強度の偏差の合計値により評価する。
【0204】実施形態1の(3−2)の〔条件2a〕の
場合と同様にして、移動局SLは他局に対する自局の電
界強度値を測定し、自局の電界強度表B4に該電界強度
値を格納する。即ち、検査用データ発射応答の制御デー
タD18を受信した移動局SLは、制御部18内の受信
レベル検出部21により、スロットR1を使用して他局
に対する自局の電界強度を測定する。この電界強度値が
前回の値と変化した場合は、自局の電界強度表B4にお
いて、上記制御データD18の送信元に設定されている
移動局番号に対応する箇所に上記計算された電界強度値
を格納する。
【0205】そして、電界強度通知の制御データD14
を用いて移動局CMに他局に対する自局の電界強度を通
知する。即ち、移動局SLは、制御データD14の送信
先に“1”を、エリアD14bに制御データD18の送
信元に設定されている移動局番号を、エリアD14cに
計算された上記電界強度値を設定して送信し、移動局C
Mに他局に対する自局の電界強度を通知する。
【0206】一方、制御データD14を受信した移動局
CMは、制御データD14の送信元に設定されている移
動局番号に対応する電界強度表B4において、前記移動
局SLの電界強度表B4の場合と同様に上記電界強度値
を格納する。このようにして、移動局CMは、スレーブ
モードの全移動局SL1 〜SL3 の他局に対する電界強
度を把握する。
【0207】移動局CMは、移動局CM内の電界強度表
B4に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜SL3
の電界強度のばらつき(偏差)をそれぞれ計算し、スレ
ーブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対す
る電界強度の偏差の合計値が最も小さい移動局SLを検
出したとき、制御データD5を送信する。
【0208】〔条件2b〕受信エラー率の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータのエラー発生率の偏差の合計値により評価する。
【0209】実施形態1の(3−2)の〔条件2b〕の
場合と同様にして、移動局SLは受信エラー率値を計算
し、受信エラー率値表B5に該受信エラー率値を格納す
る。そして、受信エラー率通知の制御データD15を用
いて移動局CMに他局に対する自局の受信エラー率を通
知する。移動局CMが制御データD15を受信すること
により、移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL
1 〜SL3 の他局に対する受信エラー率を把握する。移
動局CMは、移動局CM内の受信エラー率値表B5に基
づいて、他局に対する各移動局SL1 〜SL3 の受信エ
ラー率のばらつき(偏差)をそれぞれ計算し、スレーブ
モードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する受
信エラー率の偏差の合計値が最も小さい移動局SLを検
出したとき、制御データD5を送信する。
【0210】〔条件2c〕伝播遅延時間の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の偏差の合計値により評価する。
【0211】実施形態1の(3−2)の〔条件2c〕の
場合と同様にして、移動局SLは伝播遅延時間値を計算
し、伝播遅延時間値表B6に該伝播遅延時間値を格納す
る。そして、伝播遅延時間通知の制御データD16を用
いて移動局CMに他局に対する自局の伝播遅延時間を通
知する。移動局CMが制御データD16を受信すること
により、移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL
1 〜SL3 の他局に対する伝播遅延時間を把握する。移
動局CMは、移動局CM内の伝播遅延時間値表B6に基
づいて、他局に対する各移動局SL1 〜SL3 の伝播遅
延時間のばらつき(偏差)をそれぞれ計算し、スレーブ
モードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する伝
播遅延時間の偏差の合計値が最も小さい移動局SLを検
出したとき、制御データD5を送信する。
【0212】〔条件2d〕再送要求回数の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の偏差の合計値により評価する。
【0213】実施形態1の(3−2)の〔条件2d〕の
場合と同様にして、移動局SLは再送要求回数値を計算
し、再送要求回数値表B7(図5参照)に該伝播遅延時
間値を格納する。そして、図8に示す再送要求回数通知
の制御データD21を用いて移動局CMに他局に対する
自局の再送要求回数を通知する。移動局CMが制御デー
タD21を受信することにより、移動局CMは、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の他局に対する再送
要求回数を把握する。移動局CMは、移動局CM内の再
送要求回数値表B7に基づいて、他局に対する各移動局
SL1 〜SL3の再送要求回数のばらつき(偏差)をそ
れぞれ計算し、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で最も他局に対する再送要求回数の偏差の合計値
が最も少ない移動局SLを検出したとき、制御データD
5を送信する。
【0214】〔条件2e〕電界強度の合計値が最大 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の電界強
度の合計値により評価する。
【0215】前記〔条件2a〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ電界
強度を計算し、その計算結果を移動局CMに通知するこ
とにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動局S
1 〜SL3 の他局に対する電界強度を把握する。
【0216】移動局CMは、移動局CMの電界強度表B
4に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜SL3
電界強度の合計値をそれぞれ計算し、スレーブモードの
全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する電界強度の
合計値が最も大きい移動局SLを検出したとき、制御デ
ータD5を送信する。
【0217】〔条件2f〕受信エラー率の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの受信エラー率の合計値により評価する。
【0218】前記〔条件2b〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ受信
エラー率を計算し、その計算結果を移動局CMに通知す
ることにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 の他局に対する受信エラー率を把握す
る。
【0219】移動局CMは、移動局CM内の受信エラー
率表B5に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜S
3 の受信エラー率の合計値をそれぞれ計算し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する
