JP3516645B2 - 磁気センサ素子、磁気センサ装置および電流センサ装置 - Google Patents

磁気センサ素子、磁気センサ装置および電流センサ装置

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JP3516645B2
JP3516645B2 JP2000270306A JP2000270306A JP3516645B2 JP 3516645 B2 JP3516645 B2 JP 3516645B2 JP 2000270306 A JP2000270306 A JP 2000270306A JP 2000270306 A JP2000270306 A JP 2000270306A JP 3516645 B2 JP3516645 B2 JP 3516645B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的大きな磁界
を測定するための磁気センサ素子、磁気センサ装置およ
びこれらを利用して大電流を非接触で測定するための電
流センサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題や資源エネルギー問題に
関する社会的要請から、電気ハイブリッド自動車、燃料
電池、太陽光発電等が実用化されてきている。これらの
技術は、直流大電流を取り扱うため、直流大電流を測定
するための電流センサ装置を必要とする点で共通してい
る。そのため、安価で信頼性の高い直流大電流センサ装
置の開発は社会的要請となっている。
【0003】一般に、直流大電流を非接触で測定する方
法としては、電流が作る磁界を磁気センサ素子で検出す
る方法が採られる。従来、このための磁気センサ素子と
してはホール素子が多く用いられていた。
【0004】また、本発明者等によって、安定性に優れ
るインダクタンス変化型の磁気センサ素子、すなわちフ
ラックスゲート素子を用いた磁気センサ装置や電流セン
サ装置も提案されている。ここで、フラックスゲート素
子を用いた磁界の検出の原理について簡単に説明する。
フラックスゲート素子は、磁芯入りコイルを有してい
る。磁芯入りコイルは、コイル電流がある値より大きく
なると磁芯が飽和するので、そのインダクタンスが減少
する。ここで、インダクタンスが例えば半減するような
バイアス電流をコイルに流しておき、磁芯に外部から磁
界を与えると、与えた磁界の方向および大きさに応じた
インダクタンス変化が生じる。そのため、このインダク
タンス変化から与えられた磁界を検出することができ
る。磁芯には、棒状磁芯またはドラム型磁芯が用いられ
ている。
【0005】ところが、上記の磁芯入りコイルのインダ
クタンス変化は、外部磁界に対し直線性が悪い上に、か
なり急峻である。このことは、磁気センサ装置や電流セ
ンサ装置のリニアリティを悪くすると共に、測定範囲を
狭める。
【0006】この欠点を避けるための技術としては負帰
還法がある。負帰還法は、被測定磁界と絶対値が等し
く、被測定磁界に対して逆極性となる帰還磁界を磁気セ
ンサ素子に加え、磁気センサ素子が常にゼロに近い磁界
の中で動作するようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、負帰還
法を採用した場合には、回路構成が複雑になりセンサ装
置が高価になること、センサ装置の動作を高速化しにく
いこと、帰還ループが新たな動作不安定要因をもたらす
こと等の不具合がある。
【0008】一方、自動車用等の用途では、応答が速
く、安価なことが優先され、リニアリティの優先順位が
低い場合がある。この場合には、負帰還法を採用するの
は価格的に困難である。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、簡単な構成で、測定範囲を広げるこ
とができるようにした磁気センサ素子、磁気センサ装置
および電流センサ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気センサ素子
は、磁芯と、磁芯に巻回されたコイルとを備え、被測定
磁界を含む印加磁界に応じてコイルのインダクタンスが
変化する磁気センサ素子であって、コイルが発生する磁
界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によって、イン
ダクタンスが変化する被測定磁界の範囲が異なるもので
ある。
【0011】本発明の磁気センサ素子では、コイルが発
生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によっ
てインダクタンスが変化する被測定磁界の範囲が異なる
ことから、磁気センサ素子全体として測定可能な磁界の
範囲が広くなる。
【0012】本発明の磁気センサ素子において、コイル
が発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の位置に
よってインダクタンスが変化する被測定磁界の範囲が異
なるように、コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気
センサ素子の位置によってコイルが巻回されている部分
の磁芯の断面積が変化していてもよい。この場合、磁芯
の断面積は、段階的に変化していてもよいし、連続的に
変化していてもよい。
【0013】また、本発明の磁気センサ素子において、
コイルは、バイアス磁界を発生させるためのバイアス電
