JP3511582B2 - 能動騒音制御装置 - Google Patents

能動騒音制御装置

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JP3511582B2
JP3511582B2 JP16309699A JP16309699A JP3511582B2 JP 3511582 B2 JP3511582 B2 JP 3511582B2 JP 16309699 A JP16309699 A JP 16309699A JP 16309699 A JP16309699 A JP 16309699A JP 3511582 B2 JP3511582 B2 JP 3511582B2
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noise
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勲 角張
賢一 寺井
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体がその内部を
流れるダクトの内部、例えば空調ダクト等の内部で発生
する騒音を低減する能動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日の住居環境及び労働環境の集積化に
伴って、空調機器やOA機器などの騒音源と居住空間と
が近接することが多くなった。その結果、距離減衰や遮
音、吸音等による騒音の十分な減衰を得ることが困難に
なり、結果として、居住空間の騒音が増加しており、そ
の改善が求められている。
【0003】ダクト内騒音を低減するための一般的な対
策として、ダクト内壁を吸音材により吸音処理したり、
減音マフラー或いは減音チャンバーを用いてダクト内を
伝播する騒音を低減したりしている。しかし、これらの
対策によって1kHz以下の騒音を低減するためには、
大きな容積のダクトが必要になる。
【0004】一方、ダクト容積を大きくすること無く低
周波数帯域の騒音を低減する手法として、能動騒音制御
の考え方が、ダクトに応用されている。
【0005】例えば、図24に示す特開昭61−296
392号公報や特開昭62−1156号公報に開示され
ている電子消音システムの構成、或いは図25に示す特
開昭62−206212号公報に開示されているアクテ
ィブサイレンサの構成では、ダクト21に、騒音検出器
(騒音検出マイク)23、誤差検出器(誤差検出マイ
ク)24、及び制御音源25を配置して、騒音検出器2
3からの参照信号及び誤差検出器24からの残差信号に
基づいて、能動騒音制御アルゴリズムを用いて、残差信
号が小さくなるように制御音源25から制御信号を放射
する。その結果、図24の構成では誤差検出器24の位
置で、図25の構成では誤差検出器24の下流側の所定
の位置(例えばダクト21の開口部)で、ダクト21の
内部を伝播する騒音と同音圧且つ逆位相の制御音が制御
音源25から放射される。これにより、ダクト21の内
部を伝播する騒音は、制御音との干渉現象によって打ち
消し合い、低減される。
【0006】なお、各図面中で、ダクト内の矢印は、ダ
クト内の流体の進行方向を示す。また、対応する構成要
素には同じ参照番号を付しており、それらの重複する説
明は省略することがある。これらは、以下の説明でも同
様である。
【0007】しかし、能動騒音制御を行って十分な騒音
低減効果を得るためには、騒音検出器23の参照信号と
誤差検出器24の残差信号との間に、十分なコヒーレン
スが得られる必要がある。この点に関連して、図2に
は、騒音検出器と誤差検出器との間のコヒーレンスと、
能動騒音制御による最大騒音低減量との関係を示す。こ
れより、コヒーレンスが0.8以上になると、最大騒音
低減量は大きく増している。図2に示したように、能動
騒音制御によって十分な騒音低減効果を得るためには、
高い値のコヒーレンスを必要とする。
【0008】しかし、ダクト21の内部に乱流や渦流が
発生すると、騒音検出器23及び誤差検出器24が、騒
音に起因する圧力変動のみならず、乱流や渦流に起因す
る圧力変動を検出する。このために、騒音検出器23と
誤差検出器24との間のコヒーレンス値が、低下する。
【0009】この問題の解決手法としてダクト内の整流
によるコヒーレンスの改善手法が提案されている。
【0010】例えば、図26に示す特開平5−1889
76号公報に開示される能動騒音制御装置の構成では、
騒音検出器23の上流側(但し、送風機27よりは下流
側)に、網状、ハニカム状、或いは翼状の整流部材30
を挿入し、ダクト21の内部の流体を整流することによ
って、コヒーレンスの向上を図っている。また、図27
に示す特開平9−89356号公報に開示されている騒
音低減方法で用いられる装置構成では、騒音検出器23
の上流側に、擾乱速度減衰率によって形状を規定した金
網22を挿入することによって、より効果的なコヒーレ
ンス改善を図っている。また、これらの構成では、騒音
検出器23からの信号に対して、誤差検出器24からの
信号に基づく適切な演算を演算手段26で行って、制御
音源25への制御信号を生成している。
【0011】更に、図28に示す特開平10−3987
7号公報及び特開平10−39878号公報に開示され
る包囲型エンジンの騒音制限装置の構成では、ダクト2
1の折曲部に曲面壁28を設け、更に、その曲面壁28
と平行な整流板29を設けることによって、ダクト21
の内部の乱流或いは渦流の発生を抑制して、コヒーレン
ス改善を行っている。
【0012】一方、能動騒音制御によるダクト騒音の低
減を図る場合、ダクト内に配置する騒音検出器(騒音検
出マイク)、誤差検出器(誤差検出マイク)、制御音源
等を動作保証温度に保つ必要があり、ダクト内の流体の
温度がこれらの動作保証温度より高い場合或いは低い場
合に、何らかの保護措置をとる必要が有る。その方法と
しては、これまでに次のような対策が提案されている。
【0013】すなわち、図29に示す特開平7−162
979号公報に開示される構成におけるマイク取り付け
構造では、気流整流手段32を介してダクト21に対向
しているマイク33を保護するために、ダクト21の内
壁に貼った吸音材31によってマイク33を内包して、
マイク33が直接にダクト21の中を流れる流体に触れ
ないようにしている。また、図30に示す特開平4−1
83912号公報におけるエンジンの排気音低減装置の
制御スピーカ取り付け部の構造では、制御音源25とダ
クト21内の音響放射面との間に空気層34を設けて、
空気層34の温度を調整することによって、制御音源2
5を保護している。同様に、図31に示す特開平7−7
7991号公報におけるアクティブ型消音装置の制御ス
ピーカ取り付け部の構造では、ダクト21に取り付けら
