JP3513012B2 - サスペンションにおけるコイルスプリングの取付構造 - Google Patents

サスペンションにおけるコイルスプリングの取付構造

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JP3513012B2 JP13314398A JP13314398A JP3513012B2 JP 3513012 B2 JP3513012 B2 JP 3513012B2 JP 13314398 A JP13314398 A JP 13314398A JP 13314398 A JP13314398 A JP 13314398A JP 3513012 B2 JP3513012 B2 JP 3513012B2
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    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/10Mounting of suspension elements
    • B60G2204/12Mounting of springs or dampers
    • B60G2204/124Mounting of coil springs

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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【技術分野】本願発明は、自動車のサスペンションにお
けるコイルスプリングの取付構造に関する。 【0002】 【従来の技術】周知のとおり、自動車のサスペンション
では、路面から車輪に入力する衝撃力を吸収させるため
の手段として、コイルスプリングが多用されている。こ
のコイルスプリングは、たとえばサスペンションアーム
とその上方の車体との間に設けられ、車両高さ方向に伸
縮する。したがって、自動車の設計に際し、車体のフロ
ア高さを低くしたい場合には、コイルスプリングの全長
寸法(高さ寸法)を小さくしなければならない。その一
方、コイルスプリングは、車両の乗り心地を良好にする
などの観点から、所望のバネ定数に設定する必要があ
る。したがって、従来において、車体のフロア高さを低
くしたい場合には、コイルスプリングの全長寸法を短く
しつつ、コイルスプリングの線径を大きくするとともに
コイルスプリング全体のコイル径を大きくすることによ
って、コイルスプリングのバネ定数を所定の値に設定し
ていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コイル
スプリング全体のコイル径を大きくすると、このコイル
スプリングを車輪に接触させない範囲内においてできる
限り車輪に接近させて取付けようとしても、このコイル
スプリングの中心は、そのコイル径が大きい分だけ車幅
方向内方寄りに位置することとなる。これでは、コイル
スプリングへの負荷入力点(着力点)が車輪から遠ざか
ることとなり、車輪に入力する負荷をコイルスプリング
によって受ける際の効率が悪くなる。その結果、従来で
は、コイルスプリングのバネ定数を大きくしなければな
らない必要が生じ、コイルスプリングの大型化、重量の
増大化をきたすという不具合があった。 【0004】なお、本願出願人は、特公昭63−138
42号公報に記載の手段を先に提案している。この手段
は、サスペンション用のコイルスプリングの上半部のコ
イル径を下半部のコイル径よりも大きくすることによっ
て、このコイルスプリングの上半部にストラットの上部
を挿入配置させる手段である。しかしながら、このよう
に単にコイルスプリングの上半部と下半部とのコイル径
を相違させただけの手段では、上述した従来の不具合を
解消することはできない。また、上記公報に記載の手段
では、コイルスプリングの上半部のコイル径を大きくし
ているために、たとえばこのコイルスプリングの上部と
連結されている車体のフロアパネルをコイルスプリング
の近傍において立ち下げることによって車室内スペース
を確保しようとしても、上記コイルスプリングの上半部
のコイル径が大きい分だけ上記フロアパネルの立ち下げ
部分を車幅方向内方に配置させる必要が生じ、車室内ス
ペースを広くできないこととなっていた。 【0005】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、車体のフロア高さを低くするな
どの理由からコイルスプリングの全長寸法を短くする場
合に、そのコイルスプリングを所望のバネ定数に設定し
