JP3509998B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents

車両用走行制御装置

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JP3509998B2 JP11461195A JP11461195A JP3509998B2 JP 3509998 B2 JP3509998 B2 JP 3509998B2 JP 11461195 A JP11461195 A JP 11461195A JP 11461195 A JP11461195 A JP 11461195A JP 3509998 B2 JP3509998 B2 JP 3509998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スロットル機構を駆動
して車速を制御する走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の例えばスロットル
バルブなどのスロットル機構の開閉状態を検出するアイ
ドルスイッチなどのスロットル状態検出手段と、車両の
走行速度を検出する車速センサなどの車速検出手段と、
走行制御時に、上記車速センサにて検出された車速と目
標走行速度との偏差および上記アイドルスイッチにて検
出された上記スロットルバルブの開閉状態に基づいて車
速を目標走行速度に一致させるように上記スロットルバ
ルブを駆動するスロットル駆動手段と、を備えた車両用
走行制御装置が考えられている。
【0003】この種の車両用走行制御装置では、例え
ば、スロットルバルブが全閉状態で、かつ目標走行速度
が現在の走行速度とほぼ等しいときに制御を開始する
と、スロットルバルブを所定量開いて走行速度の落込み
を防止するなどの制御を行うことが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の車
両用走行制御装置では、万一アイドルスイッチに異常が
発生してスロットルバルブの開閉を良好に検出できなく
なると、次のような事態が発生する可能性がある。
【0005】例えば、前述のようにスロットルバルブを
所定量開く制御を行うときにスロットルバルブが開いた
ことを検出できないと、スロットル駆動手段はスロット
ルバルブが全閉であると判断してスロットルバルブを開
く方向に駆動し続ける。そして、この制御は車両の走行
速度が上記目標走行速度を超えるまで続けられる場合が
ある。すると、走行速度がオーバーシュートして車両の
乗り心地が低下してしまうのである。
【0006】また、スロットルバルブが閉じていること
を検出できないと、スロットル駆動手段はスロットルバ
ルブが全閉であるにも関わらず、それが開いていると判
断してスロットルバルブを開く方向に駆動しない場合が
ある。すると、車両の走行速度が上記目標速度を下回る
までスロットルバルブが開かれず、走行速度がアンダー
シュートして車両の乗り心地が低下してしまう。
【0007】そこで、本発明は、万一アイドルスイッチ
などのスロットル状態検出手段に異常が発生しても良好
に車両の乗り心地を保持することのできる車両用走行制
御装置を提供することを目的としてなされた。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するために
なされた請求項1記載の発明は、図11に例示するよう
に、内燃機関のスロットル機構の開閉状態を検出するス
ロットル状態検出手段と、車両の走行速度を検出する車
速検出手段と、走行制御時に、上記車速検出手段にて検
出された車速と目標走行速度との偏差、および上記スロ
ットル状態検出手段にて検出された上記スロットル機構
の開閉状態に基づいて、車速を目標走行速度に一致させ
るように上記スロットル機構を駆動するスロットル駆動
手段とを備えた車両用走行制御装置において、上記スロ
ットル状態検出手段が通常ならば少なくとも一度は上記
スロットル機構の開状態を検出する必要がある期間をな
過去のある時点から上記走行制御が指示されるまでの
間に、上記スロットル状態検出手段が上記スロットル機
構の開状態を一度も検出していないとき、上記スロット
ル状態検出手段の異常を検出する異常検出手段を設け、
該異常検出手段が上記スロットル状態検出手段の異常を
検出したとき、上記スロットル駆動手段の作動を禁止ま
たは中止、或いは駆動方法を変更することを特徴とする
車両用走行制御装置を要旨としている。
【0009】請求項2記載の発明は、内燃機関のスロッ
トル機構の開閉状態を検出するスロットル状態検出手段
と、車両の走行速度を検出する車速検出手段と、走行制
御時に、上記車速検出手段にて検出された車速と目標走
行速度との偏差、および上記スロットル状態検出手段に
て検出された上記スロットル機構の開閉状態に基づい
て、車速を目標走行速度に一致させるように上記スロッ
トル機構を駆動するスロットル駆動手段とを備えた車両
用走行制御装置において、上記スロットル状態検出手段
が通常ならば少なくとも一度は上記スロットル機構の閉
状態を検出する必要がある期間をなす過去のある時点か
ら上記走行制御が指示されるまでの間に、上記スロット
ル状態検出手段が上記スロットル機構の閉状態を一度も
検出していないとき、上記スロットル状態検出手段の異
常を検出する異常検出手段を設け、該異常検出手段が上
記スロットル状態検出手段の異常を検出したとき、上記
スロットル駆動手段の作動を禁止または中止、或いは駆
動方法を変更することを特徴とする車両用走行制御装置
を要旨としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】請求項に記載の発明は、上記過去のある
時点が、上記内燃機関のイグニッションスイッチがオン
された時点であることを特徴とする請求項1または2
載の車両用走行制御装置を要旨としている。
【0017】請求項記載の発明は、上記過去のある時
点が、上記車両が停止していた時点であることを特徴と
する請求項1または2記載の車両用走行制御装置を要旨
としている。
【0018】請求項記載の発明は、上記過去のある時
点が、上記車両のブレーキペダルが開放された時点であ
ることを特徴とする請求項1または2記載の車両用走行
制御装置を要旨としている。
【0019】請求項記載の発明は、上記過去のある時
点が、上記車両の車速が所定速度を超えた時点であるこ
とを特徴とする請求項記載の車両用走行制御装置を要
旨としている。
【0020】請求項記載の発明は、上記スロットル駆
