JP3505490B2 - 自動洗髪機 - Google Patents

自動洗髪機

Info

Publication number
JP3505490B2
JP3505490B2 JP2000256350A JP2000256350A JP3505490B2 JP 3505490 B2 JP3505490 B2 JP 3505490B2 JP 2000256350 A JP2000256350 A JP 2000256350A JP 2000256350 A JP2000256350 A JP 2000256350A JP 3505490 B2 JP3505490 B2 JP 3505490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
washed
person
face
face seal
hot water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000256350A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002065342A (ja
Inventor
英昭 松永
勝 野呂
達彦 吉井
智 西村
武成 結城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2000256350A priority Critical patent/JP3505490B2/ja
Publication of JP2002065342A publication Critical patent/JP2002065342A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3505490B2 publication Critical patent/JP3505490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning And Drying Hair (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、理髪店、美容院等
で使用される業務用の自動洗髪機に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】上述
の自動洗髪機では、被洗髪者の頭部を仰向きにして水槽
に配置した状態で、水槽内に温水を噴射して洗髪する。
この際、噴射される温水が外部に漏れないように、水槽
の上部は開閉自在のフードで覆われ、柔軟な部材からな
るフェイスシールが被洗髪者の顔に密着して、顔とフー
ドとの間を封止するようにされている。
【0003】ところで、洗髪時の温水が水槽内面やフェ
イスシールに吹きつけられると、音が発生する。特に、
被洗髪者は、すぐ近くで音を聞くことになるので、この
音を体感上大きく感じ易い。また、上述のフェイスシー
ルは、フードの傾斜状の前面部に設けられている。この
前面部は、前下がりの傾斜面からなり、この傾斜面に沿
ってフェイスシールが変位自在に取り付けられている。
フェイスシールを、変位させることで、その位置を顔に
とっての上下左右方向に調整して、フェイスシールと顔
との間に隙間ができないように、フェイスシールを顔に
沿わせて固定することができる。
【0004】しかしながら、フェイスシールが顔から過
度に後方寄りに配置されると、髪の一部を覆ってしま
い、洗髪の邪魔になる。また、フェイスシールが顔に適
正に接するように、フードを一旦開いて、再度、フェイ
スシールを顔に沿わせ直すことも考えられるが、この場
合、被洗髪者が不快感を感じる虞があり、実用上で付け
直すことは困難である。また、水槽内には、被洗髪者の
頭部に沿うような略円弧形状のノズルリンクと呼ばれる
管が設けられている。ノズルリンクには複数のノズルが
設けられて、温水が噴射される。自動洗髪時、ノズルリ
ンクは、頭部に沿う全動作範囲を連続して変位しなが
ら、温水を噴射する。また、固定ノズルからも温水が噴
射され、温水が頭部全体に吹きつけられるようになって
いる。
【0005】ところで、ノズルリンクを単に被洗髪者の
頭部に沿って連続移動させるだけでなく、被洗髪者が洗
ってほしいところ、気持ちよく感じるところ等に集中的
に温水を噴射して洗髪するような自動洗髪機が望まれて
いた。そこで、本発明の第1の目的は、上述の技術的課
題を解決し、頭頂部を自動洗髪で確実に洗髪できて、被
洗髪者にとって快適な洗髪を実現できる自動洗髪機を提
供することである。また、本発明の第2の目的は、上述
の技術的課題を解決し、洗髪時に被洗髪者が感じる騒音
を軽減でき、被洗髪者にとって快適な洗髪を実現できる
自動洗髪機を提供することである。また、本発明の第3
の目的は、上述の技術的課題を解決し、フェイスシール
が自動洗髪の邪魔になり難くできる自動洗髪機を提供す
ることである。
【0006】
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】 請求項
に記載の発明は、被洗髪者の頭部を仰向きに配置する
水槽と、被洗髪者の顔を露出させつつ水槽の上部を開閉
可能に覆うフードと、フードに取り付けられて被洗髪者
の顔と接することによりフードと顔との間を封止するフ
ェイスシールと、被洗髪者の頭部へ温水を噴射する手段
とを有する自動洗髪機において、上記フェイスシール
は、略U字形状のシート状に形成された主体部を有し、
この主体部の略U字形状の内周縁部で顔と接するように
されるとともに、上記フェイスシールに温水が吹きつけ
られて生じる音を被洗髪者が感じ難くなるように、フェ
イスシールの内周縁部から延設されて水槽の外側へ向け
て被洗髪者の耳と前記主体部の間に折り返し状に形成さ
れたつばを騒音緩和手段として機能させたことを特徴と
する自動洗髪機を提供する。
【0009】この発明によれば、折り返し状のつばは、
被洗髪者の耳と主体部との間にあり、しかも、その間に
隙間を介在させることをもできるので、耳と主体部とが
直接触れ合う場合に比べて、水槽内の音がフェイスシー
ルから耳へ伝わり難くできる。連続したつばは、フェイ
スシールの剛性を高めて、その内周縁が水槽内側へカー
ルすることを防止できる。その結果、カールした内周縁
に温水がぶつかり易い従来のフェイスシールに比べて、
温水がぶつかり難く、温水に起因する音の発生が抑制さ
れる。
【0010】請求項に記載の発明は、被洗髪者の頭部
を仰向きに配置する水槽と、被洗髪者の顔を露出させつ
つ水槽の上部を開閉可能に覆うフードと、フードに取り
付けられて被洗髪者の顔と接することによりフードと顔
との間を封止するフェイスシールと、被洗髪者の頭部へ
温水を噴射する手段とを有する自動洗髪機において、上
記フェイスシールに温水が吹きつけられて生じる音を被
洗髪者が感じ難くなるように、騒音緩和手段が設けられ
ており、上記フェイスシールは、フードと顔との間を覆
う主体部を有し、この主体部の周縁部が被洗髪者の耳の
後方で被洗髪者の顔と接するようにされ、上記騒音緩和
手段は、フェイスシールの周縁部から延設されて水槽の
外側へ向けて折り返し状に形成されて被洗髪者の耳と接
する耳当て部を含むことを特徴とする自動洗髪機を提供
するものである。
【0011】 この発明によれば、耳当て部は、耳と主
体部との間にあり、しかもその間に隙間を介在させるこ
ともできるので、耳と主体部とが直接触れ合う場合に比
べて、水槽内の音がフェイスシールから耳へ伝わり難く
できる。請求項に記載の発明は、請求項に記載の自
動洗髪機において、上記耳当て部には、被洗髪者の耳を
取り囲む立設部が設けられていることを特長とする自動
洗髪機を提供する。
【0012】 この発明によれば、立設部と耳当て部と
が耳を取り囲むので、水槽内の音が周囲から耳へ伝わる
ことを抑制できる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態の自動
洗髪機を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発
明の第1の実施形態の自動洗髪機の斜視図である。この
自動洗髪機1は、キャビネット11によってその外観形
状が形成されている。キャビネット11の上面中央に
は、被洗髪者の頭部を挿入するための入口12が形成さ
れている。入口12の内方には、頭部および髪が収容さ
れる水槽13が配置されている。入口12には、被洗髪
者の顔部周囲を覆うフード14が開閉可能に取付けられ
ている。このフード14を開いて、洗髪のために被洗髪
者の頭部を水槽13に収容する。洗髪時には、フード1
4は閉じられ、被洗髪者は、仰向け状態で入口12に頭
部を挿入し、顔をフード14から出した状態で洗髪され
る。
【0022】また、キャビネット11の上面には、窪み
部が形成されており、ここには、シャンプー液が貯蔵さ
れたシャンプー容器21と、トリートメント液が貯蔵さ
れたトリートメント容器22とが取り外し可能に装着さ
れている。また、キャビネット11の上面には、操作パ
ネルが配置されており、ここには、操作信号をマイクロ
コンピュータ等を含む制御部17(図5参照)に入力す
るための種々のキースイッチ16が配列されている。こ
れらのキースイッチ16を操作することにより、水槽1
3内に温水が噴射されて洗髪動作が行なわれる。
【0023】水槽13内には、図2の水路図および図3
の断面側面図に示すように、温水を噴射するための複数
