JPH114787A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体移動時に本体両側に配置した２輪の車輪
のみで走行できるようにすることにより、ホースの持ち
上げ等が生じても直進走行性や回転性に支障のない電気
掃除機を提供する。 【解決手段】 １７は本体下１０の両側面に一対に設け
られた移動用の車輪であり、その回転軸１８の中心位置
は電気掃除機本体１９の重心Ｇの後方近傍に設けられて
おり、本体下１０の車輪１７より後方は、床面２０との
間に角度イを有する傾斜面２２が設けられ、掃除を行う
状態においてホース２８を引くと、接続パイプ２９に矢
印ホ方向の持ち上げ力が生じ、車輪１７の近傍に重心Ｇ
を設けているためホースの持ち上げ力によりキャスター
ローラー２１が床面２０より離れ、２つの車輪１７のみ
で床面２０を走行できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭で使用さ
れる電気掃除機に関するもので、本体の車輪取り付け位
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の電気掃除機を、図８を用いて説明
する。すなわち、電気掃除機の本体１の略中央に移動用
の車輪２が両側に設けられて、前記車輪２の前部および
後部にそれぞれ第１のキャスター３と第２のキャスター
４が床面に水平に回転自在に配置されている。前記本体
１の前部には接続パイプ５床面に略水平方向に挿入され
取り付けられ、この接続パイプ５の端部にはホース６が
接続されているものが一般的であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の電気掃除機にあ
っては、電気掃除機の本体１を掃除する際に前方に引っ
張ったり矢印Ａ方向にホース６を持ち上げた際に、移動
用車輪２を回転中心として本体１が持ち上げられるた
め、車輪２後方に配置した第２のキャスター４が矢印Ｂ
方向の床面に押し付けられ、本体１の動きが妨げられる
ものとなっていた。

【０００４】また、本体１を収納する際に本体１の後面
のレスト部として幅Ｃが必要なため、本体１の小型化や
前述のホース６の持ち上げ時に第２のキャスター４が床
面に当たらないように空間を設けることができないもの
であった。

【０００５】本発明は、以上のような従来の課題を解決
しようとするもので、ホースの持ち上げ等が生じても本
体の動きの妨げにならない電気掃除機を提供することを
目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、車輪の回転中心を本体重心の後部近傍に配
置し、ホースを前方に引いて本体を移動した場合及び、
ホースを上方に持ち上げた場合に前記両側の車輪のみで
走行するようにし、前記車輪より前方の本体下部に本体
に、ホースの前方への引張力が加わらない状態において
床面と接するキャスターローラーを設け、前記車輪より
後方の本体の底面を床面に対して後部が持ち上げられた
傾斜面とし、前記車輪のみでの走行に対し、本体の傾斜
面が床面に接触しないようにするとともに、前記傾斜面
に床面方向に突出する回動自在なアーム部を配置して、
前記アーム部および本体後部に設けたレスト部にて本体
後部を床面に載置するものである。

【０００７】この構成によれば、ホースを前方に引いて
本体を移動した場合及び、ホースを上方に持ち上げた場
合に前記両側の車輪のみで走行するようにすることがで
き、外径の大きい車輪にて本体重量を支持するため、引
張力が軽減されるとともに回転性が向上するものであ
る。また、前記車輪より後方の本体の底面を床面に対し
て傾斜面とすることによりホースの上方向への持ち上げ
に対して本体底面が床面に接触しないため、ホースを持
ち上げた状態で移動をしても本体底面には車輪のみしか
接触せずスムーズに移動できるものである。