動手段が上記スロットル機構を電気的に駆動し、上記過
去のある時点が、上記スロットル駆動手段の電源が投入
された時点であることを特徴とする請求項記載の車両
用走行制御装置を要旨としている。
【0021】
【作用および発明の効果】このように構成された請求項
1記載の車両用走行制御装置では、異常検出手段は、
記走行制御が指示されるまでの間に通常なら少なくとも
一度は上記スロットル機構が開状態となる必要がある期
間をなす過去のある時点から上記走行制御が指示される
までの間に、上記スロットル状態検出手段が上記スロッ
トル機構の開状態を一度も検出していないとき、上記ス
ロットル状態検出手段の異常を検出する。
【0022】ここで、走行制御は通常車両の走行中に行
われる。このため、上記走行制御が指示されるまでの間
に通常なら少なくとも一度は上記スロットル機構が開状
態となる必要がある期間をなす過去のある時点から走行
制御が指示されるまでの間には、スロットル機構の開閉
が行われる。そこで、上記走行制御が指示されるまでの
間に通常なら少なくとも一度は上記スロットル機構が開
状態となる必要がある期間をなす過去のある時点から上
記走行制御が指示されるまでの間に、上記スロットル状
態検出手段が上記スロットル機構の開状態を一度も検出
していないとき、上記スロットル状態検出手段にスロッ
トル機構の開状態を検出できない異常が発生したと判断
するのである。
【0023】そして、異常検出手段がスロットル状態検
出手段の異常を検出したとき、スロットル駆動手段の作
動を禁止または中止、或いは駆動方法を変更する。する
と、その異常が検出されたスロットル状態検出手段の検
出結果に基づき、スロットル機構が非所望に駆動されて
しまうことを良好に防止することができる。
【0024】このため、本発明では、上記異常を良好に
検出して、走行制御時にスロットル機構が開いているに
も関わらず、それが全閉であると判断して、スロットル
機構を開く方向に駆動し続けるのを良好に防止すること
ができる。したがって、万一スロットル状態検出手段に
異常が発生しても良好に車両の乗り心地を保持すること
ができる。また、本発明では、スロットル状態検出手段
の異常を検出するために特別な装置を新たに追加する必
要がない。したがって、装置全体の構成を良好に簡略化
することができる。
【0025】請求項2記載の車両用走行制御装置では、
異常検出手段は、上記走行制御が指示されるまでの間に
通常なら少なくとも一度は上記スロットル機構が閉状態
となる必要がある期間をなす過去のある時点から上記走
行制御が指示されるまでの間に、上記スロットル状態検
出手段が上記スロットル機構の閉状態を一度も検出して
いないとき、上記スロットル状態検出手段の異常を検出
する。ここで、走行制御は通常車両の走行中に行われ
る。このため、上記走行制御が指示されるまでの間に通
常なら少なくとも一度は上記スロットル機構が閉状態と
なる必要がある期間をなす過去のある時点から走行制御
が指示されるまでの間には、スロットル機構の開閉が行
われる。そこで、上記走行制御が指示されるまでの間に
通常なら少なくとも一度は上記スロットル機構が閉状態
となる必要がある期間をなす過去のある時点から上記走
行制御が指示されるまでの間に、上記スロットル状態検
出手段が上記スロットル機構の閉状態を一度も検出して
いないとき、上記スロットル状態検出手段にスロットル
機構の閉状態を検出できない異常が発生したと判断する
のである。
【0026】そして、異常検出手段がスロットル状態検
出手段の異常を検出したとき、スロットル駆動手段の作
動を禁止または中止、或いは駆動方法を変更する。する
と、その異常が検出されたスロットル状態検出手段の検
出結果に基づき、スロットル機構が非所望に駆動されて
しまうことを良好に防止することができる。
【0027】このため、本発明では、上記異常を良好に
検出して、走行制御時にスロットル機構が全閉であるに
も関わらず、それが開いていると判断して、スロットル
機構を開く方向に駆動しなくなるのを良好に防止するこ
とができる。したがって、万一スロットル状態検出手段
に異常が発生しても良好に車両の乗り心地を保持するこ
とができる。また、本発明では、スロットル状態検出手
段の異常を検出するために特別な装置を新たに追加する
必要がない。したがって、装置全体の構成を良好に簡略
化することができる。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】請求項記載の発明では、請求項1または
記載の発明において、上記過去のある時点を、上記内
燃機関のイグニッションスイッチがオンされた時点とし
ている。イグニッションスイッチがオンされた時点で
は、通常スロットル機構は閉状態となっており、また車
両は停止状態である。そして、車両が上記走行制御を指
示可能な走行状態となるためには、少なくとも一度は、
スロットル機構が開状態となる必要がある。すなわち、
この間に、通常なら少なくとも一度づつはスロットル機
構が開状態および閉状態となる必要がある。
【0039】従って、本発明では、請求項1または2
載の異常検出手段による異常検出の確実性を良好に向上
させることができる。また、本発明では、内燃機関の始
動直後から上記異常の検出を行うことができる。
【0040】請求項記載の発明では、請求項1または
記載の発明において、上記過去のある時点を、上記車
両が停止していた時点としている。車両の停止中は、通
常スロットル機構は閉状態となっており、車両が上記走
行制御を指示可能な走行状態となるためには、少なくと
も一度は、スロットル機構が開状態となる必要がある。
すなわち、この間に、通常なら少なくとも一度づつはス
ロットル機構が開状態および閉状態となる必要がある。
【0041】従って、本発明では、請求項1または2
載の異常検出手段による異常検出の確実性を良好に向上
させることができる。また、本発明では、車両の走行開
始直後から上記異常の検出を行うことができる。
【0042】請求項記載の発明では、請求項1または
記載の発明において、上記過去のある時点を、上記車
両のブレーキペダルが開放された時点としている。ブレ
ーキペダルが開放された直後には、アクセルも操作され
ておらず、スロットル機構は閉状態となっているが、そ
の後、アクセルが操作されスロットル機構は開状態とな
る。すなわち、ブレーキペダルが開放された後、通常な
ら少なくとも一度づつはスロットル機構が開状態および
閉状態となる必要がある。
【0043】従って、本発明では、請求項1または2
載の異常検出手段による異常検出の確実性を良好に向上
