JP2529283B2

JP2529283B2 - 車載電装装置

Info

Publication number: JP2529283B2
Application number: JP62187796A
Authority: JP
Inventors: 龍昭谷口; 栄志平田
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1987-07-29
Filing date: 1987-07-29
Publication date: 1996-08-28
Anticipated expiration: 2011-08-28
Also published as: JPS6432726A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は無線送受信通信を行う送受信装置と、他の無
線受信装置とを併載する車両の車載電装装置に関するも
のである。

（従来の技術）近年の無線通信技術及び半導体技術の発達に伴ない、
無線通信機器の性能も上がり、また無線通信機器もます
ます小型化、高性能化が進んできている。

このため、AM,FM放送受信機の他に、例えば、テレビ
放送受信機もますます小型・高性能化が進んでおり、共
に自動車に搭載されてきている。そして、これらの装置
においても、常時良好な受信状態を確保するため、それ
ぞれに複数のアンテナを備え、最良の受信状態のアンテ
ナを選択するいわゆるダイバシテイを採用してきてい
る。

更に、この他にも車載用の電話装置（自動車電話装置
等）も装備されてきている。例えば特開昭60−69920号
は自動車電話の特質を考慮して、運転中においても安全
に通話ができるようにするため、受信内容をスピーカよ
り出力する構成となっている。

（発明が解決しようとする問題点）しかし、自動車電話装置はかなり強度の電波を放射す
るものであるため、この自動車電話装置用のアンテナと
近接した他のテレビ受像機用アンテナ等がある場合に
は、電話装置より放射された電波が自車に併載されたこ
のテレビ受像機用アンテナ等に混入してしまい、特に受
信している放送電波が弱い場合等は、受信障害を起こし
テレビ画面が見難い状態となることがあつた。

これは、テレビ放送の受信電波が弱い場合等で受信環
境が十分でない時、特に、自動車電話装置の通信周波数
とテレビ放送の割当て周波数の近い場合（例えば広島地
方では電話用通信周波数は900MHz、UHFテレビ放送が870
MHzのものがある）、電話装置よりの強度の電波の放射
の影響がテレビに波及し、テレビ画面が乱れたり、音声
が乱れたりするためである。

これはダイバシテイを採用していても、自動車電話に
より送信していない場合にはこの自動車電話装置よりの
悪影響はなく、送信により初めて自動車電話装置よりの
影響がでるため、それまでの受信状態がよい場合には自
動車電話用アンテナに近傍したアンテナを選択してしま
い、自動車電話よりの送信があつた時にはその影響が避
けられなかつた。

（問題点を解決するための手段及び作用）本発明は上述の問題点を解決することを目的として成
されたもので、無線電話使用時にテレビ受像機等の他の
無線装置に与える影響を最小限に抑えることのできる車
載電装装置を提供することを目的とする。本発明に係る
一実施例はこの目的を達成する一手段として以下の構成
を備える。

即ち、使用中の自動車電話用アンテナに近傍したアン
テナを、ダイバシテイの対象より除外することにより、
良好な受信状態の確保できる車載電装装置を提供でき
る。

（実施例）以下、図面を参照して本発明に係る一実施例を詳細に
説明する。

第１図は本発明に係る一実施例のブロツク構成図であ
り、図中11〜14はそれぞれテレビ放送受信用の＃１〜＃
４アンテナ31〜34に接続されたチユーナ検波部Ａ〜Ｄで
あり、チユーナ部の他公知の中間周波増幅回路、映像検
波回路により構成されている。そしてこれらのチユーナ
検波部Ａ〜D11〜14からは、該チユーナ検波部Ａ〜D11〜
14で受信され選択されたチヤンネルの受信電界強度等の
受信状態信号35〜38が出力され、切換制御部16に送られ
る。切換制御部16では後述する条件により切換回路15を
制御してチユーナ検波部Ａ〜D11〜14のうちのどれか１
つを選択し、該選択したチユーナ検波部よりの受信信号
を映像増幅部17に送る。映像増幅部17では入力される受
信映像検波信号を増幅し、音声信号を音声増幅検波部18
に出力し、音声増幅検波部18は入力信号を中間周波増幅
し、FM検波する。そして検波信号は低周波増幅部19に出
力され、ここでスピーカ20よりの出力レベルに増幅さ
れ、音響出力される。

