JP3516105B2 - ムタナーゼ産生微生物及びムタナーゼ - Google Patents

ムタナーゼ産生微生物及びムタナーゼ

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JP3516105B2 JP14265395A JP14265395A JP3516105B2 JP 3516105 B2 JP3516105 B2 JP 3516105B2 JP 14265395 A JP14265395 A JP 14265395A JP 14265395 A JP14265395 A JP 14265395A JP 3516105 B2 JP3516105 B2 JP 3516105B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なムタナーゼ産生
微生物及び新規ムタナーゼに関し、詳しくは、土壌より
分離して得られるバチルス属に属し、その菌株を培養す
ることによりムタナーゼを産生する新規なムタナーゼ産
生微生物及び該微生物の菌株を培養することにより得ら
れ、歯磨等の口腔用組成物の添加酵素として有効性が高
く、且つ安定的に配合できる新規なムタナーゼに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】口腔中
に存在する細菌であるストレプトコッカス・ミュータン
ス(Streptococcus mutans)やス
トレプトコッカス・ソブリナス(Streptococ
cus sobrinus)等とこれらの菌から産生さ
れる不溶性グルカンとの複合体である歯垢が、う触形成
の要因の一つと推定されている。う触は、歯垢部位にお
いて細菌に由来する酸が産生し、さらにはそれが歯牙を
脱灰することにより生じる。
【0003】その歯垢を除去する手法の一つとして、歯
垢を形成する多糖である不溶性グルカンを酵素を用いて
分解することが有効である。不溶性グルカンは、グルコ
ースが主にα−1,6−グルコシド結合とα−1,3−
グルコシド結合を有するグルカンが複雑にからみあって
形成されているが、従来より、α−1,6−グルコシド
結合を切断するデキストラナーゼ、及び、α−1,3結
合を切断するムタナーゼが、それぞれ歯垢形成抑制効果
を持つことが知られており、これらを単独で配合した口
腔用組成物が提案されている(特許第782154号明
細書、同第1055365号明細書等)。
【0004】また、歯垢に対する作用点の異なるデキス
トラナーゼとムタナーゼとを併用することによって、各
々を単独で用いるよりも高い歯垢形成抑制効果が得られ
ることも知られている(特開昭57−165312号公
報)。しかしながら、単独で使用した場合に、デキスト
ラナーゼとムタナーゼ等とを併用した場合より高い有効
性を示す酵素は知られていない。
【0005】実際には、これまで上市されているムタナ
ーゼは、ごく一部に限定されており、またムタナーゼを
配合した歯磨等の口腔用組成物の製品として上市されて
いるムタナーゼ配合組成物もない。何故ならば、現在上
市されているムタナーゼは、歯磨、あるいは洗口剤など
の口腔用組成物中に配合するのに必要な安定性、例えば
耐熱性や組成中での安定性が不十分であり、未だかかる
製品の安定供給には至っていないからである。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、歯垢の予防や歯垢の除去に有効で、且つ歯磨等の口
腔用組成物に安定的に配合できる新規なムタナーゼ及び
土壌より分離して得られるバチルス属に属し、その菌株
を培養することにより上記ムタナーゼを産生する新規な
ムタナーゼ産生微生物を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは上
記目的を達成するため鋭意検討を行い、歯磨・洗口剤等
の口腔用組成物の配合成分の共存下にあって、歯垢分解
に有効性が高く、且つ優れた安定性を有するムタナーゼ
を産生する微生物を自然界より広く探索した結果、公知
のムタナーゼよりも歯垢除去能力が高く、且つ熱安定性
にも優れた新規ムタナーゼを培地中に産生する下記微生
物を見い出し、本発明をなすに至った。
【0008】即ち、本発明は、バチルス・エスピー(B
acillus sp.)M7株(生命研菌寄第148
35号)であり、下記菌学的性質を有するムタナーゼ産
