JP3504648B2 - 折曲げ加工機 - Google Patents
折曲げ加工機Info
- Publication number
- JP3504648B2 JP3504648B2 JP2001366990A JP2001366990A JP3504648B2 JP 3504648 B2 JP3504648 B2 JP 3504648B2 JP 2001366990 A JP2001366990 A JP 2001366990A JP 2001366990 A JP2001366990 A JP 2001366990A JP 3504648 B2 JP3504648 B2 JP 3504648B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bending
- mold
- die
- wedge
- piston rod
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0002】
【発明の属する技術分野】
【0003】この発明は、上下の押え型にて挾持固定さ
れた板材の前記押え型から突出した部分を、上下動自在
の曲げ金型によってしごき曲げを行うように折り曲げる
ように構成された折曲げ加工機に関する。 【従来の技術】 【0004】上下の押え型にて挾持固定された板材の突
出部分を上下動自在の曲げ金型によってしごき曲げを行
って上下方向に折り曲げたとき、板材の長手方向におい
て、長手方向中央付近と長手方向左右端部とでは、折曲
げ角度が同一ではなく、長手方向中央付近が長手方向左
右端部付近の折曲げ角度よりも大きくなってしまう。か
かる折曲げ角度の不均一をなくすために、曲げ金型を取
外し自在に取付けている曲げ金型ホルダと曲げ金型の後
面との間に、厚さが数種類に異なっている複数個のスペ
ーサーを介在させて、このスペーサーによって曲げ金型
を上方向に僅かに凸状曲面に形成することが、従来、実
施されている。 【発明が解決しようとする課題】 【0005】上記折曲げ角度の不均一の程度は、板材の
剛性、板材の厚み、折り曲げ長さなどによって夫々違っ
てくるため、折り曲げ加工精度を向上するには、上記夫
々の場合に応じて、スペーサーの厚さを変更調整する必
要がある。しかし、スペーサーの厚さを、板材の剛性、
板材の厚み、折り曲げ長さなどに応じてその都度、変更
調整する操作は、多くの工数を必要とするため、従来で
は、一部の変更調整された曲げ金型を、再調整すること
なくそのまま使用している。この結果、折り曲げ加工精
度の向上の精度は、限られた値の域を出ることができな
い状態である。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑
みてなされたもので、上下の押え型によって上下方向か
ら押圧固定されたワークの上記上下の押え型から突出し
た部分を上方向へしごき曲げるための曲げ金型を上下動
自在に備えた折曲げ加工機において、前記曲げ金型を一
体的に支持したベンドビームを上下動自在に設け、前記
ベンドビームに対して前記曲げ金型の上下方向の湾曲を
調整するための複数の湾曲調整手段を前記ベンドビーム
と前記曲げ金型との間で当該ベンドビームの長手方向に
適宜間隔を設けると共に上記各湾曲調整手段を調整駆動
するために個別に作動可能なアクチュエータを各湾曲調
整手段に対応して設け、かつ前記ベンドビームに対して
前記曲げ金型を水平方向に押圧して固定自在の複数の金
型固定用アクチュエータを前記ベンドビームに備えた構
成である。 【0007】次に、図面を用いてこの発明の実施例につ
いて説明する。図1は、折曲げ加工機の要部を示す縦断
正面図で、図2は、図1におけるII矢視図である。図1
および図2において、折曲げ加工機の装置フレーム1
(図1では一部のみを図示)には、下部押え型3が押え
型ホルダ5を介して取外し可能に固定され、下部押え型
3に対応して配設された上部押え型7は、装置フレーム
1に設けられている押えシリンダ9のピストンロッド1
1へ、押え型ホルダ13を介して上下動可能かつ取外し
可能に取付けられている。押えシリンダ9のピストンロ
ッド11の動作により、上部押え型7は下部押え型3と
