JP3515396B2 - 電動シリンダ及びこれを用いた溶接ガンユニット並びに溶接ロボット - Google Patents

電動シリンダ及びこれを用いた溶接ガンユニット並びに溶接ロボット

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータの回転
に応じて作動ロッドを進退させ、かかる作動ロッドによ
って制御対象を押引する電動シリンダに係り、特に、電
極チップを被接合材に対して位置決めして、この被接合
材を自動的に溶接する溶接ガンユニットに好適な電動シ
リンダに関する。また、本発明はこの電動シリンダを用
いた溶接ガンユニット及び溶接ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、溶接作業の合理化とコストの
低減、溶接品質の安定化のため、アーク溶接やスポット
溶接等の各種溶接作業はロボットを用いて自動化が図ら
れている。かかる溶接ロボットは被接合材に対して溶接
作業を実行する溶接ガンユニットを備えると共に、この
溶接ガンユニットを所定の溶接箇所に対して適切に位置
決めするための多関節ロボット等を備えている。
【0003】上記溶接ガンユニットは溶接をなすべき鋼
板やパイプ等の被接合材に向けて進退する可動アームを
有すると共に、この可動アームの先端には溶接電流が通
電される電極チップを有しており、上記可動アームを進
退させることによって電極チップを被接合材に押し当
て、あるいは被接合材と所定の距離をおいて位置決めす
ることができるようになっている。可動アームの進退は
電動シリンダによって行われ、この電動シリンダはサー
ボモータの回転をボールねじ等によって作動ロッドの進
退運動に変換する。
【0004】図9は特開平7−290251号公報に開
示される溶接ガンユニットを示すものである。この溶接
ガンユニットはスポット溶接用であり、先端に電極チッ
プ100を備えた略C形状の固定アーム101と、この
固定アーム101側の電極チップ100と対向する電極
102を備えた可動アーム103と、この可動アーム1
03を固定アーム101に向けて進退させる電動シリン
ダ104とから構成されており、電動シリンダ104を
駆動することによって可動アーム103側及び固定アー
ム101側の両電極チップ100,102の間に鋼板を
挟み込むと共に、これら電極チップ100,102の間
に電流を通電することによって、電極チップ100,1
02の間に挟まれた鋼板に対してスポット溶接を施すこ
とができるようになっている。また、同公報の電動シリ
ンダは、中空状に形成したサーボモータ105のロータ
106にボールナット107を固定すると共に、このロ
ータ106を貫通する作動ロッドとしての送りねじ10
8を上記ボールナット107に螺合させて構成されてお
り、サーボモータ105の駆動によってロータ106が
回転すると、その回転量に応じて送りねじ108が進退
し、この送りねじ108の先端に設けられた可動アーム
103を進退させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スポット溶
接においては鋼板を挟み込んだ電極の先端での応力集中
を利用して両電極間での通電経路を制限し、これに伴う
電流集中の結果として溶接箇所を発熱及び溶融させてい
ることから、上記電動シリンダはある程度の加圧力をも
って可動アームの電極チップを被接合材に押しつけるも
のでなくてはならない。
【0006】しかし、前述した従来の電動シリンダで
は、サーボモータのロータを貫通する送りねじを作動ロ
ッドとして使用しているため、かかる作動ロッドの支持
剛性が十分でなく、上記加圧力の反力によってモーメン
ト荷重が作動ロッドに作用すると、可動アームと共に電
極チップが変位してしまう懸念があり、両電極チップで
被接合材を適切に加圧することができないという問題点
があった。
【0007】また、この溶接ガンユニットをハンドリン
グするロボットの負荷を軽減するためには、かかる溶接
ガンユニットの軽量化を図る必要があるが、前述の電動
シリンダはサーボモータのロータを中空状に形成しなけ
ればならないので、サーボガンそのものが大型化してし
まい、小型軽量化が難しいといった問題点も有してい
る。
【0008】更に、サーボモータのロータの内部を送り
ねじが貫通するという特殊な構造を有するため、電動シ
リンダのコストが嵩み、結果的に溶接ガンユニットのコ
ストが嵩む他、日常の保守作業に手間がかかるといった
問題点も有している。
【0009】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、作動ロッドに作
用するモーメント荷重に抗して該作動ロッドを強固に支
持することかできると共に、小型軽量化を図ることがで
き、溶接ガンユニットに好適な電動シリンダを提供する
ことにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、かかる電動シ
リンダを用いた溶接ガンユニット及びこれを用いた溶接
ロボットを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電動シリンダは、凹条溝を有してチャネル
状に形成された軌道レールと、この軌道レールの凹条溝
内を該軌道レールの内側面に案内されて移動するスライ
ド部材と、上記軌道レールの一端に固定された支持プレ
ートと、この支持プレートによってのみ回転自在に支承
されると共に上記スライド部材に螺合した送りねじと、
上記支持プレートを介して軌道レールに固定されたモー
タと、このモータの回転を上記送りねじに伝達する動力
伝達手段と、上記スライド部材に固定されて軌道レール
の凹条溝の一端から突出すると共に、上記スライド部材
の移動に応じて進退する作動ロッドとから構成されるこ
とを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の溶接ガンユニットは、被接
合材に向けて進退する可動アームの先端に電極チップを
有し、かかる電極チップを被接合材に対して位置決めす
ると共に、この電極チップへの通電によって被接合材の
溶接を行う溶接ガンユニットを前提とし、前述した本発
明の電動シリンダの作動ロッドによって上記可動アーム
を進退させることを特徴とするものである。
【0013】更に、本発明の溶接ロボットによれば、前
述した本発明の溶接ガンユニットを有すると共に、かか
る溶接ガンユニットの電極を被接合材の所定の溶接箇所
に位置決めする位置決め手段を有することを特徴とする
ものである。
【0014】このような技術的手段によれば、上記モー
タを駆動すると、その回転が動力伝達手段を介して送り
ねじに伝達され、かかる送りねじの回転量に応じてスラ
イド部材がチャネル状に形成された軌道レールの凹条溝
内を移動し、スライド部材に固定された作動ロッドがこ
れに伴って進退する。このとき、スライド部材は軌道レ
ールの凹条溝の内側面に案内されて移動するが、かかる
軌道レールはチャネル状に形成されていることからモー
メント荷重に対する剛性が高く、作動ロッドに対してモ
ーメント荷重が作用した場合であっても、容易に変形す
ることがない。従って、本発明の電動シリンダによれ
ば、作動ロッドの進退に対して作用する反力によって該
作動ロッドが変位するのを可及的に防止することがで
き、これを溶接ガンユニットに用いた場合には、被接合
材に対して電極チップを適切に位置決めし、または被接
合材を電極チップで加圧することができるものである。
【0015】また、作動ロッドを進退させるためのスラ
イド部材及び送りねじは軌道レールの凹条溝内に収容さ
れることから、本発明の電動シリンダは外観上の凹凸の
少ない極めてコンパクトな構造とすることができ、ま
た、送りねじを駆動するモータは中空状の特殊なもので
はなく汎用的なものを使用することができるので、その
小型化も容易である。従って、本発明の電動シリンダは
極めて小型軽量に構成することができ、溶接ガンユニッ
トをハンドリングするロボットの負荷を従来より軽減す
ることができるものである。
【0016】更に、送りねじを駆動するモータは支持プ
レートを介して剛性の大きな軌道レールに固定されると
共に、動力伝達手段を介してモータの回転を送りねじに
伝達するように構成しているので、作動ロッドを進退さ
せるための送りねじやスライド部材に触れることなくモ
ータのみを交換することも可能であり、溶接ガンユニッ
トの保守作業にかかる手間を軽減することも可能とな
る。
【0017】ここで、上記作動ロッドはスライド部材と
の移動に応じて進退するものであれば、スライド部材に
対する固定態様は適宜変更して差し支えないが、作動ロ
ッドに作用する加工反力等によってスライド部材及び軌
道レールにモーメント荷重が作用するのを防止するとい
う観点からすれば、上記送りねじの軸心と作動ロッドの
軸心とが合致しているのが好ましい。
【0018】また、本発明の電動シリンダを溶接ガンユ
ニットに使用する場合、作動ロッドの周辺雰囲気中にス
パッタ等の粉塵や冷却水等が飛散するため、かかる作動
ロッドの円滑且つ高精度の動作を得るためには、スライ
ド部材や送りねじに対する粉塵等の付着を防止すること
が必要となる。従って、このような観点からすれば、上
記軌道レールの一端には上記作動ロッドの貫通孔が開設
された先端プレートを固定すると共に、この先端プレー
トと支持プレートとの間には軌道レールの凹条溝を覆う
カバープレートを取り付けるのが好ましい。本発明では
軌道レールがチャネル状に形成されていることから、こ
のように先端プレート、支持プレート及びカバープレー
トを軌道レールに対し取り付ければ、かかる軌道レール
の凹条溝内に配された上記送りねじ及びスライド部材を