流が供給されるものであると共に、コイルが発生する磁
界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によってインダ
クタンスが変化する被測定磁界の範囲が異なるように、
コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の
位置によってコイルの形態が変化していてもよい。この
場合、コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ
素子の位置によって、コイルの形態として磁芯の単位長
さ当たりの巻数が変化していてもよい。
【0014】また、本発明の磁気センサ素子において、
コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の
位置によってインダクタンスが変化する被測定磁界の範
囲が異なるように、コイルが発生する磁界の方向に沿っ
た磁気センサ素子の位置によって磁芯の磁気特性が変化
していてもよい。
【0015】本発明の磁気センサ装置は、磁芯と、磁芯
に巻回されたコイルとを有し、被測定磁界を含む印加磁
界に応じてコイルのインダクタンスが変化する磁気セン
サ素子と、コイルのインダクタンスの変化を検出するこ
とにより、被測定磁界を検出する検出手段とを備え、磁
気センサ素子として、上記の本発明の磁気センサ素子を
用いるものである。
【0016】本発明の電流センサ装置は、磁芯と、磁芯
に巻回されたコイルとを有し、被測定電流によって発生
する被測定磁界を含む印加磁界に応じてコイルのインダ
クタンスが変化する磁気センサ素子と、コイルのインダ
クタンスの変化を検出することにより、被測定磁界を検
出する検出手段とを備え、磁気センサ素子として、上記
の本発明の磁気センサ素子を用いるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施の形態]図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る磁気センサ素子および磁気センサ装置を示す回
路図である。本実施の形態に係る磁気センサ装置は、磁
気飽和特性を有する磁芯1と、この磁芯1に巻回された
コイル2とを備えている。磁芯1およびコイル2は、本
実施の形態に係る磁気センサ素子を構成している。ま
た、磁芯1およびコイル2は、被測定磁界を含む印加磁
界に応じてコイル2のインダクタンスが変化するインダ
クタンス変化型の磁気センサ素子、すなわちフラックス
ゲート素子を構成している。コイル2の一端には、後述
する駆動部が接続されている。
【0018】磁気センサ装置は、更に、コイル2に対し
て直列に接続されたインダクタンス素子4を備えてい
る。インダクタンス素子4は、コイル2のインダクタン
ス値の変化を検出するための素子である。インダクタン
ス素子4は、例えば、一端がコイル2の他端に接続さ
れ、他端が接地されたコイルよりなる。
【0019】磁気センサ装置は、更に、コイル2に励振
電流を供給してコイル2を駆動する駆動部を備えてい
る。励振電流は、ピーク時には磁芯1が飽和領域に入る
ような交流電流とする。なお、本出願において、磁芯の
飽和領域とは、磁界の絶対値が、磁芯の透磁率が最大透
磁率となるときの磁界の絶対値より大きい領域をいう。
【0020】駆動部は、以下のように構成された自励発
振回路となっている。すなわち、この自励発振回路は、
発振の継続のために用いられる増幅素子として、発振波
形が正側のときに動作するNPN型トランジスタ21
と、発振波形が負側のときに動作するPNP型トランジ
スタ31とを有している。NPN型トランジスタ21と
PNP型トランジスタ31は、同一の半導体基板(ウェ
ハ)上に形成されているのが好ましい。
【0021】NPN型トランジスタ21のベースは、共
振用コンデンサ22の一端に接続されている。PNP型
トランジスタ31のベースは、共振用コンデンサ32の
一端に接続されている。共振用コンデンサ22,32の
各他端はコイル2の一端に接続されている。
【0022】また、NPN型トランジスタ21のベース
は、帰還用コンデンサ23の一端に接続されている。P
NP型トランジスタ31のベースは、帰還用コンデンサ
33の一端に接続されている。帰還用コンデンサ23,
33の各他端は帰還用コンデンサ30の一端に接続され
ている。帰還用コンデンサ30の他端は接地されてい
る。
【0023】NPN型トランジスタ21のエミッタとP
NP型トランジスタ31のエミッタは、互いに接続され
ていると共に、帰還用コンデンサ23,33の接続点に
接続されている。
【0024】NPN型トランジスタ21のベースは、バ
イアス用抵抗24を介して電源入力端25に接続されて
いる。また、NPN型トランジスタ21のコレクタは電
源入力端25に接続されている。
【0025】PNP型トランジスタ31のベースは、バ
イアス用抵抗34を介して接地されている。また、PN
P型トランジスタ31のコレクタは接地されている。
【0026】このような構成の駆動部において、コイル
2、インダクタンス素子4およびコンデンサ22,2
3,30,32,33は、自励発振回路における直列共
振回路を構成している。すなわち、直列共振回路は、コ
イル2を一部に含んでいる。
【0027】図1におけるコンデンサ22,23,3
0,32,33のキャパシタンスをそれぞれCS1
B1,CE,CS2,CB2とすると、CS1,CS2<<CB1
B2およびCS1,CS2<<CEとした場合には、図1に示