の間で板材Wを挾持、固定する。 【0008】装置フレーム1に形成しているガイド部1
5に案内されてベンドビーム17が、板材Wに対し上下
方向に移動可能に設けられ、装置フレーム1に固定され
た押圧シリンダ19のピストンロッド21へ、ベンドビ
ーム17は取付けられている。ベンドビーム17には、
ガイド部15のガイド面23,25に平行で平面状の取
付面27が形成されていて、曲げ縁29を先端部に形成
された曲げ金型31が、取付面27へその端部33を合
接されて、固定手段Mによってベンドビーム17に取付
けられている。押圧シリンダ19のピストンロッド21
の動作により、曲げ縁29が板材W(上部押え型7と下
部押え型3とで挾持、固定されている)の突出部は、曲
げ縁29によって上方向にしごき曲げを行うように折り
曲げられる。 【0009】 前記曲げ金型31の上方向への湾曲を調
整するための湾曲調整手段は、曲げ金型31の曲げ縁2
9を垂直上方向に湾曲するためのものであって、例示の
ものは、曲げ金型31の後部へボルト35,35によっ
て結合された複数個(例示例では5個)の金型側楔37
と、金型側楔37の楔面39へその楔面41が当接でき
て取付面27へは後端部43が当接し、下面44はベン
ドビーム17の平面状の上面46へ当接する調整用楔4
5とを備えている。前記調整用楔45に結合したピスト
ンロッド47によってこの調整用楔45を調整駆動する
ためのアクチュエータとして、個別に作動可能な楔固定
シリンダ49がベンドビーム17に設けてある。 【0010】また、曲げ金型31をベンドビーム17へ
水平方向に固定、解放自在の金型固定用アクチュエータ
としての金型固定シリンダ51が設けてあると共に曲げ
金型31へ結合されたピストンロッド53によってこの
曲げ金型31と調整用楔45とを互いに密着するように
結合する金型結合シリンダ55が設けてある。前記金型
固定シリンダ51のピストンロッド57に結合している
固定用ブロック59は、曲げ金型31に設けたブロック
収納孔61へ挿入され、ピストンロッド57は、曲げ金
型31に形成したロッド挿通孔63に挿通されて、金型
結合シリンダ55による曲げ金型31の移動動作時(金
型固定シリンダ51のピストンロッド57はフリーにし
ている)に支障しないようにしている。 【0011】金型結合シリンダ55のピストンロッド5
3を引き込まれて調整用楔45を曲げ金型31に結合
し、金型固定シリンダ51のピストンロッド57はフリ
ーにしておいて、図3に要部縦断正面図で示すように、
楔固定シリンダ49のピストンロッド47を引き込ませ
て調整用楔45の後端部43を取付面27に当接させれ
ば、曲げ金型31には調整用楔45による押圧力は発生
しない。この状態のとき、図4に要部縦断正面図で示す
ように、楔固定シリンダ49のピストンロッド47を突
出させると、曲げ金型取付部材17の平面状の側面46
を調整用楔45の側面44が揺動して調整用楔45は移
動し、金型側楔37の楔面39と調整用楔45の楔面4
1との楔作用により、金型側楔37は曲げ金型31の後
部を曲げ縁29の方に向かって押圧する。調整用楔45
による押圧力が発生していない位置での曲げ縁29に対
し、押圧力が発生している位置での曲げ縁29は、弾性
変形し、この押圧力の値に比例して微細に上方向に突出
することになる。 【0012】次に上記実施例による折り曲げ動作を説明
する。まず、曲げ金型31の曲げ縁29の長手方向にお
ける長手方向中央付近29aを、長手方向左右端部29
b,29c付近に対し、僅かに上方向に突出している状
態に変形させる。このために、長手方向左右端部29
b,29c付近では、図3のように、金型結合シリンダ
55のピストンロッド53と金型固定シリンダ51のピ
ストンロッド57とをフリーにしておいて、楔固定シリ
ンダ49のピストンロッド47を引き込ませて調整用楔
45の後端部43を取付面27に当接する。次に金型結
合シリンダ55のピストンロッド53と金型固定シリン
ダ51のピストンロッド57とを何れも引き込ませて金
型側楔37と曲げ金型31とを密着し、曲げ金型31を
曲げベンドビーム17に固定して、この付近では調整用