受信エラー率の合計値が最も小さい移動局SLを検出し
たとき、制御データD5を送信する。
【0220】〔条件2g〕伝播遅延時間の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の合計値により評価する。
【0221】前記〔条件2c〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ伝播
遅延時間を計算し、その計算結果を移動局CMに通知す
ることにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 の他局に対する伝播遅延時間を把握す
る。
【0222】移動局CMは、移動局CM内の伝播遅延時
間表B6に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜S
3 の伝播遅延時間の合計値をそれぞれ計算し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する
伝播遅延時間の合計値が最も小さい移動局SLを検出し
たとき、制御データD5を送信する。
【0223】〔条件2h〕再送要求回数の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の合計値により評価する。
【0224】前記〔条件2d〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ再送
要求回数を計算し、その計算結果を移動局CMに通知す
ることにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 の他局に対する再送要求回数を把握す
る。
【0225】移動局CMは、移動局CM内の再送要求回
数表B7に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜S
3 の再送要求回数の合計値をそれぞれ計算し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する
再送要求回数の合計値が最も小さい移動局SLを検出し
たとき、制御データD5を送信する。
【0226】〔条件3〕クロックマスタの切り替えによ
る環境変化が最小 移動局CMは、全移動局SL1 〜SL3 の中でクロック
マスタの切り替えによる環境変化が最も小さい移動局S
Lを検出したとき、該移動局SLに制御データD5を送
信する。ここで、クロックマスタの切り替えによる環境
変化は、実施形態1の(3−2)の〔条件3〕に示した
通りである。
【0227】〔条件3a〕クロックマスタに対する電界
強度が最大 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの電界強度により評価する。
【0228】実施形態1の(3−2)の〔条件3a〕の
場合と同様にして、移動局CMは、各移動局SL1 〜S
3 の移動局CMに対する電界強度をそれぞれ測定す
る。これらの電界強度値が前回の値と変化した場合は、
移動局CM内にある移動局SL1 〜SL3 に対応した各
電界強度表B4に、上記電界強度値をそれぞれ格納す
る。このようにして、移動局CMは、スレーブモードの
全移動局SL1 〜SL3 に対する電界強度を把握する。
【0229】移動局CMは、上記電界強度表B4に基づ
いて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で
移動局CMに対する電界強度が最も大きい移動局SLを
検出したとき、制御データD5を送信する。
【0230】〔条件3b〕クロックマスタに対する受信
エラー率が最小 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの受信データの受信エラー率により評
価する。
【0231】実施形態1の(3−2)の〔条件3b〕の
場合と同様にして、移動局CMは、各移動局SL1 〜S
3 の移動局CMに対する受信エラー率を計算する。こ
れらの受信エラー率値が前回の値と変化した場合は、移
動局CM内にある移動局SL1 〜SL3 に対応した各受
信エラー率表B5に、上記受信エラー率値をそれぞれ格
納する。このようにして、移動局CMは、スレーブモー
ドの全移動局SL1 〜SL3 に対する受信エラー率を把
握する。
【0232】移動局CMは、上記受信エラー率表B5に
基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
中で移動局CMに対する受信エラー率が最も小さい移動
局SLを検出したとき、制御データD5を送信する。
【0233】〔条件3c〕クロックマスタに対する伝播
遅延時間が最小 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの受信データの伝播遅延時間により評
価する。
【0234】実施形態1の(3−2)の〔条件3c〕の
場合と同様にして、移動局CMは、各移動局SL1 〜S
3 の移動局CMに対する伝播遅延時間を計算する。こ
れらの伝播遅延時間値が前回の値と変化した場合は、移
動局CM内にある移動局SL1 〜SL3 に対応した各伝
播遅延時間表B6に、上記伝播遅延時間値をそれぞれ格
納する。このようにして、移動局CMは、スレーブモー
ドの全移動局SL1 〜SL3 に対する伝播遅延時間を把
握する。
【0235】移動局CMは、上記伝播遅延時間表B6に
基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
中で移動局CMに対する伝播遅延時間が最も小さい移動
局SLを検出したとき、制御データD5を送信する。
【0236】〔条件3d〕クロックマスタに対する再送
要求回数が最小 移動局CMの切り替えによる環境変化を、移動局CMに
対する移動局SLの受信データの再送要求回数により評
価する。
【0237】実施形態1の(3−2)の〔条件3d〕の
場合と同様にして、移動局CMは、各移動局SL1 〜S
3 の移動局CMに対する再送要求回数を計算する。こ
れらの再送要求回数値が前回の値と変化した場合は、移
動局CM内にある移動局SL1 〜SL3 に対応した各再
送要求回数表B7に、上記再送要求回数値をそれぞれ格
納する。このようにして、移動局CMは、スレーブモー
ドの全移動局SL1 〜SL3 に対する再送要求回数を把
握する。
【0238】移動局CMは、上記再送要求回数表B7に
基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
中で移動局CMに対する再送要求回数が最も小さい移動
局SLを検出したとき、制御データD5を送信する。
【0239】〔条件4〕移動局に割り当てられた番号順 次のクロックマスタの指名は、移動局番号に従うものと
する。即ち、移動局CMは、移動局番号“2”の移動局
SLを検出したとき、制御データD5を送信する。
【0240】以上のように、本実施形態の時分割ディジ
タル移動無線通信システムは、クロックマスタの切り替
え方として、クロックマスタが自局がスレーブモードに
切り替わる前に次のクロックマスタとなるべきスレーブ
モードの移動局を指名し、指名を受けたスレーブモード
の移動局が次のクロックマスタとなるものとしている。
【0241】前記次のクロックマスタの指名は、(1)
スレーブモードの全移動局の中でクロックマスタとして
の能力が最良の移動局、(2)スレーブモードの全移動
局の中で他の移動局との送受信状態が最良の移動局、あ
るいは(3)スレーブモードの全移動局の中でクロック