生微生物を提供する。 (I)グラム染色性が陽性であるが脱色されやすい。 (II)周鞭毛をもち、運動性あり。 (III)プロテアーゼ産生が陰性である。 (IV)寒天培地において、2%塩化ナトリウム存在下
では生育しない。 (V)カタラーゼは陰性である。 (VI)GC含量は56%である。 (VII)下記の理化学的性質を有するムタナーゼを産
生する。 (1)作用:ムタンのα−1,3−グルコシド結合を分
解する性質を有する。 (2)基質特異性:ムタンをよく分解する。 (3)至適作用pH:ムタンを基質として35℃で10
分間作用させる場合、pH4.5において作用が至適で
あり、pH4〜5の範囲で高い活性を示す。 (4)安定pH範囲:25℃で24時間保温する場合、
pH4〜10の範囲で安定である。 (5)至適温度:ムタンを基質としてpH5で反応させ
る場合、温度50℃において作用が至適である。 (6)温度安定性:pH5で10分間熱処理した場合、
50℃以下で活性は安定である。 (7)金属イオンの影響:ムタンを基質とする場合、水
銀又は銀により作用が阻害される。 (8)阻害剤の影響:ムタンを基質とする場合、p−ク
ロロマーキュリー安息香酸によって阻害される。 (9)分子量:SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動による分子量は約16万である。また、上記の理化学
的性質を有することを特徴とするムタナーゼ、上記ムタ
ナーゼ産生微生物の菌株を培養した培養物からムタナー
ゼを採取することを特徴とするムタナーゼの製造方法を
提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明のムタナーゼ産生微生物は自然界より分離採取したも
のであり、バチルス属に属すると共に、グラム染色性が
陽性であるが脱色されやすい性質を示し、且つプロテア
ーゼ産生が陰性であることを特徴とするムタナーゼ産生
微生物、特に上記(1)〜(9)の特性を有するムタナ
ーゼを産生するという特性により他のムタナーゼ産生微
生物と差別化される。その菌株の菌学的性質は以下の通
りである。
【0010】なお、菌学的性質および分類方法はヴァー
ジズ マニュアル オブ システマチック バクテリオ
ロジー(Bergey’s Manual of Sy
stematic Bacteriology)(19
84)、ザ ジーナス バチルス(The Genus
Bacillus)(1973)に準じて行った。
【0011】A.形態的性質 肉汁寒天培地上で30℃にて2日間培養したとき、以下
の形態的特徴が観察される。 (1)細胞の形及び大きさ:桿菌であり、大きさは1〜
2μm×4〜6μmである。 (2)多形性:なし。 (3)運動性:周鞭毛、運動性あり。 (4)胞子:胞子を形成し、胞子の形は楕円形で、その
部位は中立〜亜端立で胞子嚢の膨潤が認められる。胞子
の大きさは1〜1.5μm×2〜3μmである。 (5)グラム染色性:陽性、但し脱色されやすい。 (6)抗酸性:陰性である。
【0012】B.培養的性質 (1)肉汁寒天平板培養:円形、扁平状、全縁のコロニ
ーを形成する。該コロニーは、白色で光沢はない。 (2)肉汁寒天斜面培養:拡帯状に生育し、白色〜クリ
ーム色のコロニーを形成する。 (3)肉汁液体培養:生育するが、菌膜は形成しない。 (4)肉汁ゼラチン穿刺培養:生育するが、液化しな
い。 (5)リトマス・ミルク:変色しない。液化も凝固もし
ない。
【0013】C.生理学的性質 (1)硝酸塩の還元:陽性 (2)脱窒反応:陰性 (3)MRテスト:陰性 (4)VPテスト:陰性 (5)VPブロスのpH:5.8 (6)インドールの生成:検出せず。 (7)硫化水素の生成:検出せず。 (8)デンプンの加水分解:微弱 (9)クエン酸の利用:シモンズ(Simmons)培
地では利用しない。クリステンセン(Christen
sen)培地では利用しない。 (10)無機窒素源の利用:硝酸塩はわずかに利用す
る。アンモニウム塩は利用する。 (11)色素の生成:陰性 (12)ウレアーゼ:陰性 (13)オキシダーゼ:陽性 (14)カタラーゼ:陰性 (15)生育の範囲:pH6〜8で生育する。20〜3
3℃で至適に生育する。 (16)酸素に対する態度:好気性 (17)O−Fテスト:好気的に分解 (18)糖類から酸及びガスの生成:下記表1に示す通
りである。なお、表1において、「+」は酸又はガスを
生成することを示し、「−」は酸又はガスを生成しない
ことを示し、「±」は微弱に生成することを示す。
【0014】
【表1】
