JP3514953B2 - 冷却ファン付き電動機の冷却ファン駆動制御装置 - Google Patents
冷却ファン付き電動機の冷却ファン駆動制御装置Info
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Description
の温度が許容上限温度を超えないようにステータを冷却
する冷却ファンを備えた冷却ファン付き電動機の冷却フ
ァンの駆動を制御する方法及び装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】特開平7−79592号には、冷却ファ
ンを備えた電動機の一例が示されている。この公報に示
された冷却ファンの駆動制御方法及び装置では、電動機
の温度を温度検出センサで検出し、検出温度が予め定め
た規定値を超えるか否かを判定する。そして検出温度が
予め定めた規定値を超えまでは、冷却ファンの電源を切
っておき、冷却ファンを停止させておき、検出温度が予
め定めた規定値を超える冷却ファンの電源を入れて冷却
ファンを駆動する。駆動されている冷却ファンの回転速
度は、特に制御されておらず、冷却ファンは一定の回転
速度で回転する。この回転速度は、一般的に定格速度で
あり、発生する騒音は最も大きくなる。そこで従来の技
術では、電動機の温度に応じて冷却ファンを駆動した
り、停止させたりすることにより、冷却ファンが駆動さ
れて発生する騒音の発生期間を短縮している。 【0003】図12(A)及び(B)を用いて、この従
来技術による冷却ファンの稼働状態を説明する。図12
(A)は、出力が小さいとき、すなわち電動機の発熱量
が少ない場合の温度特性である。冷却ファンの駆動、停
止にはヒステリシス幅を設けて、駆動及び停止を制御す
る。電動機の温度が上昇して、温度検出センサで検出す
る検出温度がX°よりΔX°だけ温度が高くなると(電
動機の温度が規定値を超えると)、冷却ファンが駆動さ
れて冷却ファンは回転を始める。そして電動機の温度が
下がり始め、検出温度がX°よりΔX°だけ小さくなる
と、冷却ファンの駆動が停止されて冷却ファンは回転を
停止する。再度温度が上昇すると、前述の動作が繰り返
される。図12(B)は、電動機の出力が大きい場合で
あり、この場合には電動機の発熱量が大きいため、冷却
ファンが停止している間に温度は急速に上昇し、冷却フ
ァンを駆動して冷却を開始しても、温度の低下は緩やか
である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の技術において、
ヒステリシス幅(2×ΔX°)を小さくすると、冷却フ
ァンの回転と停止が比較的短い周期で繰り返されるた
め、騒音の発生と停止の周期が短くなって、実際に冷却
ファンが回転している期間が短縮されても、騒音が低減
したと感じることは少ない。そこでヒステリシス幅(2
×ΔX°)を大きくすると、電動機の温度の変化幅が大
きくなって、電動機の制御に大きな影響を与える諸定数
(ステータ巻線のオーミック抵抗値、電動機として誘導
電動機を用いた場合にはロータの2次抵抗[ロータに埋
め込んだ導体のオーミック抵抗]、電動機としてブラシ
レスDC電動機を用いた場合のマグネットの磁力等)が
影響を受ける。そしてこれらの諸定数が影響を受ける
と、電動機の出力及び制御等が影響を受けることにな
る。 【0005】特に近年使われるようになったソフトウエ
ア制御では、諸定数を数値演算に使って電動機を制御す
るので、その制御性能は定数の変化の影響を大きく受け
る。このため精密工作機械、ロボット等に使用される電
動機では、電動機の性能を高めるために、温度管理を従
来よりも高い精度で行うことが必要になってきている。 【0006】本発明の目的は、騒音の発生量を下げると
ともに、電動機の温度管理を従来よりも高い精度で行う
ことができる冷却ファン付き電動機の冷却ファン駆動制
御方法及び装置を提供することにある。 【0007】本発明の他の目的は、上記目的に加えて電
動機の予熱運転時間を短縮できる冷却ファン付き電動機
の冷却ファン駆動制御方法及び装置を提供することにあ
る。 【0008】本発明の他の目的は、冷却ファンの駆動制
御部の構成が簡単な冷却ファン付き電動機の冷却ファン
駆動制御装置を提供することにある。 【0009】本発明の更に他の目的は、温度の検出精度
が高く、しかも温度調整が容易な冷却ファン付き電動機
の冷却ファン駆動制御装置を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明が改良の対象とす
る冷却ファン付き電動機の冷却ファン制御装置は、電動
機と電動機のステータを冷却する可変速型の冷却ファン
とを具備する冷却ファン付き電動機の冷却ファンの駆動
を制御する。本発明では、ステータの温度を検出する温
度検出センサと、駆動制御中は冷却ファンを停止させる
ことなく、前述の温度検出センサで検出されたステータ
の温度に応じてステータの温度が許容上限温度を超えな
いように冷却ファンの回転速度を変えるように冷却ファ
ンを駆動する駆動制御部とを具備している。そして、電
動機のステータには複数の冷却用貫通孔を形成し、冷却
ファンは複数の冷却用貫通孔を通して冷却用空気を流す