させることができる。また、本発明では、ブレーキペダ
ルが開放された直後から上記異常の検出を行うことがで
きる。
【0044】請求項記載の発明では、請求項記載の
発明において、上記過去のある時点を、上記車両の車速
が所定速度を超えた時点としている。車速が所定速度を
超えるためには、通常、少なくとも一度はスロットル機
構が開状態となる必要がある。従って、本発明では、請
求項記載の異常検出手段による異常検出の確実性を良
好に向上させることができる。
【0045】請求項記載の車両用走行制御装置では、
請求項記載の発明の構成に加えて、上記スロットル駆
動手段が上記スロットル機構を電気的に駆動し、上記過
去のある時点が、上記スロットル駆動手段の電源が投入
された時点であることを特徴としている。スロットル駆
動手段がスロットル機構を電気的に駆動する場合、スロ
ットル駆動手段の電源が投入された後、走行制御が指示
される。また、走行制御が指示される際には、車速を一
定に保持するためスロットル機構が開状態とされる。す
なわち、スロットル駆動手段の電源が投入されてから走
行制御が指示されるまでの間には、少なくとも一度はス
ロットル機構が開状態となる必要がある。したがって、
本発明では、請求項に記載の異常検出手段による異常
検出の確実性を良好に向上させることができる。
【0046】
【実施例】図1以下に本発明の一実施例について説明す
る。図1に実施例の走行制御装置の全体構成図を示す。
本走行制御装置はガソリンエンジンを搭載した自動車に
電子制御燃料噴射装置EFIと共に搭載される。
【0047】走行制御としての定速走行制御を実施する
クルーズECU1には、イグニッションスイッチ3を介
してバッテリ5が接続されている。このイグニッション
スイッチ3のオン操作により、クルーズECU1に電源
が供給されマイクロコンピュータ8の作動が可能とな
る。またクルーズECU1に内蔵されているアクチュエ
ータ駆動段7には、メインリレー9を介して電源が供給
される。このメインリレー9は定速走行制御用のメイン
スイッチ11が接続され、このメインスイッチ11をオ
ン操作することにより、メインリレー9がオンして、ア
クチュエータ駆動段7に電源が供給され定速走行制御が
可能となる。
【0048】マイクロコンピュータ8は、ROM、RA
M、I/O、バスライン等を備えた通常のマイクロコン
ピュータとして構成されている。このマイクロコンピュ
ータ8には、入力バッファ12を介して、各種センサ、
スイッチ類の信号が入力される。本実施例では、定速走
行制御用のコントロールスイッチ14、ドライバーがブ
レーキペダルを踏んだ場合にオンするストップランプス
イッチ16、スロットルバルブ26(スロットル機構)
のスロットル開度が全閉時にオンするスロットル状態検
出手段としてのアイドルスイッチ18、自動車の速度に
比例した周波数の信号を発生する車速検出手段としての
車速センサ20からの信号を入力している。上記コント
ロールスイッチ14は、セットスイッチ14a、リジュ
ームスイッチ14b、キャンセルスイッチ14cを備え
ている。尚、セットスイッチ14a、リジュームスイッ
チ14bおよびキャンセルスイッチ14cは、押圧して
いる状態のみでオンとなり、押圧を解除すると直ちにオ
フとなるタイプのスイッチである。
【0049】マイクロコンピュータ8は、これら各種セ
ンサ、スイッチ類の信号に基づいてROM内に格納され
ているプログラム命令を順次実行し、必要に応じて、ア
クチュエータ駆動段7に対して駆動命令を出力してい
る。アクチュエータ駆動段7は、アクチュエータ22を
駆動するための駆動回路であり、マイクロコンピュータ
8からの駆動命令に応じてアクチュエータ22の内部に
備えられたモータ22aとクラッチ22bとに、駆動命
令に対応する駆動出力を実行している。例えば、モータ
22aはアクチュエータ駆動段7の出力により正転・逆
転およびその回転速度がコントロールされる。またクラ
ッチ22bにアクチュエータ駆動段7の出力により通電
されると、モータ22aの回転がエンジン24のスロッ
トルバルブ26に伝達される。このことによりマイクロ
コンピュータ8はエンジン24の駆動力を調節すること
ができ、その結果、車両の速度を制御することが可能と
なっている。すなわち、アクチュエータ駆動段7,マイ
クロコンピュータ8,およびアクチュエータ22はスロ
ットル駆動手段に相当する。
【0050】また、周知の構成として、アクセルペダル
28もその踏み込み量がスロットル開度に連動するよう
に、アクセルペダル28とスロットルバルブ26とが連
結されている。尚、アクセルペダル28の踏み込み動作
と、クラッチ22bでスロットルバルブ26に連結した
状態のモータ22aの回転動作とは、それぞれ独立して
動作可能であるが、両者の動作の内、スロットル開度の
大きい方がスロットルバルブ26の回転に反映する。し
たがって、モータ22aがスロットルバルブ26を全閉
にするように回転していても、アクセルペダル28が踏
み込まれていれば、アクセルペダル28の踏み込み量に
対応したスロットル開度となる。逆に、アクセルペダル
28を踏み込んでいなくても、モータ22aがスロット
ルバルブ26を開ける方向に回転していれば、モータ2
2aの回転に応じたスロットル開度となる。このような
構成は良く知られているので詳細な説明は省略する。
【0051】上述した走行制御装置以外に、本実施例に
は電子制御燃料噴射装置(EFI)30が備えられてい
る。この電子制御燃料噴射装置30はエンジン24への
負荷等に応じて必要な量の燃料を演算し、インジェクタ
32から燃料を吸入空気内に供給している。更に電子制
御燃料噴射装置30は、所定の燃料カット条件、ここで
は走行中にアイドルスイッチ18がオンされてその状態
が所定時間(例えば500msec)継続する条件で燃
料カット制御も実施している。
【0052】次に上記マイクロコンピュータ8にて実行
される定速走行制御処理について、図2以降のフローチ
ャート等に基づいて説明する。図2に示した定速走行制
御処理は、イグニッションスイッチ3のオン操作によ
り、クルーズECU1のマイクロコンピュータ8に電源
が供給されると、制御周期T(例えば48msec)毎
に行われるもので、演算された車速およびスイッチ入力
等から出力デューティ(%)を求め、T×デューティ/
100の間、アクチュエータ22のモータ22aに通電
する処理である。
【0053】まず、車速センサ20の信号の周期を読み
込み、現在の車両速度(車速:Vn)を算出する(ステ
ップ101)。次にコントロールスイッチ14、ストッ
