JP3510421B2 - 車載用アンテナ装置及びその設定方法 - Google Patents

車載用アンテナ装置及びその設定方法

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JP3510421B2 JP10054696A JP10054696A JP3510421B2 JP 3510421 B2 JP3510421 B2 JP 3510421B2 JP 10054696 A JP10054696 A JP 10054696A JP 10054696 A JP10054696 A JP 10054696A JP 3510421 B2 JP3510421 B2 JP 3510421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同時に動作する少
なくとも2つの受信装置を搭載した車両のためのアンテ
ナ装置及びそのアンテナの設定方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車両に複数の受信機を搭載した従来例と
して、少なくとも2つの受信系を有する受信機を備えた
特開昭60−248026号がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、受信機は検波
のために局部発振器を有している。従って、例えば、そ
れらの受信系の受信帯域が共にFM周波数帯であるよう
な場合には、各々の局部発振器の発信周波数は値は近い
ものとなる。このような2つ以上の受信系を備えた車両
において、これらの受信系を同時に作動させるような場
合、各々の発振器は夫々の発信周波数で発信することに
なるが、本発明の発明者たちは、上記従来の受信システ
ムで2つ以上の受信機を同時に作動させると、夫々の受
信機の受信性能が劣化するのを見いだした。
【0004】発明者たちは、この原因を追究すると、同
時に作動している受信機の内の1つの受信機の発振器か
ら漏れた電磁波が外部に漏れ、他の受信機の専用アンテ
ナによって拾われることが原因であることを確認した。
そして、従来の受信システムでは、夫々の局部発振器の
出力が他の受信機の受信に影響を与えることがあり得る
ということがなんら考慮されていないために、そのよう
な性能低下を引き起こしていることを見いだした。上記
従来例では、FMラジオ用電波やテレビのための電波を
受信することが目的であり、ラジオとテレビを同時に受
信することは使い勝手として考えられないからである。
【0005】ところが、車両の機能が高度化し、通信網
が完備してくると、データ通信のための電波受信とFM
ラジオなどの所謂AV(音声帯域と映像帯域)用電波の
受信とを同時に行うことが通常になってくる。かかる場
合には、何らかの対策を講じないと、データ通信に影響
が出たり、音声の不良や画面に乱れが発生するのを甘受
しなければならない場合が発生する。
【0006】この事情を図1を用いて説明する。例え
ば、VICS(Vehicle Information Communication Sys
tem)のサービスでは、電波ビーコン、光ビーコン、FM
多重放送を用いたものの3種類がある。このうち、FM
多重放送を用いたものにおいてはサブチャンネルに交通
情報を載せて放送する。従って、VICSサービスを受
ける車両では、AV用の受信機と共に2つのFM受信機
が備えられることが普通になる。
【0007】図1に示すように、FM受信においては、
局部発振器の発信周波数を、受信周波数よりも所定値だ
け低く設定し、局部発信周波数と受信周波数の差を取り
出して音声として再生する。この設定された周波数の差
は通常10.7MHzに設定されている。即ち、88.
