JP3507675B2 - 制振シート及び制振材 - Google Patents

制振シート及び制振材

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JP3507675B2 JP30417097A JP30417097A JP3507675B2 JP 3507675 B2 JP3507675 B2 JP 3507675B2 JP 30417097 A JP30417097 A JP 30417097A JP 30417097 A JP30417097 A JP 30417097A JP 3507675 B2 JP3507675 B2 JP 3507675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両、住宅
及び各種機械における振動を抑制するのに用いられる制
振シート及び制振材に関し、より詳細には、アルキル
(メタ)アクリレートの重合体を主成分として用いてお
り、優れた制振効果を発揮する制振シート及び制振材に
関する。
【0002】
【従来の技術】高分子化合物のような粘弾性体は、振動
エネルギーを熱エネルギーに変換する特性を有するた
め、制振材として幅広く用いられている。中でも、アク
リル系ポリマーを主成分とする組成物からなる制振材
は、長期間の耐候性に優れており、優れた制振作用を発
揮すると共に、耐薬品性に優れているため注目されてい
る。
【0003】例えば、特開平4−202586号公報に
は、アルキル基の炭素数が8〜12であるアルキル(メ
タ)アクリレートと、ホモポリマーのガラス転移温度が
50℃以上であるカルボキシル基含有モノマーとを特定
の割合で共重合してなる共重合体を含み、溶剤不溶分が
95重量%以上である組成物が開示されており、接着性
及び耐溶剤性に優れた制振材が得られるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来より、制振材は、
各種車両や住宅等において制振作用を発揮させるために
用いられているが、より一層高い制振作用を発現するも
のが求められている。
【0005】本発明の目的は、従来の制振材に比べて、
より一層制振性に優れた制振材を得ることを可能とする
制振シート及び制振材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、炭素数が14〜20であるアルキル基を有するアル
キル(メタ)アクリレート100重量部に対し、炭素数
2〜13のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリ
レートを400重量部以下含んでなる重合性モノマー
重合体からなり、気泡を含有しないことを特徴とする
制振シートである。なお、本明細書において、(メタ)
アクリレートは、アクリレート及びメタクリレートを総
称するものとする。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に係る制振シートにおける共重合体が、重
合性モノマー100重量部に対し、光重合開始剤を0.
05〜5重量部含む組成物を光重合することにより得ら
た共重合体であることを特徴とする
【0008】
【0010】請求項に記載の発明は、請求項1又は2
記載の制振シートの一面に金属板を積層してなることを
特徴とする制振材である。
【0011】以下、本発明の詳細を説明する。本発明に
おいて用いられる炭素数14〜20のアルキル基を有す
るアルキル(メタ)アクリレートとしては、イソミリス
チル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリ
レート、イソステアリル(メタ)アクリレート、セチル
(メタ)アクリレート、n−ヘプタデシル(メタ)アク
リレート、n−ヘキサデシル(メタ)アクリレート、n
−ペンタデシル(メタ)アクリレート、n−オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、n−ノナデシル(メタ)アク
リレート、n−エイコシル(メタ)アクリレートなどを
挙げることができる。
【0012】請求項1に記載の発明に係る制振シート
は、上記炭素数14〜20のアルキル(メタ)アクリレ
ートを含有する重合性モノマーの重合体からなり、気
を含有しないことを特徴とするが、このようなアクリル
系制振シートは、優れた制振性を発揮する。この制振
性、すなわち振動エネルギーを熱エネルギーに変換する
性能は、従来より損失係数で表されている。
【0013】損失係数は、高分子体の粘弾性特性を測定
することにより求められ、tanδで表される。損失係
数は周波数及び温度によって変化し、ある周波数及びあ
る温度で最大値(ピーク値)となる。従って、抑制され
るべき振動の周波数及び温度に合わせて損失係数のピー
ク値を合致させることにより、制振作用を効果的に発揮
させることができる。
【0014】よって、好ましくは、上記炭素数が14〜
