JP3513709B2 - 前処理によるスズホイスカーの防止方法 - Google Patents

前処理によるスズホイスカーの防止方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスズホイスカーの防
止方法に関し、銅系素地を初めとする被メッキ物を湿式
又は乾式で前処理した後にスズ系メッキ皮膜を被覆する
ことにより、簡便な操作で、スズホイスカーの発生を有
効に防止できるものを提供する。
【0002】
【発明の背景】スズメッキは、ハンダ付け性向上用皮
膜、エッチングレジスト用皮膜などとして、弱電工業並
びに電子工業部品などに広く利用されているが、スズメ
ッキ皮膜にはいわゆる真正スズホイスカーが発生するこ
とが知られており、リードの線幅がきわめて狭い高密度
実装用の微細パターンなどでは、このホイスカーが短絡
の原因となり、プリント回路基板やフィルムキャリアな
どの各種電子部品の信頼性を低下させるという問題があ
る。
【0003】
【従来の技術】スズホイスカーの防止方法としては、メ
ッキ後にアニール処理或はリフロー処理を行ったり、ス
ズメッキ皮膜を金やスズ−鉛合金などの他のメッキ皮膜
で代替する方法などが知られている。例えば、特開平5
−33187号公報(以下、従来技術1という)には、銅
又は銅合金の微細パターンの上にスズメッキを施し、こ
のスズ層を加熱処理によりすべて銅−スズ拡散層とした
後、この拡散層の上に純スズ層を被覆するホイスカー防
止方法が開示されている(請求の範囲及び実施例1〜2
参照)。
【0004】また、特開平5−247683号公報(以
下、従来技術2という)には、フィルムキャリアのイン
ナーリードに、スズ−鉛合金メッキを施した後、スズ−
鉛合金皮膜の上にスズメッキを施し、両メッキ層を加熱
処理することが開示されている(請求の範囲及び実施例
1参照)。ちなみに、上記従来技術1では、スズメッキ
は無電解メッキと電気メッキを問わないが、メッキ厚の
バラツキを低減する見地から無電解メッキが好ましいこ
とが記載され(同公報の段落10参照)、従来技術2の実
施例1では、無電解メッキによりスズ−鉛合金皮膜及び
スズ皮膜を形成している(同公報の段落12参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術2では、
上層のスズメッキ層にも加熱処理を施すため、加熱の制
御が適正でないと、純スズ層が低減して銅拡散スズ層が
主要形成層になったり、スズ層が酸化されたりして、表
面のスズメッキ層のハンダ付け性を損なって、電子部品
の信頼性を低下させる問題がある。また、当該従来技術
2では下地メッキ層がスズ−鉛合金であって鉛を使用し
ているため、近年の環境保全の見地から好ましくない。
【0006】一方、上記従来技術1では、上層の純スズ
層は加熱をしないため、従来技術2のようなハンダ付け
性を損なう問題はなく、また、鉛を使用しないために環
境を損なう問題もないが、下地のスズメッキ層を加熱し
て銅−スズ拡散層とする工程があるため、スズホイスカ
ーの防止操作が煩雑になる。また、上層がスズメッキ皮
膜である2層メッキの先行技術として、特開平8−19
9386号公報(発明の名称:はんだ付下地用ビスマス
/スズ2層めっき皮膜)、特開昭51−143533号
公報(ホイスカの発生を防止した光沢スズめっき法)、特
開平11−279792号公報(錫−銀はんだ合金めっ
き層の形成方法)がある。本発明は、銅系素地を初めと
する被メッキ物の表面上にハンダ付け性などを良好に確
保する目的で形成するスズ系皮膜において、上記従来技
術1〜2のような加熱処理を必要とせず、簡便な操作で
スズホイスカーを確実に防止することを技術的課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術1〜2のアニール処理、或はそれ以外のホイスカー
防止方法を鋭意研究した結果、加熱とは異なる簡便な前
処理を被メッキ物に施してからスズ系メッキ皮膜を形成
することにより、初期の目的を達成できることを見い出
した。即ち、銀、ビスマス、チタンなどの特定金属の薄
膜を銅系素地を初めとする被メッキ物上に予め形成した
後、この下地用の金属薄膜上にスズ系メッキ皮膜を被覆
すると、スズ系皮膜面のホイスカーの発生を良好に防止
できること、特に、この下地層は . 005〜5 . 0μm
の薄い膜厚でも充分に防止効果があること、また、この
前処理による薄膜形成は、上記特定金属の可溶性塩を含
有する前処理液に被メッキ物を浸漬するだけの簡便な方
式で充分に実効性があり、この他、電気メッキや乾式処
理で薄膜形成しても有効であること、さらには、この下
地層が銀、ビスマスのいずれかであると、上層のスズ系
皮膜のハンダ付け性が良好に向上することを見い出し、
本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明1は、(a)白金、パラジウ
ム、銀、ビスマス、チタン、ジルコニウム、アルミニウ
ム、アンチモンよりなる群から選ばれた下地用金属の可
溶性塩を含有する前処理液に被メッキ物を浸漬した後、 (b)上記下地用金属の . 005〜5 . 0μmの薄膜上に
スズ又はスズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合
金、スズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合
のメッキ皮膜を形成することを特徴とする前処理によ
るスズホイスカーの防止方法である。
【0009】本発明2は、(a)白金、パラジウム、銀、
チタン、ジルコニウム、アルミニウム、アン チモンより
なる群から選ばれた下地用金属の可溶性塩を含有する前
処理液を用いて被メッキ物に電気メッキを施した後、 (b)上記下地用金属の . 005〜5 . 0μmの薄膜上に
スズ又はスズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合
金、スズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合
のメッキ皮膜を形成することを特徴とする前処理によ
るスズホイスカーの防止方法である。
【0010】本発明3は、(a)白金、パラジウム、銀、
ビスマス、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、アン
チモンよりなる群から選ばれた下地用金属の薄膜を、ス
パッタリング、イオン注入、或は蒸着などの乾式処理に
より被メッキ物上に形成した後、 (b)上記下地用金属の . 005〜5 . 0μmの薄膜上に