プランプスイッチ16およびアイドルスイッチ18の各
スイッチ入力のオン−オフ判定をする(ステップ10
2)。次にメインリレー9のオンを判定する(ステップ
103)。これは、メインリレー9がオンしていない時
は、アクチュエータ駆動段7への電源が供給されていな
いので、定速走行制御に移行できないようにするためで
ある。メインリレー9がオンされていないときは、デュ
ーティ演算等の処理をせずに制御周期をそのまま終了
し、次の制御周期が始まるまで待機する。
【0054】メインリレー9がオンしていれば、次に定
速走行制御中か否かを判定する(ステップ104)。こ
の処理以降でコントロールスイッチ14の入力内容に基
づいて実行される制御を決定する。ステップ104の判
定で制御中でない場合には次にセット・リジューム処理
(ステップ200)を実行する。この処理は、定速走行
制御のセットを判定する処理である。セットとは、定速
走行制御していない状態で、セットスイッチ14aを押
すことにより、その時の車速Vnを取り込ませ、その車
速Vnを目標車速Vtおよび記憶車速Vmに設定させて
定速走行制御を行わせることである。尚、このステップ
にて実行されるリジューム処理については後に詳述す
る。
【0055】セット・リジューム処理(ステップ20
0)の詳細を図3に示す。本処理では、まず、イグニッ
ションスイッチ3がオン操作されてから一度でもアイド
ルスイッチ18のオフ状態を検出しているか否かを判定
する(ステップ201a)。ここで、本実施例では、図
2の処理とは別個に実行されるオフ状態検出処理で次の
ような処理を実行している。この処理は、イグニッショ
ンスイッチ3のオン操作によってクルーズECU1のマ
イクロコンピュータ8に電源が供給されるとオフ状態検
出フラグFOFFをオフした後所定周期毎に実行され、
図10に例示するように、アイドルスイッチ18のオフ
状態を検出したか否かを判断し(ステップ701)、非
検出時にはそのまま終了し、検出時にはそのオフ状態検
出フラグFOFFをオンする(ステップ702)処理で
ある。
【0056】図3に戻って、そこで、ステップ201a
ではオフ状態検出フラグFOFFを参照して、それがオ
ンであれば肯定判定してステップ201bへ移行し、オ
フであれば否定判定してそのまま終了し、次の制御周期
が始まるまで待機する。定速走行制御は通常車両の走行
中に行われる。このため、イグニッションスイッチ3が
オン操作されてから定速走行制御が指示される(メイン
スイッチ11が操作される)までの間には、アクセルペ
ダル28が踏み込まれて少なくとも一度はスロットルバ
ルブ26が開状態となると考えられる。そこで上記処理
では、始動後アイドルスイッチ18が一度もオフ状態に
なっていない間に定速走行制御が指示されたときは、ア
イドルスイッチ18が異常であるか、誤って定速走行を
指示したものとして、後述の定速走行制御への移行を禁
止するのである。すなわち、ステップ201aは異常検
出手段および異常判断手段に相当する処理である。
【0057】また、オフ状態検出フラグFOFFがオン
であってステップ201b以降の処理へ移行すると、セ
ットスイッチ14aのオンを判定し(ステップ201
b)、セットスイッチ14aがオンされていれば、直前
のステップ101で演算されている車速Vnを目標車速
Vtおよび記憶車速Vmに設定し、クラッチ22bをオ
ンしてモータ22aの回転がスロットルバルブ26に連
動するようにし、更にセットフラグFSETをオンする
(ステップ202)。そして更にセット時の車速落ち込
み防止のためのふかし制御の初期化処理(ステップ20
3)を行っている。
【0058】セット時の車速落ち込みとは、セット直後
にはアクチュエータ22のモータ22aは全閉位置にあ
り、この位置から定速走行が可能なスロットル開度まで
回転するのに遅れが生じ、車速が一時的に落ち込むこと
をいう。これを防止するため、セット直後に、一時的に
アクチュエータ22のモータ22aを開側に駆動してい
る。この駆動する量を算出するのがセット時ふかし初期
化処理(ステップ203)である。
【0059】図5にセット時ふかし初期化処理(ステッ
プ203)の詳細フローチャートを示す。まずモータ2
2aを開側に駆動する量PULL(定速走行制御処理中
で繰り返される回数に該当する)を、次の式1で示され
るように、記憶車速Vmの関数として求められる量f
(Vm)と、所定値IDLの和として算出する(ステッ
プ204)。
【0060】
【数1】 PULL←f(Vm)+IDL … (式1) 尚、所定値IDLはアクチュエータ22のリンク系、ス
ロットルリンク系などの遊び量に該当する。
【0061】次に後述する量PULLINTをゼロクリ
アし(ステップ205)、更に後述するフラグFPID
Lをオフして(ステップ206)、セット時ふかし初期
化処理(ステップ203)を終了する。次に、ふかし制
御中であることを意味するフラグFPULLをオンする
(ステップ207)。したがって、次のふかし制御中の
判定、即ちフラグFPULLのオン判定(ステップ10
5)では、肯定判定されて、ふかし制御(ステップ30
0)が実行される。
【0062】ふかし制御の詳細を図6に示す。ステップ
200の処理で最初にセットしたときにアイドルスイッ
チ18がオンしているということは、現在のアクチュエ
ータ22のモータ22aの開度が、まだ遊びの位置にあ
り、スロットルバルブ26としては全閉位置にあること
を意味する。
【0063】したがって、まずアイドルスイッチ18の
オン判定(ステップ301)をして、オンであればふか
し制御中にアイドルスイッチ18のオンを検知したこと
を示すフラグFPIDLをオンし(ステップ302)、
次にアクチュエータ22が開側に高速に駆動するよう固
定デューティ(高速駆動として、例えばデューティ95
%)を出力デューティとしている(ステップ303)。
このとき、更に、出力した固定デューティの回数をカウ
ンタPULLINTでカウントしている(304)。し
たがってデューティ出力処理(ステップ106)では、
例えばデューティ95%で高速にモータ22aが開側へ
回転し、遊び分の回転を迅速に解消させる。
【0064】次の制御周期で、再度、ステップ101か
ら処理が開始すると、ステップ102,103を経た
後、定速走行制御中となっているのでステップ104で
は肯定判定されて、キャンセルスイッチ14cのオン判
定(ステップ108)とストップランプスイッチ16の
オン判定(ステップ109)とがなされるが、共にスイ
ッチオフであるので否定判定されて、アクセル・コース
