JP3511038B2 - ロールペーパーホルダー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はペーパータオルある
いはトイレットペーパー等のロール紙を片手にて使用可
能としたロールペーパーホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のロールペーパーホルダーは両手で
操作するものが殆どで、片手にて容易に操作できる市販
製品がなかった。また、ロールペーパーの芯あり又は芯
なし、あるいはミシン目あり、及びミシン目なし等、多
種ある市販品の一部しか使用できない構造であった。そ
のため、本出願人は既に実開平６−４５５９３号を提案
した。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のロールペーパー
ホルダーにあっては、ロールペーパーの装着から切断ま
で両手で操作しなければならず、持に疾病者又は身体障
書者等には使用が非常に困難であるという問題点があっ
た。また、上記本出願人の従来公報のものは、切断刃
が、露出固定するという問題点があった。

【０００４】本発明は、ロールペーパーの装着から切断
まで片手で円滑に操作でき、また、清潔な状態で使用で
き、さらに、芯あり又は芯なし、あるいはミシン目あ
り、及びミシン目なしのロールペーパー等、殆ど全ての
市販製品を使用できるロールペーパーホルダーを提供す
ることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のロールペーパーホルダーにおいては、前蓋
の内側に軸受け部を設け、一方が切断刃、他方がペーパ
ー受け部とからなる可動切断刃を横方向に、この軸受け
部に軸着する。

【０００６】前蓋には、切断刃と、ペーパー受け部が枢
軸を介してシーソー状に回動出入り自在となるように、
切断刃開口部と、ペーパー受け開口部を穿設することに
より、切断刃とペーパー受け部が、枢軸を中心に前蓋の
外側に交互に出入り可能となる。

【０００７】また、前蓋と可動切断刃の間に弾性体を介
在させることにより、ペーパーホルダーを使用しない時
以外は、切断刃を常時ホルダー本体内側に引き込ませて
おくことができる。

【０００８】そして、ロールペーパーを出し入れ、又は
交換できるように前蓋下部を、ホルダー本体に、この前
蓋が回動自在となるように取り付け、上縁部にはペーパ
ーが接触した状態で摺り出るように、ペーパー引き出し
部を設ける。

【０００９】そして、上蓋後部をホルダー本体に、この
上蓋が回動自在となるように取り付け、前縁部には、こ
の上蓋の重量により、ペーパーに一定の圧力と摩擦を発
生させるための、ペーパー挟み部を設ける。

【００１０】また、ペーパー挟み部はペーパー引き出し
部の上に衝合させることにより、ペーパーを挟み、摩擦
を発生させることができると同時に、ペーパー端を常に
露出させて掴みやすくする働きがある。

【００１１】さらに、上記ペーパー引き出し部を断面凹
凸状に形成し、同じようにペーパー挟み部を断面凹凸状
に形成し、このペーパー挟み部をペーパー引き出し部の
上に、咬合状態にして乗せると、ペーパー端を引っ張る
ことによって発生する張力によって、ペーパー挟み部
が、ペーパー引き出し部の上に、ペーパーを介して浮い
た状態にする働きがある。

【００１２】さらに側壁を透明体にすることによって、
ホルダー本体内部を見ることができる。

【００１３】上記のように構成されたロールペーパーホ
ルダーを使用するときは（図８）、まず、保護押さえ棒
を持ち上げ、取付壁に持たせ掛け、前蓋を手前に開き、
ロールペーパーを挿入し、ペーパー端を引き出して上蓋
の上に掛けておき、前蓋を閉め、このペーパー端を前蓋
側に引き出すことによって装着が完了する（図５）。こ
の操作は全て片手にて行うことが可能である。

【００１４】上記のように準備されたロールペーパーホ
ルダーを使用するときは（図６）、まず、ペーパー端を
掴み、所用の長さまで引き出し、角度を下方に変え、可
動切断刃のペーパー受け部に当て、更に押し下げる（図
７）。

【００１５】すると、ペーパー挟み部とペーパー引き出
し部に挟まれたペーパー面には摩擦が発生するので、引
き出したペーパー端に張力が発生し、この張力の一部が
押し圧に変換されるので、ペーパー受け部が前蓋の内側
に押し込められ、反対に、枢軸を中心に切断刃を前蓋の
切断刃開口部から突出させることができ、ペーパー端を
切断刃に食い込ませながら切断できる。そして、切断直
後にペーパー端は、上蓋の荷重で、ペーパー挟み部とペ
ーパー引き出し部との間に挟まれ、ホルダー本体内部へ
の落下が防止される（図５）。

