JPH0922291A - 能動騒音制御装置 - Google Patents

能動騒音制御装置

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JPH0922291A
JPH0922291A JP7169920A JP16992095A JPH0922291A JP H0922291 A JPH0922291 A JP H0922291A JP 7169920 A JP7169920 A JP 7169920A JP 16992095 A JP16992095 A JP 16992095A JP H0922291 A JPH0922291 A JP H0922291A
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JP
Japan
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duct
noise
speaker
outlet
active noise
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Withdrawn
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JP7169920A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Hoshino
勉 星野
Tadashi Ohashi
正 大橋
Toshiro Oga
寿郎 大賀
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小径のダクト内を流れる高速な気流騒音に対し
て、特にダクト出口部形状に着目し出口部で急に吹き出
し口が曲がっている場合でも、その曲がり部分で発生す
る局所的な騒音を抑えることのできる能動騒音制御装置
を提供する。 【構成】ダクト内を流れる高速な気流騒音に対して、特
にダクト出口部で急に吹き出し口が曲がって、断面積変
化があったり、管内オリフィスがあったとしても、その
曲がり部を通る風量を、上流の消去用スピ−カ以降と曲
がり部の間に造った開口部に風を流すことで制限し、曲
がり部分で発生する局所的な騒音を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は能動騒音制御装置に関
し、特に空調ダクト、冷却用ダクト等の空気を通すダク
トで発生する騒音を低減する能動騒音制御(ANC:Active
Noise Control)装置に関するものである。
【0001】近年、労働環境の改善などが望まれており
冷暖房完備のオフィスはもとより、OA化の進んだオフ
ィス空間が一般的になってきている。これに伴い従来で
は目立たなかった空調やダクトの気流騒音が問題になり
始めており、その解決が望まれている。
【0002】
【従来の技術】従来より、空調ダクトや冷却用ダクト等
の気流騒音については、オフィス内壁に吸音材を貼り、
吸音処理することで騒音を低減していたが、特に低域の
騒音を十分に吸音させるには、一般的な目安として吸音
させるべき騒音の波長の1/4の厚さの吸音材が必要な
ため、非常に大規模なものとなってしまうとともに気流
抵抗を生み吸排気効率が悪くなるという欠点があった。
【0003】このため、既に適応フィルタを用いた能動
騒音制御装置が1980年代の終わり頃から空調ダクト
騒音に適用され始めた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような空調ダクト
の場合は比較的大きな室内に適用することが普通であっ
たので、ダクト自体の形状を始め、排気の吹き出し口等
はストレート形状に出来、能動騒音制御装置を適用する
上で制御を困難にさせる要因は余り無かった。
【0005】しかしながら、能動騒音制御装置の適用範
囲をより狭い分野、例えば個人の家の個室に設置された
空調ダクトやOA機器の内部冷却用ダクト等にまで広げ
ようとすると、ダクト部分はストレート型であっても、
出口部で急に吹き出し口が曲がっていたりした場合、気
流を抵抗無しに流すことが不可能となる結果、或る風速
