JP2021185295A - 水密扉ユニット - Google Patents

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正樹 原
Masaki Hara
広大 前野
Kota Maeno
奏一朗 上田
Soichiro Ueda
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Abstract

【課題】水密扉ユニットにおいて、比較的簡易に施工可能な構成でありながら、壁に扉の取付要素(取付金具および固定リング)を十分な強度で取り付け可能とするとともに、比較的簡素な構成でありながら十分な密封性能を確保する。【解決手段】水密扉ユニットは、取付金具2の鍔22と固定リング3とで壁部1を厚み方向から挟むようにするとともに、固定リング3の内周縁を取付金具2の外周面に接合することにより、取付金具2および固定リング3を壁部1に固定するようになっている。鍔22の外周縁には密封部材(コーキング材6)が設けられており、また、固定リング3の外周縁には密封部材(コーキング材7)が設けられている。扉4の内面における外径側には扉4の内側へ向けて開放する環状溝(44a)が設けられている。この環状溝(44a)内にシールリング5が装着されている。シールリング5は扉4の閉塞時に突条部25の外面25a(段差部26の径方向壁面)に撓んで圧接されるリップ5aを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、水密扉ユニットに関する。
例えば特許文献1には、「建屋内での水の浸入を防ぐエリアの枠の開口部に開閉可能に設置される水密扉1において、コンクリート枠9の外側角部に段差状の拡径部を設け、コンクリート枠9の内周面から前記拡径部の径方向壁面に跨ってL字形の扉枠3を固定し、この扉枠3において径方向に沿う鍔部にヒンジを介して水密扉1を取り付け、水密扉1の内面外周縁にパッキン4を設け、このパッキン4を扉枠3に押し付けることにより水密性を確保する」ということが記載されている。
そして、特許文献1では、「水密扉1を閉塞したときに、水密扉1がコンクリート枠9の前記拡径部内に嵌め入れられることにより、水密扉1の一側部に設けられているカンヌキ5が扉枠3において径方向に沿う鍔部に設けられているカンヌキ受け10に引っ掛けられる」ようになっている。
この特許文献1では、「水密扉1を閉塞したときに、水密扉1がコンクリート枠9の前記拡径部内に嵌め入れられるものの、水密扉1の外面がコンクリート枠9の外面よりも奥に入り込む」ようになっている。
例えば特許文献2には、「壁部Wの出入口10に支持材7が埋め込まれており、壁部Wの出入口10における外側角部に繋止部材8が取り付けられており、支持材7と繋止部材8とが連結部材9で連結されており、これら支持材7と繋止部材8と連結部材9の組立体に枠部材2を内嵌固定し、この枠部材2の開口に扉部材3が開閉可能に設けられており、枠部材2と壁部Wとの間にコーキング材17が充填されている」ということが記載されている。
そして、特許文献2には、「扉部材3の閉塞時に、枠部材2側に設けられている第1止水部材26が扉側凸部32に変形密着されるとともに、扉部材3側に設けられている第2止水部材36が枠側凸部20に変形密着されることにより、枠部材2と扉部材3との間を水密に保持する」ということが記載されている。
この特許文献2では、「扉部材3の閉塞時に、扉部材3が第1、第2縦部21,22の段差部21b内に嵌め入れられるものの、扉部材3の外面が壁部Wの外面よりも外側に少し飛び出して第1横部23の外面と面一になる」ようになっている。
例えば特許文献3には、「仕切壁10の開口10cに扉枠12が係止プレート13とボルト16とを用いて取り付けられており、扉枠12の径方向内向きに突出する保持枠12Dと保持縁12dと取付枠12Aとで囲まれる収納溝12aにパッキン材14が取り付けられている」ということが記載されている。
そして、特許文献3では、「密閉扉11を閉塞したときに、密閉扉11が扉枠12内に嵌め入れられるとともに、扉枠12の固定枠12Bの凸縁11bがパッキン材14に圧接する」ようになっている。
この特許文献3では、「密閉扉11を閉塞したときに、密閉扉11が扉枠12内に嵌め入れられるものの、密閉扉11の表面が仕切壁10の表面よりも表側に少し飛び出して固定枠12Bの外面と面一になる」ようになっている。
特許第5706356号公報 特開2007−23540号公報 実開昭61−150969号公報