スズ又はスズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合
金、スズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合
のメッキ皮膜を形成することを特徴とする前処理によ
るスズホイスカーの防止方法である。
【0011】本発明4は、上記本発明1〜3のいずれか
において、下地用の金属が銀、ビスマスのいずれかであ
ることを特徴とする前処理によるスズホイスカーの防止
方法である。
【0012】本発明5は、上記本発明1〜4のいずれか
において、被メッキ物が銅又は銅合金であることを特徴
とする前処理によるスズホイスカーの防止方法である。
【0013】本発明6は、上記本発明1〜5のいずれか
において、被メッキ物がIC、コネクタ、チップ部品、
プリント回路基板、ウエハーのパッド、フィルムキャリ
ア、電池用電極材料などであることを特徴とする前処理
によるスズホイスカーの防止方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、良好なハンダ付け性な
どを確保するために、銅系素地を初めとする被メッキ物
にスズ又はスズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合
金、スズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合
金のメッキ皮膜を形成するに際して、第一に、上記特定
金属の可溶性塩を含有する前処理液に被メッキ物を浸漬
して、被メッキ物上に予め下地用の特定金属の薄膜を形
成した後、この金属薄膜上にスズ系メッキを施してスズ
ホイスカーを防止しようとする方法であり、第二に、浸
漬処理に替えて、前処理液で被メッキ物を電気メッキす
る方法であり、第三に、浸漬や電気メッキからなる湿式
方式に替えて、スパッタリング、イオン注入、蒸着など
の乾式方式で金属薄膜形成の前処理をする方法である。
上記第一の浸漬処理で薄膜形成する特定金属は、白金、
パラジウム、銀、ビスマス、チタン、ジルコニウム、
ルミニウム、アンチモンよりなる群から選ばれたいずれ
かの単一金属である。上記第二の電気メッキで薄膜形成
する特定金属は、白金、パラジウム、銀、チタン、ジル
コニウム、アルミニウム、アンチモンよりなる群から選
ばれたいずれかの単一金属である。上記第三の乾式処理
で薄膜形成する特定金属は、上記浸漬処理の場合と同様
である。
【0015】本発明では、下地用の金属薄膜を形成する
前処理は湿式又は乾式のいずれの方式で行っても良く、
湿式方式はさらに浸漬処理と通電処理に分類できる。本
発明1の浸漬処理は、被メッキ物を前処理液に浸漬する
だけの本発明における最も簡便な方式であり、この浸漬
処理に用いる前処理液は対応する下地用の特定金属の可
溶性塩を含有しているならば任意の液が使用でき、実用
上、公知の無電解又は電気メッキ用の液が使用可能であ
る。この浸漬処理による薄膜形成機構としては、被メッ
キ物(例えば、銅系素地)と前処理液中に含有される可溶
性塩の金属との間の酸化還元電位の差異を推進力とする
化学置換が主に推定され、副次的に、パラジウム、白金
などの可溶性塩を含有する前処理液では、これらの貴金
属の物理吸着なども推定されるため、基本的に、上記前
処理液は化学置換反応が期待できるメッキ液であれば、
任意のものが使用できるのである。従って、上記特定金
属のメッキ液としては、耐食用又は装飾用などのメッキ
皮膜を形成するのに用いられて来た従来公知のメッキ液
が使用可能であり、具体的には、無電解メッキ液の組成
を具備するものが使用でき、さらに、この無電解メッキ
液では還元剤の含有の有無は問わず(従って、本発明で
は、無電解メッキは置換メッキと自己触媒メッキの両方
を包含する概念である)、また、電気メッキ液でも多少
改変することなどにより使用できることは勿論である。
【0016】そこで、上記浸漬処理による前処理液の組
成を一般論として詳述すると、先ず、特定金属の可溶性
塩が必須成分として含有され、これに浴ベースとしての
酸又はその塩などに加えて、錯化剤、界面活性剤、光沢
剤などの各種添加剤が含有されても良い。銀、パラジウ
ム、白金、ビスマスなどの上記特定金属の可溶性塩と
は、前処理液中でAg+、Pt2+Pd 2+ 、Bi 3+ など
の各種金属イオンを生成する任意の無機又は有機の塩を
意味し、難溶性塩であってもこれらのイオンを生成する
ものであれば排除するものではない。例えば、可溶性銀
塩は、メタンスルホン酸銀、エタンスルホン酸銀、2−
プロパノールスルホン酸銀などの有機スルホン酸銀を初
め、シアン化銀、ホウフッ化銀、硫酸銀、亜硫酸銀、炭
酸銀、スルホコハク酸銀、硝酸銀、クエン酸銀、酒石酸
銀、グルコン酸銀、シュウ酸銀、酸化銀、酢酸銀などで
ある。可溶性ビスマス塩は、硫酸ビスマス、酸化ビスマ
ス、塩化ビスマス、臭化ビスマス、硝酸ビスマス、有機
スルホン酸のビスマス塩、スルホコハク酸のビスマス塩
などである。また、他の上記特定金属の可溶性塩も、こ
れらと同様に、酸化物、ハロゲン化物、無機酸又は有機
酸の塩などが挙げられる。
【0017】上記浴ベースとしての酸は、有機酸、無機
酸、或はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ア
ンモニウム塩、アミン塩などを単用又は併用できる。上
記有機酸としては有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸な
どが挙げられ、有機スルホン酸は排水処理が容易という
利点がある。無機酸としては、硫酸、塩酸、ホウフッ化
水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミン酸、リン酸、
ホウ酸などが挙げられる。
【0018】一方、前述したように、上記浸漬処理によ
る金属薄膜形成では主に化学置換機構が推定されるた
め、例えば、被メッキ物が銅又は銅合金の銅系素地であ
る場合、前処理液に含有される可溶性塩の金属が、素地
としての銅より酸化還元電位が貴な金属(白金、パラジ
ウム、銀など)では、これらの貴な金属は化学置換で被
メッキ物上に円滑に析出するが、その反面、銅より酸化
還元電位が卑な金属(ビスマス、アルミニウムなど)で
は、化学置換の推進力が働かないため、錯化剤を前処理
液に含有させて銅を錯イオン化し、銅の電極電位を卑の
方向に遷移させることにより、銅と可溶性塩の金属との
化学置換を促進してやることが重要である。
【0019】被メッキ物が銅系素地である場合、上記錯
化剤としては、下記の(1)〜(4)などを単用又は併用する
ことができる。 (1)チオ尿素、或は、1,3―ジメチルチオ尿素、トリメ