7MHzの電波を受信するには局部発振器の周波数は7
8.0MHzに設定されている。問題は、この発振器の
出力が図2に示すように、受信機ハーネスもしくは自身
のアンテナから漏れて、FMラジオのアンテナで受信さ
れてしまうことである。これはビート音等の雑音となっ
て現れる。例えば、FM受信機が発信する発振器出力
は、FM受信機でこの雑音をオートスキャン時に拾って
しまう。また、逆に、FMラジオの局部発振出力がVI
CS電波の周波数と一致する場合にはVICSサービス
が得られない等の不都合が発生するのである。
【0008】一方、ダイバーシテイアンテナシステムと
して指向性を異ならせた2つのアンテナを車両のフロン
トリアに設けて夫々の電波を受信する(例えば特開昭5
7−188103)ことも考えられているが、ダイバー
シテイシステムはそもそも1つの周波数帯の電波を効率
的に受信するために意図されているものであって、異な
る放送局からの電波を同時に独立して受信することを意
図されてはいない。ダイバーシテイアンテナシステム
は、そもそも、車両の走行方向がどのようなものになっ
ても少なくとも1つのアンテナには電波が届くようにす
ること、換言すれば積極的に電波を受信することが目的
であって、1つの受信機による受信が別の受信機の受信
に影響を与えないようにすること、即ち受信性能を落と
すこと自体がダイバーシテイの本来の目的と正反対とな
るからである。
【0009】そこで、本発明は上述した従来技術の問題
点に鑑みてなされたもので、その目的は、互いに異なる
サービス情報信号を受信するために各々の専用アンテナ
を有する少なくとも2つの受信装置で電波を同時に受信
しても受信性能に影響が出ないような車載用アンテナ装
置及びその設定方法を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、本発明の車載用アンテナ装置は、共通する受信帯域
を有する少なくとも2つの受信装置を備えた車両のため
車載用アンテナ装置であって、前記少なくとも2つの
受信装置の各々が、互いに異なるサービス情報信号を受
信するために、それぞれの専用アンテナを有し、1つの
受信装置の局部発振器からの出力が他の受信装置の受信
に影響を与えないように、車両のルーフを挟んで、前記
少なくとも2つの受信装置のうち1つの受信装置の前記
専用アンテナは車両の前部に取り付けられ、他の1つの
受信装置の前記専用アンテナは車両の後部に取り付けら
ていることを特徴とする。このように、車両の前部と
後部にアンテナを離間させることで互いのアンテナをア
イソレートする。
【0011】本発明の好適な一態様に拠れば、前記少な
くとも2つの受信装置の受信帯域はFM帯域である。
発明の好適な一態様に拠れば、前記少なくとも2つの受
信装置の一つはFM多重通信電波(例えばVICS電
波)を受信する。本発明の好適な一態様に拠れば、前記
FM多重通信電波を受信する方の受信装置は交通情報を
受信する。
【0012】また、上記の同目的を達成する本発明の他
車載用アンテナ装置の構成は、共通する受信帯域を有
する少なくとも2つの受信装置を備えた車両のための
載用アンテナ装置であって、前記少なくとも2つの受信
装置の各々が、互いに異なるサービス情報信号を受信す
ために、それぞれの専用アンテナを有し、1つの受信
装置の局部発振器からの出力が他の受信装置の受信に影
響を与えないように、車両のルーフを挟んで、前記少な
くとも2つの受信装置のうち1つの受信装置の前記専用
アンテナは車両の前部に取り付けられ、他の1つの受信
装置の前記専用アンテナは車両側部に取り付けられてい
ることを特徴とする。本発明の好適な一態様に拠れば、
前記少なくとも2つの受信装置は2つであり、一方の受
信装置のアンテナは車両の前部に、他方の受信装置のア
ンテナは車両の側部に配置されたことを特徴とする。
のように、車両の前部と側部にアンテナを離間させるこ
とで互いのアンテナをアイソレートする。
【0013】或いは、上記の同目的を達成する本発明の
他の車載用アンテナ装置の構成は、共通する受信帯域を
