JP3507021B2 - スピニング加工法を適用した浄水器 - Google Patents

スピニング加工法を適用した浄水器

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JP3507021B2 JP2000283189A JP2000283189A JP3507021B2 JP 3507021 B2 JP3507021 B2 JP 3507021B2 JP 2000283189 A JP2000283189 A JP 2000283189A JP 2000283189 A JP2000283189 A JP 2000283189A JP 3507021 B2 JP3507021 B2 JP 3507021B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭などにおいて
使用する浄水器の構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、浄水器の胴部1は、1枚の平板状
の金属板を、図1に示すように、略円筒状を形成するよ
うに、境界部分において溶接し、かつ別途用意した頂部
11を形成する金属板と溶接している。
【0003】しかしながら、前記のような曲げによる円
筒状の形成では、真円度(断面が正確な円形に近い度合
い)が小さく、しかも1枚の平板10を胴部1として成
形しているため、胴部1の底部下端もまた、他の部分と
同一の厚さである。
【0004】他方浄水器は、胴部1と台座3との間にO
リング2を介在させて水の漏洩を防止しているが、前記
の真円度が小さいこと、及び底部下端が他の部分と同程
度の厚さであることに基づき、底部下端はOリング2と
の間において、均一な接合状態を形成することができな
い。
【0005】即ち、図2に示すように、部所によって
は、Oリング2の中心部位からずれた部位と接合する確
率が少なからず存在する。
【0006】このため、台座3と胴部の頂部11との間
の芯棒を介した螺着構造において、ネジの締めつけによ
る押圧を相当強力にしたうえで、Oリング2との接合を
実現しているのが実状である。
【0007】しかしながら、このような強い押圧力によ
って、Oリング2を締め上げることは、Oリング2の寿
命を短縮することから、Oリング2の交換という煩雑な
作業の頻度が多くなり、しかも、浄水器の胴部1におけ
る歪み凹力を増大させ、浄水器の寿命を低下することに
なり兼ねない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
前記の如き欠陥を克服し、Oリングとの均一かつ安定し
た接合が可能であり、かつ芯棒との螺着において、螺旋
による押圧力を従来技術に比し、十分軽減し得る浄水器
の構成を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本願発明の構成は、1枚の金属板をスピニング加工
に基づき、延伸することによって、円筒部及び円筒部と
連続した状態にある頂部からなる胴部を形成し、かつ当
該胴部の底部下端を肉厚状態とすることによって、当該
底部下端は台座において円輪形状をなす溝内に配設され
たOリングの略中央位置と接合しており、胴部は台座に
対し、芯棒の螺着によって、Oリングを介して押圧状態
にあることに基づく、スピニング加工法を適用した浄水
器からなる。
【0010】
【発明の実施の形態】図3は、スピニング加工法に基づ
き、浄水器の胴部1を形成する工程を示すが、図3
(a)に示すように、平板状の金属板10は、(b)に
示すように、ローラー5の作動によって金型4に押圧さ
れ、順次二次元方向に延伸しながら変形し、(c)に示
すように、浄水器の胴部1の形状を形成し、最終的には
(d)に示すように、胴部1を金型4から分離すること
によって、胴部1の形状が完成する。
【0011】このようなスピニング加工法の採用によっ
て従来技術のような溶接は不要と化し、浄水器の胴部の
頂部11は、ローラー5及び金型4を使用した二次元方
向の延伸加工によって、滑らかな連続した胴部1の表面
を形成することができる。
【0012】しかも、金型4に押圧した状態で順次二次
元方向の延伸を行っていくことによって、胴部1の形状
は、金型4の円柱形状が反映することになり、胴部1の
真円度を高めることができる。
【0013】前記の点に加え、底部下端を肉厚状態とす
ることによって、底部下端は図4に示すように、Oリン
グ2の略中央位置と接した状態となり、このような状態
によって、Oリング2との、均一かつ安定した接合状態
を実現にすることができる。
【0014】このように、底部下端がOリング2と均一
かつ安定した状態にて接合していることから、本発明に
おいては、頂部11と台座3と芯棒による螺着におい
て、ネジによる胴部1のOリング2に対する押圧力は、
従来技術の場合に比し低い値であっても、水の漏洩を防
止することが十分可能である。底部下端を肉厚状態とす
るためには、後述するような実施例による手法が典型例
であるが、必ずしも従来の手法に限定される訳ではな
く、例えば、元の平板の一方側端部を予め肉厚状態と
する手法、底部下端において既に形成した胴部に対
し、細線を巻着したうえで溶接する手法、などが存在す
る。
【0015】尚、本発明に使用し得る金属板としては、
ステンレス、アルミニウム、真鍮などを典型例としてい
る。
【0016】
【実施例】実施例においては、スピニング加工法の特徴
を利用したうえで、底部下端を肉厚状態とする手法を採
用している。
【0017】即ち、スピニング加工法によって胴部1を
形成する際、底部下端については、円形の変形を行わせ
るも、他の部位に比し、上下方向の延伸を行わないか、
または延伸の程度を小さくすることによって、自ずと他
の部位に比し、底部下端を肉厚状態と形成することがで
きる。
【0018】このようなスピニング加工法と両立する状
態による底部下端の肉厚状態は、極めて自然な成形であ
って、しかも堅固な構成を維持することができる。
【0019】
【発明の効果】以上による本発明においては、スピニン
グ加工法を採用しているため、金属板を二次元方向に延
伸する程度を自在に調整できるので、薄板かつ軽量の浄
水器の胴部を成形することができる。
【0020】更には、スピニング加工法によって、真円
度を高め、かつ外側端部を肉厚状態とすることによっ
て、Oリングに対し、略中央位置を均一に押圧すること
ができるので、従来技術の場合に比し、芯棒を介した螺
旋による押圧力を軽減することが可能であり、Oリング
の寿命を延長し、ひいては安定した水の漏洩防止機能を
発揮することができる。
【0021】しかも、1枚の金属板によって頂部を形成
し、溶接部分が存在しないため、美麗な胴部を形成する
ことができる。
【0022】このように本願発明は、浄水器として、様
々な長所を発揮することができ、その価値は絶大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の浄水器の形成状態を示す斜視図(但
し、点線は溶接部分を示す。)。
【図2】従来技術の胴部とOリング及び台座との結合に
おける問題点を指摘する断面図。
【図3】本発明の胴部の形成工程を示す側断面図であ
り、(a)は、金属による平板が金型に押圧される前の
状態を示し、(b)は、ローラー5の作動によって平板
を金型に押圧し、順次二次元方向に延伸する工程を示
し、(c)は、金型に対し平板が密着した状態と化し、
胴部の形状が完成された状態を示し、(d)は、胴部を
金型から分離した状態を示す。
【図4】本発明におけるOリングと胴部との結合状態を
示す平面図。
【符号の説明】
1 胴部 10 胴部の素材となる平板 11 胴部の内の頂部 2 Oリング 3 台座 4 金型 5 ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/28 B65D 35/44 - 35/54 B65D 39/00 - 55/16 F16J 12/00 - 13/24 B21D 22/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1枚の金属板をスピニング加工に基づき、
    延伸することによって、円筒部及び円筒部と連続した状
    態にある頂部からなる胴部を形成し、かつ当該胴部の底
    部下端を肉厚状態とすることによって、当該底部下端は
    台座において円輪形状をなす溝内に配設されたOリング
    の略中央位置と接合しており、胴部は台座に対し、芯棒
    の螺着によって、Oリングを介して押圧状態にあること
    に基づくスピニング加工法を適用した浄水器。
  2. 【請求項2】胴部の底部の端部において、上下方向の延
    伸を行わないか、または延伸の程度を小さくすることに
    よって、肉厚状態とすることを特徴とする請求項1記載
    のスピニング加工法を適用した浄水器。
JP2000283189A 2000-09-19 2000-09-19 スピニング加工法を適用した浄水器 Expired - Fee Related JP3507021B2 (ja)

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