マスタの切り替えによる環境変化が最小の移動局に対し
て行われるか、もしくは(4)スレーブモードの全移動
局に通し番号(移動局番号)が付与されることによって
その番号に従って順番に行われる。
【0242】上記(1)の場合には、新クロックマスタ
は通信に支障をきたすことがないので、良好な通信を維
持することが可能となる。(2)の場合には、ネットワ
ーク内で他局に対して同等の能力を有する移動局が新ク
ロックマスタとなるので、該新クロックマスタはどの移
動局に対しても良好な通信を行うことができる。(3)
の場合には、クロックマスタの切り替えによる環境変化
をできるだけ抑えることができるので、切り替えによっ
てエラーが発生するのを最小限に抑えることが可能とな
る。(4)の場合には、クロックマスタとなる順序が決
まっているので、各移動局の電池の消耗量を平均化する
ことができる。また、(1)〜(3)の場合と比較して
クロックマスタが次のクロックマスタを指名する処理時
間を短縮することができる。
【0243】〔実施の形態3〕 本発明の実施形態3について図22、図23、及び図2
7に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明
の便宜上、前記の実施形態の図面に示した部材と同一の
部材には同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0244】本実施形態の時分割ディジタル移動無線通
信システムは、実施形態1と同様の構成を備えており、
(1)のクロックマスタの決定、及び(2)の移動局間
の無線通信の処理については実施形態1と同様であり、
(3)の通信中のクロックマスタの切り替え処理が異な
るものである。
【0245】従って、ここでは通信中の移動局CMの切
り替え処理のみについて説明する。本実施形態では、移
動局SLが移動局CMに対して切替要求を行い、要求を
行った移動局SLが次のクロックマスタとなることを特
徴としている。
【0246】図22に示すように、移動局SLがクロッ
クマスタ切替要求送信の条件を満たした場合(S7
1)、スロットR1を使用して、クロックマスタ切替要
求の制御データD5の送信先にクロックマスタを表す
“1”を設定して、該制御データD5を送信する(S7
2、図23の1段目参照)。
【0247】制御データD5を受信した移動局CMは、
次のスロットT1を使用して、制御データD5を送信し
た移動局SLにクロックマスタ切替応答の制御データD
6を送信する(S75、S76、図23の2段目参
照)。
【0248】移動局SLは、上記制御データD6を受信
すると(S73)、新クロックマスタとなる(S7
4)。一方、制御データD6を送信した移動局CMは、
スレーブモードの移動局に切り替わる(S77)。
【0249】新クロックマスタは、実施形態1と同様
に、次のスロットT1を使用して同期用電波であるクロ
ックマスタID通知の制御データD4の送信先を“25
5”に設定し、該制御データD4を送信する(図23の
3段目参照)。また、全移動局CM・SL1 〜SL3
移動局番号を変更する。
【0250】次に、前記図22のS71における移動局
SLによるクロックマスタ切替要求送信の条件を挙げ
る。即ち、図27に示す〔条件1〕〜〔条件4〕の何れ
かを満たした場合、移動局SLはクロックマスタ切替要
求の制御データD5を送信する。尚、クロックマスタ切
替要求送信を満たす移動局SLが複数存在する場合に
は、その中で最も良好な能力、送受信状態、あるいは環
境状態を有する移動局SLが切替要求を行うものとす
る。
【0251】〔条件1〕クロックマスタとしての能力良
好 移動局SLは、自局のクロックマスタとしての能力が移
動局CMよりも優れていると判断したとき、移動局CM
に制御データD5を送信する。ここでクロックマスタと
しての能力は、実施形態1の(3−1)の〔条件6〕に
示した通りである。
【0252】〔条件1a〕CPUパフォーマンスが大 実施形態1の(3−2)の〔条件1a〕の場合と同様に
して、移動局CMはCPUパフォーマンス値を計算す
る。即ち、移動局CMは、制御部18内のCPU監視部
27により、CPUパフォーマンス監視時間A5に設定
されている時間内でCPU29がアイドルであった時間
を計測し、「CPUアイドル時間÷CPUパフォーマン
ス監視時間」で表されるCPUパフォーマンス値を計算
する。
【0253】このCPUパフォーマンス値が前回の値
(現在、RAM30に格納されている値)と変化した場
合は、CPUパフォーマンス通知の制御データD11を
用いてスレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に自局
のCPUパフォーマンスを通知する。即ち、移動局CM
は、制御データD11の送信先に“255”を、エリア
D11bに計算された上記CPUパフォーマンス値を設
定して送信し、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 に移動局CMのCPUパフォーマンスを通知する。
【0254】一方、制御データD11を受信した移動局
SLは、CPUパフォーマンス表B1において、クロッ
クマスタを表す移動局番号“1”に対応する箇所に、上
記移動局CMのCPUパフォーマンス値を格納する。こ
のようにして、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 は、移動局CMのCPUパフォーマンスを把握する。
【0255】移動局SLは、上記移動局CMの場合と同
様にして自局のCPUパフォーマンス値を計算し、自局
のCPUパフォーマンスが上記移動局CMのCPUパフ
ォーマンスよりも高くなったことを検出したとき、移動
局CMに制御データD5を送信する。
【0256】〔条件1b〕空きメモリ容量が大 実施形態1の(3−2)の〔条件1b〕の場合と同様に
して、移動局CMは空きメモリ容量値を計算する。この
空きメモリ容量値が前回の値と変化した場合は、空きメ
モリ容量の制御データD12を用いてスレーブモードの
全移動局SL1〜SL3 に自局の空きメモリ容量を通知
する。全移動局SL1 〜SL3 は、制御データD12を
受信することにより、移動局CMの空きメモリ容量を把
握する。
【0257】移動局SLは、上記移動局CMの場合と同
様にして自局の空きメモリ容量値を計算し、自局の空き
メモリ容量が上記移動局CMの空きメモリ容量よりも大
きくなったことを検出したとき、移動局CMに制御デー
タD5を送信する。
【0258】〔条件1c〕内蔵電池容量が大 実施形態1の(3−2)の〔条件1c〕の場合と同様に
して、移動局CMは電池残容量値を計算する。この電池
残容量値が前回の値と変化した場合は、電池残容量の制
御データD13を用いてスレーブモードの全移動局SL
1 〜SL3 に自局の電池残容量を通知する。全移動局S
1 〜SL3 は、制御データD13を受信することによ
り、移動局CMの電池残容量を把握する。
【0259】移動局SLは、上記移動局CMの場合と同
様にして自局の電池残容量値を計算し、自局の電池残容
量が上記移動局CMの電池残容量よりも大きくなったこ
とを検出したとき、移動局CMに制御データD5を送信
する。
【0260】〔条件2〕他の移動局との送受信状態が良
好 移動局SLは、自局の他局に対する送受信状態が移動局
CMの他局に対する送受信状態よりも良好であることを
検出したとき、移動局CMに制御データD5を送信す
る。ここで、他局との間の送受信状態は、実施形態1の
(3−2)の〔条件2〕に示した通りである。