ことによりステータを冷却するように配置する。また、
冷却ファンの駆動用電動機としてブラシレスDC斜流フ
ァンを用いる。本発明によれば、駆動後は冷却ファンを
停止させることなく、電動機のステータの温度に応じて
ステータの温度が許容上限温度を超えないように冷却フ
ァンの回転速度を変えるため、負荷が軽くまた周囲温度
が低く状態で電動機のステータの温度が低いときには、
冷却ファンの回転速度が低くなって騒音を低減できる。
また負荷が重くなって周囲温度が高いにときにだけ、回
転速度が最高速度に近い値になるだけであるため、総合
的に見ると、騒音の発生量を低減することができる利点
がある。特に本発明では、電動機のステータに複数の冷
却用貫通孔を形成し、複数の冷却用貫通孔を通して冷却
用空気を流すことによりステータを冷却するように冷却
ファンを配置するので、電動機のステータの熱変化の時
定数が小さくなり、温度調整が容易になる。しかも斜流
ファンを用いるので、使用する冷却ファンの容量を小さ
くすることができて、騒音をより小さくすることができ
る。本発明の前提となる発明は、電動機のステータの温
度が許容上限温度を超えないようにステータを冷却する
冷却ファンを備えた冷却ファン付き電動機の冷却ファン
の駆動を制御する方法を改良の対象とする。電動機は、
誘導電動機、ブラシレスDC電動機等任意である。許容
上限温度は、対象となる電動機に応じて定められるもの
であり、一般的にはこの温度以上になると電動機の各定
数が大きく変化して高い精度での制御が難しくなる温度
である。小型の誘導電動機であれば、この許容上限温度
は105℃〜115℃の範囲にある。また冷却ファンに
よるステータの冷却方法も任意である。例えば、ステー
タの外側を冷却してもよいし、ステータの内部に複数の
冷却用貫通孔を形成し、この複数の冷却用貫通孔を通し
て冷却用空気を流すことにより、ステータを冷却しても
よい。 【0011】当該発明では、冷却ファンとして回転速度
の変更が可能な可変速型の冷却ファンを用いる。このよ
うな冷却ファンとしては、例えば駆動用電動機としてス
テータ巻線に印加する電圧を可変すると回転速度が変わ
るブラシレスDC電動機等を用いることができる。冷却
ファンは、ステータの冷却態様に応じて適宜のものを選
択すればよく、例えば軸線方向の一方から吸い込んだ空
気を軸線方向の他方に吐出する一般的な軸流ファンや、
軸線方向の一方から吸い込んだ空気を軸線方向の他方と
径方向との間の斜め方向に吐出する斜流ファン等を用い
ることができる。 【0012】そして当該発明では、ステータの温度を検
出し、駆動制御中は冷却ファンを停止させることなく、
ステータの温度に応じてステータの温度が許容上限温度
を超えないように冷却ファンの回転速度を変える。すな
わち当該発明では、従来のように冷却ファンを繰り返し
回転させたり停止させたりすることなく、常時冷却ファ
ンを回転させおき、冷却ファンの回転速度を変えること
により、電動機のステータの温度を制御する。 【0013】ステータの温度が許容上限温度を超えない
ように冷却ファンの回転速度をステータの温度に応じて
変える方法としては、種々の方法が考えられる。例え
ば、ステータの温度と冷却ファンの回転速度との関係が
正比例の関係になるように冷却ファンの駆動を制御して
もよい。この場合には、ステータの温度の上昇に応じ
て、冷却ファンの回転速度を連続的に上げ、ステータの
温度が低下に応じて冷却ファンの回転速度を連続的に下
げる。但し、正比例の関係は、一次関数的関係でもよ
く、また二次関数的関係でもよく、電動機の熱容量及び
冷却ファンの性能に応じて任意に定めればよい。 【0014】冷却ファンの回転速度を連続的に変化させ
る場合だけでなく、段階的に変化させる場合も当該発明
には含まれる。この場合には、複数の温度領域を予め設
定し、複数の温度領域に対応した冷却ファンの回転速度
を予め定めておく。そしてステータの温度が複数の温度
領域のいずれの領域にあるかを判定し、判定した温度領
域に対応する予め定めた回転速度で冷却ファンを回転さ
せればよい。 【0015】電動機の予熱運転が必要な場合には、電動
機の起動時にステータの温度を所定の温度(冷却開始温
度)まで上昇させる予熱運転を行っている期間は、冷却
ファンを停止させておき、予熱運転が終了した後から冷
却ファンの駆動制御を開始すればよい。このようにすれ
ば予熱運転時間を短縮できる。 【0016】また当該発明は、電動機と電動機のステー
タを冷却する可変速型の冷却ファンとを具備する冷却フ
ァン付き電動機の冷却ファンの駆動を制御する冷却ファ
ン付き電動機の冷却ファン制御装置を改良の対象とす
る。この装置は、ステータの温度を検出する温度検出セ
ンサと、冷却ファンの駆動制御部とを具備する。駆動制
御部は、駆動制御中は冷却ファンを停止させることな
く、ステータの温度に応じてステータの温度が許容上限
温度を超えないように冷却ファンの回転速度を変えよう
に冷却ファンを駆動するように構成されている。なお温
度検出センサを、ステータの巻線部の温度を検出するよ
うにステータの巻線部に隣接して配置すれば、温度の検
出精度が上がる。 【0017】また冷却ファンの駆動用電動機として、ブ
