JP3512024B2 - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は床移動型の走行ロー
ラを備えた電気掃除機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の電気掃除機は図4に示す
ように構成していた。以下、その構成について説明す
る。 【0003】図に示すように、掃除機本体(以下、本体
という)1は、吸塵室(図示せず)を備え、ファンモー
タ2を内蔵してホース接続孔3を設けており、この本体
1の後方に2個の走行ローラ4を設け、前方下面にキャ
スターローラ5を設け、さらに後方下端部に補助ローラ
6を設けていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このような従来の電気
掃除機では、本体1の重心Gが走行ローラ4の前側にあ
るため、ホース7を引っ張って走行移動させるとき、本
体1の重量とホース7の引張力によってキャスターロー
ラ5に垂直方向の力が加わり、回転軸部に摩擦力が発生
して方向変換時の操作力および走行方向への引張力が大
きくなって、本体1の走行移動性を阻害する要因となっ
ていた。また、敷居などを乗り越すときに、キャスター
ローラ5のカバーがぶつかりやすく敷居を傷つけたり、
これを防ぐためホース7を持って本体1を引き上げたり
しなければならず、煩わしいものであった。 【0005】本発明は上記課題を解決するもので、走行
性が優れ、使い勝手を向上することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、吸塵室を備え、ファンモータを内蔵し、前
部にホース接続孔を設けた掃除機本体と、前記掃除機本
体の両側面に回転自在に設けられた2個の走行用の走行
ローラと、前記掃除機本体の後方下に設けられた補助ロ
ーラとを有し、前記掃除機本体単体時には、前記走行ロ
ーラと前記補助ローラとで接地し前記掃除機本体の前部
が浮き上がるように、かつ、前記掃除機本体の前部を下
方へ前記掃除機本体の下部が床面に当接するまで回動さ
せたときにも、再度、前記走行ローラと前記補助ローラ
とで接地する状態に戻るように、前記走行ローラの回転
中心を前記掃除機本体の重心より前側に設けたもので、
ホース接続孔にホースを接続して引っ張る走行移動時に
は、本体前部にかかる垂直方向の力が小さくなり、敷
などの乗り越しが容易になる。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
吸塵室を備え、ファンモータを内蔵し、前部にホース接
続孔を設けた掃除機本体と、前記掃除機本体の両側面に
回転自在に設けられた2個の走行用の走行ローラと、前
記掃除機本体の後方下に設けられた補助ローラとを有
前記掃除機本体単体時には、前記走行ローラと前記
補助ローラとで接地し前記掃除機本体の前部が浮き上が
るように、かつ、前記掃除機本体の前部を下方へ前記掃
除機本体の下部が床面に当接するまで回動させたときに
も、再度、前記走行ローラと前記補助ローラとで接地す
る状態に戻るように、前記走行ローラの回転中心を前記
掃除機本体の重心より前側に設けたもので、ホース接続
孔にホースを接続して引っ張る走行移動時には、本体前
部にかかる垂直方向の力が小さくなり、敷居などの乗り
越しが容易になる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図3を参
照しながら説明する。 【0009】図に示すように、本体10は吸塵室(図示
せず)を備え、ファンモータ11を内蔵し、ホース接続
孔12を設けている。この本体10に2個の走行ローラ
13と、前方下面にキャスターローラ14と、後方下端
部に2個の補助ローラ15とを設けている。持ち手ハン
ドル16は運搬移動時に使用するものであり、バンパー
17は本体10の全周を覆って設けてある。ホース18
はホース接続孔12に接続し、このホース18と一体に
手元ハンドル部19を設け、延長管20、パワーノズル
21を接続している。 【0010】走行ローラ13とキャスターローラ14の
外周に接する平面P1と、走行ローラ13と補助ローラ
15の外周に接する平面P2との間の交角は、平面P1
とキャスターローラ14の中心との距離が40〜50m
mとなるよう約165度に設定してある。そして、走行
ローラ13の中心は平面P1と平行な方向で本体10の
重心Gより前側に設け、本体10の重量をM、走行ロー
ラ13の中心から本体10の重心Gまでの平面P2方向
の距離をl、ホース18の引張力をF、走行ローラ13
の中心からホース接続孔部における引張力Fまでの距離
をL、とするとき、F×L>M×lになるようlを設定
している。すなわち、本実施例の本体10の重量は約
4.5Kgであり、ホース引張力Fは1Kg、距離Lは
100mmなので、 l<(F/M)×L=(1/
4.5)×100≒20mmとしてある。 【0011】つぎに、上記構成において動作を説明する
と、図1に実線で示すように、本体10は単体では本体
10の重量による走行ローラ13の中心回りの回転モー
メントM=4.5×20=90Kgmmを受け、キャス
ターローラ14を浮かせ補助ローラ15で床面に当接し
ている。ホース18を引っ張って移動させるときは、引
張力によって補助ローラ15は床面より浮き、図1の一
点鎖線で示す状態か、図2に示すようなキャスターロー
ラ14と補助ローラ15の両方とも床面から浮いた状態
になる。このとき、キャスターローラ14にかかる垂直
方向の力は、F×L−M×lのモーメントを受ける大き
さでよく十分小さいものであり、殆どの荷重は走行ロー
ラ13にかかる。このため、ホース18を引っ張って走
行移動させるとき、キャスターローラ14の回転軸部に
大きな摩擦力は生ずることなく、また、補助ローラ15
も床面には当たっていないため、方向変換や走行移動を
スムーズに行える。 【0012】また、敷居などを乗り越すときも、キャス
ターローラ14のカバーがぶつかっても軽く乗り越える
ことができ、敷居を傷つけたりこれを防ぐためホース1
8を持って本体10を引き上げたりする必要もない。さ
らに、本体単体で移動させるには、走行ローラ13と補
助ローラ15で移動させることができ、床面などへの傷
つけもない。尚、本実施例では本体の後方下端部に2個
の補助ローラ15を設けたが、補助ローラは1個でも良
く、又補助ローラを設けず本体の後方下端部を直接床面
に当接させる構成としても良い。 【0013】 【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、ホースを接続して引っ張る時には、 体の前
部にかかる垂直方向の力が小さくなり、敷居などの乗り
越しが容易になる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例の電気掃除機の掃除機本体の
静止および走行状態を示す側面図 【図2】同掃除機本体の他の状態を示す側面図 【図3】同電気掃除機の使用状態を示す外観斜視図 【図4】従来の電気掃除機の掃除機本体の静止状態を示
す側面図 【符号の説明】 10 掃除機本体 11 ファンモータ 12 ホース接続孔 13 走行ローラ 14 キャスターローラ 15 補助ローラ(後方下端部)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 吸塵室を備え、ファンモータを内蔵し、
    前部にホース接続孔を設けた掃除機本体と、前記掃除機
    本体の両側面に回転自在に設けられた2個の走行用の走
    行ローラと、前記掃除機本体の後方下に設けられた補助
    ローラとを有し前記掃除機本体単体時には、前記走行
    ローラと前記補助ローラとで接地し前記掃除機本体の前
    部が浮き上がるように、かつ、前記掃除機本体の前部を
    下方へ前記掃除機本体の下部が床面に当接するまで回動
    させたときにも、再度、前記走行ローラと前記補助ロー
    ラとで接地する状態に戻るように、前記走行ローラの
    転中心を前記掃除機本体の重心より前側に設けた電気掃
    除機。
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