れた制御音源25において、パッシブラジエーター36
とドライブスピーカ35との間に空気層34を設けて、
空気層34の温度を調整することによって、制御音源2
5を保護している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上に説明し
たこれらの従来技術における構造では、以下の様な問題
点が有った。
【0015】ダクトが小型化のために湾曲していたり、
複数のダクトが合流或いは分岐をしているなどして、ダ
クト形状が複雑な場合には、乱流や渦流の他に、旋回流
が発生することがある。単純な構成のダクトであれば、
旋回流の影響を受けないので、上述した従来技術による
対策によってダクト内の流体を整流することによって、
騒音検出器と誤差検出器との間のコヒーレンスを、能動
騒音制御による十分な騒音低減効果が得られるまでに改
善することができる。しかし、複雑な形状のダクトで
は、旋回流の影響によって、上述の従来技術による対策
では、十分なコヒーレンス改善効果が得られない。
【0016】また、従来技術による温度対策では、以下
のような問題点が有った。
【0017】すなわち、騒音検出器や誤差検出器をダク
ト内側の吸音材に内包した場合、長時間に渡って一定温
度の流体が存在すると、吸音材内部の温度も、流体温度
に近くなってしまう。また、制御音源とダクト内の音響
放射面との間に空気層を設けると、それだけ容積が増し
て、装置の大型化を招く。
【0018】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、その目的は、(1)装置を
大型にすること無く、複雑な形状のダクトであってもコ
ヒーレンス改善を果たし、能動騒音制御によるダクト内
騒音に対する十分な騒音低減効果を得ることができる能
動騒音制御装置を提供すること、並びに、(2)ダクト
内の流体温度調節を簡便に行い、騒音検出器、誤差検出
器、及び制御音源を常に動作保証温度内で動作させるこ
とができる能動騒音制御装置を提供すること、である。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の能動騒音制御装
置は、流体がその中を流れるダクトの内部の第1の位置
に配設して、該第1の位置における該ダクトの内部の騒
音を検出する騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検
出器よりも下流側の第2の位置に配設して、該第2の位
置における該ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器
と、該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検
出した該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略
同音圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、該騒
音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力して、該
誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行い、該演
算の結果を該制御音源に制御信号として出力する演算手
段と、該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設
した整流格子とを備え、該整流格子の上流側の端部で
は、整流格子の開口率が70%以下であり、該整流格子
の上流側の端部から該整流格子の下流側の端部に向かっ
て該整流格子の開口率が徐々に大きくなり、そのことに
よって、前述の目的が達成される。
【0020】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、開口率
の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、該少なく
とも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網より開口
率の大きい整流格子であり、該整流格子及び該整流網の
少なくとも一方を加熱或いは冷却することによって、該
ダクトの内部の流体の温度を制御し、そのことによっ
て、前述の目的が達成される。
【0021】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、上流側
の端部の開口率が70%以下である整流格子とを備え、
該整流格子を加熱或いは冷却することによって、該ダク
トの内部の流体の温度を制御し、そのことによって、前
述の目的が達成される。
【0022】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、開口率
の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、該少なく
とも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網より開口
率の大きい整流格子であり、該ダクトは、該流体の進行
方向に垂直な断面が矩形形状を有し、該整流格子を該整
流網より上流側に配置して、該整流格子と該整流網との
間の間隔は、該ダクトの矩形形状を有する断面の最も短
い対角線の長さと等しいか、或いはそれ以上の長さを有
し、そのことによって、前述の目的が達成される。
【0023】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、開口率
の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、該少なく
とも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網より開口
率の大きい整流格子であり、該ダクトは、該流体の進行
方向に垂直な断面が円形形状を有し、該整流格子を該整
流網より上流側に配置して、該整流格子と該整流網との
間の間隔は、該ダクトの円形形状を有する断面の直径と
等しいか、或いはそれ以上の長さを有し、そのことによ
って、前述の目的が達成される。
【0024】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、開口率
の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、該少なく
とも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網より開口
率の大きい整流格子であり、該ダクトは、該流体の進行
方向に垂直な断面が矩形形状を有し、該整流格子は、格