のノズル24,26,27〜30が設けられている。こ
れらのノズルには、頭部用ノズルリンク(以下、「上ノ
ズルリンク」という。)23および襟足用ノズルリンク
(以下、「下ノズルリンク」という。)25に配置され
て、温水の噴射方向を変えながら噴射できる上ノズル2
4および下ノズル26と、水槽13の側壁に固定された
複数の固定ノズル27〜30とがある。これらの固定ノ
ズル27〜30は、水槽13内での位置が固定されてい
るが、その温水の噴射方向を調整することができる。
【0024】上ノズルリンク23は、水槽13内上部に
設けられ、ここに挿入された被洗髪者の頭部を取り囲む
ようにして略半円弧状に形成されている。この上ノズル
リンク23は、その端部で水槽13の側壁に回動自在に
取り付けられており、被洗髪者の頭部の斜め上方および
斜め下方の間で揺動自在に設けられている。上ノズルリ
ンク23には複数の上ノズル24が頭部方向に向けて配
列されている。そして、上ノズル24から噴射される温
水により、頭部および髪の根元部分を洗うことができる
とともに、温水の噴射により頭皮をマッサージできるよ
うになっている。
【0025】下ノズルリンク25は、水槽13内で被洗
髪者の頭部の下方に配置されて、棒状に形成されてい
る。この棒状の軸回りに回動自在に、下ノズルリンク2
5の端部が水槽13の側壁に支持されている。下ノズル
リンク25の周面には複数の下ノズル26が設けられて
おり、頭部方向に向けて配列されている。下ノズル26
から噴射される温水により、髪の根元部分および襟足部
を洗うことができる。また、水槽13の側壁には複数の
固定ノズル27〜30が固定されている。固定ノズル2
7は、水槽13の相対的に下方位置の前後の内壁に、複
数、例えば、3カ所に設けられ、主として髪が長いとき
に、髪の先端部分を洗うためのものである。これらの固
定ノズル27は、単一の管86に接続され、この管86
からの温水を噴射する。固定ノズル28,29,30
は、水槽13の相対的に上方位置の後方および左右側方
の内壁に設けられ、主に温水の噴射により頭皮をマッサ
ージするためのものである。各固定ノズル28,29,
30は、対応する各管87,88,89にそれぞれ接続
されている。
【0026】次に、これらの各ノズルに温水を供給する
ための水路について説明する。本自動洗髪機1では、洗
髪用の温水は、外部の水道および給湯器から供給され
る。水道につながる給水管2から供給される水は、水供
給部40を経てミキシングバルブ41へ与えられる。水
供給部40は、手動弁、フィルタ、逆止弁、アキュムレ
ータ、安全弁等をユニット化したものである。また、給
湯器からの給湯管3から供給される湯は、湯供給部42
を経てミキシングバルブ41に与えられる。湯供給部4
2は、手動弁、フィルタ、逆止弁等をユニット化したも
のである。ミキシングバルブ41では、与えられた水と
湯とが混合され、適当な温度の温水が作られる。ミキシ
ングバルブ41は、モータ39により駆動される。ミキ
シングバルブ41で作られる温水の温度は、オペレータ
が操作パネルを操作することによって調節可能にされて
いる。
【0027】ミキシングバルブ41で作られた温水は、
シャワーバルブ47が開かれると、供給ホース49を介
してハンドシャワー18に導かれる。その結果、ハンド
シャワー18から温水を噴射することができる。ミキシ
ングバルブ41で作られる温水はまた、給湯バルブ43
が開かれると、供給管44を介して貯湯タンク45へ供
給される。供給管44には、ミキシングバルブ41から
供給される温水の温度を検出するためのサーミスタ46
が備えられている。
【0028】貯湯タンク45の内部には、貯湯タンク4
5に溜められている温水の水量を検出するための下位水
量センサ50および上位水量センサ51が備えられてい
る。下位水量センサ50および上位水量センサ51の出
力はマイクロコンピュータにおける給湯バルブ43の開
閉制御に利用される。これにより、貯湯タンク45内に
常に適量の温水が満たされ得るようにされている。な
お、貯湯タンク45の下方位置には、貯湯タンク45に
溜められた温水の温度を検出するためのサーミスタ52
が備えられている。
【0029】貯湯タンク45の上方位置には、上位水量
センサ51で検出される水量以上に温水が貯湯タンク4
5内に溜まった場合、その余分な温水を貯湯タンク45
の外部へ溢れ出させるための溢水口53が形成されてい
る。溢水口53の下方にはドレンパン55が備えられて
いる。溢水口53から溢れ出した温水はドレンパン55
で受け止められ、ドレンパン55から機外に延びている
排水管56を通って機外に排水される。
【0030】なお、ドレンパン55には、水位センサ5
4が設けられている。これは、排水管56にいったん排
水された温水が逆流などして、ドレンパン55内に温水
が満ちた異常状態を検出するためのものである。貯湯タ
ンク45の下方には流出管57が接続されている。流出
管57の他端は、ポンプ59の吸込口に接続されてい
る。ポンプ59はインバータ58から交流電流が供給さ
れることによって駆動される。ポンプ59が駆動される
と、貯湯タンク45に溜められている温水は、流出管5
7を通ってポンプ59内に吸い込まれる。
【0031】流出管57の途中部には、シャンプー供給
管61とトリートメント供給管62が合流している。シ
ャンプー供給管61は、シャンプー容器21からシャン
プー用ポンプ65を介して流出管57に接続されてい
る。また、トリートメント供給管62は、トリートメン
ト容器22からトリートメント用ポンプ66を介して流
出管57に接続されている。シャンプー用ポンプ65と
トリートメント用ポンプ66は、管61,62をしごく
ことによってシャンプー容器21やトリートメント容器
22に貯蔵されているシャンプー液やトリートメント液
をそれぞれ吸い上げ、各管61,62を介して送り出す
ためのものである。
【0032】この構成において、ポンプ59がインバー
タ58によって駆動される間に、シャンプー用ポンプ6
5が駆動されると、シャンプー容器21に貯蔵されてい
るシャンプー液がシャンプー供給管61を介して流出管
57に供給される。その結果、温水にシャンプー液が混
入されて、シャンプー用温水が作られる。同様に、ポン
プ59が駆動される間に、トリートメント用ポンプ66
が駆動されると、トリートメント容器22に貯蔵されて
いるトリートメント液がトリートメント供給管62を介
して流出管57に供給される。その結果、温水にトリー
トメント液が混入され、トリートメント用温水が作られ
る。
【0033】ポンプ59内に吸い込まれた温水、シャン
プー用温水またはトリートメント用温水は、ポンプ59
の出口側から吐出される。ポンプ59の出口側には、複
数、例えば、8つの分路に分かれる分岐管75が接続さ
れている。分岐管75には、フィルタ74が設けられ、
その下流側の各分路先端には、8つのバルブ、すなわ
ち、上ノズルバルブ76、下ノズルバルブ77、固定ノ
ズルバルブ78〜81、排水バルブ82および予備バル
ブ83が接続されている。予備バルブ83は省略しても
よい。予備バルブ83を除いた残りの各バルブを介し
て、管84〜90がそれぞれ接続されている。
【0034】管84の先端は、上ノズルリンク23に接
続されている。管85の先端は下ノズルリンク25に接
続されている。管86の先方部は水槽13の側壁外方に
配置されており、管86の先方部には、上述の複数の固
定ノズル27が所定間隔で配列されている。管87〜8
9の先端は、水槽13の側壁に配置された固定ノズル2
8〜30にそれぞれ接続されている。管90の先端は、
水槽13の底面下方に連設された排水トラップ92、排
水管93を介して排水管56に接続されている。
【0035】この構成によれば、インバータ58によっ
てポンプ59を駆動し、かつ各バルブ76〜81を必要
に応じて選択的に開くことにより、水槽13内の所望の
ノズルから温水、シャンプー用温水またはトリートメン
ト用温水を噴射させ、被洗髪者の髪を自動的に洗髪する
ことができる。また、上ノズルリンク23および下ノズ
ルリンク25は、洗髪時には、駆動機構31によってそ
れぞれ揺動および回動される。その結果、上ノズル24
および下ノズル26から噴射される温水の噴射方向が変
化して、これにより、被洗髪者の髪を万遍なく、かつ良
好に洗髪できる。
【0036】このために、自動洗髪機1は、上ノズルリ
ンク23および下ノズルリンク25を変位させる変位手
段としての駆動機構31と、この駆動機構31を制御す
る制御手段としての制御部17とを有している。駆動機
構31では、図4の駆動機構の概略構成図に示すよう
に、上ノズルリンク23および下ノズルリンク25が、
クランク機構およびベルト伝動機構を介して一つのリン
クモータRMと駆動連結されている。すなわち、リンク
モータRMの回転軸MSには、比較的短いアーム32が
取り付けられている。アーム32の先端には、リンク棒
33の一端が回動自在に連結され、リンク棒33の他端
はプーリ34の突軸35に回動自在に支持されている。
突軸35は、プーリ34の回転中心に対して偏心して配
置され、プーリ34は、下ノズルリンク25と一体回転
可能に接続されている。また、プーリ34は、無端状の
ベルト37を介してプーリ36と駆動連結されている。
プーリ36は上ノズルリンク23と一体回転可能に設け
られている。ベルト37は、プーリ34とプーリ36と
の間で交差しており、プーリ34とプーリ36とは互い
に逆方向に回動されるようになっている。