楔45による押圧力を発生させないようにする。 【0013】これに対し、長手方向中央付近29aで
は、まず、金型結合シリンダ55のピストンロッド53
と金型固定シリンダ51のピストンロッド57とをフリ
ーにしておいて、図4のように、楔固定シリンダ49の
ピストンロッド47を突出させると、調整用楔45は移
動して金型側楔37の楔面39と調整用楔45の楔面4
1との楔作用により、金型側楔37は曲げ金型31の後
部を曲げ縁29の方に向かって押圧する。次ぎに金型結
合シリンダ55のピストンロッド53と金型固定シリン
ダ51のピストンロッド57とを何れも引き込ませて金
型側楔37を曲げ金型31に密着し、曲げ金型31をベ
ンドビーム17に固定する。これにより長手方向中央付
近29aは上方向に弾性変形し、図2に拡大して例示し
たように微細に上方向に突出する。 【0014】このように曲げ金型31の曲げ縁29の長
手方向中央付近29aを長手方向左右端部29b,29
c付近に対し微細に上方向に突出、変形させておいて、
押圧シリンダ19のピストンロッド21を突出動作して
板材Wを上方向に押圧すると、板材Wはこの曲げ縁29
によって上方向にしごき曲げられて、曲げ縁29の長手
方向において長手方向中央付近29aや、長手方向左右
端部付近29b,29cなどの何れの位置においても、
その折曲げ角度は殆ど同一となる。 【0015】従来のように、長手方向で真っ直な曲げ縁
に形成されている曲げ金型を用いて板材を上方向に押圧
して、板材を上方向にしごき曲げするときは、板材Wの
長手方向において、長手方向中央付近と長手方向左右端
部付近とでは、折曲げ角度が同一ではなく、長手方向中
央付近が長手方向左右端部付近の折曲げ角度よりも小さ
くなってしまうが、このように長手方向中央付近29a
が微細に上方向に突出、変形された曲げ縁29によって
板材Wを押圧ししごき曲げすると、曲げ縁29の長手方
向においての長手方向中央付近29aや、長手方向左右
端部付近29b,29cなどの何れの位置においても、
折曲げ角度は殆ど同一となるのである。 【0016】曲げ金型31の曲げ縁29の形状変形操作
は、上述のように、金型結合シリンダ55と金型固定シ
リンダ51、及び、楔固定シリンダ49の操作によって
容易に行うことができ、しかも、曲げ縁29の形状変形
操作は微細に行われるのである。 【0017】前記金型側楔37と調整用楔45とは、図
5(A)に示したように中央部のスライド量を図5
(B)に示したように端部のスライド量より大きくなる
ように形成しておくと調整が容易となる。 【0018】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜の変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。 【発明の効果】 【0019】 前述のごとき実施例の説明より明らかな
ように、本発明においては、上下動自在に設けたベンド
ビーム17に対して曲げ金型31の上下方向の湾曲を調
整するための複数の湾曲調整手段を備えると共に上記湾
曲調整手段を調整駆動するために個別に作動可能なアク
チュエータを各湾曲調整手段に対応して設け、かつ前記
ベンドビーム17に対して前記曲げ金型31を水平方向
に固定自在の複数の金型固定用アクチュエータを前記ベ
ンドビーム17に備えた構成であるから、前記ベンドビ
ーム17に対しての前記曲げ金型31の上下方向の湾曲
調整を容易に行い得ることは勿論のこと、ワークWの位
置,折曲げ長さ等に対応して湾曲調整を行うことができ
る。また、前記ベンドビーム17と曲げ金型31との間
の水平方向の微小間隙を零状態に保持することができ、
ベンドビーム17と曲げ金型31との間の水平方向の位
置決めの再現性を高精度に行うことができるものであ
る。したがって、上下の押え型3,7と曲げ金型31と
の間隔を、曲げ金型31の湾曲調整後においても常に高
精度に保持することができ、ワークWのしごき曲げ加工
を行うとき、高精度の曲げ加工を行い得るものである。
れた板材の前記押え型から突出した部分を、上下動自在
の曲げ金型によってしごき曲げを行うように折り曲げる
ように構成された折曲げ加工機に関する。 【従来の技術】 【0004】上下の押え型にて挾持固定された板材の突
出部分を上下動自在の曲げ金型によってしごき曲げを行
って上下方向に折り曲げたとき、板材の長手方向におい
て、長手方向中央付近と長手方向左右端部とでは、折曲
げ角度が同一ではなく、長手方向中央付近が長手方向左
右端部付近の折曲げ角度よりも大きくなってしまう。か
かる折曲げ角度の不均一をなくすために、曲げ金型を取
外し自在に取付けている曲げ金型ホルダと曲げ金型の後
面との間に、厚さが数種類に異なっている複数個のスペ
ーサーを介在させて、このスペーサーによって曲げ金型
を上方向に僅かに凸状曲面に形成することが、従来、実
施されている。 【発明が解決しようとする課題】 【0005】上記折曲げ角度の不均一の程度は、板材の
剛性、板材の厚み、折り曲げ長さなどによって夫々違っ
てくるため、折り曲げ加工精度を向上するには、上記夫
々の場合に応じて、スペーサーの厚さを変更調整する必
要がある。しかし、スペーサーの厚さを、板材の剛性、
板材の厚み、折り曲げ長さなどに応じてその都度、変更
調整する操作は、多くの工数を必要とするため、従来で
は、一部の変更調整された曲げ金型を、再調整すること
なくそのまま使用している。この結果、折り曲げ加工精
度の向上の精度は、限られた値の域を出ることができな
い状態である。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑
みてなされたもので、上下の押え型によって上下方向か
ら押圧固定されたワークの上記上下の押え型から突出し
た部分を上方向へしごき曲げるための曲げ金型を上下動
自在に備えた折曲げ加工機において、前記曲げ金型を一
体的に支持したベンドビームを上下動自在に設け、前記
ベンドビームに対して前記曲げ金型の上下方向の湾曲を
調整するための複数の湾曲調整手段を前記ベンドビーム
と前記曲げ金型との間で当該ベンドビームの長手方向に
適宜間隔を設けると共に上記各湾曲調整手段を調整駆動
するために個別に作動可能なアクチュエータを各湾曲調
整手段に対応して設け、かつ前記ベンドビームに対して
前記曲げ金型を水平方向に押圧して固定自在の複数の金
型固定用アクチュエータを前記ベンドビームに備えた構
成である。 【0007】次に、図面を用いてこの発明の実施例につ
いて説明する。図1は、折曲げ加工機の要部を示す縦断
正面図で、図2は、図1におけるII矢視図である。図1
および図2において、折曲げ加工機の装置フレーム1
(図1では一部のみを図示)には、下部押え型3が押え
型ホルダ5を介して取外し可能に固定され、下部押え型
3に対応して配設された上部押え型7は、装置フレーム
1に設けられている押えシリンダ9のピストンロッド1
1へ、押え型ホルダ13を介して上下動可能かつ取外し
可能に取付けられている。押えシリンダ9のピストンロ
ッド11の動作により、上部押え型7は下部押え型3と
の間で板材Wを挾持、固定する。 【0008】装置フレーム1に形成しているガイド部1
5に案内されてベンドビーム17が、板材Wに対し上下
方向に移動可能に設けられ、装置フレーム1に固定され
た押圧シリンダ19のピストンロッド21へ、ベンドビ
ーム17は取付けられている。ベンドビーム17には、
ガイド部15のガイド面23,25に平行で平面状の取
付面27が形成されていて、曲げ縁29を先端部に形成
された曲げ金型31が、取付面27へその端部33を合
接されて、固定手段Mによってベンドビーム17に取付
けられている。押圧シリンダ19のピストンロッド21
の動作により、曲げ縁29が板材W(上部押え型7と下
部押え型3とで挾持、固定されている)の突出部は、曲
げ縁29によって上方向にしごき曲げを行うように折り
曲げられる。 【0009】 前記曲げ金型31の上方向への湾曲を調
整するための湾曲調整手段は、曲げ金型31の曲げ縁2
9を垂直上方向に湾曲するためのものであって、例示の
ものは、曲げ金型31の後部へボルト35,35によっ
て結合された複数個(例示例では5個)の金型側楔37
と、金型側楔37の楔面39へその楔面41が当接でき
て取付面27へは後端部43が当接し、下面44はベン
ドビーム17の平面状の上面46へ当接する調整用楔4
5とを備えている。前記調整用楔45に結合したピスト
ンロッド47によってこの調整用楔45を調整駆動する
ためのアクチュエータとして、個別に作動可能な楔固定
シリンダ49がベンドビーム17に設けてある。 【0010】また、曲げ金型31をベンドビーム17へ
水平方向に固定、解放自在の金型固定用アクチュエータ
としての金型固定シリンダ51が設けてあると共に曲げ
金型31へ結合されたピストンロッド53によってこの
曲げ金型31と調整用楔45とを互いに密着するように
結合する金型結合シリンダ55が設けてある。前記金型
固定シリンダ51のピストンロッド57に結合している
固定用ブロック59は、曲げ金型31に設けたブロック
収納孔61へ挿入され、ピストンロッド57は、曲げ金
型31に形成したロッド挿通孔63に挿通されて、金型
結合シリンダ55による曲げ金型31の移動動作時(金
型固定シリンダ51のピストンロッド57はフリーにし
ている)に支障しないようにしている。 【0011】金型結合シリンダ55のピストンロッド5
3を引き込まれて調整用楔45を曲げ金型31に結合
し、金型固定シリンダ51のピストンロッド57はフリ
ーにしておいて、図3に要部縦断正面図で示すように、
楔固定シリンダ49のピストンロッド47を引き込ませ
て調整用楔45の後端部43を取付面27に当接させれ
ば、曲げ金型31には調整用楔45による押圧力は発生
しない。この状態のとき、図4に要部縦断正面図で示す
ように、楔固定シリンダ49のピストンロッド47を突
出させると、曲げ金型取付部材17の平面状の側面46
を調整用楔45の側面44が揺動して調整用楔45は移
動し、金型側楔37の楔面39と調整用楔45の楔面4
1との楔作用により、金型側楔37は曲げ金型31の後
部を曲げ縁29の方に向かって押圧する。調整用楔45
による押圧力が発生していない位置での曲げ縁29に対
し、押圧力が発生している位置での曲げ縁29は、弾性
変形し、この押圧力の値に比例して微細に上方向に突出
することになる。 【0012】次に上記実施例による折り曲げ動作を説明
する。まず、曲げ金型31の曲げ縁29の長手方向にお
ける長手方向中央付近29aを、長手方向左右端部29
b,29c付近に対し、僅かに上方向に突出している状
態に変形させる。このために、長手方向左右端部29
b,29c付近では、図3のように、金型結合シリンダ
55のピストンロッド53と金型固定シリンダ51のピ
ストンロッド57とをフリーにしておいて、楔固定シリ
ンダ49のピストンロッド47を引き込ませて調整用楔
45の後端部43を取付面27に当接する。次に金型結
合シリンダ55のピストンロッド53と金型固定シリン
ダ51のピストンロッド57とを何れも引き込ませて金
型側楔37と曲げ金型31とを密着し、曲げ金型31を
曲げベンドビーム17に固定して、この付近では調整用
楔45による押圧力を発生させないようにする。 【0013】これに対し、長手方向中央付近29aで
は、まず、金型結合シリンダ55のピストンロッド53
と金型固定シリンダ51のピストンロッド57とをフリ
ーにしておいて、図4のように、楔固定シリンダ49の
ピストンロッド47を突出させると、調整用楔45は移
動して金型側楔37の楔面39と調整用楔45の楔面4
1との楔作用により、金型側楔37は曲げ金型31の後
部を曲げ縁29の方に向かって押圧する。次ぎに金型結
合シリンダ55のピストンロッド53と金型固定シリン
ダ51のピストンロッド57とを何れも引き込ませて金
型側楔37を曲げ金型31に密着し、曲げ金型31をベ
ンドビーム17に固定する。これにより長手方向中央付
近29aは上方向に弾性変形し、図2に拡大して例示し
たように微細に上方向に突出する。 【0014】このように曲げ金型31の曲げ縁29の長
手方向中央付近29aを長手方向左右端部29b,29
c付近に対し微細に上方向に突出、変形させておいて、
押圧シリンダ19のピストンロッド21を突出動作して
板材Wを上方向に押圧すると、板材Wはこの曲げ縁29
によって上方向にしごき曲げられて、曲げ縁29の長手
方向において長手方向中央付近29aや、長手方向左右
端部付近29b,29cなどの何れの位置においても、
その折曲げ角度は殆ど同一となる。 【0015】従来のように、長手方向で真っ直な曲げ縁
に形成されている曲げ金型を用いて板材を上方向に押圧
して、板材を上方向にしごき曲げするときは、板材Wの
長手方向において、長手方向中央付近と長手方向左右端
部付近とでは、折曲げ角度が同一ではなく、長手方向中
央付近が長手方向左右端部付近の折曲げ角度よりも小さ
くなってしまうが、このように長手方向中央付近29a
が微細に上方向に突出、変形された曲げ縁29によって
板材Wを押圧ししごき曲げすると、曲げ縁29の長手方
向においての長手方向中央付近29aや、長手方向左右
端部付近29b,29cなどの何れの位置においても、
折曲げ角度は殆ど同一となるのである。 【0016】曲げ金型31の曲げ縁29の形状変形操作
は、上述のように、金型結合シリンダ55と金型固定シ
リンダ51、及び、楔固定シリンダ49の操作によって
容易に行うことができ、しかも、曲げ縁29の形状変形
操作は微細に行われるのである。 【0017】前記金型側楔37と調整用楔45とは、図
5(A)に示したように中央部のスライド量を図5
(B)に示したように端部のスライド量より大きくなる
ように形成しておくと調整が容易となる。 【0018】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜の変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。 【発明の効果】 【0019】 前述のごとき実施例の説明より明らかな
ように、本発明においては、上下動自在に設けたベンド
ビーム17に対して曲げ金型31の上下方向の湾曲を調
整するための複数の湾曲調整手段を備えると共に上記湾
曲調整手段を調整駆動するために個別に作動可能なアク
チュエータを各湾曲調整手段に対応して設け、かつ前記
ベンドビーム17に対して前記曲げ金型31を水平方向
に固定自在の複数の金型固定用アクチュエータを前記ベ
ンドビーム17に備えた構成であるから、前記ベンドビ
ーム17に対しての前記曲げ金型31の上下方向の湾曲
調整を容易に行い得ることは勿論のこと、ワークWの位
置,折曲げ長さ等に対応して湾曲調整を行うことができ
る。また、前記ベンドビーム17と曲げ金型31との間
の水平方向の微小間隙を零状態に保持することができ、
ベンドビーム17と曲げ金型31との間の水平方向の位
置決めの再現性を高精度に行うことができるものであ
る。したがって、上下の押え型3,7と曲げ金型31と
の間隔を、曲げ金型31の湾曲調整後においても常に高
精度に保持することができ、ワークWのしごき曲げ加工
を行うとき、高精度の曲げ加工を行い得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の折曲げ加工機の実施例の要部を示す
縦断正面図である。 【図2】図1におけるII方向矢視図である。 【図3】図1の実施例において、楔固定シリンダのピス
トンロッドを引き込ませた状態を示す要部を示す縦断正
面図である。 【図4】図1の実施例において、楔固定シリンダのピス
トンロッドを突出させた状態を示す要部を示す縦断正面
図である。 【図5】金型側楔と調整用楔との関係における一例図で
ある。 【符号の説明】 【0021】 3 下部押え型(押え型) 7 上部押え型(押え型) 29 曲げ縁 31 曲げ金型 W 板材 M 押圧手段
縦断正面図である。 【図2】図1におけるII方向矢視図である。 【図3】図1の実施例において、楔固定シリンダのピス
トンロッドを引き込ませた状態を示す要部を示す縦断正
面図である。 【図4】図1の実施例において、楔固定シリンダのピス
トンロッドを突出させた状態を示す要部を示す縦断正面
図である。 【図5】金型側楔と調整用楔との関係における一例図で
ある。 【符号の説明】 【0021】 3 下部押え型(押え型) 7 上部押え型(押え型) 29 曲げ縁 31 曲げ金型 W 板材 M 押圧手段
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【0001】 【請求項1】上下の押え型(3,7)によって上下方向
