JP3509301B2 - 貫通孔の充填材支持具 - Google Patents

貫通孔の充填材支持具

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JP3509301B2
JP3509301B2 JP15936795A JP15936795A JP3509301B2 JP 3509301 B2 JP3509301 B2 JP 3509301B2 JP 15936795 A JP15936795 A JP 15936795A JP 15936795 A JP15936795 A JP 15936795A JP 3509301 B2 JP3509301 B2 JP 3509301B2
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宏二 竹永
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造体(例えば、床や
天井や壁)に設けられた貫通孔に挿通された長尺体(例
えば、配管やケーブル)の挿通部分の周囲空間で、充填
材を支持自在な貫通孔の充填材支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の貫通孔の充填材支持具と
しては、図8に取付け状態の縦断面を示すように、前記
貫通孔2に嵌入して係止自在なフレームFに、前記貫通
孔2内に充填される前記充填材Jを充填方向前方側で受
止め自在な平板からなる環状支持部20を設けて構成し
たものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした貫通孔の充填
材支持具によれば、前記支持部が平板状の環状部材であ
るために、例えば、耐火貫通部に使用されるような熱膨
張性の充填材が火災の熱によって膨張したときに、前記
支持部が前記充填材の熱膨張力によって変形し、充填材
を効果的に保持し難くなるという場合がある。また、こ
の問題を解消するために前記支持部の板厚を増加させて
補強すれば、当該支持具の重量が増加して、取扱性が低
下するという新たな問題が生じる。さらに、前記支持部
が環状に一体構成してあるから、長尺体を貫通孔に既に
挿通配置させてある状態でその充填材支持具を貫通孔に
設置する場合には、その支持部の挿通孔にわざわざ長尺
体の端部を挿通させて、その充填材支持具を長尺体の長
手方向に沿って設置箇所までずらす必要があり、設置手
間がかかるという問題がある。そこで、本発明の目的
は、上記の問題点を解決し、取扱性を低下させることな
く、大きい充填材支持力を発揮できる貫通孔の充填材支
持具を提供するところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の「貫通孔の充填材支持具」の特徴構成は、構
造体に設けられた貫通孔への充填材の充填方向前方側
で、前記貫通孔内に充填される前記充填材を受止め自在
な環状の支持部と、前記貫通孔の開口部の周囲に係止自
在な環状の係止部とを備え、前記貫通孔の深さ方向に対
応する前記支持部と前記係止部同士を連結する連結部を
設けるとともに、前記支持部を前記充填材の充填方向と
は逆の方向に向かって凹状に湾曲形成し、かつ、前記係
止部の外周縁部に、前記貫通孔に対する蓋部材を係止自
在な被係止部を設け、前記蓋部材が、径方向に分割して
形成してあると共に、分割蓋部材同士を連結固定自在な
蓋連結部を設け、前記蓋部材の外周縁部に、径方向に沿
って内方側に突出させて係止凸部を設け、前記被係止部
を、前記係止凸部を前記蓋部材の離脱方向側で受け止め
る係止面部を設け、前記係止部を挟むように前記両分割
蓋部材同士を合体させて、前記被係止部に前記蓋部材の
前記係止凸部を係止して構成してあるところにある。
尚、前記支持部と前記係止部とを、夫々径方向に分割形
成したり、前記支持部を、着脱自在に形成してあっても
よい。また、前記被係止部に係止自在で、且つ、前記被
係止部に係止させた状態で前記周囲空間を覆う環状の蓋
部材を設けてあることが好ましい。
【0005】
【作用】本発明の「貫通孔の充填材支持具」の前記請求
項1記載の特徴構成によれば、取付固定後の長尺体に押
し込み方向の外力が作用しても、前記充填材の充填方向
とは逆の方向に向かって凹状に形成した支持部が、外力