ラシレスDC電動機のようにステータ巻線に印加される
電圧を変えるとロータの回転速度が変わるタイプの電動
機を用いる場合には、温度検出センサとして温度の変化
に応じて抵抗値が変化する感温抵抗素子(具体的には、
例えばサーミスタ)を用いる。そして駆動制御部には、
感温抵抗素子の抵抗値の変化を利用して、ステータの温
度と冷却ファンの回転速度との関係が正比例の関係にな
るように、駆動電動機のステータ巻線に印加する電圧を
変えるように構成された電圧印加回路を含める。このよ
うにすると、簡単な構成で、電動機のステータの温度の
変化を冷却ファンの駆動電動機のステータ巻線に印加さ
れる電圧の変化としてすばやく現わすことができる。 【0018】また駆動制御部を、電動機の電源が投入さ
れた後に温度検出センサにより検出するステータの温度
が所定の温度まで上昇するまでは、冷却ファンを停止さ
せておくように構成すれば、予熱時間を短縮することが
できる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の好
ましい実施の形態の一例を説明する。図1は、本発明の
方法を実施する冷却ファン付き電動機の冷却ファン駆動
制御装置の概略構成を示す図である。なお冷却ファン付
き電動機の具体例については後に詳しく説明する。図1
においてMは誘導電動機等の電動機である。図1におい
ては、交流電源ACPに誘導電動機Mが直接接続されて
いるように記載されているが、交流電源ACPと誘導電
動機Mとの間には図示しない制御装置が配置されてい
る。この制御装置は、本発明とは無関係であるため図示
を省略した。誘導電動機Mに対しては、誘導電動機のス
テータを冷却するための冷却ファンFMが設けられてお
り、この誘導電動機Mと冷却ファンFMとの組み合わせ
により、冷却ファン付き電動機が構成されている。なお
この例では、冷却ファンFMは、ブラシレスDC電動機
からなる駆動用電動機を備えている。Thは、誘導導電
機Mのステータの巻線に隣接して配置され、またはステ
ータ鉄心に対して固定されてステータの温度を検出する
温度検出センサである。このような温度検出センサとし
ては、例えば正の温度係数を有するサーミスタを用いる
ことができる。 【0020】温度検出センサThは、検出温度の相対的
な変化を抵抗値の相対的な変化または電圧の相対的な変
化として出力する。この例では温度の変化に正比例の関
係で変化する電圧信号Vsが温度検出センサThから出
力される。このステータの温度を示す電圧信号Vsは、
冷却ファン駆動制御装置101の駆動制御部102の回
転速度指令回路103に入力される。駆動制御部102
は、冷却ファンFMの駆動制御中は冷却ファンFMを停
止させることなく、電動機Mのステータの温度(電圧信
号Vs)に応じて電動機Mのステータの温度が許容上限
温度を超えないように冷却ファンの回転速度を変えるよ
うに冷却ファンFMを駆動する。この例では回転速度指
令回路103から出力された速度指令に基づいて、駆動
用電圧制御回路104が冷却ファンFMの駆動用電動機
のステータ巻線に印加する印加電圧Vfを変化させる。 【0021】回転速度指令回路103は、例えばマイク
ロコンピュータを利用して構成することができ、そのR
OMには図2に示すような関係を有するマップが予め記
憶されている。このマップには、温度検出センサThの
出力Vs(ステータの温度)と冷却ファンFMの駆動用
電動機のステータ巻線に印加する電圧Vfとの関係が設
定されている。図2のマップでは、温度検出センサTh
の出力Vsがある値Vso(冷却開始温度に相当する電
圧)になるまでは、冷却ファンFMの駆動用電動機のス
テータ巻線に印加する電圧Vfは0であり、温度検出セ
ンサThの出力Vsがある値Vsoに達すると、以後冷
却ファンFMの駆動用電動機のステータ巻線に印加する
電圧Vfは、温度検出センサThの出力Vsの変化に一
次関数的な正比例の関係で変化するように設定されてい
る。温度検出センサThの出力が0であることは、温度
検出センサThが動作していないことを意味しており、
この例では、電動機Mの電源及び駆動制御装置101の
電源として、商用電源ACを用いているため、電動機M
を起動させるのと同時に、温度検出センサThも検出動
作を開始する。Vsoの値は、電動機Mの予熱運転(電
動機を搭載した機器を実際に稼働させる前に電動機及び
電動機を搭載した機器の温度を予め定めた温度以上にす
ること)を考慮して設定されており、温度検出センサT
hの出力がVsoに達したことは、電動機Mの予熱運転
が完了したことを意味する。したがってこの例では、電
動機Mの予熱運転が完了した後から、駆動制御装置10
1が冷却ファンを連続運転する動作が開始されることに
なる。予熱運転が終了した後に、駆動制御装置101に
よる冷却ファンFMの実際の駆動制御が開始される。 【0022】回転速度指令回路103が、図2に示すマ
ップに従って速度指令を出力と、駆動用電圧制御回路1
04はその速度指令に応じた回転速度で冷却ファンFM
を回転させるように、冷却ファンFMの駆動用電動機の
ステータ巻線に印加する電圧を可変する。駆動用電圧制
御回路104は、トランジスタのような半導体スイッチ