【0015】D.その他の性質 (1)塩化ナトリウムの耐性:寒天培地において、2%
塩化ナトリウム存在下では生育しない。 (2)嫌気下での生育:陰性 (3)カゼイン分解:陰性 (4)プロピオン酸塩の利用:陰性 (5)pH6.8での生育:陽性 (6)pH5.7での生育:陽性 (7)クリスタル形成:陰性 (8)プロテアーゼ産生:陰性 (9)GC含量:56%
【0016】次に、本発明のムタナーゼ産生微生物の菌
株と公知の菌株との相違を述べる。公知のムタナーゼ産
生微生物として、細菌のシュードモナス属、フラボバク
テリウム属、バチルス属、放線菌のストレプトミセス
属、かびのトリコデルマ属、アスペルギルス属などが知
られている。
【0017】まず、本発明のムタナーゼ産生微生物と同
じバチルス属の菌株バチルス・サーキュランス(Bac
illus circulans) BC−8(以下、
BC−8菌という)(特開昭63−301788号公
報)について述べると、本発明のムタナーゼ産生微生物
はグラム染色性が一応は陽性を示すものの、脱色されや
すい性質を示すのに対し、BC−8菌は陽性である。そ
して、本発明のムタナーゼ産生微生物は運動性があり、
胞子の部位が中立〜亜端立であるのに対し、BC−8菌
は運動性がなく、胞子の部位が亜端立である。また、本
発明のムタナーゼ産生微生物はカタラーゼが陰性で、硝
酸塩還元が陽性であるのに対し、BC−8菌はカタラー
ゼが陽性で、硝酸塩還元が陰性である。更に、本発明の
ムタナーゼ産生微生物は5%NaClの生育性が陰性で
あるのに対し、BC−8菌は陽性である。本発明のムタ
ナーゼ産生微生物はD−キシロースからの酸産生が微弱
であるのに対し、BC−8菌は陰性である。本発明のム
タナーゼ産生微生物はGC含量が56%であるのに対
し、BC−8菌では49.5%である。
【0018】一方、本発明のムタナーゼ産生微生物と同
じバチルス属に属するバチルス・サーキュランス(Ba
cillus circulans) FERM−P4
765株(以下、FERM−P4765株という)(特
開昭55−88693号公報)は、菌株の菌学的性質が
不明であるが、本発明のムタナーゼ産生微生物の菌株が
産生するムタナーゼは、分子量が約16万であり、至適
温度が50℃、至適pHが4.5付近であるのに対し、
FERM−P4765株が産生するムタナーゼは、分子
量7万以上であり、至適温度が30〜40℃、至適pH
が6.2〜6.7であることから、本発明のムタナーゼ
産生微生物はFERM−P4765株とは差別化され
る。
【0019】更に、特開昭52−34980号公報に記
載されたムタナーゼ産生微生物はストレプトミセス属に
属し、特開昭50−145583号公報に記載されたム
タナーゼ産生微生物はフラボバクテリウム属に属するも
のであり、特開昭47−9743号公報に記載されたム
タナーゼ産生微生物はトリコデルマ・ハルジアヌム、ペ
ニシリウム・リラシヌム、ペニシリウム・フニクロサ
ム、ペニシリウム・メリニイ及びペニシリウム・ヤンシ
ネルムであることから、本発明のムタナーゼ産生微生物
はこれらの公知のムタナーゼ産生微生物と差別化され
る。
【0020】以上の点から、本発明のムタナーゼ産生微
生物の菌株は公知の菌株とは相違するものである。
【0021】本発明者らは新規なムタナーゼ産生微生物
であるバチルス・エスピー(Bacillus s
p.)M7株(以下、M7株という)を工業技術院生命
工学工業技術研究所へ生命研菌寄第14835号(FE
RM P−14835)として寄託した。このM7株は
上記菌学的性質を有するものである。なお、この菌株を
分離した土壌の採取場所は新潟県見王不動であり、土壌
の採取は1993年に行った。
【0022】そして、上記M7株は、次に述べるスクリ
ーニング法により自然界より分離採取されるものであ
る。
【0023】スパテル1杯の土壌を5mlの滅菌した生
理食塩水に懸濁し、その懸濁液100μlをムタンを加
えた寒天培地に塗布する。まず、30℃で3〜5日培養
し、その後、コロニー周辺に透明な分解帯を生じたもの
をムタナーゼ産生微生物として分離し、培養して得られ
る酵素の特性を検討することによって優れた歯垢除去能
と安定性とを有するM7株を選抜した。
【0024】このM7株を天然又は合成培地に接種し
て、通常の培養条件により培養することによりムタナー
ゼが産生されるが、培地としては、通常、炭素源、窒素
源、無機塩等の微生物一般に用いられるものを使用する
ことができ、このような栄養源は、例えば炭素源として