ト処理(ステップ400)に移る。
【0065】アクセル・コースト処理(ステップ40
0)の詳細を図4に示す。まずセットスイッチ14aの
オン判定(ステップ401)が行われ、このときオンで
あっても次にセットフラグFSETのオン判定(ステッ
プ402)が行われるが、既にセット・リジューム処理
のステップ202にてセットフラグFSETはオンとさ
れているので、肯定判定されてステップ400からステ
ップ105の判定がなされる。いまだフラグFPULL
はオンであるので、再度ステップ300の処理が実行さ
れる。また、ステップ401でセットスイッチ14aが
押圧されていないと否定判定されて、次にステップ40
3で後述するリジューム制御中か否かが判定され、ステ
ップ407でリジュームスイッチ14bのオン判定がな
され、ステップ408にてフラグFACC,FCOAが
判定されるが、いずれも否定判定され、更にフラグFS
ETはオフされて(ステップ409)、ステップ400
からステップ105の判定がなされる。いまだフラグF
PULLはオンであるので、再度ステップ300の処理
が実行される。ふかし制御(ステップ300)では、前
述したごとくアイドルスイッチ18がオンである限り
(ステップ301)、遊びを解消して実質的な開度を早
期に実現するため、高速に開方向へスロットルバルブ2
6を回転させるデューティ設定処理(ステップ303)
が行われ、この処理の繰り返し回数がカウンタPULL
INTにカウントされる(ステップ304)。
【0066】その後、アイドルスイッチ18がオフする
と、ステップ301から次にFPIDLのオン判定(ス
テップ305)に移行する。前回までの制御周期にてス
テップ302でフラグFPIDLはオンしているので、
次に今までの固定デューティ出力回数を表すカウンタP
ULLINTの値を、スロットルバルブ26の遊びを表
す変数(アイドル遊び量)IDLに入力する(ステップ
306)。そして、次の式2に示すように、記憶車速V
mとアイドル遊び量IDLとに基づいて、ふかし用の開
側駆動量PULLを再度計算する(ステップ307)。
【0067】
【数2】 PULL←f(Vm)+IDL … (式2) 次に、フラグFPIDLをオフし(ステップ308)、
カウンタPULLINTのカウントアップがなされ(ス
テップ309)、開側デューティが95%に設定され
(ステップ310)、PULLINT≧PULLが判定
される(ステップ311)。最初はPULLはPULL
INTよりも、f(Vm)−1だけ大きいので、ステッ
プ311では否定判定され、次のステップ106の処理
で、スロットルバルブ26はデューティ95%で高速に
開側へ制御される。したがって、PULLINT<PU
LLである限り(正確にはPULLINT=PULLま
で)、スロットルバルブ26は高速に開側へ回転され、
スロットル開度が急速に開いて行くことになる。即ち、
迅速にエンジン出力を、ステップ202にて設定された
記憶車速Vmを実現するために上昇させ、記憶車速Vm
を達成するスロットル開度をアクチュエータ22が実現
するまでの期間における車速の落込みを極力抑えてい
る。
【0068】PULLINTのカウントアップ(ステッ
プ309)により、PULLINT≧PULLとなれ
ば、ステップ311にて肯定判定されて、フラグFPU
LLがオフされる(ステップ312)。このことによ
り、次の制御周期でステップ105では否定判定され
て、デューティ演算処理(ステップ500)がなされ
る。
【0069】デューティ演算処理(ステップ500)の
詳細を図7に示す。まず、進角車速であるスキップ車速
(Vsk)を、現在の車速Vnとスキップ時間Tskに
車速微分値(実際にはVnと4制御周期前の車速Vn-4
の差を4制御周期時間で割って求める)に基づき、次の
式3のように求める(ステップ501)。
【0070】
【数3】 Vsk←Vn+Tsk×(Vn−Vn-4)/4T … (式3) 即ち、Vskは、Tsk後の車速を予測した値である。
次に、ステップ504の処理に移り、図9に示すマップ
Gに従って、目標車速Vtからスキップ車速Vskを減
算した偏差(Vt−Vsk:km/h)から、モータ2
2aを駆動するためのデューティDUTYが算出され
る。このデューティDUTYが高いほどモータ22aの
回転速度は高速となり、スロットルバルブ26は高速に
回転される。これを数式で表すと、次の式4のごとくで
ある。
【0071】
【数4】DUTY←G(Vt−Vsk) … (式4) 尚、スロットル開側は縦軸の上部に、スロットル閉側は
縦軸の下部に記載されている。その最高値は例えば共に
デューティ95%と設定されている。また不感帯が偏差
1未満から−1を越える領域までの間に設けられてい
る。この不感帯はモータ22aへの出力をデューティD
UTY0%とすることにより、スロットル開度を変更し
ない状態である。これは、アクチュエータ22のモータ
22aへの駆動出力が煩雑になるのを防ぐためである。
【0072】上述のようにマップGが設定されているこ
とにより、Vt−Vsk≧1では、偏差が大きくなるほ
ど95%を上限として開側への出力デューティが増加す
る。即ち、偏差が大きいほど、スロットル開度が速く大
きくされる。またVt−Vsk≦−1では、偏差が小さ
くなるほど95%を上限として閉側への出力デューティ
が増加する。即ち、偏差が小さいほど、スロットル開度
が速く小さくされる。
【0073】以後、条件が変更されない限り、ステップ
101,102,103,104,108,109,4
01,403,407,408,409,105,50
1,504,106の処理が各制御周期毎に繰り返し実
行され、車速Vnが目標車速Vtとなるようにフィード
バック制御され、定速走行制御が実現される。
【0074】次にキャンセルについて説明する。キャン
セルとは、定速走行制御中にコントロールスイッチ14
のキャンセルスイッチ14cが押されたとき(ステップ
108)、或いはブレーキの踏み込みによりストップラ
ンプスイッチ16がオンされたとき(ステップ109)
に、定速走行制御を中止する処理(ステップ600)で
ある。
【0075】キャンセルの詳細を図8に示す。まずクラ
ッチ22bをオフし(ステップ601)、目標車速Vt
をゼロクリアし(ステップ602)、モータ22aに閉
側に連続通電し(ステップ603)しアクチュエータ2
2自身の開度を全閉まで戻す。このとき記憶車速Vmは
ゼロクリアせずそのまま保持する。
【0076】次にリジュームについて説明する。リジュ
ームとは、定速走行制御中でない状態で、記憶車速Vm