を充分に負担できる。さらに、前記係止部と前記支持部
とは連結部によってつながっているから係止部・連結部
・支持部は一体的であり、取り扱いやすいので、部品の
一部を紛失することもなく、且つ、部品点数の増加防止
を図れる。また、前記係止部を環状に形成してあること
によって、例えば、取付固定後の長尺体に押し込み方向
の外力が作用しても、外力を、環状の係止部で一丸とな
って応力負担することができ、係止部の変形を抑制でき
る。そして、前記環状の支持部を前記充填材の充填方向
とは逆の方向に向かって凹状に湾曲形成したので、支持
部の厚みを増やさなくても曲げ強度が増加し、充分に外
力に耐えることができ、例えば、耐火貫通部に使用され
るような熱膨張性の充填材が火災によって膨張しても、
充分にその熱膨張力に耐えることが可能となる。また、
たとえ支持部が充填材の膨張力を受けて平たく変形した
としても、その変形に伴って、その支持体で貫通孔壁或
いは長尺体との間隙を塞ぎ易くなり、充填材の漏出をよ
り防ぎ易くなる。さらに、貫通孔に設置した長尺体に外
力が作用した場合にも確実に充填材を支持でき、安定的
な長尺体保持を叶えることができる。そして、前記係止
部に、前記貫通孔に対する蓋部材を係止自在な被係止部
を設けてあるので、前記被係止部に蓋部材を係止させ
て、充填材の熱膨張力に耐えて長尺体の挿通部分の周囲
空間を蓋部材で覆うことが可能となり、その結果、充填
材が熱膨張した際に外部に漏れ出るのを防止し、よっ
て、貫通孔の耐火密封が確実になる。特に、耐火貫通部
に使用されるような熱膨張性の充填材の貫通孔閉塞効果
を確実ならしめ、耐火貫通孔への適応性が向上する。そ
して、前記蓋部材を、径方向に分割して形成してあり、
分割蓋部材同士を連結固定自在な蓋連結部を設けてある
ので、貫通孔に長尺体を挿通させてある状態において
も、長尺体の両側方から分割蓋部材を合わせるだけで手
間をかけずにスピーディーに蓋部材を設置することがで
き、かつ、容易に取り付けることができるようになる。
しかも、蓋連結部によって両分割蓋部材同士を連結固定
することが可能となり、確実な蓋部材の固定が可能とな
るので、貫通孔閉塞効果を更に良好に維持しつつ、作業
性をさらに改善する。さらに、前記蓋部材を構成する
に、蓋本体の外周縁部に、径方向に沿って内方側に突出
させて係止凸部を設け、前記被係止部を構成するに、前
記係止凸部を、前記蓋部材の離脱方向側で受け止める係
止面部を設けてあるので、前記係止部に蓋部材を係止さ
せた状態において、前記係止凸部の離脱方向への移動を
係止面部によって受け止めて蓋部材の離脱を阻止するこ
とができ、蓋部材を前記貫通孔の軸芯方向に沿って離脱
しない状態に確実に取り付けることができる。例えば、
充填材として熱膨張性のものを使用して耐火貫通孔を構
成する場合に、貫通孔から洩れ出す方向に作用する充填
材の熱膨張力を受けた蓋部材が離脱するのを阻止し易く
なり、貫通孔閉塞効果をより確実に維持することが可能
となる。
【0006】尚、前記請求項2に記載の構成とすれば、
分割した前記係止部と前記支持部とは連結部によってつ
ながっていると共に、各分割係止部同士は前記ヒンジ部
を介して連結してあるから、たとえ前記貫通孔に長尺体
を挿通させてある状態であっても、前記係止部同士を開
方向に揺動させておき、開いた部分から前記長尺体を径
方向に沿って受け入れ、後は、ヒンジ部を中心にして前
記係止部同士を閉方向に揺動させるだけで簡単に長尺体
に外嵌させることができる。そして、そのまま、前記係
止部を貫通孔の開口部周囲に係止させることで、貫通孔
に設置することができる。従って、従来のように、長尺
体の端部から挿通させる必要がなくなり、設置作業を迅
速に実施できるようになる。さらに、分割した両係止部
・連結部・支持部は一体的であり、部品の一部を紛失す
ることもなく、且つ、部品点数の増加防止を図れる。
管性や取扱性を向上させることを可能としつつ、設置作
業時期の融通性が向上すると共に、構造体に対する取付
安定性が向上する。また、前記請求項3に記載の構成と
すれば、長尺体を挿通させる支持部の挿通孔部分の寸法
設定及び貫通構内壁に沿う前記支持部の外径を異ならせ
て形成した複数種の支持部を用意しておき、挿通させる
長尺体の外径寸法及び挿入する貫通孔の内径に対応する
支持部を選択して使い分けることができ、前記係止部及