チルチオ尿素、ジエチルチオ尿素(例えば、1,3―ジエ
チル―2―チオ尿素)、N,N′―ジイソプロピルチオ尿
素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ
尿素、1,3―ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、
チオセミカルバジド等のチオ尿素誘導体。 (2)各種チ
オ硫酸塩など。 (3)エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジア
ミン四酢酸二ナトリウム塩(EDTA・2Na)、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエ
チレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテト
ラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジアミンテトラプロ
ピオン酸、エチレンジアミンテトラメチレンリン酸、ジ
エチレントリアミンペンタメチレンリン酸など。 (4)ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、
イミノジプロピオン酸(IDP)、アミノトリメチレンリ
ン酸、アミノトリメチレンリン酸五ナトリウム塩、ベン
ジルアミン、2―ナフチルアミン、イソブチルアミン、
イソアミルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミ
ン、ヘキサエチレンヘプタミン、シンナミルアミン、p
―メトキシシンナミルアミンなど。
【0019】また、前述したように、上記前処理液に
は、必要に応じて、安定剤、界面活性剤、光沢剤、半光
沢剤、pH調整剤、防腐剤などの各種添加剤を混合する
ことができる。上記安定剤は液の安定又は分解防止を目
的として含有され、前処理液が特に銀、白金、パラジウ
ムなどの貴金属の可溶性塩を含有する場合、シアン化合
物、チオ尿素類、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、アセチルシス
テインなどの含イオウ化合物、クエン酸等のオキシカル
ボン酸類などの公知の安定剤の含有が有効である。ま
た、前記錯化剤も安定剤として有用である。
【0020】上記界面活性剤には通常のノニオン系、ア
ニオン系、両性、或はカチオン系などの各種界面活性剤
が挙げられ、メッキ皮膜の外観、緻密性、平滑性、密着
性などの改善に寄与する。上記アニオン系界面活性剤と
しては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。カチオ
ン系界面活性剤としては、モノ〜トリアルキルアミン
塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルア
ルキルアンモニウム塩などが挙げられる。ノニオン系界
面活性剤としては、C1〜C20アルカノール、フェノー
ル、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C25アルキ
ルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1〜C
25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシルリン酸
(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコー
ル、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(E
O)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300
モル付加縮合させたものなどが挙げられる。両性界面活
性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタ
イン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
【0021】上記光沢剤、或は半光沢剤としては、ベン
ズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、2,4,6
−トリクロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアル
デヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒ
ド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフ
トアルデヒド、3−アセナフトアルデヒド、ベンジリデ
ンアセトン、ピリジデンアセトン、フルフリリデンアセ
トン、シンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、サリチ
ルアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、グ
ルタルアルデヒド、パラアルデヒド、バニリンなどの各
種アルデヒド、トリアジン、イミダゾール、インドー
ル、キノリン、2−ビニルピリジン、アニリン、フェナ
ントロリン、ネオクプロイン、ピコリン酸、チオ尿素
類、N―(3―ヒドロキシブチリデン)―p―スルファニ
ル酸、N―ブチリデンスルファニル酸、N―シンナモイ
リデンスルファニル酸、2,4―ジアミノ―6―(2′―
メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリア
ジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―エチル―4―メチ
ルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジ
ン、2,4―ジアミノ―6―(2′―ウンデシルイミダゾ
リル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、サリチル
酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール、2―メチルベン
ゾチアゾール、2―アミノベンゾチアゾール、2―アミ
ノ―6―メトキシベンゾチアゾール、2―メチル―5―
クロロベンゾチアゾール、2―ヒドロキシベンゾチアゾ
ール、2―アミノ―6―メチルベンゾチアゾール、2―
クロロベンゾチアゾール、2,5―ジメチルベンゾチア