子の各々の開口部の最も長い対角線の長さが、該格子の
長さの1/5以下であり、且つ、該ダクトの矩形形状を
有する断面の最も長い対角線の長さの1/10以下であ
り、そのことによって、前述の目的が達成される。
【0025】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、上流側
端部の開口率が70%以下である整流格子とを備え、該
ダクトは、該流体の進行方向に垂直な断面が矩形形状を
有し、該整流格子は、格子の各々の開口部の最も長い対
角線の長さが、該格子の長さの1/5以下であり、且
つ、該ダクトの矩形形状を有する断面の最も長い対角線
の長さの1/10以下であり、そのことによって、前述
の目的が達成される。
【0026】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、開口率
の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、該少なく
とも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網より開口
率の大きい整流格子であり、該ダクトは、該流体の進行
方向に垂直な断面が円形形状を有し、該整流格子は、格
子の各々の開口部の最も長い対角線の長さが、該格子の
長さの1/5以下であり、且つ、該ダクトの円形形状を
有する断面の直径の1/10以下であり、そのことによ
って、前述の目的が達成される。
【0027】本発明の他の能動騒音制御装置は、流体が
その中を流れるダクトの内部の第1の位置に配設して、
該第1の位置における該ダクトの内部の騒音を検出する
騒音検出器と、該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下
流側の第2の位置に配設して、該第2の位置における該
ダクトの内部の騒音を検出する誤差検出器と、該誤差検
出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出した該第2
の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音圧且つ逆
位相の制御音を放射する制御音源と、該騒音検出器の信
号と該誤差検出器の信号とを入力して、該誤差検出器の
信号が小さくなるように演算を行い、該演算の結果を該
制御音源に制御信号として出力する演算手段と、該ダク
トの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、上流側
端部の開口率が70%以下である整流格子とを備え、該
ダクトは、流体の進行方向に垂直な断面が円形形状を
有し、整流格子は、格子の各々の開口部の最も長い対
角線の長さが、該格子の長さの1/5以下であり、且
つ、該ダクトの円形形状を有する断面の直径の1/10
以下であり、そのことによって、前述の目的が達成され
る。
【0028】
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の幾つかの実施の形
態について、添付の図面を参照しながら、詳細に説明す
る。
【0030】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1における能動騒音制御装置の概略構成を模式的に
示す図である。
【0031】図1において、1は流体を内包するダク
ト、2は整流手段であるところの整流格子、3は整流手
段であるところの整流網、4は整流網3のダクト内下流
側に配置してダクト1内の騒音を検出する騒音検出器
(例えば騒音検出マイク)、5は騒音検出器4のダクト
内下流側に配置した誤差検出器(例えば誤差検出マイ
ク)、6は誤差検出器5の近傍に配置した制御音源、7
は騒音検出器4及び誤差検出器5からの入力に基づき誤
差検出器5の位置の騒音と略逆位相同音圧になる制御信
号を生成して制御音源6に出力する演算手段である。ま
た、Lは、整流格子2と整流網3との間の距離(間隔)
を示す。
【0032】図中の矢印は、ダクト1内の流体の進行方
向を示す。これは、以下の本実施の形態及び他の実施の
形態における同様の図面についても、同様とする。
【0033】以下、本実施の形態における能動騒音制御
装置の動作を、説明する。
【0034】ダクト1内の騒音に制御音源6からの制御
音を作用させ、その誤差騒音を誤差検出器5で検出し、
誤差信号として演算手段7に出力する。また、騒音検出
器4ではダクト1内の騒音を検出し、騒音信号として演
算手段7に出力する。演算手段7では、LMS(Least M
ean Square)アルゴリズム等により、騒音信号と相関の
有る誤差信号が常に小さくなるような制御信号を生成し
て、制御音源6に出力する。
【0035】この構成により、騒音検出器4から誤差検
出器5までの伝達関数をG、制御音源6から誤差検出器
5までの伝達関数をCとすると、演算手段7が動作して
誤差検出器5の出力がゼロに近づき、演算手段7は−G
/Cと表される。従って、騒音信号Nに対して、誤差検
出器5での騒音はN・Gとなり、制御音源6による制御
音によってダクト1内の騒音は、誤差検出器5の位置
で、 N・(−G/C)・C=−N・G となる。これより、誤差検出器5の位置で、騒音と制御
音とは互いに干渉し、 N・G+(−N・G)=0 となる。従って、誤差検出器5を設置した位置の近傍の
ダクト1内の騒音が、制御音との干渉によって低減され
る。
【0036】一方、騒音信号と相関の無い誤差信号BN
が存在する場合、誤差信号は、 N+BN となる。騒音信号と相関の無い誤差信号を小さくするよ
うな制御信号を演算手段7で生成することができないた
め、誤差検出器5の位置で騒音と制御音とは互いに干渉
し、 N・G+BN+(−N・G)=BN となる。このBNは、残留騒音となる。
【0037】騒音信号と誤差信号との相関は、一般的に
コヒーレンスによって数値化されている。図2は、コヒ
ーレンスと誤差検出器5の位置での最大騒音低減量との
関係を表す。図2より、コヒーレンスを大きな値にする
ことによって、騒音低減効果も大きくなることが分か
る。
【0038】ダクト1内の騒音において、騒音検出器4
の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号との間のコヒーレ
ンスを低下させる原因は、流体の乱流、渦流、旋回流等
により発生する騒音にある。従って、ダクト1内の流体
を整流すれば、コヒーレンスを増加することができる。
【0039】ここで、図3及び図4には、騒音検出器4
の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号との間のコヒーレ
ンスを示す。図3は、図1の構成における整流手段2及
び3を用いない場合のコヒーレンスであり、図4は、図