上記特許文献1には、L字形状の扉枠をコンクリート製の壁部の内側開口端の縦角部に設けているということが窺えるものの、前記扉枠を前記壁部にどのような形態で固定しているかが不明である。そのため、前記特許文献1からは、比較的簡易に施工可能な構成でありながら、前記壁部に前記扉枠を十分な強度で取り付けることを可能とするという技術思想を窺い知ることはできないし、さらに、そのような構成において比較的簡素な構成でありながら十分な密封性能を確保するという技術思想を窺い知ることはできない。
ちなみに、この特許文献1の前記扉枠を前記コンクリート製の壁部に固定する形態については、一般にアンカーボルトを用いることが考えられる。その場合、一般に前記コンクリート製の壁部の内部に鉄筋が埋め込まれている関係より、前記アンカーボルトを打設する際に前記鉄筋を避けるようにする必要がある等、前記扉枠の設置作業が煩雑になることが懸念される。
また、上記特許文献2では、壁部Wの出入口10に枠部材2を固定するために多数の要素(支持材7、繋止部材8ならびに連結部材9等)が必要になるとともに、その施工に手間がかかることが懸念される。
しかも、特許文献2では、第1止水部材26と第2止水部材36とを枠部材2側と扉部材3側とに振り分けて設けているために、密封のための構成が煩雑になっていることが指摘される。この他、特許文献2では、第1止水部材26と第2止水部材36とを扉側凸部32と枠側凸部20とで押し潰すように変形密着させるようにしているために、扉部材3を閉塞する際に過大な力が必要になることが懸念される。
さらに、上記特許文献3では、仕切壁10の開口10cに扉枠12を取り付けるために、扉枠12の保持枠12bと係止プレート13とで仕切壁10を挟み、ボルト16を係止プレート13のねじ孔から螺合して仕切壁10を貫通させて保持枠12bに押し付けるようにしているが、例えば仕切壁10をコンクリート壁等とする場合には、特許文献3のような構成を採用することができない。
しかも、特許文献3では、固定枠12Bの凸縁11bをパッキン材14に圧接させているだけであるために、仮に密閉扉11の表側の水位が上昇してパッキン材14に作用する圧力が増大するような場合には、パッキン材14が収納溝12aから脱落するおそれがある。
このような事情に鑑み、本発明は、水密扉ユニットにおいて、比較的簡易に施工可能な構成でありながら、壁部に扉の取付要素を十分な強度で取り付け可能とするとともに、比較的簡素な構成でありながら十分な密封性能を確保することを目的としている。
本発明は、壁部の貫通孔に開閉可能に取り付けられる水密扉ユニットであって、前記貫通孔に挿入される筒部を有するとともに一方開口に前記壁部の外面において前記貫通孔の一方開口の外周部位に対向配置される鍔を有する取付金具と、前記壁部の内面に対向配置されるように前記取付金具の筒部の外周面に外嵌されるとともに前記筒部の外周面に内周縁が接合される固定リングと、前記鍔にヒンジ結合されて前記貫通孔の一方開口を開閉可能とするための扉と、を備え、前記筒部および前記鍔の少なくとも一方と前記壁部との間には、密封部材が設けられており、前記取付金具の筒部の内周において外側領域には、前記扉の外面が前記鍔の外面に面一となるように前記扉が嵌まる大きさの段差部が設けられており、この段差部の径方向壁面と前記扉の内面とのいずれか一方には、前記径方向壁面と前記扉の内面との対向間を密封するためのシールリングが取り付けられており、このシールリングは、前記扉の閉塞時に前記径方向壁面と前記扉の内面とのいずれか他方に撓んで圧接されるリップを有している、ことを特徴としている。
この構成では、前記扉を前記壁部に開閉可能に取り付けるために、前記取付金具の鍔と前記固定リングとで前記壁部を厚み方向から挟むようにするとともに、当該固定リングの内周縁を前記取付金具の外周面に接合することにより、前記取付金具および前記固定リングを前記壁部に固定するようにしている。
これにより、前記取付金具および前記固定リングがシンプルな形状で、かつ全体として比較的簡易に施工することが可能な構成でありながら、前記取付金具および前記固定リングを前記壁部に十分な強度で取り付けることが可能になる。
また、上記構成では、前記扉を前記取付金具の筒部の段差部内に嵌め入れることにより、前記扉の外面を前記鍔の外面に面一にさせているので、前記壁部の外面からの前記扉の出っ張りが無くなるまたは小さくなる。
さらに、上記構成では、前記密封部材によって前記取付金具と前記壁部の貫通孔との嵌め合い部分を密封したうえで、前記接触タイプのリップ付のシールリングによって前記扉を閉塞した状態で当該扉の内面と前記筒部の径方向壁面との対向間を密封するようにしているから、本発明に係る水密扉ユニットを比較的簡易な構成でありながら十分な密封性能を確保することができる。
しかも、上記構成では、前記扉を閉塞する際に前記リップが弾性的に撓んで扉の内面に圧接される形態になっているから、上記特許文献2のように第1、第2止水部材を押し潰す形態と異なり比較的小さい力で前記扉を閉塞することが可能になる。
この他、上記構成では、前記扉の外側の水位が上昇して前記シールリングのリップに作用する圧力が増大するような場合には、当該シールリングが前記環状溝内に押圧される傾向になるので、当該シールリングが前記環状溝から脱落しにくくなる。
ところで、上記水密扉ユニットにおいて、前記密封部材は、前記筒部の外周面および前記鍔の内面と前記壁部との対向間、ならびに前記固定リングと前記壁部との対向間にそれぞれ充填される止水材とされる、構成とすることが好ましい。
また、上記水密扉ユニットにおいて、前記密封部材は、前記筒部の外周面と前記壁部との対向間に充填される止水材と、前記鍔の外周縁に当該鍔と前記壁部との対向間を塞ぐように設けられるコーキング材と、前記固定リングの外周縁に当該固定リングと前記壁部との対向間を塞ぐように設けられるコーキング材と、を含む構成とすることが好ましい。
また、上記水密扉ユニットにおいて、前記扉の内面における外径側には、前記扉の内側へ向けて開放する環状溝が設けられており、前記シールリングは、前記環状溝内に装着されていて、前記リップが前記環状溝から径方向斜め外向きに飛び出すような形状とされている、構成とすることが好ましい。
この構成によれば、例えば前記扉の外側の水位が上昇して前記シールリングのリップに作用する圧力が増大するような場合には、当該リップの接触圧が増大することになって、密封効果が増大することになるとともに、当該シールリングが前記環状溝内に押圧される傾向になるので、当該シールリングが前記環状溝から脱落しにくくなる。
また、上記水密扉ユニットにおいて、前記段差部の径方向壁面には、前記扉側へ向けて開放する環状溝が設けられており、前記シールリングは、前記環状溝内に装着されていて、前記リップが前記環状溝から径方向斜め外向きに飛び出すような形状とされている、構成とすることが好ましい。
この構成によれば、例えば前記扉の外側の水位が上昇して前記シールリングのリップに作用する圧力が増大するような場合には、当該リップの接触圧が増大することになって、密封効果が増大することになるとともに、当該シールリングが前記環状溝内に押圧される傾向になるので、当該シールリングが前記環状溝から脱落しにくくなる。
また、上記構成では、前記扉の内面に前記シールリングを装着しない構成であるから、前記扉の内面に出っ張りが生じなくなる等、前記扉の見栄えが良くなる。
また、上記水密扉ユニットにおいて、前記段差部は、前記筒部の内周面における軸方向中間領域に径方向内向きに突出する突条部を設けることにより、当該突条部よりも外側に作られる、構成とすることが好ましい。
この構成によれば、前記筒部に前記突条部を設けるだけの比較的簡単な構成でもって前記段差部を作ることが可能になるので、設備コストの上昇を抑制するうえで有利となる。
また、上記水密扉ユニットにおいて、前記段差部は、前記筒部における外側角部を拡径することにより作られる、構成とすることが好ましい。
この構成によれば、前記筒部の外側角部を拡径するだけの比較的簡単な構成でもって前記段差部を作ることが可能になるので、設備コストの上昇を抑制するうえで有利になる。その他、前記取付金具の筒部の内周に出っ張りが無くなるので、前記取付金具の見栄えが良くなる。
本発明に係る水密扉ユニットによれば、取付金具および固定リングがシンプルな形状で、かつ全体として比較的簡易に施工することが可能な構成でありながら、壁部に前記取付金具および前記固定リングを十分な強度で取り付けることが可能になるとともに、比較的簡素な構成でありながら十分な密封性能を確保することができる。
本発明に係る水密扉ユニットの第1実施形態で、図2の(1)−(1)線断面を矢印方向から見た図である。 図1の水密扉ユニットの正面図である。 本発明に係る水密扉ユニットの第2実施形態で、図2の(1)−(1)線断面を矢印方向から見た図に対応している。 本発明に係る水密扉ユニットの第3実施形態で、図2の(1)−(1)線断面を矢印方向から見た図に対応している。 本発明に係る水密扉ユニットの第4実施形態で、図2の(1)−(1)線断面を矢印方向から見た図に対応している。 本発明に係る水密扉ユニットの第5実施形態で、図2の(1)−(1)線断面を矢印方向から見た図に対応している。 本発明に係る水密扉ユニットの第6実施形態で、図2の(1)−(1)線断面を矢印方向から見た図に対応している。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1および図2に本発明の第1実施形態を示している。図例の水密扉ユニットは、壁部1に設置されるものであって、取付金具2、固定リング3、扉4、シールリング5等を備えている。
壁部1は、例えばコンクリート製とされており、その所定位置には正面視矩形状の貫通孔1aが設けられている。
取付金具2は、四角い筒部21と、鍔22と、を有している。鍔22は、筒部21の中心軸線の一方開口端に径方向外向きに延出するように一体に設けられている。
この取付金具2の筒部21が壁部1の貫通孔1aに挿入されていて、鍔22が壁部1の外面において貫通孔1aの一方開口の外周部位に当接するように配置されている。
固定リング3は、四角い環状板からなり、取付金具2の筒部21の外周面において他方開口寄りの位置に外嵌されている。
この固定リング3が壁部1の内面に当接されているとともに、固定リング3の内周縁が取付金具2の筒部21の外周面に当接されていて、この当接部分が取付金具2の筒部21の外周面に例えば溶接等により接合されている。
そして、鍔22の外周縁には密封部材としてのコーキング材6が設けられており、また、固定リング3の外周縁には密封部材としてのコーキング材7が設けられている。これにより、鍔22の外周縁と壁部1との間ならびに固定リング3の外周縁と壁部1との間がそれぞれ塞がれている。
扉4は、外板4aと、内板4bと、枠体4cと、を組み合わせた構成であり、外板4a、内板4bならびに枠体4cは金属材で形成されている。枠体4cの断面形状は、内周が開放するようなコ字形とされている。
外板4aと枠体4cの外鍔部4dとが重ね合わされているとともに、当該重ね合わせ部分の外周縁および内周縁が例えば溶接により接合されている。一方、内板4bと枠体4cの内鍔部4eとが重ね合わされているとともに、当該重ね合わせ部分の外周縁および内周縁が例えば溶接により接合されている。これらのことにより、扉4の外側空間の水位が上昇したときに、外板4a側から扉4の内部空間に水が浸入することを防止できるようになっている。
この扉4は、取付金具2の鍔22にヒンジ41を介して結合されていて、壁部1の貫通孔1aの一方開口を開閉するものである。この扉4には、ロックハンドル42と、ラッチ43と、動力伝達機構(図示省略)と、が設けられている。
なお、前記動力伝達機構は、ロックハンドル42とラッチ43との間で動力を伝達するものである。この動力伝達機構の詳細な構成についての図示や説明は省略するが、一般に市販されているいろいろなタイプの中から任意のものを採用することができる。
そして、ロックハンドル42の回転に連動して、ラッチ43が取付金具2の鍔22に設けられているラッチ受け24に係止することで扉4を閉塞するロック状態になる一方、ラッチ43をラッチ受け24から離脱させることで扉4を開放自在とするアンロック状態になる。
シールリング5は、扉4の内面における外径側に設けられて取付金具2との対向間を密封するものである。
具体的に、扉4の内面における外径側には、ホルダ44が取り付けられている。このホルダ44は、扉4の内側へ向けて開放する環状溝44aを有している。
シールリング5はホルダ44の環状溝44a内に装着されている。なお、環状溝44aからシールリング5が抜け出さないように、環状溝44aの内径側周壁面における開口縁には、径方向外向きに突出する抜け止め片44bが設けられている。
このシールリング5は、環状溝44aから径方向斜め外向きに飛び出すような形状のリップ5aを有している。シールリング5のリップ5aは、扉4の閉塞時に下記する突条部25の外面に撓んで圧接されるようになる。
取付金具2の筒部21の内周面における軸方向中間領域には、径方向内向きに突出する突条部25が設けられている。
この突条部25は、筒部21の内周面における軸方向中間領域に四角い環状板を例えば溶接等により取り付けることにより得られている。
突条部25の存在によって当該突条部25よりも外側には、段差部26が設けられるようになっている。この段差部26は、扉4の外面が取付金具2の鍔22の外面に面一となるように扉4が嵌まる大きさとされている。なお、突条部25の外面25aが段差部26における径方向壁面となる。
そして、扉4を閉塞したときに、扉4が段差部26内に嵌め入れられて、扉4の内面が突条部25の外面25aに当接されるとともに、シールリング5のリップ5aが突条部25の外面25aつまり段差部26における径方向壁面に撓んで圧接されるようになる。
このように、扉4を閉塞した状態において、扉4の外側空間の圧力(外圧)が上昇したときにはリップ5aの接触圧(シール面圧)が増加するようになる一方で、扉4の内側空間の圧力(内圧)が上昇したときにはリップ5aの接触圧が減少するようになる。
以上説明したように本発明を適用した第1実施形態によれば、扉4を壁部1に開閉可能に取り付けるために、取付金具2の鍔22と固定リング3とで壁部1を厚み方向から挟むようにするとともに、当該固定リング3の内周縁を取付金具2の外周面に接合することにより、取付金具2および固定リング3を壁部1に固定するようにしている。
これにより、取付金具2および固定リング3がシンプルな形状で、かつ全体として比較的簡易に施工することが可能な構成でありながら、取付金具2および固定リング3を壁部1に十分な強度で取り付けることが可能になるので、扉4を強固に取り付けることが可能になる。
しかも、密封部材としてのコーキング材6,7によって取付金具2と壁部1の貫通孔1aとの嵌め合い部分を密封するようにしたうえで、接触タイプのリップ5a付のシールリング5によって扉4を閉塞した状態で当該扉4の内面と取付金具2の突条部25の外面25a(段差部26の径方向壁面)との対向間を密封するようにしているから、本発明に係る水密扉ユニットを比較的簡易な構成でありながら十分な密封性能を確保することができる。
また、第1実施形態のように扉4を取付金具2の筒部21の段差部26内に嵌め入れることにより、扉4の外面を鍔22の外面に面一にさせているので、壁部1の外面からの扉4の出っ張りが無くなる、または小さくなる。これにより、扉4の見栄えが良くなる。
さらに、第1実施形態では、扉4を閉塞する際にシールリング5のリップ5aが弾性的に撓んで扉4の内板4bに圧接されるために、上記特許文献2のように第1、第2止水部材を押し潰す形態と異なり比較的小さい力で扉4を閉塞することが可能になる。
この他、第1実施形態では、扉4の外側の水位が上昇してシールリング5のリップ5aに作用する圧力が増大するような場合には、シール面圧が増大して密封性能が高められるとともに、シールリング5がホルダ44の環状溝44a内に押圧される傾向になるので、当該シールリング5がホルダ44の環状溝44aから脱落しにくくなる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)図3には本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態では、取付金具2の筒部21を壁部1の貫通孔1aに所定の隙間を介して挿入しているとともに、鍔22を壁部1の外面において貫通孔1aの一方開口の外周部位に所定の隙間を介して対向配置していて、前記各隙間に密封部材としての止水材8を充填している。この止水材8は、例えば無収縮モルタル等が挙げられる。
そして、取付金具2の鍔22の外周に環状片22aを設け、この環状片22aの先端を壁部1の外面に当接させるようにしている。また、四角い環状板からなる固定リング3の外周に環状片31を設け、この環状片31の先端を壁部1の内面に当接させるようにしている。
なお、ホルダ44の環状溝44a内にシールリング5が装着されている点ならびにその他の構成については、第1実施形態と基本的に同様とされている。この第2実施形態でも第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
(2)図4には本発明の第3実施形態を示している。この第3実施形態では、第2実施形態の取付金具2の鍔22の環状片22aおよび固定リング3の環状片31を無くして、鍔22の外周縁に密封部材としてのシールリング6Aを設けるとともに、固定リング3の外周縁に密封部材としてのシールリング7Aを設けることにより、鍔22の外周縁と壁部1との対向間ならびに固定リング3の外周縁と壁部1との対向間をそれぞれ密封するようにしている。
なお、ホルダ44の環状溝44a内にシールリング5が装着されている点ならびにその他の構成については、第1実施形態と基本的に同様とされている。この第3実施形態でも第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
(3)図5には本発明の第4実施形態を示している。この第4実施形態では、第2実施形態の取付金具2の鍔22と壁部1との対向間および固定リング3と壁部1との対向間の止水材8を無くして、筒部21の外周面と壁部1との対向間に充填している止水材8を残すようにしている。
そして、鍔22および固定リング3を壁部1にそれぞれ当接させるようにしたうえで、第1実施形態と同様に鍔22の外周縁に密封部材としてのコーキング材6を設けるとともに、固定リング3の外周縁に密封部材としてのコーキング材7を設けることにより、鍔22の外周縁と壁部1との対向間ならびに固定リング3の外周縁と壁部1との対向間をそれぞれ密封するようにしている。
なお、ホルダ44の環状溝44a内にシールリング5が装着されている点ならびにその他の構成については、第1実施形態と基本的に同様とされている。この第4実施形態でも第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
(4)図6には本発明の第5実施形態を示している。この第5実施形態では、第1実施形態で示した全体構成をベースとして、ホルダ44を無くして扉4の内面を平面にするとともに、突条部25内にシールリング5を装着するようにしている。
具体的に、突条部25には、扉4の外側を向いて開放する環状溝25bが設けられている。この環状溝25b内にシールリング5が装着されている。環状溝25bの内径側周壁面の開口縁には、径方向外向きに突出する抜け止め片25cが設けられている。この抜け止め片25cは、シールリング5の抜け出しを防止する。
なお、シールリング5のリップ5aは、シールリング5を環状溝25b内に装着した状態において径方向斜め外向きに飛び出すような形状になっている。
扉4を閉塞したとき、扉4が段差部26内に嵌め入れられて、扉4の内面が突条部25の外面25a(段差部26の径方向壁面)に当接されるとともに、シールリング5のリップ5aが扉4の内面に撓んで圧接されるようになる。
このように扉4を閉塞した状態においては、扉4の外側空間の圧力が上昇したときにシールリング5のリップ5aの接触圧(シール面圧)が増加するようになる一方で、扉4の内側空間の圧力が上昇したときにリップ5aの接触圧が共に減少するようになる。
その他の構成については、第1実施形態と基本的に同様とされている。この第5実施形態では、第1実施形態と同様の作用、効果が得られることに加えて、扉4の内面に出っ張りが生じなくなるので、扉4の見栄えが良くなる。
(5)図7には本発明の第6実施形態を示している。この第6実施形態では、第1実施形態で示した全体構成をベースとして、取付金具2の外側角部に段差部26を設け、この段差部26の径方向壁面(下記する環状板26bの外面)にシールリング5を装着し、このシールリング5のリップ5aを扉4の内面に撓んで圧接させることにより、扉4の閉塞時に段差部26の径方向壁面と扉4の内面との対向間を密封するようにしている。
段差部26は、取付金具2の外側角部を拡径することにより作られている。この段差部26は、扉4の外面が鍔22の外面に面一となるように扉4が嵌まる大きさとされている。
段差部26は、取付金具2の筒部21の内周において拡径している外側角部に配置される四角い大筒部材26aと、段差部26において径方向に沿う部分に配置される四角い環状板26bとを組み合わせることにより形成されている。
環状板26bの外面が、段差部26の径方向壁面となる。この環状板26bの内径側には、扉4の外側に向けて開放する環状溝26cが設けられている。
この環状溝26c内にシールリング5が装着されるようになっている。環状溝26cの内径側周壁面の開口縁には、径方向外向きに突出する抜け止め片26dが設けられている。この抜け止め片26dは、シールリング5の抜け出しを防止する。
シールリング5のリップ5aは、シールリング5を環状溝26c内に装着した状態において径方向斜め外向きに飛び出すような形状になっている。
扉4を閉塞したとき、扉4が段差部26内に嵌め入れられて、扉4の内面が環状板26bの外面(段差部26の径方向壁面)に当接されるとともに、シールリング5のリップ5aが扉4の内面に撓んで圧接されるようになる。
このように扉4を閉塞した状態においては、扉4の外側空間の圧力が上昇したときにシールリング5のリップ5aの接触圧(シール面圧)が増加するようになる一方で、扉4の内側空間の圧力が上昇したときにリップ5aの接触圧が共に減少するようになる。
その他の構成については、第1実施形態と基本的に同様とされている。この第6実施形態では、第1実施形態と同様の作用、効果が得られることに加えて、次のような作用、効果が得られる。
つまり、第6実施形態では、第5実施形態のように取付金具2に突条部25を設けずに、取付金具2の外側角部を拡径するようにしているから、取付金具2の筒部21の内径側に出っ張りが生じなくなる。これにより、人が出入りするときに引っ掛かることが無くなるとともに、取付金具2の見栄えが良くなる。
(6)上記第1から第4実施形態では、扉4に取り付けたホルダ44の環状溝44aにシールリング5を装着しているが、図示していないが、例えばホルダ44を用いずに扉4に前記のような環状溝44aと同様の環状溝を設け、この環状溝にシールリングを装着するように構成することが可能である。
(7)上記第1から第6実施形態において、図示していないが、例えば二つのシールリングを径方向に離隔して設けるようにしてもよい。
(8)上記第1から第6実施形態において、図示していないが、例えば固定リング3を壁部1にアンカーボルト等で留めるようにしてもよい。その場合、水密扉ユニットの取り付け強度をさらに高めることが可能になる。
本発明は、水密扉ユニットに好適に利用することが可能である。
1 壁部
1a 貫通孔
2 取付金具
21 筒部
22 鍔
24 ラッチ受け
25 突条部
25a 外面(段差部の径方向壁面に相当)
26 段差部
3 固定リング
4 扉
4a 外板
4b 内板
4c 枠体
41 ヒンジ
42 ロックハンドル
43 ラッチ
44 ホルダ
44a 環状溝
5 シールリング
5a リップ
6,7 コーキング材(密封部材)

Claims (7)

  1. 壁部の貫通孔に開閉可能に取り付けられる水密扉ユニットであって、
    前記貫通孔に挿入される筒部を有するとともに一方開口に前記壁部の外面において前記貫通孔の一方開口の外周部位に対向配置される鍔を有する取付金具と、
    前記壁部の内面に対向配置されるように前記取付金具の筒部の外周面に外嵌されるとともに前記筒部の外周面に内周縁が接合される固定リングと、
    前記鍔にヒンジ結合されて前記貫通孔の一方開口を開閉可能とするための扉と、を備え、
    前記筒部および前記鍔の少なくとも一方と前記壁部との間には、密封部材が設けられており、
    前記取付金具の筒部の内周において外側領域には、前記扉の外面が前記鍔の外面に面一となるように前記扉が嵌まる大きさの段差部が設けられており、
    この段差部の径方向壁面と前記扉の内面とのいずれか一方には、前記径方向壁面と前記扉の内面との対向間を密封するためのシールリングが取り付けられており、
    このシールリングは、前記扉の閉塞時に前記径方向壁面と前記扉の内面とのいずれか他方に撓んで圧接されるリップを有している、ことを特徴とする水密扉ユニット。
  2. 請求項1に記載の水密扉ユニットにおいて、
    前記密封部材は、前記筒部の外周面および前記鍔の内面と前記壁部との対向間、ならびに前記固定リングと前記壁部との対向間にそれぞれ充填される止水材とされる、ことを特徴とする水密扉ユニット。
  3. 請求項1に記載の水密扉ユニットにおいて、
    前記密封部材は、前記筒部の外周面と前記壁部との対向間に充填される止水材と、前記鍔の外周縁に当該鍔と前記壁部との対向間を塞ぐように設けられるコーキング材と、前記固定リングの外周縁に当該固定リングと前記壁部との対向間を塞ぐように設けられるコーキング材と、を含むことを特徴とする水密扉ユニット。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の水密扉ユニットにおいて、
    前記扉の内面における外径側には、前記扉の内側へ向けて開放する環状溝が設けられており、
    前記シールリングは、前記環状溝内に装着されていて、前記リップが前記環状溝から径方向斜め外向きに飛び出すような形状とされている、ことを特徴とする水密扉ユニット。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の水密扉ユニットにおいて、
    前記段差部の径方向壁面には、前記扉側へ向けて開放する環状溝が設けられており、
    前記シールリングは、前記環状溝内に装着されていて、前記リップが前記環状溝から径方向斜め外向きに飛び出すような形状とされている、ことを特徴とする水密扉ユニット。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の水密扉ユニットにおいて、
    前記段差部は、前記筒部の内周面における軸方向中間領域に径方向内向きに突出する突条部を設けることにより、当該突条部よりも外側に作られる、ことを特徴とする水密扉ユニット。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の水密扉ユニットにおいて、
    前記段差部は、前記筒部における外側角部を拡径することにより作られる、ことを特徴とする水密扉ユニット。
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