有する少なくとも2つの受信装置を備えた車両のための
車載用アンテナ装置であって、前記少なくとも2つの受
信装置の各々が、互いに異なるサービス情報信号を受信
するために、それぞれの専用アンテナを有し、1つの受
信装置の局部発振器からの出力が他の受信装置の受信に
影響を与えないように、前記少なくとも2つの受信装置
のうち1つの受信装置の前記専用アンテナ、他の1つ
の受信装置の前記専用アンテナとは、互いの指向特性の
比較的悪い方向に配置して車両に取り付けられている
とを特徴とする。このように、指向性の悪い方向に他の
受信装置のアンテナが存在すれば、その受信装置に影響
を受けずらい。本発明の好適な一態様に拠れば、前記少
なくとも2つの受信装置は2つあり、一方の受信装置の
アンテナは、他方の受信装置のアンテナの指向特性の比
較的悪い方向に配置されたことを特徴とする。
【0014】上記の同目的を達成するための本発明の
載用アンテナ装置の設定方法は、共通する受信帯域を有
し、互いに異なるサービス情報信号を受信するために
々の専用アンテナを有する少なくとも2つの受信装置を
備えた車両のための車載用アンテナ装置の設定方法であ
って、1つの受信装置の局部発振器からの出力が、他の
受信装置の受信に影響を与えないように、車両のルーフ
を挟んで、前記少なくとも2つの受信装置のうち1つの
受信装置の前記専用アンテナは車両の前部に取り付け
他の1つの受信装置の前記専用アンテナは車両の後部
は側部に取り付けることを特徴とする。或いは、上記の
同目的を達成するための本発明の他の車載用アンテナ装
置の設定方法の構成として、共通する受信帯域を有し、
互いに異なるサービス情報信号を受信するために各々の
専用アンテナを有する少なくとも2つの受信装置を備え
車両のための車載用アンテナ装置の設定方法であっ
て、1つの受信装置の局部発振器からの出力が、他の受
信装置の受信に影響を与えないように、前記少なくとも
2つの受信装置のうち1つの受信装置の前記専用アンテ
、他の1つの受信装置の前記専用アンテナとは、互
いの指向特性の比較的悪い方向に配置して車両に取り付
けることを特徴とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアンテナ装置を自
動車のガラスアンテナに適用した実施形態を図面に基づ
いて説明する。以下に説明する実施形態では、アンテナ
間の距離を十分とることにより互いの干渉を防止するよ
うにした実施形態(第1実施形態)と、アンテナの指向
性を考慮して他のアンテナからの出力が自分のアンテナ
に入力されないようにした実施形態(第2実施形態)
と、自分の受信器から電波が漏れないようにした実施形
態(第3実施形態)とが開示される。
【0018】<受信装置> 図3は、第1実施形態〜第3実施形態にかかるアンテナ
装置を適用した自動車を示す。この自動車には、FMラ
ジオ受信機100とVICS用のFM多重受信機200
と、ナビゲーション装置201とが設けられている。ま
た、FMラジオ受信機100は専用アンテナ301を有
し、多重受信機200はその専用アンテナ300を有す
る。
【0019】ナビゲーション装置201は不図示のGP
Sアンテナで人口衛星から発信される位置決め電波を受
信して自車位置を知る。また、ナビゲーション装置20
1は、FM多重受信機200がアンテナ300を介して
受信した交通情報を、FM多重受信機200から受け
て、必要に応じて表示装置(不図示)その交通情報を
表示する。
【0020】尚、アンテナ300と301とは、図3に
おいては模式的に示されている。即ち、第1実施形態と
第2実施例においては、実際のアンテナ配置が重要であ
るために、図3のようにアンテナ300,301を後部
に配置するのではなく、所定距離離間させて(第1実施
形態)、或いはアンテナの指向性を考慮して(第2実施
形態)配置することになる。一方、第3実施形態では、
後述するように、受信機から局部発信周波数出力が漏れ
ないような工夫がなされているために、アンテナ30