軌道レールの外部から容易に密封することができる。
【0019】更に、作動ロッドは軌道レールの凹条溝の
一端から突出するようにして進退することから、該作動
ロッドに付着した粉塵等の異物が凹条溝内に侵入するの
を完全に防止するという観点からすれば、作動ロッドの
貫通孔が形成される先端プレートにはスクレーパを取り
付け、かかるスクレーパによって作動ロッドに付着した
異物を作動ロッドの進退に応じて除去するのが好まし
い。
【0020】また更に、サーボモータの脱調や停電など
により作動ロッドの進退位置を調整することが必要とな
った場合に、かかる調整作業を容易に行い得るよう、上
記送りねじの一端には該送りねじを手動で回転させるた
めのハンドルを装着するのが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の電動シリンダ及びこれを用いた溶接ガンユニット、並
びに、かかる溶接ガンユニットを備えた溶接ロボットに
ついて詳細に説明する。図1乃至図4は本発明の電動シ
リンダの実施例を示すものであり、図1は平面図、図2
は正面図、図3は右側面図、図4は左側面図を夫々示し
ている。これらの図において、符号1はチャネル状に形
成された軌道レール、符号2はこの軌道レール1に案内
されて移動するスライド部材、符号3は上記軌道レール
1の長手方向の一端に固定された支持プレート、符号4
はこの支持プレート3を介して軌道レール1に隣接する
ように固定されたサーボモータ、符号5は上記支持プレ
ート3に回転自在に支承された送りねじ、符号6は上記
サーボモータ4から送りねじ5へ回転を伝達する動力伝
達手段としての歯車列、符号7は上記スライド部材2の
移動に応じて進退する作動ロッドである。
【0022】先ず、図5及び図6に示すように、上記軌
道レール1は基底部10の両側に一対の側壁11,11
を立設してチャネル状に形成されており、長手方向に沿
って具備された凹条溝12内に上記スライド部材2を収
容するように構成されている。各側壁11の内側面には
軌道レール1の長手方向に沿って2条のボール転走溝1
3,13が形成されており、上記スライド部材2はこの
ボール転走溝13に沿って凹条溝12内を移動するよう
になっている。また、上記基底部10には固定ボルトの
挿通孔14が複数設けられており、後述する溶接ガンユ
ニットのフレームに対して上記軌道レール1を直接固定
し得るように構成されている。
【0023】一方、上記スライド部材2は軌道レール1
の凹条溝12内に遊嵌する略矩形状に形成されており、
その両外側面には軌道レール1に形成されたボール転走
溝13と対向する負荷ボール溝20が形成され、これら
軌道レール1のボール転走溝13とスライド部材2の負
荷ボール溝20との間でボール8が荷重を負荷しながら
転走するように構成されている。スライド部材2は各負
荷ボール溝20に対応してボール8の無限循環路21を
具備しており、負荷ボール溝20を転走するボール8を
無限循環させることにより、スライド部材2が軌道レー
ル1に沿ってストロークの制限なく移動し得るようにな
っている。
【0024】また、このスライド部材2には上記送りね
じ5が挿通される貫通孔22が形成され、送りねじ5は
この貫通孔22内でボール9を介してスライド部材2に
螺合している。すなわち、上記送りねじ5の外周面には
螺旋状のボール転走溝50が所定のリードで形成される
一方、上記スライド部材2の貫通孔22の内周面には送
りねじ5のボール転走溝50と対向する負荷ボール溝2
3が螺旋状に形成されており、これらボール転走溝50
及び負荷ボール溝23の間を転走するボール9を介して
送りねじ5とスライド部材2とが互いに螺合している。
また、このスライド部材2にはボール転走溝50と負荷
ボール溝23との間を螺旋状に転走したボール9を元の
位置に戻すためのリターンチューブ24が装着されてお
り、かかるボール9は送りねじとスライド部材との間で
無限循環するように構成されている。従って、かかる送
りねじ5を回転させると、ボール9が送りねじ5のボー
ル転走溝50とスライド部材2の負荷ボール溝23との
間で荷重を負荷しながら転走し、かかる送りねじ5の回
転数に応じたストロークでスライド部材2が軌道レール
1の凹条溝12内を移動する。
【0025】更に、図1及び図2に示すように、このス
ライド部材2には断面略L字状に形成されたガイド部材
70を介して上記作動ロッド7が固定されており、かか
る作動ロッド7がスライド部材2のストロークに応じて
軌道レール1の凹条溝12内から凹条溝12外へ進退す
るように構成されている。上記ガイド部材70は固定ボ
ルト71によってスライド部材2に固定される一方、作
動ロッド7はその一端がガイド部材70に嵌着してい
る。ガイド部材70を略L字次状に形成したことによっ
て、送りねじ5の軸心と作動ロッド7の軸心とを合致さ
せている。これにより、作動ロッド7に対して作用した