以上では曲がり部分で発生する局所的な騒音の為に能動
騒音制御装置の効果が無くなってしまう。
【0006】一方、送風機を用いて比較的ダクト内風速
が速い場合に、発生している騒音をより大きく低減させ
るように適用した能動騒音制御装置の例は下記の文献に
おいて報告されている。 電子情報通信学会電気音響研究会EA88(昭和63年):
西村、新井「風速15 m/s・上流軸流ファン・200mm
角直管ストレート型ダクト」 日本音響学会秋期研究発表会(昭和61年3月) :西
村、泉山、赤松「風速10 m/s・軸流ファン・200mm
角直管ストレート型ダクト」
【0007】その他の参考文献としては、日本音響学会
春季研究発表会講演論文集・平成4年3月p.p 643-644
「能動騒音制御の性能と流れの音の空間的相関度との関
係」(長安、鈴木))等が挙げられる。
【0008】しかしながら、これらの文献においても、
全てストレート形状の吹き出し口を持つダクトについて
のみであり、従って、比較的ダクト内風速が速い状態で
発生している騒音へ能動騒音制御装置を適用しようとす
ると、ダクト形状がストレート型に限定され、幅広い分
野への能動騒音制御装置の適用ができなくなってしまう
という問題点があった。
【0009】そこで本発明は、小径のダクト内を流れる
高速な気流騒音に対して、特にダクト出口部形状に着目
し出口部で急に吹き出し口が曲がっている場合でも、そ
の曲がり部分で発生する局所的な騒音を抑えることがで
き、結果として能動騒音制御が有効となる装置を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明に係る能動
騒音制御装置の構成を原理的に説明したもので、図中、
電算機や電子機器等の筐体内に設置されている発熱部1
2の冷却用の送風機(ブロア)1はダクト2内の上流部
に設けられており、吸気口3より冷気を導入し発熱部1
2の冷却後、熱気は排気口4に到る。
【0011】このダクト2は、ストレート部2aと排気
口4を含むダクト2の出口部2bとして排気方向を変え
るための湾曲したベンド9とで構成されている。
【0012】送風機1による騒音を送風機1の近くに設
置した騒音検出用マイクロホン5によりピックアップ
し、適応フィルタを構成する消去用フィルタ6に入力し
た後、ダクト2の騒音を消去するため最も効果的なスト
レート部2aの終端部に設けた消音用スピーカ7に出力
する。
【0013】スピーカ7の前面近くには誤差(騒音消去
状態)検出用マイクロホン8を設け、この出力をやはり
適応フィルタを構成する消去用フィルタ係数演算部11
まで戻す手段を有している。
【0014】そして、本発明の特徴部分として、スピー
カ7に対向したダクト2のストレート部2aの終端部に
別の排気口としての開口部10が設けられている。
【0015】上記の出口部2bは、流体の方向を変える
形状の代わりに流体の流量を制限する形状を有している
か、或いはダクト断面積を拡大する形状を有していても
よい。
【0016】さらに、上記の開口部の大きさは、該スピ
ーカの中心位置から該出口部2bまでであることが好ま
しい。
【0017】
【作用】本発明に係る能動騒音制御装置では図1に示す
如く、電算機や電子機器等の筐体内に設置されている発
熱部12の冷却用の送風機1や空調ダクト2による発生
する騒音(送風機1自体の発生する騒音及び風が流れる
ことにより発生する騒音)を消去するために、それらの
音源を騒音検出用マイクロホン5により取り出し、DS
P(ディジタル・シグナル・プロセッサ)等で実現した
消去用フィルタ6に通した後、スピーカ7によりスピー
カ7前面の騒音波形と同振幅で逆位相の音を発する。
【0018】そして、誤差検出用マイクロホン8をスピ
ーカ7の近傍に設置し、消去後の消し残り分の誤差情報
を誤差検出用マイクロホン8により消去用フィルタ係数
演算更新部11に送り、消去用フィルタ6のタップ係数
更新に用いる。
【0019】ダクト2の出口部2bで排気の方向を変え
るために接続されたベンド9において、ダクト2内を流
れる空気の風速が速い場合には気流の速度不均一が生
じ、その結果発生する渦による局所騒音の発生を防ぐた
め、スピーカ7の上部には開口部10が設けられている
が、この開口部の存在により、ベンド9を流れる風量を
