JP3437405B2 - 時分割ディジタル移動無線通信システム - Google Patents

時分割ディジタル移動無線通信システム

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JP3437405B2
JP3437405B2 JP11731497A JP11731497A JP3437405B2 JP 3437405 B2 JP3437405 B2 JP 3437405B2 JP 11731497 A JP11731497 A JP 11731497A JP 11731497 A JP11731497 A JP 11731497A JP 3437405 B2 JP3437405 B2 JP 3437405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の無線移動局
から構成され、時分割無線通信方式を用いて無線移動局
同士でディジタル移動通信を行う時分割ディジタル移動
無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、回線を介して交換機に接続さ
れる基地局と、複数の無線移動局とからなるディジタル
移動通信システムにおいて、TDMA(Time Division
Multiple Access)/TDD(Time Division Duplex)方式
の時分割無線通信方式を採用したものが知られている。
【0003】TDMA/TDD方式は、本発明の説明図
である図9に示すように、例えば4個のタイムスロット
T1〜T4と、同数のタイムスロットR1〜R4とによ
り、1フレームを構成し、スロットT1とR1、T2と
R2、T3とR3、T4とR4とをそれぞれペアで使用
して4多重化による通信を実現する方式である。このよ
うな方式では、送信スロット(T)と受信スロット
(R)とで送信と受信とを時間的に分離して行うので、
送信周波数と受信周波数とを同一の周波数とすることが
でき、周波数を有効利用することが可能となる。
【0004】特開平8−251653号公報には、上記
TDMA/TDD方式を用いたディジタル移動無線通信
システムにおいて、移動局同士で直接通信することが可
能な構成が開示されている。この構成では、移動局はマ
スタモードとスレーブモードの2つのモードを有してお
り、移動局がマスタモードの場合は自らのタイミングで
通信スロットを決定する一方、スレーブモードの場合は
マスタモードの移動局が送信する信号に同期することに
より、基地局を介さない移動局間通信を実現することが
できる。このとき、既に通信中の基地局−移動局の通信
スロットを継続して、移動局−移動局通信に使用するこ
とで、スロット使用可否の判断に要する時間だけ通信が
できなくなることを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報におけるディジタル移動無線通信システムでは、移動
局間直接通信を行う場合に規定されている送信停止条件
については考慮されていないため、連続した通信を実現
することができず、通信効率が低下するという問題を有
している。
【0006】ここで、上記送信停止条件は、「送信時間
制限(3分)以内に通信を終了することとし、通信終了
後(接続不成立時を含む)は2秒以上の休止時間をとる
こと」というものであり、電波産業会発行の第二世代コ
ードレス電話システム標準規格(RCR STD−2
8)に規定されている。
【0007】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、その目的は、一定時間のみスレー
ブモードの移動局がクロックマスタの機能を果たす手段
を備える、あるいは上記一定時間の間通信の接続を確立
した状態を保つ手段を備えることにより、効率よく通信
を行うことができる時分割ディジタル移動無線通信シス
テムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載の時分割ディジタル移動
無線通信システムは、複数の移動局を備えた時分割ディ
ジタル移動無線通信システムにおいて、上記各移動局
は、時分割通信に必要な同期確立を行うために自走クロ
ックでフレームタイミングを規定して動作するマスタモ
ードと、マスタモードの移動局から送信される同期信号
パターンにフレーム同期して動作するスレーブモードと
の2つの動作モードを有し、上記複数の移動局の内の1
つをマスタモードで動作させ、同期用電波を発射させる
クロックマスタとし、残りの移動局をスレーブモードで
動作させることによって、上記複数の移動局間で無線通
信を行っているときに、上記同期用電波の発射を一定時
間停止しなければならない制限がある場合、上記クロッ
クマスタ以外のスレーブモードの全移動局の内の1つを
マスタモードに切り替えて上記一定時間のみ代用クロッ
クマスタとする代用処理を行うことを特徴としている。
【0009】上記の構成によれば、各移動局はマスタモ
ードとスレーブモードとの2つの動作モードを有してい
るので、複数の移動局の内の1つをクロックマスタとす
れば、基地局を介さない移動局間での無線通信を行うこ
とができる。
【0010】このとき、クロックマスタが一定時間同期
用電波の発射を停止しなければならない場合でも、上記
クロックマスタ以外のスレーブモードの全移動局の内の
1つがマスタモードに切り替わり、上記一定時間のみ代
用クロックマスタとなるので、連続した通信を実現する
ことができ、通信効率の低下を防止することが可能とな
る。
【0011】前記スレーブモードの移動局を代用クロッ
クマスタとする代用処理においては、3つの考え方があ
る。即ち、第1の考え方は、請求項2に記載の通り、ク
ロックマスタが同期用電波の発射を停止する前にスレー
ブモードの全移動局に対して代用要求を行い、要求を受
けたスレーブモードの全移動局の中でクロックマスタに
対して最初に応答したスレーブモードの移動局が代用ク
ロックマスタとなるというものである。
【0012】また、前記クロックマスタからの代用要求
に対するスレーブモードの移動局の応答は、(請求項
3)スレーブモードの全移動局の中でクロックマスタと
しての能力が最良の移動局、(請求項4)スレーブモー
ドの全移動局の中で他の移動局との送受信状態が最良の
移動局、(請求項5)スレーブモードの全移動局の中で
代用処理による環境変化が最小の移動局によって行われ
るか、あるいは(請求項6)スレーブモードの全移動局
に通し番号が付与されることによってその番号に従って
順番に行われることが望ましい。
【0013】また、前記代用処理の第2の考え方は、請
求項7に記載の通り、クロックマスタが同期用電波の発
射を停止する前に代用クロックマスタとなるべきスレー
ブモードの移動局を指名し、指名を受けたスレーブモー
ドの移動局が代用クロックマスタとなるものである。
【0014】前記代用クロックマスタの指名は、(請求
項8)スレーブモードの全移動局の中でクロックマスタ
としての能力が最良の移動局、(請求項9)スレーブモ
ードの全移動局の中で他の移動局との送受信状態が最良
の移動局、(請求項10)スレーブモードの全移動局の
中で代用処理による環境変化が最小の移動局に対して行
われるか、あるいは(請求項11)スレーブモードの全
移動局に通し番号が付与されることによってその番号に
従って順番に行われることが望ましい。
【0015】また、前記代用処理の第3の考え方は、請
求項12に記載の通り、クロックマスタが同期用電波の
発射を停止する前にスレーブモードの移動局がクロック
マスタに対して代用要求を行い、要求を行ったスレーブ
モードの移動局が代用クロックマスタとなるものとす
る。
【0016】前記クロックマスタに対する代用要求は、
(請求項13)スレーブモードの全移動局の中でクロッ
クマスタとしての能力が最良の移動局、(請求項14)
スレーブモードの全移動局の中で他の移動局との送受信
状態が最良の移動局、(請求項15)スレーブモードの
全移動局の中で代用処理による環境変化が最小の移動局
によって行われるか、あるいは(請求項16)スレーブ
モードの全移動局に通し番号が付与されることによって
その番号に従って順番に行われることが望ましい。
【0017】ここで、請求項3、8、13において、ク
ロックマスタとしての能力が最良の移動局とは、以下の
3つの状態が挙げられる。
【0018】(1)移動局の能力を移動局に搭載されて
いるCPUのパフォーマンスの高さで表したときに、前
記スレーブモードの全移動局の中で最大のCPUパフォ
ーマンスを有する移動局。 (2)移動局の能力を移動局に搭載されているメモリの
空き容量で表したときに、前記スレーブモードの全移動
局の中で最大の空きメモリ容量を有する移動局。 (3)移動局の能力を移動局に搭載されている内蔵電池
の残容量で表したときに、前記スレーブモードの全移動
局の中で最大の残電池容量を有する移動局。
【0019】また、請求項4、9、14において、他の
移動局との送受信状態が最良の移動局とは、以下の8つ
の状態が挙げられる。
【0020】(1)送受信状態を1つの移動局に対する
他の移動局からの受信電界強度の偏差の合計値で表した
ときに、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の偏
差合計値を有する移動局。 (2)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データのエラー発生率の偏差の合計値で表した
ときに、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の偏
差合計値を有する移動局。 (3)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの伝播遅延時間の偏差の合計値で表した
ときに、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の偏
差合計値を有する移動局。 (4)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの再送要求回数の偏差の合計値で表した
ときに、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の偏
差合計値を有する移動局。 (5)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信電界強度の合計値で表したときに、前記スレー
ブモードの全移動局の中で最大の合計値を有する移動
局。 (6)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データのエラー発生率の合計値で表したとき
に、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の合計値
を有する移動局。 (7)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの伝播遅延時間の合計値で表したとき
に、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の合計値
を有する移動局。 (8)送受信状態を1つの移動局に対する他の移動局か
らの受信データの再送要求回数の合計値で表したとき
に、前記スレーブモードの全移動局の中で最小の合計値
を有する移動局。
【0021】また、請求項5、10、15において、代
用処理による環境変化が最小の移動局とは、以下の4つ
の状態が挙げられる。
【0022】(1)環境変化をクロックマスタからの受
信電波に対するスレーブモードの移動局からの受信電界
強度で表したときに、前記スレーブモードの全移動局の
中でクロックマスタからの受信電波に対して受信電界強
度が最大の移動局。 (2)環境変化をクロックマスタからの受信電波に対す
るスレーブモードの移動局からの受信データのエラー発
生率で表したときに、前記スレーブモードの全移動局の
中でクロックマスタからの受信電波に対してエラー発生
率が最小の移動局。 (3)環境変化をクロックマスタからの受信電波に対す
るスレーブモードの移動局からの受信データの伝播遅延
時間で表したときに、前記スレーブモードの全移動局の
中で、クロックマスタからの受信電波に対して伝播遅延
時間が最小の移動局。 (4)環境変化をクロックマスタからの受信電波に対す
るスレーブモードの移動局からの受信データの再送要求
回数で表したときに、前記スレーブモードの全移動局の
中で、クロックマスタからの受信電波に対して再送要求
回数が最小の移動局。
【0023】また、上記の目的を達成するために、本発
明の請求項17に記載の時分割ディジタル移動無線通信
システムは、複数の移動局を備えた時分割ディジタル移
動無線通信システムにおいて、上記各移動局は、時分割
通信に必要な同期確立を行うために自走クロックでフレ
ームタイミングを規定して動作するマスタモードと、マ
スタモードの移動局から送信される同期信号パターンに
フレーム同期して動作するスレーブモードとの2つの動
作モードを有し、上記複数の移動局の内の1つをマスタ
モードで動作させ、同期用電波を発射させるクロックマ
スタとし、残りの移動局をスレーブモードで動作させる
ことによって、上記複数の移動局間で無線通信を行って
いるときに、上記同期用電波の発射を一定時間停止しな
ければならない制限がある場合、上記クロックマスタは
同期用電波の発射を停止している一定時間の間のデータ
通信の接続状態を保ち、該一定時間が経過するとデータ
交換を再開するようになっており、上記クロックマスタ
は、上記一定時間をスレーブモードの移動局に送信する
ことで、データの交換が行えない旨を通知することを特
徴としている。
【0024】上記の構成によれば、送信停止条件等によ
り同期用電波の発射を一定時間停止しなければならない
場合でも、データ通信の接続状態は保たれており、上記
一定時間が経過して同期用電波の発射が可能となったと
きにデータの交換を再開することができる。
【0025】従って、通常のデータ通信は、「通信の確
立→データ交換→通信の切断」の一連の動作を行うの
で、従来ではデータ交換のフェーズでデータがこなくな
ると、一旦通信を切断して再度通信の確立を行い、デー
タ交換を再開しなければならないが、本願発明の構成で
はこのような場合でも、通信を一旦切断して再度通信の
確立を行うことなく、直ちにデータの交換を再開するこ
とができる。これにより、効率のよい通信を行うことが
可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の実施形態1について図1ない
し図19、及び図25に基づいて説明すれば、以下の通
りである。
【0027】本時分割ディジタル移動無線通信システム
は、図2に示すように、例えば4台のディジタル移動無
線通信端末である移動局1〜4により構成されている。
尚、同図においては、簡略化のため、ディジタル移動無
線通信システムが4台の移動局1〜4によって構成され
たものとしているが、移動局の数は複数であれば何台で
もよい。