イノシトール,ガラクトース,ムタン等が、窒素源とし
てペプトン,ポリペプトン,大豆粉,酵母エキス等が、
無機塩としてリン酸,ナトリウム,カリウム,マグネシ
ウム等の塩類を挙げることができ、これらを一種単独で
又は二種以上を適宜組み合わせて使用するが、これらの
中でも特にイノシトール、ムタン、ポリペプトン、リン
酸塩等が好適に使用される。培養基のpHは6〜8が好
ましく、特にpH7とすると好適である。また、培養温
度は20〜33℃が好ましく、特に30℃が好適であ
る。培養時間は、培養条件によって異なるが、通常1〜
3日が好ましい。
【0025】次いで、充分にムタナーゼが産生された上
記M7株の培養液から遠心分離等により菌体等を取り除
いた上清を本発明のムタナーゼの粗酵素液として得る。
この粗酵素液は、このままでも使用することはできる
が、更に、公知の分離精製方法、例えば限外濾過膜濃縮
法、減圧濃縮法、硫安等による塩析法、エタノール等に
よる分画法、等電点沈殿法、カラムクロマト分画法など
を、単独で又は適宜組み合わせることによって精製酵素
液とすると好適である。なお、この精製処理は、SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって単一バンド
にまで精製されていることが確認できるまで行うことが
望ましい。
【0026】なお、本発明のムタナーゼの産生には、上
記M7株以外にも、M7変異株や該ムタナーゼ遺伝子を
持つ組換え微生物を用いることができる。
【0027】次に、本発明の新規ムタナーゼは上記
(1)〜(9)の特性を有するものであるが、以下これ
らについて詳述する。
【0028】まず、ムタナーゼとは、口腔連鎖球菌、特
にう蝕菌であるストレプトコッカス・ミュータンス(S
treptococcus mutans)やストレプ
トコッカス・ソブリナス(Streptococcus
sobrinus)等によってシュークロースから生
成する不溶性グルカン(α−1,3−1,6−グルカ
ン)のα−1,6結合の側鎖を除去した不溶性のα−
1,3−グルカンであるムタンを基質とする酵素である
が、本発明の新規ムタナーゼは以下の理化学的性質を有
するものである。なお、下記性質において基質として用
いられているムタンは、公知の方法により得られるもの
であり、例えば、ストレプトコッカス・ミュータンス又
はストレプトコッカス・ソブリナスの培養により産生さ
れた不溶性グルカンのα−1,6−グルコシド結合をデ
キストラナーゼで切断して得られるものである。
【0029】(1)酵素作用 ムタナーゼ(α−1,3−グルカナーゼ)にはそのグル
コシド結合の切断パターンから、末端より切断するエキ
ソ型とランダムに切断するエンド型が存在するが、本発
明のムタナーゼは、ムタンのα−1,3−グルコシド結
合をエンド型に分解する性質を有するものと推定され
る。
【0030】即ち、100μlの3%ムタンに50μl
の本発明のムタナーゼ又はムタンのα−1,3−グルコ
シド結合をエキソ型に分解するノボザイム234(商品
名:ノボ社製、トリコデルマ・ハルジアヌム菌由来)を
加えて、37℃において20時間保温して反応させ、そ
の後、反応生成物を遠心分離して得られる上清を薄層板
にスポットして展開(1−ブタノール:イソプロパノー
ル:水=4:7:1)し、その薄層板に濃硫酸を噴霧
し、100℃で5分間加熱することにより、上記反応に
より産生する糖類をTLCによって分析する。この場
合、本発明のムタナーゼのムタン分解物は、ランダムに
分解され、グルコースより低い移動度の位置に帯状の長
いスポットが検出されるのに対し、ノボザイム234の
ムタン分解物は、グルコースのスポットを示すことか
ら、本発明のムタナーゼは基質をランダムに分解するエ
ンド型の酵素と推定される。
【0031】(2)基質特異性 本発明のムタナーゼはムタンをよく分解する。即ち、本
発明のムタナーゼ溶液(500単位/ml)100μl
に対し、表2に示す各基質溶液100μl(1%溶液)
を30分間反応させ、還元糖量を以下に示す酵素活性の
測定法に準じて検出すると表2に併記する結果を示す。
なお、表2における相対水解度は、ムタナーゼのムタン
分解に対する遊離の還元量を100とした場合の各基質
の還元糖量の相対値を意味する。酵素活性の測定法 100μlのムタナーゼ溶液を100μlの3%ムタン
(0.1M酢酸緩衝液、pH5)に加えて、35℃で1
0分間反応させる。この間、100回/分で振とうす
