JP3512233B2 - 海上構造物支持用マット - Google Patents

海上構造物支持用マット

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JP3512233B2 JP15290094A JP15290094A JP3512233B2 JP 3512233 B2 JP3512233 B2 JP 3512233B2 JP 15290094 A JP15290094 A JP 15290094A JP 15290094 A JP15290094 A JP 15290094A JP 3512233 B2 JP3512233 B2 JP 3512233B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、離岸堤や防波堤、岸壁
等の海上構造物を海底地盤上に支持するために用いる支
持用マットに関し、特に、構造物の支持部分と、その他
の部分との間で厚さを異ならせてマットを構成し、必要
とする部分での強度を良好に発揮させ得るようにする海
上構造物支持用マットに関する。
【0002】
【従来の技術】防波堤や岸壁等の海上構造物を構築する
際には、海底地盤を水平に均してから、所定の高さに捨
石基礎を構築し、前記捨石基礎の上部を水平に均した状
態で、ケーソン等の構築物を設置するような手段が用い
られている。また、前記構造物が波浪の影響を受けて、
捨石基礎の上で滑りを生じたりすることを防止するため
に、構造物の下面にアスファルトマット等を敷き込んで
摩擦力を増大させ、構造物の安定性を向上させるように
することも一般に行われている。前述したような支持用
マットとしては、アスファルトマットを使用することの
他に、ゴムマット等を使用することがあり、ゴムマット
を支持用マットとして使用する場合にも、前記アスファ
ルトマットと同様な摩擦抵抗を増大させる作用を発揮さ
せることができる。さらに、前記支持用マットを捨石基
礎の表面全体を覆う状態で配置する場合には、基礎の内
部で海水が流通することを防止できるものとされ、捨石
基礎の下面に支持用マットを配置する場合には、海底地
盤に対する止水層を容易に構築することができるものと
なる。
【0003】さらに、海底地盤が砂地である場合には、
構造物の支持部の地盤の洗掘を防止するために、洗掘防
止用のアスファルトマットを用いることも行われてい
る。前述したような洗掘防止用のアスファルトマットと
しては、例えば、特公平1−46645号公報や、特公
平3−76368号公報等に示されるようなものが知ら
れている。前記従来例に示されるアスファルトマットの
うち、特公平1−46645号公報に示されるアスファ
ルトマットでは、構造物を支持する捨石基礎の先端部に
アスファルトマットを配置して、海底地盤の洗掘を防止
するものであり、アスファルトマットの先端部に多数の
孔を設けたものとして構成している。そして、アスファ
ルトマットの先端部が波浪によりあおられる作用を利用
して、アスファルトマットの先端部を海底の砂地に入り
込ませ、アスファルトマットの先端部を固定することが
できる。また、特公平3−76368号公報に示される
例では、アスファルトマットの先端部にチェーン等のよ
うに比重の大きな部材を取り付けておき、構造物を支持
する部分から先に露出されたアスファルトマットの先端
部の重量を大きくし、波浪等の影響を受けてマット全体
があおられることがないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うに、支持用マットの先端部に孔を設けたり、比重の大
きな部材を取り付けることは、支持用マットをアスファ
ルトマットで構成した場合にも、そのアスファルトマッ
トの製造工程が複雑になることの他に、製造コストにも
大きな影響が発生する。また、離岸堤等のような海上構
造物は、消波ブロックを積み重ねて構成するが、前記消
波ブロックを積み重ねる部分の下部では、海底地盤の上
に比較的薄い支持用マットを配置して、構造物に対する
支持手段を構築することができる。これに対して、離岸
堤の海側に突出させて敷設するアスファルトマットの先
端部では、波浪の影響によりあおられたりするという問
題が生じやすく、アスファルトマットの端部をウェイト
として使用する必要があるために、マット全体を薄く構
成することができないという問題がある。
【0005】前述したような問題を解消するために、例
えば、前記従来例に示されたように、支持用マットを均
一な厚さで構造物の重量を支持できる程度の薄いものと
して構成し、その支持用マットの端部に鉄材等のような
比重の大きな部材を配置して、耐波浪性を発揮できるよ