つつ、その着力点を車輪の近傍に配置することができる
ようにし、しかも車室内スペースの確保にも便宜を図る
ことができるようにすることをその課題としている。 【0006】 【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。 【0007】本願発明は、車両前後方向に延び、前端部
が車体に固定して取り付けられたブラケットに回動可能
に連結されていることにより、その連結部分の軸心を中
心として車両高さ方向に揺動可能なサスペンションアー
ムと、このサスペンションアームの後端部に連結されて
車幅方向の両端に車輪が支持されているアクスルビーム
と、を備えたサスペンションにおいて、上記サスペンシ
ョンアームとその上方の車体との間に、車両高さ方向に
伸縮可能なコイルスプリングが取り付けられている、サ
スペンションにおけるコイルスプリングの取付構造であ
って、上記コイルスプリングの高さ方向中間部は、この
コイルスプリングの上部および下部よりもコイル径が大
きく形成されており、かつ、上記コイルスプリングの上
部および下部は、それらの中心軸が同一直線上にある同
心状とされて、それらの中心軸は、上記高さ方向中間部
の中心軸に対して車幅方向外方に偏心しており、 上記コ
イルスプリングの上部、下部、および高さ方向中間部の
車幅方向外方寄りの部分は、略面一状に揃えられ、上記
高さ方向の中間部は、上部および下部よりも車幅方向外
方に膨出しない構成とされていることを特徴としてい
る。 【0008】本願発明においては、次のような効果が得
られる。 【0009】第1に、コイルスプリングの高さ方向中間
部のコイル径が大きいために、車体のフロア高さを低く
するなどの理由からコイルスプリングの全長寸法を短く
する場合であっても、コイルスプリング全体のバネ定数
を所望の値に設定することができる。 【0010】第2に、コイルスプリングの下部は、高さ
方向中間部と比較して小径であることと、このコイルス
プリングの下部の中心軸がコイルスプリングの高さ方向
中間部の中心軸に対して車幅方向外方に偏心しているこ
ととの相乗効果によって、このコイルスプリングを車輪
に接触させない範囲内において、その下部の中心点を車
輪に対してかなり接近させることができ、コイルスプリ
ングの着力点を車輪の近傍に位置させることができる。
したがって、車輪に入力する負荷をコイルスプリングに
よって効率良く受けることができる。その結果、コイル
スプリングに必要なバネ定数をさほど大きくする必要を
無くすことができ、コイルスプリングの小型、軽量化を
図ることができる。 【0011】第3に、コイルスプリングの上部は、高さ
方向中間部と比較して小径であり、しかもこのコイルス
プリングの上部の中心軸がコイルスプリングの高さ方向
中心部の中心軸に対して車幅方向外方に偏心しているた
めに、コイルスプリングの上部の車幅方向内方寄りの領
域には、コイルスプリングが存在しないスペースを確保
することが可能となる。したがって、このスペースの分
だけ、車室内のスペースを大きくすることが可能とな
る。すなわち、本願発明では、特公昭63−13842
号公報に記載の手段とは異なり、コイルスプリングの上
部については小径としているために、同公報に記載の手
段と比較して、車室内のスペースを広くできる。 【0012】本願発明のその他の特徴および利点は、次
の発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであ
ろう。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。 【0014】図1は、本願発明が適用されたサスペンシ
ョンの概略構成の一例を示す要部斜視図である。図2
は、図1のII−II拡大断面図である。これらの図におい
て、矢印Frは車両前方を示し、矢印Upは車両高さ方
向の上方を示し、矢印Ouは車幅方向外方を示す。 【0015】図1に示すサスペンションAは、自動車の
リヤサスペンションとして用いられるいわゆるトレーリ
ングアーム式サスペンションである。このサスペンショ
ンAは、トレーリングアームとしての左右一対のサスペ
ンションアーム1,1、アクスルビーム3、左右一対の
コイルスプリング4,4、およびオイルダンパ5,5を
具備して構成されている。 【0016】上記一対のサスペンションアーム1,1
は、車幅方向に間隔を隔てて車両前後方向に延びてお
り、それらの前端部10,10は、車体に固定して取付
けられた適当なブラケット(図示略)に対して回動可能
に連結されている。これにより、上記一対のサスペンシ