る。0.4mlのDNS溶液(4,6−ジニトロサリチ
ル酸)で反応を停止し、遠心分離を行い、上清を0.5
ml試験管に移して、ガラス玉を載せて100℃で10
分間加熱する。流水中で5分間冷却し、4mlの蒸留水
で希釈してOD530の吸光度を測定する。0〜90μg
のグルコース標準液の検量線から力価を求める。1分間
に1μgの還元糖を生じさせる酵素量を1単位と定義す
る。なお、以下の理化学的諸性質における酵素活性はこ
の方法により測定するものである。
【0032】
【表2】
【0033】(3)至適作用pH 本発明のムタナーゼは、下記の各緩衝液で各pHに調整
した3%ムタンに本発明のムタナーゼを50単位/ml
となるように加え、35℃で10分間反応させ、活性を
測定し、至適pHでの活性を100%とするときの各p
Hでの相対活性を求める場合、図1に示すように、pH
4.5において作用が至適であり、pH4〜6、特にp
H4〜5の範囲で高い活性を示す。緩衝液 pH3 〜 7: クエン酸−Na2HPO4緩衝液 pH6 〜 8: NaH2PO4−Na2HPO4緩衝液 pH9 〜10: グリシン−NaOH 緩衝液 pH10〜11: Na2HPO4−NaOH 緩衝液
【0034】(4)安定pH範囲 本発明のムタナーゼは、20mMの上記各緩衝液中に本
発明のムタナーゼを300単位/mlとなるように加
え、25℃で24時間インキュベートした後、活性を測
定し、インキュベート前の活性を100%として各pH
での相対的活性を求めると図2に示すように、pH4〜
10の範囲でほぼ100%の残存活性率を示し、pH1
1の場合は70%以上、pH3の場合には40%以上の
残存活性率を示す。
【0035】(5)至適温度 本発明のムタナーゼは、基質となるムタンを溶液全体に
対して3%含有するpH5の20mM酢酸緩衝液に本発
明のムタナーゼ酵素を50単位/mlとなるように加
え、10分間各温度で反応させ、35℃での活性を10
0%として各温度での相対活性を求める場合、図3に示
すように、温度50℃において作用が至適である。
【0036】(6)温度安定性 本発明のムタナーゼは、20mM酢酸緩衝液(pH5)
に透析した300単位/mlの本発明のムタナーゼを加
え、各温度で10分間熱処理し、氷冷した後、熱処理前
の酵素活性を100%として残存活性率を求める場合、
図4に示すように、55℃で残存活性率は22%となる
が、30〜50℃の範囲で100%の残存活性率が示さ
れる。
【0037】(7)金属イオンの影響 本発明のムタナーゼは、50mM酢酸緩衝液を使用して
本発明のムタナーゼが50単位/mlとなるように調製
し、これに各種金属塩を最終濃度が1mM濃度になるよ
うに添加し、35℃で30分間保温処理し、処理後の各
溶液の活性を測定し、金属塩無添加の活性を100%と
して各種金属塩を添加した溶液における相対活性を求め
ると表3に示すように、水銀又は銀を添加することによ
り、本発明のムタナーゼの酵素活性が阻害されることが
認められる。
【0038】
【表3】
【0039】(8)阻害剤の影響 本発明のムタナーゼは、50mM酢酸緩衝液(pH5)
を使用して本発明のムタナーゼが50単位/mlとなる
ように調製し、これに各種阻害剤を最終濃度が1mM濃
度になるように添加し、35℃で30分間保温処理した
後に、各溶液の残存活性を測定し、阻害剤無添加の活性
を100%として各溶液の相対活性を求めると表4に示
すように、p−クロロマーキュリー安息香酸(PCM
B)の添加により、酵素活性が特に強く阻害されること
が認められる。
【0040】
【表4】
【0041】(9)分子量 本発明のムタナーゼは、5〜20%ポリアクリルアミド
グラジエントゲル(バイオラッド(株)製のレディーメ
イドゲル)を用いて40mAで1時間泳動し、標準タン
パクとしてシグマ・マーカー・ハイレンジ(シグマ社
製)を用いるSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
により精製した酵素タンパクの分子量を求める場合、分
子量は約16万であると算定される。
【0042】なお、本発明のムタナーゼは、上記理化学
的性質を有する限りその産生方法は制限されず、上述し
たようにM7株等から産生されたものに限られることな
く、例えばM7株から産生されたムタナーゼに化学的修
飾又は遺伝子組換え等により、より安定且つ有効な酵素
に改質したものも含まれる。
【0043】本発明のムタナーゼは、上記のような理化