が記憶されているときに、リジュームスイッチ14bが
押された場合、車速を現在の車速から記憶車速Vmまで
復帰させるものである。まずステップ104で制御中で
ないと判定されると、次いでステップ200の処理に入
る。イグニッションスイッチ3のオン後アイドルスイッ
チ18のオフ状態を検出しており(FOFF:ON)、
セットスイッチ14aがオフであれば、ステップ201
a,201bで肯定判定し、リジュームスイッチ14b
がオンか否かが判定される(ステップ208)。リジュ
ームスイッチ14bがオンであり、更に記憶車速Vmが
ゼロでなければ、即ち記憶車速Vmの設定がなされてい
れば(ステップ209)、現車速Vnを目標車速Vtに
設定し、クラッチ22bをオンし、リジューム制御中を
示すフラグFRESをオンする(ステップ210)。そ
してステップ105,500,106の処理がなされ
る。
【0077】次の制御周期では、ステップ104では肯
定判定されて、ステップ108,109を経て、ステッ
プ400に入り、そのステップ401では否定判定され
て、リジューム制御中か否かが判定される(ステップ4
03)。即ちフラグFRESのオン判定がなされる。ス
テップ403では肯定判定されて、目標車速Vtが一定
車速Dだけ増加される(ステップ404)。そしてその
目標車速Vtが記憶車速Vmより大きいか否かが判定さ
れる(ステップ405)。Vt≦Vmであれば、次にス
テップ105,500,106の処理がなされる。した
がって、Vt≦Vmである内は、目標車速Vtを少しず
つ上昇させながら、ステップ105,500,106の
処理を実施して、車速Vnを上昇させる。そして、ステ
ップ404での目標車速Vtの上昇の結果、Vt>Vm
となれば、目標車速Vtに記憶車速Vmが設定されフラ
グFRESがオフされる(ステップ406)。
【0078】次の制御周期では、ステップ403で否定
判定され、既にリジュームスイッチ14bは放されてい
るので、次のステップ407のリジュームスイッチ14
bのオン判定で否定判定され、ステップ408のフラグ
FACCまたはフラグFCOAのいずれかのオン判定も
否定判定され、フラグFSETをオフし(ステップ40
9)、次いでステップ105,500,106を実行
し、定速走行制御となる。
【0079】次に、アクセルについて説明する。アクセ
ルとは定速走行制御中にリジュームスイッチ14bが押
されたとき、増速制御をし、その後、リジュームスイッ
チ14bが放された時の車速Vnを目標車速Vtとして
定速走行制御に移行するものである。まず、ステップ1
04の判定で定速走行制御中と判定され、ステップ10
8,109を経てステップ400に入り、ステップ40
1からステップ403に移行し、そのステップ403の
判定でリジューム制御中でないと判定されたとき、リジ
ュームスイッチ14bが押されてオンされていれば、ス
テップ407のリジュームスイッチ14bのオン判定は
肯定判定される。このことにより、目標車速Vtを一定
車速Dだけ増加させ、アクセル制御中を示すフラグFA
CCをオンする(ステップ410)。この後のステップ
500ではD分増加した目標車速Vtを用いて、モータ
22aの駆動デューティを算出し、車速Vnを増加した
目標車速Vtと一致するように制御する。このことによ
り、増速制御が達成される。リジュームスイッチ14b
が押され続けている限り、法定速度等の所定速度を上限
として目標速度Vtは上昇し、車速Vnは増速されてゆ
く。
【0080】アクセル制御を終了するときは、リジュー
ムスイッチ14bを放せば、ステップ407にて否定判
定され、ステップ408ではフラグFACCオンである
ので肯定判定されて、現車速Vnを記憶車速Vmおよび
目標車速Vtに設定し、更にフラグFACC,FCOA
をオフする(ステップ411)。こうして、定速走行制
御に移行する。
【0081】次に、コーストについて説明する。コース
トとは、定速走行制御中にセットスイッチ14aが押さ
れたとき、減速制御をし、その後、セットスイッチ14
aが放されたときの車速Vnを目標車速Vtとして定速
走行制御に移行するものである。まず、ステップ104
の判定で定速走行制御中と判定され、ステップ108,
109を経てステップ400に入り、ステップ401の
判定でセットスイッチ14aがオンしていると判定され
る。既にステップ409にてフラグFSETがオフされ
ているので、ステップ402では否定判定され、モータ
22aを閉側に駆動する固定デューティ出力(例えば3
0%)を実施し、コースト制御中を示すFCOAをオン
する(ステップ412)。そしてステップ106のデュ
ーティ出力の後、次の制御周期に移る。尚、ステップ4
02でフラグFSETのオン判定をするのは、セット操
作中のセットスイッチ14aのオンと、コーストするた
めのセットスイッチ14aのオンとを区別するためであ
る。
【0082】コースト制御を終了するときは、セットス
イッチ14aを放すのでステップ401からステップ4
03,407を経てステップ408に至り、ここでフラ
グFCOAがオンであるので、次にステップ411にて
現車速Vnを記憶車速Vmおよび目標車速Vtに設定
し、更にフラグFACC,FCOAをオフする(ステッ
プ411)。こうして、定速走行制御に移行する。
【0083】上述のようにして定速走行制御が実施され
る。特に本実施例では、アイドルスイッチ18の異常を
検出したとき、定速走行制御を行わないようにしてい
る。アイドルスイッチ18に異常が発生して、そのアイ
ドルスイッチ18がオフ状態とならないとき定速走行制
御を実行すると、常時スロットルバルブ26が全閉であ
ると判断して、所定期間に渡りスロットルバルブ26を
開く方向に駆動し続けてしてしまう恐れがあるが、本実
施例ではこのような事態を良好に防止することができ
る。このため、万一アイドルスイッチ18に異常が発生
しても良好に車両の乗り心地や安全性を保持することが
できる。
【0084】また、本実施例では、イグニッションスイ
ッチ3がオン操作されてからメインスイッチ11などに
より定速走行制御が指示されるまでの間に、一度でもア
イドルスイッチ18のオフ状態を検出しているか否かに
よってアイドルスイッチ18の異常を検出している。こ
のため、アイドルスイッチ18の異常を検出するために
特別な装置を新たに追加する必要がなく、装置全体の構
成を良好に簡略化することができる。
【0085】更に、本実施例ではアクチュエータ22に
スロットル開度センサなどのセンサを取り付けることな
く、アイドルスイッチ18のみによってスロットルバル