した自励発振回路はクラップ発振回路となる。また、C
S1,CS2>>CB1,CB2およびCS1,CS2>>CEとした場
合には、図1に示した自励発振回路はコルピッツ発振回
路となる。
【0028】本実施の形態に係る磁気センサ装置は、更
に、コイル2のインダクタンスの変化を検出することに
より被測定磁界を検出する検出手段としての検出部を備
えている。この検出部は、一端がコイル2とインダクタ
ンス素子4との接続点に接続されたコンデンサ41と、
一端がコンデンサ41の他端に接続され、他端が接地さ
れた抵抗42とを有している。コンデンサ41と抵抗4
2は、インダクタンス素子4の両端に発生する電圧を微
分する微分回路を構成している。
【0029】検出部は、更に、アノードがコンデンサ4
1と抵抗42との接続点に接続されたダイオード43
と、一端がダイオード43のカソードに接続され、他端
が接地されたコンデンサ44と、カソードがコンデンサ
41と抵抗42との接続点に接続されたダイオード45
と、一端がダイオード45のアノードに接続され、他端
が接地されたコンデンサ46とを有している。ダイオー
ド43とコンデンサ44は、微分回路の出力信号の正の
ピーク値をホールドする正ピークホールド回路を構成し
ている。ダイオード45とコンデンサ46は、微分回路
の出力信号の負のピーク値をホールドする負ピークホー
ルド回路を構成している。
【0030】検出部は、更に、一端がダイオード43と
コンデンサ44との接続点に接続され、他端が出力端4
9に接続された抵抗47と、一端がダイオード45とコ
ンデンサ46との接続点に接続され、他端が出力端49
に接続された抵抗48とを有している。抵抗47,48
は、正ピークホールド回路の出力信号と負ピークホール
ド回路の出力信号とを加算する抵抗加算回路を構成して
いる。
【0031】本実施の形態では、コイル2が発生する磁
界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によってインダ
クタンスが変化する被測定磁界の範囲が異なるように、
コイル2が発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子
の位置によってコイル2が巻回されている部分の磁芯1
の断面積が変化している。磁芯1の断面積は、段階的に
変化していてもよいし、連続的に変化していてもよい。
図1には、特に、磁芯1の断面積が段階的に変化する例
を示している。すなわち、図1に示した磁芯1は、軸方
向に垂直な断面が所定の第1の断面積を有する第1の芯
部1aと、軸方向に垂直な断面が第1の断面積よりも大
きな所定の第2の断面積を有する第2の芯部1bとを含
んでいる。第1の芯部1aと第2の芯部1bは、磁気特
性が同じ磁性材料よりなり、軸方向に沿って配置されて
いる。また、コイル2は、第1の芯部1aに巻回された
第1のコイル部2aと、第2の芯部1bに巻回された第
2のコイル部2bとを含んでいる。第1のコイル部2a
と第2のコイル部2bは直列に接続されている。なお、
磁芯1の軸方向は、コイル2が発生する磁界の方向と一
致する。
【0032】ここで、本発明において磁界の測定範囲を
広げるための原理について説明する。インダクタンス変
化型の磁気センサ素子におけるコイルのインダクタンス
の変化は、磁芯が磁気飽和するために起こる現象であ
る。磁芯に加わる印加磁界はバイアス磁界と被測定磁界
の和である。バイアス磁界は、通常、コイルに流すバイ
アス電流によって、コイルより発生される。
【0033】ところで、コイルが発生するバイアス磁界
は、コイルの形状に従った強度分布を持つので、被測定
磁界が一定だとしても磁芯に加わる磁界は強度分布を持
つ。従って、磁芯は、全体が同じように飽和するのでは
なく、磁界の強度に応じて、部分毎に飽和領域の大きさ
および飽和の程度が変化する。磁芯全体が同じように飽
和するのであれば、磁気センサ素子における印加磁界の
変化に対するコイルのインダクタンスの変化を表すイン
ダクタンス変化曲線は、磁芯のB(磁束密度)−H(磁
界)曲線(H−μ(透磁率)曲線と等価)で定まってし
まう。しかし、実際には、上記のように磁芯は部分毎に
異なる態様で飽和し得る。そこで、磁芯の部分毎に飽和
の態様を変えることにより、インダクタンスが変化する
被測定磁界の範囲がより大きくなるように、磁気センサ
素子全体におけるインダクタンス変化曲線の形を変える
ことができる。
【0034】磁気センサ素子全体について、インダクタ
ンスが変化する被測定磁界の範囲がより大きくなるよう
にするには、コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気
センサ素子の位置によって、インダクタンスが変化する
被測定磁界の範囲が異なるようにすればよい。そのため
の方法としては、以下のような方法が考えられる。第1
の方法は、コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気セ
ンサ素子の位置によってコイルが巻回されている部分の
磁芯の断面積を変化させる方法である。第2の方法は、
コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の
位置によってコイルの形態を変化させて、磁気センサ素
子の位置によってバイアス磁界を変化させる方法であ
る。第3の方法は、コイルが発生する磁界の方向に沿っ
た磁気センサ素子の位置によって磁芯の磁気特性を変化