【００１６】そして、前蓋と可動切断刃との間に弾性体
を介在させることにより、ペーパー端を引き出さないと
きは、常時切断刃をホルダー本体内側に引き込ませてお
くことができるので、安全でしかも、切断前、又は切断
後であってもこの切断刃が見えにくいので、使用者に安
心感を与える働きがある。

【００１７】また、ペーパー挟み部と、ペーパー引き出
し部との接触面は、凹凸形状等にすると、接触面積が大
きくなり、摩擦を大きくすることができるので、ペーパ
ー端のホルダー本体内部への落下防止効果又は、ペーパ
ー端に張力を発生させる効果が増大する。

【００１８】また、穴や塊等の欠陥があるペーパーは、
ペーパー引き出し部と、ペーパー挟み部との接触面に凹
凸部を設けていない構造のものでは、ペーパー端を引き
出した時に、この穴や塊等の欠陥の部分で引っ掛かりや
すく、破れやすくなるという不具合が時々発生するが、
この不具合は、凹凸部を設けることによって防止するこ
とができる。

【００１９】そして、側壁を透明体にすることによっ
て、ホルダー本体内部が見えるので、ロールペーパーの
状態を知ることができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図１において、ボックス
型ペーパーホルダーの前蓋１の断面をほぼ半円形に形成
し、内側上方に軸受け部７を設けて、一方を断面略Ｌ字
に形成した切断刃５、他方が丸棒を略Ｕ字状に形成した
ペーパー受け部６とで構成した可動切断刃４を横方向
に、この軸受け部７に軸着し、前蓋１と前記可動切断刃
４との間に弾性体８としてコイルバネ（板バネ又は引き
バネ等であっても良い）を介在させる。前蓋１には、図
２、３に示すように、切断刃５と、ペーパー受け部６が
枢軸９を介してシーソー状に回動出入り自在となるよう
に、切断刃開口部１０を横長に１カ所と、ペーパー受け
開口部１１を２カ所穿設する。また、可動切断刃４の両
側端に固定されたペーパー受け部６の両端は、一端が一
方の開口部から外側に出て、他端が他方の開口部から内
側に入っていくように架設する。

【００２１】そして、前蓋１は、前蓋下部１２を、ホル
ダー本体３の下部に、この前蓋１が回動自在となるよう
に軸着し、上縁部には丸みを持たせたペーパー引き出し
部１３を形成し、ホルダー本体３の両側壁２９に設けた
掛止突起２６に掛止する。また、上蓋は、上蓋後部１４
をホルダー本体３の上部後方に、この上蓋が回動自在と
なるように軸着し、前縁部には丸みを持たせたペーパー
挟み部１５を形成し（ペーパー挟み部にかかる重量は、
ロールペーパーの幅が１１０ミリ前後の場合、３０グラ
ム以上７０グラム以下が望ましい）、さらに、このペー
パー挟み部１５をペーパー引き出し部１３のやや斜め上
につき合せ、そして、上蓋２の下に下降回転防止突起２
７を、ホルダー本体３の両側壁２９に設ける。

【００２２】図４に示される実施例では、前蓋１の上縁
部にペーパー引き出し部１６を断面凹凸状に形成し、上
蓋２の前縁部にペーパー挟み部１７を断面凹凸状に形成
し、このペーパー挟み部１７をペーパー引き出し部１６
の上に咬合させる。

【００２３】図５に示される実施例では、ホルダー本体
３内部にロールペーパー３０が回動自在となるように、
底と背面に複数個の回動軸３１を両側の側壁２９の間に
架設する。

【００２４】図８に示される実施例では、ロールペーパ
ー３０の交換時の様子を表したもので、前蓋の下部１２
の一部を欠き、開き角度を大きくし、ホルダー本体３の
背壁にはビス穴３４を複数個設ける。