び連結部はそのまま使用しながら、外径寸法の異なる長
尺体及び異なる内径の貫通孔に対応することが可能とな
る。また、前記請求項4に記載の構成とすれば、前記周
囲空間に充填された充填材が露出するのを防止すること
ができ、充填材が光や熱の影響を直接的に受けて劣化す
るのを防止することが可能となる。そして、例えば、耐
火貫通部に使用されるような熱膨張性の充填材を充填し
た場合においても、充填空間の良好な密閉性を確保し
て、例えば、耐火貫通部に使用されるような熱膨張性の
充填材を充填した場合にも、その熱膨張力を蓋部材で受
け止めて、貫通孔への押し込み方向に有効に作用させる
ことができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は、構造体として例えばスラブ1に設けられ
た配管挿通用の貫通孔2に、長尺体として例えば空調配
管Pを挿通させて、貫通孔2の周壁部2aと、空調配管
Pとの間に充填材Jを充填して、防火貫通部を構成して
ある状況を示すもので、前記充填材Jは、本発明の「貫
通孔の充填材支持具」の一例である充填材支持具Sによ
って、前記貫通孔2内に支持されている。前記空調配管
Pは、銅管からなる配管本体13aを発泡樹脂製断熱部
材13bで被覆して形成してある冷媒管13と、ケーブ
ル14とから構成さている。また、前記充填材Jは、例
えば、前記スラブ1で仕切られた上下空間の一方で火災
が発生した場合に、前記貫通孔2を通して上下空間の他
方側へ類焼するのを防止できる防火貫通部を構成するた
めに、熱膨張性を有するパテJ1で構成してある。前記
パテJ1によれば、火災による熱によってパテJ1その
ものが膨張し、仮に、空調配管Pが燃焼したり収縮して
も、その周囲に拡がって隙間を埋めつくし、煙や炎が貫
通孔2を通過しにくいようにすることが可能である。前
記充填材支持具Sは、貫通孔2に挿通された空調配管P
の挿通部分の周囲空間Vで、パテJ1を支持自在に形成
してあり、その分解斜視図を図1に示すが、貫通孔2へ
のパテJ1の充填方向前方側で、パテJ1を受止め自在
な支持部3と、前記貫通孔2の開口部の周囲に係止自在
な係止部6と、前記支持部3と係止部6同士を連結する
連結部5とを備えた金属製のフレームFを設け、前記フ
レームFに取付自在で、取り付けた状態で前記周囲空間
Vを覆う金属製の蓋部材10を設けて構成してある。
尚、同図(イ)はその構成を説明する図、(ロ)は各部
材を組み立てた状態を示す図である。前記支持部3は、
図6に説明用断面図を示すように、環状の、充填材の充
填方向とは逆の方向に向かって凹状に湾曲形成した板金
部材によって形成してあり、径方向に二分割に構成して
ある。このような湾曲した形状にすることによって、前
記支持部3を強化でき、分割してあることによって、長
尺体を貫通孔に挿通後にこの支持具を取付けることを可
能にする。そして、分割した両分割支持部3a同士を合
わせて環状にした状態で、前記周囲空間Vを塞ぐことが
できるように寸法設定してある。また、前記両分割支持
部3a同士の合せ部分は、図に見るように、嵌め合い構
造に構成してあり、径方向に沿って互いを嵌め合うこと
によって、一体的に連結することを可能としてある。こ
のような嵌め合い構造を採用することによって、分割支
持部3aは一体化され、構造上の弱点となる接続部を強
化できる。前記係止部6は、環状の板金部材によって形
成してあり、径方向に二分割に構成してある(図1参
照)。そして、分割した両分割係止部6a,6bは、図
5に示すように、夫々の一端部同士を重ねた状態で鳩目
からなるヒンジ部7を介して揺動自在に連結してある。
また、一方の前記分割係止部6aの他端部には、他方の
分割係止部6bの他端部に設けた切欠部8bに係合する
フック8aを設けてあり、これらフック8aと切欠部8
bとで係合部8を形成している。このように、前記係止
部6を分割してあることによって、空調配管Pを貫通孔
2に挿通後にこの支持具Sを取付けることを可能にする
うえに、前記係合部8を形成してあることによって、前
記両分割係止部6a,6bを確実に一体化でき、取扱を
容易にするとともに、この支持具Sの構造体1への係止
を確実にすることができる。さらに、このフック8aを
前記他方の分割係止部6bの切欠部8bに係合させ、前
記両分割係止部6a,6bの係合部8が重なった状態で
厚み方向に貫通する固定用孔8cを両分割係止部6a,