させる方法である。本実施の形態は第1の方法を用い、
後述する第2の実施の形態は第2の方法を用い、後述す
る第3の実施の形態は第3の方法を用いている。
【0035】次に、図2を参照して、本実施の形態に係
る磁気センサ素子の作用について説明する。本実施の形
態に係る磁気センサ素子では、磁芯1は、第1の断面積
を有する第1の芯部1aと、第1の断面積よりも大きな
第2の断面積を有する第2の芯部1bとを含む。また、
コイル2は、第1の芯部1aに巻回された第1のコイル
部2aと、第2の芯部1bに巻回された第2のコイル部
2bとを含んでいる。
【0036】図2では、磁気センサ素子を、第1の芯部
1aと第1のコイル部2aからなる第1の部分素子と、
第2の芯部1bと第2のコイル部2bからなる第2の部
分素子とに分け、各部分素子毎に、軸方向の印加磁界の
変化に対するコイル部のインダクタンスの変化を表すイ
ンダクタンス変化曲線を示している。図2において、符
号101は第1の部分素子におけるコイル部2aのイン
ダクタンス変化曲線を示し、符号102は第2の部分素
子におけるコイル部2bのインダクタンス変化曲線を示
している。簡単のため、印加磁界がゼロのときの第1の
コイル部2aと第2のコイル部2bのインダクタンスは
同一値Lとする。また、図2では、印加磁界が正の値の
領域におけるインダクタンス変化曲線のみを示している
が、印加磁界が負の値の領域におけるインダクタンス変
化曲線は、印加磁界ゼロの位置を中心として、印加磁界
が正の値の領域におけるインダクタンス変化曲線と対称
となる。
【0037】図2に示したように、第1の部分素子にお
けるインダクタンス変化曲線101と、第2の部分素子
におけるインダクタンス変化曲線102とでは、インダ
クタンスがほぼ直線的に変化する印加磁界の範囲が異な
っていると共に、これら2つの領域は隣接している。
【0038】本実施の形態に係る磁気センサ素子は、第
1の芯部1aと第2の芯部1bとを軸方向に沿って配置
し、第1のコイル部2aと第2のコイル部2bとを直列
に接続したものに相当する。本実施の形態に係る磁気セ
ンサ素子におけるコイル2のインダクタンス変化曲線
を、図2において符号103で示す。このインダクタン
ス変化曲線103におけるインダクタンスは、インダク
タンス変化曲線101におけるインダクタンスとインダ
クタンス変化曲線102におけるインダクタンスとを加
算した値となる。インダクタンス変化曲線103では、
第1の部分素子におけるインダクタンス変化曲線101
や、第2の部分素子におけるインダクタンス変化曲線1
02に比べて、インダクタンスがほぼ直線的に変化する
印加磁界の範囲がほぼ2倍になっている。インダクタン
スがほぼ直線的に変化する印加磁界の範囲では、インダ
クタンスの変化から被測定磁界を検出することが可能で
ある。例えば、図2に示したように、インダクタンスが
ほぼ直線的に変化する印加磁界の範囲のほぼ中心位置に
対応するバイアス磁界Bが磁気センサ素子に印加される
ように、コイル2にバイアス電流を供給し、被測定磁界
がゼロのときのインダクタンスを基準としてインダクタ
ンスの変化を検出すれば、正逆両方向の被測定磁界を検
出することができる。このように、本実施の形態に係る
磁気センサ素子によれば、磁芯の断面積を変化させない
場合に比べて、測定可能な磁界の範囲をほぼ2倍に拡大
することができる。
【0039】なお、図2を用いた説明では、磁芯1の断
面積が段階的に変化する場合について説明したが、磁芯
1の断面積が連続的に変化する場合には、磁気センサ素
子を、軸方向に沿って配列された多数の微小部分に分け
て考えれば、磁芯1の断面積が段階的に変化する場合と
同様のことが言える。
【0040】次に、図3ないし図7を参照して、本実施
の形態に係る磁気センサ素子の具体的な構成の5つの例
について説明する。
【0041】図3は、磁芯の断面積が段階的に変化する
磁気センサ素子の一例を示している。この磁気センサ素
子では、ボビン51内に磁芯1が配置されている。磁芯
1は、第1の断面積を有する第1の芯部1aと、第1の
断面積よりも大きな第2の断面積を有する第2の芯部1
bからなる。ボビン51は、第1の芯部1aに対応する
部分と、第2の芯部1bに対応する部分とに仕切られ、
各部分にそれぞれコイル2の第1のコイル部2aと第2
のコイル部2bが巻回されている。なお、この例では、
磁芯1において断面積が変化する箇所が1箇所である
が、断面積が変化する箇所が複数であってもよい。ま
た、第1のコイル部2aと第2のコイル部2bとの間に
間隔を設けずに、第1のコイル部2aと第2のコイル部
2bを連続的に配置してもよい。
【0042】図4は、磁芯の断面積が段階的に変化する
磁気センサ素子の他の例を示している。この磁気センサ
素子では、磁芯1は、中間鍔付きのドラム型磁芯になっ
ている。すなわち、磁芯1は、外側鍔1c、第1の芯部
1a、中間鍔1e、第2の芯部1b、外側鍔1dが、こ
の順に配置された構造になっている。第1の芯部1aに
はコイル2の第1のコイル部2aが巻回され、第2の芯
部1bにはコイル2の第2のコイル部2bが巻回されて
いる。なお、この例では、磁芯1において断面積が変化
する箇所(中間鍔が配置される箇所)が1箇所である
が、断面積が変化する箇所が複数であってもよい。ま
た、中間鍔を設けずに、断面積が段階的に変化する磁芯
1に、コイル2を連続的に巻回してもよい。
【0043】図5は、磁芯の断面積が連続的に変化する
磁気センサ素子の一例を示している。この磁気センサ素