1に示す本発明の整流手段である整流格子2(セルサイ
ズ3/16インチ、開口率96%、格子長さ100mm
のハニカム材)及び整流網3(線形0.508mm、目
数10個/インチ、開口率64%)を用いた場合のコヒ
ーレンスを示す。なお、図3及び図4は何れも、内径1
00×100mmの矩形ダクトに、ダクト内平均速度6
m/sの通風をした場合の結果である。
【0040】図3に示すように、整流手段2及び3を用
いない場合には、500Hz以下の周波数帯域でコヒー
レンスが一意的に低下しているのに対し、図4に示すよ
うに、本実施の形態に従って整流格子2及び整流網3を
用いた場合には、150Hz以上で0.9前後の高いコ
ヒーレンスが得られる。これは、整流格子2及び整流網
3によってダクト1内の整流が行われ、乱流、渦流、旋
回流等により発生する騒音が低下したためである。
【0041】図5には、図1の構成における誤差検出器
5の誤差信号の音圧周波数特性を示す。整流手段2及び
3を用いない場合(実線で表示)に比べて、本実施の形
態に従って整流格子2及び整流網3によってダクト1内
の整流を行なった場合(破線で表示)には、500Hz
以下の音圧が低下している。これは、乱流、渦流、旋回
流等により発生する騒音に相当する分だけ音圧が低下し
たものと考えられ、このことからも、本実施の形態に従
った整流格子2及び整流網3による整流効果が確認され
る。
【0042】更に、図6、図7、及び図8には、上記の
図1の構成においてとは異なる整流手段を用いた場合に
おける、騒音検出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差
信号との間のコヒーレンスを示す。具体的には、図6
は、図4の結果が得られた際に用いた整流格子2のみを
整流手段として用いた場合のコヒーレンス、図7は、図
4の結果が得られた際に用いた整流網3のみを整流手段
として用いた場合のコヒーレンス、図8は、開口率51
%の整流網3のみを整流手段として用いた場合のコヒー
レンスを示す。
【0043】図6及び図7では、図4の結果が得られた
際に用いた整流格子2或いは整流網3の何れか一方を用
いているにも関わらず、どちらか一方しか用いていない
ために、両方を使用した図4の場合に比べて、コヒーレ
ンスの改善効果は少ない。また、図8に示す様に、整流
網3の開口率を低下させても、図7に比べて(図4及び
図7では整流網3の開口率は64%)、コヒーレンスの
改善は見られない。これらの結果は、以下のように解釈
される。整流格子2は主に旋回流を低減し、整流網3は
主に乱流及び渦流を低減する。従って、ダクト1内の流
体に乱流、渦流、及び旋回流が存在する場合には、整流
格子2或いは整流網3の何れか一方のみを用いるだけで
は、十分な騒音低減効果を得るために必要なコヒーレン
ス(0.9以上)を得ることは難しい。
【0044】なお、本実施の形態の上記の説明では、整
流格子2として、断面がハニカム形状の部材を用いた
が、断面形状はハニカム形状に限るものではなく、円
形、矩形、その他の形状を有する部材を用いてもよい。
また、整流網3についても、本実施の形態で用いたもの
に限られるわけではなく、流体を整流するための適切な
評価基準に基づいて選択した部材を用いても良いこと
は、言うまでもない。
【0045】以上、本実施の形態に示すように、ダクト
1の整流手段として整流格子2及び整流網3を併用する
ことによって、ダクト1内の流体を整流することが可能
になる。その結果、騒音検出器4の騒音信号と誤差検出
器5の誤差信号との相関が高まり、ダクト1内の騒音に
対して優れた騒音低減効果を有する能動騒音制御装置を
実現できる。
【0046】(実施の形態2)図9は、本発明の実施の
形態2による能動騒音制御装置の概略構成を模式的に示
す図である。また、図10は、本実施の形態で用いる整
流格子112の構成を模式的に示す斜視図である。更
に、図11は、本実施の形態によって得られる騒音検出
器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号との間のコヒ
ーレンスを示す図であり、図12は、本実施の形態で用
い得る他の整流格子122についての、流体の進行方向
に平行な面における断面図である。
【0047】なお、図中で、8は整流格子112或いは
122の各空間を隔てる隔壁、9は整流格子112或い
は122の上流側の開口端、及び19は整流格子112
或いは122の下流側の開口端である。
【0048】実施の形態1の構成においてと対応する構
成部材には同じ参照符号を付しており、その説明を省略
する。これは、以下の各実施の形態についても同様とす
る。
【0049】以下、本実施の形態における能動騒音制御
装置の動作を、説明する。
【0050】ダクト1内の流体は、整流格子112を通
過する際に、その上流側の開口端9に当たる。開口端9
は、隔壁8の厚みにより開口率(その端面全体の面積に
対する、隔壁8の部分を除いた各小空間、すなわち開口
部分の合計面積の割合)が70%以下と小さいため、流
体中に含まれる乱流及び渦流を整流する。これによっ
て、従来の整流網を用いた整流と同様な効果が得られ
る。一方、整流格子112の各小空間(隔壁8で隔てら
れた各小空間)では、流体中に含まれる旋回流を整流す
る。これによって、図9の構成では、整流格子112の
みを用いることによって、従来の整流格子を用いた整流
と同様な効果を得る。
【0051】図11には、図9の構成によって得られ
る、騒音検出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号
との間のコヒーレンスを示す。整流格子112として
は、内寸5×5mm、外寸6×6mm、長さ50mmの
角パイプを用いた(開口率約69%)。ダクト1の形
状、及びダクト1内の流体の流速は、実施の形態1にお
いて図4の結果を得たときと、同様である。
【0052】図11に示すように、本実施形態の構成で
は、整流格子112のみを用いることによって、150
Hz以上で0.9前後の高いコヒーレンスが得られる。
これは、整流格子112によってダクト1内の整流が行
われ、乱流、渦流、旋回流等により発生する騒音が低下
したためである。
【0053】なお、本実施の形態の上記の説明では、整
流格子112として断面が矩形の角パイプを用いたが、
断面形状は矩形に限るものではなく、円形、六角形、そ
の他の形状を有するものを用いてもよい。
【0054】また、整流格子112の下流側開口端19
の開口率を、上流側開口端9と同様にしなければならな
い必要は無い。例えば、図12に示す整流格子122の
ように、隔壁8の厚みを、上流側開口端9から下流側開
口端19に向かって徐々に薄くすれば、下流側開口端1
9で発生する後流が抑制されて、更に良好な整流効果が
得られる。これによって、図11に示した騒音検出器4