外力が軌道レール1や送りねじ5に対してモーメント荷
重となって作用するのを可及的に防止している。尚、図
5及び図6において符号25は上記固定ボルト71が螺
合するタップ孔である。
【0026】上記軌道レール1の長手方向の一端には上
記凹条溝12を塞ぐようにして支持プレート3が固定さ
れており、上記送りねじ5はこの支持プレート3を貫通
すると共に、かかる支持プレート3に嵌合する一対のア
ンギュラコンタクトベアリング30によって回転自在に
支承されている。この支持プレート3は軌道レール1に
隣接して上記サーボモータ4を固定するブラケットとし
ての役割も果たしており、軌道レール1及びサーボモー
タ4が固定された面と反対側の面には上記歯車列6を収
容するギヤボックスがプレート31,32及びカバー3
3によって箱状に形成されている。
【0027】かかる歯車列6は、サーボモータ4の出力
軸40に固定された入力歯車61と、送りねじ5に固定
された出力歯車62と、これら入力歯車61から出力歯
車62へ回転動力を伝達する2枚の減速歯車63,64
とから構成されており、サーボモータ4の回転数を例え
ば1/4に減速して送りねじに伝達する。2枚の減速歯
車63,64は支持プレート3に立設されたスタッド3
4に対してボールベアリングを介して回転自在に支承さ
れると共に、止めねじによって相対的な回転を禁じられ
ており、減速歯車63は上記入力歯車61と噛み合う一
方、減速歯車64は上記出力歯車62と噛み合ってい
る。これにより、サーボモータ4の出力軸40の回転が
送りねじに伝達される。尚、この実施例ではサーボモー
タ4から送りねじ5へ回転動力を伝達する手段として歯
車列を用いたが、プーリとタイミングベルトによって回
転動力を伝達するように構成することも容易である。
【0028】また、出力歯車62が固定された送りねじ
5の端部はギヤボックスを構成するカバー33から突出
しており、この突出端に対して図2に二点鎖線で示すよ
うなハンドル51を装着することにより、送りねじ5を
手動で回転させることができるようになっている。これ
により、サーボモータ4の脱調や停電等により作動ロッ
ド7の進退位置に狂いが生じた場合であっても、手動で
送りねじ5を回転させて位置調整を行うことが可能であ
る。尚、通常は上記カバー33に固定されるキャップ5
2によって送りねじ5の突出端は覆われている。
【0029】一方、上記支持プレート3と反対側におけ
る軌道レール1の長手方向の一端にはやはり凹条溝12
を塞ぐようにして先端プレート72が固定されており、
上記作動ロッド7はこの先端プレート72に形成された
貫通孔73に挿通されている。また、この貫通孔73の
内径には作動ロッド7に摺接するフェルト製のシール部
材74が設けられる一方、この貫通孔73の外側には作
動ロッド7の外周面と僅かな間隙を残して対向するスク
レーパ75が取り付けられており、作動ロッド7が進退
すると、これに付着したスパッタ等の比較的大きな異物
は上記スクレーパ75で除去され、更に、細かな粉塵等
は上記シール部材74で作動ロッド7上から除去される
ようになっている。
【0030】また、上記支持プレート3と先端プレート
72との間には軌道レール1の凹条溝12を覆うように
してカバープレート15が設けられており、このカバー
プレート15は固定ボルト16によって軌道レール1の
側壁11に固定されている。このカバープレート15と
軌道レール1の側壁11、先端プレート72及び支持プ
レート3との間には夫々ゴムシールが挟み込まれてお
り、該カバープレート15によって密閉された軌道レー
ル1の凹条溝12内に外部から粉塵や冷却水等が侵入す
るのを完全に防止している。これにより、この電動シリ
ンダを粉塵や冷却水等が飛散する劣悪な環境下で使用し
たとしても、かかる凹条溝12内に配されたスライド部
材2及び送りねじ5が粉塵等によって汚染されることは
なく、送りねじ5の回転によるスライド部材2の円滑な
移動を長期にわたって安定的に維持することができるも
のである。
【0031】更に、軌道レール1の凹条溝12に面した
上記支持プレート3と先端プレート72の内側面にはゴ
ム製のストッパ部材17が夫々固定されており、サーボ
モータ4の脱調によりスライド部材2が所定のストロー
ク量からオーバランした際に、かかるスライド部材に突
き当たってこれを係止するように構成されている。
【0032】そして、このように構成された本実施例の
電動シリンダによれば、上記サーボモータを回転させる
と、その回転が歯車列を介して送りねじに伝達され、か
かる送りねじの回転に応じてスライド部材が軌道レール
の凹条溝内をストロークすると共に、このスライド部材
に固定された作動ロッドがスライド部材のストロークに
応じて進退する。
【0033】図7はこの実施例の電動シリンダCをスポ
ット溶接用のC型溶接ガンユニットに適用した例を示す