うにすることも考えられる。しかしながら、アスファル
トマスチックを打設してアスファルトマットを構成する
場合に、アスファルトマットの端部のみに異なる材料を
混入することは、アスファルトマットの製造上の問題
と、製造コストの問題等は解消されないことになる。ま
た、支持用マットの端部での耐波浪性を向上させるため
に、端部を厚くしようとすると、厚くする必要のない部
分までも厚くするので、支持用マットの重量が大きくな
り、製造後の取り扱いと、敷設作業を行う際に重量の大
きなものを取り扱う必要がある等の問題が発生する。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述したような従来の支持用
マットの問題を解消するもので、支持用マットの本体部
と端部の厚さを異ならせて構成し、製造後の荷役等を容
易に行い得るようにするとともに、厚さが局部的に異な
る支持用マットを容易に製造可能な手段を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、海底地盤上に
敷き込んで海上構造物を支持するための支持用マットに
関する。請求項1の発明は、前記支持用マットの本体部
の周辺部分に、マットと同質の材料を用いたマット部材
を追加して重ねた層厚部を構成し、前記層厚部に設ける
追加のマットを本体のマットと一体化して取り付けるこ
とを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、前記支持用マットをア
スファルトマットにより構成し、前記マットの内部に位
置させるように補強材と吊り上げ用ワイヤを配置してか
ら、アスファルトマスチックを所定の厚さで打設してマ
ット本体部を構成し、前記マット本体部の端部には、別
体に構成したアスファルトマットの幅の狭い部材を重ね
るようにして一体に取付けて、端部を層厚部として構成
することを特徴とする。請求項3の発明は、海底地盤上
に構造物を支持するために敷設する支持用マットに対し
て、前記支持用マットの構造物が位置しない部分の先端
部を層厚部として構成し、前記層厚部を構造物支持基盤
の洗掘防止部材として作用させることを特徴とする。
【0009】
【作用】前述したように、本発明の支持用マットを作成
する際には、マット本体部を従来のマットの製造方法に
もとづいて作成し、その支持用マットの先端部に対し
て、層厚部を一体に取り付けることにより、容易に作成
することができる。また、支持用マットの先端部に層厚
部を作成する際には、別体に構成したウエイトマットを
接着手段を用いて取り付けることの他に、海中等の施工
現場で取り付ける手段を用いることができる。そして、
支持用マットの先端部に対して、必要とされる幅で層厚
部を形成することにより、例えば、離岸堤等のように波
浪の影響を大きく受けるような海域でも、構造物の支持
部から外海側に突出している支持用マットの先端部が、
波浪によりあおられたりすることを防止でき、構造物に
対する支持作用を良好に発揮させることが可能になる。
さらに、本発明の支持用マットは、構造物の支持部から
外海側に突出する部分に対して、任意の幅の層厚部を形
成することが可能であり、前記層厚部を波浪の影響の強
さに応じて、マット本体部と同一の材料を用いて作成す
ることができる。
【0010】
【実施例】図示される例にしたがって、本発明の海上構
造物支持用マットを説明する。図1に示される例におい
て、アスファルトマット1は一定の厚さHで、長さLに
構成したマット本体部2に対して、その一方の端部にL
1の長さで厚さがH1の層厚部10を一体に設けた場合
を示している。前記マット本体部2は、従来のアスファ
ルトマットの場合と同様に、アスファルトマスチックを
所定の厚さで形成し、その中間部に補強材5と、吊り上
げ用ワイヤ6……とを配置して、一体に構成しているも
のであり、前記補強材5としてガラスクロスやその他の
網状の材料に、アスファルトを含浸させる処理を行い、
上下層3、4のアスファルトマスチックに容易に接着で
きるような処理を行ったものを用いる。さらに、前記吊
り上げ用ワイヤ6は、アスファルトマットに対して所定
の間隔で配置し、幅方向の端部に露出した部分にアイ部
を形成しておき、クレーン等により吊り下げて荷役を行
う際に使用することも、従来のアスファルトマットと同
様にして行うことができる。
【0011】また、前記マット本体部2の一方の側に一
体に取り付けるウエイトマット11は、アスファルトマ
スチックによりシート状に構成したものを用いるが、前
記ウエイトマット11をマット本体部と同様に、内部に
補強材を配置して構成することができる。なお、前記ウ