1,300を図3に示すように後部に集めても問題はな
い。
【0021】〈アンテナのパターン〉本実施形態では、
適用されたアンテナの一例として、ウインドガラス上に
アンテナ導体をプリントし或いはシール状アンテナ導体
を張り付けて展着したガラスアンテナとした。勿論、本
発明はガラスアンテナのみではなく例えばポール型アン
テナにも適用可能である。
【0022】図4に、実施形態のアンテナパターンの例
を示す。図4の例では、干渉が起こり得るアンテナの例
として、フロントガラスにVICS用ガラスアンテナ3
00fが、リアガラスにFMラジオ用ガラスアンテナ3
01とVICS用シール型ガラスアンテナ300rが示
されている。尚、図4は、ガラスアンテナをフロントガ
ラスウインドとリアウインドガラスに展設した車両を、
車両の内側下方から見た車内の図を示す。図中、250
はフロントガラス、251,252はサイドガラス、2
53はリアガラスである。
【0023】即ち、フロントガラス250には後述のパ
ターン(5図)のVICS用ガラスアンテナ300fが
展着されている。このガラスアンテナ300fは装着の
容易さを狙って特願平7−218888号に開示された
シール型アンテナを用いている。一方、リアガラス25
3にはデフォッガ260が展設され、デフォッガ260
の車幅方向の中央には垂直にアンテナ導体線310が張
られている。この導体310は、デフォッガ260の各
熱線と垂直に交差すると共に直流的に接続されている。
【0024】リアウインドガラス253の上部のデフォ
ッガ熱線が張られていない領域に、FMラジオ用のアン
テナ301と、VICS用のアンテナ300rが展設さ
れている。尚、FM用アンテナ301は確実性を考慮し
て目の字形状のプリントされたアンテナ導体によって実
現され、VICSアンテナ300rは使用勝手を考えて
特願平7−218888号等に開示された目の字形状の
シール型アンテナを用いた。
【0025】FMアンテナ301の最下位の幅方向の導
体線は、デフォッガ260の最上位の熱線254tに近
接している。従って、アンテナ301はデフォッガ内に
垂直方向に設けられた導体線310と、デフォッガ熱線
254tを介して容量結合している。同様に、VICS
用のアンテナ300rも導体アンテナ310と容量結合
している。容量結合により、アンテナの受信性能が増す
と共に、デフォッガが与える影響をなくすことができる
(原理については、特願平6−205767号などを参
照)。
【0026】リアガラス253に設けられたガラスアン
テナは例示的に目の字形状を有しているが、フロントガ
ラスのVICS用ガラスアンテナ300fは枠形状を有
している。図5に、アンテナ300fのアンテナパター
ンの例を示す。VICS用電波を受信するためには、図
5に示すように、ラジオのFM電波の受信を目的とする
アンテナよりも横方向にさらに長く(例えば35cm)す
る。図5のアンテナは、VICS受信を主目的にするた
めに、横幅xを上記特願平7−218888号に記載の
式を満足する範囲で最大限に長くすることができる。
【0027】尚、フロントガラスのVICS用アンテナ
300fはメインアンテナとして、リアガラスのVIC
S用アンテナ300rはサブアンテナとして使用する。
尚、VICS用アンテナをサイドガラスに展着する場合
には、図5のパターンを90度回転させた縦長のアンテ
ナパターン200(第6図)が好ましい。 〈第1実施形態のアンテナ配置〉図7にFMラジオ受信
機200またはFM多重受信機201の回路構成を示
す。尚、図7の受信機の構成は第2実施形態のアンテナ
にも好適である。
【0028】図7において、アンテナ300(または3
01)で受信した入力は高周波増幅器(RF-Amp)で高周波
増幅され、混合器(Mixer)において局部発振器(Local Os
c)の出力と混合される。混合器の出力は中間周波数成分
である。局部発振器は受信周波数よりも10.7MHzだ
け低い周波数の正弦波を発振出力する。この正弦波が混
合器において受信信号と混合されて受信周波数を10.