20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレー
トに、他のモノマーを共重合させることにより損失係数
を調整することができ、それによって用途に応じた制振
作用を効果的に発揮させることができる。
【0015】上記炭素数が14〜20のアルキル基を有
するアルキル(メタ)アクリレートと共重合させるモノ
マーとしては、炭素数2〜13のアルキル基を有するア
ルキル(メタ)アクリレートや後述の改質モノマーが挙
げられるが、本発明においては、炭素数2〜13のアル
キル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが用いら
れる。
【0016】本発明において、炭素数が14〜20のア
ルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート100
重量部に対し、炭素数2〜13のアルキル基を有するア
ルキル(メタ)アクリレートは400重量部以下の割合
で共重合される
【0017】炭素数2〜13のアルキル基を有するアル
キル(メタ)アクリレートの共重合割合が400重量部
を超えると、損失係数が低くなり、制振作用が低下す
る。炭素数2〜13のアルキル基を有するアルキル(メ
タ)アクリレートとしては、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
t−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メ
タ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、
イソボロニル(メタ)アクリレートなどを挙げることが
でき、これらの(メタ)アクリレートの1種または2種
以上を用いることができる。
【0018】また、損失係数を調整するために、以下の
改質モノマーを共重合させてもよい。改質モノマーとし
ては、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
などのカルボキシル基含有モノマーもしくはその無水
物;アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビ
ニルカプロラクトン、アクリロイルモルホリン、(メ
タ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドな
どの窒素含有モノマー;2−ヒドロシキエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
カプロラクトン変成(メタ)アクリレート、ポリオキシ
エチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン
(メタ)アクリレートなどの水酸基含有モノマーを好適
に用いることができる。
【0019】また、その他の改質モノマーとして、上記
アクリレートモノマーと共重合可能な種々のモノマーを
共重合してもよく、この種のモノマーとしては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、スチレンなどを挙げること
ができる。
【0020】上記改質モノマーを用いる場合、その共重
合割合については、好ましくは、炭素数14〜20のア
ルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート及び炭
素数2〜13のアルキル基を有するアルキル(メタ)ア
クリレートの合計100重量部に対し、50重量部以下
とすることが望ましい。改質モノマーの共重合割合が5
0重量部を超えると、損失係数が低くなり、制振性が低
下する。
【0021】また、必要に応じて、耐熱性やクリープ特
性などを高めるために、上記アクリル系共重合体は、イ
ソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤またはアジリ
ジン系架橋剤などで架橋されていてもよい。
【0022】本発明において、上記アクリル系共重合体
は、溶媒中で重合されてなる、いわゆる溶剤型アクリル
系粘着剤の形態であってもよく、水中で重合されたエマ
ルジョン型アクリル系粘着剤の形態であってもよく、ア
クリル系モノマー組成物に紫外線を照射し塊状重合した
ものであってもよい。
【0023】紫外線塊状重合によりアクリル系共重合体
を得る場合には、耐熱性やクリープ特性を高めるための
架橋を施すために、上記架橋剤に代えて、共重合可能な
不飽和二重結合を分子内に2個以上有するモノマーをモ
ノマー混合物に添加しておいてもよい。このような不飽
和二重結合を分子内に2個以上有するモノマーとして
は、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼ
ン、その他エポキシアクリレート、ポリエステルアクリ
レート、ウレタンアクリレートなどを好適に用いること
ができる。
【0024】本発明に係る制振シートでは、必要に応じ