【0261】〔条件2a〕電界強度の偏差の合計値が小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの電界強度の偏差の合計値により評価する。
【0262】実施形態1の(3−2)の〔条件2a〕の
場合と同様にして、移動局CMは他局に対する自局の電
界強度値を測定する。即ち、検査用データ発射応答の制
御データD18を受信した移動局CMは、制御部18内
の受信レベル検出部21により、他局に対する自局の電
界強度を測定する。この電界強度値が前回の値と変化し
た場合は、電界強度通知の制御データD14を用いてス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に他局に対する
移動局CMの電界強度を通知する。即ち、移動局CM
は、制御データD14の送信先に“255”を、エリア
D14bに制御データD18の送信元に設定されている
移動局番号を、エリアD14cに計算された上記電界強
度値を設定して送信し、全移動局SL1 〜SL3 に他局
に対する移動局CMの電界強度を通知する。
【0263】一方、制御データD14を受信した移動局
SLは、クロックマスタを表す移動局番号“1”の電界
強度表B4において、受信した制御データD14の送信
元に設定されている移動局番号に対応する箇所に、上記
測定された電界強度値を格納する。また、移動局SL
も、通常は移動局CMが使用するスロットR1を使用し
て、他の移動局SLの送信する制御データD18の電界
強度を測定する。この電界強度値が前回の値と変化した
場合には、自局の電界強度表B4において、上記測定さ
れた電界強度値を格納する。このようにして、スレーブ
モードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動局CMの他局
に対する電界強度、及び自局の他局に対する電界強度を
把握する。
【0264】移動局SLは、移動局SL内の電界強度表
B4に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL1
SL3 の電界強度のばらつき(偏差)をそれぞれ計算
し、自局の他局に対する電界強度の偏差の合計値が、移
動局CMの他局に対する電界強度の偏差の合計値よりも
小さいことを検出したとき、移動局CMに制御データD
5を送信する。
【0265】〔条件2b〕受信エラー率の偏差の合計値
が小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータのエラー発生率の偏差の合計値により評価する。
【0266】前記〔条件2a〕の場合と同様の手順によ
り、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動
局CMの他局に対する受信エラー率、及び自局の他局に
対する受信エラー率を把握する。
【0267】移動局SLは、移動局SL内の受信エラー
率表B5に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL
1 〜SL3 の受信エラー率のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算し、自局の他局に対する受信エラー率の偏差の合
計値が、移動局CMの他局に対する受信エラー率の偏差
の合計値よりも小さいことを検出したとき、移動局CM
に制御データD5を送信する。
【0268】〔条件2c〕伝播遅延時間の偏差の合計値
が小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の偏差の合計値により評価する。
【0269】前記〔条件2a〕の場合と同様の手順によ
り、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動
局CMの他局に対する伝播遅延時間、及び自局の他局に
対する伝播遅延時間を把握する。
【0270】移動局SLは、移動局SL内の伝播遅延時
間表B6に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL
1 〜SL3 の伝播遅延時間のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算し、自局の他局に対する伝播遅延時間の偏差の合
計値が、移動局CMの他局に対する伝播遅延時間の偏差
の合計値よりも小さいことを検出したとき、移動局CM
に制御データD5を送信する。
【0271】〔条件2d〕再送要求回数の偏差の合計値
が小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の偏差の合計値により評価する。
【0272】前記〔条件2a〕の場合と同様の手順によ
り、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動
局CMの他局に対する再送要求回数、及び自局の他局に
対する再送要求回数を把握する。
【0273】移動局SLは、移動局SL内の再送要求回
数表B7に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL
1 〜SL3 の再送要求回数のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算し、自局の他局に対する再送要求回数の偏差の合
計値が、移動局CMの他局に対する再送要求回数の偏差
の合計値よりも小さいことを検出したとき、移動局CM
に制御データD5を送信する。
【0274】〔条件2e〕電界強度の合計値が大 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の電界強
度の合計値により評価する。
【0275】前記〔条件2a〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動局CM
の他局に対する電界強度、及び自局の他局に対する電界
強度を把握する。
【0276】移動局SLは、移動局SL内の電界強度表
B4に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL1
SL3 の電界強度の合計値をそれぞれ計算し、自局の他
局に対する電界強度の合計値が、移動局CMの他局に対
する電界強度の合計値よりも大きいことを検出したと
き、移動局CMに制御データD5を送信する。
【0277】〔条件2f〕受信エラー率の合計値が小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの受信エラー率の合計値により評価する。
【0278】前記〔条件2b〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動局CM
の他局に対する受信エラー率、及び自局の他局に対する
受信エラー率を把握する。
【0279】移動局SLは、移動局SL内の受信エラー
率表B5に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL
1 〜SL3 の受信エラー率の合計値をそれぞれ計算し、
自局の他局に対する受信エラー率の合計値が、移動局C
Mの他局に対する受信エラー率の合計値よりも小さいこ
とを検出したとき、移動局CMに制御データD5を送信
する。
【0280】〔条件2g〕伝播遅延時間の合計値が小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の合計値により評価する。