7MHzに復調する。
【0029】局部発振器の出力は回路を通じての漏れを
避けることはなかなか難しいために、アンテナから発振
されることになる。仮に受信周波数が86.7MHz以上
であれば、76.0MHz以上の局部発振器(ラジオ用受
信機、VICS用受信機共に)の出力はFM帯域にはい
るが、同じ車両にこれら2つのアンテナを配置するに際
してアンテナ間のアイソレーションを大きくしてやるこ
とで、互いの局部発振器からの出力による自身の受信へ
の影響を少なくすることができる。
【0030】図8に、アイソレーションを高めることを
目的としたアンテナの配置を第1実施形態として示す。
図8の第1実施形態の配置によれば、リアガラスにはF
Mラジオ用のガラスアンテナ301が展着されている。
一方、VICS用のアンテナパターン300fがフロン
トガラスに、そして同じくVICS用のサブアンテナの
パターン300rがリアガラスに展着されている。VI
CS用のアンテナ300fと300rとはアンテナダイ
バーシテイシステムを構成している。
【0031】図8に示したアンテナの配置は、同時に動
作する受信機に接続されたアンテナ同士は互いにできる
だけ離間させることを目的としている。図8の例では、
フロントガラスのアンテナ300f(VICS用メイン
アンテナ)とリアのFMラジオ用アンテナ301とは同
時に動作するが、車両のルーフを介して大きく離間して
いる。図8の例で、アンテナ300fとアンテナ301
とのアイソレーションは−25dBを得られた。このこ
とは、フロントのアンテナ300fから25dBの強度
で電波を発信しても、リア側では0dBの強度にしか検
知されないことを意味する。通常、局部発振器のアンテ
ナから発振される出力は60dB程度であり、受信機に
影響しない入力レベルは40dB以下とされており、ア
イソレーションは−20dB必要であるところ、図8の
配置ではそれ以上に十分な−25dBが得られている。
【0032】各アンテナ間のアイソレーションを以下に
示す。 フロントVICS(300f)とリアFMラジオ(30
1)の間 … −25dB フロントVICS(300f)とリアポール(302)
の間 … −30dB リアFMラジオ(301)とリアVICS(300r)
の間 … −17dB リアVICS(300r)とリアポール(302)の間
… −22dB アイソレーションの観点から見れば、フロントVICS
用アンテナ300fとリアポールアンテナ302の組み
合わせが最も高いアイソレーション特性を示す。リアF
Mラジオ用アンテナ301とリアVICS用アンテナ3
00rとの間ではアイソレーションは低いが、アンテナ
300rはVICS用のサブアンテナであって、ダイバ
ーシテイの一部であるからラジオ受信機に与える影響は
少ない。
【0033】アンテナ間のアイソレーションに大きな影
響を与えるものは車両のルーフである。従って、2つの
アンテナ間のアイソレーションを大きくするには、その
2つのアンテナを、アンテナ間でルーフを挟むように配
置する。この観点からいえば、図8の配置形態以外で
も、左右のサイドガラスにそれぞれアンテナを配置する
形態、フロント(リア)サイドガラスに一方のアンテナ
を配置し、他方のアンテナをリアウインドガラス(フロ
ントウインドガラス)に配置する形態などが考えられ
る。
【0034】〈第2実施形態〉アイソレーションを確保
するには、第1実施形態のように互いのアンテナを十分
に離間させること以外に、アンテナの指向性に着目する
ことも考えられる。アンテナは一般的に指向性があるた
めに、受信感度が低い方向を有する。換言すれば、その
方向からの電波に対しては感度が落ちる。図9に、各ア
ンテナの指向特性を示す。同図に置いて、実線はリアポ
ールアンテナ302の指向特性を、線の長い破線はVI
CS用フロントアンテナ300fのそれを、線の短い破
線はVICS用容量結合型リアアンテナ300rのそれ
を、一点鎖線はFMラジオ用容量結合型リアアンテナ3
01のそれを示す。
【0035】このように、アンテナは、その設置位置さ
え決まれば、受信感度の低い方向は事前に分かるので、
感度の低い方向に他のアンテナを配置する。理想的に
は、2つのアンテナ間で受信感度の低い方向が互いに一
致していることが好ましいが、そのような一致が得られ
ない場合には、より重要な方のアンテナの受信感度の低
い方向に、他方のアンテナを配置する。
【0036】傾向として、前方向及び後ろ方向は感度が
落ちる傾向がある(FM帯域に応じて差は見られるもの
の)ために、フロントとリアの夫々のガラスにFMラジ
オ、FM多重(VICS用)のアンテナを配置すること
は、十分な距離を離間させることと相俟って効果的であ