ェイトマットは、アスファルトマットの任意の箇所に設
けることが可能であるが、構造物に対する支持を行う場
合には、支持部の先端部に露出する部分に配置すること
により効果を発揮することができる。
【0012】前記アスファルトマット1の実施例に示す
ように、マット本体部2に対してウエイトマット11を
一体に配置して、層厚部10を構成する際には、例え
ば、図2に示すように、マット本体部2を製造した後
で、ウエイトマット11を上部に一体に構築することが
できる。前記図2に示される例では、マット本体部2を
製造する際に、補強材5をウエイトマット11に配置で
きる長さで露出させておき、マット本体部2の上にウエ
イトマット11を構築する際に、前記補強材5を折り返
し部5aを介してウエイトマット11の中に挿入し、補
強材5bの上下の部分のアスファルトマスチックを打設
する。また、前記マット本体部2の上にウエイトマット
11を構築する際には、H型鋼等の型枠15とL型鋼等
を用いた型枠16とを両側に配置し、さらに、幅方向の
両側にも型枠15と同様なものを配置してから、前記型
枠により仕切られた部分の内部にアスファルトマスチッ
クを打設し、所定の厚さに形成する。前述したようにし
て、マット本体部2に対してウエイトマット11を構築
する際には、溶融した状態のアスファルトマスチックを
マット本体部2の上層の上に打設すると、アスファルト
材料が溶融状態で接着されることになるので、特に接着
手段を用いなくても、マット本体部とウエイトマットと
を一体化することができる。
【0013】また、図3に示される例では、マット本体
部2の上にウエイトマット11を構築する際に、中側の
型枠16を取り外さない状態で一体に保持させる場合を
示している。前記図3の例では、マット本体部2の上に
ウエイトマットを構築するに際して、端部側の型枠15
と、幅方向の型枠は後で取り外しできるようなものを使
用するが、ウエイトマットの他方の側に配置する型枠1
6は、アンカー17等をアスファルトマスチックの内部
に挿入する状態で固定する手段を用いている。そして、
一方の側に層厚部10を形成したアスファルトマット1
を施工現場に敷設する場合にも、型枠16はそのまま取
り外さずに施工することが可能であるが、前記型枠を取
り付けたままで施工しにくい場合には、アンカーのみを
ウエイトマットに保持させた状態で、型枠16を取り外
すこともできる。さらに、型枠をアンカーのような支持
手段を介してマット本体部の上に配置する場合には、型
枠としてL型鋼等を使用せずに、比較的薄い鉄板等を用
いることも可能であり、そのような手段を用いる場合に
は、マット本体部に対してウエイトマットを構築する際
の作業を容易に行うことができる。
【0014】前述したようにして、マット本体部2に対
してウエイトマット11を一体に設けたアスファルトマ
ット1を保管する場合には、図4に示すようにして、ア
スファルトマットに介在物19を組み合わせた状態で、
多数枚のアスファルトマットを積み重ねることができ
る。前記介在物19としては、層厚部10とマット本体
部2の厚さの差に対応する厚みを有し、マット本体部2
の露出面をカバーする長さと幅を有するものを使用する
もので、例えば、材木を敷き並べてアンカー部材を構成
することや、砂等を所定の厚さで敷き込むこと等の任意
の手段を用いることができる。そして、前記図4に示さ
れるような状態で、アスファルトマット1と介在物19
とを組み合わせて、厚さH1の単位体を構成し、多数枚
のアスファルトマットを積み重ねる状態で、製造現場や
施工現場等での保管を行うことが可能になる。
【0015】
【実施例2】前記図1〜3に示された例とは別に、図5
に示すように、マット本体部2とウエイトマット11と
を別体に製造して、施工現場の陸上で2つのマット部材
を接続するか、または、マット本体部を海底に敷設した
後で、ウエイトマット11を載置してアスファルトマス
チックを流し込んで施工させる手段を用いることができ
るようにしている。前記図5に示される例においては、
マット本体部2を製造する際に、層厚部に対応する部分
では、マット本体部の上層3に所定の深さの孔20……
を所定の間隔で配置しておく。前記マット本体部に形成
する孔20は、マット本体部を製造する際に、アスファ
ルトマスチックに接着されないような処理を行った木片
等を配置しておき、マット本体部を製造した後で木片等
を取り外すことによって形成することができる。また、
前記マット本体部に組み合わせるウエイトマット11で
は、その厚さ方向に貫通する状態で、多数の孔21……
を配置するが、両部材を重ねた状態で、前記マット本体
部に設ける孔とウエイトマットに設ける孔とが一致する
状態に配置する。