の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号との間のコヒーレ
ンスが、更に改善する。
【0055】以上、本実施の形態に示すように、ダクト
1の整流手段として開口率70%以下の整流格子112
或いは122を用いることによって、ダクト1内の流体
を良好に整流することが可能になる。その結果、騒音検
出器の騒音信号と誤差検出器の誤差信号との相関が高ま
り、ダクト内の騒音に対して良好な騒音低減効果を有す
る能動騒音制御装置を実現することができる。
【0056】また、本実施の形態によれば、整流網を使
用することなく、整流格子112或いは122のみで、
乱流・渦流・旋回流等が混在する複雑な流体を整流する
ことが可能になるため、装置の構成が簡便になる。従っ
て、簡便な整流手段で優れた騒音低減効果を有する能動
騒音制御装置を実現できる。
【0057】(実施の形態3)図13及び図14は、本
発明の実施の形態3における能動騒音制御装置の概略構
成を模式的に示す図である。また、図15は、本実施の
形態で用いられる整流格子2の構成を模式的に示す斜視
図である。
【0058】図13〜図15において、10は整流格子
2及び整流網3の周囲部に配置した熱伝導部材、11は
熱伝導部材10に接して配置した温度調整手段である。
また、図14において、12は、熱伝導部材10と温度
調整手段11との双方に接するように配置した熱伝導管
である。
【0059】以下、本実施の形態における能動騒音制御
装置の動作を、説明する。
【0060】ダクト1内に流体が一定時間以上連続して
存在する場合、ダクト1の内部に配設している騒音検出
器4、誤差検出器5、及び制御音源6は、ダクト1内の
流体の温度と、同等の温度を有することになる。従っ
て、流体の温度が騒音検出器4、誤差検出器5、制御音
源6の少なくとも何れか一つの動作保証温度の範囲外と
なる場合には、それらの構成要素の誤動作や破壊に至る
ことがあり、その場合には装置本来の効果を得ることが
不可能となる。このような状況を避けるためには、騒音
検出器4、誤差検出器5、制御音源6の近傍を通過する
流体の温度を、各々の動作保証温度の範囲内にする必要
がある。
【0061】そこで、本実施の形態では、整流格子2及
び整流網3の双方、或いは一方の温度を調整することに
よって、流体の温度を制御する。
【0062】具体的には、図13の構成では、整流格子
2及び整流網3の熱を、熱伝導部材10を介して温度調
整手段11に伝導する。この構成により、温度調整手段
11の温度を調整することによって整流格子2及び整流
網3の温度を調節し、それによって、ダクト1内の流体
の温度を、騒音検出器4、誤差検出器5、及び制御音源
6の動作保証温度の範囲内にすることが可能になる。
【0063】また、図14の構成では、整流格子2及び
整流網3の熱を、熱伝導部材10及び熱伝導管12を介
して温度調整手段11に伝導する。この構成により、温
度調整手段11の温度を調整することによって整流格子
2及び整流網3の温度を調節し、それによって、ダクト
1内の流体の温度を、騒音検出器4、誤差検出器5、及
び制御音源6の動作保証温度の範囲内にすることが可能
になる。また、図14のように、熱伝導管12を用いる
ことによって、温度調節手段11を、必ずしも熱伝導部
材10に接して配置する必要がなくなり、装置構成の自
由度が高まる。
【0064】熱伝導部材10は、整流格子2を例にとっ
て図15に示しているように、整流格子2及び整流網3
の周囲を覆うように配置する。なお、整流格子として
は、実施の形態2で説明したような特徴を有する整流格
子112或いは122であってもよい。
【0065】本実施の形態の上記の説明においては、整
流格子2及び整流網3の温度を、熱伝導部材10を介し
て、或いは熱伝導部材10と熱伝導管12とを介して、
温度調整手段11によって調整する構成としている。或
いは、温度調整手段11を整流格子2及び整流網3に直
接に接して配置することによって、これらの中間的部材
を用いることなく整流格子2及び整流網3の温度を調節
して、ダクト1内の流体の温度を調整できる。また、図
13及び図14では、整流格子2及び整流網3の双方の
温度を制御する場合について示したが、どちらか一方の
温度の制御でも、同様な効果が得られる。
【0066】以上、本実施の形態に示すように、整流格
子2及び整流網3の少なくともどちらか一方の温度を調
整することによって、ダクト1内の流体の温度を制御し
て、騒音検出器4、誤差検出器5、及び制御音源6の温
度を、正確な動作をする温度範囲に保つことが可能にな
り、安定且つ優れた騒音低減効果を有する能動騒音制御
装置を実現できる。
【0067】また、実施の形態2の構成における整流格
子112或いは122に対して、上記と同様の温度調節
を行っても、同様の効果が得られる。
【0068】(実施の形態4)図16及び図17は、本
発明の実施の形態4における、整流格子2を含み流体の
進行方向に垂直なダクトの断面を模式的に示す図であ
る。また、図18及び図19は、本実施の形態によって
得られる騒音検出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差
信号との間のコヒーレンスを示す。図16及び図17に
おいて、13a及び13bは、流体の進行方向に垂直な
ダクト断面の内壁を示す。なお、図16は、これまでの
各実施の形態と同様に、流体の進行方向に垂直なダクト
断面形状が矩形である矩形ダクト1についての場合を示
しており、ksは、矩形ダクト1の断面の最も短い対角
線を示す。一方、図17は、流体の進行方向に垂直なダ
クト断面形状が円形である円形ダクト101についての
場合を示しており、dは、円形ダクト101の断面の直
径を示す。
【0069】以下、本実施の形態における能動騒音制御
装置の動作を、説明する。
【0070】実施の形態1で図1を参照して説明した様
に、整流格子2は、整流網3の上流側に距離Lだけ離し
て配置される。ダクト1内の流体は、整流格子2を通過
することによって、流体中に存在する旋回流が整流され
る。整流格子2を通過した流体は、続いて整流網3を通
過することによって、乱流及び渦流が整流される。ここ
で、整流網3による乱流及び渦流の整流は、整流網3の
流れ抵抗によって一旦流体を整流網3の上流側で澱ませ
て乱れを低減し、更に乱流及び渦流を細分化して一様な
流れを形成することによって、実現する。従って、整流
網3の上流側では、流体を澱ませる必要がある。しか
し、例えば装置の小型化などの目的で、図1に示す構成
において整流格子2と整流網3とを近接させると、整流
網3の上流に流体が澱む空間が少なくなり、整流網3に
よる整流効果が減少する。
【0071】ここで、矩形ダクト1を用いて、整流格子
2、整流網3、及びダクト1の形状、並びにダクト1内