【0281】前記〔条件2c〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動局CM
の他局に対する伝播遅延時間、及び自局の他局に対する
伝播遅延時間を把握する。
【0282】移動局SLは、移動局SL内の伝播遅延時
間表B6に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL
1 〜SL3 の伝播遅延時間の合計値をそれぞれ計算し、
自局の他局に対する伝播遅延時間の合計値が、移動局C
Mの他局に対する伝播遅延時間の合計値よりも小さいこ
とを検出したとき、移動局CMに制御データD5を送信
する。
【0283】〔条件2h〕再送要求回数の合計値が小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の合計値により評価する。
【0284】前記〔条件2d〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 は、移動局CM
の他局に対する再送要求回数、及び自局の他局に対する
再送要求回数を把握する。
【0285】移動局SLは、移動局SL内の再送要求回
数表B7に基づいて、他局に対する各移動局CM・SL
1 〜SL3 の再送要求回数の合計値をそれぞれ計算し、
自局の他局に対する再送要求回数の合計値が、移動局C
Mの他局に対する再送要求回数の合計値よりも小さいこ
とを検出したとき、移動局CMに制御データD5を送信
する。
【0286】〔条件3〕移動局に割り当てられた番号順 移動局SLのクロックマスタ切替要求送信は、移動局番
号に従うものとする。即ち、移動局番号“2”の移動局
SLは、制御部18内の内蔵タイマにて移動局CMがク
ロックマスタとして稼動してからの経過時間を測定し、
該経過時間がクロックマスタ切替間隔A10に設定され
ている時間を超過したことを検出したとき、制御データ
D5を送信する。
【0287】〔条件4〕スレーブモードの移動局間通信
による送受信状態が良好 ある2つの移動局SL間で通信を行おうとする場合に、
移動局SLは、移動局CMを介して得られる該移動局S
L−通信相手移動局SL間の送受信状態よりも、移動局
CMを介さずに移動局SL−通信相手移動局SL間で直
接通信したときに得られる送受信状態の方が良好である
と判断したとき、移動局CMを介さずに直接通信が行え
るように、移動局CMに制御データD5を送信する。
【0288】ここで、良好な送受信状態は、移動局CM
の中継の有無による電界強度の違い、受信エラー率の違
い、伝播遅延時間の違い、及び再送要求回数の違いで評
価される。
【0289】〔条件4a〕スレーブモードの移動局間通
信による電界強度が大 良好な送受信状態を、移動局CMの中継の有無による電
界強度の違いにより評価する。
【0290】前記〔条件2a〕の場合と同様にして、移
動局CMは他局に対する自局の電界強度値を測定し、こ
の電界強度値が前回の値と変化した場合は、電界強度通
知の制御データD14を用いてスレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 に他局に対する移動局CMの電界強度
を通知する。また、制御データD14を受信した移動局
SLは、自局(移動局SL)の電界強度表B4に上記測
定された電界強度値を格納する。
【0291】これと同時に、移動局SLは、制御部18
内の受信レベル検出部21により、通常は移動局CMが
使用するスロットR1を受信して、通信相手移動局SL
の送信する制御データD18の電界強度を測定する。こ
の電界強度値が前回の値と変化した場合は、自局(移動
局SL)の電界強度表B4に上記測定された電界強度値
を格納する。これにより、上記移動局SLと通信相手移
動局SLとの間の電界強度が求められる。
【0292】移動局SLは上記電界強度表B4に基づい
て、移動局CM−自局間の電界強度(s)と移動局CM
−通信相手移動局SL間の電界強度(t)との平均値
((s+t)/2)と、自局−通信相手移動局SL間の
電界強度(u)とを比較し、自局−通信相手移動局SL
間の電界強度が大きいこと、即ち(s+t)/2<uの
関係を満たすことを検出したとき、移動局CMに制御デ
ータD5を送信する。
【0293】〔条件4b〕スレーブモードの移動局間通
信による受信エラー率が小 良好な送受信状態を、移動局CMの中継の有無による受
信エラー率の違いにより評価する。
【0294】前記〔条件2b〕の場合と同様にして、移
動局CMは他局に対する自局の受信エラー率を測定し、
この受信エラー率値が前回の値と変化した場合は、受信
エラー率通知の制御データD15を用いてスレーブモー
ドの全移動局SL1 〜SL3に他局に対する移動局CM
の受信エラー率を通知する。また、制御データD15を
受信した移動局SLは、自局(移動局SL)の受信エラ
ー率表B5に上記測定された受信エラー率値を格納す
る。
【0295】これと同時に、移動局SLは、制御部18
内のエラー検出部22により、通常は移動局CMが使用
するスロットR1を受信して、通信相手移動局SLの送
信する制御データD18のフレームエラーの有無を測定
し、受信エラー測定間隔A7に設定している時間毎に受
信エラー率を計算する。この受信エラー率値が前回の値
と変化した場合は、自局(移動局SL)の受信エラー率
表B5に上記計算された受信エラー率値を格納する。
【0296】移動局SLは、受信エラー率表B5から、
「1−{1−(移動局CM・自局間の受信エラー率)}
×{1−(移動局CM・通信相手移動局SL間の受信エ
ラー率)}」の計算によって得られた値と、自局−通信
相手移動局SL間の受信エラー率とを比較する。そし
て、自局−通信相手移動局SL間の受信エラー率が大き
いことを検出したとき、移動局CMに制御データD5を
送信する。
【0297】〔条件4c〕スレーブモードの移動局間通
信による伝播遅延時間が小 良好な送受信状態を、移動局CMの中継の有無による伝
播遅延時間の違いにより評価する。
【0298】前記〔条件2c〕の場合と同様にして、移
動局CMは他局に対する自局の伝播遅延時間を測定し、
この伝播遅延時間値が前回の値と変化した場合は、伝播
遅延時間通知の制御データD16を用いてスレーブモー
ドの全移動局SL1 〜SL3に他局に対する移動局CM
の伝播遅延時間を通知する。また、制御データD16を
受信した移動局SLは、自局(移動局SL)の伝播遅延
時間表B6に上記測定された伝播遅延時間値を格納す
る。
【0299】これと同時に、移動局SLは、制御部18
内の伝播遅延時間測定部23により、通常は移動局CM
が使用するスロットR1を受信して、通信相手移動局S
Lの送信する制御データD18の内蔵タイマ値と、自局
の内蔵タイマ値との差である伝播遅延時間を計算する。
この伝播遅延時間値が前回の値と変化した場合は、自局
(移動局SL)の伝播遅延時間表B6に上記計算された
伝播遅延時間値を格納する。
【0300】移動局SLは、伝播遅延時間表B6から、
移動局CM−自局間の伝播遅延時間と移動局CM−通信
相手移動局SL間の伝播遅延時間との合計値と、自局−
通信相手移動局SL間の伝播遅延時間とを比較する。そ
して、自局−通信相手移動局SL間の伝播遅延時間が大
きいことを検出したとき、移動局CMに制御データD5
を送信する。
【0301】〔条件4d〕スレーブモードの移動局間通
信による再送要求回数が小 前記〔条件4c〕の場合と同様の手順により、移動局S
Lは、移動局CM−自局間の再送要求回数と移動局CM
−通信相手移動局SL間の再送要求回数との合計値と、
自局−通信相手移動局SL間の再送要求回数とを比較す