ものである。この溶接ガンユニットGはユニットフレー
ム80から伸びて鉤爪状に形成された固定アーム81
と、この固定アーム81の先端に設けられた固定アーム
側電極82と、ユニットフレーム80に固定された上記
電動シリンダCと、この電動シリンダCの作動ロッド7
の先端に固定された可動アーム83と、この可動アーム
83に搭載された可動アーム側電極84とから構成され
ており、電動シリンダCの作動ロッド7の進退に応じて
可動アーム側電極84と固定アーム側電極82との間に
被接合材としての鋼板やパイプ材等を挟み込み、両電極
82,84の間に通電して被接合材の溶接を行うもので
ある。
【0034】このとき、上記可動アーム側電極84は被
接合材を固定アーム側電極82に向けて加圧する必要が
あり、かかる可動アーム側電極84には加圧力の反力が
作用することになるが、前述の如く可動アーム83を進
退させている電動シリンダCの軌道レール1は曲げモー
メントに強いチャネル状に形成されており、しかも該軌
道レール1は固定ボルトによってユニットフレーム80
に強固に固定されることから、可動アーム83が直接固
定されている作動ロッド7も曲げモーメントに対して強
い剛性を有している。従って、可動アーム83に対して
曲げモーメントが作用しても、前記電動シリンダCを使
用した本実施例の溶接ガンユニットGでは可動アーム8
3が該曲げモーメントによって変位するのを可及的に防
止することができ、被接合材に対して可動アーム側電極
84を適切に当接させて、スポット溶接を適格に行うこ
とができるものである。
【0035】次に、図8は、図7に示す溶接ガンユニッ
トGを位置決め手段としての多関節ロボットRに搭載し
てなる溶接ロボットを示すものである。この多関節ロボ
ットRはロボット本体90、下腕91、上腕92、手首
93を備えると共に、かかる手首93に上記溶接ガンユ
ニットGを搭載したものであり、θ軸、W軸、U軸、γ
軸、β軸、α軸の6つの旋回軸を有して、上記溶接ガン
ユニットGの電極82,84を所定の作業範囲内におい
て自由に位置決めして、被接合材の所定箇所にスポット
溶接を施すことができるようになっている。
【0036】このような多関節ロボットRにおいては手
首93、上腕92及び下腕91の駆動負荷を減じるた
め、手首93に搭載される溶接ガンユニットGはできる
限り軽量であることが望ましいが、前述の電動シリンダ
Cにおいては、作動ロッド7の進退を案内している送り
ねじ5やスライド部材2がチャネル状の軌道レール1の
凹条溝12内に収容されており、電動シリンダCそのも
のを極めて軽量コンパクトに構成することができるの
で、かかる電動シリンダCによって可動アーム83が駆
動される溶接ガンユニットGも軽量化することができ、
溶接ロボットRの駆動負荷の軽減化を図ることができる
ものである。
【0037】尚、上記溶接ガンユニットGの位置決めを
なす位置決め手段としては、前述の多関節ロボットRに
限らず、その作業の形態に応じて種々の構成のものを採
用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の電動
シリンダによれば、作動ロッドの進退に対して作用する
反力によって該作動ロッドが変位するのを可及的に防止
することができるので、この電動シリンダを溶接ガンユ
ニットの可動アームの駆動に用いた場合には、かかる可
動アームに搭載した電極チップを被接合材に対して適切
に位置決めし、または被接合材を電極チップで加圧する
ことができ、被接合材の溶接を適格に行うことが可能と
なる。
【0039】また、本発明の電動シリンダは極めて軽量
コンパクトな構造とすることができるので、これを溶接
ガンユニットの可動アームの駆動に用いた場合には、か
かる溶接ガンユニットを搭載した溶接ロボットのアーム
部や手首部の駆動負荷を軽減することができ、作業性の
良好な溶接ロボットを構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電動シリンダの実施例を示す平面図
である。
【図2】 本発明の電動シリンダの実施例を示す正面図
である。
【図3】 本発明の電動シリンダの実施例を示す右側面
図である。
【図4】 本発明の電動シリンダの実施例を示す左側面
図である。
【図5】 実施例に係る軌道レール、スライド部材及び
送りねじを示す斜視図である。
【図6】 実施例に係る軌道レール、スライド部材及び
送りねじの係合状態を示す断面図である。
【図7】 実施例に係る電動シリンダを搭載した溶接ガ
ンユニットを示す概略図である。
【図8】 図7に示す溶接ガンユニットを搭載した溶接
ロボットを示す斜視図である。
【図9】 従来の溶接ガンユニットを示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1…軌道レール、2…スライド部材、3…支持プレー
ト、4…サーボモータ、5…送りねじ、6…歯車列(動