の流体の流速を、実施の形態1において図4の結果を得
たときと同様とし、整流格子2と整流網3との間隔Lを
0cm、ks/2、ks、及び1.5×ksとした場合
のそれぞれについて、騒音検出器4の騒音信号と誤差検
出器5の誤差信号との間のコヒーレンスを、図18に示
す。なお、L=0の場合を一点鎖線、L=ks/2の場
合を破線、L=ksの場合を実線、L=1.5×ksの
場合を二点鎖線で、それぞれ表示している。更に、直径
100mmの円形ダクト101を用いて、整流格子2及
び整流網3の形状、並びにダクト101内の流体の流速
を、実施の形態1で図4の結果を得たときと同様とし、
整流格子2と整流網3の間隔Lを0cm、d/2、d、
及び1.5×dとした場合のそれぞれについて、騒音検
出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号との間のコ
ヒーレンスを、図19に示す。なお、L=0の場合を一
点鎖線、L=d/2の場合を破線、L=dの場合を実
線、L=1.5×dとした場合を二点鎖線で、それぞれ
表示している。
【0072】図18及び図19で、コヒーレンスは、整
流格子2と整流網3との間隔Lが0cmの場合が最も低
く、間隔Lが長くなるに従って、コヒーレンスが大きく
なる。更に、間隔L=ks(実線)と間隔L=1.5×
ks(二点鎖線)との間、並びに間隔L=d(実線)と
間隔L=1.5×d(二点鎖線)との間では、それぞれ
コヒーレンスの差は小さい。
【0073】以上より、整流格子2を整流網3の上流側
に配置する場合、整流格子2と整流網3との間の距離L
を、流体の進行方向に垂直なダクトの断面が矩形形状で
ある矩形ダクト1の場合は、矩形ダクト1の断面の最も
短い対角線の長さksに等しいか或いはそれより長くす
ることによって、十分なコヒーレンス改善効果が得られ
る。また、流体の進行方向に垂直なダクトの断面が円形
形状である円形ダクト101の場合は、整流格子2と整
流網3との間の距離Lを、円形ダクト101の断面の直
径dに等しいか或いはそれより長くすることによって、
十分なコヒーレンス改善効果が得られる。
【0074】なお、本実施の形態の以上の説明では、流
体の進行方向に垂直なダクトの断面が矩形形状及び円形
形状を有する場合について示したが、その他の形状、例
えば多角形形状や複数の曲面で構成した形状等であって
も、流体の進行方向に垂直なダクト断面において、矩形
ダクトの断面の最短対角線や円形ダクトの断面の直径に
相当するような、断面の開口部を隔てて対向するように
位置するダクト内壁の2点間の距離の内で最も短い距離
を、上記の説明におけるks或いはdとして、上記と同
様の設定を行うことによって、上記と同様な効果が得ら
れる。
【0075】また、ダクト内部を仕切り板等によって小
空間に分割する場合は、その小空間の各々を1本のダク
トとして考えて上記に従った設定を行うことによって、
上述した効果が得られることは言うまでもない。
【0076】以上の本実施の形態に示すように、整流格
子2を整流網3の上流側に配置する場合、整流格子2と
整流網3との間の間隔(距離)をダクト内壁寸法に応じ
て最適化することにより、ダクト内の流体を良好に整流
することが可能になる。その結果、騒音検出器の騒音信
号と誤差検出器の誤差信号との相関が高まり、ダクト内
の騒音に対して優れた騒音低減効果を有する能動騒音制
御装置を実現できる。
【0077】(実施の形態5)図20は、本発明の実施
の形態5における能動騒音制御装置の概略構成を模式的
に示す図であり、図21は、本実施の形態の構成によっ
て得られる騒音検出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤
差信号との間のコヒーレンスを示す図である。
【0078】本実施の形態において、整流網3は、整流
格子2の上流側に配置する。ここで、実施の形態4で示
したように、整流網3で流体に含まれる乱流及び渦流を
低減するためには、整流網3の上流側に、流体が澱むた
めの空間が必要である。従って、整流網3を整流格子2
の下流側に配置した場合、流体を整流して騒音検出器4
の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号との間のコヒーレ
ンスを改善するためには、整流網3と整流格子2とは離
して配置する必要がある。これに対して、本実施の形態
で示すように、整流網3を整流格子2の上流側に配置す
れば、整流網3の上流側には、流体が澱むための空間が
十分に得られて、且つ整流網3と整流格子2との間にあ
る距離を設定する必要がなくなる。
【0079】整流格子2、整流網3、及びダクト1の形
状、並びにダクト1内の流体の流速を実施の形態1で図
4の結果を得たときと同様とし、図20に示すように整
流網3を整流格子2の上流側開口端に接して配置した場
合の、騒音検出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差信
号との間のコヒーレンスを、図21に示す。これより、
図20の構成では、図18や図19において、整流格子
2と整流網3との間の間隔Lを矩形ダクト1の断面の最
も短い対角線ks或いは円形ダクト101の断面の直径
dに等しくした場合に得られたコヒーレンスと、同様な
結果が得られていることが分かる。
【0080】なお、本実施の形態では、整流網3を整流
格子2の上流側開口端に接して配置した場合について示
したが、整流網3を、整流格子2の上流側に、ある間隔
をあけて設置しても、同様な効果が得られることは言う
までもない。
【0081】以上、本実施の形態に示す様に、整流網3
を整流格子2の上流側に配置した場合、整流網3と整流
格子2との間隔が、騒音検出器4の騒音信号と誤差検出
器5の誤差信号との間のコヒーレンスの改善に影響を与
えることなく、良好な改善効果が得られる。従って、整
流格子2及び整流網3によるコヒーレンス改善効果を、
容易に得ることが可能になる。また、整流格子2と整流
網3とを接して配置しても良いため、短いダクトであっ
ても、整流格子2と整流網3とを好ましい位置関係で配
置することが可能になる。その結果、騒音検出器4の騒
音信号と誤差検出器5の誤差信号との相関が高まり、ダ
クト内の騒音に対して優れた騒音低減効果を有する能動
騒音制御装置を実現できる。
【0082】(実施の形態6)図22は、本発明の実施
の形態6で用いる整流格子2の構成を模式的に示す斜視
図であり、図23は、本実施の形態によって得られる騒
音検出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号との間
のコヒーレンスを示す図である。
【0083】ダクト1の断面の最も長い対角線klに対
する整流格子2の開口部の最も長い対角線Hの割合がH
/kl=1/20(=0.05)、1/10(=0.