【0016】前記図5に示されたような2つのマット部
材を接続する際には、図6に示されるようにして、マッ
ト本体部2の上にウエイトマット11を敷き並べ、上下
のマット部材の孔21、20に対してアスファルトマス
チックを注入し、充填アスファルト23を用いて接着さ
せるようにする。また、前記図6に示されるように、充
填アスファルトを用いて両部材を接着することは、陸上
で実施することの他に、海中で行うこともできる。例え
ば、前記マット本体部2とウエイトマット11を施工海
域で接続する場合には、海底地盤の上にマット本体部2
を敷設し、その上にウエイトマット11をクレーン等を
用いて敷設し、両部材の孔を位置決めしてから、溶融し
たアスファルトマスチックをパイプ等を用いて孔に注入
することにより、層厚部10の海中施工を行うことがで
きる。なお、前記図5、6に示される例において、マッ
ト本体部と別体に製造するウエイトマット11は、それ
ぞれのマット部材をクレーンを用いて吊り下げて荷役を
行うものとなることから、ウエイトマット11において
も、マット本体部2と同様に補強材と吊り上げ用ワイヤ
とを配置して構成することが必要となる。
【0017】前述したようにして、マット本体部に対し
てウエイトマットを一体に取り付ける際には、図6のよ
うに、マット本体部の上にウエイトマットを直接載置し
た状態で、充填アスファルトを介して接続することの他
に、図7、8に示すように、2つのマット部材の間に空
隙を設けることができる。図7に示す例では、マット本
体部2の上に載置するウエイトマット11に対して、そ
の周囲に端部枠部材25、25aを配置して内部の空間
を仕切るとともに、ウエイトマットの下部には所定の間
隔で枕ブロック26……を配置している。前記端部枠部
材と枕ブロックとは、アスファルトマスチックによりブ
ロック状に製造したものを用いることができ、端部枠部
材としては、所定の高さで長く構成したものを用い、枕
ブロックとしては、高さを端部枠部材と同一にするが、
角型または円筒形断面のブロックとして構成したものを
用いることができる。そして、前記図7に示されるよう
にして、マット本体部2の上にウエイトマット11を位
置決めし、ウエイトマット11の孔21から溶融したア
スファルトマスチックを注入することにより、両マット
部材の孔と、内部の空間部にアスファルトマスチックを
充満させ、2つのマット部材の間を一体に接続すること
が可能になる。
【0018】前記図7の実施例に加えて、本発明のアス
ファルトマットを製造する際には、図8に示すように、
マット本体部の孔20とウエイトマットの孔21とを貫
通させる位置にアンカー部材22を配置し、アスファル
トマスチックを流し込んで充填アスファルトを設ける際
に、内部に補強手段を設けて、2つのマットの接着強度
を向上させることもできる。前記図8に示されるアスフ
ァルトマット1においても、マット本体部2とウエイト
マット11の間に端部枠部材25、25aによる仕切り
部材と、枕ブロック26……による中間支持部材とを配
置して、2つのマットの間に空間部を構成することと、
注入したアスファルトマスチックにより両マット部材を
接着することは同様にして行われる。そして、マット本
体部とウエイトマットとの孔に配置するアンカー部材2
2を、例えば、接着部材を用いてマット本体部の孔に取
り付けておき、アスファルトマスチックを注入して固化
させた状態で。充填アスファルトにより構成する柱状の
接続部材を、強度の大きなものとして構成することによ
り、アスファルトマットの層厚部10での強度を増大さ
せることが可能になる。
【0019】
【実施例3】前記図6〜8に示された本発明の実施例で
は、マット本体部に対してウエイトマットを一体に取り
付ける作業を、陸上で実施することの他に、施工現場の
水中で施工することができるものとされる。また、前記
実施例の他に、本発明の支持用マットとしてのアスファ
ルトマットを構成する場合には、図9に示されるよう
に、マット本体部を水中で敷設した後で、アスファルト
型枠30、30aをマット本体部の上に位置決めして、
アスファルトマスチックを流し込むことによって施工す
ることもできる。前記図9に示されるように、マット本
体部2の端部に充填アスファルト32を施工する場合に
は、図10に示すようにしてアスファルトマスチックに
より構成したアスファルト型枠30を配置し、そのアス
ファルト型枠により囲まれた空間部に対して、溶融状態
のアスファルトマスチックをバケット等を用いて施工
し、アスファルトマスチックをマット本体部とアスファ
ルト型枠とに対して相互に固着させることにより、マッ
ト本体部とウエイトマットとを一体に構成した層厚部1