ゾール、5―ヒドロキシ―2―メチルベンゾチアゾール
等のベンゾチアゾール類などが挙げられる。
【0022】上記pH調整剤としては、塩酸、硫酸等の
各種の酸、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等の各種の塩基などが挙げられるが、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸などのモノカルボン酸類、ホウ酸類、
リン酸類、シュウ酸、コハク酸などのジカルボン酸類、
乳酸、酒石酸などのオキシカルボン酸類などが有効であ
る。上記防腐剤としては、ホウ酸、5−クロロ−2−メ
チル−4−イソチアゾリン−3−オン、塩化ベンザルコ
ニウム、フェノール、フェノールポリエトキシレート、
チモール、レゾルシン、イソプロピルアミン、グアヤコ
ールなどが挙げられる。
【0023】上記前処理液による浸漬処理においては、
上記置換メッキ方式に限らず、前処理液に還元剤を含有
させて、いわば自己触媒メッキにより金属薄膜を形成す
ることもできる。この還元方式の浸漬処理では、被メッ
キ物と前処理液中の可溶性塩の金属との酸化還元電位差
を考慮する必要はなく、前処理液中のビスマス、ニッケ
ル、銀などの特定金属のイオンは還元剤から電子が供給
されて被メッキ物上に円滑に析出する。上記還元剤とし
ては、次亜リン酸、亜リン酸或はこれらの塩などの次亜
リン酸類、アミンボラン類、水素化ホウ素化合物、ヒド
ラジン類、アスコルビン酸類、ギ酸類などを初め、公知
の還元剤を単用又は併用することができる。また、後述
する酸化防止剤も還元剤として有効である。
【0024】以上は本発明1に示す浸漬処理による下地
用金属の薄膜形成方法を述べたが、本発明の第二の薄膜
形成方法としては、本発明2に示すように、前処理液を
用いて被メッキ物を電気メッキする方式(通電方式)があ
る。通電処理では、前記浸漬処理の場合の前処理液を基
本として、可溶性塩の金属に照らして、陰極電流密度、
メッキ時間、液温を調整し、所定の膜厚で下地皮膜を形
成すれば良く、また、導電性塩などの添加剤を前処理液
に含有することもできる。電気メッキ用の前処理液とし
ては、析出させるべき下地用の特定金属に対応して、
などの特定金属の公知の電気メッキ液を初め、任意の電
気メッキ可能な液が使用できることはいうまでもない。
例えば、公知の電気メッキ液を挙げると、特定金属が銀
では、シアン系のストライク浴や普通浴などの公知の銀
メッキ浴が、特定金属が白金では、リン酸塩浴、ジアミ
ノ亜硝酸塩浴などの公知の白金メッキ浴などが夫々使用
できる。そこで、湿式で薄膜形成する際の処理条件を簡
単に述べると、湿式が浸漬処理の場合、前処理液の液温
は常温〜90℃であり、浸漬時間は下地皮膜の膜厚にも
よるが概ね0.5〜10分程度である。また、湿式が電
気メッキの場合には、液温は常温〜50℃、陰極電流密
度とメッキ時間は下地皮膜の膜厚にもよるが、陰極電流
密度は0.5〜25A/dm2、メッキ時間は10秒〜5
分程度である。
【0025】以上は、下地用の金属薄膜形成を上記浸漬
又は通電による湿式処理で行う場合を述べたが、当該金
属薄膜形成は、本発明3に示すように、湿式処理に限ら
ず、乾式処理で行うことができる。上記乾式処理は、ス
パッタリング、イオン注入、蒸着などで行われる。アル
ミニウム、亜鉛、チタン、クロムなどの金属では、耐
食、硬化、装飾などを目的とする金属表面加工をスパッ
タリングやイオン注入法などで行う場合が多いことか
ら、これらの金属を薄膜形成する場合には、当該乾式処
理の技術を適用するのが好ましい。
【0026】本発明においては、被メッキ物上に湿式或
は乾式法により特定金属の下地用薄膜が形成されるが、
前述したように、湿式のうちの浸漬処理と乾式処理で薄
膜形成される特定金属は、白金、パラジウム、銀、ビス
マス、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、アンチモ
のいずれかであり、湿式のうちの通電処理で薄膜形成
される特定金属は、白金、パラジウム、銀、チタン、ジ
ルコニウム、アルミニウム、アンチモンのいずれかであ
る。本発明のメカニズムとしては、被メッキ物の素地と
上層のスズ系皮膜との間への下地用の金属薄膜の介在が
スズホイスカーの防止に寄与することから、薄膜の厚み
が増すほどホイスカー防止機能も高まることが容易に推
定できるが、本発明は、特定金属の種類を問わ ず、この
金属膜厚を0 . 005〜5 . 0μmの領域で薄く形成する
ことにより、ホイスカー防止機能を充分に発揮させよう
とするものであり、さらには生産性や作業性の見地か
ら、膜厚は0 . 005〜2 . 0μm程度が好ましい。以上
のように、本発明の下地用金属は、銀、パラジウム、白
金、ビスマス、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、
アンチモンの中から任意に選択でき、クラック生成を回
避する点でも有効であるが、後述するハンダ付け性改善
見地からは、銀、ビスマスが好ましい。
【0027】本発明は、前処理により形成した下地用の
金属薄膜を介して、被メッキ物上にスズ又はスズ合金メ
ッキ皮膜を形成し、良好なハンダ付け性などを確保する
ことを目的とする。上記スズ系メッキ皮膜は、電気メッ
キ又は無電解メッキ(即ち、前記置換メッキと自己触媒
メッキのいずれか)で形成できるが、厚付けする場合に
は電気メッキが有利である。上記スズ合金は、スズ−銅
合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合金、スズ−ニッケル
合金よりなる群から選ばれたものに特定される。従っ
て、それ以外のスズ合金、例えば、スズ−ビスマス合金
などは排除される。また、このスズ合金は、上記スズ−
銅合金、スズ−銀合金などの2元合金に限らず、スズ
と、銅、銀、亜鉛、ニッケルとを組み合わせた3元合金
(例えば、スズ−銅−銀合金)、或は、その他の多元合
金であっても良い。
【0028】上層のスズメッキ又はスズ合金メッキを行
う際のメッキ液は、基本的に前記前処理液と同様に、可
溶性第一スズ塩と、液ベースとしての酸又はその塩と、
錯化剤、安定剤、界面活性剤、光沢剤などの各種添加剤
を含有し、或は、さらに、スズ合金メッキ浴では、スズ
合金を構成するスズ以外の特定金属の可溶性塩を含有す
る。上記可溶性第一スズ塩には、メタンスルホン酸、エ
タンスルホン酸、2−プロパノールスルホン酸、スルホ
コハク酸、p−フェノールスルホン酸などの有機スルホ
ン酸の第一スズ塩を初め、ホウフッ化第一スズ、硫酸第
一スズ、酸化第一スズ、塩化第一スズ、スズ酸ナトリウ
ム、スズ酸カリウムなどが使用できる。また、上記メッ