る。 〈第3実施形態〉上記第1実施形態及び第2実施形態は
アンテナの配置を工夫することにより、互いのアンテナ
の干渉を避けることを目的としていた。これから提案す
る第3実施形態のアンテナ装置は、受信機(図7に示
す)とアンテナ線との間に、図10のようにバッファ4
00を挿入したものである。尚、図10で、フィルタ4
01は当該受信機の受信周波数帯に適合されたフィルタ
である。
【0037】バッファ400の構成例を図11に示す。
図11の構成はボルテージフォロワ形式の増幅器でその
増幅率は1である。即ち、図11の増幅器の全ての周波
数帯で低い増幅率に設定されている。増幅率の低いアン
プは、出力インピーダンスが低いから、受信機側から見
たバッファ400のインピーダンスも低くなり、従っ
て、受信機内の局部発振器において発生した87.0Hz
の高周波電圧はアンテナ側に伝わることはない。
【0038】尚、バッファ400は低増幅率であればい
かなる増幅器でも良い。但し、増幅率が1でないとき
は、f特性を有するから、受信周波数帯で低利得の増幅
器を選択する必要がある。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
互いに異なるサービス情報信号を受信するために各々の
専用アンテナを有する少なくとも2つの受信装置で電波
を同時に受信しても受信性能に影響が出ないような車載
用アンテナ装置及びその設定方法を提供することができ
る。特に、アンテナの配置に工夫を凝らすことにより、
例えば、アンテナをルーフを介して離間させたり、或い
は、指向性を考慮して配向を決定したりすることによ
り、各々の専用アンテナで電波を同時に受信しても受信
性能に影響が出ないようにした
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】 受信装置の構成を説明する図。
【図2】 従来のアンテナ装置に図1の受信装置を適合
させると不都合が発生する理由を説明する図。
【図3】 第1実施形態〜第3実施形態のアンテナ装置
の概念を説明する図。
【図4】 実施形態の出力のガラスアンテナのパターン
の例並びに配置状態を示す図。
【図5】 第1実施形態〜第3実施形態のアンテナ装置
のフロントガラスに設けられるVICS用アンテナのパ
ターンの例を示す図。
【図6】 VICS用のアンテナを車両のサイドガラス
に設けたときのアンテナパターンを示す図。
【図7】 第1実施形態,第2実施形態のアンテナ装置
用の受信装置の構成を示す図。
【図8】 第1実施形態にかかるアンテナの配置を説明
する図。
【図9】 第2実施形態の原理を説明する図。
【図10】 第2実施形態に用いられる受信装置の構成
を示す図。
【図11】 第3実施形態のカット手段の1形態を示す
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重田 一生 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−248026(JP,A) 特公 平2−20004(JP,B2) 特公 平2−18761(JP,B2) 実公 平3−39957(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/32 H01Q 1/22 H04B 1/06 H04B 1/18

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通する受信帯域を有する少なくとも2
    つの受信装置を備えた車両のための車載用アンテナ装置
    であって、 前記少なくとも2つの受信装置の各々が、互いに異なる
    サービス情報信号を受信するために、それぞれの専用ア
    ンテナを有し、 1つの受信装置の局部発振器からの出力が他の受信装置
    の受信に影響を与えないように、車両のルーフを挟ん
    で、前記少なくとも2つの受信装置のうち1つの受信装
    置の前記専用アンテナは車両の前部に取り付けられ、他
    の1つの受信装置の前記専用アンテナは車両の後部に取
    り付けられていることを特徴とする車載用アンテナ装
    置。
  2. 【請求項2】 共通する受信帯域を有する少なくとも2
    つの受信装置を備えた車両のための車載用アンテナ装置
    であって、 前記少なくとも2つの受信装置の各々が、互いに異なる
    サービス情報信号を受信するために、それぞれの専用ア
    ンテナを有し、 1つの受信装置の局部発振器からの出力が他の受信装置
    の受信に影響を与えないように、前記少なくとも2つの
    受信装置のうち1つの受信装置の前記専用アンテナ