低下させ、結果として局所騒音の発生を防ぐ効果を奏し
ている。この開口部10はダクト2に窓を開けただけの
構造である。
【0020】図2に示した様にダクト2内の風速が臨界
レイノルズ数より低い場合、流れが乱れずダクト2の断
面内の風速分布は点線で示すように中心が速く、ダクト
壁面に近づくにつれて風速が低くなる傾向にある。
【0021】しかし、ダクト2内の風速が速くなった場
合には臨界レイノルズ数を越えてしまうので、その結
果、内部の風の流れが乱れ、ダクト2断面内の風速分布
は矢印で示すように断面内で一様分布となる。
【0022】その結果、開口部10程度の小排気口であ
っても、ダクト2内の風は多く流れ出ることになり、ベ
ンド9の部分を通過する風量を減らすのに寄与すること
となる。
【0023】但し、スピーカ7の対向面を全て開口部1
0にすると、能動騒音制御時にスピーカ7の上流側で発
生する定在波が開口部10上から外部に漏れることにな
るため、開口部10の大きさはスピーカ7の中心位置位
までが限度で、その位置より下流に出口部2bまでに留
めることが好ましい。
【0024】
【実施例】図3は本発明に係る能動騒音制御装置の一実
施例を示したもので、特にOA機器の内部冷却部を取り
出して示したものである。
【0025】この実施例では、送風機1として最大静圧
60mmH2O のブロア2基を用いており、ブロア自体は二
重構造を採る防音箱(発熱部)12内に設置されてい
る。防音箱12の遮音特性は−30dB(A) であるため、
送風機1によって発生させられる騒音の殆どはダクト2
内部を通って排気口4と開口部10から外部に放射され
る。
【0026】この開口部10の寸法例としては、幅14
0mm×奥行140mmである。
【0027】無響室で実測(測定位置は排気口4の端か
ら10cm離れた位置)したところ、送風機1の回転時
に開口部10に蓋をした状態で排気口4から外へ放射さ
れる騒音と周囲の暗騒音との比は−15dB(A) 以上であ
った。
【0028】また、騒音検出用マイクロホン5とスピー
カ7の中心位置との間の距離は、ダクト2内を通る排気
口騒音が外に出るまでに回路系の処理時間が間に合うよ
うに設定したところ340mmとなった。
【0029】能動騒音制御装置を適用させるための騒音
検出用マイクロホン5の位置、及び誤差検出用マイクロ
ホン8の位置は送風機1が動作し気流騒音が発生してい
る状態で、これらのマイクロホン出力同士の相関が最も
高くなる位置を選択し固定した。また、この相関をより
向上させるために金網13を騒音検出用マイクロホン5
の上流の流れ路に挿入している。
【0030】また、スピーカ7には、スピーカボックス
14が取り付けられている。
【0031】図4は図3に示したダクト2を丁度、騒音
検出用マイクロホン5の設置位置である面A−Aで切断
したときの断面を示し、図5は面B−Bで切断したとき
の断面を示したものである。
【0032】いずれの場合も、図示のようにダクト2の
内側には吸音材が貼られており、底面には40mm厚の吸
音材15aが貼られており、底面以外の3面は10mm厚
の吸音材15bが貼られている。
【0033】図4の断面では、ダクト内面の極近傍の部
分では風の流れは層流低層になることを期待し騒音検出
用マイクロホン5を40mm厚吸音材15aの内面奥底に
埋め込んで設置している。
【0034】また図5の断面では、誤差検出用マイクロ
ホン8、スピーカ7、及び開口部10の設置状態が併せ
て示されており、誤差検出用マイクロホン8も前述の理
由から40mm厚吸音材15aの内面奥底に埋め込んで設
置している。スピーカ7についてはダクト2の側面に埋
め込み設置している。スピーカ7の丁度前面上部に開口
部10を設けている。
【0035】騒音検出用マイクロホン5は、騒音を取り
出しDSP等で構成した消去用フィルタ6に入力した
後、スピーカ7に出力する。なお、16〜18はA/D
変換部であり、A/D変換部16はマイクロホン5の出
力信号をフィルタ6と演算部7とに与えるために増幅器
とバンドパスフィルタとA/D変換器とで構成されてお
り、A/D変換部17はマイクロホン8の出力信号を演
算部11に与えるために増幅器とバンドパスフィルタと
A/D変換器とで構成されており、そして、D/A変換
部18はフィルタ6からの出力データをスピーカ7に与
えるためにD/A変換器とバンドパスフィルタと増幅器
とで構成されている。
【0036】消去用フィルタ6ではスピーカ7の前面近
くに於いて、存在する先の送風機1により発生し、伝播
してきた騒音波形に対し、送風機1のダクト2内の騒音
伝播経路を模擬することにより、騒音波形と同振幅で逆
位相の信号を作成する。
【0037】誤差検出用マイクロホン8は、消し残りの
音を検出し、この情報を演算部11を介して消去用フィ
ルタ6に戻しフィルタ係数が最適となるよう修正する。
【0038】以下の表1には図3に示した実施例に至る
までのデータ経緯が示されている。
【0039】
【表1】
【0040】なお、項目(a)〜(d)は以下の4つの
系の変化に伴うANC・OFF/ANC・ONの違いを
始めとした測定デ−タ(消音効果を始め騒音レベル等)
を示している。
【0041】(a)ダクト2の出口部2bがストレート
形状の場合(図6参照)。 (b)ダクト2の出口部2bが3/2(外壁半径/内壁
半径)の比較的理想的なベンドの場合(損失係数ζ=
0.16 )(図7参照)。 (c)ダクト2の出口部2bが3/1のベンドの場合
(損失係数ζ= 0.7) 図8参照)。 (d)上記(c)において消音用スピ−カ7の上部に開
口部10を設けた場合(図3参照)。
【0042】また、表1に示した各々の系で測定した項
目は以下の通りである。 平均風速:出口部2bの断面内の9点の風速データを
平均した。 レイノルズ数:慣性力/粘性力の比(空気温度20°
Cで計算)。 開口部10及び排気口4の騒音レベル:一次騒音源
(送風機1の定格回転の状態)のみ放射されている状態
(ANC・OFF)での開口部10の上部10cm位置で
の騒音レベルと、同じく排気口4の端から10cm位置で
の騒音レベル。 誤差検出用マイクロホン出力:一次騒音源(送風機1
の定格回転の状態)のみ放射されている状態(ANC・
OFF) で誤差検出用マイクロホン出力を利得32dB
のマイクアンプに入力し、増幅された後の出力レベルを
1/3oct.周波数分析器に入力し測定したもの。 騒音検出用マイクロホン出力及び誤差検出用マイクロ
ホン出力:一次騒音源(送風機1の定格回転の状態)の
み放射されている状態(ANC・OFF) で騒音検出用
マイクロホン出力を利得27dBのマイクアンプに入力
し増幅した後の出力レベルと、誤差検出用マイクロホン
出力を利得32dbのマイクアンプに入力し増幅された
後の出力レベル。 能動騒音制御装置消音効果(騒音検出用マイクロホン
出力):ANC・OFF状態とANC・ON状態ので
示した騒音検出用マイクロホン出力のレベル差。 能動騒音制御装置消音効果(開口部10/排気口4の
騒音レベル):ANC・OFF状態とANC・ON状態
の騒音レベル差。ここでは開口部10の上から10cm位
置での騒音レベルと、同じく排気口4の端から10cm位
置での騒音レベル。
【0043】まず、表1に示した項目(a)のダクト2
の出口部2bがストレート形状の基本的なものに対し
て、能動騒音制御装置を適用することで処理系の性能を
始めに明らかにした。結果的に能動騒音制御装置消音効
果は−4.9dB(A) 確保できる系であることを示し
た。
【0044】そして、本発明では項目(a)のストレー
ト形状の出口部2bを能動騒音制御したときの消音効果
を−4.9dB(A) 以上に確保しつつ、いかに排気方向
を狭いスペースで変えるかにあるため、項目(b)にお
いて、ダクト2の出口部2bをやや理想的な3/2ベン
ドにした(図7参照)。
【0045】その結果、能動騒音制御による消音効果
は−3.1dB(A) まで劣化した。排気口4の騒音レベル
はベンド9内部の壁面全部に吸音材を貼ったため、6
1.7dB(A) まで下がった。
【0046】また、騒音検出用マイクロホン出力/誤差
検出用マイクロホン出力の差についても、項目(a)
のストレート形状の場合、5dB程度の差であったのに比
べ、項目(b)では2dB程度に下がってしまった。ベン
ド9で発生する局所騒音によるものと思われる。
【0047】項目(c)のダクト2の出口部2bが3/
1のベンドの場合、排気口4の騒音レベルはベンド内
部に吸音材を貼らなかったため、64.7dB(A) であっ
た。能動騒音制御による消音効果は−0.2dB(A) ま
で劣化した。
【0048】この原因として、ベンド9で発生する局所
騒音が、上記の項目(b)の3/2ベンドと比較し急に
増加したことが挙げられる。元々のベンドの損失率も項
目(c)の3/1のベンドの方が大きい。
【0049】その裏付けとして騒音検出用マイクロホン
出力/誤差検出用マイクロホン出力の差については誤
差検出用の方が騒音検出用に比べ3dBも増加している。
【0050】この問題に対し本発明では、表1(d)中
で消音用スピ−カ上部に開口部10を増設し排気口4の
ベンド9を流れる風量を低下させることにした。
【0051】その結果、項目(c)では誤差検出用マイ
クロホン出力の方が騒音検出用に比べ3dBも増加してい
たが、項目(d)では騒音検出用マイクロホン出力の方
が誤差検出用に比べ1dB増加し、局所騒音は大幅に減っ
たことが判る。
【0052】さらに、能動騒音制御による消音効果も
項目(c)の時点で0.2dBであったものが、項目
(d)の場合は開口部10と排気口でそれぞれ−5.4
dB(A) と−4.1dB(A) まで改善した。
【0053】また、開口部10を設ける位置は図3に示
した位置に特定することはなく、3/1のベンド9の内
壁や側壁部分であっても良い。
【0054】〔他の実施例の説明〕上述の実施例では排
気口4を3/1ベンドの型にしているが、図9に示す如
く、排気口4をベンド型でなく急激にダクト2の断面積
の形状が狭まる系へ応用してもよい。
【0055】この図9の例では排気口4とスピ−カ7と
の間でダクト2が断面積A1から断面積A2に狭まって
いる。なお、スピ−カ7よりダクト2の上流側について
は図3と同様である。
【0056】この断面積が変化する部分を通過する流れ
の損失ヘッドh[m] は次式で表せる。 h=ζ(v2 2/2g) ・・・式(1) ここで、 下流側断面平均速度v2=Q/A2 損失係数ζ=(A2/AC−1)2 但し、A2/CC=ACC:収縮係数 AC:収縮部断面積
【0057】一例として、A2/A1=0.6 の場合 CC=0.7 ζ=0.18 となる。
【0058】この場合の損失係数ζは上述の項目(b)
におけるダクト2の出口部2bが3/2(外壁半径/内
壁半径)の比較的理想的なベンドの場合の損失係数とほ
ぼ同一であり、ダクト2内部に風等を通した場合と同様
に渦の発生を起こし、それが局所騒音となって能動騒音
制御適用時に無効となるが、この実施例でも図3と同様
の開口部10を設けることで能動騒音制御を有効に働か
せることが出来る。
【0059】なお、断面積が緩やかに狭まる場合(ディ
フューザー形状)や、ダクト2内部で一部分の断面積が
縮む場合(オリフィス)についても本実施例が適用でき
る。
【0060】図9に示した実施例では、排気口4とスピ
−カ7との間で急にダクト2の断面積が狭まった場合を
示したが、図10に示すように逆に急にダクト2の断面
積が広がった場合でも同様の損失ヘッドが生じる。な
お、スピ−カ7よりダクト2の上流側については図3と
同様である。
【0061】図10でダクト排気口4近くで断面積A1
から断面積A2に急に拡大する場合、ここを通過する流
れの損失ヘッドh[m] は式(1)と同様に次式で表せ
る。ただし、断面内の速度分布が一様である場合につい
てである。
【0062】 h=ζ(v1 2/2g) ・・・式(2) ここで、 上流側断面平均速度v1=Q/A1 損失係数ζ=(1−A1/A22
【0063】一例として、A1/A2=0.6 の場合、損失
係数ζ=0.16となる。
【0064】この場合の損失係数は上述の実施例の項目
(b)によるダクト2の出口形状が3/2(外壁半径/
内壁半径)の比較的理想的なベンドの場合の損失係数と
ほぼ同一である。よってダクト2内部に風等を通した場
合も同様に渦の発生を起こし、それが局所騒音となって
能動騒音制御適用時に無効となるが、この実施例でも図
3と同様の開口部10を設けることで、能動騒音制御を
有効に働かせることが出来る。
【0065】なお、断面積が緩やかに広がった場合(デ
ィフューザー形状、ノズル形状)や、ダクト2内部で一
部分の断面積が広がる場合についても本実施例が適用で
きる。
【0066】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によればダクト
内を流れる高速な気流騒音に対して、特にダクト出口部
で急に吹き出し口が曲がって、断面積変化があったり、
管内オリフィスがあったとしても、その曲がり部を通る
風量を、上流の消去用スピ−カ以降と曲がり部の間に造
った開口部に風を流すことで制限し、曲がり部分で発生
する局所的な騒音を抑え、従来無効であった能動騒音制
御装置を有効にさせることが出来る。
【0067】その結果、通常のダクト設計時について比
較的ダクト内風速が速い状態で発生している騒音へ能動
騒音制御装置を適用しようとする時、ダクト形状がスト
レート型に限定されず、幅広い分野のダクトへ能動騒音
制御装置が適用できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る能動騒音制御装置の構成を原理的
に示したブロック図である。
【図2】ダクト内の乱流速度分布を示した図である。
【図3】本発明に係る能動騒音制御装置の一実施例を示
した斜視図である。
【図4】図3において面A−Aで切断した断面図であ
る。
【図5】図3において面B−Bで切断した断面図であ
る。
【図6】ダクトの出口部形状がストレートである場合の
データ例を示した図である。
【図7】ダクトの出口部形状が3/2の比較的理想的な
ベンドの場合のデータ例を示した図である。
【図8】ダクトの出口部形状が3/1のベンドの場合の
データ例を示した図である。
【図9】本発明に係る能動騒音制御装置の他の実施例を
示した概略断面図である。
【図10】本発明に係る能動騒音制御装置のさらに他の
実施例を示した概略断面図である。
【符号の説明】
1 送風機 2 ダクト 3 吸気口 4 排気口 5 騒音検出用マイクロホン 6 消去用フィルタ 7 スピーカ 8 誤差検出用マイクロホン 9 ベンド 10 開口部 11 フィルタ係数演算部 12 防音箱(発熱部) 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダクトがストレート部と該ストレート部に
    接続され流体の方向を変える出口部とを有し、該ダクト
    の騒音発生源の情報を検出して適応フィルタに入力し該
    適応フィルタの出力を該ストレート部の終端部又は該出
    口部に設けたスピーカより発生させるとともに該スピー
    カ前面の騒音消去状態を検出して該適応フィルタを最適
    化することにより該スピーカ前面近くに存在する騒音波
    形に対し同一振幅で逆位相の音を放射する能動騒音消去
    装置において、 該スピーカ前面に開口部を設けたことを特徴とする能動
    騒音制御装置。
  2. 【請求項2】該出口部が、流体の方向を変える形状の代
    わりに流体の流量を制限する形状を有していることを特
    徴とした請求項1に記載の能動騒音制御装置。
  3. 【請求項3】該出口部が、流体の方向を変える形状の代
    わりにダクト断面積を拡大する形状を有していることを
    特徴とした請求項1に記載の能動騒音制御装置。
  4. 【請求項4】該開口部の大きさが、該スピーカの中心位
    置から該出口部までであることを特徴とした請求項1乃
    至3のいずれかに記載の能動騒音制御装置。
JP7169920A 1995-07-05 1995-07-05 能動騒音制御装置 Withdrawn JPH0922291A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015102841A (ja) * 2013-11-28 2015-06-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 能動消音装置
JP2016061534A (ja) * 2014-09-22 2016-04-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 能動消音装置及びこれを備えた送風装置

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