学的性質を備えるものであり、公知のムタナーゼと比較
すると、本発明のムタナーゼと上記ノボザイム234と
はムタンのα−1,3−グルコシド結合の切断パターン
が相違する。そして、本発明のムタナーゼの安定pH領
域はpH4〜10(25℃、24時間)で、分子量が約
16万であるのに対し、上記BC−8菌由来のムタナー
ゼの安定pH領域はpH7.0〜9.0であり、分子量
は18万である。また、上述したように、本発明のムタ
ナーゼは分子量が約16万であり、至適温度が50℃、
至適pHが4.5であるのに対し、上記FERM−P4
765株由来のムタナーゼは分子量7万以上で至適温度
が30〜40℃、至適pHが6.2〜6.7である。更
に、特開昭52−34980号、同50−145583
号又は同47−9743号公報に記載されたムタナーゼ
は、それぞれストレプトミセス属又はフラボバクテリウ
ム属に属する微生物又はトリコデルマ・ハルジアヌム、
ペニシリウム・リラシヌム、ペニシリウム・フニクロサ
ム、ペニシリウム・メリニイ及びペニシリウム・ヤンシ
ネルムにより産生されたものであり、例えば本発明のム
タナーゼは至適pHが4.5、安定pH領域が4〜10
であるのに対し、特開昭52−34980号公報のムタ
ナーゼは至適pHが5.5、安定pH領域が5〜7、特
開昭50−145583号公報のムタナーゼは至適pH
が6.0、安定pH領域が5.0〜7.0であり、その
理化学的性質は多くの点で相違する。なお、特開昭47
−9743号公報に記載されたムタナーゼの理化学的性
質は不明である。
【0044】本発明のムタナーゼは、歯磨(練り歯磨、
粉歯磨、液状歯磨)、洗口剤、義歯洗浄剤、うがい用錠
剤、歯肉マッサージクリーム、トローチ、口腔用パスタ
等の口腔用組成物に配合応用が可能であり、組成物1g
に対して1〜50,000単位となるように、単独で又
はデキストラナーゼと併用して配合することにより、優
れた歯垢形成抑制作用及び歯垢除去能を示す。
【0045】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。 (1)ムタンの調製 まず、本実施例において使用するムタンの調製を以下に
ように行った。ストレプトコッカス・ソブリナス(St
reptococcus sobrinus)6715
株を200mlのBHI培地(ブレインハートインヒュ
ージョン(Brain Heart Infusio
n)オキソイド社製)に植菌し、37℃で1日間の培養
を行った。得られた培養物を仕込み量4リットルの5%
シュークロースを含むBHI培地に接種し、37℃で5
日間の培養を行った。この沈殿物を収穫し、500ml
の1N水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、室温で1時間
放置した。この遠心分離上清を塩酸で中和し、析出した
沈殿をろ過処理により回収した。更に、この回収物にデ
キストラナーゼを作用させ、α−1,6−グルコシド結
合を切断した。
【0046】(2)ムタナーゼの調製 次に、本実施例のムタナーゼを以下のようにして調製し
た。まず、培地を以下の培養組成で調製した。培養組成 イノシトール 10g/リットル ムタン 1g/リットル ペプトン 5g/リットル 酵母エキス 3g/リットル KH2PO4 2g/リットル NH4NO3 2g/リットル MgSO4・7H2O 0.3g/リットル (pH7.0)
【0047】上述したスクリーニング法により得られた
M7株を上記培地に接種し、30℃で2日間培養した
後、培養液を8000rpmで15分間遠心分離して上
清を得、これを限外濾過装置(アミコン社製)を用いて
濃縮し、更に、硫酸アンモニウムを90%飽和になるよ
うに加え、塩析を行った。次いで、10mMのトリス塩
酸緩衝液(pH8)に溶解し、一晩透析した。10mM
のトリス塩酸緩衝液(pH8)で平衡化した陰イオン交
換クロマトグラフィーDE52(商品名:ワットマン社
製)に透析後の上記溶液を注ぎ込み、上記緩衝液で非吸
着画分として得られる本実施例のムタナーゼ(以下、M
7酵素という)を含む溶出液を得た。次いで、上記溶出
液を10mMの酢酸緩衝液(pH4.8)で透析し、1
0mMの酢酸緩衝液(pH4.8)で平衡化した陽イオ
ン交換クロマトグラフィーCM−Toyopearl
650M(商品名:東ソー社製)に透析後の上記溶出液
を注ぎ込み、M7酵素を吸着させた後、0〜0.2Mの
塩化ナトリウムを含む10mMの酢酸緩衝液(pH4.