【0028】各移動局1〜4は、それぞれマスタモード
とスレーブモードの2つの動作モードを有している。移
動局がマスタモードの場合は自らのタイミングでフレー
ムタイミングを規定し、同期用電波(同期信号)を発射
する一方、スレーブモードの場合はマスタモードの移動
局が送信する上記同期用電波にフレーム同期する。尚、
以下、マスタモードの移動局のことをクロックマスタと
称することとする。
【0029】移動局1〜4は、それぞれ図1に示す構成
となっている。即ち、各移動局1〜4は、アンテナ1
1、RF(Radio Frequency) 部12、モデム部13、T
DMA/TDD処理部14、音声処理部15、スピーカ
16、マイク17、制御部18、及び操作部19をそれ
ぞれ備えている。
【0030】TDMA/TDD処理部14は、TDMA
/TDD方式で無線アクセスを行うためのものであり、
送受信用のタイムスロットの設定を行う。図9に示すよ
うに、1フレーム(ここでは、5ms)は8スロットか
らなり、前半の4スロットをスロットTとし、後半の4
スロットをスロットRとする。ここでは、移動局が、ク
ロックマスタの場合にはスロットTを用いてデータを送
信し、スロットRを用いて受信する一方、スレーブモー
ドの移動局の場合はスロットRを用いてデータを送信
し、スロットTを用いて受信するものとする。
【0031】制御部18は、発呼時や着信時には、操作
部19におけるキーボード19aからのキー入力を受け
て、送受信の相手側に送る種々のコマンド信号を形成す
る。このとき、操作部19におけるディスプレイ19b
には、上記コマンド等が表示される。
【0032】上記制御部18は、通信状態になると、設
定された送受信用のタイムスロットに同期して、RF部
12、モデム部13、TDMA/TDD処理部14、及
び音声処理部15を制御する。これにより、音声処理部
15の音声コーデック15aで処理されたマイク17か
らの音声信号は、TDMA/TDD処理部14に転送さ
れ、モデム部13における変調部13bで変調され、R
F部12及びアンテナ11を介して、送信スロットの期
間において他の移動局(以下、他局と称する)に送信さ
れる。一方、他局から受信スロットの期間において送信
されてきた信号は、アンテナ11及びRF部12を通じ
て受信され、モデム部13における復調部13aにて復
調され、TDMA/TDD処理部14及び音声コーデッ
ク15aを介することにより、音声信号として再生さ
れ、スピーカ16に供給される。
【0033】ここで、上記制御部18は、本発明の特徴
であるスレーブモードの移動局を代用クロックマスタと
する代用処理を行うために、受信レベル検出部21、エ
ラー検出部22、伝播遅延時間測定部23、同期信号検
出部24、内蔵タイマ25、電池容量監視部26、CP
U監視部27、ROM(Read Only Memory)28、CPU
(Central Processing Unit) 29、及びRAM(Random
Access Memory)30を備えている。
【0034】受信レベル検出部21は、他局から送信さ
れた受信データの電界強度を検出するためのものであ
る。エラー検出部22は、他局から送信された受信デー
タのエラーを検出するためのものである。伝播遅延時間
測定部23は、他局がデータを送信した時間と、自局が
該データを受信した時間との差、即ち伝播遅延時間を測
定するためのものである。同期信号検出部24は、クロ
ックマスタが発射する同期用電波を検出するためのもの
である。内蔵タイマ25は、世界標準時間の0:00を
0としてカウントアップされるように製造されている。
電池容量監視部26は、移動局に搭載されている内蔵電
池の容量を監視するためのものである。CPU監視部2
7は、CPU29のパフォーマンスの高さを監視するた
めのものである。
【0035】ROM28には、図3に示す制御用の値で
ある同期用電波発射間隔A1、電波発射可能時間A2、
CPUパフォーマンス監視時間A5、受信エラー測定間
隔A7、電波発射停止時間A8、測定データ発射間隔A
9、及び再送要求回数測定間隔A12のためのエリア
と、図4に示すCPUパフォーマンス限界値C1、空き
メモリ容量限界値C2、電池残容量限界値C3、電界強
度限界値C4、受信エラー率限界値C5、伝播遅延限界
値C6、及び再送要求回数限界値C7のためのエリアと
が設けられている。これらの制御用の値については、製
造時に設定されており、ユーザが変更できない構造にな
っている。
【0036】上記同期用電波発射間隔A1は、同期用電
波を発射する間隔に設定する。また、電波発射可能時間
A2は、送信停止条件に基づいて例えば3分間に設定す
る。CPUパフォーマンス監視時間A5、受信エラー測
定間隔A7、及び再送要求回数測定間隔A12は、後述
のCPUパフォーマンス値、受信エラー率、及び再送要
求回数を測定するのに必要な間隔に設定する。電波発射
停止時間A8は、送信停止条件に基づいて例えば最低の
停止時間である2秒間に設定する。測定データ発射間隔
A9は、他局との送受信状態を測定するための後述の検
査用データ発射要求の制御データD17(図8(g)参
照)を発射する間隔に設定する。
【0037】上記CPUパフォーマンス限界値C1、空
きメモリ容量限界値C2、電池残容量限界値C3、及び
電界強度限界値C4は、それぞれクロックマスタとして
稼動するために必要なCPUパフォーマンス、空きメモ
リ容量、電池残容量、及び電界強度の限界値に設定す
る。また、受信エラー率限界値C5、伝播遅延限界値C
6、及び再送要求回数限界値C7は、クロックマスタと
して稼動可能な受信エラー率、伝播遅延時間、及び再送
要求回数の限界値に設定する。
【0038】RAM30には、図5に示すCPUパフォ
ーマンス表B1、空きメモリ容量表B2、電池残容量表
B3、移動局番号の最大値と同数の複数の電界強度表B
4、複数の受信エラー率表B5、複数の伝播遅延時間表
B6、及び複数の再送要求回数表B7と、図6に示すP
S−ID(Personal Station-Identification) と移動局
番号との対応表とを格納しておくためのエリアがある。
これらの表内の数値は、CPU29により自由に読み書
きできる。
【0039】上記PS−IDは、移動局固有の電波産業
会発行の第二世代コードレス電話システム標準規格(R
CR STD−28)で定義されている。そして、クロ
ックマスタには“1”、N個(本実施形態では3個)の
スレーブモードの移動局には移動局毎に“2”〜“N+
1”の移動局番号がPS−IDに対応して割り当てられ
ている。
【0040】ここでは、移動局番号の最大値を“25
4”としており、ネットワーク内に存在する最大254
個の移動局に対応することができる。従って、このとき
の上記B4〜B7の各表の数は254個存在することに
なる。
【0041】CPU29は、制御部18内の各部を制御
することにより、スレーブモードの移動局を代用クロッ
クマスタとする代用指示を行うためのものである。
【0042】図7・図8に、制御部18における通信デ
ータD1、制御データD2〜D4、D7〜D18、D2
0、及びD21のフォーマットを示す。図7(a)に示
すように、これらの制御データは各々20バイトであ
り、その内の1バイトに送信したい相手先の移動局番号
を設定する送信先51を、他の1バイトに自局の移動局
番号を設定する送信元52を、さらに他の1バイトにど
のような制御を行うかを設定する情報/制御部53を、
残りの17バイトに送信データを設定する送信データ部
54を割り当てている。
【0043】このとき、情報/制御部53に“0”が設
定されている場合には、制御は行わずに通常の通信を行
うことを示す。また、“1”が設定されている場合に
は、移動局番号要求/応答の制御を行うことを示す。
“2”が設定されている場合には、クロックマスタID
通知の制御を行うことを示す。“3”が設定されている
場合には、クロックマスタ復帰要求の制御を行うことを
示す。“4”が設定されている場合には、同期用電波一
時発射要求/応答の制御を行うことを示す。“5”が設
定されている場合には、データ送信一時停止指示の制御
を行うことを示す。“6”が設定されている場合には、
CPUパフォーマンス、空きメモリ容量、電池残容量、
電界強度、受信エラー率、伝播遅延時間、あるいは再送
要求回数の各パラメータの通知の制御を行うことを示
す。“7”が設定されている場合には、検査用データ発
射要求/応答、あるいは再送要求の制御を行うことを示
す。尚、これらの情報/制御部53に設定される番号は
一例であり、これに限られることはない。
【0044】尚、上記通信データD1、制御データD2
〜D4、D7〜D18、D20、及びD21の各送信デ
ータ部54の詳細な構成、及び通信データD1、制御デ
ータD2〜D4、D7〜D18、D20、及びD21に
よる各制御については後述する。
【0045】(1)クロックマスタの決定 複数の移動局(ここでは、移動局1〜4)内で、クロッ
クマスタとなる移動局を決定する動作について説明す
る。
【0046】最初は移動局1〜4はいずれも同期用電波
を発射しておらず、このままでは通信が行えない状態に
ある。従って、クロックマスタとして同期用電波を発射
する移動局を決定する必要がある。
【0047】ここで、同期用電波とは、クロックマスタ
が、制御部18内のCPU29にてTDMA/TDD処
理部14、モデム部13、RF部12、及びアンテナ1
1を制御することにより、図9に示す時分割されたスロ
ットT1〜T4のいずれかを使用して同期用電波発射間
隔A1に設定されている時間毎に発射するクロックマス
タID通知の制御データD4(図7(e)参照)のこと
である。
【0048】上記制御データD4の送信データ部は、P
S−IDを設定する28ビットのエリアD4aを有して
いる。また、制御データD4の送信先にはブロードキャ
ストを示す“255”を設定し、送信元にはクロックマ
スタを示す移動局番号“1”を設定する。
【0049】(1−1)電源投入によるクロックマスタ
の決定 図10のフローチャートに基づいて、全ての移動局1〜
4(図2参照)がOFFの状態から、最初に電源が投入
された移動局がクロックマスタになる場合について説明
する。ここでは、移動局1が最初に電源が投入されるも
のとする。
【0050】移動局1の電源を投入すると(S1)、移
動局1は、制御部18内の同期信号検出部24により、
他の移動局2〜4から同期用電波が発射されていないか
どうかを確認する(S2)。
【0051】S2で同期用電波が検出されない場合に
は、自らをクロックマスタと決定して、CPU29にて
TDMA/TDD処理部14、モデム部13、RF部1
2、及びアンテナ11を制御し、時分割されたスロット
T1を使用して、同期用電波の発射を行う(S3)。
【0052】一方、S2で同期用電波が検出された場合
には、クロックマスタが既に存在すると判断して、自ら
をスレーブモードと決定して、同期信号検出部24で検
出した、クロックマスタが発射する同期用電波に同期す
るタイミングで電波の発射を行うようにCPU29の動
作を設定する(S4)。
【0053】(1−2)送信データ保有によるクロック
マスタの決定 前記(1−1)の最初に電源が投入された移動局がクロ
ックマスタになる例以外に、送信するためのデータを保
有することにより、通信を最初に開始する必要が生じた
移動局がクロックマスタになる場合について、図11の
フローチャートに基づいて説明する。ここでは、移動局
1が最初にデータを保有しているものとする。
【0054】まず、移動局1が通信を開始する必要があ
るか否か、即ち移動局1における制御部18内のCPU
29がRAM30に送信データが存在するか否かを判断
する(S11)。S11で送信データが保有されている
場合には、移動局1は、制御部18内の同期信号検出部
24により、他の移動局2〜4から同期用電波が発射さ
れていないかどうかを確認する(S12)。
【0055】S12で同期用電波が検出されない場合に
は、自らをクロックマスタと決定して、CPU29にて
TDMA/TDD処理部14、モデム部13、RF部1
2、及びアンテナ11を制御し、時分割されたスロット
T1を使用して、同期用電波の発射を行う(S13)。
【0056】一方、S11で送信データが保有されてい
ない場合には、クロックマスタとなる必要はないので自
らをスレーブモードとして決定し、また、S12で同期
用電波が検出された場合には、クロックマスタが既に存
在すると判断して自らをスレーブモードと決定する。そ
して、同期信号検出部24で検出した、クロックマスタ
が発射する電波に同期するタイミングで電波の発射を行
うようにCPU29の動作を設定する(S14)。
【0057】このように、上記2つのいずれかの方法に
よってクロックマスタの決定を行うことによって、図2
において、例えば移動局1〜4の内の移動局1がクロッ
クマスタの移動局CMとなり、他の3台の移動局2〜4
はそれぞれスレーブモードの移動局SL1 〜SL3 とな
る。そして、移動局CMの発射する電波を同期用電波と
して、移動局同士で基地局を介さない移動局間無線通信
が可能となる。
【0058】(2)移動局間の無線通信 次に、移動局CM、SL1 〜SL3 を用いて、基地局を
介さずに移動局同士で通信を行う動作について説明す
る。このとき、図9に示すように、移動局CMの同期用
電波の発射、及び移動局CMのデータ送信にはスロット
T1を、移動局CMのデータ受信にはスロットR1を使
用し、また、移動局SLのデータ送信にはスロットR1
を使用し、移動局SLのデータ受信にはスロットT1を
使用するものとする。尚、移動局SLは、移動局SL1
〜SL3 のうちの任意の移動局を示すこととする。
【0059】まず、図12に基づいて、移動局番号の設
定について説明する。移動局番号を設定するときには、
図7(c)(d)に示す制御データD2・D3を使用す
る。制御データD2の送信データ部は、移動局番号要求
の制御を示す番号“0”を設定するエリアD2aと、自
局のPS−IDを設定する28ビットのエリアD2bと
を有している。また、制御データD3の送信データ部
は、移動局番号応答の制御を示す番号“1”を設定する
エリアD3aと、移動局番号を設定する2バイトのエリ
アD3bと、自局のPS−IDを設定する28ビットの
エリアD3cとを有している。
【0060】クロックマスタとなった移動局CMは、P
S−IDに対応してクロックマスタを意味する移動局番
号“1”を、移動局CMのRAM30に登録する(S2
1)。その後、移動局CMは、前述したように、同期用
電波発射間隔A1に設定された時間毎に同期用電波を発
射する(S22)。
【0061】移動局SLは、上記同期用電波を受信する
と(S25)、同期用電波に含まれる移動局CMのPS
−IDを取得し(S26)、RAM30内の図6に示す
対応表において、PS−IDに対応させて移動局番号と
してクロックマスタを表す“1”を登録する(S2
7)。
【0062】そして、移動局SLは、自局の移動局番号
を取得するために、移動局番号要求の制御データD2の
送信先にクロックマスタを表す“1”を設定して、該制
御データD2を移動局CMに送信する(S28)。この