力伝達手段)、7…作動ロッド、12…凹条溝、C…電
動シリンダ、G…溶接ガンユニット、R…多関節ロボッ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大倉 守彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地、トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 小西 豊 愛知県豊田市トヨタ町1番地、トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 近川 博 愛知県豊田市トヨタ町1番地、トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−144283(JP,A) 実開 平2−123381(JP,U) 登録実用新案3042267(JP,U) 登録実用新案3045306(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 11/11,11/36

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹条溝を有してチャネル状に形成された
    軌道レールと、この軌道レールの一端に固定された支持
    プレートと、この支持プレートによってのみ回転自在に
    支承された送りねじと、上記支持プレートを介して軌道
    レールに固定されたモータと、このモータの回転を上記
    送りねじに伝達する動力伝達手段と、多数のボールを介
    して前記軌道レールの凹条溝内に組み付けられ、かかる
    凹状溝内において前記送りねじと螺合すると共に、この
    送りねじの回転に伴い軌道レールの内側面に案内されて
    前記凹条溝内を移動するスライド部材と、先端が前記軌
    道レールの凹条溝の一端から突出する一方、後端が前記
    スライド部材に対して片持ち状に固定され、前記スライ
    ド部材の移動に応じて進退する作動ロッドとから構成さ
    れることを特徴とする電動シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記作動ロッドは断面略L字形状のガイ
    ド部材を介して前記スライド部材に固定され、かかる作
    動ロッドの軸心が前記送りねじの軸心と合致すると共
    に、作動ロッドの後端とスライド部材との間には空間が
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の電動シ
    リンダ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電動シリンダにお
    いて、上記軌道レールの一端には上記作動ロッドの貫通
    孔を有する先端プレートが固定されると共に、この先端
    プレートと上記支持プレートとの間には軌道レールの凹
    条溝を覆うカバープレートが取り付けられ、これら先端
    プレート、支持プレート及びカバープレートによって、
    かかる凹条溝内に配された上記送りねじ及びスライド部
    材が軌道レールの外部から密封されていることを特徴と
    する電動シリンダ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電動シリンダにおいて、
    上記先端プレートには、作動ロッドに付着した異物を除
    去するためのスクレーパが取り付けられていることを特
    徴とする電動シリンダ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の電動
    シリンダにおいて、上記送りねじの一端には該送りねじ
    を手動で回転させるためのハンドルが装着されることを
    特徴とする電動シリンダ。
  6. 【請求項6】 被接合材に向けて進退する可動アームの
    先端に電極チップを有し、かかる電極チップを被接合材
    に対して位置決めすると共に、この電極チップへの通電
    によって被接合材の溶接を行う溶接ガンユニットにおい
    て、請求項1乃至5のいずれかに記載の電動シリンダの
    作動ロッドによって上記可動アームを進退させることを
    特徴とする溶接ガンユニット。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の溶接ガンユニットを有す
    ると共に、かかる溶接ガンユニットの電極を被接合材の
    所定の溶接箇所に位置決めする位置決め手段を有するこ
    とを特徴とする溶接ロボット。
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