8)で吸着したM7酵素をリニアグラジエントにより溶
出した。
【0048】更に、0.5M硫酸アンモニウム溶液を含
む50mMリン酸緩衝液(pH7.0)により平衡化し
た疎水クロマトグラフィーに、M7酵素溶液とこれと同
体積の1M硫酸アンモニウム溶液とを0.1Mリン酸緩
衝液(pH7.0)に混合したものを注ぎ込み、0.5
Mから0Mに硫酸アンモニウム濃度を下げることにより
M7酵素を溶出した。得られた活性画分を10mMリン
酸緩衝液(pH7.0)で透析することにより、M7酵
素を精製した。
【0049】このようにして精製されたM7酵素を用い
て上記の理化学的性質を確認したところ、本発明のムタ
ナーゼの上記理化学的性質を有することが確認された。
この精製されたM7酵素を以下の酵素特性評価に使用し
た。
【0050】(3)市販酵素との比較及びカルシウムイ
オンの影響 M7酵素と現在市販されているムタナーゼを含む混合酵
素である上記ノボザイム234(比較例)の至適pH及
びpH安定性を上記と同様にして測定した。結果を図
5、6に示す。図5、6によれば、M7酵素はノボザイ
ム234に比較してより広いpH領域において安定であ
ることが認められる。
【0051】また、M7酵素とノボザイム234、及び
これらにそれぞれ5mMのカルシウムイオンを添加した
場合の至適温度及び温度安定性を上記と同様にして測定
した。結果を図7、8に示す。図7、8によれば、M7
酵素はノボザイム234に比較して熱安定性に優れてい
ることが認められる。また、M7酵素はカルシウムイオ
ンの添加により熱安定性が向上するのに対し、ノボザイ
ム234はカルシウムイオンを添加しても、その温度に
対する挙動はほとんど変化せず、カルシウムイオンを添
加したM7酵素はノボザイム234に比較して非常に優
れた熱安定性を有することが認められる。
【0052】(4)酵素作用特性 ムタンを含む寒天プレートに直径3mm、深さ1mmの
穴をあけ、初期値100単位のM7酵素又はノボザイム
234を2倍づつ希釈することを繰り返した酵素サンプ
ル、即ち、1、2、4、8倍に希釈した各酵素サンプル
を5μl注入し、30℃で24時間保温した後の各酵素
サンプルによる透明な分解帯を調べた。結果を表5に示
す。
【0053】
【表5】
【0054】表5によれば、M7酵素は同じ酵素単位の
ノボザイム234よりも高いムタン分解能力を示し、ム
タンをエンド型に分解するムタナーゼのほうがエキソ型
のものより分解効率がよいことを示唆するものと認めら
れる。
【0055】(5)歯垢除去能の有効性評価 ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptoc
occus mutans)10449株をBHI(B
rain Heart Infusion)培地にて3
7℃で一晩静置し、前培養液を調製した。この前培養液
100μlを1%シュークロースを含むBHI培地3m
l(M2試験管)に添加し、試験管を傾け、37℃で一
晩静置培養して、試験管壁に歯垢を形成させた。その
後、培地を捨て、試験管内を蒸留水で2回洗浄し、3m
lの人工唾液(0.85mM CaCl2/6.22m
M KH2PO4/50mM NaCl/0.15mM
MgCl2(pH5.94))を添加した後、表6に示
す酵素を各1ml加え、37℃で3分間保温した。その
後、酵素液を捨て、試験官内を蒸留水で2回洗浄した
後、更に4mlの蒸留水を添加し、超音波処理を行った
後の各溶液の濁度測定を行い、酵素無添加のものを対照
とし、各酵素溶液の歯垢除去能を計算した。結果を表6
に示す。
【0056】
【表6】
【0057】表6の結果によれば、M7酵素は、ストレ
プトコッカス・ミュータンス10449株の作る歯垢に
対し、非常に優れた歯垢除去能を示すことが認められ
る。
【0058】なお、M7酵素は、一般的な組成の練歯
磨、粉歯磨、液状歯磨、洗口剤、義歯洗浄剤、うがい用
錠剤、歯肉マッサージクリーム、トローチ、口腔用パス
タに各組成物1gに対して500単位となるようにM7
酵素単独で又はデキストラナーゼと併用して配合した製
剤中において、優れた有効性を示した。
【0059】
【発明の効果】本発明のムタナーゼ産生微生物によれ
ば、優れた歯垢形成抑制効果を有するのみならず、歯磨
等の口腔用組成物の製品として充分に安定的に配合する
ことができる新規のムタナーゼを得ることができる。本
発明のムタナーゼは、デキストラナーゼと併用すること
なく、単独でも非常に優れた歯垢除去効果を示すもので
あり、また、カルシウムイオンを添加することにより、
非常に優れた熱安定性を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のムタナーゼの至適pHを示すグラフで
ある。
【図2】本発明のムタナーゼのpH安定性を示すグラフ
である。
【図3】本発明のムタナーゼの至適温度を示すグラフで
ある。
【図4】本発明のムタナーゼの温度安定性を示すグラフ
である。
【図5】本実施例のムタナーゼと比較例のムタナーゼと
の至適pHを比較するグラフである。
【図6】本実施例のムタナーゼと比較例のムタナーゼと