る。そして、自局−通信相手移動局SL間の再送要求回
数が多いことを検出したとき、移動局CMに制御データ
D5を送信する。
【0302】以上のように、本実施形態の時分割ディジ
タル移動無線通信システムのクロックマスタの切り替え
方としては、スレーブモードの移動局が現クロックマス
タに対して切替要求を行い、要求を行ったスレーブモー
ドの移動局が次のクロックマスタとなるものとしてい
る。
【0303】前記現クロックマスタに対する切替要求
は、(1)スレーブモードの全移動局の中で現クロック
マスタよりも優れた能力を有する移動局が検出された時
点、あるいは(2)スレーブモードの全移動局の中で他
の移動局との送受信状態が現クロックマスタよりも優れ
た移動局が検出された時点で行われるか、もしくは
(3)スレーブモードの全移動局に通し番号(移動局番
号)が付与されることによってその番号に従って順番に
行われるか、(4)ある2つのスレーブモードの移動局
同士で通信を行おうとする場合に、現クロックマスタを
介して得られる上記2つの移動局間の送受信状態より
も、2つの移動局間で直接通信したときに得られる送受
信状態の方が良好であるときに、上記2つの移動局のい
ずれか一方によって行われる。
【0304】上記(1)の場合には、現クロックマスタ
よりもクロックマスタとしての能力が優れた移動局が新
クロックマスタとなるので、常に良好な通信を行うこと
が可能となる。(2)の場合には、ネットワーク内で他
局に対して同等の能力を有する移動局が新クロックマス
タとなるので、該新クロックマスタはどの移動局に対し
ても良好な通信を行うことができる。(3)の場合に
は、クロックマスタとなる順序が決まっているので、各
移動局の電池の消耗量を平均化することができる。ま
た、(1)(2)の場合と比較してスレーブモードの移
動局が切替要求を行う処理時間を短縮することができ
る。(4)の場合には、現クロックマスタを介さずに、
スレーブモードの移動局間で直接通信を行うことができ
るので、中継によるエラーが生じることがなく、良好な
通信を行うことができる。また、通信を行う必要のない
現クロックマスタの電池の消耗を防止することができ
る。
【0305】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の時分割デ
ィジタル移動無線通信システムは、各移動局が、時分割
通信に必要な同期確立を行うために自走クロックでフレ
ームタイミングを規定して動作するマスタモードと、マ
スタモードの移動局から送信される同期信号パターンに
フレーム同期して動作するスレーブモードとの2つの動
作モードを有し、上記複数の移動局の内の1つをマスタ
モードで動作させるクロックマスタとし、残りの移動局
をスレーブモードで動作させることによって、上記複数
の移動局間で無線通信を行う場合に、通信中に上記クロ
ックマスタをスレーブモードの移動局に切り替えると同
時に、上記クロックマスタ以外のスレーブモードの全移
動局の内の1つをマスタモードに切り替えて次のクロッ
クマスタとする構成である。
【0306】上記クロックマスタの切り替え方として
は、3つの考え方がある。即ち、第1の考え方は、現ク
ロックマスタが自局がスレーブモードに切り替わる前に
スレーブモードの全移動局に対して切替要求を行い、要
求を受けたスレーブモードの全移動局の中で現クロック
マスタに対して最初に応答したスレーブモードの移動局
が次のクロックマスタとなるというものである。
【0307】第2の考え方は、クロックマスタが自局が
スレーブモードに切り替わる前に次のクロックマスタと
なるべきスレーブモードの移動局を指名し、指名を受け
たスレーブモードの移動局が次のクロックマスタとなる
ものである。
【0308】第3の考え方は、スレーブモードの移動局
が現クロックマスタに対して切替要求を行い、要求を行
ったスレーブモードの移動局が次のクロックマスタとな
るものである。
【0309】これにより、通信中にクロックマスタの切
り替えを実現することができるので、マスタモードとな
った移動局にのみに負荷が集中することがなく、全移動
局にかかる負荷を分散させることが可能となるという効
果を奏する。
【0310】また、クロックマスタからの切替要求送信
の条件、クロックマスタからの切替要求に対するスレー
ブモードの移動局の応答条件、次のクロックマスタの指
名条件、あるいはクロックマスタに対する切替要求送信
の条件を、種々に設定することにより、リアルタイムに
変化する通信状態、及び移動局の状態に応じて、最も良
好な通信環境を提供することが可能となるという効果を
奏する。
【0311】第2の時分割ディジタル移動無線通信シス
テムは、第1のシステムの構成に加えて、最初にマスタ
モードで動作されるクロックマスタは、全移動局の中
で、電源投入によって最初に稼動状態となった移動局で
ある構成である。
【0312】これにより、次に稼動状態とした移動局に
対しては、すでにクロックマスタが存在することになる
ので、円滑に通信を行うことができ、効率よく通信を行
うことが可能となるという効果を奏する。
【0313】第2の時分割ディジタル移動無線通信シス
テムは、第1のシステムの構成に加えて、最初にマスタ
モードで動作されるクロックマスタは、全移動局の中
で、最初にデータ送信の必要が生じた移動局である構成
である。
【0314】これにより、電源投入にて稼動状態として
もデータ送信を行わない移動局がクロックマスタとなる
ことがなく、該移動局にクロックマスタとなることによ
る過大な負荷を与えることがないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施形態1における時分割ディ
ジタル移動無線通信システムを構成する移動局の構成を
示すブロック図である。
【図2】上記移動局間の通信状態を示す説明図である。
【図3】上記移動局におけるROM内に格納された制御
用の値を示すブロック図である。
【図4】上記ROM内に格納された他の制御用の値を示
すブロック図である。
【図5】(a)〜(g)は、上記移動局におけるRAM
内に格納された表を示す説明図である。
【図6】上記RAM内に格納されたPS−IDと移動局
番号の対応表を示す説明図である。
【図7】(a)〜(g)は、通信データあるいは制御デ
ータの構成を示す説明図である。
【図8】(a)〜(k)は、さらに他の各制御データの
構成を示す説明図である。
【図9】上記移動局間通信におけるタイムスロットを示
す説明図である。
【図10】電源投入によるクロックマスタの決定動作を
示すフローチャートである。
【図11】送信データ保有によるクロックマスタの決定
動作を示すフローチャートである。
【図12】移動局番号の設定動作を示すフローチャート
である。
【図13】クロックマスタのデータの送受信動作を示す
フローチャートである。
【図14】スレーブモードの移動局のデータの送受信動
作を示すフローチャートである。
【図15】上記移動局間通信のデータの送受信動作を示
す説明図である。
【図16】クロックマスタからの切替要求に対してスレ
ーブモードの移動局が応答を行う場合のタイムスロット
を示す説明図である。
【図17】クロックマスタからの切替要求により、クロ
ックマスタ切り替え動作が行われる場合のフローチャー
トである。
【図18】(a)はクロックマスタの切り替え動作前の
PS−IDと移動局番号との対応表を示し、(b)はク
ロックマスタの切り替え動作によって移動局番号が変更
された対応表を示す説明図である。
【図19】検査用データ発射要求の制御データ、及び検
査用データ発射応答の制御データの送受信を行う場合の
タイムスロットを示す説明図である。