とき、移動局SLは、まだ移動局番号を取得していない
ため、制御データD2の送信元には“0”を設定してお
く。
【0063】移動局CMは制御データD2を受信すると
(S23)、RAM30内の対応表を参照して、“2”
〜“4”の移動局番号のうち空いている最小の番号をエ
リアD3bに設定して、移動局番号応答の制御データD
3を送信する(S24)。このとき、制御データD3の
送信先にはスレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
データを受信させるためにブロードキャストを意味する
“255”を設定し、送信元にはクロックマスタを表す
“1”を設定しておく。
【0064】スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
は、上記制御データD3の送信先が“255”であるた
め、この制御データD3を受信した後(S29)、各々
のRAM30内の対応表のPS−IDと対応付けて移動
局番号を格納する(S30)。
【0065】この結果、移動局CMには“1”、移動局
SL1 〜SL3 には移動局毎に“2”〜“4”の移動局
番号がPS−IDに対応して割り当てられ、全ての移動
局CM・SL1 〜SL3 の移動局番号が設定されること
となる。
【0066】次に、通常のアプリケーション間で使用す
るデータの送受信について説明する。
【0067】通常のデータの送受信の場合には、図7
(b)に示す通信データD1を使用する。通信データD
1の送信先には送信したい移動局に対応する“1”〜
“4”の移動局番号を、送信元には自らに割り当てられ
た移動局番号を、送信データ部には実際の通信に使用す
るデータを設定する。
【0068】図13に基づいて、最初に移動局CMの動
作について説明する。移動局CMは、スロットR1を使
用して移動局SLが通信データD1を送信していないか
どうかの受信チェックを行う(S31)。S31の受信
チェックの結果、移動局SLからの通信データD1を受
信していれば、該通信データD1の送信先の設定内容に
基づいて、そのデータが移動局CM(自局)宛てのデー
タか、他の移動局SL宛てのデータかを判断する(S3
2)。
【0069】S32で自局宛てのデータの場合は、移動
局CMにてデータの処理を行う(S33)。図15のS
2 →CMに、移動局SL2 から移動局CMへデータが
送信される例を示す。また、S32で他の移動局SL宛
てのデータの場合は、スロットT1を使用して、受信し
たデータをそのまま送信する(S34)。図15のSL
2 →(CM)→SL3 に移動局SL2 から移動局CMを
介して移動局SL3 へデータが転送される例を、SL2
→(CM)→SL1 に移動局SL2 から移動局CMを介
して移動局SL1 へデータが転送される例を示す。
【0070】その後、移動局CM自身が送信データを保
有しているかをチェックする(S35)。S35で送信
データがない場合は、同期用電波を発射する(S3
6)。一方、S35で送信データを保有している場合
は、スロットT1を使用してデータを送信する(S3
7)。例えば、送信先に“2”、送信元に“1”を設定
すれば、移動局CMから移動局SL1 へデータが送信さ
れる(図15のCM→SL1 参照)。尚、S31の受信
チェックの結果、移動局SLからのデータを受信してい
ない場合は、S32〜S34の処理を経ずに、S35の
処理を行う。
【0071】次に、図14に基づいて、移動局SLの動
作について説明する。移動局SLは、移動局CMがスロ
ットT1を使用して通信データD1を送信していないか
どうかをチェックする(S41)。S41で移動局CM
からの通信データD1を受信していれば、該通信データ
D1の送信先の設定内容に基づいて、そのデータが自局
宛てのデータか否かを判断する(S42)。S42で自
局宛てのデータの場合は、移動局SLにてデータの処理
を行う(S43)。
【0072】上記S43の処理を経た後、S42で自局
宛てのデータでない場合、あるいはS41で通信データ
D1を受信していない場合には、移動局CMまたは他の
移動局SLに対して送信するデータを保有していないか
否かのチェックを行う(S44)。S44で送信データ
を保有していない場合は、S41の受信チェックの処理
に戻る。一方、S44で送信データを保有している場合
は、S45でデータを送信してからS41の処理に戻
る。例えば、移動局SL2 が移動局SL3 にデータを送
信する場合は、通信データD1の送信先に“4”、送信
元に“3”を設定して、スロットR1を使用してデータ
を送信する。
【0073】(3)通信中のクロックマスタの代用処理 前述したように、移動局間通信においては、時分割され
た同一のタイムスロットを占有して一定時間(3分間)
だけ連続して電波を発射した後、電波の発射を一時的
(2秒間以上)に停止しなければならないという制限が
ある。
【0074】ここでは、上記の制限がある場合に、スレ
ーブモードの移動局が、クロックマスタが同期用電波を
発射できない間、一時的にクロックマスタとしての機能
を果たす代用処理について説明する。本実施形態では、
移動局CMからの同期用電波一時発射要求(代用要求)
に対して最初に応答した移動局SLが代用クロックマス
タとなることを特徴としている。
【0075】移動局CMの代用処理を行うときには、図
7(f)〜(h)に示す制御データD7・D8・D9を
使用する。制御データD7の送信データ部は、クロック
マスタ復帰要求の制御を示す番号“2”を設定するエリ
アD7aを有している。また、制御データD8の送信デ
ータ部は、同期用電波一時発射要求の制御を示す番号
“0”を設定するエリアD8aを有している。また、制
御データD9の送信データ部は、同期用電波一時発射応
答の制御を示す番号“1”を設定するエリアD9aを有
している。
【0076】図17に示すように、移動局CMは、該移
動局CMの制御部18内の内蔵タイマ25の値により、
クロックマスタとして同期用電波の発射を開始してから
一定時間が経過したことを検出すると(S51)、電波
発射可能時間A2に設定されている時間が経過する直前
のスロットT1を使用して、同期用電波一時発射要求の
制御データD8の送信先に“255”を設定して、該制
御データD8を送信する(S52、図16の1段目参
照)。
【0077】制御データD8における送信先が“25
5”のため、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
が制御データD8を受信する(S57)。制御データD
8を受信した移動局SL1 〜SL3 の内、同期用電波一
時発射応答送信の条件を満たす移動局SL(S58)
は、次のスロットR1(電波発射可能時間A2に設定さ
れている時間が経過する直前のスロットR1)を使用し
て移動局CMに同期用電波一時発射応答の制御データD
9を送信する(S59、図16の2段目参照)。
【0078】移動局CMは上記制御データD9を受信す
ると(S53)、同期用電波の発信を停止する(S5
4)。一方、制御データD9を送信した移動局SLは、
マスタモードに切り替わり、代用クロックマスタとなっ
て、同期用電波の発射を開始する(S60)。
【0079】代用クロックマスタは、前記スロットR1
の次のスロットT1以降、代用クロックマスタの制御部
18内の内蔵タイマ25の値により、同期用電波の発射
を開始してから電波発射停止時間A8に設定されている
時間が経過する直前のスロットT1まで同期用電波を発
射する。
【0080】その後、代用クロックマスタは、同期用電
波を発射してから一定時間が経過したことを検出すると
(S61)、電波発射停止時間A8に設定された時間が
経過する直前のスロットR1を使用して、移動局CMに
クロックマスタ復帰要求の制御データD7を送信する
(S62、図16の3段目参照)。
【0081】移動局CMは上記制御データD7を受信す
ると(S55)、次のスロットT1から再び同期用電波
を発射する(S56)。一方、制御データD7を送信し
た代用クロックマスタは、同期用電波の発射を停止して
スレーブモードに戻る(S63)。
【0082】次に、前記S58における移動局SLによ
る同期用電波一時発射応答送信の条件を以下に挙げる。
即ち、図25に示す〔条件1〕〜〔条件4〕の何れかを
満たした場合、移動局SLは、同期用電波一時発射応答
の制御データD9を送信する。
【0083】〔条件1〕クロックマスタとしての能力最
大 移動局SLは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で自局がクロックマスタとしての能力が最大であ
ると判断したとき、移動局CMに制御データD9を送信
する。ここで、クロックマスタとしての能力は、移動局
に搭載されているCPU29のパフォーマンスの高さ、
RAM30の空きメモリ容量、内蔵電池の残容量、他局
からの受信データの電界強度、該受信データのエラー発
生率、該受信データの伝播遅延時間、あるいは該受信デ
ータの再送要求回数で表される。
【0084】〔条件1a〕最大のCPUパフォーマンス
所有 移動局SLは、制御部18内のCPU監視部27によ
り、CPUパフォーマンス監視時間A5に設定されてい
る時間内でCPU29がアイドルであった時間を計測
し、「CPUアイドル時間÷CPUパフォーマンス監視
時間」で表されるCPUパフォーマンス値を計算する。
このCPUパフォーマンス値が前回の値(現在、RAM
30に格納されている値)と変化した場合は、RAM3
0内のCPUパフォーマンス表B1(図5(a)参照)
において、自局の移動局番号に対応する箇所に、上記新
たなCPUパフォーマンス値を格納する。
【0085】また、移動局SLは、図8(a)に示す制
御データD11を使用して、他の全移動局に自局のCP
Uパフォーマンスを通知する。上記制御データD11の
送信データ部は、CPUパフォーマンス通知の制御を示
す番号“0”を設定するエリアD11aと、CPUパフ
ォーマンス値を設定するエリアD11bとを有してい
る。
【0086】即ち、移動局SLは、制御データD11の
送信先に“255”を、エリアD11bに計算された上
記CPUパフォーマンス値を設定して送信し、他の全移
動局に自局のCPUパフォーマンスを通知する。一方、
他局から制御データD11を受信した場合は、CPUパ
フォーマンス表B1において、制御データD11の送信
元に設定されている移動局番号に対応する箇所に、上記
他局のCPUパフォーマンス値を格納する。このように
して、全移動局間で互いのCPUパフォーマンスを把握
する。
【0087】移動局SLは、CPUパフォーマンス表B
1に格納された自局のCPUパフォーマンス値と他局の
CPUパフォーマンス値とを比較して、自局のCPUパ
フォーマンスが一番高いことを検出したとき、制御デー
タD9を送信する。
【0088】〔条件1b〕最大の空きメモリ容量所有 移動局SLは、制御部18内のCPU29により、RA
M30の「空きメモリ容量÷全メモリ容量」で表される
空きメモリ容量値を計算する。この空きメモリ容量値が
前回の値と変化した場合は、RAM30内の空きメモリ
容量表B2(図5(b)参照)において、自局の移動局
番号に対応する箇所に、上記新たな空きメモリ容量値を
格納する。
【0089】また、移動局SLは、図8(b)に示す制
御データD12を使用して、他の全移動局に自局の空き
メモリ容量を通知する。上記制御データD12の送信デ
ータ部は、空きメモリ容量通知の制御を示す番号“1”
を設定するエリアD12aと、空きメモリ容量値を設定
するエリアD12bとを有している。
【0090】即ち、移動局SLは、制御データD12の
送信先に“255”を、エリアD12bに計算された上
記空きメモリ容量値を設定して送信し、他の全移動局に
自局の空きメモリ容量を通知する。一方、他局から制御
データD12を受信した場合は、空きメモリ容量表B2
において、制御データD12の送信元に設定されている
移動局番号に対応する箇所に、上記他局の空きメモリ容
量値を格納する。このようにして、全移動局間で互いの
空きメモリ容量を把握する。
【0091】移動局SLは、空きメモリ容量表B2に格
納された、自局の空きメモリ容量値と他局の空きメモリ
容量値とを比較して、自局の空きメモリ容量が一番大き
いことを検出したとき、制御データD9を送信する。
【0092】〔条件1c〕最大の内蔵電池容量所有 移動局SLは、制御部18内の電池容量監視部26によ
り、移動局SLに搭載されている内蔵電池の「現在の電
圧÷フル充電時の電圧」の電池残容量値を計算する。こ
の電池残容量値が前回の値と変化した場合は、RAM3
0内の電池残容量表B3(図5(c)参照)において、
自局の移動局番号に対応する箇所に、上記新たな電池残
容量値を格納する。
【0093】また、移動局SLは、図8(c)に示す制
御データD13を使用して、他の全移動局に自局の電池
残容量を通知する。上記制御データD13の送信データ
部は、電池残容量通知の制御を示す番号“2”を設定す
るエリアD13aと、電池残容量値を設定するエリアD
13bとを有している。
【0094】即ち、移動局SLは、制御データD13の
送信先に“255”を、エリアD13bに計算された上
記電池残容量値を設定して送信し、他の全移動局に自局
の電池残容量を通知する。一方、他局から制御データD
13を受信した場合は、電池残容量表B3において、制
御データD13の送信元に設定されている移動局番号に
対応する箇所に、上記他局の電池残容量値を格納する。
このようにして、全移動局間で互いの電池残容量を把握
する。
【0095】移動局SLは、電池残容量表B3に格納さ
れた、自局の電池残容量値と他局の電池残容量値とを比
較して、自局の電池残容量が一番大きいことを検出した
とき、制御データD9を送信する。
【0096】〔条件2〕他の移動局との送受信状態が最
良 移動局SLは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で自局が最も良好な送受信状態を有していると判
断したとき、移動局CMに制御データD9を送信する。
【0097】ここで、他局との間の送受信状態は、全移
動局から自局へ送信された各データの電界強度の偏差の
合計値、該各データの受信エラー率の偏差の合計値、該
各データの伝播遅延時間の偏差の合計値、該各データの
再送要求回数の偏差の合計値、該各データの電界強度の
合計値、該各データの受信エラー率の合計値、該各デー
タの伝播遅延時間の合計値、あるいは該各データの再送
要求回数の合計値で表される。
【0098】上記種々のパラメータによる偏差の合計値
は、その偏差合計値が小さい程、ネットワーク内に存在
する各移動局それぞれに対して等しい能力を有すること
を意味している。つまり、偏差合計値の小さい移動局
は、どの移動局に対しても良好な通信を行うことができ
る。
【0099】〔条件2a〕電界強度の偏差の合計値が最
小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの電界強度の偏差の合計値により評価する。
【0100】ここで、各移動局CM・SL1 〜SL
3 は、各移動局CM・SL1 〜SL3 にそれぞれ対応し