6bに各別に設けてあり、両分割係止部6a,6bを環
状姿勢に整えて貫通孔2の開口周囲に係止させた状態
で、前記ヒンジ部7の鳩目の孔7a及び前記固定用孔8
cに釘やビス等を挿通させてスラブ1に固定できるよう
にしてある。このようにして予め両孔7a,8cを設け
てあるので、この支持具Sを固定することを容易にす
る。尚、前記一方の分割係止部6aに設けられたフック
8aの先端は、図1(ロ)に示すように閉じた状態でこ
の係止部6をスラブ1に固定する際に、スラブ1によっ
てその係合を解除する方向に押し戻されることがないよ
うに、他方の前記分割係止部6bのスラブ1への係止面
からスラブ1側に突出しないように形成してある。ま
た、前記係止部6の外周縁部には、前記蓋部材10を係
止自在な被係止部9(後述)を設けてある。前記連結部
5は、対応する前記分割支持部3a,3aと前記両分割
係止部6a,6bとにわたって複数設けてあり、それぞ
れ帯金部材によって形成してある。また、この連結部5
と、前記分割支持部3a及び前記両分割係止部6a,6
bとは、その帯金部材の両端部を各別にスポット溶接や
カシメ等を用いて接合してある。こうして、各部材3
a,5,6a,6bを連結してあるので、フレームFは
分割構造でありながら、一体化されており、部品点数の
増加を防ぐとともに、取扱い易くしてある。前記蓋部材
10は、図に示すように底無しの「おわん」をふせたよ
うな形に形成してあり、前記フレームFに係合させた状
態で、前記貫通孔2に挿通させた空調配管Pの束との隙
間を塞ぐことができるように寸法設定して形成してあ
る。こうして、充填材Jを確実に内部空間内に密閉し、
確実に貫通孔2を閉塞できるようにしてある。また、径
方向に二分割に形成してあり、夫々の分割蓋部材10a
には、分割蓋部材10a同士を合体させた状態で連結固
定自在な蓋連結部11を設けてある。前記蓋連結部11
は、一方の分割蓋部材10aから他方の分割蓋部材10
a裏面側に延出する裏当て板部11aと、前記裏当て板
部11aに形成した雌ネジ部11bと、前記両分割蓋部
材10aを、同図(ロ)に示すように合体させた状態で
の前記裏当て板部11aに重なる他方の分割蓋部材部分
に形成されたネジ孔部11cとによって構成してあり、
前記ネジ孔部11cを通して雌ネジ部11bに小ネジ等
を螺合させることによって、両分割蓋部材10a同士を
連結固定することができるようになっている。こうし
て、スラブ1の貫通孔2に空調配管Pを挿通し、フレー
ムFを貫通孔2に取付けた後に、簡単確実に蓋部材10
を前記フレームFに取付けることが可能となる。一方、
蓋部材10の外周縁部には、径方向に沿って内方側に突
出させて係止凸部12を設けてあり、この係止凸部12
を、前記フレームFの被係止部9に係止させることによ
って前記蓋部材10を前記フレームFに取り付けること
ができるようにしてある。これを詳しく説明すると、前
記被係止部9は、前述のように、係止部6の外周縁部に
形成してあって(図2参照)、前記蓋部材10の係止凸
部12を前記蓋部材10の離脱方向側で受け止める係止
面部9aによって構成してある。この係止面部9aは前
記係止部6の裏面部分にあたり、前記係止凸部12が係
止部6の裏面側に位置するようにして両分割蓋部材10
aを合体させることにより、前記蓋部材10の離脱方向
への力が前記蓋部材10に作用しても、前記係止凸部1
2が前記係止面部9aに押し当てられることで移動を阻
止され、離脱防止を図ることができるようになってい
る。因に、前記係止部6は、その裏面部に接合してある
連結部5の厚さ寸法だけスラブ面より浮いた状態に位置
するので、この隙間Cに前記係止凸部12が径方向に沿
って進入することが可能である。この際、仮に前記固定
用孔8cに釘あるいはビスが挿通されていなくても前記
係合部8によって前記係止部6が環状に維持されている
ので、この係止部6への前記蓋部材10の取付けを確実
にできる。こうして、前記蓋部材10で貫通孔2を覆
い、充填材の貫通孔閉塞効果を確実に維持できる。ま
た、前記隙間Cへの係止凸部12の進入を円滑に行える
ように、前記係止部6の外周縁部を上側に傾斜させて形
成し(図2参照)、この傾斜部の下面部分が係止誘導部
9bとなるように構成してある。この係止誘導部9bを
設けることによって、前記隙間Cの開口寸法が広くなっ