ョンアーム1,1は、上記車体のブラケットとの連結部
分の軸心Ca,Caを中心として車両高さ方向に揺動可
能である。上記アクスルビーム3は、上記一対のサスペ
ンションアーム1,1の後端部に連結されており、車幅
方向に延びている。このアクスルビーム3の両端には後
輪となる車輪2,2が支持されている。上記オイルダン
パ5,5は、ショクアブソーバとしての役割を果たすも
のであり、それらの下端部は上記アクスルビーム3の長
手方向両端部近傍に連結され、またそれらの上端部は図
示しない車体に連結されている。 【0017】上記各コイルスプリング4は、車両高さ方
向に伸縮可能な圧縮バネであり、上記各サスペンション
アーム1の上面部のうち車両後方寄りの位置に載設され
ることにより、上記各サスペンションアーム1とその上
方に位置する車体との間に配されている。より具体的に
は、図2によく表れているように、上記各コイルスプリ
ング4の下端は、上記各サスペンションアーム1に設け
られた座部11に取付けられているとともに、上記各コ
イルスプリング4の上端は車体のフロアパネル6の座部
12に取付けられている。 【0018】上記各コイルスプリング4は、上部4aと
下部4cとのそれぞれの一定高さ領域のコイル径Da,
Dcを小径部とする一方、それ以外の高さ方向中間部4
bの一定高さ領域のコイル径Dbを上記コイル径Da,
Dcよりも大きな大径部としたコイルスプリングであ
る。また、このコイルスプリング4の上部4aと下部4
cとのそれぞれは同心状であり、それらの各中心軸C1
(コイル中心)は同一直線上にある。これに対し、高さ
方向中間部4bは、上記中心軸C1から偏心した中心軸
C2をその中心としており、上記中心軸C1は上記中心
軸C2よりも適当な寸法Laだけ車幅方向外方に偏って
いる。 【0019】次に、上記サスペンションAの作用につい
て説明する。 【0020】まず、上記サスペンションAでは、路面か
ら車輪2,2に対して車両高さ方向の負荷入力がある
と、サスペンションアーム1,1が上記コイルスプリン
グ4,4を伸縮させながら車両高さ方向に揺動する。こ
のような場合の車両の乗り心地を良好にするためには、
上記各コイルスプリング4のバネ定数を所望の値に設定
しておく必要がある。また、この場合、車両のフロアパ
ネル6の地上高さを低くするなどの理由から、各コイル
スプリング4の全長寸法を短くしなければならない場合
もある。ところが、上記各コイルスプリング4はその高
さ方向中間部4bが大径部として構成されているため
に、上記各コイルスプリング4の全長寸法を短くした場
合であっても、上記高さ方向中間部4bが大径に形成さ
れていることによって、上記各コイルスプリング4のバ
ネ定数を所望の値に設定することができる。 【0021】一方、上記各コイルスプリング4は、その
高さ方向中間部4bが大径部として構成されているもの
の、この高さ方向中間部4bは、このコイルスプリング
4の上部4aや下部4cに対して車幅方向内側方向に膨
出させた形態とすることができ、この高さ方向中間部4
bが上部4aや下部4cよりも車幅方向外側方向に膨出
しないようにできる。すなわち、上記各コイルスプリン
グ4では、その車幅方向外方寄りの部分を略面一状に揃
えることができ、各コイルスプリング4の一部が車幅方
向外方へ部分的に突出しないようにできる。したがっ
て、上記各コイルスプリング4と車輪2との間に適当な
幅Lbの隙間を適切に確保しつつ、各コイルスプリング
4を車輪2に接近させることができる。 【0022】また、上記各コイルスプリング4は、下部
4cの中心部分が車輪2に入力した負荷を受ける着力点
となるが、上記下部4cはコイル径が比較的小さな小径
部として形成されており、しかも高さ方向中間部4bの
中心軸C2よりも車幅方向外方寄りにある。したがっ
て、上記各コイルスプリング4の着力点を車輪2にかな
り接近させることが可能となる。とくに、上記各コイル
スプリング4は、既述したとおり、車輪2との間に適当
な幅Lbの隙間を確保した状態で車輪2に接近させるこ
とができるために、このコイルスプリング4の着力点を
車輪2に対してより接近させることができる。このよう
にコイルスプリング4の着力点を車輪2に接近させれ
ば、車輪2に入力する負荷を上記各コイルスプリング4
によって効力良く受けることができ、各コイルスプリン
グ4のバネ定数をさほど大きくする必要がなくなる。車
両の高速旋回時には、車両の幅方向中心部を中心として
車体が上下方向に傾くロール現象を生じ、この車両ロー
ル時の負荷を上記コイルスプリング4,4で受けるため
にはこれらのコイルスプリング4,4の着力点が車両の