キ液には、浴中のSn2+の酸化防止を目的として、アス
コルビン酸又はその塩、ハイドロキノン、カテコール、
レゾルシン、フロログルシン、クレゾールスルホン酸又
はその塩、フェノールスルホン酸又はその塩、カテコー
ルスルホン酸又はその塩、ハイドロキノンスルホン酸又
はその塩、ヒドラジンなどの公知の酸化防止剤を含有す
ることが有効である。また、前記自己触媒メッキで使用
される次亜リン酸類などの還元剤も有用である。
【0029】上記スズ又はスズ合金皮膜はハンダ付け性
などを良好に確保するためなので、例えば、一般的な表
面被覆用としては1〜10μm程度で良いが、本発明の
スズ系上層皮膜の膜厚はこれに限定されるものではな
い。本発明では、冒述の従来技術2とは異なり、このス
ズ系皮膜を加熱処理することはなく、従って加熱に伴う
スズ系皮膜の酸化がないため、この点ではハンダ付け性
などを損なう恐れはないが、下地用の薄膜が硬い金属な
どの場合に、上層のスズ系皮膜が薄過ぎると衝撃吸収作
用が低下して、プリント回路基板などの被メッキ物上に
各種電子部品をうまくハンダ付けできない恐れなどがあ
るため、注意を要する。
【0030】本発明では、前述したように、良好なハン
ダ付け性を確保するために、下地用の金属薄膜を介して
被メッキ物上にスズ系皮膜を形成しているが、下地用の
薄膜に銀、ビスマスのいずれかの金属を選択すると、上
層のスズ系皮膜のハンダ付け性の向上に寄与する。その
詳しいメカニズムはなお不明であるが、中間の薄膜金属
と上層のスズ系皮膜の間で拡散などの相互作用が常温下
でも進行すると推定され、このため、下地金属が銀又は
ビスマスであると、上層皮膜のハンダ濡れ性が向上し、
また、ハンダ付けの際の融点を下地層がない場合よりも
低下させることができ、ハンダ付けの操作性を容易化で
きる。尚、最近では、環境保全の見地から鉛を含まない
ハンダの開発要請が強いが、上記銀又 はビスマスの各金
属に着目すると、これらの金属とスズとの合金は、この
鉛フリーの実用ハンダの有力候補になっている。
【0031】本発明の被メッキ物の代表例は、本発明5
に示すように、銅又は黄銅などの銅合金を素地とするも
のであるが、この外にも電子部品に常用される42合
金、鋼などの鉄系素地、或は、チタン、亜鉛などの任意
の金属を素地とするものに適用できる。ちなみに、上記
銅系素地の被メッキ物に浸漬方式形成した下地用の金
属薄膜を介してスズ系メッキ皮膜を被覆することによ
り、スズホイスカーを防止する方法は、本発明の各種防
止方法の中では最も代表的で、有効且つ簡便な方法でも
ある。また、本発明6は、本発明1〜の前処理による
スズホイスカーの防止方法を適用した被メッキ物の好ま
しい例示であり、具体的には、IC、コネクタ、プリン
ト回路基板、ウエハーのパッド、フィルムキャリア、電
池用電池材料などである。
【0032】
【作用】銅系素地が被メッキ物である場合を代表例とし
て説明すると、銅系素地と上層のスズ又はスズ合金皮膜
の間にビスマス、銀などの特定金属の薄膜を下地皮膜と
して介在させるため、上層皮膜に銅が拡散せず、もっ
て、スズと銅の金属間化合物が形成されず、スズホイス
カーを有効に防止できるものと推定される。また、詳細
なメカニズムはいまだ不明であるが、銅系素地以外の4
2合金などの被メッキ物に適用した場合にも、この下地
用の金属薄膜の介在によりスズホイスカーを円滑に防止
できる。
【0033】
【発明の効果】本発明では、被メッキ物と上層のスズ又
は、スズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合金、ス
ズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合金の皮
膜の間に、ビスマス、銀などの特定金属の下地用薄膜を
介在させるため、上層のスズ系皮膜からスズホイスカー
が発生するのを有効に防止できる。本発明のホイスカー
防止方法は、冒述の従来技術1〜2とは異なり、下地用
の金属薄膜や上層皮膜を加熱処理する必要がないため、
スズホイスカーの防止操作を簡略にできる。特に、浸漬
方式の金属薄膜形成では、前処理液に被メッキ物を浸漬
するだけなので、電気メッキやスパッタリングなどとは
異なり、電源や煩雑な装置を必要とせず、前処理が一層
簡便になる。しかも、本発明は、下地用の金属薄膜の介
在作用によるスズホイスカーの防止を基本原理とするた
め、金属薄膜の膜厚が厚いほどホイスカーの防止機能も
増すが、本発明では、特定金属の種類を問わず、下地皮
膜を0 . 005〜5 . 0μm、好ましくは0 . 005〜2 .
0μmに薄く形成するにも拘わらず、ホイスカー防止機
能を充分に発揮できる。従って、前処理の時間を短縮で
き、各種の被メッキ物に本発明のスズホイスカーの防止
方法を適用する場合の生産性が向上する。さらには、前
述したように、下地の薄膜金属と上層のスズ系皮膜とは
常温でもなんらかの相互作用が進行することが推定され
ることから、後述の試験例に示すように、下地用の薄膜
金属にビスマス、銀のいずれかを使用すると、下地の薄
膜金属がない場合に比べて、上層のスズ系皮膜のハンダ
付け性を良好に向上でき、本発明の所期の目的であるハ
ンダ付け性にも好影響を及ぼすことができる。
【0034】
【実施例】以下、前処理によるホイスカー防止方法の実
施例を順次述べるとともに、当該実施例で得られたスズ
系メッキ皮膜についてのホイスカーの防止評価試験例、
ハンダ付け性試験例を説明する。尚、本発明は下記の実
施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術
的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論であ
る。
【0035】下記の実施例1〜13のうち、実施例1〜
3、12は膜厚を変化させながら下地用のビスマス薄膜
浸漬処理で形成し、その上層にスズ皮膜を形成した
である。実施例4〜9、11、13は膜厚を変化させな
がら下地用の銀薄膜を形成した例であり、これらの銀薄
膜のうち、実施例4〜6、8、13は浸漬処理で形成し
た例、実施例7、9、11は電気メッキでの形成例であ
る。これらの銀形成例のうち、実施例8は上層皮膜がス
ズ−銅合金皮膜の例、それ以外はスズ皮膜の例である。
実施例10はスパッタリングで下地用のチタン薄膜を形
成し、上層にスズ皮膜を形成した例である。また、実施
例1〜13において、実施例は42合金材を素地金属
とした例、それ以外は銅材を素地金属とした例であり、
実施例12〜13は上層のスズ系皮膜を置換メッキ方式
で形成した例、それ以外は電気メッキで形成した例であ
る。一方、比較例1〜は湿式又は乾式での前処理を行