ブ26の作動状態を検知している。このため、部品数を
減らして車両の重量および生産コストを低減することが
できる。本実施例では、このようにアイドルスイッチ1
8のみによってスロットルバルブ26の作動状態を検知
する装置においてアイドルスイッチ18の異常を簡単な
構成にして良好に検出することができるので、安全性を
充分に確保しつつ車両の軽量化、低コスト化を図ること
ができる。
【0086】尚、本実施例のようにしてアイドルスイッ
チ18が始動後オフ状態になったか否かによってその異
常を検出する異常検出装置は、定速走行装置以外の用途
にも適用することができる。例えば、本実施例では前述
のように、走行中にアイドルスイッチ18がオンされて
その状態が所定時間継続すると燃料カット制御を行って
いるが、これらの制御に対しても上記検出結果を適用し
てもよい。すると、スロットルバルブ26が開いたにも
関わらずアイドルスイッチ18がオン状態に保持され、
スロットルバルブ26が全閉であると判断して不所望に
燃料をカットしてしまうのなどの事態が発生するのを良
好に防止することができる。
【0087】ここで、定速走行制御は通常車両の走行中
に指示されるので、本実施例のように制御を指示するメ
インスイッチ11が操作されるまでにアイドルスイッチ
18がオフしたか否かによってその異常を検出すること
ができる。このため、特別な条件などを設定することな
く容易に異常を検出することができたが、燃料カット制
御などに上記異常検出装置を適用する場合には、車速が
所定速度に達するまでにオフしたか否かを検出するな
ど、アクセルペダル28が踏み込まれたと推定される所
定の走行状態に達するまでにアイドルスイッチ18がオ
フしたか否かを検出すればよい。このように、適切な条
件を設定すれば、本実施例と同様、簡単な構成にしてア
イドルスイッチ18の異常を検出することができる。
【0088】更に、本実施例ではアイドルスイッチ18
のオフ状態のみを検出しているが、イグニッションスイ
ッチ3が操作された後、アイドルスイッチ18がオン状
態からオフ状態に切り替わったかによってその異常を検
出してもよい。この場合、アイドルスイッチ18がオフ
状態に保持され続ける異常を検出することも可能とな
る。すなわち、通常イグニッションスイッチ3を操作す
る際はアクセルペダル28は踏み込まれておらずスロッ
トルバルブ26は全閉状態となっている。このため、ア
イドルスイッチ18が正常であれば、イグニッションス
イッチ3の操作後、アイドルスイッチ18はオン状態か
らオフ状態に切り替わるのである。この場合、例えば前
述の燃料カット制御では、スロットルバルブ26が所定
時間継続して閉じられたにも関わらずアイドルスイッチ
がオフ状態に保持され、燃料がカットされないなどの事
態が発生することも良好に防止することができる。
【0089】また、前述のように、イグニッションスイ
ッチ3の操作時にはスロットルバルブ26が全閉状態と
なっているので、アイドルスイッチ18の異常は、イグ
ニッションスイッチ3の操作後、一度でもオン状態にな
ったか、或いは、セットスイッチ14aまたはリジュー
ムスイッチ14bにより定速走行制御が指示されるまで
に、オン状態およびオフ状態を各々一度以上検出したか
によって判断してもよい。前者の場合は、アイドルスイ
ッチ18がオン状態とならない異常(いわゆるオフ故
障)を検出することができる。この種の異常が発生した
ときに定速走行制御を実行すると、スロットルバルブ2
6が全閉であるにも関わらず、それが開いていると判断
して、車速がアンダーシュートしてしまう場合がある
が、この種の異常発生時に定速走行制御を禁止すれば、
車速のアンダーシュートによる乗り心地の悪化を良好に
防止することができる。また、後者の場合は、アイドル
スイッチ18がオフ状態とならない異常(いわゆるオン
故障)を検出して上記実施例と同様の効果を得ると共
に、オフ故障を検出して前記効果を得ることができる。
【0090】更に、上記実施例ではアイドルスイッチ1
8の異常が検出されたとき定速走行制御を禁止している
が、異常検出時には制御の方法を変更して問題を回避し
てもよい。例えば、アイドルスイッチ18が異常のとき
(ステップ201a:NO)直接ステップ500へ移行
し、アイドルスイッチ18を使用しない車速のみに基づ
いた制御を実行してもよい。この場合、アイドルスイッ
チ18の異常時にも、若干性能が劣るものの一応定速走
行制御を実行することができる。
【0091】また更に、上記各実施例では、イグニッシ
ョンスイッチ3が操作されてから車両が所定の走行状態
(例えば、定速走行制御を指示可能な状態)に達するま
でのアイドルスイッチ18の状態に基づいて、その異常
を検出または判断しているが、この異常を検出または判
断するための期間は、この他種々に設定することができ
る。
【0092】例えば、車両が停止していた時点から上記
所定の走行状態に達するまでのアイドルスイッチ18の
状態に基づいて、その異常を検出または判断してもよ
い。車両の停止中は、通常スロットルバルブ26は全閉
状態となっており、車両が上記所定の走行状態に達する
ためには、少なくとも一度は、スロットルバルブ26が
開状態となる必要がある。したがって、この期間におけ
るアイドルスイッチ18の状態に基づいて、オン故障の
検出、オフ故障の検出、およびオン故障,オフ故障両方
の検出、の3通りの制御を行うことができる。但し、上
記実施例の場合、エンジン24の始動以後の異常を検出
できるが、本例では、車両の走行開始後の異常を検出で
きる。
【0093】また、ブレーキペダルが開放された時点か
ら上記所定の走行状態に達するまでのアイドルスイッチ
18の状態に基づいて、その異常を検出または判断して
もよい。ブレーキペダルが開放された直後には、アクセ
ルペダル28も踏み込まれておらず、スロットルバルブ
26は閉状態となっているが、その後、アクセルペダル
28が踏み込まれスロットルバルブ26は開状態とな
る。すなわち、ブレーキペダルが開放された後、通常な
ら少なくとも一度づつはスロットル機構が開状態および
閉状態となる必要がある。したがって、この期間におけ
るアイドルスイッチ18の状態に基づいて、オン故障の
検出、オフ故障の検出、およびオン故障,オフ故障両方
の検出、の3通りの制御を行うことができる。但し、本
例では、ブレーキペダルが開放された直後から上記異常
の検出を行うことができる。
【0094】更に、車両の速度が所定速度を超えた時点
から上記所定の走行状態に達するまでのアイドルスイッ