【0037】リンクモータRMが回転すると、アーム3
2が回転し、その回転力はリンク棒33の上下運動に変
換される。リンク棒33の上下運動は、プーリ34を一
定角度D2範囲内で往復回動させ、これに伴って下ノズ
ルリンク25も角度範囲D2内で往復回動運動する。ま
た、下ノズルリンク25のプーリ34の上述の往復回動
運動は、ベルト37を介して、プーリ36に伝達される
結果、上ノズルリンク23も一定角度D1の範囲内で揺
動される。
【0038】この構成により、上ノズルリンク23およ
び下ノズルリンク25は、それぞれ以下のノズル位置の
間を往復回動運動し、上ノズルリンク23および下ノズ
ルリンク25は互いに連動しており、ともに同じノズル
位置に配置される。ノズル位置には、上位置、水平位置
および下位置の3つの位置が設定されている。下位置
(図3にA1で図示)では、上ノズルリンク23は頭部
の斜め下方にあって、上ノズル24から斜め上方に向け
て、頭部の後ろ寄り部分へ洗浄水が噴射される。また、
下ノズル26から噴射される洗浄水は、頭部の先に向か
って噴射される。上位置(図3にA2で図示)では、上
ノズルリンク23は頭部の斜め上方にあって、上ノズル
24から斜め下方に向けて、頭部の前寄り部分へ洗浄水
が噴射される。また、このときの下ノズル26から噴射
される洗浄水は、首筋に向かって噴射される。水平位置
(図3にA3で図示)は、上位置と下位置の略中間に位
置し、上ノズルリンク23は、円弧状の中央部が回動軸
の高さ位置とほぼ同じ高さに位置する。水平位置にある
上ノズルリンク23は、頭頂部と対向してそのすぐ近く
に位置し、上ノズル24から水平に頭頂部へ向かって温
水を噴射することができる。
【0039】ノズル位置には、上述の3つの位置の他、
水平位置の近傍となる頭頂上寄り位置および頭頂下寄り
位置が設定されている。頭頂上寄り位置(図3にA4で
図示)では、上ノズルリンク23は、水平位置と上位置
の間、特に、水平位置よりもやや上方で頭頂部と対向す
るように配置され、上ノズル24から頭頂部へほぼ水平
方向に向けて洗浄水を噴射する。頭頂下寄り位置(図3
にA5で図示)では、上ノズルリンク23は、水平位置
と下位置の間、特に、水平位置よりもやや下方で頭頂部
と対向するように配置され、上ノズル24から頭頂部へ
ほぼ水平方向に向けて洗浄水を噴射する。
【0040】また、下位置を検知する第1リードスイッ
チ94と、上位置を検知する第2リードスイッチ95と
が設けられている。第1リードスイッチ94および第2
リードスイッチ95は、プーリ34の端面に固定された
磁石96の磁気に感応して信号を出力するスイッチであ
る。例えば、磁石96が接近すると、各リードスイッチ
94,95の内部回路が閉じるようになっている。第2
リードスイッチ95は上位置に対応する磁石96に対向
して配置されている。また、第1リードスイッチ94
は、下位置に対応する磁石96に対向して配置されてい
る(図3にこの状態を図示)。各リードスイッチ94,
95は、制御部17に接続されている。
【0041】図5は、電気的構成の主要部のブロック図
である。制御部17は、制御中枢としてのマイクロコン
ピュータ(CPU)、記憶手段としてのRAM、ROM
(図示せず)等を含んでいる。CPUは、ROM等に予
め記憶されたプログラムや、RAMの内容等に基づいて
各部を制御する。また、CPUは、計時手段としてのタ
イマ17aを含み、このタイマ17aによって経過時間
を計時して、リンクモータRMの駆動時間等を制御する
ことができる。
【0042】また、CPUは、第1リードスイッチ94
および第2リードスイッチ95と接続されており、各リ
ードスイッチ94,95の信号に基づいて、上ノズルリ
ンク23の位置を検知することができる。また、CPU
は、リンクモータRMと接続されており、所定の回転方
向、例えば、右回りまたは左回りに駆動することができ
る。リンクモータRMを駆動し、各リードスイッチ9
4,95からの信号に基づいて、この信号を検知した時
点で、またはこの時点から所定時間駆動した後に、リン
クモータRMを停止させることにより、上ノズルリンク
23および下ノズルリンク25を上述の各位置で停止さ
せることができる。
【0043】また、CPUは、インバータ58を介して
ポンプ59と接続されている。インバータ58は、CP
Uからの信号に応じてポンプ59を異なる周波数で駆動
でき、ポンプ59から吐出される水圧を変化させること
ができる。この他、CPUには、シャンプー用ポンプ6
5、トリートメント用ポンプ66、各バルブ76〜82
等が接続されている。次に、本自動洗髪機1の自動洗髪
運転の制御内容を説明する。
【0044】先ず、貯湯タンク45内に温水が供給され
る。また、リンクモータRMが駆動されて、上ノズルリ
ンク23および下ノズルリンク25が水平位置で停止す
る。給湯が完了すると、キースイッチ16は入力操作待
ちの状態となる。通常は、この状態で被洗髪者の頭部が
水槽13内に挿入される。図6のフローチャートを参照
する。キースイッチ16から洗髪開始信号が入力される
と、貯湯タンク45内の温水の水位および温度が検知さ
れる(ステップS11、12)とともに、キー入力を待
ち、そしてこのキー入力を処理する(ステップS13,
14)。その後、順次、初期排水→弱洗浄→洗い1→す
すぎ1→洗い2→すすぎ2→トリートメント→すすぎ3
といった各行程を経て洗髪が終了する。
【0045】これらの行程は、その全てまたは一部を選
択して運転され、行程の選択は、予め定めた洗髪コース
をキー入力することにより行われる。すなわち、ステッ
プS15では、キー入力された洗髪コースの内容に応じ
て、実施される行程の内容が読み込まれて、この内容に
応じた値が行程カウント(各図には、「カウント」と表
記した。)に設定される。この行程カウントは、洗髪コ
ースごとに制御内容を決めるための変数である。例え
ば、フルコースでは、これに対応する値「18」が行程
カウントに設定され、以後、行程カウントの値に基づい
て各行程が実施される。
【0046】以下の説明では、全ての行程が実施される
上述のフルコース、特にロングヘアに対応したコースを
説明するが、一部の行程を省略したコースや、ショート
ヘアに対応して固定ノズル27からの温水の噴射を省略
したコースを行うこともできる。各行程ごとに順に説明
する。なお、各行程ごとに、各ポンプおよびモータにつ
いては駆動された状態、各バルブについては開かれた状
態を主に説明する。特に説明しない場合には、各ポンプ
およびモータについては駆動停止された状態、各バルブ
については閉じられた状態にあるものとする。
【0047】先ず、行程カウントが18であるので(ス
テップS16でYES)、初期排水(排水弁)行程が行
われる(ステップS17)。なお、図6には、「初期排
水(排水弁)」と略して表記し、以下で説明する他の行
程も同様に「行程」を省略して図示している。初期排水
(排水弁)行程では、流出管57、ポンプ59、および
分岐管75内等に最初に溜まっている冷水を排水する。
この行程では、排水バルブ82だけが開かれて、ポンプ
59が駆動される。
【0048】初期排水(排水弁)行程は、所定時間t0
が経過するまで行われ(ステップS18でNO)、経過
後に終了する。そして、行程カウントは1を減算され
(ステップS19)、ステップS11を経てステップS
21へ移行し、ステップS21で、行程カウントが17
であることが判断されて(YES)、初期排水(ロング
バルブ)行程(ステップS22)が行われる。初期排水
(ロングバルブ)行程では、主に管86内等に最初に溜
まっている冷水を排水する。初期排水(ロングバルブ)
行程では、バルブ78のみが開けられて、ポンプ59が
初期排水(排水弁)行程に比べて低い周波数で駆動さ
れ、固定ノズル27から洗浄水がゆっくりと流れ出る。
【0049】初期排水(ロングバルブ)行程は、所定時
間t1で行われた後に、終了する(ステップS23)。
そして、行程カウントは1を減算され(ステップS1
9)、ステップS11を経てステップS24で、行程カ
ウントが16であることが判断されると(YES)、初
期排水(ノズルリンク用弁)行程(ステップS25)が
行われる。初期排水(ノズルリンク用弁)行程では、主
に管84,85,87〜89、上ノズルリンク23およ
び下ノズルリンク25内等に最初に溜まっている冷水を
排水する。初期排水(ノズルリンク用弁)行程では、上
ノズルリンク23が水平位置から下位置に変位されて、
下位置で停止される。そして、上述の各管に対応する各
バルブ76,77,79,80,81が開けられる。ポ
ンプ59が、初期排水(ロングバルブ)行程と同様に駆
動され、各ノズル24,26,28〜30から洗浄水が
ゆっくりと流れ出る。このように、各初期排水行程によ
り、頭にかからないように配管内の冷たい水が排出され
る。
【0050】初期排水(ノズルリンク用弁)行程は、所
定時間t2で行われた後に、終了する(ステップS2
6)。そして、行程カウントは1を減算され(ステップ
S19)、ステップS11を経てステップS27で、行
程カウントが15であることが判断されると(YE
S)、弱洗浄行程(ステップS28)が行われる。弱洗
浄行程では、温水によって被洗髪者の髪を濡らすととも
に、髪に付着している埃等を落とす。弱洗浄行程では、
ポンプ59が駆動されながら、各バルブ76,77,7
8が開かれる。リンクモータRMが駆動され、上ノズル
リンク23および下ノズルリンク25を下位置から上位