素子を制御素子として含んで構成されたチョッパ回路等
からなるDC/DCコンバータである。動用電圧制御回
路104の電源は、商用電源ACを直流に整流する整流
回路105であり、駆動用電圧制御回路104は、整流
回路105から出力される直流電圧をDC/DCコンバ
ータにより所定の電圧に変化させて、冷却ファンFMの
ステータ巻線に印加する。実際には、回転速度指令回路
103から出力される速度指令によって、駆動用電圧制
御回路104のDC/DCコンバータに用いられる半導
体スイッチ素子の導通角が制御されて、冷却ファンFM
の回転速度が電動機Mのステータの温度の変化に応じて
変化するようになっている。 【0023】ここで冷却ファンとして軸線方向の一方か
ら吸い込んだ空気を軸線方向の他方と径方向との間の斜
め方向に吐出する斜流ファンを用いた場合の、冷却ファ
ンの駆動用電動機のステータ巻線に印加する電圧と冷却
ファンの回転速度Nと風量Qとの一般的な関係を示すと
図3に示すようになる。すなわち回転速度に比例して風
量が増加する関係になる。従来は、冷却ファンを駆動す
るときには、定格速度で定速回転させていたため、かな
り大きな騒音が発生する。これに対して本発明のよう
に、電動機Mのステータの温度に応じて冷却ファンFM
の速度を可変にする構成を採用すると、電動機Mのステ
ータの温度が低ければ、冷却ファンFMの回転速度も低
くなり、騒音は低下する。そして本発明では、駆動後は
冷却ファンを停止させることなく連続的に動作させるた
め、冷却ファンが停止しているときの静けさと冷却ファ
ンが回転しているときの騒音とが繰り返し現れる従来の
方法と比べると、総合的に判断して騒音が小さいと感じ
られる。また電動機の負荷が大きくなって、電動機Mの
ステータの温度が上昇したときには、その温度上昇に応
じた分だけ冷却ファンの回転速度が上がるため、電動機
Mの温度が許容上限温度に近い値まで達するようなこと
は実質的になく、電動機Mの諸定数が制御不能なほどに
影響を受けるおそれはない。 【0024】なお予熱運転が多少長くなってもよけれ
ば、電動機Mの起動と同時に冷却ファンFMが回転する
ように図2のマップを構成してもよい。また電動機Mが
起動と同時に計数を開始するタイマを設けておき、この
タイマの時限を予熱運転に必要な時間に設定し、タイマ
の時限の計数が終了した後から冷却ファンを駆動するよ
うにしてもよい。 【0025】また図2の示すマップに代えて、図4に示
すようなマップを用いてもよい。このマップでは、段階
的に冷却ファンFMの回転速度を変化させる。すなわち
複数の温度領域(Vso−Vs1 ,Vs1 −Vs2 ,V
s2 −Vs3 )を予め設定しておき、この複数の温度領
域に対応した冷却ファンの回転速度(印加電圧Vf)を
予め定めてROMに記憶しておく。そしてこの場合に
は、回転速度指令回路103を温度検出センサThの出
力Vsに基づいて電動機Mのステータの温度が複数の温
度領域のいずれの領域にあるかを判定し、判定した温度
領域に対応する予め定めた回転速度で冷却ファンを回転
させる速度指令を出力するように構成する。 【0026】上記例では、温度検出センサThの出力に
基づいて速度指令を発生する構成を採用しているが、整
流回路105と冷却ファンFMのステータ巻線との間
に、サーミスタからなる温度検出センサThと抵抗体と
の分圧回路を設け、この分圧回路の分圧点の電圧を冷却
ファンFMのステータ巻線に印加するような簡単な回路
構成の駆動制御部を用いて、冷却ファンFMの回転速度
を電動機Mのステータの温度に応じて変化させるように
してもよい。 【0027】上記例では、冷却ファンとして斜流ファン
を用いているが、一般的な軸流ファンを用いても、本発
明の効果が得られるのは勿論である。図5は、最大回速
度5,000min−1の軸流ファンの特性例を示す。最
大風量が5m3/min で、このときに騒音は最大値とな
り約70dBとなる。例えば、電動機Mの平均的な稼働
状態で冷却に要する風量を3m3/min とすると、冷却
ファンFMの回転速度は3,000min−1であり、発
生する騒音の大きさは約60dBまで下がる。電動機M
の始動時や昼休みのように負荷が軽くなるときには、発
熱量が少ないため、冷却ファンの回転速度は1,000
min−1以下でもよく、そのときの騒音は40dB以下
の低騒音となる。夏場で室温が高く、かつ重負荷で稼働
している場合には、定格回転速度まで冷却ファンFMの
回転速度をあげて冷却効果を高めることになるために騒
音が大きくなるが、このような期間は1日を通じて見る
と短く、ましては年間を通してみると非常に僅かであ
る。したがってこのような場合でも、本発明を用いれ
ば、従来よりも大幅に騒音を低下し、作業環境を大幅に
改善できる。 【0028】以下、本発明の冷却ファン駆動制御装置に
より制御する冷却ファン付き電動機の一例について説明
する。図6は、冷却ファンとして斜流ファンを用いた例
の冷却ファン付き電動機の上側半部断面図である。この
電動機は、電動機本体1と、ダクト3と、ダクト3によ
り電動機本体1と連結される冷却ファン5とを有してい
る。 【0029】電動機本体1は、出力軸を構成するシャフ
ト7と、シャフト7に固定されるロータ9と、ステータ