子では、ボビン52内に磁芯1が配置されている。磁芯
1は、軸方向の一方の端部の面積が他方の端部の面積よ
りも大きく、両端部間において断面積が連続的に変化す
る形状をなしている。ボビン52には、コイル2が連続
的に巻回されている。
【0044】図6は、磁芯の断面積が連続的に変化する
磁気センサ素子の他の例を示している。この磁気センサ
素子では、ボビン52内に磁芯1が配置されている。磁
芯1は、軸方向の中央部分の断面積が両端部の面積より
も小さく、中央部分と各端部との間において断面積が連
続的に変化する形状をなしている。ボビン52には、コ
イル2が連続的に巻回されている。
【0045】図7は、磁芯の断面積が連続的に変化する
磁気センサ素子の更に他の例を示している。この磁気セ
ンサ素子では、磁芯1は、軸方向の中央部分の断面積が
両端部の面積よりも小さく、中央部分と各端部との間に
おいて断面積が連続的に変化する形状をなしている。コ
イル2は、磁芯1に対して連続的に巻回されている。
【0046】次に、本実施の形態に係る磁気センサ装置
の作用について説明する。本実施の形態に係る磁気セン
サ装置では、自励発振回路よりなる駆動部によって、磁
芯1が飽和領域に達するような交流の励振電流がコイル
2に供給されて、コイル2が駆動される。励振電流は、
電源電圧で制限される電流値に対して、自励発振回路に
おける直列共振回路のQ値倍となる。励振電流によっ
て、コイル2より、絶対値が等しい正負のバイアス磁界
が交互に発生される。
【0047】励振電流のピーク値付近で磁芯1が飽和領
域に達すると、コイル2のインダクタンス値が急減する
ため、励振電流は急増する。被測定磁界がないときに
は、励振電流の正負の各ピーク時におけるインダクタン
スは等しく、励振電流の正負の各ピーク値の絶対値は等
しい。コイル2に被測定磁界が加わると、励振電流の正
負の一方のピーク時におけるインダクタンスは減少し、
他方のピーク時におけるインダクタンスは増加するの
で、励振電流の正負の各ピーク時におけるインダクタン
スの差はゼロ以外の値を持つ。この値は、被測定磁界の
方向と大きさに依存するので、この値に検出することに
よって被測定磁界を測定することができる。
【0048】励振電流の波形を2回微分すれば、急増し
た部分の電流波形に相似な逆位相の出力を検出すること
ができる。本実施の形態では、コイル2の励振電流は、
インダクタンス素子4および微分回路(コンデンサ41
および抵抗42)で2回微分され、励振電流の正負の各
ピーク値を表す、互いに逆極性のスパイク状電圧信号と
なる。この正負のスパイク状電圧信号の各ピーク値は、
正ピークホールド回路(ダイオード43およびコンデン
サ44)および負ピークホールド回路(ダイオード45
およびコンデンサ46)によってホールドされ、加算回
路(抵抗47,48)によって加算されて、被測定磁界
に対応した出力信号として出力端49より出力される。
【0049】本実施の形態では、前述のように、コイル
2が発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の位置
によってインダクタンスが変化する被測定磁界の範囲が
異なるように、コイル2が発生する磁界の方向に沿った
磁気センサ素子の位置によってコイル2が巻回されてい
る部分の磁芯1の断面積が変化している。そのため、本
実施の形態によれば、簡単な構成で、磁界の測定範囲を
広げることができる。また、本実施の形態によれば、負
帰還法を用いないため、応答を速くすることができる。
【0050】ところで、本実施の形態における自励発振
回路では、NPN型トランジスタ21は、ベースに印加
される発振電圧波形の正のピーク値付近でオンとなり、
そのエミッタ電流によってコンデンサ30が充電され
る。コンデンサ30に充電されたエネルギは発振の継続
のために使用される。ここで、発振電圧波形の正のピー
ク値付近では、共振エネルギの一部がNPN型トランジ
スタ21のベース電流として消費されてしまうと共に、
クランプ現象が発生する。
【0051】一方、PNP型トランジスタ31は、ベー
スに印加される発振電圧波形の負のピーク値付近でオン
となり、そのエミッタ電流によってコンデンサ30が放
電、すなわち、発振電圧波形の正のときとは逆の向きに
充電される。コンデンサ30に充電されたエネルギは発
振の継続のために使用される。ここで、発振電圧波形の
負のピーク値付近では、共振エネルギの一部がPNP型
トランジスタ31のベース電流として消費されてしまう
と共に、クランプ現象が発生する。
【0052】このように、本実施の形態では、発振波形
のクランプ現象は正側と負側で同様に発生する。従っ
て、本実施の形態では、発振波形は、正負対称になる
か、非対称性があっても非常に小さくなる。その結果、
本実施の形態によれば、フラックスゲート素子を用いた
磁気センサ装置におけるオフセット電圧を小さくするこ
とができる。
【0053】また、本実施の形態では、トランジスタ2
1,31の動作温度の変動に伴ってクランプ電位が変動
しても、クランプ電位は発振波形の正側と負側で同様に
変化するので、発振波形の正負の対称性は維持される。
従って、本実施の形態によれば、フラックスゲート素子
を用いた磁気センサ装置において、温度変化に伴うオフ
セット電圧の変動を小さくすることができる。
【0054】また、本実施の形態によれば、NPN型ト
ランジスタ21のエミッタとPNP型トランジスタ31
のエミッタが接続されているので、一方のトランジスタ
が他方のトランジスタのエミッタの負荷となり、各トラ