置に変位させる。上位置で、リンクモータRMの駆動が
停止されて、予め定める所定時間、上位置にある各ノズ
ルリンク23,25の各ノズル24,26および固定ノ
ズル27から温水が噴射される。その後、リンクモータ
RMが再度駆動され、各ノズルリンク23,25が変位
しながら、温水が噴射される。なお、ポンプ59は、後
述する各洗い行程よりも低い周波数で駆動され、噴射の
圧力が弱められている。
【0051】弱洗浄行程は、所定時間t3で行われた後
に、終了する(ステップS29)。そして、行程カウン
トは1を減算され(ステップS19)、ステップS11
を経て図7のステップS30で、行程カウントが14で
あることが判断されると(YES)、洗い1(連続)行
程(ステップS31)が行われる。洗い1(連続)行程
では、シャンプー液が混入された温水(シャンプー用温
水)を吹き付けて洗髪する。洗い1(連続)行程では、
各バルブ76,77,78が開かれ、ポンプ59が駆動
され、シャンプー用ポンプ65が駆動される。また、リ
ンクモータRMが連続して駆動される。上ノズルリンク
23および下ノズルリンク25を下位置と上位置との間
で揺動させながら、各ノズル24,26,27からシャ
ンプー用温水が噴射される。
【0052】洗い1(連続)行程は、所定時間t4で行
われた後に、終了する(ステップS32)。そして、行
程カウントは1を減算され(ステップS19)、ステッ
プS11を経てステップS33で、行程カウントが13
であることが判断されると(YES)、洗い1(もみ)
行程(ステップS34)が行われる。洗い1(もみ)行
程では、各バルブ76,77,78が開かれ、ポンプ5
9が駆動され、シャンプー用ポンプ65が駆動される。
また、リンクモータRMを所定時間毎に正逆転させるこ
とにより、上ノズルリンク23および下ノズルリンク2
5を繰り返し小刻みに反復揺動させつつ、下位置と上位
置との間を変位させる。その間、各ノズル24,26,
27からシャンプー用温水が噴射される。この行程によ
り、被洗髪者はマッサージ効果を感じることができる。
【0053】洗い1(もみ)行程は、所定時間t5で行
われた後に、終了する(ステップS35)。そして、行
程カウントは1を減算され(ステップS19)、ステッ
プS11を経てステップS36で、行程カウントが12
であることが判断されると(YES)、すすぎ1(連
続)行程(ステップS37)が行われる。すすぎ1(連
続)行程では、シャンプー液が混入されない温水(すす
ぎ用温水)を吹き付けて、被洗髪者の髪からシャンプー
液を落とす。すすぎ1(連続)行程では、各バルブ7
6,77,78が開かれ、ポンプ59が駆動され、リン
クモータRMが連続して駆動される。上ノズルリンク2
3および下ノズルリンク25を下位置と上位置との間で
揺動させながら、各ノズル24,26,27からすすぎ
用温水が噴射される。
【0054】すすぎ1(連続)行程は、所定時間t6で
行われた後に、終了する(ステップS38)。そして、
行程カウントは1を減算され(ステップS19)、ステ
ップS11を経てステップS39で、行程カウントが1
1であることが判断されると(YES)、洗い2(連
続)行程(ステップS40)が行われる。洗い2(連
続)行程では、各バルブ76,77,78が開かれ、ポ
ンプ59が駆動され、シャンプー用ポンプ65が駆動さ
れる。また、リンクモータRMが連続して駆動される。
上ノズルリンク23および下ノズルリンク25を下位置
と上位置との間で揺動させながら、各ノズル24,2
6,27からシャンプー用温水が噴射される。
【0055】洗い2(連続)行程は、所定時間t7で行
われた後に、終了する(ステップS41)。そして、行
程カウントは1を減算され(ステップS19)、ステッ
プS11を経てステップS42で、行程カウントが10
であることが判断されると(YES)、洗い2(上の
み)行程(ステップS43)が行われる。ここで、「上
のみ」とは、上ノズルリンク23から温水を噴射させ、
下ノズルリンク25から温水を噴射しないということで
ある。
【0056】洗い2(上のみ)行程では、各バルブ7
6,78が開かれ、ポンプ59が駆動され、シャンプー
用ポンプ65が駆動される。また、リンクモータRMが
連続して駆動される。上ノズルリンク23および下ノズ
ルリンク25を下位置と上位置との間で揺動させなが
ら、各ノズル24,27からシャンプー用温水が噴射さ
れる。洗い2(上のみ)行程は、所定時間t8で行われ
た後に、終了する(ステップS44)。そして、行程カ
ウントは1を減算され(ステップS19)、ステップS
11を経て図8のステップS45で、行程カウントが9
であることが判断されると(YES)、洗い2(下の
み)行程(ステップS46)が行われる。ここで、「下
のみ」とは、下ノズルリンク25から温水を噴射させ、
上ノズルリンク23から温水を噴射しないということで
ある。
【0057】洗い2(下のみ)行程では、各バルブ7
7,78が開かれ、ポンプ59が駆動され、シャンプー
用ポンプ65が駆動される。また、リンクモータRMが
連続して駆動される。下ノズルリンク25を下位置と上
位置との間で揺動させながら、各ノズル26,27から
シャンプー用温水が噴射される。洗い2(下のみ)行程
は、所定時間t9で行われた後に、終了する(ステップ
S47)。そして、行程カウントは1を減算され(ステ
ップS19)、ステップS11を経てステップS49
で、行程カウントが8であることが判断されると(YE
S)、洗い2(上のみ頭頂)行程(ステップS50)が
行われる。ここで、「上のみ頭頂」とは、上ノズルリン
ク23のノズル24のみから温水を噴射させて、頭頂部
を重点的に洗髪するということである。
【0058】洗い2(上のみ頭頂)行程では、バルブ7
6が開かれ、ポンプ59が駆動され、シャンプー用ポン
プ65が駆動される。また、リンクモータRMが駆動さ
れ、上ノズルリンク23が水平位置にされ、その近傍で
間欠的に往復変位し、ノズル24からシャンプー用温水
が頭頂部に向けて噴射される。上ノズルリンク23の変
位の制御を、図10のフローチャートを参照して詳細に
説明する。
【0059】洗い2(上のみ頭頂)行程では、その前行
程から継続してリンクモータRMが所定回転方向、例え
ば、右回りに駆動されている(ステップS80)。これ
により、上ノズルリンク23が下位置と上位置との間を
変位する。ステップS81では、第2リードスイッチ9
5からの信号に基づき、上ノズルリンク23が上位置に
到達したことが判断される。この上位置に到達した時点
から予め定める所定時間t21の経過後に(ステップS
82)、駆動が停止される。所定時間t21の間に、リ
ンクモータRMが上述の所定回転方向に継続して駆動さ
れ、上ノズルリンク23は上位置から下降し、水平位置
に到達して停止する。ここで、予め定める所定時間t2
1は、上位置から水平位置に到達するまでの駆動時間と
して設定され、電源周波数に応じた値、例えば、60H
zの電源周波数に対しては1.2秒、50Hzの電源周
波数に対しては1.5秒が設定されている。
【0060】リンクモータRMは、駆動停止された時点
から、所定時間t22、例えば、1秒間、駆動停止を維
持される(ステップS83)。所定時間t22が経過
後、リンクモータRMは、所定回転方向、例えば、右回
りに、所定時間t23、例えば、0.5秒間駆動されて
駆動停止される(ステップS84)。これに伴い、上ノ
ズルリンク23は下降し、頭頂下寄り位置で停止する。
ここで、所定時間t23は、リンクモータRMの駆動に
より、上ノズルリンク23を水平位置と頭頂下寄り位置
に変位できる時間として設定されている。
【0061】その後、リンクモータRMは、所定時間t
22の駆動停止と、その後の所定時間t23の駆動とを
繰り返される(ステップS83〜90)。これにより、
上ノズルリンク23は、頭頂下寄り位置、水平位置、頭
頂上寄り位置、水平位置、頭頂下寄り位置の順に、これ
ら各位置で所定時間t22で停止しつつ変位するサイク
ルを繰り返す。そして、ステップS91で所定時間t1
0が経過するまで、上ノズルリンク23は、頭頂部と対
向するその近傍位置の範囲内から離脱しないように制御
されつつ、頭頂部が洗髪される。
【0062】図8に戻って、洗い2(上のみ頭頂)行程
は、所定時間t10後に終了する(ステップS51)。
そして、行程カウントは1を減算され(ステップS1
9)、ステップS11を経てステップS52で、行程カ
ウントが7であることが判断されると(YES)、洗い
2(もみ断続)行程(ステップS53)が行われる。洗
い2(もみ断続)行程では、各バルブ76,77,78
が開かれ、ポンプ59が駆動され、シャンプー用ポンプ
65が駆動される。また、リンクモータRMを所定時間
毎に正逆転させることにより、上ノズルリンク23およ
び下ノズルリンク25を繰り返し小刻みに反復揺動させ
つつ、下位置と上位置との間を変位させる。特に、洗い
2(もみ断続)行程では、ポンプ59は、所定時間ごと
に、高い周波数と低い周波数とで交互に駆動され、噴射
の圧力が断続的に強くまたは弱く変化するようにされて
いる。これにより、各ノズル24,26,27からシャ
ンプー用温水が断続的に噴射される。なお、洗い2(も
み断続)行程よりも前の各行程では、ポンプは、所定の
単一の周波数で駆動されており、また、以下の各行程に
おいても、特にポンプを駆動する周波数を変動させると
していない場合にも同様である。
【0063】洗い2(もみ断続)行程は、所定時間t1