11と、一対のエンドブラケット13,15と、回転検
出器17とを有している。シャフト7は、径寸法が異な
る4つのシャフト部分7a〜7dにより構成されてお
り、シャフト部分7aが出力部を構成する。そしてシャ
フト部分7b及び7dにそれぞれ取り付けられたベアリ
ング19,21により、シャフト7は、一対のエンドブ
ラケット13,15に回転自在に支持されている。シャ
フト部分7b,7dの間に位置する径寸法の最も大きい
シャフト部分7cの外周にはロータ9が固定されてい
る。このロータ9はカゴ形ロータである。 【0030】ステータ11は、ステータ鉄心(固定子鉄
心)11aに巻線11bが巻装されて構成されている。
固定子鉄心11aは、図6のII−II線からみた固定子鉄
心11aを示す断面図である図7に示すように、円形の
内部孔11bを有する輪郭形状が8角形の筒形を有して
おり、その両端にはシャフト7の軸線方向両端を支持す
るベアリング19,21が固定された一対のエンドブラ
ケット13,15が固定されている。また、固定子鉄心
11aの巻線11bに隣接する位置には、温度検出セン
サThが固定されている。この例では、温度検出センサ
Thとして温度の変化に応じて抵抗値が変化する感温抵
抗素子を用いている。図7は、固定子鉄心11aを示す
断面図であると共に固定子鉄心11aを形成する複数枚
の珪素鋼板の形状を示している。この固定子鉄心11a
は、複数枚の珪素鋼板がシャフト7の軸線方向に積層さ
れて構成されている。 【0031】固定子鉄心11aを構成する複数枚の珪素
鋼板は、図7に示すように、8角形の輪郭形状を形成す
る8つの辺部を外周部に有している。具体的には、4つ
の長辺部11c…と、隣り合う長辺部11c,11cの
間に位置する4つの短辺部11d…を有している。別の
言い方をすると、短辺部11d…が4つの長辺部11c
…を連結する角部を形成している。複数枚の珪素鋼板
は、それぞれ4つの角部(短辺部11d…に対応する部
分)に隣接して、貫通孔形成領域12a…をそれぞれ有
しており、またこれらの貫通孔形成領域の間(長辺部1
1c…に対応する部分)に中間領域12b…をそれぞれ
有している。そして、貫通孔形成領域12a…及び中間
領域12b…の径方向内側に環状のヨーク部分を有して
いる。そして、ヨーク部分の内側には、固定子巻線11
bを構成する巻線導体が挿入される複数のスロット11
gが周方向に間隔をあけて形成されている。なお、図7
では、複数のスロット11gの一部が描かれており、他
のスロット11gは省略されている。 【0032】貫通孔形成領域12a…には、固定子鉄心
11aに冷却用気体を通す冷却用貫通孔を構成する5つ
の角部貫通孔11e1 〜11e5 が短辺部11d…に沿
うように並んでそれぞれ形成されている。2つの貫通孔
形成領域12aの間の中間領域12b…にも固定子鉄心
11aに冷却用気体を通す冷却用貫通孔を構成する4つ
の中間部貫通孔11f1 〜11f4 が長辺部11c…に
沿うように並んでそれぞれ形成されている。角部貫通孔
11e1 〜11e5 及び中間部貫通孔11f1 〜11f
4 は、ヨーク部分の磁気抵抗を小さくしないようにその
形状及び寸法が設定されている。 【0033】複数枚の珪素鋼板が積層されることによ
り、各鋼板に形成した角部貫通孔11e1 〜11e5 に
より固定子鉄心11aの各角部にそれぞれ複数の冷却用
貫通孔11i…が形成され、また各後半の中間部貫通孔
11f1 〜11f4 によって、従来の固定子鉄心ではな
かった中間部の複数の冷却用貫通孔11j…が形成され
る。なお図6には、角部に位置する冷却用貫通孔11i
のみが示されている。 【0034】冷却用貫通孔11i…及び冷却用貫通孔1
1j…には、冷却ファン5の羽根37が回転することに
より、固定子鉄心11aを冷却する冷却用気体が矢印A
に示す方向に流れる。冷却用貫通孔11i…及び冷却用
貫通孔11j…のシャフト7が突出する側(モータの出
力を取り出すシャフト部分7a側)には、冷却用気体を
気体取入口(11i1 )が形成されている(図6には、
冷却用貫通孔11iの気体取入口11i1 のみを示
す)。 【0035】シャフト7が突出する側(モータの出力を
取り出すシャフト部分7a側)に位置する一方のエンド
ブラケット13とは反対側に位置する他方のエンドブラ
ケット15の外側には、シャフト7の回転を検出する回
転検出器17が配置されている。回転検出器17は、例
えば光学式のエンコーダにより構成されている。回転検
出器17は、シャフト7と連結される検出器本体17a
と検出器本体17aを保護するカバー部材17bとを有
している。カバー部材17bは、いわゆるカップ形状を
有しており、ダクト3と対向する筒状の傾斜部17cを
有している。傾斜部17cの端部は、エンドブラケット
15の端部に連結されている。エンドブラケット15及
びカバー部材17bの傾斜部17cのダクト3と対向す
る面は、固定子鉄心11a側から冷却ファン5側に向っ
てシャフト7の軸線に近付くようになだらかに傾斜する
面を形成している。 【0036】ダクト3は、エンドブラケット15及び回
転検出器17のカバー部材17bとの間に気体流通路2
3を形成する筒形形状を有している。気体流通路23