1)、及び1/5(=0.2)である整流格子2を用い
て、150Hzから1kHzまでの周波数帯域につい
て、騒音検出器4の騒音信号と誤差検出器5の誤差信号
との間の平均コヒーレンスを実験によって求めた結果
を、図23に示す。図23の縦軸は平均コヒーレンスを
表し、横軸は整流格子2の長さDに対する整流格子2の
開口部の最も長い対角線Hの割合(H/D)を表す。図
23を得るための実験で用いた整流網3及びダクト1の
形状、並びにダクト1内の流体の流速は、実施の形態1
で図4の結果を得たときと同様とし、整流格子2は、ダ
クト1内で整流網3の上流側に配置した。
【0084】図23より、平均0.9以上のコヒーレン
スを得るためには、整流格子2の格子開口部の最も長い
対角線Hの長さは、図22に示すようにダクト1の流体
の進行方向に垂直な断面形状が矩形である場合、整流格
子2の長さDの1/5以下(すなわちH/D=1/5以
下)であって、且つ流体の進行方向に垂直なダクト断面
の最も長い対角線klの1/10以下(すなわちH/k
l=0.1以下)に設定する必要がある。また、先に図
17などを参照して説明したような、流体の進行方向に
垂直なダクト断面形状が円形(直径d)である円形ダク
ト101の場合には、整流格子2の格子開口部の最も長
い対角線Hの長さは、整流格子長さDの1/5以下(す
なわちH/D=1/5以下)であって、且つ流体の進行
方向に垂直なダクト断面の直径dの1/10以下(すな
わちH/d=0.1以下)に設定する必要がある。
【0085】なお、本実施の形態の以上の説明では、流
体の進行方向に垂直なダクトの断面が矩形形状及び円形
形状を有する場合について示したが、その他の形状、例
えば多角形形状や複数の曲面で構成した形状等であって
も、流体の進行方向に垂直なダクト断面において、ダク
ト内壁の最も長い2点間の距離を、上記の説明における
kl或いはdとして、上記と同様の設定を行うことによ
って、上記と同様な効果が得られる。
【0086】また、ダクト内部を仕切り板等によって小
空間に分割する場合は、その小空間の各々を1本のダク
トとして考えて上記に従った設定を行うことによって、
上述した効果が得られることは言うまでもない。
【0087】また、本実施の形態では、整流格子2を整
流網3の上流側に配置した場合について示したが、整流
網3を整流格子2の上流側に配置した場合についても同
様であることは言うまでもない。
【0088】以上、本実施の形態に示すように、整流格
子2を用いる場合、その格子寸法をダクト内壁寸法に応
じて最適化することで、より小さな流れ抵抗で、ダクト
内の流体を整流することが可能になる。その結果、流量
を大きく損なうことなく、騒音検出器4の騒音信号と誤
差検出器5の誤差信号との相関が高まり、ダクト内の騒
音に対して優れた騒音低減効果を有する能動騒音制御装
置を実現できる。
【0089】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、騒音検
出器の騒音信号と誤差検出器の誤差信号との相関が高ま
り、ダクト内の騒音に対して優れた騒音低減効果を有す
る能動騒音制御装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における能動騒音制御装
置の構成を模式的に示す図である。
【図2】騒音信号と誤差信号との間のコヒーレンスと最
大騒音低減量との関係を示す図である。
【図3】図1に示す構成において、整流手段を使用しな
い場合における、騒音信号と誤差信号との間のコヒーレ
ンスを示す図である。
【図4】図1に示す構成において、整流格子及び整流網
による整流対策を実施した場合における、騒音信号と誤
差信号との間のコヒーレンスを示す図である。
【図5】図1の構成における誤差信号の音圧周波数特性
を示す図である。
【図6】図1に示す構成において、整流格子のみによる
整流対策を実施した場合における、騒音信号と誤差信号
との間のコヒーレンスを示す図である。
【図7】図1に示す構成において、整流網のみによる整
流対策を実施した場合における、騒音信号と誤差信号と
の間のコヒーレンスを示す図である。
【図8】図1に示す構成において、開口率51%の整流
網のみによる整流対策を実施した場合における、騒音信
号と誤差信号との間のコヒーレンスを示す図である。
【図9】本発明の実施の形態2による能動騒音制御装置
の構成を模式的に示す図である。
【図10】図9の構成で用いられ得るある整流格子の構
成を模式的に示す斜視図である。
【図11】図9の構成における、騒音信号と誤差信号と
の間のコヒーレンスを示す図である。
【図12】図9の構成で用いられ得る他の整流格子の構
成を模式的に示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態3による能動騒音制御装
置の構成を模式的に示す図である。
【図14】本発明の実施の形態3による能動騒音制御装
置の他の構成を模式的に示す図である。
【図15】図13或いは図14の構成で用いられ得るあ
る整流格子の構成を模式的に示す斜視図である。
【図16】本発明の実施の形態4における、整流格子を
含み流体の進行方向に垂直なダクト(矩形ダクト)の断
面を模式的に示す図である。
【図17】本発明の実施の形態4における、整流格子を
含み流体の進行方向に垂直なダクト(円形ダクト)の断
面を模式的に示す図である。
【図18】図16の矩形ダクトに関して、実施の形態4
にて得られる騒音信号と誤差信号との間のコヒーレンス
を示す図である。
【図19】図17の円形ダクトに関して、実施の形態4
にて得られる騒音信号と誤差信号との間のコヒーレンス
を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態4による能動騒音制御装
置の構成を模式的に示す図である。
【図21】図20の構成における、騒音信号と誤差信号
との間のコヒーレンスを示す図である。
【図22】本発明の実施の形態6における整流格子の構
成を模式的に示す斜視図である。
【図23】実施の形態6における、騒音信号と誤差信号
との間のコヒーレンスを示す図である。
【図24】従来例の電子消音システムの一部分を示す構
成図である。
【図25】従来例のアクティブサイレンサの一部分を示
す構成図である。
【図26】従来例の能動騒音制御装置を示す構成図であ
る。
【図27】従来例の騒音低減方法で用いる装置を示す構
成図である。
【図28】従来例の包囲型エンジンの騒音低減装置を示
す構成図である。
【図29】従来例のマイク取り付け構造を示す図であ
る。
【図30】従来例のエンジンの排気音低減装置の制御ス
ピーカ取り付け部の構造を示す図である。
【図31】従来例のアクティブ型消音装置の制御スピー
カ取り付け部の構造を示す図である。
【符号の説明】
1、21、101 ダクト 2、30、112、122 整流格子 3、22 整流網 4、23 騒音検出器 5、24 誤差検出器 6、25 制御音源 7、26 演算手段 8 隔壁 9 整流格子の上流側開口端 19 整流格子の下流側開口端 10 熱伝導部材 11 温度調整手段 12 熱伝導管 13a、13b ダクト内壁 27 送風機 28 曲面壁 29 整流板 31 吸音材 32 気流整流手段 33 マイク 34 空気層 35 ドライブスピーカ 36 パッシブラジエーター