1で行われた後に、終了する(ステップS54)。そし
て、行程カウントは1を減算され(ステップS19)、
ステップS11を経てステップS55で、行程カウント
が6であることが判断されると(YES)、すすぎ2
(上のみ)行程(ステップS56)が行われる。すすぎ
2(上のみ)行程では、各バルブ76,78が開かれ、
ポンプ59が駆動され、リンクモータRMが連続して駆
動される。上ノズルリンク23および下ノズルリンク2
5を下位置と上位置との間で揺動させながら、各ノズル
24,27からすすぎ用温水が噴射される。
【0064】すすぎ2(上のみ)行程は、所定時間t1
2で行われた後に、終了する(ステップS57)。そし
て、行程カウントは1を減算され(ステップS19)、
ステップS11を経てステップS58で、行程カウント
が5であることが判断されると(YES)、すすぎ2
(連続)行程(ステップS59)が行われる。すすぎ2
(連続)行程では、各バルブ76,77,78が開か
れ、ポンプ59が駆動され、リンクモータRMが連続し
て駆動される。上ノズルリンク23および下ノズルリン
ク25を下位置と上位置との間で揺動させながら、各ノ
ズル24,26,27からすすぎ用温水が噴射される。
【0065】すすぎ2(連続)行程は、所定時間t13
で行われた後に、終了する(ステップS60)。そし
て、行程カウントは1を減算され(ステップS19)、
ステップS11を経て図9のステップS61で、行程カ
ウントが4であることが判断されると(YES)、すす
ぎ2(断続)行程(ステップS62)が行われる。すす
ぎ2(断続)行程では、各バルブ76,77,78が開
かれ、リンクモータRMが連続して駆動される。また、
ポンプ59は、所定時間ごとに、高い周波数と低い周波
数とで交互に駆動される。これにより、上ノズルリンク
23および下ノズルリンク25が下位置と上位置との間
で揺動しつつ、各ノズル24,26,27からすすぎ用
温水が断続的に噴射される。
【0066】すすぎ2(断続)行程は所定時間t14で
行われた後に、終了する(ステップS63)。そして、
行程カウントは1を減算され(ステップS19)、ステ
ップS11を経てステップS64で、行程カウントが3
であることが判断されると(YES)、すすぎ2(側面
断続)行程(ステップS65)が行われる。すすぎ2
(側面断続)行程およびその次のすすぎ2(頭頂)行程
は、主に、被洗髪者にマッサージ効果を感じさせるため
に行われ、同時に、髪のすすぎも行われる。
【0067】すすぎ2(側面断続)行程では、バルブ8
0,81が開かれる。ポンプ59は、所定時間ごとに、
高い周波数と低い周波数とで交互に駆動される。被洗髪
者の頭部の左右となる水槽13の側面にある各ノズル2
9,30からすすぎ用温水が断続的に噴射される。すす
ぎ2(側面断続)行程は、所定時間t15で行われた後
に、終了する(ステップS66)。そして、行程カウン
トは1を減算され(ステップS19)、ステップS11
を経てステップS67で、行程カウントが2であること
が判断されると(YES)、すすぎ2(頭頂)行程(ス
テップS68)が行われる。
【0068】すすぎ2(頭頂)行程では、バルブ79だ
けが開かれ、ポンプ59が駆動される。水槽13の壁面
の後上部にあるノズル28からすすぎ用温水が頭頂部に
向けて噴射される。すすぎ2(頭頂)行程は、所定時間
t16で行われた後に、終了する(ステップS69)。
そして、行程カウントは1を減算され(ステップS1
9)、ステップS11を経てステップS70で、行程カ
ウントが1であることが判断されると(YES)、トリ
ートメント(連続)行程(ステップS71)が行われ
る。
【0069】トリートメント(連続)行程では、トリー
トメント液が混入された温水(トリートメント用温水)
を被洗髪者に吹き付ける。トリートメント(連続)行程
では、各バルブ76,77,78が開かれ、ポンプ59
が駆動され、トリートメント用ポンプ66が駆動され
る。また、リンクモータRMが連続して駆動される。上
ノズルリンク23および下ノズルリンク25が下位置と
上位置との間を揺動しながら、各ノズル24,26,2
7からトリートメント用温水が噴射される。
【0070】トリートメント(連続)行程は、所定時間
t17で行われた後に、終了する(ステップS72)。
そして、ステップS11を経て、すすぎ3(連続)行程
(ステップS73)が行われる。すすぎ3(連続)行程
では、すすぎ用温水で、被洗髪者の髪からトリートメン
ト液が落とされる。すすぎ3(連続)行程では、各バル
ブ76,77,78が開かれ、ポンプ59が駆動され、
リンクモータRMが連続して駆動される。上ノズルリン
ク23および下ノズルリンク25を下位置と上位置との
間で揺動させながら、各ノズル24,26,27からす
すぎ用温水が噴射される。
【0071】すすぎ3(連続)行程は、所定時間t18
で行われた後に、終了する(ステップS74)。そし
て、ポンプ59の駆動が停止されて、上ノズルリンク2
3が下位置に変位された状態で、リンクモータRMの駆
動が停止される。また、各バルブ76〜83は閉じられ
て、全行程が完了する。このように本発明の実施形態の
制御内容によれば、洗い2(上のみ頭頂)行程におい
て、上ノズルリンク23のノズル24から温水を噴射さ
せつつ、駆動機構31を制御することにより、ノズル2
4の位置を頭頂部と対向する所定範囲内に維持できるよ
うに停止および変位させるようにしている。これによ
り、ノズル24を、洗髪が不十分になる傾向にある頭頂
部に接近させて、その近くから重点的に温水を噴射でき
るので、頭頂部を確実に洗髪できる。その結果、快適な
洗髪を実現できる。というのは、被洗髪者にとって、頭
頂部がよく洗髪されると、快感が増す傾向にあるからで
ある。
【0072】特に、洗い2(上のみ頭頂)行程におい
て、上ノズルリンク23を、複数の停止位置A3,A
4,A5ごとに所定時間停止させつつ、各停止位置へ変
位させるようにしている。これにより、停止させること
により頭頂部を確実に洗髪でき、且つ変位しながら、温
水を頭頂部に重点的に且つ満遍なくかけることができ
る。しかも、マッサージ効果を高めて、より一層快適な
洗髪を実現できる。また、上ノズルリンク23は、頭頂
部から離間できるので、例えば、頭部を水槽に位置させ
る際に邪魔になることもない。
【0073】また、制御部17は、頭部全体を洗髪する
ために上ノズルリンク23を広い範囲で変位させるよう
に駆動機構31を制御する第1行程制御手段としての洗
い1(連続)行程、洗い1(もみ)行程、洗い2(連
続)行程、および洗い2(上のみ)行程と、主として被
洗髪者の頭頂部を洗髪するために上ノズルリンク23が
頭頂部に対向する狭い範囲内に位置するように駆動機構
31を制御する第2行程制御手段としての洗い2(上の
み頭頂)行程とを実行するようにした。これにより、上
述の第1行程制御手段としての各行程で頭部全体を洗髪
しつつ、第2行程制御手段としての行程で頭頂部を重点
的に洗髪できる。また、上ノズルリンク23を頭頂部の
洗髪用と頭部全体の洗髪用とで兼用できるので、頭頂部
専用の可動ノズルを設ける場合よりも、頭部全体を効果
的に洗髪できる。
【0074】ここで、頭頂部と対向する所定範囲として
は、頭頂部を中心とした直径略100mmの円形の範囲
内を例示できる。なお、上ノズルリンク23の各位置に
それぞれ対応する複数のリードスイッチを設けて、その
信号に基づいて駆動機構31を制御するようにしてもよ
い。また、位置を検知する構成も、リードスイッチ以外
のセンサやスイッチを用いてもよい。
【0075】ところで、自動洗髪機1には、被洗髪者の
顔を露出させた状態で水槽13の上部を覆って顔と水槽
13との間を封止する封止構造が設けられている。封止
構造は、上述のフード14およびこれに設けられたフェ
イスシール15等により構成されている。このフェイス
シール15が、被洗髪者の顔、特に耳の背後(洗髪時に
は被洗髪者は仰向けになることから、フェイスシール1
5は耳のすぐ下になる。)で接するようになっている
が、耳から過度に後方に遠ざかると、髪の毛を覆い、洗
髪の邪魔になってしまう。一方で、フェイスシール15
と耳とが直接に触れ合うと、水槽13内の音が耳に伝わ
り易く、被洗髪者にとって体感上の騒音が大きくなる傾
向にある。しかも、フェイスシール15の材質は、水が
吹きつけられることに起因して音を生じ易い傾向にもあ
るので、騒音が大きくなり易い。
【0076】そこで、本発明の実施形態のフード14で
は、被洗髪者にとっての洗髪時の騒音を軽減できる構成
とし、また、フェイスシール15を洗髪の邪魔にならな
いように位置調整容易なものとしている。図11〜図1
3を参照する。フード14は、その後部にある回動中心
軸101を介してキャビネット11の上部に支持されて
いる。フード14は、回動中心軸101の回りに回動し
て、開閉自在とされている。フード14は、閉じられた
状態で水槽13の周縁部と接しつつ水槽13の上部を覆
う。フード14の前面部102は、前下りに傾斜し、こ
こに頭部を挿入する切欠を有している。この切欠の周縁
の内面側にフェイスシール15が取り付けられている。
フード14の開閉とともに、フェイスシール15とフー
ド14とは一体に回動して、水槽13の上部を開閉す
る。
【0077】フェイスシール15は、水を吸わず且つ柔
軟性のある弾性材料であり、主に独立気泡を有する多孔
性樹脂材料により形成された、薄手のシート状部材であ