【０００８】さらに、前記傾斜面に床面方向に突出する
回動自在なアーム部を配置することにより、本体をホー
スにて持ち上げられても本体底面が当たることがなくか
つ本体を立てて収納する際には前記アーム部が傾斜面よ
り突出しているため、本体後部に設けたレスト部とで電
気掃除機本体を立てて収納する時の収納安定性を確保で
きるものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１記載の発明は、
前部に塵埃を蓄積する集塵室を、後部に塵埃吸引用の電
動送風機をそれぞれ内蔵した本体と、前記本体前部に接
続するホースと、前記本体の両側に設けた一対の床移動
用の車輪を備え、前記車輪の回転中心を本体重心の後部
近傍に配置し、ホースを前方に引いて本体を移動した場
合及び、ホースを上方に持ち上げた場合に前記両側の車
輪のみで走行するようにし、前記車輪より前方の本体下
部に本体に、ホースの前方への引張力が加わらない状態
において床面と接するキャスターローラーを設け、前記
車輪より後方の本体の底面を床面に対して後部が持ち上
げられた傾斜面とし、前記車輪のみでの走行に対し、本
体の傾斜面が床面に接触しないようにするとともに、前
記傾斜面に床面方向に突出する回動自在なアーム部を配
置して、前記アーム部および本体後部に設けたレスト部
にて本体後部を床面に載置するものである。

【００１０】この構成によれば、ホースを前方に引いて
本体を移動した場合及び、ホースを上方に持ち上げた場
合に前記両側の車輪のみで走行するようにすることがで
き、外径の大きい車輪にて本体重量を支持するため、引
張力が軽減されるとともに回転性が向上するものであ
る。また、前記車輪より後方の本体の底面を床面に対し
て傾斜面とすることによりホースの上方向への持ち上げ
に対して本体下底面が床面に接触しないため、ホースを
持ち上げた状態で移動をしても本体底面には車輪のみし
か接触せずスムーズに移動できるものである。

【００１１】さらに、前記傾斜面に床面方向に突出する
回動自在なアーム部を配置することにより、本体をホー
スにて持ち上げられても本体底面が当たることがなくか
つ本体を立てて収納する際には前記アーム部が傾斜面よ
り突出しているため、本体上に設けたレスト部とで電気
掃除機本体を立てて収納する時の収納安定性を確保でき
るものである。

【００１２】本発明の請求項２記載の発明は、請求項１
記載の発明におけるアーム部を、傾斜面に設けた凹部収
納部に回動自在に収納するもので、この構成によれば、
アーム部が凹部収納部に収納されるので、ホースを持ち
上げた際にアーム部が床面に接触しても、アーム部は傾
斜面より内方の凹部収納部まで移動することができるの
で、傾斜面と床面との間隔を大きくとることができ、本
体の移動性能を高めることができる。

【００１３】本発明の請求項３記載の発明は、請求項
１，２記載の発明におけるアーム部の先端に本体の進行
方向に回転自在な小車輪を設けることにより、ホースを
持ち上げた状態で本体を引っ張る際に床面にアーム部が
接触しても傷つくことがないものである。

【００１４】本発明の請求項４記載の発明は、、請求項
１，２記載の発明におけるアーム部の先端に本体の進行
方向に直交する方向に回転自在な小車輪を設けることに
より、ホースを持ち上げた状態で本体を回転させたとき
前述の小車輪と本体両側の車輪にて回転するためアーム
部が床面に接してもスムーズに回転できるものである。

【００１５】

【実施例】

（実施例１）以下、本発明の第１の実施例を、図１〜図
５を用いて説明する。

【００１６】図１において、１０は前部に塵埃を蓄積す
る紙袋１１を内蔵する集塵室１２を、後部に塵埃吸引用
の電動送風機１３を内蔵した本体下であり、本体下１０
の上部には前記集塵室１２および電動送風機１３を覆う
ように蓋体１４及び本体上１５が載置されており、緩衝
用のバンパー１６が本体下１０と蓋体１４の間に挾持さ
れている。これら本体下１０，本体上１５，蓋体により
電気掃除機の本体を構成している。

【００１７】１７は本体下１０の両側面に一対に設けら
れた移動用の車輪であり、その回転軸１８の中心位置は
電気掃除機本体１９の重心Ｇの後方近傍に設けられてい
る。また車輪１７の前部には、床面２０接地時の安定性
を確保するためのキャスターローラー２１が設けられて
いる。