て、前記係止凸部12を係入させ易くなると共に、係入
を深める操作に伴って前記係止凸部12は前記係止誘導
部9bに誘導されて前記隙間Cに進入することができ、
たとえ、前記蓋部材10がスラブ1面から少し浮き上が
っていても、前記蓋部材10の前記フレームFへの取付
けを確実にできる。
【0008】本実施例の充填材支持具Sを用いた防火貫
通部の形成方法は、空調配管Pを先に挿通させてある貫
通孔2に、ヒンジ7の周りに揺動させて開いてあるフレ
ームFを、空調配管Pを挟みつけるようにして係合部8
を係合状態にし、係止部6によって係止状態に設置し
(場合によっては、ヒンジ部7の孔7a及び固定用孔8
に釘等を挿通させて、スラブ1にフレームFを固定する
ことも可能、また、空調配管Pを後から挿通させること
も可能)、支持部3上の周囲空間Vへ上からパテJ1を
充填する。そして、予め両分割蓋部材10a夫々の内側
空間にも各別に所定量のパテJ1を充填付着させてお
き、前記空調配管P及び前記係止部6を挟むように前記
両分割蓋部材10a同士を合体させると、前記フレーム
Fの被係止部9に蓋部材10が係止して、前記周囲空間
Vを確実に密閉することができる。このように、本実施
例の充填材支持具Sによれば、貫通孔2への取り付けが
簡単且つ確実に実施することができ、パテJ1を容易に
充填できるうえに、貫通孔2の密閉効果も高く、しか
も、充填してある充填材の熱膨張力に充分に耐え、同時
に、仮に、設置した空調配管Pに外力が作用しても安定
的に対抗することが可能で、確実に貫通孔2内に充填材
Jを保持し、貫通孔2の耐火密閉の目的を充分に果たす
ことが可能となる。
【0009】〔別実施例〕なお、上記実施例に係わら
ず、本発明の「貫通孔の充填材支持具」には、下記の
他、上記実施例に記載した各構成要素・手段と同等の作
用・効果を奏する要素・手段が等しく使用可能である。 〈1〉 前記支持部3の断面形状は、円弧状のものに限
らず、コ字状、〕字状等、充填材の充填方向とは逆の方
向に向かって凹状の断面形状であればよい。このように
平板でない凹状の形状を採用することによって、前記支
持部3は曲げ外力に対して強化される。さらに、前記支
持部3の内周側の開口形状は、その内部に挿通される長
尺体Pの外周に沿うものであれば、前記長尺体Pとの間
隙を小さくでき、充填材Jの下方への洩れ出しを防ぐ効
果はより大きくなるとともに、この支持部3の充填材J
の膨張圧力による変形は、前記断面形状にしてある結
果、前記長尺体Pにより阻害されることになり、より一
層、貫通孔閉塞効果を高めることができる。 〈2〉 前記フレームFは、例えば、前記支持部3を着
脱自在に形成してあってもよく、例えば、図3に示すよ
うに、上述の支持部3に、着脱自在な分離支持部材4を
設けて構成してあってもよい。ここでは、前記実施例に
おける支持部は、この支持部材4を受け止めて支持する
だけのもので、この支持部材4を受けて支持部3を構成
するものであってもよい。前記分離支持部材4は、充填
材の充填方向とは逆の方向に向かって凹状に形成された
環状板金材で形成されている(図7参照)。この支持部
材4は径方向に二分割構成してあり、前記係止部6と同
様に、鳩目からなるヒンジ部4aによって枢支連結して
ある。そして、外周部の所定位置には、前記連結部5が
係入する切欠部4bを設けてある。このように、支持部
3を着脱自在に形成することによって、挿通させる空調
配管Pの外径寸法や形状に合わせた挿通孔を形成した支
持部材を使い分けることが可能となり、挿通させる長尺
体の寸法適応性を向上させることが可能となる。尚、前
記支持部材4の切欠部4bを上方から覆う板金部材から
なる前記支持部材4に沿う支持部補助環状体を設けれ
ば、前記切欠部4bを塞ぐことができ、さらに密閉性が
向上する。この補助環状体も、前記充填材の充填方向と
は逆の方向に向かって凹状に形成されてあれば、強化で
きるとともに、外力によって変形する際にも、貫通孔2
を閉塞するように変形する。前記支持部補助環状体に代
えて、前記切欠部4bのみを塞ぐ補助部材を用いること
も同様の効果がある。 〈3〉 前記フレームFは、径方向に複数分割形成しあ
れば長尺体の挿通後に貫通孔に取付けるとができるの
で、例えば三分割以上の複数分割構成であってもよい。 〈4〉 前記充填材Jは、例えば、パテJ1をシート状
に形成したシートパテを併用してもよく、シートパテに