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−48021(JP,A) 特開 昭51−26059(JP,A) 特開 平5−188976(JP,A) 特開 平9−89356(JP,A) 特開 平6−308973(JP,A) 特開 平11−83147(JP,A) 特開 昭47−32857(JP,A) 実開 昭60−160469(JP,U) 実開 平3−60604(JP,U) 実開 平4−85143(JP,U) 実開 平2−97650(JP,U) 実開 昭62−204234(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 F01N 1/00 F16L 55/04 G10K 11/16

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した
    流格子とを備え、 該整流格子の上流側の端部では、整流格子の開口率が7
    0%以下であり、該整流格子の上流側の端部から該整流
    格子の下流側の端部に向かって該整流格子の開口率が徐
    々に大きくなる、 能動騒音制御装置。
  2. 【請求項2】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    開口率の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、 該少なくとも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網
    より開口率の大きい整流格子であり、該 整流格子及び
    整流網の少なくとも一方を加熱或いは冷却することによ
    って、ダクトの内部の流体の温度を制御する能動騒
    音制御装置。
  3. 【請求項3】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    上流側の端部の開口率が70%以下である整流格子とを
    備え、 整流格子を加熱或いは冷却することによって、ダク
    トの内部の流体の温度を制御する能動騒音制御装置。
  4. 【請求項4】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    開口率の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、 該少なくとも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網
    より開口率の大きい整流格子であり、 ダクトは、流体の進行方向に垂直な断面が矩形形状
    を有し、 整流格子を整流網より上流側に配置して、 該整流格子と該整流網との間の間隔は、該ダクトの矩形
    形状を有する断面の最も短い対角線の長さと等しいか、
    或いはそれ以上の長さを有する能動騒音制御装置。
  5. 【請求項5】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    開口率の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、 該少なくとも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網
    より開口率の大きい整流格子であり、 ダクトは、流体の進行方向に垂直な断面が円形形状
    を有し、 整流格子を整流網より上流側に配置して、 該整流格子と該整流網との間の間隔は、該ダクトの円形
    形状を有する断面の直径と等しいか、或いはそれ以上の
    長さを有する能動騒音制御装置。
  6. 【請求項6】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    開口率の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、 該少なくとも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網
    より開口率の大きい整流格子であり、 ダクトは、流体の進行方向に垂直な断面が矩形形状
    を有し、 整流格子は、格子の各々の開口部の最も長い対角線の
    長さが、該格子の長さの1/5以下であり、且つ、該ダ
    クトの矩形形状を有する断面の最も長い対角線の長さの
    1/10以下である能動騒音制御装置。
  7. 【請求項7】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    上流側端部の開口率が70%以下である整流格子とを備
    え、 ダクトは、流体の進行方向に垂直な断面が矩形形状
    を有し、 整流格子は、格子の各々の開口部の最も長い対角線の
    長さが、該格子の長さの1/5以下であり、且つ、該ダ
    クトの矩形形状を有する断面の最も長い対角線の長さの
    1/10以下である能動騒音制御装置。
  8. 【請求項8】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して 、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    開口率の異なる少なくとも2種類の整流器とを備え、 該少なくとも2種類の整流器は、整流網、及び該整流網
    より開口率の大きい整流格子であり、 ダクトは、流体の進行方向に垂直な断面が円形形状
    を有し、 整流格子は、格子の各々の開口部の最も長い対角線の
    長さが、該格子の長さの1/5以下であり、且つ、該ダ
    クトの円形形状を有する断面の直径の1/10以下であ
    能動騒音制御装置。
  9. 【請求項9】 流体がその中を流れるダクトの内部の第
    1の位置に配設して、該第1の位置における該ダクトの
    内部の騒音を検出する騒音検出器と、 該ダクトの内部で該騒音検出器よりも下流側の第2の位
    置に配設して、該第2の位置における該ダクトの内部の
    騒音を検出する誤差検出器と、 該誤差検出器の近傍に設置して、該誤差検出器で検出し
    た該第2の位置における該ダクトの内部の騒音と略同音
    圧且つ逆位相の制御音を放射する制御音源と、 該騒音検出器の信号と該誤差検出器の信号とを入力し
    て、該誤差検出器の信号が小さくなるように演算を行
    い、該演算の結果を該制御音源に制御信号として出力す
    る演算手段と、 該ダクトの内部で該騒音検出器より上流側に配設した、
    上流側端部の開口率が70%以下である整流格子とを備
    え、 ダクトは、流体の進行方向に垂直な断面が円形形状
    を有し、 整流格子は、格子の各々の開口部の最も長い対角線の
    長さが、該格子の長さの1/5以下であり、且つ、該ダ
    クトの円形形状を有する断面の直径の1/10以下であ
    能動騒音制御装置。
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