【００１８】本体下１０の車輪１７より後方は、床面２
０との間に３０度以上の角度イを有する傾斜面２２が設
けられている。前記傾斜面２２には矢印ロ方向に回動自
在な第１のアーム部２３が設けられ、バネ体２４にて矢
印ハ方向に付勢され、前記アーム部２３を収納する凹部
収納部２５が前記傾斜面２２に設けられている。

【００１９】２６は本体上１５に一体的に設けられたレ
スト部２６であり、前記第１のアーム部２３が矢印ハ方
向に付勢された時その端面が略同一となる面２７に接す
るように形成されている。

【００２０】図１，２において、電気掃除機の本体１９
の前部には床面に対して平行に挿入される接続パイプ２
９が取り付けられ、この接続パイプ２９の端部にホース
２８が接続されている。ホース２８の他端側には先端パ
イプ３０が設けられており、延長管３１の一端側が着脱
自在に連結される。また延長管３１の先端には床用吸い
込み具３２が着脱自在に設けられている。

【００２１】上記構成による作用は以下の通りである。
掃除を行う状態において図２、３に示すように先端パイ
プ３０を持った使用者３３が矢印ニ方向にホース２８を
引くことにより、接続パイプ２９に矢印ホ方向の持ち上
げ力が生じると、図１に示すように車輪１７の近傍に重
心Ｇを設けていることにより重心Ｇが後方に移動しキャ
スターローラー２１が床面２０より離れ図３に示すよう
に車輪１７の２輪のみで床面２０を走行できるものであ
る。

【００２２】さらに、電気掃除機の本体１９をホース２
８にて図４に示すように矢印へ方向に持ち上げても、図
１にて示す傾斜面２２にて空間が確保されているととも
に、矢印ロ方向に回動自在な第１のアーム部２３が床面
２０接地後は回動するため、本体１９を持ち上げても常
に車輪１７が床面２０に接した状態を維持でき、持ち上
げた状態で本体１９を引っ張っても床面２０に傷がつか
ないものである。

【００２３】さらにまた、図５に示すように、電気掃除
機の本体１９を立てて収納する際には、矢印ハ方向に付
勢された第１のアーム部２３と本体上１５のレスト部２
６にて幅トの間で床面２０に置くことができるものであ
る。

【００２４】（実施例２）次に本発明の第２の実施例を
図６を用いて説明する。なお上記第１の実施例と同一構
成部品については同一符号を付して、その説明を省略す
る。

【００２５】図６において、３４は先端に回動自在な第
１の小車輪３５を設けた第２のアーム部であり、実施例
１と同様にハ方向にバネ体２４で付勢され矢印ロ方向に
回動自在となっている。

【００２６】上記構成による作用は以下の通りである。
電気掃除機本体１９が持ち上げられ床面２０に前記第２
のアーム部３４に取り付けられた第１の小車輪３５が接
地することにより床面２０を傷つける事なく走行できる
ものであるとともに立てて収納する際にも引きずる事な
く立てられるものである。

【００２７】（実施例３）次に本発明の第３の実施例を
図７を用いて説明する。なお上記第１の実施例と同一構
成部品については同一符号を付して、その説明を省略す
る。

【００２８】図７において、３６は第３のアーム部であ
り、その先端には第３のアーム部３６と直交する方向、
すなわち、電気掃除機の進行方向に対して直交する方向
に回転自在な第２の小車輪３７が設けられており、実施
例１と同様にハ方向にバネ体２４で付勢され矢印ロ方向
に回動自在となっている。

【００２９】上記構成による作用は以下の通りである。
電気掃除機本体１９が持ち上げられ床面２０に前記第３
のアーム部３６に取り付けられた第２の小車輪３７が接
地することにより床面２０を電気掃除機本体１９の両側
面の車輪１７と第２の小車輪３７にて回転させることが
できるものである。

【００３０】なお、上記各実施例では、アーム部がバネ
体２４により床面方向に常時付勢され突出する構成と
し、本体１９を立てて収納する際に、アーム部を凹部収
納部から引き出す必要がないようにし、使い勝手を向上
させているが、掃除中にはアーム部を凹部収納部もしく
は傾斜面に沿って保持するようにし、本体１９を立てて
収納する場合には、凹部収納部もしくは傾斜面の保持状
態を解除してアーム部を床面方向に突出させるようにし
てもよい。