て従来より慣用されている各種添加剤、例えば、可塑
剤;軟化剤;ガラスビーズ;マイカ、炭酸カルシウム、
シリカ、タルクなどの無機系充填剤;プラスチックビー
ズなどの有機系充填剤;金属粉;磁性粉;顔料;染料な
どを含有させてもよい。
【0025】本発明に係る制振シートにおける上記アク
リル系共重合体の重合方法については特に限定されず、
溶液重合、塊状重合、乳化重合、パール重合などの公知
の任意の方法で重合され得る。溶液重合方式を用いる場
合には、酢酸エチルやトルエンなどの溶媒の存在下で、
アゾビスイソブチロニトリルやベンゾイルパーオキサイ
ドなどの熱重合開始剤を用いて共重合することができ
る。
【0026】また、塊状重合方式の場合には、厚みの大
きなシートが得られ易いこと、並びに均一な重合体を得
られ易いことなどの理由により紫外線による光重合法を
用いることが最も好ましく、この場合には、上記モノマ
ー組成物に、光重合開始剤を含有させ、紫外線を照射す
ることにより重合される。
【0027】上記光重合開始剤としては、例えば、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトン〔商品名:ダロキュア295
9、メルク社製〕;α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチ
ル−アセトフェノン〔商品名:ダロキュア1173、メ
ルク社製〕;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン〔商品名:イルガキ
ュア651、チバガイギー社製〕;2−ヒドロキシ−2
−シクロヘキシルアセトフェノン〔商品名:イルガキュ
ア184、チバガイギー社製〕などのアセトフェノン系
開始剤;ベンジルジメチルケタールなどのケタール系開
始剤;その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキ
シド、アシルホスフォナートなどを挙げることができ
る。
【0028】光重合に用いられる光照射用光源として
は、波長400nm以下に発光分布を有するものが好適
に用いられる。このような光源の例としては、低圧水銀
灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカル
ランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェープ励起
水銀灯、メタルハライドランプ等を挙げることができ
る。好ましくは、ケミカルランプが用いられ、ケミカル
ランプでは、光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よ
く発光し得ると共に、光重合開始剤以外の組成物の光吸
収が少ないため、制振材内部まで光が透過し、高膜厚の
制振材を製造することができる。
【0029】上記光重合性組成物への光の照射強度は、
得られる重合体もしくは共重合体の重合度を左右する因
子であるため、目的とする制振材の性能毎に適宜調整す
ればよい。通常のアセトフェノン基を有する解裂型の光
重合開始剤を配合した場合には、光重合開始剤の光分解
に有効な波長領域(開始剤によっても異なるが、通常、
365〜420nmの光が用いられる)の光強度は、
0.1〜100mW/cm2 の範囲とすることが望まし
い。光強度が0.1mW/cm2 未満では、重合度を高
めることが困難となることがあったり、重合に長時間を
要することがあり、100mW/cm2 を超えると、分
子量が低くなって粘着性が低下することがある。
【0030】また、本発明に係る制振シートは、用途に
応じて適宜の形態とされるが、制振作用を発揮させるこ
とが求められている部分や部材への適用を容易とするた
めには、制振シートの少なくとも一面に粘着剤層を設け
てもよい。粘着剤層を設けることにより、制振シートを
適用部分に容易に貼付し、固定することができる。従っ
て、接着剤を用いる方法やボルトもしくはビスを用いる
機械的接合方法に比べ、粘着剤層を設けることにより、
制振材を取り付ける際の作業性を高めることができる。
この場合、粘着剤としては、アクリル系もしくはゴム系
のような公知の粘着剤を用いることができる。
【0031】また、制振性をさらに高めるには、請求項
に記載のように、制振シートの一面に金属板を積層し
てなる制振材としてもよい。この場合には、金属板を積
層することにより、制振シートが拘束され、振動時の制
振シートの変形量が大きくなり、制振性が高くなる。
【0032】金属板としては、特に限定されるわけでは
ないが、鋼板、亜鉛メッキ鋼板などの各種メッキ鋼板、
ステンレス板、アルミニウム板、エポキシ塗装鋼板など
の各種塗装鋼板を好適に用いることができる。
【0033】金属板の厚みについては、制振シートの厚
みを1としたとき、0.1〜3の範囲とすることが好ま
しい。金属板の厚みの割合が0.1未満の場合には、金
属板を積層したことによる拘束力が十分に得られず、制
振作用をさほど高めることができないことがあり、3を