は、冷却用貫通孔11i…及び冷却用貫通孔11j…と
後述する冷却ファン5の通風路59とを連通する。ダク
ト3は、断面形状の輪郭が角型になった角形状筒部3a
と、角形状筒部3aに連続して端部に向かうにしたがっ
て径寸法が小さくなった縮径筒部3bとから構成されて
いる。角形状筒部3aは、端部が固定子鉄心11aに溶
接またはねじ止めによって連結されている。また縮径筒
部3bは、カバー部材17bと対向し、固定子鉄心11
a側から冷却ファン5側に向って径寸法が小さくなるよ
うに外面が傾斜している。この縮径筒部3bの端部は、
冷却ファン5のケーシング29に連結されている。 【0037】ダクト3,エンドブラケット15及びカバ
ー部材17bは、気体流通路23が固定子鉄心11a側
から冷却ファン5側に向ってシャフト7の軸線に近付く
と共にその断面積が大きくなるように寸法及び形状が定
められている。ダクト3の縮径筒部3bの内部には気体
流通路23を周方向に複数分割する複数枚(20枚)の
静翼25…が配置されている。静翼25は、矩形に近い
形状を有しており、エンドブラケット15及びカバー部
材17bの外面との間に僅かな間隙を開けるようにして
ダクト3の内壁部に固定されている。 【0038】冷却ファン5は、図8〜図10に詳細に示
すように、ファン本体27とケーシング29とが複数本
のウエブ31…により結合された構造を有しており、電
動機本体1のシャフト7が突出する端部(シャフト部分
7a側)とは反対側の端部側に側に吸引口5aが位置す
るように設けられている。なお、図8は、図6に示す冷
却ファン5の拡大断面であり、図8は、図6のダクト3
側から見たファン本体27の羽根37…を取り付けた羽
根固定部材35の平面図であり、図9は、図6に向って
右側(吐出口5b側)から見た冷却ファン5の平面図で
ある。ここで、図9及び図10は、いずれも上側半部だ
けでなく、上下全体を描いている。また図10は、上側
半部が枠体53に取り付けられたフィンガード57を取
り除いて見た冷却ファン5の平面図であり、下側半部が
フィンガード57を含む実際に図6に向って右側から見
た平面図である。 【0039】図8に示すようにファン本体27は、駆動
用電動機33と、羽根固定部材35と、羽根固定部材3
5に固定された複数枚の羽根37…とを有している。駆
動用電動機33は、公知のブラシレス直流電動機により
構成されており、シャフト(出力軸)39と、シャフト
39に固定された環状のフライホイール43と、フライ
ホイール43に固定されたロータ41と、モータブラケ
ット45と、モータブラケット45に固定されたステー
タ47とを有している。シャフト39は、電動機本体1
のシャフト7と軸線を共有するように配置されており、
ベアリング49,51によってモータブラケット45に
回転自在に支持されている。 【0040】ロータ41は、複数枚の珪素鋼板と永久磁
石とを有するロータである。モータブラケット45は、
筒状壁部45aと、該筒状壁部45aと直交する方向に
延びる環状壁部45bとが一体に連結された構造を有し
ている。筒状壁部45aはベアリングホルダを構成して
おり、内部にシャフト39を回転自在に支持するベアリ
ング49,51が取り付けられている。環状壁部45b
の径方向外側端部には、フライホイール43のロータ取
付部43cの端部43c1 と間隔をあけて該端部43c
1 を内部に収容する断面がコの字状の環状凹部45cが
形成されている。筒状の端部43c1 と環状の凹部45
cとの遊嵌によりラビリンス構造が形成されている。環
状凹部45cは、その径方向外側片45c1 が羽根固定
部材35の筒状端部35cに沿って該筒状端部35cと
の間に僅かな間隔を形成するように配置されている。径
方向外側片45c1 の外周部には複数本(この例では4
本)のウエブ31…がモータブラケット45と一体に成
形されている。またこれらのウエブ31…は、図10に
詳細に示すようにケーシング29と連結される環状の枠
体53と一体に成形されている。これにより、モータブ
ラケット45は、ウエブ31…を介して枠体53に支持
される。枠体53とモータブラケット45との間の開口
部は、固定子鉄心11aを冷却する冷却用気体が吐出す
る吐出口5bを構成している。そして、枠体53には、
吐出口55の外側に配置されるフィンガード57が取り
付けられている。筒状壁部45aのシャフト39の径方
向外側に位置する部分には、ステータ47が配置されて
いる。ステータ47は、固定子鉄心47aに巻線47b
が巻装されて構成されている。駆動用電動機33は、巻
線47bに印加される電圧が変わると、ロータ41の回
転速度が変わる構成を有している。 【0041】環状壁部45bのステータ47側に位置す
る部分には、制御部55が取付けられている。制御部5
5は、回路基板55aと、該回路基板55aを環状壁部
45bに取付る取付部55b…とを有している。回路基
板55aの環状壁部45bに向い合う面には、図1に示
す回転速度指令回路103、駆動用電圧制御回路104
及び整流回路105が形成されている。回転速度指令回
路103は温度検出センサThに図示しない配線により
接続され、駆動用電圧制御回路104はステータ47に