る。フェイスシール15の素材としては、例えば、発泡
ポリエチレン等を利用できる。フェイスシール15は、
略U字形形状に形成され、このU字形の内周縁部110
で被洗髪者の顔に当接するようにされている。多孔性樹
脂材料製のフェイスシール15であれば、顔に密着する
ときに被洗髪者が違和感を感じずに済み、しかも、独立
気泡を有するものであるので、吹きつけられた温水を通
すことなく確実に封止することができる。
【0078】また、フェイスシール15は、略U字形状
をなして内面114と外面116とを有するシート状の
主体部117と、この主体部117の一対の端部に連続
して屈曲状に延設された一対の下垂部113と、顔と接
する主体部117の内周縁部110の近傍に延設されて
形成されたつまむことのできるつば111とを有してい
る。主体部117は、略U字形状の内周縁部110で顔
と接する。また、内面114は、水槽13の内側に臨む
面であり、外面116は、水槽13の外側に臨む面であ
る。
【0079】つば111は、外面116に形成されてい
る。つば111は、フェイスシール15の内周縁部11
0から、水槽13の外側となる方向に向けて折り返され
て、外面116と平行に延びている。つば111は、内
周縁部110に沿い且つ主体部117の外面116に沿
って連続して形成されている。このつば111を指でつ
まんだり指でひっかけたりする操作により、フェイスシ
ール15を水槽13の外側となる向きに引き出して位置
調整できる。なお、フェイスシール15を押し込むこと
で、水槽13の内方へ位置調整もできる。
【0080】特に、つば111が、内周縁部110の近
傍にあるので、髪を覆い易い内周縁部110を直接に位
置調整できて、好ましい。さらに、つば111は内周縁
部110に沿って連続しているので、位置調整できる部
位の自由度が高く、調整し易い。また、つば111は折
り返し状に形成されているので、位置調整の際につば1
11と外面116との間に指を入れることができ、指が
顔に触れずに確実につば111を動かすことができる。
さらに、折り返し状のつば111は、被洗髪者の視界か
ら遠い部分でつまむこともでき、位置調整するときに被
洗髪者の目障りになり難くて好ましい。
【0081】また、フェイスシール15を位置調整する
際には、顔に対して後方寄りにある調整の必要な部分だ
けを前に引き出せばよく、フェイスシール15の全体を
動かさずに済む。その結果、フェイスシール15を引き
出す際に、被洗髪者が不快感を感じることを防止でき
る。フェイスシール15の内面114には、硬質部材か
らなる押さえ板103が設けられている。押さえ板10
3は、フェイスシール15の内周縁部110を避けて設
けられている。フェイスシール15は、フード14の前
面部102の内面と、押さえ板103との間に挟持され
て取り付けられている。押さえ板103とフード14の
前面部102とは、複数、例えば、3つの調整ノブ10
4により連結されている。調整ノブ104の軸部105
が、フード14の前面部102およびフェイスシール1
5の挿通孔112を通り、軸部105の雄ねじが押さえ
板103の雌ねじにねじ込まれている。調整ノブ104
と押さえ板103とのねじ係合を緩めた状態で、フェイ
スシール15はフード14の前面部102に沿って相対
移動可能とされ、これにより、フェイスシール15の突
出量(フェイスシール15がフード14の切欠の周縁か
ら突出する量)は、3つの調整ノブ104によって調整
可能にされている。調整ノブ104を締めると、その調
整された位置でフェイスシール15を固定できる。
【0082】また、フェイスシール15の主体部117
の内面114および押さえ板103の内面には、防音材
106が設けられている。防音材106は、内周縁部1
10を避けつつ、内周縁部110に隣接する部分となる
主体部117の内面114を覆い、内周縁部110に沿
って顔に近接するように、フェイスシール15の内面1
14に固定されている。なお、防音材106は、図13
にハッチングを施して図示されている。防音材106
は、主に連通気泡を有する多孔性樹脂材料により形成さ
れ、その素材には、発泡ポリエチレン等を利用できる。
多孔性樹脂材料の肌触りは良いので、仮に防音材106
が顔に触れるとしても、被洗髪者が違和感を感じずに済
む。また、連通気泡を有する多孔性樹脂材料製の防音材
106は、吹きつけられる水の勢いを確実に緩和でき
て、騒音を低減できる。ここで、連通気泡であれば、吹
きつけられる水が滲み出すことが想定されるが、上述の
ようにフェイスシール15による封止性により問題な
い。
【0083】防音材106としては、吹きつけられる水
の勢いを減衰させることのできる材質であればよく、連
通気泡を有する多孔性樹脂材料の他、ハニカム状の繊維
材料を利用することもできる。フェイスシール15の端
部115には、フード14を閉じた状態で屈曲状に下方
に延びる上述の下垂部113が形成されている。下垂部
113は、フェイスシール15のU字形状に対応して左
右一対で設けられている。この下垂部113に対応し
て、水槽13の前部の内壁には、下垂部113および防
音材106を収容する凹部107が形成されている。凹
部107は、被洗髪者の首を載せる水槽13の窪み10
8を挟んで左右に、下垂部113に対応して一対で形成
され、凹部107同士が対向する方向および上方に開放
されている。なお、凹部107は、一対の下垂部113
を共に収容できる単一のものとしてもよい。また、凹部
107は、下垂部113を余裕を持って収容できる大き
さとされ、フェイスシール15を位置調整して下垂部1
13が変位するとしても、無理なく収容できる。
【0084】このように本発明の実施形態では、フェイ
スシール15のつば111を利用して位置調整できるの
で、フェイスシール15が髪を覆うことを防止できる。
その結果、自動運転により確実に洗髪できる。また、フ
ード14を閉じる際に下垂部113を案内する手間が不
要で、好ましい。これに対して、従来の自動洗髪機で
は、フェイスシールの下端部を水槽の前側の内壁に付勢
部材により押しつけるようにしていたので、フードを閉
じる際、美容師等がフェイスシールを顔の近くに導きつ
つ、付勢部材の付勢力に抗してフェイスシールを押さえ
る必要がある。
【0085】また、本実施の形態では、上述のつば11
1および防音材106は、フェイスシール15に設けら
れてフェイスシール15の内面に温水が吹きつけられて
生じる音を被洗髪者にとって感じ難くなるように、音の
発生および音の伝達の少なくとも一方を抑制する騒音緩
和手段99として機能する。これにより、被洗髪者にと
っての体感上の騒音を低減でき、洗髪の快適感を高める
ことができる。また、騒音緩和手段99と、上ノズルリ
ンク23を頭頂部の近傍に維持する上述の制御内容とを
共に有する自動洗髪機1では、洗髪の快適感をより一層
高めることができて好ましい。
【0086】特に、折り返し状のつば111は、被洗髪
者の耳と外面116との間にあり、しかも、その間に隙
間を介在させることをもできるので、耳と外面116と
が直接触れ合う場合に比べて、水槽13内の音がフェイ
スシール15から耳へ伝わり難くできる。また、フェイ
スシール15と一体形成されたつば111は、部品点数
の増加もなく、構造を簡素化できる。
【0087】また、防音材106は、温水がぶつかると
きに音が大きくなり易いフェイスシール15に、温水が
直接ぶつかることを防止でき、しかも、防音材106は
温水がぶつかっても騒音を生じ難くできる。その結果、
音の発生そのものを抑制できる。特に、防音材106
は、フェイスシール15に加えて押さえ板103も覆う
ので、より一層効果的に騒音を抑制できる。なお、防音
材106は、少なくとも、耳の近くになるフェイスシー
ル15の内周縁部110の近傍を覆えばよい。
【0088】ところで、柔軟な薄いシート状部材である
フェイスシール15は、図25に示すように、U字状形
状の開放側で互いに接近するように変形すると、もとも
と平坦な主体部(右側の断面形状参照)が湾曲して撓
み、その内周縁部110が水槽内側に向けて巻き込まれ
るようにカールする傾向がある(左側の断面形状参
照)。ところが、このような変形は、水槽13内で露出
するフェイスシール15の面積を増大させ、温水がぶつ
かり易くなる結果、騒音も大きくなる。
【0089】これに対して本実施形態の連続したつば1
11は、フェイスシール15の剛性を高めて、その内周
縁が水槽内側へカールすることを防止できる。その結
果、カールした内周縁に温水がぶつかり易い従来のフェ
イスシールに比べて、温水がぶつかり難く、温水に起因
する音の発生が抑制される。また、防音材106は、内
周縁部110の近傍に沿って、水槽13内側にあるの
で、フェイスシール15の内周縁部110を内側から支
えることができる。さらに、防音材106は、フェイス
シール15と押さえ板103とを互いに接続して、フェ
イスシール15を撓み難くできる。従って、内周縁部1
10が水槽内側にカールすることを防止できる。
【0090】このように、防音材106と、つば111
とは、後述する形状維持部材としても機能する。また、
防音材106と、つば111のあるフェイスシール15
とをともに利用する場合には、騒音をより一層低減する
のに好ましい。なお、防音材106は、つばのない従来
のフェイスシールに利用することもできる。第2実施形
態は、第1実施形態と以下の点で異なり、それ以外の点
については、同様に構成されているものであり、同じ符