ンジスタ21,31毎の独立したエミッタの負荷が不要
になる。
【0055】また、本実施の形態において、NPN型ト
ランジスタ21とPNP型トランジスタ31が同一の半
導体基板上に形成されている場合には、トランジスタ2
1,31が独立している場合に比べて、トランジスタ2
1,31の温度変化に対する特性がより近似したものと
なるため、温度変化に対するオフセット電圧の変動をよ
り小さくすることができる。
【0056】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態に係る磁気センサ素子および磁気センサ装
置について説明する。本実施の形態は、コイルが発生す
る磁界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によってイ
ンダクタンスが変化する被測定磁界の範囲が異なるよう
に、コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素
子の位置によってコイルの形態を変化させて、磁気セン
サ素子の位置によってバイアス磁界を変化させるように
したものである。本実施の形態では、特に、コイルの形
態として、磁芯の単位長さ当たりの巻数を変化させてい
る。
【0057】図8は、本実施の形態に係る磁気センサ素
子の構成を示す断面図である。この磁気センサ素子で
は、磁芯1は、中間鍔付きのドラム型磁芯になってい
る。すなわち、磁芯1は、外側鍔1h、第1の芯部1
f、中間鍔1j、第2の芯部1g、外側鍔1iが、この
順に配置された構造になっている。第1の芯部1fと第
2の芯部1gの断面積は等しくなっている。また、第1
の芯部1fと第2の芯部1gの軸方向の長さの比は、例
えば5対3になっている。第1の芯部1fにはコイル2
の第1のコイル部2aが巻回され、第2の芯部1gには
コイル2の第2のコイル部2bが巻回されている。第1
のコイル部2aと第2のコイル部2bは直列に接続され
ている。第1のコイル部2aと第2のコイル部2bの巻
数の比は、例えば10対12になっている。
【0058】次に、本実施の形態に係る磁気センサ素子
の作用について説明する。コイルの起磁力は、磁芯の単
位長さ当たりの巻数に比例する。従って、上記のよう
に、第1の芯部1fと第2の芯部1gの軸方向の長さの
比を5対3とし、第1のコイル部2aと第2のコイル部
2bの巻数の比を10対12とした場合には、第1のコ
イル部2aと第2のコイル部2bとでは、磁芯1の単位
長さ当たりの巻数の比は1対2となり、起磁力の比も1
対2となる。従って、同じバイアス電流を供給した場
合、第2のコイル部2bで発生されるバイアス磁界が、
第1のコイル部2aで発生されるバイアス磁界よりも大
きくなる。その結果、第1の芯部1fに比べて第2の芯
部1gの方が、より小さなバイアス電流で飽和領域に達
する。
【0059】図9は、第1のコイル部2aと第2のコイ
ル部2bの軸方向の印加磁界の変化に対するインダクタ
ンスの変化を表すインダクタンス変化曲線を示してい
る。このように、第1のコイル部2aと第2のコイル部
2bとでは、インダクタンス変化曲線に違いはない。し
かし、第1のコイル部2aと第2のコイル部2bとで
は、発生するバイアス磁界が異なる。ここで、図9に示
したように、第1のコイル部2aが発生するバイアス磁
界をB1とし、第2のコイル部2bが発生するバイアス
磁界をB2とする。バイアス磁界B1は、印加磁界の増
加に伴うインダクタンスの減少開始直後における印加磁
界に対応し、バイアス磁界B2は、印加磁界の増加に伴
うインダクタンスの減少終了直前における印加磁界に対
応する。なお、図9では、印加磁界が正の値の領域にお
けるインダクタンス変化曲線のみを示しているが、印加
磁界が負の値の領域におけるインダクタンス変化曲線
は、印加磁界ゼロの位置を中心として、印加磁界が正の
値の領域におけるインダクタンス変化曲線と対称とな
る。
【0060】図10は、第1のコイル部2a、第2のコ
イル部2bおよびコイル2全体のそれぞれについての被
測定磁界の変化に対するインダクタンスの変化を表すイ
ンダクタンス変化曲線を示している。図10において、
符号111は第1のコイル部2aについてのインダクタ
ンス変化曲線を示し、符号112は第2のコイル部2b
についてのインダクタンス変化曲線を示し、符号113
はコイル2全体についてのインダクタンス変化曲線を示
している。図10に示したように、第1のコイル部2a
についてのインダクタンス変化曲線111と、第2のコ
イル部2bにおけるインダクタンス変化曲線112とで
は、インダクタンスがほぼ直線的に変化する被測定磁界
の範囲が異なっていると共に、これら2つの領域は隣接
している。そして、コイル2全体についてのインダクタ
ンス変化曲線113では、第1のコイル部2aについて
のインダクタンス変化曲線111や、第2のコイル部2
bにおけるインダクタンス変化曲線112に比べて、イ
ンダクタンスがほぼ直線的に変化する印加磁界の範囲が
ほぼ2倍になっている。従って、本実施の形態に係る磁
気センサ素子によれば、コイル2において磁芯1の単位
長さ当たりの巻数を変化させない場合に比べて、測定可
能な磁界の範囲をほぼ2倍に拡大することができる。
【0061】なお、本実施の形態において、磁芯1の単
位長さ当たりのコイル2の巻数を、1箇所にて段階的に
変化させているが、複数箇所にて段階的に変化させても
よいし、連続的に変化させてもよい。