一方、映像増幅部17は、輝度信号、搬送色信号等を色
信号復調部21に出力し、ここでカラーバースト信号は位
相検波され、帯域増幅された搬送色信号に従つて色復調
され、輝度信号とともに色ドライバ22に出力される。色
ドライバ22ではR,G,B信号にわけて増幅し、CRT等で構成
される表示部25に出力する。また、同時に映像増幅部17
は同期信号を同期分離部23に出力し、同期分離部で垂直
同期信号と水平同期信号とに分離され、変更増幅部24で
増幅変更され、表示部25に送られる。表示部25では、こ
れらの信号に従つて受信画像信号を表示画面上に表示す
る。

これらの各構成は一般的なカラーテレビジヨン受信機
の構成であり、詳細な動作説明は省略する。

また、自動車には同時に自動車電話装置も搭載されて
おり、自動車電話装置は以下の構成よりなる。

電話装置は、電話使用検出部51による電話の使用検出
により起動される構成となつており、本実施例では電話
使用検出部51はスピーカ46及びマイクロホン47を具備す
るハンドセツト70がオフフツクされたことを検出すると
電話装置の使用と判断している。しかし、電話の使用の
検出はこれに限るものではなく、後述する電話発呼制御
に伴うアンテナ65又は66からの電波の放射を検出し、こ
れにより電話の使用と検出してもよい。電話使用検出部
51は電話の使用を検出すると、使用検出信号55を切換回
路部43に出力する。

当該電話機より相手先を発呼するときには、ハンドセ
ツト70をオフフツクし、電話番号出力部52の不図示のプ
ツシユボタン等より発呼先電話番号を入力する。電話番
号出力部52は入力に従つた電話番号信号をFM変調部49、
増幅回路50を介して切換回路部43に送出し、アンテナ＃
１（65）又はアンテナ＃２（66）から出力する。局側で
これを受信し、所望の発呼先を呼び出して接続状態とす
る。

一方、相手先（発呼先）よりの通話情報信号は、交換
局より無線電波として送られ、受信アンテナ65及び66で
受信される。この受信信号は高周波増幅、周波数変換、
中間周波増幅、FM検波の各部より構成されるチユーナ検
波部X41及びY42で選択増幅して検波され、切換回路部43
に出力される。また、チユーナ検波部X41及びX42は同時
に電界強度等の受信状態信号61又は62を出力する。切換
回路部43はこのチユーナ検波部よりの受信状態信号を受
取り、どのチユーナ検波部が受信状態が良いかを調べ
る。そして受信状態の一番良いチユーナ検波部を選択
し、選択したチユーナ部よりの受信信号を復調部44に出
力する。復調部44では選択された検波信号を必要に応じ
て復調し、増幅部45で増幅してスピーカ46より音響出力
する。

電話装置のマイクロホン47より入力された音声信号等
は、マイク用アンプ48で増幅され、FM変調部49で変調さ
れ、増幅回路50で増幅され、切換回路部43に送られる。
切換回路部43は選択したアンテナに増幅回路50よりの信
号を送信させる。

なお、電話装置を使用していない場合に被呼がある
と、チユーナ検波部Ｘ及びＹ（41,42）でこの被呼信号
を受信し、復調部44に送られる。そして、被呼検出部53
でこれを検出し、増幅部45を介して呼出し信号を出力す
る。この呼出し信号はスピーカ20より出力しても、不図
示の他のスピーカより出力してもよい。そして、ハンド
セツト70をオフフツクすることにより応答と認識する。