号を付して説明を省略する。なお、以下で説明する各実
施形態についても同様である。
【0091】第2実施形態では、図14〜図16に示す
ように、上述の騒音緩和手段99としての、フェイスシ
ール15の主体部117の外面116の内周縁部110
から延設されて、水槽13の外側へ折り返し状に形成さ
れて被洗髪者の耳と接する耳当て部118が設けられて
いる。耳当て部118は、つば111と一体に形成され
ている。つば111は、主体部117の左右にそれぞれ
一対が設けられ、このつば111が、左右の外方に延設
されて耳当て部118となっている。耳当て部118
は、耳の近傍となる内周縁部110で、フェイスシール
15の外面116と一体につながり、耳の後方を覆う大
きさで形成されている。
【0092】耳当て部118は、つば111の少なくと
も一部を形成しているので、上述のように、フェイスシ
ール15が顔と接する位置を調整することができる。こ
の耳当て部118は、耳と外面116との間にあり、し
かもその間に隙間を介在させることをもできるので、耳
と外面116とが直接触れ合う場合に比べて、水槽13
内の音がフェイスシール15から耳へ伝わり難くでき
る。また、第3実施形態では、図17〜図19に示すよ
うに、耳当て部118には、被洗髪者の耳を取り囲む立
設部119が設けられている。
【0093】立設部119は、耳当て部118の周縁に
一体に形成されている。立設部119と耳当て部118
とは、一方の耳を収容する凹部を区画する。この凹部
は、耳の後方、上下、左右の外側を覆われ、耳の前方を
開放されている。立設部119は耳当て部118を撓み
難くできるので、耳当て部118とフェイスシール15
の外面116との間に隙間を確実に介在させることがで
き、耳当て部118による騒音軽減効果をより一層高め
ることができる。これに加えて、立設部119と耳当て
部118とが耳を取り囲むので、水槽13内の音が、フ
ード14等を介して頭部の側方となる周囲から耳へ伝わ
ることを抑制でき、騒音をより一層軽減することができ
る。
【0094】さらに、凹部は耳の前方を開放されている
ので、騒音でない前方からの音が相対的に聞こえ易くな
り、その結果、水槽13内からの騒音は相対的に小さく
感じられ、体感上の騒音をより一層抑制することができ
る。また、立設部119のある耳当て部118でも、立
設部119をつまんで前へ引き出すことにより、フェイ
スシール15が顔と接する位置を調整することができ
る。
【0095】また、第4実施形態では、図20〜図24
に示すように、上述の騒音緩和手段99としての、フェ
イスシール15の外面116と被洗髪者の耳との間に介
在する遮音部材120が設けられている。遮音部材12
0は、両耳に対応して一対が設けられている。各遮音部
材120は、フェイスシール15と別体とされ、耳とほ
ぼ同等またはそれよりも大きく、遮音性の高い材質、例
えば、発泡ポリエチレンにより形成されている。遮音部
材120は、適度の可撓性を有する薄板状の片持ちアー
ム状の支持部材121に固定され、この支持部材121
を介してフード14に取り付けられている。支持部材1
21は、調整ノブ104の軸部105が挿通する挿通孔
を有し、この挿通孔内で遊動可能とされ、調整ノブ10
4が締め込まれると、支持部材121および遮音部材1
20も固定される。各遮音部材120は、支持部材12
1を介して、軸部105の回りに回動可能とされ、前後
左右に変位可能とされ、支持部材121の撓みによりフ
ェイスシール15の外面116と直交する方向に変位可
能とされている。このように、各遮音部材120は、そ
れぞれ個別に位置調整可能とされている。
【0096】遮音部材120は、耳とフェイスシール1
5の外面116との間に介在するので、耳と外面116
とが直接触れ合う場合に比べて、水槽13内の音がフェ
イスシール15から耳へ伝わり難くできる。さらに、フ
ェイスシール15と別体の遮音部材120は、一体のも
のに比べて、材質や形状の自由度を高くできるので、音
を伝え難い材質や形状にでき、水槽13内からの音が耳
へ伝達されることを確実に抑制できる。例えば、遮音部
材120は、フェイスシール15よりも厚手の部材を利
用して、音を伝え難くできる。
【0097】また、本実施形態では、フェイスシール1
5は、その略U字形状の開放側で互いに対向する一対の
対向部としての上述の下垂部113を有している。この
下垂部113は、主体部117となめらかに連続してつ
ながり、上述の第1の実施の形態での下垂部117と異
なり、フード14を閉じたときに水槽13の前部の内壁
に沿うようにされる。このために、下垂部113の内面
を水槽13の内壁に向けて付勢する当て板122が、水
槽13の内側にフェイスシール15の内面に沿って取り
付けられている。また、この当て板122の裏面に配置
された硬質部材からなる押さえ板103が設けられてい
る。調整ノブ104の軸部105は、押さえ板103の
内面側で、ナット123とねじ係合している。調整ノブ
104とナット123との間に、フード14、フェイス
シール15、当て板122、押さえ板103が順に並ん
で挟持される。
【0098】当て板122は、所定の弾性を有する樹脂
板材である。当て板122は、フェイスシールとほぼ同
様の略U字形状に形成され、フェイスシール15と沿わ
せたときに、このフェイスシール15の内周縁部110
およびその隣接部分を露出させる形状とされている。当
て板122は、上述のようにフード14を閉じたとき
に、フェイスシール15の下垂部113を水槽13の内
壁へ付勢する。また、当て板122には、下垂部113
に対応して、切り起こし状の一対の舌片124が形成さ
れている。この舌片124は、フェイスシール15の各
下垂部113に形成された切れ目125の周縁部と係合
する。フェイスシール15と当て板122とは舌片12
4を介して接続され、当て板122はフェイスシール1
5の変形を抑制することができる。このように、当て板
122は、フェイスシール15の一対の下垂部113の
間隔を維持するように、フェイスシール15と係合する
形状維持部材として機能し、上述の騒音緩和手段99と
しても機能する。なお、形状維持部材としては、当て板
122の他、押さえ板103を利用することも考えられ
る。また、フェイスシール15の下垂部113は、第1
の実施形態で説明したものでもよい。
【0099】このように形状維持部材としての当て板1
22により、フェイスシール15の形状が維持されるの
で、その内周縁部110が水槽13の内側へカールする
ことを防止できる。その結果、カールした内周縁に温水
がぶつかり易い従来のフェイスシールに比べて、温水が
ぶつかり難く、温水に起因する音の発生が抑制される。
なお、上述の各実施形態で、複数の騒音緩和手段99
と、フェイスシール15の位置調整用のつば111と、
上ノズルリンク23の制御内容とを説明したが、これら
の内の少なくとも一を選択して実施してもよい。
【0100】また、本発明の複数の騒音緩和手段99
と、フェイスシール15の位置調整用のつば111とを
実施する場合には、上ノズル24および下ノズル26の
ようなノズルを可動ノズルリンクに設けずに、全てのノ
ズルを水槽13の壁面に配置された固定ノズル(温水の
噴射方向は調整可能としてもよい。)としてもよい。ま
た、本発明の頭頂部を確実に洗うための可動ノズルを設
ける場合には、頭頂部に対応するノズルのみを可動ノズ
ルリンクに設け、他のノズルを上述のように固定ノズル
としてもよい。また、固定ノズルには共通の管、弁を介
して通水する構成の他、各固定ノズルに対応した数に分
岐した分岐管があり、そこにバルブが介在された構成と
してもよい。
【0101】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す自動洗髪機の外
観斜視図である。
【図2】図1に示す自動洗髪機の水路図である。
【図3】図1に示す自動洗髪機の上部の一部断面側面図
である。
【図4】図1に示す自動洗髪機の駆動機構の模式図であ
る。
【図5】図1に示す自動洗髪機の制御部の主要部分のブ
ロック図である。
【図6】図1に示す自動洗髪機の制御内容のフローチャ
ートである。
【図7】図1に示す自動洗髪機の制御内容のフローチャ
ートであり、図6に続く部分を示す。
【図8】図1に示す自動洗髪機の制御内容のフローチャ
ートであり、図7に続く部分を示す。
【図9】図1に示す自動洗髪機の制御内容のフローチャ
ートであり、図8に続く部分を示す。
【図10】図1に示す自動洗髪機の制御内容の要部のフ
ローチャートである。
【図11】図1に示す自動洗髪機のフードおよびその近
傍部分の断面側面図である。
【図12】図11のフェイスシールの正面図であり、図
11のR方向矢視図である。
【図13】図11のフェイスシール、防音材等の背面図
であり、図11の反R方向矢視図である。
【図14】本発明の第2の実施形態のフェイスシールの
正面図であり、図11のR方向矢視図となっている。
【図15】図14のR2断面矢視で示すフェイスシール
の断面図である。
【図16】図14に示すフェイスシールの利用状態を示
す模式図である。
【図17】本発明の第3の実施形態のフェイスシールの
正面図であり、図11のR方向矢視図となっている。
【図18】図17のR3断面矢視で示すフェイスシール
の断面図である。
【図19】図17に示すフェイスシールの利用状態を示
す模式図である。
【図20】本発明の第4の実施形態の自動洗髪機のフー
ド等の斜視図である。