【図20】(a)はクロックマスタのRAM内に格納さ
れた表を、(b)〜(d)はスレーブモードの各移動局
のRAM内に格納された表をそれぞれ示す説明図であ
る。
【図21】本発明にかかる実施形態2における時分割デ
ィジタル移動無線通信システムにおいて、クロックマス
タが次のクロックマスタを指名することにより、クロッ
クマスタ切り替え動作が行われる場合のフローチャート
である。
【図22】本発明にかかる実施形態3における時分割デ
ィジタル移動無線通信システムにおいて、スレーブモー
ドの移動局からの切替要求により、クロックマスタ切り
替え動作が行われる場合のフローチャートである。
【図23】スレーブモードの移動局からの切替要求に対
してクロックマスタが応答を行う場合のタイムスロット
を示す説明図である。
【図24】クロックマスタによるクロックマスタ切替要
求送信の条件を示す説明図である。
【図25】クロックマスタからの切替要求に対するスレ
ーブモードの移動局のクロックマスタ切替応答送信の条
件を示す説明図である。
【図26】クロックマスタの指名条件を示す説明図であ
る。
【図27】スレーブモードの移動局によるクロックマス
タ切替要求送信の条件を示す説明図である。
【符号の説明】
18 制御部 21 受信レベル検出部 22 エラー検出部 23 伝播遅延時間測定部 24 同期信号検出部 25 内蔵タイマ 26 電池容量監視部 27 CPU監視部 28 ROM 29 CPU 30 RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 和弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−298687(JP,A) 特開 昭62−194757(JP,A) 特開 平3−71746(JP,A) 特開 昭61−260352(JP,A) 特開 昭63−3494(JP,A) 特開 平4−165729(JP,A) 特開 平10−145276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の移動局を備えた時分割ディジタル移
    動無線通信システムにおいて、 上記各移動局は、時分割通信に必要な同期確立を行うた
    めに自走クロックでフレームタイミングを規定して動作
    するマスタモードと、マスタモードの移動局から送信さ
    れる同期信号パターンにフレーム同期して動作するスレ
    ーブモードとの2つの動作モードを有し、 上記複数の移動局の内の1つをマスタモードで動作させ
    るクロックマスタとし、残りの移動局をスレーブモード
    で動作させることによって、上記複数の移動局間で無線
    通信を行う場合に、スレーブモードの移動局からクロッ
    クマスタ切替応答もしくはクロックマスタ切替要求を受
    信したクロックマスタをスレーブモードの移動局に切り
    替えると同時に、上記切替応答もしくは切替要求を受信
    したクロックマスタ以外のスレーブモードの全移動局の
    内の1つをマスタモードに切り替えて次のクロックマス
    タとし、次のクロックマスタが、切り替え前のクロック
    マスタの送信していたタイムスロットに合わせた同期信
    号を途切れなく送出することにより通信を継続させるこ
    を特徴とする時分割ディジタル移動無線通信システ
    ム。
  2. 【請求項2】最初にマスタモードで動作されるクロック
    マスタは、全移動局の中で、電源投入によって最初に稼
    動状態となった移動局であることを特徴とする請求項1
    に記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  3. 【請求項3】最初にマスタモードで動作されるクロック
    マスタは、全移動局の中で、最初にデータ送信の必要が
    生じた移動局であることを特徴とする請求項1に記載の
    時分割ディジタル移動無線通信システム。
  4. 【請求項4】前記クロックマスタの切り替えにおいて、
    現クロックマスタは自局がスレーブモードに切り替わる
    前にスレーブモードの全移動局に対して切替要求を行
    い、要求を受けたスレーブモードの全移動局の中で現ク
    ロックマスタに対して最初に応答したスレーブモードの
    移動局が次のクロックマスタとなることを特徴とする請
    求項1ないし3の何れかに記載の時分割ディジタル移動
    無線通信システム。
  5. 【請求項5】複数の移動局を備えた時分割ディジタル移
    動無線通信システムにおいて、 上記各移動局は、時分割通信に必要な同期確立を行うた
    めに自走クロックでフレームタイミングを規定して動作
    するマスタモードと、マスタモードの移動局から送信さ
    れる同期信号パターンにフレーム同期して動作するスレ
    ーブモードとの2つの動作モードを有し、 上記複数の移動局の内の1つをマスタモードで動作させ
    るクロックマスタとし、残りの移動局をスレーブモード
    で動作させることによって、上記複数の移動局間で無線
    通信を行う場合に、通信中に上記クロックマスタをスレ
    ーブモードの移動局に切り替えると同時に、上記クロッ
    クマスタ以外のスレーブモードの全移動局の内の1つを
    マスタモードに切り替えて次のクロックマスタとするよ
    うになっており、 前記クロックマスタの切り替えにおいて、現クロックマ
    スタは自局がスレーブモードに切り替わる前にスレーブ
    モードの全移動局に対して切替要求を行い、要求を受け
    たスレーブモードの全移動局の中で現クロックマスタに
    対して最初に応答したスレーブモードの移動局が次のク
    ロックマスタとなることを特徴とする時分割ディジタル
    移動無線通信システム。
  6. 【請求項6】最初にマスタモードで動作されるクロック
    マスタは、全移動局の中で、電源投入によって最初に稼
    動状態となった移動局であることを特徴とする請求項5
    に記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  7. 【請求項7】最初にマスタモードで動作されるクロック
    マスタは、全移動局の中で、最初にデータ送信の必要が
    生じた移動局であることを特徴とする請求項5に記載の
    時分割ディジタル移動無線通信システム。
  8. 【請求項8】前記現クロックマスタからの切替要求は、
    現クロックマスタが送信データを保持しなくなった時点
    で行われることを特徴とする請求項4あるいは5に記載
    の時 分割ディジタル移動無線通信システム。
  9. 【請求項9】前記現クロックマスタからの切替要求は、
    現クロックマスタが同期用電波を発射してから一定時間
    経過した時点で行われることを特徴とする請求項4ある
    いは5記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  10. 【請求項10】前記クロックマスタは、スレーブモード
    の移動局から送信されるデータを中継して他のスレーブ
    モードの移動局に転送する機能を有しており、 前記現クロックマスタからの切替要求は、現クロックマ
    スタがスレーブモードの移動局からのデータを一定時間
    中継した時点で行われることを特徴とする請求項4ある
    いは5に記載の時分割ディジタル移動無線通信システ
    ム。
  11. 【請求項11】前記クロックマスタは、スレーブモード
    の移動局から送信されるデータを中継して他のスレーブ
    モードの移動局に転送する機能を有しており、 前記現クロックマスタからの切替要求は、現クロックマ
    スタがスレーブモードの移動局からのデータを一定量中
    継した時点で行われることを特徴とする請求項4あるい
    は5に記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  12. 【請求項12】前記クロックマスタは、スレーブモード
    の移動局から送信されるデータを中継して他のスレーブ
    モードの移動局に転送する機能を有しており、 前記現クロックマスタからの切替要求は、現クロックマ
    スタがデータ中継を一定時間行っていないことを検出し
    た時点で行われることを特徴とする請求項4あるいは5
    に記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  13. 【請求項13】前記現クロックマスタからの切替要求
    は、現クロックマスタがクロックマスタとしての能力が
    低下したと判断された時点で行われることを特徴とする
    請求項2あるいは5に記載の時分割ディジタル移動無線
    通信システム。
  14. 【請求項14】前記現クロックマスタからの切替要求
    は、現クロックマスタが干渉を検出した 時点で行われる
    ことを特徴とする請求項4あるいは5に記載の時分割デ
    ィジタル移動無線通信システム。
  15. 【請求項15】前記現クロックマスタからの切替要求
    は、現スレーブモードの移動局が現クロックマスタの干
    渉を検出した時点で行われることを特徴とする請求項4
    あるいは5に記載の時分割ディジタル移動無線通信シス
    テム。
  16. 【請求項16】前記現クロックマスタからの切替要求に
    対するスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモー
    ドの全移動局の中で、クロックマスタとしての能力が最
    良の移動局によって行われることを特徴とする請求項4
    あるいは5に記載の時分割ディジタル移動無線通信シス
    テム。
  17. 【請求項17】前記現クロックマスタからの切替要求に
    対するスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモー
    ドの全移動局の中で、他の移動局との送受信状態が最良
    の移動局によって行われることを特徴とする請求項4あ
    るいは5に記載の時分割ディジタル移動無線通信システ
    ム。
  18. 【請求項18】前記現クロックマスタからの切替要求に
    対するスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモー
    ドの全移動局の中で、クロックマスタの切り替えによる
    環境変化が最小の移動局によって行われることを特徴と
    する請求項4あるいは5に記載の時分割ディジタル移動
    無線通信システム。
  19. 【請求項19】前記現クロックマスタからの切替要求に
    対するスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモー
    ドの全移動局に通し番号が付与されることによってその
    番号に従って順番に行われることを特徴とする請求項4
    あるいは5に記載の時分割ディジタル移動無線通信シス
    テム。
  20. 【請求項20】前記クロックマスタの切り替えにおい
    て、クロックマスタは自局がスレーブモードに切り替わ
    る前に次のクロックマスタとなるべきスレーブモードの
    移動局を 指名し、指名を受けたスレーブモードの移動局
    が次のクロックマスタとなることを特徴とする請求項1
    ないし3の何れかに記載の時分割ディジタル移動無線通
    信システム。
  21. 【請求項21】前記次のクロックマスタの指名は、スレ
    ーブモードの全移動局の中で、クロックマスタとしての
    能力が最良の移動局に対して行われることを特徴とする
    請求項20に記載の時分割ディジタル移動無線通信シス
    テム。
  22. 【請求項22】前記次のクロックマスタの指名は、スレ
    ーブモードの全移動局の中で、他の移動局との送受信状
    態が最良の移動局に対して行われることを特徴とする請
    求項20に記載の時分割ディジタル移動無線通信システ
    ム。
  23. 【請求項23】前記次のクロックマスタの指名は、スレ
    ーブモードの全移動局の中で、クロックマスタの切り替
    えによる環境変化が最小の移動局に対して行われること
    を特徴とする請求項20に記載の時分割ディジタル移動
    無線通信システム。
  24. 【請求項24】前記次のクロックマスタの指名は、スレ
    ーブモードの全移動局に通し番号が付与されることによ
    ってその番号に従って順番に行われることを特徴とする
    請求項20に記載の時分割ディジタル移動無線通信シス
    テム。
  25. 【請求項25】前記クロックマスタの切り替えにおい
    て、スレーブモードの移動局が現クロックマスタに対し
    て切替要求を行い、要求を行ったスレーブモードの移動
    局が次のクロックマスタとなることを特徴とする請求項
    1ないし3の何れかに記載の時分割ディジタル移動無線
    通信システム。
  26. 【請求項26】前記現クロックマスタに対する切替要求
    は、スレーブモードの全移動局の中で、現クロックマス
    タよりも優れた能力を有する移動局が検出された時点で
    該移動局によって行われることを特徴とする請求項25
    に記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  27. 【請求項27】前記現クロックマスタに対する切替要求
    は、スレーブモードの全移動局の中で、他の移動局との
    送受信状態が現クロックマスタよりも優れた移動局が検
    出された時点で該移動局によって行われることを特徴と
    する請求項25に記載の時分割ディジタル移動無線通信
    システム。
  28. 【請求項28】前記現クロックマスタに対する切替要求
    は、スレーブモードの全移動局に通し番号が付与される
    ことによってその番号に従って順番に行われることを特
    徴とする請求項25に記載の時分割ディジタル移動無線
    通信システム。
  29. 【請求項29】前記クロックマスタは、スレーブモード
    の移動局から送信されるデータを中継して他のスレーブ
    モードの移動局に転送する機能を有しており、 前記現クロックマスタに対する切替要求は、ある2つの
    スレーブモードの移動局同士で通信を行おうとする場合
    に、現クロックマスタを介して得られる上記2つの移動
    局間の送受信状態よりも、2つの移動局間で直接通信し
    たときに得られる送受信状態の方が良好であるときに、
    上記2つの移動局のいずれか一方によって行われること
    を特徴とする請求項25に記載の時分割ディジタル移動
    無線通信システム。
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