以上の電話装置の発呼処理、及び被呼処理等は公知で
あるので詳細な説明は省略する。

ここで、本実施例においては、テレビ用アンテナのダ
イバシテイ制御に工夫を凝らし、自動車電話装置よりの
発信電波がテレビ受信機側に混入して受信障害を起こす
のを防止している。

即ち、電話使用検出部51が電話の使用を検出すると、
検出信号55を切換回路部43に出力する。これを受けた切
換回路部43では、受信状態の良い方の自動車電話用アン
テナを選択し、この選択したアンテナ切換情報56をテレ
ビ受信機側の切換制御部16に送る。切換制御部16では、
この切換情報56で指定された自動車電話用アンテナに近
傍した（例えば最も近い）テレビ放送受信用アンテナを
ダイバシテイの対象より外し、選択されないよう制御す
る。

本実施例では、テレビ放送受信用アンテナ線31〜34と
自動車電話用アンテナ線65,66は第２図に示す如く配設
されている。

ここでは４ドアセダン車１を例に説明するが、３ドア
車でも、それ以外の車種でも同様である。

比較的全長の大きい車載テレビ用受信専用アンテナ線
＃１（31）はフロントウインドガラス２の上縁部近傍に
配設され、同様のテレビ用アンテナ線＃２（32）はリア
ウインドガラス３の上縁部近傍に配設されている。又、
リアウインドガラス３の両下側端部近傍には自動車電話
用送受信アンテナ線＃１（65）及び＃２（66）が配設さ
れている。また、リアウインドガラス３の裏面（車内
側）等にはこの他に、曇り止め用の複数のヒータ線６が
設けられている。又、テレビ用アンテナ線＃３（33）は
レフトリアサイドクオータ・ウインドガラス５に、テレ
ビ用アンテナ線＃４（34）はライトリアサイドクオータ
・ウインドガラス６にそれぞれ配設されている。

以上の構成を考慮に入れ、上述の切換制御部16は、自
動車電話用送受信アンテナ線＃１（65）が選択されてい
るという選択情報を切換回路部43より受け取つた時に
は、最もこのアンテナ線に近接したテレビ用アンテナ線
＃４（34）をダイバシテイの対象より外し、残りのアン
テナ線＃１（31）〜＃３（33）のうち最も受信状態の良
いアンテナ線を選択するよう制御する。一方、自動車電
話用送受信アンテナ線＃２（66）が選択されている場合
には、最もこのアンテナ線に近傍したテレビ用アンテナ
線＃３（33）をダイバシテイの対象より外し、残りのア
ンテナ線＃１（31），＃２（32），＃４（34）のうち最
も受信状態の良いアンテナ線を選択するよう制御する。
そして自動車電話を使用していない場合には、アンテナ
線＃１（31）〜＃４（34）の全てのアンテナ線をダイバ
シテイの対象とし、このうち最も受信状態の良いアンテ
ナ線を選択するよう制御する。

これらの自動車電話の使用時におけるテレビ用アンテ
ナ線の選択除外は、自動車用アンテナ線の使用情報が来
た時に、対応する除外テレビアンテナのチユーナ検波部
よりの受信状態情報（電界強度信号等）をキヤンセル
し、入力をインヒビツトするよう制御すれば良い。これ
により、当該チユーナ検波部よりの受信状態情報は受信
不良状態と認識され、当該アンテナが選択されることが
ない。これ以外の制御方法としては、ダイバシテイより
除外するアンテナ線に接続されているチユーナ検波部の
電源をオフする方法がある。このように制御することに
より、当該チユーナ検波部よりの受信状態情報は受信不
良状態と認識され、同様にダイバシテイより除外するこ
とができる。