    他の1つの受信装置の前記専用アンテナとは、互いの
    向特性の比較的悪い方向に配置して車両に取り付けられ
    ていることを特徴とする車載用アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 共通する受信帯域を有する少なくとも2
    つの受信装置を備えた車両のための車載用アンテナ装置
    であって、 前記少なくとも2つの受信装置の各々が、互いに異なる
    サービス情報信号を受信するために、それぞれの専用ア
    ンテナを有し、 1つの受信装置の局部発振器からの出力が他の受信装置
    の受信に影響を与えないように、車両のルーフを挟ん
    で、前記少なくとも2つの受信装置のうち1つの受信装
    置の前記専用アンテナは車両の前部に取り付けられ、他
    の1つの受信装置の前記専用アンテナは車両側部に取り
    付けられていることを特徴とする車載用アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2つの受信装置の受信帯
    域はFM帯域であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載の車載用アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも2つの受信装置のうち1
    つの受信装置はFM多重通信電波を受信することを特徴
    とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の車載用
    アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 前記FM多重通信電波を受信する方の受
    信装置は交通情報を受信することを特徴とする請求項5
    に記載の車載用アンテナ装置。
  7. 【請求項7】 前記車載用アンテナ装置は、ガラスアン
    テナであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    に記載の車載用アンテナ装置。
  8. 【請求項8】 共通する受信帯域を有し、互いに異なる
    サービス情報信号を受信するために各々の専用アンテナ
    を有する少なくとも2つの受信装置を備えた車両のため
    車載用アンテナ装置の設定方法であって、 1つの受信装置の局部発振器からの出力が、他の受信装
    置の受信に影響を与えないように、車両のルーフを挟ん
    で、 前記少なくとも2つの受信装置のうち1つの受信装置の
    前記専用アンテナは車両の前部に取り付け、 他の1つの受信装置の前記専用アンテナは車両の後部
    は側部に取り付けることを特徴とする車載用アンテナ装
    置の設定方法。
  9. 【請求項9】 共通する受信帯域を有し、互いに異なる
    サービス情報信号を受信するために各々の専用アンテナ
    を有する少なくとも2つの受信装置を備えた車両のため
    車載用アンテナ装置の設定方法であって、 1つの受信装置の局部発振器からの出力が、他の受信装
    置の受信に影響を与えないように、 前記少なくとも2つの受信装置のうち1つの受信装置の
    前記専用アンテナ、他の1つの受信装置の前記専用
    ンテナとは、互いの指向特性の比較的悪い方向に配置し
    て車両に取り付けることを特徴とする車載用アンテナ装
    置の設定方法。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも2つの受信装置の受信
    帯域はFM帯域であることを特徴とする請求項8または
    請求項9に記載の車載用アンテナ装置の設定方法。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも2つの受信装置のうち
    1つの受信装置によってFM多重通信電波を受信するこ
    とを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記
    載の車載用アンテナ装置の設定方法。
  12. 【請求項12】 前記FM多重通信電波を受信する方の
    受信装置によって交通情報を受信することを特徴とする
    請求項11に記載の車載用アンテナ装置の設定方法。
  13. 【請求項13】 前記車載用アンテナ装置は、ガラスア
    ンテナであることを特徴とする請求項8乃至請求項12
    のいずれかに記載の車載用アンテナ装置の設定方法。
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