たRAM30内にそれぞれ電界強度表B4(図5(d)
参照)を有している。具体的には、図18に示すよう
に、4つの電界強度表B4(CM)・B4(SL1) ・B4
(SL2) ・B4(SL3) を各々有していることとする。
【0101】電界強度を測定するときには、図8(g)
(h)に示す制御データD17・D18を使用する。制
御データD17の送信データ部は、検査用データ発射要
求の制御を示す番号“0”を設定するエリアD17a
と、検査を行うパラメータの値を設定するエリアD17
bとを有している。また、制御データD18の送信デー
タ部は、検査用データ発射応答の制御を示す番号“1”
を設定するエリアD18aと、検査を行うパラメータの
値を設定するエリアD18bとを有している。
【0102】移動局CMは、測定データ発射間隔A9に
設定されている時間毎に、送信先に“255”を設定し
て検査用データ発射要求の制御データD17を送信し、
スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に対して検査
用データ発射応答の制御データD18の送信を要求す
る。各移動局SL1 〜SL3 は、各々移動局番号の順
に、送信先に“255”を設定して検査用データ発射応
答の制御データD18を送信する(図19参照)。
【0103】移動局SL2 からの制御データD18を受
信した移動局SL1 は、制御部18内の受信レベル検出
部21により、通常は移動局CMが使用するスロットR
1を使用して移動局SL2 に対する自局の電界強度を測
定する。この電界強度値(例えば、X)が前回の値と変
化した場合は、自局(移動局SL1 )の電界強度表B4
(SL1) (図18(b)参照)において、移動局SL2
らの制御データD18の送信元に設定されている移動局
番号“3”に対応する箇所に、上記電界強度値Xを格納
する。
【0104】また、移動局SL1 は、図8(d)に示す
制御データD14を使用して、他の全移動局CM・SL
2 ・SL3 に、移動局SL2 に対する移動局SL1 の電
界強度(電界強度値X)を通知する。上記制御データD
14の送信データ部は、電界強度通知の制御を示す番号
“3”を設定するエリアD14aと、移動局番号を設定
するエリアD14bと、電界強度値を設定するエリアD
14cとを有している。
【0105】即ち、移動局SL1 は、制御データD14
の送信先に“255”を、エリアD14bに制御データ
D18の送信元に設定されている移動局番号“3”を、
エリアD14cに電界強度値Xを設定して送信し、他の
全移動局CM・SL2 ・SL3 に、上記電界強度値Xを
通知する。一方、移動局SL1 からの制御データD14
を受信した各移動局CM・SL2 ・SL3 は、制御デー
タD14の送信元に設定されている移動局番号“2”に
対応する電界強度表B4(SL1) (図18(a)(c)
(d)参照)において、移動局番号“3”に対応する箇
所に上記電界強度値Xを格納する。
【0106】上記と同様にして、移動局SL3 に対する
移動局SL1 の電界強度値(例えば、Y)が移動局CM
・SL1 〜SL3 の各電界強度表B4(SL1) に格納され
る。尚、移動局CMに対する移動局SL1 の電界強度
は、検査用データ発射要求の制御データD17を受信し
たときに測定され、その電界強度値(例えば、Z)も同
様に各電界強度表B4(SL1) に格納される。
【0107】また、上記移動局SL1 以外の各移動局S
2 ・SL3 に関しても、同様に電界強度を測定する。
このようにして、全移動局間で互いに他局に対する自局
の電界強度を把握する。
【0108】その後、電界強度表B4(SL1) の電界強度
値X・Y・Zを用いて、移動局SL2 ・SL3 ・CMに
対する移動局SL1 の電界強度のばらつき(偏差)をそ
れぞれ計算する。同様にして、電界強度表B4(SL2)
ら移動局SL2 の、電界強度表B4(SL3) から移動局S
3 の電界強度のばらつきをそれぞれ計算する。
【0109】移動局SLは、自局の電界強度の偏差の合
計値と他局の電界強度の偏差の合計値とを比較して、自
局の電界強度の偏差の合計値が最も小さいことを検出し
たとき、制御データD9を送信する。
【0110】〔条件2b〕受信エラー率の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータのエラー発生率の偏差の合計値により評価する。
【0111】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0112】検査用データ発射応答の制御データD18
を受信した移動局SLは、制御部18内のエラー検出部
22により、スロットR1を使用して上記制御データD
18のフレームエラーの有無を検査し、受信エラー測定
間隔A7に設定している時間毎に受信エラー率を計算す
る。この受信エラー率値が前回の値と変化した場合は、
RAM30内の自局の受信エラー率表B5(図5(e)
参照)において、受信した上記制御データD18の送信
元に設定されている移動局番号に対応する箇所に、上記
受信エラー率値を格納する。
【0113】また、上記移動局SLは、図8(e)に示
す制御データD15を使用して、他の全移動局に、他局
に対する自局の受信エラー率を通知する。上記制御デー
タD15の送信データ部は、受信エラー率通知の制御を
示す番号“4”を設定するエリアD15aと、移動局番
号を設定するエリアD15bと、受信エラー率値を設定
するエリアD15cとを有している。
【0114】即ち、移動局SLは、制御データD15の
送信先に“255”を、エリアD15bに受信した制御
データD18の送信元に設定されている移動局番号を、
エリアD15cに受信エラー率値を設定して送信し、他
の全移動局に他局に対する自局の受信エラー率を通知す
る。一方、上記制御データD15を受信した他の移動局
SLは、該制御データD15の送信元に設定されている
移動局番号に対応する受信エラー率表B5において、前
記移動局SLの受信エラー率表B5の場合と同様に、上
記受信エラー率値を格納する。
【0115】このようにして、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 に関して受信エラー率値を計算し、全
移動局間で互いに他局に対する自局の受信エラー率を把
握する。
【0116】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、受信
エラー率表B5に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の受信エラー率のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算する。移動局SLは、自局の受信エラー率の偏差
の合計値と他局の受信エラー率の偏差の合計値とを比較
して、自局の受信エラー率の偏差の合計値が最も小さい
ことを検出したとき、制御データD9を送信する。
【0117】〔条件2c〕伝播遅延時間の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の偏差の合計値により評価する。
【0118】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。ここで、移動局SLが検
査用データ発射応答の制御データD18を送信すると
き、エリアD18bに制御データD17を受信したとき
の自局の内蔵タイマ25の値を設定しておく。
【0119】検査用データ発射応答の制御データD18
を受信した移動局SLは、制御部18内の伝播遅延時間
測定部23により、スロットR1を使用して上記制御デ
ータD18の内蔵タイマ値と自局の内蔵タイマ値との差
である伝播遅延時間を計算する。この伝播遅延時間値が
前回の値と変化した場合は、RAM30内の自局の伝播
遅延時間表B6(図5(f)参照)において、受信した
上記制御データD18の送信元に設定されている移動局
番号に対応する箇所に、上記伝播遅延時間値を格納す
る。
【0120】また、上記移動局SLは、図8(f)に示
す制御データD16を使用して、他の全移動局に、他局
に対する自局の伝播遅延時間を通知する。上記制御デー
タD16の送信データ部は、伝播遅延時間通知の制御を
示す番号“5”を設定するエリアD16aと、移動局番
号を設定するエリアD16bと、伝播遅延時間値を設定
するエリアD16cとを有している。
【0121】即ち、移動局SLは、制御データD16の
送信先に“255”を、エリアD16bに受信した制御
データD18の送信元に設定している移動局番号を、エ
リアD16cに上記伝播遅延時間値を設定して送信し、
他の全移動局に他局に対する自局の伝播遅延時間を通知
する。一方、上記制御データD16を受信した他の移動
局SLは、該制御データD16の送信元に設定されてい
る移動局番号に対応する伝播遅延時間表B6において、
前記移動局SLの伝播遅延時間表B6の場合と同様に、
上記伝播遅延時間値を格納する。
【0122】このようにして、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 に関して伝播遅延時間を計算し、全移
動局間で互いに他局に対する自局の伝播遅延時間を把握
する。
【0123】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、伝播
遅延時間表B6に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の伝播遅延時間のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算する。移動局SLは、自局の伝播遅延時間の偏差
の合計値と他局の伝播遅延時間の偏差の合計値とを比較
して、自局の伝播遅延時間の偏差の合計値が最も小さい
ことを検出したとき、制御データD9を送信する。
【0124】〔条件2d〕再送要求回数の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の偏差の合計値により評価する。
【0125】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0126】検査用データ発射応答の制御データD18
を受信した移動局SLは、制御部18内のエラー検出部
22により、スロットR1を使用して上記制御データD
18のフレームエラーの有無を検査する。フレームエラ
ーを検出した場合は再送要求の制御データD20を送信
し、再送要求回数測定間隔A12に設定している時間毎
に再送要求回数を計算する。この再送要求回数値が前回
の値と変化した場合は、RAM30内の自局の再送要求
回数表B7(図5(g)参照)において、受信した上記
制御データD18の送信元に設定されている移動局番号
に対応する箇所に、上記再送要求回数を格納する。
【0127】また、上記移動局SLは、図8(k)に示
す制御データD21を使用して、他の全移動局に、他局
に対する自局の再送要求回数を通知する。上記制御デー
タD21の送信データ部は、再送要求回数通知の制御を
示す番号“6”を設定するエリアD21aと、移動局番
号を設定するエリアD21bと、再送要求回数値を設定
するエリアD21cとを有している。
【0128】即ち、移動局SLは、制御データD21の
送信先に“255”を、エリアD21bに受信した制御
データD18の送信元に設定されている移動局番号を、
エリアD21cに再送要求回数値を設定して送信し、他
の全移動局に他局に対する自局の再送要求回数を通知す
る。一方、上記制御データD21を受信した他の移動局
SLは、該制御データD21送信元に設定されている移
動局番号に対応する再送要求回数表B7において、前記
移動局SLの再送要求回数表B7の場合と同様に、上記
再送要求回数値を格納する。
【0129】このようにして、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 に関して再送要求回数を計算し、全移
動局間で互いに他局に対する自局の再送要求回数を把握
する。
【0130】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、再送
要求回数表B7に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の再送要求回数のばらつき(偏差)をそれぞ
れ計算する。移動局SLは、自局の再送要求回数の偏差
の合計値と他局の再送要求回数の偏差の合計値とを比較
して、自局の再送要求回数の偏差の合計値が最も小さい
ことを検出したとき、制御データD9を送信する。
【0131】〔条件2e〕電界強度の合計値が最大 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の電界強
度の合計値により評価する。
【0132】前記〔条件2a〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して電界強
度を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局の電
界強度を把握する。
【0133】その後、各移動局SL1 〜SL3 内の電界
強度表B4に基づいて、他局に対する各移動局SL1
SL3 の電界強度の合計値をそれぞれ計算する。移動局
SLは、自局の電界強度の合計値と他局の電界強度の合
計値とを比較して、自局の電界強度の合計値が最も大き
いことを検出したとき、制御データD9を送信する。
【0134】〔条件2f〕受信エラー率の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの受信エラー率の合計値により評価する。
【0135】前記〔条件2b〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して受信エ
ラー率を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局
の受信エラー率を把握する。
【0136】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、受信
エラー率B5に基づいて、他局に対する各移動局SL1
〜SL3 の受信エラー率の合計値をそれぞれ計算する。
移動局SLは、自局の受信エラー率の合計値と他局の受
信エラー率の合計値とを比較して、自局の受信エラー率
の合計値が最も小さいことを検出したとき、制御データ
D9を送信する。
【0137】〔条件2g〕伝播遅延時間の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の合計値により評価する。
【0138】前記〔条件2c〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して伝播遅
延時間を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局
の伝播遅延時間を把握する。