わないで、銅材又は42合金材の素地上に直接的にスズ
又はスズ合金を電気メッキ或は置換メッキしたもので、
いわば下地用の金属のないブランク例である。尚、図1
には、実施例及び比較例における素地の種類、前処理の
種類、下地金属の種類と膜厚、上層スズ系皮膜の種類と
膜厚を夫々まとめた。
【0036】《実施例1(下地金属がビスマスの例)》 銅材のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理
でビスマスを薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキ
を施した。 (1)前処理 前処理液として下記(a)の置換ビスマスメッキ液を建浴
し、下記(b)の液温で同欄の膜厚に達するまで浸漬処理
を行った。 (b)浸漬条件 液温 :40℃ ビスマス膜厚:0.5μm (2)上層のスズメッキ処理 下記の(c)の電気スズメッキ液を建浴して、(d)の液温
で同欄の膜厚になるまで電気メッキを行った。 (d)電気メッキ条件 液温 :20℃ 陰極電流密度:4A/dm2 スズ膜厚 :1μm
【0037】《実施例2(下地金属がビスマスの例)》 上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜
厚を0.1μmとした以外は、この実施例1と同様の条
件に設定して、素地金属の銅材の上に前処理でビスマス
を薄膜形成したのち、スズメッキを施した。
【0038】《実施例3(下地金属がビスマスの例)》 上記実施例1を基本として、下地用のビスマス皮膜の膜
厚を0.05μmとした以外は、この実施例1と同様の
条件に設定して、素地金属の銅材の上に前処理でビスマ
スを薄膜形成したのち、スズメッキを施した。
【0039】《実施例4(下地金属が銀の例)》 銅材のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理
で銀を薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキを施し
た。 (1)前処理 前処理液として下記(a)の置換銀メッキ液を建浴し、下
記(b)の液温で同欄の膜厚に達するまで浸漬処理を行っ
た。 (b)浸漬条件 液温 :25℃ 銀膜厚:0.5μm (2)上層のスズメッキ処理 下記の(c)の電気スズメッキ液を建浴して、(d)の液温
で同欄の膜厚になるまで電気メッキを行った。 (d)電気メッキ条件 液温 :20℃ 陰極電流密度:4A/dm2 スズ膜厚 :1μm
【0040】《実施例5(下地金属が銀の例)》 上記実施例4を基本として、下地用の銀皮膜の膜厚を
0.1μmとした以外は、この実施例4と同様の条件に
設定して、素地金属の銅材の上に前処理で銀を薄膜形成
したのち、スズメッキを施した。
【0041】《実施例6(下地金属が銀の例)》 上記実施例4を基本として、下地用の銀皮膜の膜厚を
0.05μmとした以外は、この実施例4と同様の条件
に設定して、素地金属の銅材の上に前処理で銀を薄膜形
成したのち、スズメッキを施した。
【0042】《実施例7(下地金属が銀の例)》 銅材のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理
で銀を薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキを施し
た。 (1)前処理 前処理液として下記(a)の電気銀メッキ液を建浴し、下
記(b)の液温で同欄の膜厚に達するまで通電処理を行っ
た。 (b)浸漬条件 液温 :25℃ 陰極電流密度:2A/dm2 銀膜厚 :0.1μm (2)上層のスズメッキ処理 上記実施例4と同様の条件に設定して、10μmの膜厚
になるまで電気メッキを行った。
【0043】《実施例8(下地金属が銀の例)》 銅材のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理
で銀を薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキを施し
た。 (1)前処理 上記実施例4を基本とし、銀皮膜の膜厚を0.1μmと
した以外は、この実施例4と同様の条件に設定して、浸
漬処理を行った。 (2)上層のスズ−銅合金メッキ処理 下記の(c)の電気スズ−銅合金メッキ液を建浴して、
(d)の液温で同欄の膜厚になるまで電気メッキを行っ
た。 (d)電気メッキ条件 液温 :20℃ 陰極電流密度 :3A/dm2 スズ−銅合金膜厚:10μm
【0044】《実施例9(下地金属が銀の例)》 42合金材のリードフレームを素地として、下記(1)の
前処理で銀を薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキ
を施した。 (1)前処理 前記実施例7と同様の条件に設定して通電処理を行い、
0.1μmの銀薄膜を形成した。 (2)上層のスズメッキ処理 上記実施例7を基本として、スズ皮膜の膜厚を1μmと
した以外は、この実施例7と同様の条件に設定して、素
地金属の銅材の上に前処理で銀を薄膜形成したのち、ス
ズメッキを施した。
【0045】《実施例10(下地金属がチタンの例)》 銅材のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理
でチタンを薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキを
施した。 (1)前処理 高周波スパッタ装置を用いて、高周波電力500W、ス
パッタ時間15秒、アルゴンガス使用の条件下でスパッ
タリングを行い、0.005μmの薄膜チタンを形成し
た。 (2)上層のスズメッキ処理 前記実施例1と同様の条件に設定して、1μmの膜厚に
なるまで電気メッキを行った。
【0046】《実施例11(下地金属が銀の例)》 前記実施例7を基本として、下地用の銀皮膜の膜厚を
0.25μmとし、上層のスズ皮膜の膜厚を9.75μm
とした以外は、この実施例7と同様の条件に設定して、
素地金属の銅材の上に前処理で銀を薄膜形成したのち、
スズメッキを施した。尚、本実施例では、リードフレー
ム上へのチップ部品などのハンダ付け操作、或はリード
フレーム自体での独自操作により、この下地層と上層が
溶融すると、スズ−銀の共晶組成になるように膜厚が調
整されている。
【0047】《実施例12(下地金属がビスマスの
例)》 銅材のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理
でビスマスを薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキ
を施した。 (1)前処理 前記実施例2と同様の条件に設定して、ビスマス皮膜の
膜厚が0.1μmになるまで浸漬処理を行った。 (2)上層のスズメッキ処理 下記の(c)の置換スズメッキ液を建浴して、(d)の液温
で同欄の膜厚になるまで置換メッキを行った。尚、下記
のメッキ液中の次亜リン酸は、第一スズイオンの酸化防
止やメッキ皮膜の整膜効果を目的として含有され、還元
剤としての含有ではない。 (d)置換メッキ条件 液温 :60℃ スズ膜厚:1μm
【0048】《実施例13(下地金属が銀の例)》 銅材のリードフレームを素地として、下記(1)の前処理
で銀を薄膜形成したのち、下記(2)のスズメッキを施し
た。 (1)前処理 前記実施例5と同様の条件に設定して、銀皮膜の膜厚が
0.1μmになるまで浸漬処理を行った。 (2)上層のスズメッキ処理 上記実施例12の置換スズメッキ液を用いて、この実施
例12と同様の条件に設定して、スズ皮膜の膜厚が1μ
mになるまで置換メッキを施した。
【0049】《比較例1》 銅材のリードフレームを素材として、その素地上に前処
理をしないで、前記実施例1と同様の条件により、スズ
メッキ液を用いて電気メッキを行い、1μmのスズメッ
キ皮膜を形成した。
【0050】《比較例2》 銅材のリードフレームを素材として、その素地上に前処
理をしないで、前記実施例8と同様の条件により、スズ
−銅合金メッキ液を用いて電気メッキを行い、10μm
のスズ−銅合金メッキ皮膜を形成した。
【0051】《比較例3》 銅材のリードフレームを素材として、その素地上に前処
理をしないで、前記実施例16と同様の条件により、ス
ズ−銀合金メッキ液を用いて電気メッキを行い、1μm
のスズ−銀合金メッキ皮膜を形成した。
【0052】《比較例4》 銅材のリードフレームを素材として、その素地上に前処
理をしないで、前記実施例12と同様の条件により、ス
ズメッキ液を用いて置換メッキを行い、1μmのスズメ
ッキ皮膜を形成した。
【0053】以上のように、上記実施例1〜13は、銅
製又は42合金製のリードフレームの素地上に下地用の
各種特定金属の薄膜を介してスズ系皮膜を夫々形成した
ものであり、比較例1〜は、下地金属なしで素地上に
スズ系皮膜を形成したものである。そこで、以下では、
当該実施例1〜13で得られた各リードフレームを試料
として、比較例1〜との対比においてホイスカーの発
生防止評価を行った。 《スズホイスカーの発生防止評価試験例》 走査型電子顕微鏡を用いて、上記実施例1〜13及び比
較例1〜の各試料の形成直後のスズ系皮膜表面を観察
してホイスカーが発生していない状況を確認してから、
室温下で200時間放置した後、試料の同一視認部位を
観察して、ホイスカーの発生状況を調べた。ホイスカー
発生防止の評価基準は次の通りである。 ○:同一視認部位でのホイスカーの発生本数はゼロであ
った。 △:同視認部位にホイスカーは見い出されたが、その長
さは20μm未満であった。 ×:同視認部位にホイスカーが見い出され、長さ20μ
m以上に達するものがあった。
【0054】図1の最右欄はその試験結果を示すもので
ある。同図1によると、実施例1〜13では下地用の金
属の種類や膜厚を問わず、全てホイスカーの発生はなく
○の評価であった。これに対して、比較例1〜では、
表面のスズ系皮膜の種類や膜厚を問わず、全てホイスカ
ーが発生して△〜×の評価であった。基本的に、ホイス
カーはスズ膜厚が薄い方が発生し易く、厚い方が発生し
にくいといわれるが、実施例では、スズ系皮膜の膜厚が
厚い場合は勿論のこと、スズ系皮膜の膜厚が1μmと薄
い場合(例えば、実施例3、6、10、12〜13など
参照)でもホイスカーの発生はなかったが、比較例で
は、スズ系皮膜の膜厚が薄い場合は勿論のこと、10μ
mと厚い場合でもホイスカーは発生した(比較例2参
照)。また、スズホイスカーが発生し易いという点で
は、スズ−銅合金やスズ−銀合金などのスズ合金は金属
スズと共通するが、上層皮膜がスズ又はこれらのスズ合
金の種類を問わず、下地用の金属が薄膜形成された実施
例では、全てホイスカーは発生しなかった。
【0055】そこで、例えば、下地用の金属がビスマス
である実施例を抽出して相対評価を行うと、ビスマスの
上層に1μmのスズ皮膜を形成した実施例1〜3を比べ
ると、ビスマス皮膜の膜厚は0.5μmと厚い場合(実施
例1参照)は勿論のこと、0.05μmと薄い場合(実施
例3参照)にも有効にホイスカー防止効果を発揮した。
また、同様のビスマス形成例である実施例12を見る
と、ビスマスの薄膜はその膜厚を問わず、また、上層の
スズ皮膜はその膜厚や電気メッキ又は置換メッキの形成
方法を問わず、夫々スズホイスカーを有効に防止できる
ことが判明した。下地用の金属が銀の場合、銀の上層に
1μmのスズ皮膜を形成した実施例4〜6を比べると、
銀皮膜の膜厚は0.5μmと厚い場合(実施例4参照)に
限らず、0.05μmと薄い場合(実施例6参照)でも有
効にスズホイスカーを防止できることが判った。また、
同様の銀形成例である実施例7〜9、11、13を見る
と、素地は銅材と42合金材を問わず、銀の薄膜形成は
浸漬処理と通電処理を問わず、上層のスズ皮膜形成は電
気メッキ又は置換メッキを問わず、夫々スズホイスカー
を有効に防止できることが判明した。特に、実施例8と
比較例2を比較すると、上層をスズ皮膜から同様にホイ
スカーが発生し易いスズ−銅合金皮膜に代替しても、銀
薄膜を介在させた場合のホイスカー防止の有効性は明ら
かである。さらに、チタンを下地金属とする場合を見て
も、同様に、下地金属の膜厚を問わず、また、その薄膜
形成方法を問わずに、夫々スズホイスカーを有効に防止
できることが判った。
【0056】以上のことを総合すると、銅又は42合金
の素地上に下地用の特定金属を薄膜形成してからスズ系
皮膜を形成すると、下地金属の膜厚と種類と形成方法を
問わず、上層のスズ系皮膜の膜厚と種類と形成方法を問
わず、また、素地の種類を問わずに、夫々スズホイスカ
ーを防止できることから、特定金属の下地用皮膜の介在
によるホイスカー防止の有効性は明らかである。特に、
ビスマス、銀などを初めとする下地用の各種金属は、
0.1μm以下に薄く形成しても充分に効果を発揮で
き、このことは、スパッタリングで下地金属をきわめて
薄い0.005μmに形成した場合(実施例10参照)
を、同様のブランク例である比較例1と対比すると、そ
のホイスカー防止効果の顕著性が一層明らかになる。
【0057】一方、上記実施例では、被メッキ物に各種
の金属薄膜を介してスズ系皮膜を形成したが、以下で
は、この薄膜金属の種類の変化と、これに伴う上層のス
ズ皮膜のハンダ付け性への影響を確認するための試験を