【0062】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0063】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態に係る磁気センサ素子および磁気センサ装
置について説明する。本実施の形態は、コイルが発生す
る磁界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によってイ
ンダクタンスが変化する被測定磁界の範囲が異なるよう
に、コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素
子の位置によって磁芯の磁気特性を変化させている。
【0064】図11は、本実施の形態に係る磁気センサ
素子の構成を示す断面図である。この磁気センサ素子で
は、ボビン51内に磁芯1が配置されている。磁芯1
は、軸方向に連結された第1の芯部1kと第2の芯部1
mからなる。第1の芯部1kと第2の芯部1mの断面積
は等しくなっている。ボビン51は、第1の芯部1kに
対応する部分と、第2の芯部1mに対応する部分とに仕
切られ、各部分にそれぞれコイル2の第1の部分2aと
第2の部分2bが巻回されている。
【0065】本実施の形態では、第1の芯部分1kと第
2の芯部分1mとでは、磁気特性、具体的にはB−H曲
線が異なっている。ここでは、第2の芯部1mに比べ
て、第1の芯部1kの方が、より小さな印加磁界で飽和
領域に達するものとする。その結果、コイル2の第1の
コイル部2aと第2のコイル部2bとでは、インダクタ
ンスがほぼ直線的に変化する印加磁界の範囲が異なる。
例えば、第1のコイル部2aについてのインダクタンス
変化曲線が図2における符号101で示した曲線とな
り、第2のコイル部2bについてのインダクタンス変化
曲線が図2における符号102で示した曲線となるよう
にすれば、コイル2全体についてのインダクタンス変化
曲線は図2における符号103で示した曲線となる。従
って、本実施の形態に係る磁気センサ素子は、第1の実
施の形態に係る磁気センサ素子と同様の作用をなす。
【0066】なお、本実施の形態では、磁芯1を、磁気
特性の異なる2つの芯部1k,1mで構成したが、磁芯
1を、磁気特性の異なる3つ以上の芯部で構成してもよ
い。また、コイル2の第1のコイル部2aと第2のコイ
ル部2bとの間に間隔を設けずに、第1のコイル部2a
と第2のコイル部2bを連続的に配置してもよい。
【0067】[第4の実施の形態]図12は、本発明の
第4の実施の形態に係る電流センサ装置の構成を示す回
路図である。本実施の形態に係る電流センサ装置は、第
1ないし第3のいずれかの実施の形態に係る磁気センサ
装置を用いて構成されている。
【0068】本実施の形態に係る電流センサ装置は、被
測定電流が通過する導電部61を囲うように設けられ、
一部にギャップを有する磁気ヨーク62を備えている。
そして、磁気ヨーク62のギャップ内に、第1ないし第
3のいずれかの実施の形態に係る磁気センサ装置におけ
る磁気センサ素子が配置されている。なお、図12で
は、便宜上、第1の実施の形態における磁気センサ素子
を示している。
【0069】本実施の形態の電流センサ装置では、導電
部61を図12における紙面に垂直な方向に流れる被測
定電流によって発生する磁束が、磁気ヨーク62によっ
て収束され、磁気ヨーク62を通過する。その結果、磁
気ヨーク62のギャップ内に、被測定磁界が発生する。
磁気ヨーク62のギャップ内に配置された磁気センサ素
子を含む磁気センサ装置は、被測定電流によって発生す
る被測定磁界を測定する。これにより、被測定電流が非
接触で測定される。
【0070】本実施の形態におけるその他の構成、作用
および効果は、第1ないし第3の実施の形態と同様であ
る。
【0071】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず、種々の変更が可能である。例えば、磁気センサ
素子は、第1の実施の形態の特徴である磁芯1の断面積
の変化、第2の実施の形態の特徴であるコイル2の形態
の変化、第3の実施の形態の特徴である磁芯1の磁気特
性の変化のうちの2つまたは3つの特徴を組み合わせて
構成してもよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気セン
サ素子、磁気センサ装置または電流センサ装置によれ
ば、コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素
子の位置によって、インダクタンスが変化する被測定磁
界の範囲が異なるようにしたので、簡単な構成で、測定
範囲を広げることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサ素
子および磁気センサ装置を示す回路図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサ素
子の作用について説明するための説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサ素
子の構成の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサ素
子の構成の他の例を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサ素
子の構成の更に他の例を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサ素