【図21】図20に示すフード、フェイスシール等の断
面図であり、図20のR4断面を示す。
【図22】図20に示すフード、フェイスシール等の利
用状態を示す模式図である。
【図23】図20に示すフェイスシールの正面図であ
り、図11のR方向矢視図となっている。
【図24】図20に示すフェイスシールの下部の断面図
である。
【図25】フェイスシールの変形を説明するための模式
図であり、変形前の断面形状を右側に一点鎖線で図示
し、変形後の断面形状を左側に一点鎖線で図示してい
る。
【符号の説明】
1 自動洗髪機 12 入口(水槽の上部) 13 水槽 14 フード 15 フェイスシール 17 制御部(制御手段) 23 上ノズルリンク 31 駆動機構(変位手段) 99 騒音緩和手段 106 防音材 107 水槽の凹部 110 フェイスシールの内周縁部 111 つば 112 フェイスシールの凹部 113 下垂部(対向部) 114 フェイスシールの内面 115 フェイスシールの端部 116 フェイスシールの外面 117 フェイスシールの主体部 118 耳当て部 119 立設部 120 遮音部材 122 当て板(形状維持部材) HE 被洗髪者の耳 HH 被洗髪者の頭部 HF 被洗髪者の顔 HT 被洗髪者の頭頂部 HS 所定範囲 A3,A4,A5 停止位置 ステップS31,34,40,43 第1行程制御手段 ステップS50 第2行程制御手段
フロントページの続き (72)発明者 西村 智 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 結城 武成 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 実開 平5−70404(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A45D 19/14 A45D 19/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被洗髪者の頭部を仰向きに配置する水槽
    と、被洗髪者の顔を露出させつつ水槽の上部を開閉可能
    に覆うフードと、フードに取り付けられて被洗髪者の顔
    と接することによりフードと顔との間を封止するフェイ
    スシールと、被洗髪者の頭部へ温水を噴射する手段とを
    有する自動洗髪機において、上記フェイスシールは、略U字形状のシート状に形成さ
    れた主体部を有し、この主体部の略U字形状の内周縁部
    で顔と接するようにされるとともに、 上記フェイスシールに温水が吹きつけられて生じる音を
    被洗髪者が感じ難くなるように、フェイスシールの内周
    縁部から延設されて水槽の外側へ向けて被洗髪者の耳と
    前記主体部の間に折り返し状に形成されたつばを騒音緩
    和手段として機能させた ことを特徴とする自動洗髪機。
  2. 【請求項2】被洗髪者の頭部を仰向きに配置する水槽
    と、被洗髪者の顔を露出させつつ水槽の上部を開閉可能
    に覆うフードと、フードに取り付けられて被洗髪者の顔
    と接することによりフードと顔との間を封止するフェイ
    スシールと、被洗髪者の頭部へ温水を噴射する手段とを
    有する自動洗髪機において、 上記フェイスシールに温水が吹きつけられて生じる音を
    被洗髪者が感じ難くなるように、騒音緩和手段が設けら
    れており、 上記フェイスシールは、フードと顔との間を覆う主体部
    を有し、この主体部の周縁部が被洗髪者の耳の後方で被
    洗髪者の顔と接するようにされ、 上記騒音緩和手段は、フェイスシールの周縁部から延設
    されて水槽の外側へ向けて折り返し状に形成されて被洗
    髪者の耳と接する耳当て部を含むことを特徴とする自動
    洗髪機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の自動洗髪機において、 上記耳当て部には、被洗髪者の耳を取り囲む立設部が設
    けられていることを特徴とする自動洗髪機。
JP2000256350A 2000-08-25 2000-08-25 自動洗髪機 Expired - Fee Related JP3505490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000256350A JP3505490B2 (ja) 2000-08-25 2000-08-25 自動洗髪機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000256350A JP3505490B2 (ja) 2000-08-25 2000-08-25 自動洗髪機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002065342A JP2002065342A (ja) 2002-03-05
JP3505490B2 true JP3505490B2 (ja) 2004-03-08

Family

ID=18744975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000256350A Expired - Fee Related JP3505490B2 (ja) 2000-08-25 2000-08-25 自動洗髪機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3505490B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4990667B2 (ja) * 2007-04-06 2012-08-01 有限会社ターレス 頭皮洗浄装置
KR100837441B1 (ko) * 2008-02-05 2008-06-12 방궁희 헤어 관리 머신
JP5162490B2 (ja) * 2009-02-06 2013-03-13 ハイアール グループ コーポレーション 自動洗髪機
JP5631617B2 (ja) * 2010-03-31 2014-11-26 ハイアール グループ コーポレーション 自動洗髪機
JP2011212251A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Sanyo Electric Co Ltd 自動洗髪機
JP2011212249A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Sanyo Electric Co Ltd 自動洗髪機
JP2012024334A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Sanyo Electric Co Ltd 洗髪機
JP5596455B2 (ja) * 2010-07-23 2014-09-24 ハイアール グループ コーポレーション 自動洗髪機
CN107319721B (zh) * 2017-09-04 2023-08-15 杭州迅秀丽智能科技有限公司 护理洗发机器人清洗装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002065342A (ja) 2002-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3133690B2 (ja) 自動洗髪機
JP3505490B2 (ja) 自動洗髪機
JP2010178979A (ja) 自動洗髪機
JP2649128B2 (ja) 自動洗髪機
JP4550329B2 (ja) 自動洗髪機
CN104887125A (zh) 一种洗澡机
JP3142498B2 (ja) 自動洗髪機
KR100473380B1 (ko) 자동 세발장치
CN204671023U (zh) 一种洗澡机
KR100288887B1 (ko) 자동세발기
JP3100502B2 (ja) 自動洗髪機
JPH11187919A (ja) 自動洗髪機
JP5631616B2 (ja) 自動洗髪機
JP2940799B2 (ja) 自動洗髪機
JP2520349B2 (ja) 自動洗髪機
JP3100560B2 (ja) 支持体および自動洗髪機
CN211608453U (zh) 一种洗头机仪器
JP2771742B2 (ja) 自動洗髪機
EP4282300A1 (en) Head immersion bath device and shampoo bowl
JPH0570404U (ja) 自動洗髪機
JP3143425B2 (ja) 自動洗髪機
KR20050035718A (ko) 자동 세발장치
JP3100570B2 (ja) 自動洗髪機
JP2535012Y2 (ja) 自動洗髪機
JP2003174918A (ja) 自動洗髪機

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031215

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101219

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101219

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees