JPH1199094A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アップライトとしての使用状態のときに掃除
機本体の安定性がよい電気掃除機を提供する。 【解決手段】 吸込口、該吸込口に接続される支柱用パ
イプ２および該支柱用パイプ２に着脱自在に装着される
掃除機本体１を備えた電気掃除機であって、前記掃除機
本体１の下面の幅方向におけるほぼ中央に前記支柱用パ
イプ２が接続される電気掃除機。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気掃除機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、掃除する場所に応じて変形可
能な電気掃除機として、掃除機本体が支柱用パイプに着
脱自在に固定されることによってアップライトとしての
使用状態や掃除機本体を支柱用パイプから外した状態で
使用ができる兼用タイプの電気掃除機がある。従来の兼
用タイプの電気掃除機は、掃除機本体と、ホースと、支
柱用パイプと、ロータリーベンドと、吸込口とからな
り、これらを順に接続した状態で使用される。

【０００３】従来の兼用タイプの電気掃除機では、アッ
プライトとしての使用状態に変形するばあい、支柱用パ
イプの側面から上下２か所程度突出されたフックを掃除
機本体の下面側に形成された凹部に嵌合させることによ
り、掃除機本体の下面を支柱用パイプの側面に着脱自在
に固定させることができる。

【０００４】また、従来の電気掃除機では、掃除機本体
を支柱用パイプから外した使用状態において、掃除機本
体を床面の上で移動できるように、掃除機本体下面の前
側にキャスタが回転自在に設けられ、掃除機本体の両側
の後端近傍に一対の車輪が設けられている。

【０００５】通常、掃除機本体の走行安定性および方向
転換性能の両方を満足させるために、１個のキャスタが
掃除機本体下面の幅方向においてほぼ中央に配置されて
いる。そのため、支柱用パイプは、キャスタに当たらな
いように掃除機本体の下面の中央からずれた位置に接続
されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、アップライト
としての使用状態のときに支柱用パイプが掃除機本体の
下面の中央に接続されてないと、掃除機本体の安定性が
わるくなり、掃除しずらいという問題がある。

【０００７】一方、掃除機本体にキャスターが設けられ
るばあい、支柱用パイプを掃除機本体の下面の中央に接
続させようとしても、キャスタが邪魔になるため接続で
きない。

【０００８】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、アップライトとしての使用状態のとき
に掃除機本体の安定性がよい電気掃除機を提供すること
を目的とする。

【０００９】また、キャスタが掃除機本体の下面の中央
にあるときでも、掃除機本体の安定性がよく、しかもキ
ャスタが邪魔にならずに支柱用パイプと掃除機本体との
接続が可能な電気掃除機を提供することも目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の電気掃除機は、
吸込口、該吸込口に接続される支柱用パイプおよび該支
柱用パイプに着脱自在に装着される掃除機本体を備えた
電気掃除機であって、前記掃除機本体の下面の幅方向に
おけるほぼ中央に前記支柱用パイプが接続されることを
特徴とするものである。

【００１１】前記掃除機本体の下面の幅方向におけるほ
ぼ中央にキャスタが設けられ、該キャスタが前記支柱用
パイプと干渉しない位置に退避することができるのが好
ましい。

【００１２】前記キャスタが前記掃除機本体の下面に回
転自在に取り付けられ、当該キャスタに前記支柱用パイ
プの少なくとも一部が収納されうるえぐり部が形成さ
れ、前記支柱用パイプに前記掃除機本体を装着する際に
前記キャスタを略９０度回転させて前記えぐり部に前記
支柱用パイプを収納させうるのが好ましい。

【００１３】本発明の電気掃除機は、掃除機本体の下面
のほぼ中央に支柱用パイプが接続されるため、アップラ
イトとしての使用状態のときに走行方向に沿って掃除機
本体の重心と支柱用パイプとがほぼ同一線上に並ぶた
め、掃除機本体の安定性がよい。

【００１４】また、前記掃除機本体の下面の幅方向にお
けるほぼ中央にキャスタが設けられるばあいでも、えぐ
り部を有するキャスタを略９０度回転するなどしてキャ
スタを前記支柱用パイプと干渉しない位置に退避するよ
うにすれば、支柱用パイプを掃除機本体の下面のほぼ中
央に接続することができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら、本
発明の電気掃除機を詳細に説明する。図１は本発明の電
気掃除機の一実施の形態を示す掃除機本体を支柱用本体
から外した状態の電気掃除機の側面図、図２は図１の電
気掃除機をアップライトとして使用状態に変形したばあ
いの掃除機本体の下面側から見た状態を示す説明図、図
３は図２の電気掃除機の矢印Ａの方向から見た一部切欠
側面図、図４は図２の電気掃除機のIV−IV線断面図およ
び図５は図２の電気掃除機のアップライトとしての使用
状態へ変形する動作における支柱用パイプとキャスタと
の位置関係を示す工程説明図である。

【００１６】本実施の形態の電気掃除機は、図１〜５に
示されるように、掃除機本体１が支柱用パイプ２に着脱
自在に固定されることによってアップライトとしての使
用状態（図２〜３参照）、掃除機本体１を支柱用パイプ
２から外した状態（図１参照）および掃除機本体１のみ
で用いるハンディ状態（図示せず）で使用ができる兼用
タイプの電気掃除機である。図１に示されるように、掃
除機本体１を支柱用パイプ２から外した状態では、掃除
機本体１に取り付けられた前側のキャスタ１１および後
側の一対の車輪１２ａ、１２ｂを用いて、掃除機本体１
を床面を転がして使用する。なお、ハンドル１３を把持
して手持ち式で使用することもできる。

【００１７】図１〜３に示される電気掃除機は、掃除機
本体１と、支柱用パイプ２と、ロータリーベンド３と、
ロータリーパイプ４と、吸込口５と、ホース６とから構
成されている。

【００１８】掃除機本体１は、内部に集塵室および電動
送風機室（いずれも図示せず）が収容されている。

【００１９】前記掃除機本体１の下面の幅方向における
ほぼ中央には、軸部１４が掃除機本体１の下面から一体
形成されている。軸部１４には、車輪１１ｃを有するキ
ャスタ１１が回転自在に取り付けられている。キャスタ
１１には、前記支柱用パイプ２の少なくとも一部が収納
されうるえぐり部１５が形成されている。えぐり部１５
は、キャスタ１１の台部１１ａ、および車輪１１ｃを支
持するアーム部１１ｂの少なくとも一部において、支柱
用パイプ２の少なくとも一部を収納しうる程度の深さま
でえぐることにより形成される。なお、１１ｄは一対の
アーム部１１ｂを補強するためのリブである。

【００２０】また、前記軸部１４の先端面にもキャスタ
のえぐり部１５とほぼ同じ曲率半径の凹部１６が形成さ
れている。軸部１４の凹部１６は、垂直に配置される円
筒状の支柱用パイプ２が収納しうるように、えぐられて
いる（図４参照）。

【００２１】さらに、図４に示されるように、軸部１４
の先端外周付近には、キャスタ１１の脱落を防止するた
めの抜止め部１７が設けられている。

【００２２】支柱用パイプ２は、図１に示されるよう
に、上端開口２ａが掃除機本体１の吸入口１ａにホース
６を通して接続されている。また、支柱用パイプ２の上
部には、手で持つためのグリップ７が固着されている。

【００２３】図２〜３に示されるように、掃除機本体１
の下面１ｂは、支柱用パイプ２の前側に後述する固定方
法で着脱自在に固定される。

【００２４】支柱用パイプ２とロータリーベンド３との
あいだは、Ｃリング１９（図２参照）などによって、回
転できないように着脱自在に接続されている。また、ロ
ータリーベンド３とロータリーパイプ４とは回転自在に
接続されている。なお、図３に示される８は、ロータリ
ーパイプ４がロータリーベンド３から抜けるのを防止す
るためのロックピース、図２に示される９はロータリー
パイプ４の下端４ｃに一体形成された中空の回動軸部で
ある。回動軸部９は、吸込口５の後部に回転自在に接続
されている。したがって、ロータリーパイプ４（および
それに接続されるロータリーベンド３と支柱用パイプ
２）は上下方向に揺動することができる。

【００２５】なお、図１〜３における１８は吸入口用車
輪である。

【００２６】以上のように構成された電気掃除機は、ア
ップライトとしての使用状態に変形するばあい、図３に
示されるように、まず、掃除機本体１の下面１ｂの後端
に形成された下向きの凹部１ｃをロータリーベンド３に
設けられた上向きの凸部３ｄに嵌合することにより、掃
除機本体１の下部を固定する。ついで、掃除機本体１を
支柱用パイプ２に当接させることにより、掃除機本体１
の下面１ｂの前端に形成された上向きの凹部１ｄに支柱
パイプ２に設けられた下向きのクランプフック１０を嵌
合させれば、図２のように、掃除機本体１の下面１ｂを
前記支柱用パイプ２の外面に固定することができる。一
方、掃除機本体１を前記支柱用パイプ２から外すばあい
には、クランプフック１０の解除ツマミ１０ａを上方へ
スライドさせることにより、クランプフック１０を凹部
１ｄから抜き、そののち、前述の固定方法と逆の手順で
外せばよい。

【００２７】図２に示されるように、掃除機本体１の下
面のほぼ中央に支柱用パイプ２が接続されるため、アッ
プライトとしての使用状態のときに支柱用パイプ２また
は該パイプに設けられたハンドル７を把持して掃除機を
走行させるばあい、走行方向に沿って掃除機本体１の重
心と支柱用パイプ２とがほぼ同一線上に並ぶ。そのた
め、掃除機本体１に対しては走行方向に進む力だけが与
えられるようになり、揺れやぐらつきなどが非常に小さ
くなる。

【００２８】なお、アップライトとしての使用状態にお
いて掃除機本体の安定性をよくするために、掃除機本体
の下面のほぼ中央に支柱用パイプが接続される構成は、
掃除機本体に車輪がないばあいでも掃除機本体の安定性
がよくなることはいうまでもない。したがって、本発明
は掃除機本体に車輪がない電気掃除機についても適用可
能である。

【００２９】また、本実施の形態の電気掃除機では、前
記掃除機本体１の下面の幅方向におけるほぼ中央にキャ
スタ１１が設けられていても、えぐり部１５を有するキ
ャスタ１１を略９０度回転することによって、キャスタ
１１を前記支柱用パイプ２と干渉しない位置に退避する
ことができる。

【００３０】具体的には、アップライトとしての使用状
態に変形する動作におけるキャスタ１１が退避する様子
は、図５（ａ）〜（ｃ）に示されている。

【００３１】まず、図５（ａ）に示されるように、支柱
用パイプ２がキャスタ１１に接近して最初に車輪１１ｃ
に接触する（接触位置Ｐ₁）。

【００３２】ついで、図５（ｂ）に示されるように、支
柱用パイプ２をさらにキャスタ１１の車輪１１ｃに押し
付ければ、車輪１１ｃは支柱用パイプ２の側面をすべっ
て左または右へ移動し、キャスタ１１全体が左または右
へ回転を始める。支柱用パイプ２をさらに押し付けれ
ば、キャスタ１１のアーム部１１ｂのえぐり部１５に接
触する（接触位置Ｐ₂）。それにより、支柱用パイプ２
がえぐり部１５の奥へ入るように、キャスタ１１はさら
に回転する。

【００３３】最後に、図５（ｃ）および図４に示される
ように、支柱用パイプ２の一部が、キャスタ１１のえぐ
り部１５および軸部１４の凹部１６の両方に収納される
ことにより、支柱用パイプ２を、キャスタ１１と干渉す
ることなく、掃除機本体１の下面のほぼ中央に接続する
ことができる。

【００３４】また、アップライトとしての使用状態に変
形完了したとき、支柱用パイプ２の一部が、キャスタ１
１のえぐり部１５および軸部１４の凹部１６の両方に嵌
合されているため、掃除機本体１と支柱用パイプ２との
あいだのガタ止めの効果を奏することができる。

【００３５】本実施の形態では、えぐり部１５を有する
キャスタ１１を略９０度回転することによって、キャス
タ１１を前記支柱用パイプ２と干渉しない位置に退避す
る例をあげて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、その他にもキャスタを前記支柱用パイプと
干渉しない位置に退避する構成であれば種々の態様を採
用することができる。たとえば、キャスタを掃除機本体
内部に収納できるようにしてもよい。

【００３６】

【発明の効果】本発明によれば、掃除機本体の下面のほ
ぼ中央に支柱用パイプが接続されるため、掃除機本体の
安定性がよくなり、アップライトとしての使用状態にお
いて操作性が向上する。

【００３７】また、前記掃除機本体の下面の幅方向にお
けるほぼ中央にキャスタが設けられるばあいでも、キャ
スタを前記支柱用パイプと干渉しない位置に退避するよ
うにすれば、支柱用パイプを掃除機本体の下面のほぼ中
央に接続することができる。

【００３８】しかも、えぐり部を有するキャスタが回転
することにより、支柱用パイプと干渉しない位置に退避
するようにすれば、アップライトとしての使用状態にお
いて、支柱用パイプの一部が、キャスタのえぐり部に嵌
合されるため、掃除機本体と支柱用パイプとのあいだの
ガタ止めができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電気掃除機の一実施の形態を示す掃除
機本体を支柱用本体から外した状態の電気掃除機の側面
図である。

【図２】図１の電気掃除機をアップライトとして使用状
態に変形したばあいの掃除機本体の下面側から見た状態
を示す説明図である。

【図３】図２の電気掃除機の矢印Ａの方向から見た一部
切欠側面図である。

【図４】図２の電気掃除機のIV−IV線断面図である。

【図５】図２の電気掃除機のアップライトとしての使用
状態へ変形する動作における支柱用パイプとキャスタと
の位置関係を示す工程説明図である。

【符号の説明】

１ 掃除機本体 ２ 支柱用パイプ １１ キャスタ １４ 軸部 １５ えぐり部 １６ 凹部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸込口、該吸込口に接続される支柱用パ
   イプおよび該支柱用パイプに着脱自在に装着される掃除
   機本体を備えた電気掃除機であって、前記掃除機本体の
   下面の幅方向におけるほぼ中央に前記支柱用パイプが接
   続される電気掃除機。
2. 【請求項２】 前記掃除機本体の下面の幅方向における
   ほぼ中央にキャスタが設けられ、該キャスタが前記支柱
   用パイプと干渉しない位置に退避することができる請求
   項１記載の電気掃除機。
3. 【請求項３】 前記キャスタが前記掃除機本体の下面に
   回転自在に取り付けられ、当該キャスタに前記支柱用パ
   イプの少なくとも一部が収納されうるえぐり部が形成さ
   れ、前記支柱用パイプに前記掃除機本体を装着する際に
   前記キャスタを略９０度回転させて前記えぐり部に前記
   支柱用パイプを収納させうる請求項２記載の電気掃除
   機。