超えると拘束力が強くなりすぎ、逆に金属板により振動
が伝搬し易くなり、制振性が低下することがある。
【0034】(作用) 請求項1に記載の発明に係る制
振シートでは、炭素数14〜20のアルキル基を有する
アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対し、炭
素数2〜13のアルキル基を有するアルキル(メタ)ア
クリレートを400重量部以下含んでなる重合性モノマ
ーの共重合体を主成分とするため、該共重合体が高い損
失係数を示し、優れた制振作用を発揮する
【0035】
【0036】 請求項に記載の発明に係る制振材では、
上記本発明に係る制振シートの一面に金属板が積層され
ているため、金属板により制振シートが拘束され、振動
時の制振シートの変形量が大きくなる。従って、制振性
をより一層高め得る。
【0037】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明を明らかにする。
【0038】(実施例1)イソステアリルアクリレート
100重量部、ブチルアクリレート20重量部、アクリ
ル酸4重量部と、2,2−ジメチル−2−フェニルアセ
トフェノン(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア
651)0.12重量部とを均一に分散し合うまでセパ
ラブルフラスコ中で攪拌混合し、しかる後、窒素ガスを
パージすることにより溶存酸素を除去した。次に、混合
された上記組成物に、ブラックライトランプを用い36
5nmの波長の紫外線を1分間照射したところ、組成物
の温度が上昇すると共に、粘度が高くなった。組成物の
温度が5℃上昇したところで、光照射を停止した。
【0039】上記のようにして得られた部分光重合増粘
組成物に、ヘキサンジオールジアクリレート0.05重
量部を配合し、混練した後、表面が離型処理された38
μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
上に、重合終了時の厚みが1.0±0.1mmとなるよ
うに組成物を塗工し、塗工面に同じPETフィルムを離
型処理面が塗工面に接するように被覆した。
【0040】次に、ケミカルランプを用い、PETフィ
ルム上における照射強度が2mW/cm2 となるように
ランプの高さを調整し、365nmの波長の紫外線を1
0分間照射し、制振シートを得た
【0041】
【0042】 (実施例)イソステアリルアクリレート
100重量部、2−エチルヘキシルアクリレート300
重量部、アクリル酸4重量部及び2,2−ジメチル−2
−フェニルアセトフェノン(商品名:イルガキュア65
1)0.4重量部を用いたこと、並びにヘキサンジオー
ルジアクリレートの配合割合を0.2重量部としたこと
を除いては、実施例1と同様にして制振シートを得た。
【0043】(実施例)冷却管、温度計及び攪拌機を
備えたセパラブルフラスコに、イソステアリルアクリレ
ート100重量部、2−エチルヘキシルアクリレート3
00重量部、アクリル酸6重量部及びn−ドデカンチオ
ール0.01重量部を酢酸エチル400重量部と共に仕
込み、窒素雰囲気下で還流するまで昇温し、20分間保
持した後、ベンゾイルパーオキサイド0.5重量部を酢
酸エチル25重量部に溶解してなる溶液を滴下し、4時
間反応させた。しかる後、さらにベンゾイルパーオキサ
イド0.5重量部を酢酸エチル25重量部に溶解してな
る溶液を滴下し、さらに3時間反応させた。しかる後、
トルエン200重量部を投入し、攪拌混合し、粘度10
000cps(23℃)の溶剤型粘着剤を得た。
【0044】得られた粘着剤における重合物の重量平均
分子量は60万であった。上記粘着剤溶液100重量部
に対し、架橋剤としてアジリジン系架橋剤(相互薬工社
製、商品名:HDU)を0.1重量部添加した。 次
に、上記粘着剤溶液を、乾燥時の厚みが1mmとなるよ
うにセパレーター上に塗工し、制振シートを得た。
【0045】(比較例1)2−エチルヘキシルアクリレ
ート100重量部、アクリル酸15重量部及び2,2−
ジメチル−2−フェニルアセトフェノン(商品名:イル
ガキュア651)0.12重量部を用いたこと、並びに
ヘキサンジオールジアクリレートの配合割合を0.08
重量部としたことを除いては、実施例1と同様にして制
振シートを得た。
【0046】(比較例2)2−エチルヘキシルアクリレ
ート50重量部、ブチルアクリレート50重量部及びア
クリル酸4重量部を用いたことを除いては、実施例1と
同様にして、制振シートを得た。
【0047】(比較例3)ラウリルアクリレート50重
量部、2−エチルヘキシルアクリレート50重量部を用
いたことを除いては、実施例1と同様にして、制振シー
トを得た。
【0048】(実施例1〜及び比較例1〜3の評価)
レオメトリック社製、粘弾性測定機(品番:RDA−
2)を用い、損失係数tanδ(20℃における値)を
求めた。結果を下記の表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【0051】 (実施例)実施例で得た制振シートの
片面に、厚さ1.5mmの亜鉛メッキ鋼板(日新製鋼社
製、商品名:ガルタイト)を積層し、制振材を得た。
【0052】(比較例4)比較例1で得た制振シートの
片面に、1mmの亜鉛メッキ鋼板を積層し、制振材を得
た。
【0053】(実施例及び比較例4の評価)得られた
各制振材を30mm×500mmの寸法に切断し、切断
されたシートと同じ大きさの厚み0.5mmのステンレ
ス板(SUS303)からなる支持基材上に該シートを
積層することにより試験片を構成し、片持ちばり法によ
って測定を行った。この測定システムは岩元貞雄他、
「制振材料の動特性試験法と評価法及び推定」、自動車
技術、p73、Vol.43、No.12、1989に
記載されている試験方法である。この測定システムの概
略を図1に示す。
【0054】図1において、1は恒温槽を示し、恒温槽
1内において加振器2上に試験片3を配置する。試験片
3の振動は、恒温槽1内に配置された振動計4により測
定される。振動計4には、恒温槽1外に配置された増幅
器5が接続されている。また、加振器2の振動周波数が
増幅器6に与えられるように、増幅器6が加振器2に接
続されている。増幅器5,6の出力が、周波数応答関数
解析器7に与えられる。また、周波数応答関数解析器7
には発振部8も構成されている。他方、恒温槽1内の温
度を検出するために、熱伝対温度計9が恒温槽1内に配
置されており、該熱伝対温度計9の出力と、周波数応答
関数解析器7の出力とがパソコン10に与えられ、パソ
コン10において求められた損失係数がプロッタ11に
表示される。
【0055】上記測定に際しては、共振周波数として2
50kHzを用い、23℃の温度で得られた伝達関数か
ら半値幅法により損失係数tanδを求めた。結果を下
記の表2に示す
【0056】
【表2】
【0057】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、制振シ
ートは炭素数14〜20のアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレート100重量部に対し、炭素数2〜
13のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレー
トを400重量部以下含んでなる重合性モノマーの共重
合体からなり、気泡を含有しなくとも、該共重合体が高
い損失係数tanδを示す。従って、従来の制振シート
に比べて、制振効果に優れた制振シートを提供すること
が可能となる。
【0058】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明に係る制振シートにおいて、上記共重合体が
合性モノマー100重量部に対し、光重合開始剤を
0.05〜5重量部含む組成物を光重合することにより
得られた共重合体であるため、厚みの大きな制振シート
とすることが容易であり、かつ均一な重合体を得られ易
いため、均一な制振シートを容易に提供することが可能
となる
【0059】
【0061】 請求項に記載の発明に係る制振材では、
上記請求項1又は2に記載の発明に係る制振シートの一
面に金属板が積層されているので、金属板により制振シ
ートが拘束され、制振性がより一層高められる。従っ
て、従来の制振材に比べて制振作用に優れた制振材を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例及び比較例4の制振材の評価に用い
た試験システムを説明するための概略構成図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 220/12 - 220/18 C08F 120/12 - 120/18 C08F 20/12 - 20/18 B32B 15/08 102 F16F 15/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数14〜20のアルキル基を有する
    アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対し、炭
    素数2〜13のアルキル基を有するアルキル(メタ)ア
    クリレートを400重量部以下含んでなる重合性モノマ
    の共重合体からなり、気泡を含有しないことを特徴と
    する制振シート。
  2. 【請求項2】重合体が、重合性モノマー100重量
    部に対し、光重合開始剤を0.05〜5重量部含む組成
    物を光重合することにより得られた共重合体であること
    を特徴とする請求項1に記載の制振シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の制振シートの一面
    に金属板を積層してなることを特徴とする制振材。
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