チ18の状態に基づいて、その異常を検出または判断し
てもよい。車両速度が所定速度を超えるためには、通
常、少なくとも一度はスロットル機構が開状態となる必
要がある。したがって、この期間におけるアイドルスイ
ッチ18の状態に基づいて、オン故障の検出を行うこと
ができる。
【0095】また更に、メインスイッチ11によりメイ
ンリレー9がオンした時点から上記定速走行制御が指示
されるまでのアイドルスイッチ18の状態に基づいて、
その異常を検出または判断してもよい。定速走行制御が
指示される際には、車速を一定に保持するためスロット
ルバルブ26が開状態とされる。したがって、この期間
におけるアイドルスイッチ18の状態に基づいて、オン
故障の検出を行うことができる。
【0096】そして、上記いずれの例においても、クル
ーズECU1自体がアイドルスイッチ18の異常を検出
するので、クルーズECU1と他の異常検出用の装置と
を信号線等で接続する必要がなく、また、ポテンショメ
ータ等によってスロットル開度を検出する必要もない。
従って、装置全体の構成を良好に簡略化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の走行制御装置の全体構成図であ
る。
【図2】 上記走行制御装置で実施される定速走行制御
処理のフローチャートである。
【図3】 その内のセット・リジューム処理のフローチ
ャートである。
【図4】 その内のアクセル・コースト処理のフローチ
ャートである。
【図5】 その内のセット時ふかし初期化処理のフロー
チャートである。
【図6】 その内のふかし制御のフローチャートであ
る。
【図7】 その内のデューティ演算処理のフローチャー
トである。
【図8】 その内のキャンセル処理のフローチャートで
ある。
【図9】 車速の偏差からデューティを算出するための
マップである。
【図10】 上記走行制御装置で実施されるオフ状態検
出処理のフローチャートである。
【図11】 本発明の構成を説明するための例示図であ
る。
【符号の説明】
1…クルーズECU 3…イグニッションスイッチ 5…バッテリ 7…アクチュエータ駆動段 8…マイクロコンピュータ 14…コントロールスイ
ッチ 14a…セットスイッチ 14b…リジュームスイッ
チ 14c…キャンセルスイッチ 16…ストップランプ
スイッチ 18…アイドルスイッチ(スロットル状態検出手段) 20…車速センサ(車速検出手段) 22…アクチュ
エータ 22a…モータ 22b…クラッチ 24…エンジン 26…スロットルバルブ(スロット
ル機構) 28…アクセルペダル 30…電子制御燃料噴射装置 32…インジェクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 31/00 F02D 9/02 341 F02D 41/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のスロットル機構の開閉状態を
    検出するスロットル状態検出手段と、 車両の走行速度を検出する車速検出手段と、 走行制御時に、上記車速検出手段にて検出された車速と
    目標走行速度との偏差、および上記スロットル状態検出
    手段にて検出された上記スロットル機構の開閉状態に基
    づいて、車速を目標走行速度に一致させるように上記ス
    ロットル機構を駆動するスロットル駆動手段と、 を備えた車両用走行制御装置において、上記スロットル状態検出手段が通常ならば少なくとも一
    度は上記スロットル機構の開状態を検出する必要がある
    期間をなす 過去のある時点から上記走行制御が指示され
    るまでの間に、上記スロットル状態検出手段が上記スロ
    ットル機構の開状態を一度も検出していないとき、上記
    スロットル状態検出手段の異常を検出する異常検出手段
    を設け、 該異常検出手段が上記スロットル状態検出手段の異常を
    検出したとき、上記スロットル駆動手段の作動を禁止ま
    たは中止、或いは駆動方法を変更する車両用走行制御装
    置。
  2. 【請求項2】 内燃機関のスロットル機構の開閉状態を
    検出するスロットル状態検出手段と、 車両の走行速度を検出する車速検出手段と、 走行制御時に、上記車速検出手段にて検出された車速と
    目標走行速度との偏差、および上記スロットル状態検出
    手段にて検出された上記スロットル機構の開閉状態に基
    づいて、車速を目標走行速度に一致させるように上記ス
    ロットル機構を駆動するスロットル駆動手段と、 を備えた車両用走行制御装置において、上記スロットル状態検出手段が通常ならば少なくとも一
    度は上記スロットル機構の閉状態を検出する必要がある
    期間をなす 過去のある時点から上記走行制御が指示され
    るまでの間に、上記スロットル状態検出手段が上記スロ
    ットル機構の閉状態を一度も検出していないとき、上記
    スロットル状態検出手段の異常を検出する異常検出手段
    を設け、 該異常検出手段が上記スロットル状態検出手段の異常を
    検出したとき、上記スロットル駆動手段の作動を禁止ま
    たは中止、或いは駆動方法を変更する車両用走行制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記過去のある時点が、上記内燃機関の
    イグニッションスイッチがオンされた時点であることを
    特徴とする請求項1または2記載の車両用走行制御装
    置。
  4. 【請求項4】 上記過去のある時点が、上記車両が停止
    していた時点であることを特徴とする請求項1または2
    記載の車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 上記過去のある時点が、上記車両のブレ
    ーキペダルが開放された時点であることを特徴とする請
    求項1または2記載の車両用走行制御装置。
  6. 【請求項6】 上記過去のある時点が、上記車両の車速
    が所定速度を超えた時点であることを特徴とする請求項
    記載の車両用走行制御装置。
  7. 【請求項7】 上記スロットル駆動手段が上記スロット
    ル機構を電気的に駆動し、 上記過去のある時点が、上記スロットル駆動手段の電源
    が投入された時点であることを特徴とする請求項記載
    の車両用走行制御装置。
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