0を形成することができるようにする。なお、前述した
ようにして、アスファルトマスチックをマット本体部の
上に直接施工してウエイトマットを一体化させる際に、
マット本体部の表面に針金等を突出させて配置し、アス
ファルトマスチックを打設してウエイトマットを作成す
る際に、ウエイトマットとマット本体部との間の接続状
態を良好に発揮させるような手段を用いることも可能で
ある。
【0020】前述したようにして、アスファルトマスチ
ックを直接マット本体部の上に施工して層厚部を構成す
ることの他に、本発明のアスファルトマットでは、図1
1に示すように、海底地盤の上に敷き込んだマット本体
部2の上に、別体に作成したウエイトマット11を載置
し、両部材を接続手段を用いて相互に固着した層厚部を
構成することができる。本実施例においては、マット本
体部2の補強材に対してワイヤ35、36を接続し、そ
のワイヤの端部をマット本体部の本体から突出させて設
けており、ウエイトマット11の長さ方向に貫通させる
状態で、補強部材等とともに厚さ方向の中心部にワイヤ
37を配置する。そして、海底に敷設したマット本体部
2の上にウエイトマット11を配置して、任意の接続手
段を用いて、双方のワイヤを連結部38、38aを介し
て固着して、ウエイトマット11をマット本体部の上に
位置決め固定する。したがって、前記図11に示される
アスファルトマットでは、2つの支持用マットを水中で
固着することにより、層厚部10を構成することがで
き、前記固着手段を、潜水夫が容易に作業を行い得るよ
うな構造のものとすることにより、対応することが可能
になる。
【0021】
【実施例4】前述した本発明の実施例では、支持用マッ
トとしてアスファルトマットを用いる場合に、マット本
体部に対して層厚部を追加して設ける場合を示してい
る。これに対して、本発明においては、支持用マットを
アスファルトマットを用いて構成することに代えて、ゴ
ムやその他の材料を用いて構成することができるもので
あり、例えば、図12に示されるように、支持用マット
をゴムマット50として構成することができる。前記ゴ
ムマット50では、再生ゴム等の材料を用いて所定の厚
さで構成したマット本体部51に対して、その端部に所
定の長さでウエイトマット53を接着剤54を用いて一
体に取り付けて層厚部52を形成している。また、前記
ウエイトマット53としては、必要な厚さのゴムマット
を別体に構成して、層厚部に対応する部分に貼り付けて
構成することが可能であり、前記ゴムを使用してゴムマ
ットを構成する場合には、そのゴムマットの厚さは任意
に構成することが可能である。
【0022】図13に示す例では、マット本体部51と
同じ厚さのマット材料を用いて、層厚部52を構成する
場合を示すもので、層厚部を構成するために必要とされ
るウエイトマットの厚さまたは重量に対応させて、複数
枚のマット部材53a、53bを重ねて配置する。そし
て、固定ボルト55等を用いてマット本体部とウエイト
マットとを接続し、層厚部を構成することにより、支持
用マットの端部の厚さを大きくして、離岸堤等の下面に
敷き込んで、支持用マットとして使用する際に、支持用
マットが波浪の影響を受けてあおられたりすることを防
止する手段を構成することができる。なお、前記図1
2、13に示されるように、ゴムマットを構成する場合
に、マット本体部の端部に配置するウエイトマットを固
定保持させる手段としては、他の任意の固定保持手段を
用いることができるものであり、海中での接続作業をボ
ルト等を用いて行うことも可能である。
【0023】
【実施例5】前述したように構成した支持用マットは、
図14に示されるように、離岸堤60の支持部材として
海底地盤上に敷き込み、海底地盤の土や砂等が波浪によ
り洗掘されて、離岸堤の支持に支障が生じることを防止
することができる。前記図14に示す離岸堤の支持基礎
においては、海底地盤を平らに均した状態で、その上に
幅L2で支持用マットを敷設するが、実際には、支持用
マットを敷設する幅L2に対して、支持用マットの単位
長さが非常に短いので、複数枚の長さがLの支持用マッ
トを端部を重ねる状態で敷き込むようにする。前記実施
例では、層厚部を設けない2枚の支持用マット1aを、
端部の重ね部12を介して配置し、さらに、支持用マッ
トの海側にアスファルトマット1を敷き込むようにす
る。
【0024】前記アスファルトマット1は、本発明の実
施例で示したように、海側に層厚部10を配置したもの
で構成し、隣接する支持用マット1aとの間に重ね部1
2を所定の幅で構成している。そして、前記海側の端部
に突出するアスファルトマットの層厚部10により、外
海の波浪の影響で、アスファルトマットがあおられるこ