幅方向中心部分から離れた位置にあるほど好ましいが、
上記サスペンションAはまさにそのような場合に好適と
なるのである。 【0023】さらに、上記各コイルスプリング4の上部
4aは小径部とされ、しかもその中心軸C1は高さ方向
中間部4bの中心軸C2よりも車幅方向外方に偏心して
いるために、上記各コイルスプリング4の上部4aの車
幅方向内方には、フロアパネル6の一部を配置可能なス
ペースS(図2の仮想線で示す部分)を確保することが
可能となる。より具体的には、上記各コイルスプリング
4の上部4aの近傍部分において上記フロアパネル6に
立ち下げ部6aを設ける場合に、この立ち下げ部6aを
コイルスプリング4の高さ方向中間部4bの一部とオー
バラップする位置に設けることが可能となり、上記立ち
下げ部6aをコイルスプリング4の高さ方向中間部4b
の車幅方向内側部分よりも車幅方向外方寄りの位置に設
けることができるのである。このため、上記立ち下げ部
6aの車幅方向内方の車室内スペースを大きくすること
が可能となる。 【0024】本願発明のサスペンションにおけるコイル
スプリングの取付構造の各部の具体的な構成は、上記実
施形態に限定されず、種々に設計変更自在である。 【0025】たとえば、本願発明では、コイルスプリン
グの上部と下部とのコイル径が相違していてもよい。ま
た、コイルスプリングのコイル径が、このコイルスプリ
ングの上部、下部、および高さ方向中間部のそれぞれの
部分において不均一であってもよい。さらには、小径部
とされるコイルスプリングの上部と下部との具体的な高
さ寸法や巻き数、大径部とされるコイルスプリングの高
さ方向中間部の具体的な高さ寸法や巻き数などもとくに
限定されるものではない。さらに、本願発明では、コイ
ルスプリングのピッチを不等ピッチとしたり、あるいは
コイルスプリングの線材として太さが不均一の線材を用
いてもかまわない。 【0026】
【図面の簡単な説明】 【図1】本願発明が適用されたサスペンションの概略構
成の一例を示す要部斜視図である。 【図2】図1のII−II拡大断面図である。 【符号の説明】 1 サスペンションアーム 2 車輪 3 アクスルビーム 4 コイルスプリング 4a 上部(コイルスプリングの) 4b 高さ方向中間部(コイルスプリングの) 4c 下部(コイルスプリングの) C1,C2 中心軸 A サスペンション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−13240(JP,A) 特開 平11−115431(JP,A) 実開 昭61−90606(JP,U) 特公 昭63−13842(JP,B1) 実公 昭58−32970(JP,Y1) 実公 昭57−43687(JP,Y1) 西独国特許出願公開3721815(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 9/04 B60G 11/14 - 11/16 B60G 15/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両前後方向に延び、前端部が車体に固
    定して取り付けられたブラケットに回動可能に連結され
    ていることにより、その連結部分の軸心を中心として車
    両高さ方向に揺動可能なサスペンションアームと、この
    サスペンションアームの後端部に連結されて車幅方向の
    両端に車輪が支持されているアクスルビームと、を備え
    たサスペンションにおいて、上記サスペンションアーム
    その上方の車体との間に、車両高さ方向に伸縮可能な
    コイルスプリングが取り付けられている、サスペンショ
    ンにおけるコイルスプリングの取付構造であって、 上記コイルスプリングの高さ方向中間部は、このコイル
    スプリングの上部および下部よりもコイル径が大きく形
    成されており、かつ、 上記コイルスプリングの上部および下部は、それらの中
    心軸が同一直線上にある同心状とされて、それらの中心
    軸は、上記高さ方向中間部の中心軸に対して車幅方向外
    方に偏心しており、 上記コイルスプリングの上部、下部、および高さ方向中
    間部の車幅方向外方寄りの部分は、略面一状に揃えら
    れ、上記高さ方向の中間部は、上部および下部よりも車
    幅方向外方に膨出しない構成とされている ことを特徴と
    する、サスペンションにおけるコイルスプリングの取付
    構造。
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