のpH安定性を比較するグラフである。
【図7】本実施例のムタナーゼと比較例のムタナーゼと
の至適温度、及びそれらのカルシウムイオン添加の影響
を比較するグラフである。
【図8】本実施例のムタナーゼと比較例のムタナーゼと
の温度安定性、及びそれらのカルシウムイオン添加の影
響を比較するグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:07) (72)発明者 下津浦 勇雄 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライ オン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−301788(JP,A) 米国特許5290916(US,A) Journal of Genera l Microbiology (1980),Vol.114,No.1,p. 197−208 Journal of Fermen t Bioeng.(1997),Vol. 83,No.6,p.593−595 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/00 C12N 9/00 C12P 21/00 BIOSIS/MEDLINE/WPID S(STN) CA(STN) JSTPlus(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス・エスピー(Bacillus
    sp.)M7株(生命研菌寄第14835号)であ
    り、下記菌学的性質を有するムタナーゼ産生微生物。 (I)グラム染色性が陽性であるが脱色されやすい。 (II)周鞭毛をもち、運動性あり。 (III)プロテアーゼ産生が陰性である。 (IV)寒天培地において、2%塩化ナトリウム存在下
    では生育しない。 (V)カタラーゼは陰性である。 (VI)GC含量は56%である。 (VII)下記の理化学的性質を有するムタナーゼを産
    生する。 (1)作用:ムタンのα−1,3−グルコシド結合を分
    解する性質を有する。 (2)基質特異性:ムタンをよく分解する。 (3)至適作用pH:ムタンを基質として35℃で10
    分間作用させる場合、pH4.5において作用が至適で
    あり、pH4〜5の範囲で高い活性を示す。 (4)安定pH範囲:25℃で24時間保温する場合、
    pH4〜10の範囲で安定である。 (5)至適温度:ムタンを基質としてpH5で反応させ
    る場合、温度50℃において作用が至適である。 (6)温度安定性:pH5で10分間熱処理した場合、
    50℃以下で活性は安定である。 (7)金属イオンの影響:ムタンを基質とする場合、水
    銀又は銀により作用が阻害される。 (8)阻害剤の影響:ムタンを基質とする場合、p−ク
    ロロマーキュリー安息香酸によって阻害される。 (9)分子量:SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
    動による分子量は約16万である。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のムタナーゼ産生微生物の
    菌株を培養した培養物から採取されてなり、下記の理化
    学的性質を有することを特徴とするムタナーゼ。 (1)作用:ムタンのα−1,3−グルコシド結合を分
    解する性質を有する。 (2)基質特異性:ムタンをよく分解する。 (3)至適作用pH:ムタンを基質として35℃で10
    分間作用させる場合、pH4.5において作用が至適で
    あり、pH4〜5の範囲で高い活性を示す。 (4)安定pH範囲:25℃で24時間保温する場合、
    pH4〜10の範囲で安定である。 (5)至適温度:ムタンを基質としてpH5で反応させ
    る場合、温度50℃において作用が至適である。 (6)温度安定性:pH5で10分間熱処理した場合、
    50℃以下で活性は安定である。 (7)金属イオンの影響:ムタンを基質とする場合、水
    銀又は銀により作用が阻害される。 (8)阻害剤の影響:ムタンを基質とする場合、p−ク
    ロロマーキュリー安息香酸によって阻害される。 (9)分子量:SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
    動による分子量は約16万である。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のムタナーゼ産生微生物の
    菌株を培養した培養物からムタナーゼを採取することを
    特徴とするムタナーゼの製造方法。
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Journal of General Microbiology(1980),Vol.114,No.1,p.197−208

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