【0139】その後、各移動局SL1 〜SL3 内の伝播
遅延時間表B6により、他局に対する各移動局SL1
SL3 の伝播遅延時間の合計値をそれぞれ計算する。移
動局SLは、自局の伝播遅延時間の合計値と他局の伝播
遅延時間の合計値とを比較して、自局の伝播遅延時間の
合計値が最も小さいことを検出したとき、制御データD
9を送信する。
【0140】〔条件2h〕再送要求回数の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の合計値により評価する。
【0141】前記〔条件2d〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に関して再送要
求回数を計算し、全移動局間で互いに他局に対する自局
の再送要求回数を把握する。
【0142】その後、各移動局SL1 〜SL3 は、伝播
遅延時間表B7に基づいて、他局に対する各移動局SL
1 〜SL3 の再送要求回数の合計値をそれぞれ計算す
る。移動局SLは、自局の再送要求回数の合計値と他局
の再送要求回数の合計値とを比較して、自局の再送要求
回数の合計値が最も小さいことを検出したとき、制御デ
ータD9を送信する。
【0143】〔条件3〕代用処理による環境変化が最小 移動局SLは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で自局が代用処理による環境変化が最も小さいと
判断したとき、移動局CMに制御データD9を送信す
る。
【0144】ここで、代用処理による環境変化は、クロ
ックマスタに対する電界強度、クロックマスタに対する
受信エラー率、クロックマスタに対する伝播遅延時間、
及びクロックマスタに対する再送要求回数で表される。
【0145】〔条件3a〕クロックマスタに対する電界
強度が最大 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの電界強度により評価する。
【0146】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0147】移動局CMは、制御部18内の受信レベル
検出部21により、各移動局SL1〜SL3 からの検査
用データ発射応答の制御データD18の電界強度をそれ
ぞれ測定する。これらの電界強度値が前回の値と変化し
た場合は、電界強度通知の制御データD14の送信先に
“255”を、エリアD14bに受信した制御データD
18の送信元に設定されている移動局番号を、エリアD
14cに測定した電界強度値を設定して送信し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 に移動局CMに対す
る移動局SLの電界強度を通知する。一方、移動局CM
からの電界強度通知の制御データD14を受信した各移
動局SL1 〜SL3 は、複数ある電界強度表B4の内の
移動局CMに対応した電界強度表B4に、上記電界強度
値をそれぞれ格納する。このようにして、全移動局間で
移動局CMに対する移動局SLの電界強度を把握する。
【0148】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
電界強度と他局の移動局CMに対する電界強度とを比較
して、自局の電界強度が最も大きいことを検出したと
き、制御データD9を送信する。
【0149】〔条件3b〕クロックマスタに対する受信
エラー率が最小 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの受信データの受信エラー率により評価する。
【0150】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0151】移動局CMは、制御部18内のエラー検出
部22により、各移動局SL1 〜SL3 からの検査用デ
ータ発射応答の制御データD18のフレームエラーの有
無を検査し、受信エラー測定間隔A7に設定している時
間毎に受信エラー率を計算する。この受信エラー率値が
前回の値と変化した場合は、受信エラー率通知の制御デ
ータD15の送信先に“255”を、エリアD15bに
受信した制御データD18の送信元に設定されている移
動局番号を、エリアD15cに計算した上記受信エラー
率値を設定して送信し、スレーブモードの全移動局SL
1 〜SL3 に移動局CMに対する移動局SLの受信エラ
ー率を通知する。一方、移動局CMからの受信エラー率
通知の制御データD15を受信した各移動局SL1 〜S
3 は、複数ある受信エラー率表B5の内の移動局CM
に対応した受信エラー率表B4に、上記受信エラー率値
をそれぞれ格納する。このようにして、全移動局間で移
動局CMに対する移動局SLの受信エラー率を把握す
る。
【0152】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
受信エラー率と他局の移動局CMに対する受信エラー率
とを比較して、自局の受信エラー率が最も小さいことを
検出したとき、制御データD9を送信する。
【0153】〔条件3c〕クロックマスタに対する伝播
遅延時間が最小 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの受信データの伝播遅延時間により評価する。
【0154】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。ここで、移動局SLが検
査用データ発射応答の制御データD18を送信すると
き、エリアD18bに制御データD17を受信したとき
の自局の内蔵タイマ25の値を設定しておく。
【0155】移動局CMは、制御部18内の伝播遅延時
間測定部23により、各移動局SL1 〜SL3 からの検
査用データ発射応答の制御データD18の内蔵タイマ値
と自局の内蔵タイマ値の差で表される伝播遅延時間を計
算する。この伝播遅延時間値が前回の値と変化した場合
は、伝播遅延時間通知の制御データD16の送信先に
“255”を、エリアD16bに受信した制御データD
18の送信元に設定している移動局番号を、エリアD1
6cに計算した上記伝播遅延時間値を設定して送信し、
スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に移動局CM
に対する移動局SLの伝播遅延時間を通知する。一方、
移動局CMからの伝播遅延時間通知の制御データD16
を受信した各移動局SL1 〜SL3 は、複数ある伝播遅
延時間表B6の内の移動局CMに対応した伝播遅延時間
表B6に、上記伝播遅延時間値をそれぞれ格納する。こ
のようにして、全移動局間で、移動局CMに対する移動
局SLの伝播遅延時間を把握する。
【0156】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
伝播遅延時間と他局の移動局CMに対する伝播遅延時間
とを比較して、自局の伝播遅延時間が最も小さいことを
検出したとき、制御データD9を送信する。
【0157】〔条件3d〕クロックマスタに対する再送
要求回数が最小 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの受信データの再送要求回数により評価する。
【0158】上記〔条件2a〕の場合と同様に、移動局
CMが検査用データ発射要求の制御データD17を送信
し、各移動局SL1 〜SL3 が検査用データ発射応答の
制御データD18を送信する。
【0159】移動局CMは、制御部18内のエラー検出
部22により、検査用データ発射応答の制御データD1
8のフレームエラーの有無を検査する。フレームエラー
を検出した場合は、再送要求の制御データD20を送信
し、再送要求回数測定間隔A12に設定している時間毎
に再送要求回数を計算する。この再送要求回数値が前回
の値と変化した場合は、再送要求回数通知の制御データ
D21の送信先に“255”を、エリアD21bに受信
した検査用データ発射応答の制御データD18の送信元
に設定している移動局番号を、エリアD21cに計算さ
れた上記再送要求回数値を設定して送信し、スレーブモ
ードの全移動局SL1 〜SL3 に移動局CMに対する移
動局SLの再送要求回数を通知する。一方、移動局CM
から再送要求通知の制御データD21を受信した各移動
局SL1 〜SL3 は、複数ある再送要求回数表B7の内
の移動局CMに対応した再送要求回数表B7に、上記再
送要求回数値をそれぞれ格納する。このようにして、全
移動局間で移動局CMに対する移動局SLの再送要求回
数を把握する。
【0160】移動局SLは、自局の移動局CMに対する
再送要求回数と他局の移動局CMに対する再送要求回数
とを比較して、自局の再送要求回数が最も少ないことを
検出したとき、制御データD9を送信する。
【0161】〔条件4〕移動局に割り当てられた番号順 移動局SLの応答は、移動局番号に従うものとする。即
ち、移動局SLは、自局の移動局番号が“2”であるこ
とを検出したとき、制御データD9を送信する。
【0162】以上のように、本実施形態における時分割
ディジタル移動無線通信システムは複数の移動局を備え
ており、上記各移動局は、時分割通信に必要な同期確立
を行うために自走クロックでフレームタイミングを規定
して動作するマスタモードと、マスタモードの移動局か
ら送信される同期信号パターンにフレーム同期して動作
するスレーブモードとの2つの動作モードを有する構成
である。
【0163】ここで、上記複数の移動局の内の1つをマ
スタモードで動作させ、同期用電波を発射させるクロッ
クマスタとし、残りの移動局をスレーブモードで動作さ
せることによって、上記複数の移動局間で無線通信を行
っているときに、上記同期用電波の発射を一定時間停止
しなければならない制限がある場合、上記クロックマス
タ以外のスレーブモードの全移動局の内の1つをマスタ
モードに切り替えて上記一定時間のみ代用クロックマス
タとすることを特徴としている。
【0164】これによれば、各移動局はマスタモードと
スレーブモードとの2つの動作モードを有しているの
で、複数の移動局の内の1つをクロックマスタとすれ
ば、基地局を介さない移動局間での無線通信を行うこと
ができる。
【0165】そして、クロックマスタが一定時間同期用
電波の発射を停止しなければならない場合でも、スレー
ブモードの全移動局の内の1つがマスタモードに切り替
わり、上記一定時間のみ代用クロックマスタとなるの
で、連続した通信を実現することができ、通信効率の低
下を防止することが可能となる。
【0166】また、最初にマスタモードで動作されるク
ロックマスタは、全移動局の中で、電源投入によって最
初に稼動状態となった移動局である。これによれば、次
に稼動状態になる移動局が円滑に通信を行うことがで
き、効率よく通信を行うことが可能となる。
【0167】また、最初にマスタモードで動作されるク
ロックマスタは、全移動局の中で、最初にデータ送信の
必要が生じた移動局としてもよい。これによれば、電源
投入にて稼動状態としてもデータ送信を行わない移動局
がクロックマスタとなることがなく、該移動局にクロッ
クマスタとなることによる過大な負荷を与えることがな
い。
【0168】上記スレーブモードの移動局を代用クロッ
クマスタとする代用処理は、クロックマスタが同期用電
波の発射を停止する前にスレーブモードの全移動局に対
して代用要求を行い、要求を受けたスレーブモードの全
移動局の中でクロックマスタに対して最初に応答したス
レーブモードの移動局が代用クロックマスタとなるもの
である。
【0169】また、前記現クロックマスタからの代用要
求に対するスレーブモードの移動局の応答は、(1)ス
レーブモードの全移動局の中でクロックマスタとしての
能力が最良の移動局、(2)スレーブモードの全移動局
の中で他の移動局との送受信状態が最良の移動局、
(3)スレーブモードの全移動局の中で代用処理による
環境変化が最小の移動局によって行われる、あるいは
(4)スレーブモードの全移動局に通し番号(移動局番
号)が付与されることによってその番号に従って順番に
行われる。
【0170】上記(1)の場合には、代用クロックマス
タは通信に支障をきたすことがないので、良好な通信を
維持することが可能となる。(2)の場合には、ネット
ワーク内で他局に対して同等の能力を有する移動局が代
用クロックマスタとなるので、該代用クロックマスタは
どの移動局に対しても良好な通信を行うことができる。
(3)の場合には、代用処理による環境変化をできるだ
け抑えることができるので、該代用処理によってエラー
が発生するのを最小限に抑えることが可能となる。
(4)の場合には、代用クロックマスタとなる順序が決
まっているので、上記(1)〜(3)の場合と比較して
スレーブモードの移動局の応答時間を短縮することがで
きる。
【0171】〔実施の形態2〕本発明の実施形態2につ
いて図20及び図26に基づいて説明すれば、以下の通
りである。尚、説明の便宜上、前記の実施形態の図面に
示した部材と同一の部材には同一の符号を付記し、その
説明を省略する。
【0172】本実施形態の時分割ディジタル移動無線通
信システムは、実施形態1と同様の構成を備えており、
(1)のクロックマスタの決定、及び(2)の移動局間
の無線通信の処理については実施形態1と同様であり、
(3)の通信中のクロックマスタの代用処理が異なるも
のである。
【0173】従って、ここでは通信中の移動局CMの代
用処理のみについて説明する。本実施形態では、移動局
CMが代用クロックマスタとなるべき移動局SLを指名
し、指名を受けた移動局SLが代用クロックマスタとな
ることを特徴としている。
【0174】図20に示すように、移動局CMは、該移
動局CMの制御部18内の内蔵タイマ25の値により、
クロックマスタとして同期用電波の発射を開始してから
一定時間が経過したことを検出する(S71)。その
後、さらに移動局CMが指名を行うための条件を満たす
移動局SLを検出すると(S72)、電波発射可能時間
A2(図3参照)に設定されている時間が経過する直前
のスロットT1を使用して、同期用電波一時発射要求の
制御データD8の送信先に上記指名条件を満たす移動局
SLの移動局番号を設定して、該制御データD8を送信
する(S73)。
【0175】制御データD8を受信した移動局SLは、
次のスロットR1(電波発射可能時間A2に設定されて
いる時間が経過する直前のスロットR1)を使用して、
移動局CMに同期用電波一時発射応答の制御データD9
を送信する(S78、S79)。
【0176】移動局CMは上記制御データD9を受信す
ると(S74)、同期用電波の発信を停止する(S7
5)。一方、制御データD9を送信した移動局SLは、
マスタモードに切り替わり、代用クロックマスタとなっ
て、同期用電波の発射を開始する(S80)。
【0177】これより以降のクロックマスタ復帰の動作
は、実施形態1の図17のS55、S56、S61〜S
63と同様である(S76、S77、S81〜S8
3)。
【0178】次に、前記S72におけるクロックマスタ
の指名条件を挙げる。即ち、図26に示す〔条件1〕〜