又、本実施例では、ダイバシテイより除外する受信専
用アンテナ線は、使用中の自動車用アンテナ線に最も近
いアンテナ線のみとしても受信障害が発生しなかつたた
め、この最も近いアンテナ線のみを除外したが、アンテ
ナ線の配置が異なる場合等で、他に受信障害を発生する
おそれのあるアンテナ線があれば、当該アンテナ線もダ
イバシテイより除外するよう制御するのが良い。

以上説明した様に本実施例によれば、自動車に搭載し
た電話装置の使用（発呼処理又は着呼に対する応答処
理）時に、使用送受信アンテナに近傍したテレビ受信機
用のアンテナをダイバシテイより除外するため、電話装
置との干渉による受信障害が発生せず、快適な受信状態
が保たれる。

また、アンテナがドアの戸袋内等に収納されることも
ないので、常にアンテナの機能が確保される。

さらに、ダイバシテイより除外するアンテナ線はテレ
ビ放送受信用アンテナとしたが、アマチユア無線用のア
ンテナを対象としても、他の影響のある受信装置用のア
ンテナとしてもよいことはもちろんである。

（発明の効果）以上説明した様に本発明によれば、自動車に搭載した
送受信装置、例えば無線電話装置の使用時に、当該送受
信装置用の送受信アンテナに近接した他の無線受信装
置、例えばテレビ受像機等の受信専用アンテナよりの受
信を制限するため、送受信装置の使用による無線受信装
置の受信障害の発生を防ぐことができ、快適な受信状態
が保たれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る一実施例のブロツク構成図、第２図は本実施例の４ドアセダン乗用車へダイバーシテ
イ方式のアンテナ線の配置例を示す図である。図中、１……自動車、２……フロントウインドガラス、
３……リアウインドガラス、4,5……リアクオータウイ
ンドガラス、11〜14……テレビ用チユーナ検波部、15…
…切換回路、16……切換制御部、17……映像増幅部、18
……音声増幅検波部、19……低周波増幅部、20,46……
スピーカ、21……色信号復調部、22……色ドライバ、23
……同期分離部、24……偏向増幅部、25……表示部、31
〜34……テレビ受信用アンテナ、41,42……自動車電話
用チユーナ検波部、43……切換回路部、44……復調部、
45……増幅部、47……マイクロホン、48……マイク用ア
ンプ、49……FM変調部、50……増幅回路、51……電話使
用検出部、52……電話番号出力部、53……被呼検出部、
65,66……自動車電話用アンテナである。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】無線送受信通信を行う送受信装置と、前記
送受信装置と周波数が近接する周波数の無線を受信可能
な無線受信装置とを併載し、前記両装置の同時使用を可
能とする車両の車載電送装置であつて、前記送受信装置用の少なくとも１つの送受信用アンテナ
と、前記無線受信装置への無線情報を受信する少なくとも２
つの異なった位置に配設された受信用アンテナと、前記受信用アンテナのうち最良の受信状態のアンテナを
選択するアンテナ選択手段と、前記送受信装置の使用を検知する検知手段とを備え、前記アンテナ選択手段は該検知手段の前記送受信装置の
使用検知時には使用されている前記送受信用アンテナ近
傍の受信用アンテナを選択対象より外すことを特徴とす
る車載電装装置。
【請求項２】送受信装置は自動車搭載の無線電話装置を
含むことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の車載
電装装置。
【請求項３】受信装置は放送電波を受信する装置である
ことを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項記載
の車載電装装置。
【請求項４】検知手段は無線電話装置のオフフツクを検
出して使用検出とすることを特徴とする特許請求の範囲
第２項又は第３項記載の車載電装装置。
【請求項５】検知手段は送受信装置の使用に伴う電界強
度の変化を検出して使用検知とすることを特徴とする特
許請求の範囲第１項又は第３項記載の車載電装装置。
【請求項６】受信装置にはテレビジョン受信機が含まれ
ることを特徴とする特許請求の範囲第１項より第４項の
いずれかに記載の車載電装装置。