子の構成の更に他の例を示す断面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る磁気センサ素
子の構成の更に他の例を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る磁気センサ素
子の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における第1のコイ
ル部と第2のコイル部のインダクタンス変化曲線を示す
説明図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における第1のコ
イル部、第2のコイル部およびコイル全体のそれぞれに
ついての被測定磁界の変化に対するインダクタンスの変
化を表すインダクタンス変化曲線を示す説明図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る磁気センサ
素子の構成を示す断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る電流センサ
装置の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1…磁芯、1a…第1の芯部、1b…第2の芯部、2…
コイル、2a…第1のコイル部、2b…第2のコイル
部、4…インダクタンス素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 33/02 - 33/10 G01R 15/18 - 15/26

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁芯と、前記磁芯に巻回されたコイルと
    を備え、被測定磁界を含む印加磁界に応じて前記コイル
    のインダクタンスが変化する磁気センサ素子であって、 前記コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素
    子の位置によって、インダクタンスが変化する被測定磁
    界の範囲が異なることを特徴する磁気センサ素子。
  2. 【請求項2】 前記コイルが発生する磁界の方向に沿っ
    た磁気センサ素子の位置によってインダクタンスが変化
    する被測定磁界の範囲が異なるように、前記コイルが発
    生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によっ
    て前記コイルが巻回されている部分の磁芯の断面積が変
    化していることを特徴とする請求項1記載の磁気センサ
    素子。
  3. 【請求項3】 前記磁芯の断面積は段階的に変化してい
    ることを特徴とする請求項2記載の磁気センサ素子。
  4. 【請求項4】 前記磁芯の断面積は連続的に変化してい
    ることを特徴とする請求項2記載の磁気センサ素子。
  5. 【請求項5】 前記コイルは、バイアス磁界を発生させ
    るためのバイアス電流が供給されるものであると共に、
    前記コイルが発生する磁界の方向に沿った磁気センサ素
    子の位置によってインダクタンスが変化する被測定磁界
    の範囲が異なるように、前記コイルが発生する磁界の方
    向に沿った磁気センサ素子の位置によって前記コイルの
    形態が変化していることを特徴とする請求項1記載の磁
    気センサ素子。
  6. 【請求項6】 前記コイルが発生する磁界の方向に沿っ
    た磁気センサ素子の位置によって、前記コイルの形態と
    して磁芯の単位長さ当たりの巻数が変化していることを
    特徴とする請求項5記載の磁気センサ素子。
  7. 【請求項7】 前記コイルが発生する磁界の方向に沿っ
    た磁気センサ素子の位置によってインダクタンスが変化
    する被測定磁界の範囲が異なるように、前記コイルが発
    生する磁界の方向に沿った磁気センサ素子の位置によっ
    て前記磁芯の磁気特性が変化していることを特徴とする
    請求項1記載の磁気センサ素子。
  8. 【請求項8】 磁芯と、前記磁芯に巻回されたコイルと
    を有し、被測定磁界を含む印加磁界に応じて前記コイル
    のインダクタンスが変化する磁気センサ素子と、 前記コイルのインダクタンスの変化を検出することによ
    り、被測定磁界を検出する検出手段とを備えた磁気セン
    サ装置であって、 前記磁気センサ素子として、請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の磁気センサ素子を用いることを特徴とする磁
    気センサ装置。
  9. 【請求項9】 磁芯と、前記磁芯に巻回されたコイルと
    を有し、被測定電流によって発生する被測定磁界を含む
    印加磁界に応じて前記コイルのインダクタンスが変化す
    る磁気センサ素子と、 前記コイルのインダクタンスの変化を検出することによ
    り、被測定磁界を検出する検出手段とを備えた電流セン
    サ装置であって、 前記磁気センサ素子として、請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の磁気センサ素子を用いることを特徴とする電
    流センサ装置。
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