【００３１】

【発明の効果】本発明の請求項１記載の発明によれば、
車輪を本体重心の後方近傍に設けることにより、ホース
の持ち上げ力にて走行時のみ本体を２輪走行させること
ができるため直進性回転性に優れたものとなると共に、
車輪より後方を傾斜面にて構成し回動自在な支持体を設
けることにより、本体が持ち上げられても本体底面が床
面に当たる事なく、かつ立てて収納する際には支持体に
て安定した姿勢で収納できるものである。

【００３２】本発明の請求項２記載の発明によれば、、
アーム部が凹部収納部に収納されるので、ホースを持ち
上げた際にアーム部が床面に接触しても、アーム部は傾
斜面より内方の凹部収納部まで移動することができるの
で、傾斜面と床面との間隔を大きくとることができ、本
体の移動性能を高めることができる。

【００３３】本発明の請求項３記載の発明によれば、ア
ーム部に設けた小車輪にて床面接地させることにより、
持ち上げたままでの前方への走行や立てて収納する際の
さそいとなり、床面を傷つける事なく操作できるもので
ある。

【００３４】本発明の請求項４記載の発明によれば、ア
ーム部に直行するように小車輪を設けたことにより、本
体前方を持ち上げたままで回転を行っても、本体の車輪
及び小車輪にて回転がスムーズに行えるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例を示した電気掃除機の側
面図

【図２】同電気掃除機の全体側面図

【図３】同電気掃除機の全体側面図

【図４】同電気掃除機の電気掃除機の側面図

【図５】同電気掃除機の電気掃除機の側面図

【図６】本発明の第２実施例を示した電気掃除機の側面
図

【図７】本発明の第３実施例を示した電気掃除機の側面
図

【図８】従来の電気掃除機の側面図

【符号の説明】

１０ 本体下 １１ 紙袋 １２ 集塵室 １３ 電動送風機 １４ 蓋体 １５ 本体上 １７ 車輪 １８ 回転軸 １９ 電気掃除機の本体 ２０ 床面 ２１ キャスターローラー ２２ 傾斜面 ２３ 第１のアーム部 ２４ バネ体 ２５ 凹部収納部 ２６ レスト部 ２８ ホース ３１ 延長管 ３４ 第２のアーム部 ３５ 第１の小車輪 ３６ 第３のアーム部 ３７ 第２の小車輪

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮原 敏文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部に塵埃を蓄積する集塵室を、後部に
   塵埃吸引用の電動送風機をそれぞれ内蔵した本体と、前
   記本体前部に接続するホースと、前記本体の両側に設け
   た一対の床移動用の車輪を備え、前記車輪の回転中心を
   本体重心の後部近傍に配置し、ホースを前方に引いて本
   体を移動した場合及び、ホースを上方に持ち上げた場合
   に前記両側の車輪のみで走行するようにし、前記車輪よ
   り前方の本体下部に、ホースの前方への引張力が加わら
   ない状態において床面と接するキャスターローラーを設
   け、前記車輪より後方の本体の底面を床面に対して後部
   が持ち上げられた傾斜面とし、前記車輪のみでの走行に
   対し、本体の傾斜面が床面に接触しないようにするとと
   もに、前記傾斜面に床面方向に突出する回動自在なアー
   ム部を配置して、前記支持体および本体後部に設けたレ
   スト部にて本体後部を床面に載置する電気掃除機。
2. 【請求項２】 アーム部を傾斜面に設けた凹部収納部に
   回動自在に収納する請求項１記載の電気掃除機。
3. 【請求項３】 アーム部の先端に電気掃除機本体の進行
   方向に回転自在な車輪を設けた請求項１または２記載の
   電気掃除機。
4. 【請求項４】 アーム部の先端に電気掃除機本体の進行
   方向に直交する方向に回転自在な車輪を設けた請求項１
   または２記載の電気掃除機。