とを防止して、離岸堤の支持基盤が洗掘等の影響を受け
ることを防止できるようにする。また、前述したような
層厚部を一体に設けた支持用マットでは、層厚部の幅と
重量等を、支持用マットが受ける波浪の強さに対応させ
て形成することができるものであり、例えば、波の粗い
海域に施工する支持用マットでは、層厚部を幅が広く、
重量の大きなものとして構成し、波の影響により海底地
盤が浸蝕されたり、洗掘される等の問題が生じないよう
に、耐波浪性の良好な支持用マットを施工することがで
きる。
【0025】
【実施例6】前記図14の実施例の他に、本発明の支持
用マットを用いる構造物の基礎では、図15に示すよう
に、捨石基礎65の上部に構造物67の基盤66を載置
している。そして、前記捨石基礎65の表面と、構造物
の基盤66の下面に一体に取り付けたアスファルトマッ
トを用いて、捨石基礎65の表面を止水処理する場合に
も本発明の支持用マットを用いることができる。前記構
造物としては、例えば、埋立地の仕切り堤防に設ける水
門のようなものを対象にすることができるもので、前記
水門を構築する堤防では、水が自由に流通することを防
止するために、捨石基礎の表面と海底地盤の所定の区間
に対して、アスファルトマット等を被覆する状態で配置
している。前記止水のために用いるアスファルトマット
は、例えば、アスファルトマット40、40aの厚さは
任意に設定することができるが、構造物の基盤66の下
面に配置するマット68と接続する部分では、前記マッ
ト68に対応させた厚さに形成することが必要となる。
【0026】前記アスファルトマット40では、図16
に示すように、マット本体部41を一定の厚さで構成す
るが、そのマット本体部の厚さは、構造物の基盤に設け
たマットの厚さに対応させるようにする。さらに、アス
ファルトマットの端部に対して、捨石基礎の表面を覆う
部分では、マット本体部よりも厚く形成することが必要
とされるので、マット本体部の厚さを維持する部分を除
いた他の部分には、追加のアスファルトマスチックを打
設して層厚部42を形成する。前記層厚部を形成する際
には、アスファルトマスチックをマット本体部の上に打
設して、所定の厚さに構成することができるもので、例
えば、マット本体部を作成する際に、補強材45と吊り
上げ用ワイヤ46とを強度の大きなものとして構成し、
層厚部の重量に十分に対応できるような強度を持たせる
ことによって、対応させることが可能である。前記実施
例とは別に、図16のアスファルトマット40において
は、マット本体部の上に層厚部42を形成するに際し
て、層厚部に対して補強材等を別に挿入する状態で、ア
スファルトマスチックを打設する手段を用いて作成する
こともできる。
【0027】前記図16に示されるようなアスファルト
マットを構成し、図15の構造物の基礎に適用する場合
には、薄い部分を基盤66の下部のマットの厚さに対応
させて構成し、マット68との接続部で段差が生じない
ようにする。そして、捨石基礎65の表面と海底地盤の
上を覆うアスファルトマットの本体に対して、捨石基礎
の上面ではマット68とアスファルトマット40、40
aの薄い部分とを接触させる状態で配置し、マット部材
による構造物の滑りを防止する作用を発揮させることが
できる。さらに、前記構造物を支持する捨石基礎65に
対しては、海水が流通することを阻止して、仕切り堤防
等の止水性を良好な状態で維持させることが可能にな
る。なお、前記図15の仕切り堤防等に対する水門の支
持手段においては、捨石基礎の端部から地盤上に延長さ
れたアスファルトマットの端部が、波によりあおられる
ような不都合がある場合には、アスファルトマットの端
部に層厚部を構成して、海底地盤が波浪により洗掘され
たりしないような処理を施すことも可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明の支持用マットは、前述したよう
に構成したものであるから、一定の厚さでマット本体部
を製造した後で、必要とされる端の部分に対して、ウエ
イトマット等を配置して層厚部を構成し、海底地盤上に
アスファルトマットを敷設した際に、アスファルトマッ
トの端部があおられたりすることを防止することが可能
である。そして、前記アスファルトマットの端部に配置
する層厚部を、任意の厚さや重量を有するものとして構
成することにより、アスファルトマットを敷設する海域
の波浪に対応させて、構造物の基礎を保護することがで
きる。また、本発明の海上構造物支持用マットは、マッ
ト本体部に対して端部を薄く構成することも可能であ
り、その他に、局部的に任意の厚さのものを構成するこ