〔条件4〕の何れかを満たした場合、移動局CMは、同
期用電波一時発射要求の制御データD8を送信する。
【0179】〔条件1〕クロックマスタとしての能力最
大 移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中でクロックマスタとしての能力が最大である移動
局SLを検出したとき、該移動局SLに制御データD8
を送信する。ここで、クロックマスタとしての能力は、
実施形態1の〔条件1〕に示した通りである。
【0180】〔条件1a〕最大のCPUパフォーマンス
所有 実施形態1の〔条件1a〕の場合と同様にして、移動局
SLはCPUパフォーマンス値を計算し、CPUパフォ
ーマンス表B1に該CPUパフォーマンス値を格納す
る。即ち、移動局SLは、制御部18内のCPU監視部
27により、CPUパフォーマンス監視時間A5に設定
されている時間内でCPU29がアイドルであった時間
を計測し、「CPUアイドル時間÷CPUパフォーマン
ス監視時間」で表されるCPUパフォーマンス値を計算
する。このCPUパフォーマンス値が前回の値(現在、
RAM30に格納されている値)と変化した場合は、R
AM30内のCPUパフォーマンス表B1において、自
局の移動局番号に対応する箇所に、上記新たなCPUパ
フォーマンス値を格納する。
【0181】そして、CPUパフォーマンス通知の制御
データD11を用いて移動局CMに自局のCPUパフォ
ーマンスを通知する。即ち、移動局SLは、制御データ
D11の送信先にクロックマスタを表す“1”を、エリ
アD11bに計算された上記CPUパフォーマンス値を
設定して送信し、移動局CMに自局のCPUパフォーマ
ンスを通知する。
【0182】一方、制御データD11を受信した移動局
CMは、CPUパフォーマンス表B1において、制御デ
ータD11の送信元に設定されている移動局番号に対応
する箇所に、上記移動局SLのCPUパフォーマンス値
を格納する。このようにして、移動局CMは、スレーブ
モードの全移動局SL1 〜SL3 のCPUパフォーマン
スを把握する。
【0183】移動局CMは、CPUパフォーマンス表B
1に基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で最もCPUパフォーマンスが高い移動局SLを
検出したとき、該移動局SLに制御データD8を送信す
る。
【0184】〔条件1b〕最大の空きメモリ容量所有 実施形態1の〔条件1b〕の場合と同様にして、移動局
SLは空きメモリ容量値を計算し、空きメモリ容量表B
2に該空きメモリ容量値を格納する。そして、空きメモ
リ容量通知の制御データD12を用いて移動局CMに自
局の空きメモリ容量を通知する。移動局CMが制御デー
タD12を受信することにより、移動局CMは、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の空きメモリ容量を
把握する。移動局CMは、移動局SL1 〜SL3 の中
で、最も空きメモリ容量が多い移動局SLを検出したと
き、該移動局SLに制御データD8を送信する。
【0185】〔条件1c〕最大の内蔵電池容量所有 実施形態1の〔条件1c〕の場合と同様にして、移動局
SLは電池残容量値を計算し、電池残容量表B3に該電
池残容量値を格納する。そして、電池残容量通知の制御
データD13を用いて移動局CMに自局の電池残容量を
通知する。移動局CMが制御データD13を受信するこ
とにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動局S
1 〜SL3 の電池残容量を把握する。移動局CMは、
移動局SL1 〜SL3 の中で最も電池残容量が多い移動
局SLを検出したとき、該移動局SLに制御データD8
を送信する。
【0186】〔条件2〕他の移動局との送受信状態が最
良 移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL
3 の中で他局との送受信状態が最も良好な移動局SLを
検出したとき、該移動局SLに制御データD8を送信す
る。ここで、他局との間の送受信状態は、実施形態1の
〔条件2〕に示した通りである。
【0187】〔条件2a〕電界強度の偏差の合計値が最
小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの電界強度の偏差の合計値により評価する。
【0188】実施形態1の〔条件2a〕の場合と同様に
して、移動局SLは他局に対する自局の電界強度値を測
定し、自局の電界強度表B4に該電界強度値を格納す
る。即ち、検査用データ発射応答の制御データD18を
受信した移動局SLは、制御部18内の受信レベル検出
部21により、スロットR1を使用して他局に対する自
局の電界強度を測定する。この電界強度値が前回の値と
変化した場合は、自局の電界強度表B4において、上記
制御データD18の送信元に設定されている移動局番号
に対応する箇所に上記計算された電界強度値を格納す
る。
【0189】そして、電界強度通知の制御データD14
を用いて移動局CMに他局に対する自局の電界強度を通
知する。即ち、移動局SLは、制御データD14の送信
先に“1”を、エリアD14bに制御データD18の送
信元に設定されている移動局番号を、エリアD14cに
計算された上記電界強度値を設定して送信し、移動局C
Mに他局に対する自局の電界強度を通知する。
【0190】一方、制御データD14を受信した移動局
CMは、制御データD14の送信元に設定されている移
動局番号に対応する電界強度表B4において、前記移動
局SLの電界強度表B4の場合と同様に上記電界強度値
を格納する。このようにして、移動局CMは、スレーブ
モードの全移動局SL1 〜SL3 の他局に対する電界強
度を把握する。
【0191】移動局CMは、移動局CM内の電界強度表
B4に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜SL3
の電界強度のばらつき(偏差)をそれぞれ計算し、スレ
ーブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対す
る電界強度の偏差の合計値が最も小さい移動局SLを検
出したとき、制御データD8を送信する。
【0192】〔条件2b〕受信エラー率の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータのエラー発生率の偏差の合計値により評価する。
【0193】実施形態1の〔条件2b〕の場合と同様に
して、移動局SLは受信エラー率値を計算し、受信エラ
ー率値表B5に該受信エラー率値を格納する。そして、
受信エラー率通知の制御データD15を用いて移動局C
Mに他局に対する自局の受信エラー率を通知する。移動
局CMが制御データD15を受信することにより、移動
局CMは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
他局に対する受信エラー率を把握する。移動局CMは、
移動局CM内の受信エラー率値表B5に基づいて、他局
に対する各移動局SL1 〜SL3 の受信エラー率のばら
つき(偏差)をそれぞれ計算し、スレーブモードの全移
動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する受信エラー率の
偏差の合計値が最も小さい移動局SLを検出したとき、
制御データD8を送信する。
【0194】〔条件2c〕伝播遅延時間の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の偏差の合計値により評価する。
【0195】実施形態1の〔条件2c〕の場合と同様に
して、移動局SLは伝播遅延時間値を計算し、伝播遅延
時間値表B6に該伝播遅延時間値を格納する。そして、
伝播遅延時間通知の制御データD16を用いて移動局C
Mに他局に対する自局の伝播遅延時間を通知する。移動
局CMが制御データD16を受信することにより、移動
局CMは、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
他局に対する伝播遅延時間を把握する。移動局CMは、
移動局CM内の伝播遅延時間値表B6に基づいて、他局
に対する各移動局SL1 〜SL3 の伝播遅延時間のばら
つき(偏差)をそれぞれ計算し、スレーブモードの全移
動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する伝播遅延時間の
偏差の合計値が最も小さい移動局SLを検出したとき、
制御データD8を送信する。
【0196】〔条件2d〕再送要求回数の偏差の合計値
が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の偏差の合計値により評価する。
【0197】実施形態1の〔条件2d〕の場合と同様に
して、移動局SLは再送要求回数値を計算し、再送要求
回数値表B7に該伝播遅延時間値を格納する。そして、
図8に示す再送要求回数通知の制御データD21を用い
て移動局CMに他局に対する自局の再送要求回数を通知
する。移動局CMが制御データD21を受信することに
より、移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL1
〜SL3 の他局に対する再送要求回数を把握する。移動
局CMは、移動局CM内の再送要求回数値表B7に基づ
いて、他局に対する各移動局SL1 〜SL3 の再送要求
回数のばらつき(偏差)をそれぞれ計算し、スレーブモ
ードの全移動局SL1 〜SL3 の中で最も他局に対する
再送要求回数の偏差の合計値が最も少ない移動局SLを
検出したとき、制御データD8を送信する。
【0198】〔条件2e〕電界強度の合計値が最大 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の電界強
度の合計値により評価する。
【0199】前記〔条件2a〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ電界
強度を計算し、その計算結果を移動局CMに通知するこ
とにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動局S
1 〜SL3 の他局に対する電界強度を把握する。
【0200】移動局CMは、移動局CMの電界強度表B
4に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜SL3
電界強度の合計値をそれぞれ計算し、スレーブモードの
全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する電界強度の
合計値が最も大きい移動局SLを検出したとき、制御デ
ータD8を送信する。
【0201】〔条件2f〕受信エラー率の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの受信エラー率の合計値により評価する。
【0202】前記〔条件2b〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ受信
エラー率を計算し、その計算結果を移動局CMに通知す
ることにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 の他局に対する受信エラー率を把握す
る。
【0203】移動局CMは、移動局CM内の受信エラー
率表B5に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜S
3 の受信エラー率の合計値をそれぞれ計算し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する
受信エラー率の合計値が最も小さい移動局SLを検出し
たとき、制御データD8を送信する。
【0204】〔条件2g〕伝播遅延時間の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの伝播遅延時間の合計値により評価する。
【0205】前記〔条件2c〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ伝播
遅延時間を計算し、その計算結果を移動局CMに通知す
ることにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 の他局に対する伝播遅延時間を把握す
る。
【0206】移動局CMは、移動局CM内の伝播遅延時
間表B6に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜S
3 の伝播遅延時間の合計値をそれぞれ計算し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する
伝播遅延時間の合計値が最も小さい移動局SLを検出し
たとき、制御データD8を送信する。
【0207】〔条件2h〕再送要求回数の合計値が最小 他局との間の送受信状態を、他局に対する自局の受信デ
ータの再送要求回数の合計値により評価する。
【0208】前記〔条件2d〕の場合と同様にして、ス
レーブモードの全移動局SL1 〜SL3 がそれぞれ再送
要求回数を計算し、その計算結果を移動局CMに通知す
ることにより、移動局CMは、スレーブモードの全移動
局SL1 〜SL3 の他局に対する再送要求回数を把握す
る。
【0209】移動局CMは、移動局CM内の再送要求回
数表B7に基づいて、他局に対する各移動局SL1 〜S
3 の再送要求回数の合計値をそれぞれ計算し、スレー
ブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で他局に対する
再送要求回数の合計値が最も小さい移動局SLを検出し
たとき、制御データD8を送信する。
【0210】〔条件3〕代用処理による環境変化が最小 移動局CMは、全移動局SL1 〜SL3 の中で代用処理
による環境変化が最も小さい移動局SLを検出したと
き、該移動局SLに制御データD8を送信する。ここ
で、代用処理による環境変化は、実施形態1の〔条件
3〕に示した通りである。
【0211】〔条件3a〕クロックマスタに対する電界
強度が最大 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの電界強度により評価する。
【0212】実施形態1の〔条件3a〕の場合と同様に
して、移動局CMは、各移動局SL1 〜SL3 の移動局
CMに対する電界強度をそれぞれ測定する。これらの電
界強度値が前回の値と変化した場合は、移動局CM内に
ある移動局SL1 〜SL3 に対応した各電界強度表B4
に、上記電界強度値をそれぞれ格納する。このようにし
て、移動局CMは、スレーブモードの全移動局SL1
SL3 に対する電界強度を把握する。
【0213】移動局CMは、上記電界強度表B4に基づ
いて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3 の中で