図示しない配線により接続され、整流回路105は電源
に図示しない配線により接続されている。これにより、
温度検出センサThが検出した電動機本体1のステータ
11の温度に応じてステータ11の温度が許容上限温度
を超えないように冷却ファン5の回転速度が変化する。 【0042】シャフト39のベアリング49の外側端部
(電動機本体1側の端部)には、カップ状のフライホイ
ール43が固定されている。フライホイール43は、シ
ャフト39が取り付けられる基部43aと環状の羽根固
定部材取付部43bと筒状のロータ取付部43cとが一
体成形されて構成されている。羽根固定部材取付部43
bは、取付段部43b1 を有している。そして、取付段
部43b1 と該取付段部43b1 から径方向外側に延び
る部分には、羽根固定部材35の取付用円板部35aが
固定されている。筒状のロータ取付部43cの径方向内
側にはステータ47と間隔を隔ててロータ41が取付け
られている。 【0043】羽根固定部材35は、フライホイール43
の軸線方向の一方の端部にネジまたは溶接により固定さ
れる環状の取付用円板部35aと、外周部または外周面
に7枚の羽根37…が固定される筒状の羽根固定部35
bと、モータブラケット45の外側壁部45cと僅かな
間隔を隔てて対向する筒状端部35cとを備えて一体に
成形されている。取付用円板部35aは、駆動用電動機
33のシャフト39の径方向に延びており、筒状端部3
5cは、駆動用電動機33のシャフト39の軸線方向に
延びている。羽根固定部35bの外周部は、冷却用気体
の吸引側(吸引口5a側)から吐出側(吐出口5b側)
に向かって径寸法が大きくなるように傾斜した筒状また
はラッパ状の形状を有している。具体的には、羽根固定
部35bの外周面は、駆動用電動機33のシャフト39
の軸線と外周面との間の傾斜角度θ1 が、35°±2°
の角度範囲に入るように傾斜している。なお、駆動用電
動機33のシャフト39と電動機本体1のシャフト7と
は軸線を共有するので、羽根固定部35bの外周面は、
電動機本体1のシャフト7の軸線に対しても35°±2
°の角度で傾斜していることになる。 【0044】羽根固定部35bの外周面と、シャフト3
9の軸線との間の傾斜角度は、30°〜45°の範囲内
に設定するのが好ましい。この傾斜角度にすると、冷却
ファン5は電動機の固定子鉄心11aを冷却するのに好
適な特性を有する斜流ファンとなる。羽根37の回転に
より固定子鉄心11aに形成した複数の冷却用貫通孔の
気体取入口11i1 から吸引した冷却用気体は、吸入口
5aから冷却ファンの吐出口5bに向かって駆動用電動
機33のシャフト39の軸線方向と径方向の間の斜め方
向に積極的に吐出される。7枚の羽根37は、図9に示
すように、それぞれ帯状の金属板を羽根固定部35bの
外周面に添わせ、その基部(取付辺部)が羽根固定部3
5bの外周面に溶接されて、羽根固定部35bの外周部
に固定されている。なお、本実施の形態では、羽根37
を羽根固定部材35に溶接したが、他の手段で羽根37
と羽根固定部材35とを固定してもよい。また、羽根3
7を合成樹脂等により形成し、羽根固定部材35と一体
に成形しても構わない。そして各羽根37は、羽根37
の羽根固定部35への取付辺部37aの反対側の辺部3
7bがケーシング29の内壁とほぼ平行になるような形
状を有している。 【0045】各羽根37の取付状態について説明する。
各羽根37の取付辺部37aは、冷却ファン3の吸引側
に位置する一方の端部37cと、冷却ファン3の吐出側
に位置する他方の端部37dとを有している。この2つ
の端部37c及び端部37dを結ぶ仮想連結線をLA1
として図9に示す。そして駆動用電動機33のシャフト
39の軸線と羽根37の取付辺部37aの一方の端部3
7cとを面内に含む仮想面と羽根固定部材35の外周面
とが交わってこの外周面上に形成される仮想交線(冷却
用気体が流れる方向に延びる線)LA2 と前述の仮想連
結線LA1 との間の角度θ3 が、50°±2.5°の範
囲になるように各羽根37は、羽根固定部35に取付け
られている。この例では、角度θ3 は、ほぼ50°であ
る。このような取付構造を採用すると、角度θ3 が50
°±2.5°の範囲において、風量は最大に近い値とな
り、また騒音は最小に近い値となる。この範囲を外れる
と、風量は少なくなり、また騒音は増大する。なお、図
9は立体を平面に直した図であるため、図面上で表すθ
3 の角度は実際の角度とは異なっている。 【0046】ケーシング29は、枠体側取付部(フラン
ジ部)29aと、通風路形成部29bと、ダクト側取付
部(フランジ部)29cとを備えて構成されている。枠
体側取付部29a及びダクト側取付部29cは、いずれ
も環状の円板形状を有していて、駆動用電動機29のシ
ャフト39の径方向に延びており、それぞれ枠体53及
びダクト3にネジ止めされる。したがってこれらの部材
には、ネジが貫通する複数の貫通孔が周方向に間隔をあ
けて形成されている。通風路形成部29bは、羽根固定
部材35の羽根固定部35bとの間に環状の通風路59
を形成する筒状の形状を有している。通風路形成部29
bの内壁部は、羽根固定部35bの外周部が傾斜する方
向と同じ方向に傾斜している。すなわち通風路形成部2
9bは、ダクト側取付部29cから枠体側取付部29a
に向かうに従って径が大きくなるように拡径している。
通風路形成部29bの内壁部と駆動用電動機33のシャ
フト39の軸線との間の傾斜角度θ2 は、羽根固定部3
5bの外周部の傾斜角度θ1 よりも小さくなるように傾
斜している。本例では、この角度θ2 は25°になって
いる。 【0047】図11は、冷却ファンとして軸流ファンを
用いた冷却ファン付き電動機の例である。本図におい
て、図6と同様の部分には、図6に用いた符号に200
を加えた符号を付して、その説明を省略する。本図に示
す実施の形態では、駆動用電動機233のシャフトの軸
線方向に冷却用気体を流す軸流ファンにより冷却ファン
205が構成されている。そして、羽根固定部材235
内に図1に示す回転速度指令回路103、駆動用電圧制
御回路104及び整流回路105が形成されている回路
基板が配置されている。これにより、図6に示す電動機
と同様に電動機本体201のステータ211の温度に応
じてステータ211の温度が許容上限温度を超えないよ
うに冷却ファン205の回転速度が変化する。 【0048】 【発明の効果】本発明によれば、駆動後は冷却ファンを
停止させることなく、電動機のステータの温度に応じて
ステータの温度が許容上限温度を超えないように冷却フ
ァンの回転速度を変えるため、負荷が軽くまた周囲温度
が低く状態で電動機のステータの温度が低いときには、
冷却ファンの回転速度が低くなって騒音を低減できる。
また負荷が重くなって周囲温度が高いにときにだけ、回
転速度が最高速度に近い値になるだけであるため、総合
的に見ると、騒音の発生量を低減することができる利点
がある。 【0049】特に本発明のように、電動機のステータに
複数の冷却用貫通孔が形成し、複数の冷却用貫通孔を通
して冷却用空気を流すことによりステータを冷却するよ
うに冷却ファンを配置し、冷却ファンの駆動用電動機と
してブラシレスDC斜流ファンを用いると、電動機のス
テータの熱変化の時定数が小さくなるために、温度調整
が容易になり、しかも斜流ファンを用いると使用する冷
却ファンの容量を小さくすることができて、騒音をより
小さくすることができる。
機の冷却ファン駆動制御装置の概略構成を示す図であ
る。 【図2】 図1の例で用いる電動機のステータの温度を
現す電圧信号と冷却ファンの駆動用電動機のステータ巻
線に印加する電圧との関係を示すマップである。 【図3】 冷却ファンの駆動用電動機のステータ巻線に
印加する電圧と冷却ファンの回転速度Nと風量Qとの一
般的な関係を示す図である。 【図4】 図1の例で用いることができる電動機のステ
ータの温度を現す電圧信号と冷却ファンの駆動用電動機
のステータ巻線に印加する電圧との関係の他の例を示す
マップである。 【図5】 最大回速度5,000min−1の軸流ファン
の回転速度と騒音及び風量の関係を示す図である。 【図6】 冷却ファンとして斜流ファンを用いた例の冷
却ファン付き電動機の上側半部断面図である。 【図7】 図6のII−II線からみた固定子鉄心11aの
断面図である。 【図8】 図6に示す冷却ファンの部分拡大断面図であ
る。 【図9】 図6のダクト側から見た羽根…を取り付けた
羽根固定部材の平面図である。 【図10】 図6に向って右側から見た冷却ファンの平
面図である。 【図11】 冷却ファンとして軸流ファンを用いた例の
冷却ファン付き電動機の上側半部断面図である。 【図12】 (A)及び(B)は、従来の方法及び装置
により冷却ファンを駆動した場合の電動機のステータの
温度の変化を軽負荷の場合と重負荷の場合にそれぞれ分
けて示した図である。 【符号の説明】 AC 商用電源(交流) FM 冷却ファン M 電動機 Th 温度検出センサ 101 駆動制御装置 102 駆動制御部 103 回転速度指令回路 104 駆動電圧制御回路 105 整流回路 1 電動機本体 11 ステータ 11i,11j 冷却用貫通孔 5 冷却ファン 33 駆動用電動機
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 電動機と前記電動機のステータを冷却す
る可変速型の冷却ファンとを具備する冷却ファン付き電
動機の前記冷却ファンの駆動を制御する冷却ファン付き
電動機の冷却ファン制御装置であって、 前記ステータの温度を検出する温度検出センサと、 駆動制御中は前記冷却ファンを停止させることなく、前
記温度検出センサで検出された前記ステータの温度に応
じて前記ステータの温度が許容上限温度を超えないよう
に前記冷却ファンの回転速度を変えるように前記冷却フ
ァンを駆動する駆動制御部とを具備し、 前記電動機の前記ステータには複数の冷却用貫通孔が形
成され、前記冷却ファンは前記複数の冷却用貫通孔を通
して冷却用空気を流すことにより前記ステータを冷却す
るように配置され、 前記冷却ファンの駆動用電動機としてブラシレスDC斜
流ファンが用いられている ことを特徴とする冷却ファン
付き電動機の冷却ファン駆動制御装置。
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