ともでき、そのような厚さを変化させるために、ウエイ
トマットをマット本体部に対して追加して配置すること
により一体化し、構造物の基礎に使用することができ
る。さらに、本発明の海上構造物支持用マットを構成す
ることは、陸上で製造したものを敷設海域に搬送して施
工することの他に、海中でマット本体部に対してウエイ
トマットを接続する等の任意の手段を用いることが可能
であり、施工現場の状況に応じて、層厚部の構築手段を
適宜採用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアスファルトマットの構成を示す説
明図である。
【図2】 マット本体部にウエイトマットを一体に設け
る作業を示す説明図である。
【図3】 アスファルトマットを製造する別の例の説明
図である。
【図4】 アスファルトマットを積み重ねる場合の説明
図である。
【図5】 別体のウエイトマットを取り付ける場合の説
明図である。
【図6】 マット本体部にウエイトマットを接続する例
の説明図である。
【図7】 マット本体部にウエイトマットを接続する別
の実施例の説明図である。
【図8】 マット本体部にウエイトマットを接続する他
の実施例の説明図である。
【図9】 海中でウエイトマットを打設する例の説明図
である。
【図10】 図9を構成する際に使用する型枠の説明図
である。
【図11】 ウエイトマットをワイヤを用いて固定する
例の説明図である。
【図12】 ゴムマットに層厚部を設ける場合の説明図
である。
【図13】 ゴムマットを重ねて配置して層厚部を構成
する例の説明図である。
【図14】 本発明のアスファルトマットを使用して離
岸堤を構成する例の説明図である。
【図15】 捨石基礎の上に構造物を配置する場合の説
明図である。
【図16】 図15に使用するアスファルトマットの説
明図である。
【符号の説明】
1 アスファルトマット、 2 マット本体部、
5 補強材、6 吊り上げ用ワイヤ、 10 層
厚部、 11 ウエイトマット、20・21 孔、
30 アスファルト型枠、40 アスファルトマ
ット、 50 ゴムマット、51 マット本体部、
52 層厚部、 53 ウエイトマット、60
離岸堤、 65 捨石基礎、 66 基盤、 6
8 マット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和木 多克 神奈川県横浜市旭区鶴ヶ峰1−29−4 ワールドエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 野々田 充 東京都大田区多摩川2丁目11番20号 日 本道路株式会社内 (72)発明者 佐藤 光洋 東京都中央区京橋3丁目13番1号 有楽 ビル内 大成ロテック株式会社内 (72)発明者 松崎 勝夫 東京都港区赤坂2丁目10番9号 日本海 上工事株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−70814(JP,A) 特公 平3−76368(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/12 E02D 23/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海底地盤上に敷き込んで海上構造物を支
    持するための支持用マットであって、 前記支持用マットの本体部の周辺部分に、マットと同質
    の材料を用いたマット部材を追加して重ねた層厚部を構
    成し、 前記層厚部に設ける追加のマットを本体のマットと一体
    化して取り付けることを特徴とする海上構造物支持用マ
    ット。
  2. 【請求項2】 前記支持用マットをアスファルトマット
    により構成し、 前記マットの内部に位置させるように補強材と吊り上げ
    用ワイヤを配置してから、アスファルトマスチックを所
    定の厚さで打設してマット本体部を構成し、 前記マット本体部の端部には、別体に構成したアスファ
    ルトマットの幅の狭い部材を重ねるようにして一体に取
    付けて、端部を層厚部として構成することを特徴とする
    請求項1に記載の海上構造物支持用マット。
  3. 【請求項3】 海底地盤上に構造物を支持するために敷
    設する支持用マットに対して、前記支持用マットの構造
    物が位置しない部分の先端部を層厚部として構成し、 前記層厚部を構造物支持基盤の洗掘防止部材として作用
    させることを特徴とする請求項1に記載の海上構造物支
    持用マット。
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