移動局CMに対する電界強度が最も大きい移動局SLを
検出したとき、制御データD8を送信する。
【0214】〔条件3b〕クロックマスタに対する受信
エラー率が最小 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの受信データの受信エラー率により評価する。
【0215】実施形態1の〔条件3b〕の場合と同様に
して、移動局CMは、各移動局SL1 〜SL3 の移動局
CMに対する受信エラー率を計算する。これらの受信エ
ラー率値が前回の値と変化した場合は、移動局CM内に
ある移動局SL1 〜SL3 に対応した各受信エラー率表
B5に、上記受信エラー率値をそれぞれ格納する。この
ようにして、移動局CMは、スレーブモードの全移動局
SL1 〜SL3 に対する受信エラー率を把握する。
【0216】移動局CMは、上記受信エラー率表B5に
基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
中で移動局CMに対する受信エラー率が最も小さい移動
局SLを検出したとき、制御データD8を送信する。
【0217】〔条件3c〕クロックマスタに対する伝播
遅延時間が最小 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの受信データの伝播遅延時間により評価する。
【0218】実施形態1の〔条件3c〕の場合と同様に
して、移動局CMは、各移動局SL1 〜SL3 の移動局
CMに対する伝播遅延時間を計算する。これらの伝播遅
延時間値が前回の値と変化した場合は、移動局CM内に
ある移動局SL1 〜SL3 に対応した各伝播遅延時間表
B6に、上記伝播遅延時間値をそれぞれ格納する。この
ようにして、移動局CMは、スレーブモードの全移動局
SL1 〜SL3 に対する伝播遅延時間を把握する。
【0219】移動局CMは、上記伝播遅延時間表B6に
基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
中で移動局CMに対する伝播遅延時間が最も小さい移動
局SLを検出したとき、制御データD8を送信する。
【0220】〔条件3d〕クロックマスタに対する再送
要求回数が最小 代用処理による環境変化を、移動局CMに対する移動局
SLの受信データの再送要求回数により評価する。
【0221】実施形態1の〔条件3d〕の場合と同様に
して、移動局CMは、各移動局SL1 〜SL3 の移動局
CMに対する再送要求回数を計算する。これらの再送要
求回数値が前回の値と変化した場合は、移動局CM内に
ある移動局SL1 〜SL3 に対応した各再送要求回数表
B7に、上記再送要求回数値をそれぞれ格納する。この
ようにして、移動局CMは、スレーブモードの全移動局
SL1 〜SL3 に対する再送要求回数を把握する。
【0222】移動局CMは、上記再送要求回数表B7に
基づいて、スレーブモードの全移動局SL1 〜SL3
中で移動局CMに対する再送要求回数が最も小さい移動
局SLを検出したとき、制御データD8を送信する。
【0223】〔条件4〕移動局に割り当てられた番号順 次のクロックマスタの指名は、移動局番号に従うものと
する。即ち、移動局CMは、移動局番号“2”の移動局
SLを検出したとき、制御データD8を送信する。
【0224】以上のように、本実施形態の時分割ディジ
タル移動無線通信システムは、スレーブモードの移動局
を代用クロックマスタとする代用処理として、クロック
マスタが同期用電波の発射を停止する前に代用クロック
マスタとなるべきスレーブモードの移動局を指名し、指
名を受けたスレーブモードの移動局が代用クロックマス
タとなるものとしている。
【0225】前記代用クロックマスタの指名は、(1)
スレーブモードの全移動局の中でクロックマスタとして
の能力が最良の移動局、(2)スレーブモードの全移動
局の中で他の移動局との送受信状態が最良の移動局、あ
るいは(3)スレーブモードの全移動局の中で代用処理
による環境変化が最小の移動局に対して行われるか、も
しくは(4)スレーブモードの全移動局に通し番号(移
動局番号)が付与されることによってその番号に従って
順番に行われる。
【0226】上記(1)の場合には、代用クロックマス
タは通信に支障をきたすことがないので、良好な通信を
維持することが可能となる。(2)の場合には、ネット
ワーク内で他局に対して同等の能力を有する移動局が代
用クロックマスタとなるので、該代用クロックマスタは
どの移動局に対しても良好な通信を行うことができる。
(3)の場合には、クロックマスタの代用処理による環
境変化をできるだけ抑えることができるので、該代用処
理によってエラーが発生するのを最小限に抑えることが
可能となる。(4)の場合には、代用クロックマスタと
なる順序が決まっているので、クロックマスタが代用ク
ロックマスタを指名する処理時間を短縮することができ
る。
【0227】〔実施の形態3〕本発明の実施形態3につ
いて図21、図22、及び図27に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施
形態の図面に示した部材と同一の部材には同一の符号を
付記し、その説明を省略する。
【0228】本実施形態の時分割ディジタル移動無線通
信システムは、実施形態1と同様の構成を備えており、
(1)のクロックマスタの決定、及び(2)の移動局間
の無線通信の処理については実施形態1と同様であり、
(3)の通信中のクロックマスタの代用処理が異なるも
のである。
【0229】従って、ここでは通信中の移動局CMの代
用処理のみについて説明する。本実施形態では、移動局
SLが移動局CMに対して同期用電波一時発射要求(代
用要求)を行い、要求を行った移動局SLが代用クロッ
クマスタとなることを特徴としている。
【0230】図21に示すように、移動局SLは、制御
部18内の内蔵タイマ25の値により、移動局CMが同
期用電波の発射を開始してから一定時間が経過したこと
を検出すると(S91)、その後、自局が同期用電波一
時発射要求の条件を満たすか否かを判断する(S9
2)。S92で同期用電波一時発射要求送信の条件を満
たした場合、移動局SLの電波発射可能時間A2(図3
参照)に設定されている時間が経過する2サイクル前の
スロットR1を使用して、同期用電波一時発射要求の制
御データD8の送信先にクロックマスタを表す“1”を
設定して、該制御データD8を送信する(S93、図2
2の1段目参照)。
【0231】制御データD8を受信した移動局CMは、
上記スロットR1の次のスロットT1を使用して、制御
データD8を送信した移動局SLに同期用電波一時発射
応答の制御データD9を送信する(S99、S100、
図22の2段目参照)。
【0232】移動局SLは、上記制御データD9を受信
すると(S94)、マスタモードに切り替わり、代用ク
ロックマスタとなって、同期用電波の発射を開始する
(S95)。一方、制御データD9を送信した移動局C
Mは、同期用電波の発信を停止する(S101)。
【0233】これより以降のクロックマスタ復帰の動作
は、実施形態1の図17のS55、S56、S61〜S
63と同様である(S102、S103、S96〜S9
8)。
【0234】前記S92における移動局SLによる同期
用電波一時発射要求送信の条件は、図27に示す〔条件
1〕〜〔条件4〕の何れかである。この〔条件1〕〜
〔条件4〕については、実施形態1と同じであるので、
ここでは説明を省略する。但し、〔条件1〕〜〔条件
4〕の何れかを満たした場合、実施形態1では移動局S
Lは同期用電波一時発射応答の制御データD9を送信す
るのに対し、本実施形態では移動局SLは同期用電波一
時発射要求の制御データD8を送信する。
【0235】以上のように、本実施形態の時分割ディジ
タル移動無線通信システムは、スレーブモードの移動局
を代用クロックマスタとする代用処理として、クロック
マスタが同期用電波の発射を停止する前にスレーブモー
ドの移動局がクロックマスタに対して代用要求を行い、
要求を行ったスレーブモードの移動局が代用クロックマ
スタとなるものである。
【0236】前記クロックマスタに対する代用要求は、
(1)スレーブモードの全移動局の中でクロックマスタ
としての能力が最良の移動局、(2)スレーブモードの
全移動局の中で他の移動局との送受信状態が最良の移動
局、(3)スレーブモードの全移動局の中で代用処理に
よる環境変化が最小の移動局によって行われる、あるい
は(4)スレーブモードの全移動局に通し番号(移動局
番号)が付与されることによってその番号に従って順番
に行われる。
【0237】上記(1)の場合には、代用クロックマス
タは通信に支障をきたすことがないので、良好な通信を
維持することが可能となる。(2)の場合には、ネット
ワーク内で他局に対して同等の能力を有する移動局が代
用クロックマスタとなるので、該代用クロックマスタは
どの移動局に対しても良好な通信を行うことができる。
(3)の場合には、代用処理による環境変化をできるだ
け抑えることができるので、該代用処理によってエラー
が発生するのを最小限に抑えることが可能となる。
(4)の場合には、代用クロックマスタとなる順序が決
まっているので、上記(1)〜(3)の場合と比較して
スレーブモードの移動局が代用要求を行う処理時間を短
縮することができる。
【0238】〔実施の形態4〕本発明の実施形態4につ
いて図7、図23、及び図24に基づいて説明すれば、
以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施形態
の図面に示した部材と同一の部材には同一の符号を付記
し、その説明を省略する。
【0239】通常のデータ通信は、「通信の確立→デー
タ交換→通信の切断」の一連の流れに基づいて行われ
る。従って、通信の確立後、前述の送信停止条件等によ
り、データ交換のフェーズでエラーが発生すると、通信
を一旦切断して再度通信の確立を行い、データの交換を
開始しなければならない。例えば、データ交換のフェー
ズにおいて、連続して1000バイトのデータを受信す
るはずが500バイトのデータを受信したところでデー
タがこなくなった場合、通信を切断して再び通信の確立
動作を行った後に、残りの500バイトのデータを受信
することになる。
【0240】本実施形態では、一定時間電波を発射した
後、一定時間電波を停止する必要のある時分割ディジタ
ル移動無線通信システムにおいて、上記のようにデータ
交換の途中でデータがこなくなったときに、通信を切断
して再び通信の確立を行う無駄を省き、効率よく通信を
行うことを目的としている。
【0241】本実施形態の時分割ディジタル移動無線通
信システムは、実施形態1と同様の構成を備えており、
(1)のクロックマスタの決定、及び(2)の移動局間
の無線通信の処理については実施形態1と同様であり、
(3)の通信中のクロックマスタの代用処理の代わりに
データ送信の停止処理を行うものである。
【0242】従って、ここでは上記データ送信の停止処
理についてのみ説明する。図23に示すように、移動局
CMは、同期用電波の発射を停止している間、他のスレ
ーブモードの全移動局SL1 〜SL3 に対してデータの
交換が行えない旨を通知する。即ち、移動局CMは、C
PU29にてスレーブモードの全移動局SL1 〜SL 3
がデータの送信を停止すべき時間を計算し(S11
1)、図7(i)に示すデータ送信一時停止指示の制御
データD10におけるエリアD10aに上記計算された
送信停止時間(ここでは、前記実施形態における電波発
射停止時間と同じものとする)を設定し、送信先に“2
55”を設定して、該制御データD10をスレーブモー
ドの全移動局SL1 〜SL3 に送信する(S112、図
24の1段目)。
【0243】制御データD10を受信した移動局SL
は、移動局SL内の内蔵タイマ25を用いて、制御デー
タD10のエリアD10aに設定されている送信停止時
間だけデータの送信を停止する(S116、S11
7)。その後、上記内蔵タイマ25にて上記送信停止時
間が経過したことを検出すると(S118)、RAM3
0に保存されている送信データの送信を開始する(S1
19)。
【0244】一方、制御データD10を送信した移動局
CMは、移動局SLからのデータの受信を停止する(S
113)。その後、移動局CM内の内蔵タイマ25を用
いて、計算された上記送信停止時間が経過したこと、即
ち同期用電波の発射が可能となったことを検出すると
(S114)、移動局SLからのデータの受信を開始す
る(S115)。
【0245】以上のように、本実施形態における時分割
ディジタル移動無線通信システムは複数の移動局を備え
ており、上記各移動局は、時分割通信に必要な同期確立
を行うために自走クロックでフレームタイミングを規定
して動作するマスタモードと、マスタモードの移動局か
ら送信される同期信号パターンにフレーム同期して動作
するスレーブモードとの2つの動作モードを有してい
る。
【0246】ここで、上記複数の移動局の内の1つをマ
スタモードで動作させ、同期用電波を発射させるクロッ
クマスタとし、残りの移動局をスレーブモードで動作さ
せることによって、上記複数の移動局間で無線通信を行
っているときに、上記同期用電波の発射を一定時間停止
しなければならない制限がある場合、上記クロックマス
タは同期用電波の発射を停止している一定時間の間のデ
ータ通信の接続状態を保ち、該一定時間が経過するとデ
ータ交換を再開することを特徴としている。
【0247】この構成によれば、送信停止条件により同
期用電波の発射を一定時間停止しなければならない場合
でも、データ通信の接続状態は保たれており、上記一定
時間が経過して同期用電波の発射が可能となったときに
データの交換を再開することができる。これにより、デ
ータ交換のフェーズで途中でデータがこなくなっても、
通信を一旦切断して再度通信の確立を行うことなく、直
ちにデータの交換を再開することができるので、効率の
よい通信を行うことが可能となる。
【0248】尚、上記実施形態では、移動局CM内の内
蔵タイマ25を用いて送信停止時間が経過したことを検
出したときにデータの受信を再開する構成としたが、こ
れに限られることはない。即ち、図24の2段目に示す
ように、移動局SLが送信停止時間が経過する直前のス
ロットR1を使用して、クロックマスタ復帰要求の制御
データD7を送信し、移動局CMが該制御データD7を
受信したときにデータの受信を再開する構成としてもよ
い。
【0249】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項に1記載
の時分割ディジタル移動無線通信システムは、各移動局
が、時分割通信に必要な同期確立を行うために自走クロ
ックでフレームタイミングを規定して動作するマスタモ
ードと、マスタモードの移動局から送信される同期信号
パターンにフレーム同期して動作するスレーブモードと
の2つの動作モードを有し、上記複数の移動局の内の1
つをマスタモードで動作させ、同期用電波を発射させる
クロックマスタとし、残りの移動局をスレーブモードで
動作させることによって、上記複数の移動局間で無線通