【００２５】そして、図には示されていないが、側壁２
９を透明体、あるいは彩色した半透明体とした。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００２７】ロールペーパーホルダーに前蓋の開口部か
らシーソー状に出入りする可動切断刃と、可動する上蓋
を採用することによって、常にペーパー端をホルダーの
外に露出させることができるので、片手で操作すること
ができ、安全に使用することができるほか、ロールペー
パーの交換が容易で、ボックス型なので清潔であり、湿
気も帯びにくく、芯あり又は芯なし、あるいはミシン目
あり、及びミシン目なし等、多種ある市販品の殆どの種
類のロールペーパーを使用することができる。

【００２８】そして、前蓋のペーパー引き出し部を断面
凹凸状に形成し、同じように上蓋のペーパー挟み部を断
面凹凸状に形成し、このペーパー挟み部をペーパー引き
出し部の上に咬合させた構成を採用することによって、
穴や塊等の欠陥があるペーパーが、咬合面でペーパー端
を引き出した時に破れやすくなるという不具合を防ぐこ
とができる。

【００２９】さらに、側壁を透明体、あるいは彩色した
半透明体とすることにより、ロールペーパーの残量や、
ホルダー内部の様子を知ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ロールペーパーホルダーの縦断面図である。

【図２】可動回転刃の機能を示す部分縦断面図である。

【図３】ロールペーパーホルダーの斜視図である。

【図４】上蓋と前蓋の咬合面の実施例を示す部分縦断面
図である。

【図５】ロールペーパーホルダーの実施例を示す縦断面
図である。

【図６】ロールペーパーホルダーの使用実施例を示す部
分縦断面図である。

【図７】ロールペーパーホルダーの使用実施例を示す部
分縦断面図である。

【図８】ロールペーパーホルダーの使用実施例を示す縦
断面図である。

【符号の説明】

１ 前蓋 ２ 上蓋 ３ ホルダー本体 ４ 可動切断刃 ５ 切断刃 ６ ペーパー受け部 ７ 軸受け部 ８ 弾性体 ９ 枢軸 １０ 切断刃開口部 １１ ペーパー受け開口部 １２ 前蓋下部 １３、１６ ペーパー引き出し部 １４ 上蓋後部 １５、１７ ペーパー挟み部 ２５ ペーパー端 ２６ 掛止突起 ２７ 下降回転防止突起 ２９ 側壁 ３０ ロールペーパー ３１ 回動軸 ３２ 取り付け壁 ３４ ビス穴

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前蓋（１）の内側に軸受け部（７）を設
   け、一方が切断刃（５）、他方がペーパー受け部（６）
   とからなる可動切断刃（４）を横方向に、前記軸受け部
   （７）に軸着し、前記前蓋（１）には、前記切断刃
   （５）と、前記ペーパー受け部（６）が枢軸（９）を介
   してシーソー状に回動出入り自在となるように、切断刃
   開口部（１０）と、ペーパー受け開口部（１１）を穿設
   させてなるロールペーパーホルダー。
2. 【請求項２】 前蓋（１）の内側に軸受け部（７）を設
   け、一方が切断刃（５）、他方がペーパー受け部（６）
   とからなる可動切断刃（４）を横方向に、前記軸受け部
   （７）に軸着し、前記前蓋（１）と前記可動切断刃
   （４）との間に弾性体（８）を介在させ、前記前蓋
   （１）には、前記切断刃（５）と、前記ペーパー受け部
   （６）が枢軸（９）を介してシーソー状に回動出入り自
   在となるように、切断刃開口部（１０）と、ペーパー受
   け開口部（１１）を穿設し、前蓋下部（１２）を、ホル
   ダー本体（３）に、この前蓋（１）が回動自在となるよ
   うに取り付け、上縁部にはペーパー引き出し部（１３、
   １６）を設け、上蓋（２）の上蓋後部（１４）を前記ホ
   ルダー本体（３）にこの上蓋（２）が回動自在となるよ
   うに取り付け、前縁部にはペーパー挟み部（１５、１
   ７）を設け、このペーパー挟み部（１５）を前記ペーパ
   ー引き出し部（１３）の上に衝合させてなるロールペー
   パーホルダー。
3. 【請求項３】 ペーパー引き出し部（１６）を断面凹凸
   状に形成し、ペーパー挟み部（１７）を断面凹凸状に形
   成し、前記ペーパー挟み部（１７）を前記ペーパー引き
   出し部（１６）の上に咬合させた請求項２記載のロール
   ペーパーホルダー。