よれば、パテJ1を充填空間の奥に詰める手間を省くこ
とが可能となる。 〈5〉 また、前記構造体は、先の実施例で説明したス
ラブに限るものではなく、例えば、壁体・天井・梁・柱
等であってもよく、これらを総称して構造体という。 〈6〉 前記長尺体は、例えば、ケーブルや、流体配管
・電線管等の鋼管や樹脂管等であってもよく、先の空調
配管Pを含むこれらを総称して長尺体という。 〈7〉 本発明の貫通孔の充填材支持具は、貫通孔2の
一方側の開口部に設置する他、両方側の開口部に設置す
ることも可能である。
【0010】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の充填材支持具を説明する分解斜視図
【図2】実施例の充填材支持具の設置状況を示す縦断面
【図3】別実施例の充填材支持具を説明する分解斜視図
【図4】別実施例の充填材支持具の設置状況を示す縦断
面図
【図5】実施例の係止部の係合構造を説明する一部縦断
面要部斜視図
【図6】実施例の支持部の計上を説明する一部縦断面要
部斜視図
【図7】別実施例の支持部材の計上を説明する一部縦断
面要部斜視図
【図8】従来例の充填材支持具の設置状況を示す縦断面
【符号の説明】
1 構造体 2 貫通孔 3 支持部 6 係止部 5 連結部 9 被係止部 9a 係止面部 10a 分割蓋部材 11 蓋連結部 12 係止凸部 10 蓋部材 J 充填材 P 長尺体 V 周囲空間
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−77081(JP,U) 実開 昭56−10572(JP,U) 実開 昭63−29325(JP,U) 実開 平2−15169(JP,U) 実開 平6−463(JP,U) 実開 昭53−12598(JP,U) 実開 昭61−88419(JP,U) 実開 昭53−99032(JP,U) 実開 昭55−126081(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造体(1)に設けられた貫通孔(2)
    に挿通された長尺体(P)の挿通部分の周囲空間(V)
    で、充填材(J)を支持自在な貫通孔の充填材支持具で
    あって、 前記貫通孔(2)への前記充填材(J)の充填方向前方
    側で、前記貫通孔(2)内に充填される前記充填材
    (J)を受止め自在な環状の支持部(3)と、前記貫通
    孔(2)の開口部の周囲に係止自在な環状の係止部
    (6)とを備え、前記貫通孔(2)の深さ方向に対応す
    る前記支持部(3)と前記係止部(6)同士を連結する
    連結部(5)を設けるとともに、前記支持部(3)を前
    記充填材(J)の充填方向とは逆の方向に向かって凹状
    に湾曲形成し、 前記係止部(6)の外周縁部に、前記貫通孔(2)に対
    する蓋部材(10)を係止自在な被係止部(9)を設
    け、 前記蓋部材(10)が、径方向に分割して形成してある
    と共に、分割蓋部材(10a)同士を連結固定自在な蓋
    連結部(11)を設けてあり、 前記蓋部材(10)の外周縁部に、径方向に沿って内方
    側に突出させて係止凸部(12)を設け、 前記被係止部(9)に、前記係止凸部(12)を前記蓋
    部材(10)の離脱方向側で受け止める係止面部(9
    a)を設け、 前記係止部(6)を挟むように前記両分割蓋部材(10
    a)同士を合体させて、前記被係止部(9)に前記蓋部
    材(10)の前記係止凸部(12)を係止する 貫通孔の
    充填材支持具。
  2. 【請求項2】 前記支持部(3)と前記係止部(6)と
    を、夫々径方向に分割形成してある請求項1に記載の貫
    通孔の充填材支持具。
  3. 【請求項3】 前記支持部(3)を、着脱自在に形成し
    てある請求項1又は2に記載の貫通孔の充填材支持具。
  4. 【請求項4】 前記被係止部(9)に係止自在で、且
    つ、前記被係止部(9)に係止させた状態で前記周囲空
    間(V)を覆う環状の蓋部材(10)を設けてある請求
    項1から3の何れか一項に記載の貫通孔の充填材支持
    具。
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