信を行っているときに、上記同期用電波の発射を一定時
間停止しなければならない制限がある場合、上記クロッ
クマスタ以外のスレーブモードの全移動局の内の1つを
マスタモードに切り替えて上記一定時間のみ代用クロッ
クマスタとする構成である。
【0250】上記クロックマスタの代用処理としては、
3つの考え方がある。即ち、第1の考え方は、クロック
マスタが同期用電波の発射を停止する前にスレーブモー
ドの全移動局に対して代用要求を行い、要求を受けたス
レーブモードの全移動局の中でクロックマスタに対して
最初に応答したスレーブモードの移動局が代用クロック
マスタとなるものである。
【0251】第2の考え方は、クロックマスタが同期用
電波の発射を停止する前に代用クロックマスタとなるべ
きスレーブモードの移動局を指名し、指名を受けたスレ
ーブモードの移動局が代用クロックマスタとなるもので
ある。
【0252】第3の考え方は、クロックマスタが同期用
電波の発射を停止する前にスレーブモードの移動局がク
ロックマスタに対して代用要求を行い、要求を行ったス
レーブモードの移動局が代用クロックマスタとなるもの
である。
【0253】これにより、クロックマスタが一定時間同
期用電波の発射を停止しなければならない場合でも、ス
レーブモードの全移動局の内の1つが上記一定時間のみ
代用クロックマスタとなるので、連続した通信を実現す
ることができ、効率よく通信を行うことが可能となると
いう効果を奏する。
【0254】また、クロックマスタからの代用要求に対
するスレーブモードの移動局の応答条件、クロックマス
タの指名条件、あるいはクロックマスタに対する代用要
求送信の条件を、種々に設定することにより、リアルタ
イムに変化する通信状態、及び移動局の状態に応じて、
最も良好な通信環境を提供することが可能となるという
効果を奏する。
【0255】また、本発明の請求項17に記載の時分割
ディジタル移動無線通信システムは、各移動局が、時分
割通信に必要な同期確立を行うために自走クロックでフ
レームタイミングを規定して動作するマスタモードと、
マスタモードの移動局から送信される同期信号パターン
にフレーム同期して動作するスレーブモードとの2つの
動作モードを有し、上記複数の移動局の内の1つをマス
タモードで動作させ、同期用電波を発射させるクロック
マスタとし、残りの移動局をスレーブモードで動作させ
ることによって、上記複数の移動局間で無線通信を行っ
ているときに、上記同期用電波の発射を一定時間停止し
なければならない制限がある場合、上記クロックマスタ
は同期用電波の発射を停止している一定時間の間のデー
タ通信の接続状態を保ち、該一定時間が経過するとデー
タ交換を再開するようになっており、上記クロックマス
タは、上記一定時間をスレーブモードの移動局に送信す
ることで、データの交換が行えない旨を通知する構成で
ある。
【0256】これにより、送信停止条件等によりデータ
交換のフェーズでデータがこなくなった場合でも、通信
を一旦切断して再度通信の確立を行うことなく、直ちに
データの交換を再開することができるので、効率のよい
通信を行うことが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施形態1における時分割ディ
ジタル移動無線通信システムを構成する移動局の構成を
示すブロック図である。
【図2】上記移動局間の通信状態を示す説明図である。
【図3】上記移動局におけるROM内に格納された制御
用の値を示すブロック図である。
【図4】上記ROM内に格納された他の制御用の値を示
すブロック図である。
【図5】(a)〜(g)は、上記移動局におけるRAM
内に格納された表を示す説明図である。
【図6】上記RAM内に格納されたPS−IDと移動局
番号の対応表を示す説明図である。
【図7】(a)〜(i)は、通信データあるいは制御デ
ータの構成を示す説明図である。
【図8】(a)〜(j)は、さらに他の制御データの構
成を示す説明図である。
【図9】上記移動局間通信におけるタイムスロットを示
す説明図である。
【図10】電源投入によるクロックマスタの決定動作を
示すフローチャートである。
【図11】送信データ保有によるクロックマスタの決定
動作を示すフローチャートである。
【図12】移動局番号の設定動作を示すフローチャート
である。
【図13】クロックマスタのデータの送受信動作を示す
フローチャートである。
【図14】スレーブモードの移動局のデータの送受信動
作を示すフローチャートである。
【図15】上記移動局間通信のデータの送受信動作を示
す説明図である。
【図16】クロックマスタからの同期用電波一時発射要
求に対してスレーブモードの移動局が応答を行う場合の
タイムスロットを示す説明図である。
【図17】クロックマスタからの同期用電波一時発射要
求により、代用処理が行われる場合のフローチャートで
ある。
【図18】(a)はクロックマスタのRAM内に格納さ
れた表を、(b)〜(d)はスレーブモードの各移動局
のRAM内に格納された表をそれぞれ示す説明図であ
る。
【図19】検査用データ発射要求の制御データ、及び検
査用データ発射応答の制御データの送受信を行う場合の
タイムスロットを示す説明図である。
【図20】本発明にかかる実施形態2における時分割デ
ィジタル移動無線通信システムにおいて、クロックマス
タが代用クロックマスタを指名することにより、代用処
理が行われる場合のフローチャートである。
【図21】本発明にかかる実施形態3における時分割デ
ィジタル移動無線通信システムにおいて、スレーブモー
ドの移動局からの同期用電波一時発射要求により、代用
処理が行われる場合のフローチャートである。
【図22】スレーブモードの移動局からの同期用電波一
時発射要求に対してクロックマスタが応答を行う場合の
タイムスロットを示す説明図である。
【図23】本発明にかかる実施形態4における時分割デ
ィジタル移動無線通信システムにおいて、通信の接続状
態を保持したまま、データの送信を一定時間停止する場
合のフローチャートである。
【図24】スレーブモードの移動局がクロックマスタ復
帰要求を送信する場合のタイムスロットを示す説明図で
ある。
【図25】クロックマスタからの同期用電波一時発射要
求に対するスレーブモードの移動局の同期用電波一時発
射応答送信の条件を示す説明図である。
【図26】代用クロックマスタの指名条件を示す説明図
である。
【図27】スレーブモードの移動局による同期用電波一
時発射要求送信の条件を示す説明図である。
【符号の説明】
18 制御部 21 受信レベル検出部 22 エラー検出部 23 伝播遅延時間測定部 24 同期信号検出部 25 内蔵タイマ 26 電池容量監視部 27 CPU監視部 28 ROM 29 CPU 30 RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 和弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−298687(JP,A) 特開 昭61−172442(JP,A) 特開 平7−66766(JP,A) 特開 平4−358427(JP,A) 実開 平5−97142(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の移動局を備えた時分割ディジタル移
    動無線通信システムにおいて、 上記各移動局は、時分割通信に必要な同期確立を行うた
    めに自走クロックでフレームタイミングを規定して動作
    するマスタモードと、マスタモードの移動局から送信さ
    れる同期信号パターンにフレーム同期して動作するスレ
    ーブモードとの2つの動作モードを有し、 上記複数の移動局の内の1つをマスタモードで動作さ
    せ、同期用電波を発射させるクロックマスタとし、残り
    の移動局をスレーブモードで動作させることによって、
    上記複数の移動局間で無線通信を行っているときに、上
    記同期用電波の発射を一定時間停止しなければならない
    制限がある場合、上記クロックマスタ以外のスレーブモ
    ードの全移動局の内の1つをマスタモードに切り替えて
    上記一定時間のみ代用クロックマスタとする代用処理を
    行うことを特徴とする時分割ディジタル移動無線通信シ
    ステム。
  2. 【請求項2】前記代用処理において、クロックマスタは
    同期用電波の発射を停止する前にスレーブモードの全移
    動局に対して代用要求を行い、要求を受けたスレーブモ
    ードの全移動局の中でクロックマスタに対して最初に応
    答したスレーブモードの移動局が代用クロックマスタと
    なることを特徴とする請求項1に記載の時分割ディジタ
    ル移動無線通信システム。
  3. 【請求項3】前記クロックマスタからの代用要求に対す
    るスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモードの
    全移動局の中で、クロックマスタとしての能力が最良の
    移動局によって行われることを特徴とする請求項2に記
    載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  4. 【請求項4】前記クロックマスタからの代用要求に対す
    るスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモードの
    全移動局の中で、他の移動局との送受信状態が最良の移
    動局によって行われることを特徴とする請求項2に記載
    の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  5. 【請求項5】前記クロックマスタからの代用要求に対す
    るスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモードの
    全移動局の中で、代用処理による環境変化が最小の移動
    局によって行われることを特徴とする請求項2に記載の
    時分割ディジタル移動無線通信システム。
  6. 【請求項6】前記クロックマスタからの代用要求に対す
    るスレーブモードの移動局の応答は、スレーブモードの
    全移動局に通し番号が付与されることによってその番号
    に従って順番に行われることを特徴とする請求項2に記
    載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  7. 【請求項7】前記代用処理において、クロックマスタは
    同期用電波の発射を停止する前に代用クロックマスタと
    なるべきスレーブモードの移動局を指名し、指名を受け
    たスレーブモードの移動局が代用クロックマスタとなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の時分割ディジタル移
    動無線通信システム。
  8. 【請求項8】前記代用クロックマスタの指名は、スレー
    ブモードの全移動局の中で、クロックマスタとしての能
    力が最良の移動局に対して行われることを特徴とする請
    求項7に記載の時分割ディジタル移動無線通信システ
    ム。
  9. 【請求項9】前記代用クロックマスタの指名は、スレー
    ブモードの全移動局の中で、他の移動局との送受信状態
    が最良の移動局に対して行われることを特徴とする請求
    項7に記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  10. 【請求項10】前記代用クロックマスタの指名は、スレ
    ーブモードの全移動局の中で、代用処理による環境変化
    が最小の移動局に対して行われることを特徴とする請求
    項7に記載の時分割ディジタル移動無線通信システム。
  11. 【請求項11】前記代用クロックマスタの指名は、スレ
    ーブモードの全移動局に通し番号が付与されることによ
    ってその番号に従って順番に行われることを特徴とする
    請求項7に記載の時分割ディジタル移動無線通信システ
    ム。
  12. 【請求項12】前記代用処理において、クロックマスタ
    が同期用電波の発射を停止する前にスレーブモードの移
    動局がクロックマスタに対して代用要求を行い、要求を
    行ったスレーブモードの移動局が代用クロックマスタと
    なることを特徴とする請求項1に記載の時分割ディジタ
    ル移動無線通信システム。
  13. 【請求項13】前記クロックマスタに対する代用要求
    は、スレーブモードの全移動局の中で、クロックマスタ
    としての能力が最良の移動局によって行われることを特
    徴とする請求項12に記載の時分割ディジタル移動無線
    通信システム。
  14. 【請求項14】前記クロックマスタに対する代用要求
    は、スレーブモードの全移動局の中で、他の移動局との
    送受信状態が最良の移動局によって行われることを特徴
    とする請求項12に記載の時分割ディジタル移動無線通
    信システム。
  15. 【請求項15】前記クロックマスタに対する代用要求
    は、スレーブモードの全移動局の中で、代用処理による
    環境変化が最小の移動局によって行われることを特徴と
    する請求項12に記載の時分割ディジタル移動無線通信
    システム。
  16. 【請求項16】前記クロックマスタに対する代用要求
    は、スレーブモードの全移動局に通し番号が付与される
    ことによってその番号に従って順番に行われることを特
    徴とする請求項12に記載の時分割ディジタル移動無線
    通信システム。
  17. 【請求項17】複数の移動局を備えた時分割ディジタル
    移動無線通信システムにおいて、 上記各移動局は、時分割通信に必要な同期確立を行うた
    めに自走クロックでフレームタイミングを規定して動作
    するマスタモードと、マスタモードの移動局から送信さ
    れる同期信号パターンにフレーム同期して動作するスレ
    ーブモードとの2つの動作モードを有し、 上記複数の移動局の内の1つをマスタモードで動作さ
    せ、同期用電波を発射させるクロックマスタとし、残り
    の移動局をスレーブモードで動作させることによって、
    上記複数の移動局間で無線通信を行っているときに、上
    記同期用電波の発射を一定時間停止しなければならない
    制限がある場合、上記クロックマスタは同期用電波の発
    射を停止している一定時間の間のデータ通信の接続状態
    を保ち、該一定時間が経過するとデータ交換を再開する
    ようになっており、 上記クロックマスタは、上記一定時間をスレーブモード
    の移動局に送信することで、データの交換が行えない旨
    を通知する ことを特徴とする時分割ディジタル移動無線
    通信システム。
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