行った。この場合、前述したように、下地の金属薄膜と
上層のスズ層の間には常温でも相互作用が進行すると推
定されるため、鉛を含まない実用ハンダの有力候補とし
てスズと合金を形成するビスマス、銀に着目し、上記実
施例群の中からこれら2種類の金属薄膜を介在させた実
施例を抽出して、下地金属を介さない比較例との対比に
おいて、ハンダ付け性のレベルを確認試験した。
【0058】《ハンダ付け性試験例》 銅製のリードピンを被メッキ物とし、上記実施例の方式
で前処理をして、当該リードピンにビスマスなどの下地
金属薄膜を形成した後、この薄膜上にスズ皮膜を形成し
たものを試験片とした。この場合、ビスマスの下地メッ
キは実施例2、銀は実施例5に夫々準拠して(即ち、被
メッキ物を置き換えた以外の条件は全て対応する実施例
と同様に設定して)形成した。また、下地金属のないブ
ランク例は比較例1に準拠した。次いで、厳しい外部環
境を付与する目的で、上記実施例2、5及び比較例1で
得られた各試験片に、温度105℃、湿度100%、4
時間の条件でPCT(プレッシャークッカ試験)による加
速経時試験を施した後、下記の条件で鉛フリーのハンダ
材を用いてハンダ濡れ性試験を行った。 ハンダのバス温度:245℃ ハンダ材 :スズ−銀−銅 浸漬深さ :2mm フラックス :25%ロジンフラックス また、本ハンダ付け性試験における評価基準は次の通り
である。 A:濡れ面積は95%以上であった。 B:濡れ面積は85〜95%であった。 C:濡れ面積は70〜85%であった。 D:濡れ面積は70%以下であった。
【0059】図2はその試験結果を示す。同図を見る
と、下地メッキを介さずに銅素地にスズ皮膜を被覆した
比較例1ではハンダ付け性はBの評価であったが、ビス
マス、銀を夫々下地メッキした実施例2、5ではハンダ
付け性の評価は共にAであった。従って、厳しいPCT
試験を経た後でも、前処理によりビスマス、銀のいずれ
を下地メッキすると、この下地メッキがない場合に比
べて、上層のスズ皮膜のハンダ付け性を良好に改善でき
るという注目すべき結果が得られた。しかも、下地メッ
キがビスマス又は銀の場合には、0.1μmのごく薄い
膜厚でも充分に有効であることが明らかになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜13及び比較例1〜の試料におけ
る素地の種類、前処理の種類、下地金属の種類と膜厚、
上層スズ系皮膜の種類と膜厚、並びにホイスカー発生試
験結果を示す図表である。
【図2】実施例2、5、比較例1に準拠した試料におけ
る金属薄膜の種類と膜厚、上層のスズ皮膜の膜厚、並び
に当該試料についてのハンダ付け性試験結果を示す図表
である。
フロントページの続き (72)発明者 田中 薫 兵庫県神戸市兵庫区西柳原町5番26号 石原薬品株式会社内 (72)発明者 縄舟 秀美 大阪府高槻市真上町5丁目38−34 (72)発明者 小幡 惠吾 兵庫県明石市二見町南二見21番地の8 株式会社大和化成研究所内 (72)発明者 吉本 雅一 兵庫県明石市二見町南二見21番地の8 株式会社大和化成研究所内 (56)参考文献 特開2003−49293(JP,A) 特開2002−302790(JP,A) 特開2000−109981(JP,A) 特開 平11−229178(JP,A) 特開 平2−4984(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 5/34 C25D 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)白金、パラジウム、銀、ビスマス、
    チタン、ジルコニウム、アルミニウム、アンチモンより
    なる群から選ばれた下地用金属の可溶性塩を含有する前
    処理液に被メッキ物を浸漬した後、 (b)上記下地用金属の . 005〜5 . 0μmの薄膜上に
    スズ又はスズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合
    金、スズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合
    のメッキ皮膜を形成することを特徴とする前処理によ
    るスズホイスカーの防止方法。
  2. 【請求項2】 (a)白金、パラジウム、銀、チタン、ジ
    ルコニウム、アルミニウム、アンチモンよりなる群から
    選ばれた下地用金属の可溶性塩を含有する前処理液を用
    いて被メッキ物に電気メッキを施した後、 (b)上記下地用金属の . 005〜5 . 0μmの薄膜上に
    スズ又はスズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合
    金、スズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合
    のメッキ皮膜を形成することを特徴とする前処理によ
    るスズホイスカーの防止方法。
  3. 【請求項3】 (a)白金、パラジウム、銀、ビスマス、
    チタン、ジルコニウム、アルミニウム、アンチモンより
    なる群から選ばれた下地用金属の薄膜を、スパッタリン
    グ、イオン注入、或は蒸着などの乾式処理により被メッ
    キ物上に形成した後、 (b)上記下地用金属の . 005〜5 . 0μmの薄膜上に
    スズ又はスズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−亜鉛合
    金、スズ−ニッケル合金よりなる群から選ばれたスズ合
    のメッキ皮膜を形成することを特徴とする前処理によ
    るスズホイスカーの防止方法。
  4. 【請求項4】 下地用の金属が銀、ビスマスのいずれか
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の前処理によるスズホイスカーの防止方法。
  5. 【請求項5】 被メッキ物が銅又は銅合金であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の前処理
    によるスズホイスカーの防止方法。
  6. 【請求項6】 被メッキ物がIC、コネクタ、チップ部
    品、プリント回路基板、ウエハーのパッド、フィルムキ
    ャリア、電池用電極材料などであることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の前処理によるスズホ
    イスカーの防止方法。
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