から押圧固定されたワーク(W)の上記上下の押え型
(3,7)から突出した部分を上方向へしごき曲げるた
めの曲げ金型(31)を上下動自在に備えた折曲げ加工
機において、前記曲げ金型(31)を一体的に支持した
ベンドビーム(17)を上下動自在に設け、前記ベンド
ビーム(17)に対して前記曲げ金型(31)の上下方
向の湾曲を調整するための複数の湾曲調整手段を前記ベ
ンドビーム(17)と前記曲げ金型(31)との間で当
該ベンドビーム(17)の長手方向に適宜間隔に設ける
と共に上記各湾曲調整手段を調整駆動するために個別に
作動可能なアクチュエータを各湾曲調整手段に対応して
設け、かつ前記ベンドビーム(17)に対して前記曲げ
金型(31)を水平方向に押圧して固定自在の複数の金
型固定用アクチュエータを前記ベンドビーム(17)に
備えたことを特徴とする折曲げ加工機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001366990A JP3504648B2 (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 折曲げ加工機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001366990A JP3504648B2 (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 折曲げ加工機 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26423291A Division JP3313744B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 折曲げ加工機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002172427A JP2002172427A (ja) | 2002-06-18 |
JP3504648B2 true JP3504648B2 (ja) | 2004-03-08 |
Family
ID=19176812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001366990A Expired - Fee Related JP3504648B2 (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 折曲げ加工機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3504648B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106001195B (zh) * | 2016-05-25 | 2018-05-29 | 广西田阳至恒门业有限公司 | 折弯机 |
-
2001
- 2001-11-30 JP JP2001366990A patent/JP3504648B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002172427A (ja) | 2002-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3504648B2 (ja) | 折曲げ加工機 | |
JP3773528B2 (ja) | プラスチック成形機、特に射出成形機用の型締め装置 | |
AU2003217498A1 (en) | Apparatus for forming groove used in cutting blade | |
KR101325488B1 (ko) | 컷팅 프레스용 클램핑 장치 | |
JP3313744B2 (ja) | 折曲げ加工機 | |
JP2000237825A (ja) | 引張力の自動設定機構付きストレッチベンダー | |
SU1719126A1 (ru) | Штамп дл гибки и плющени краев листовых заготовок | |
JPS5928412B2 (ja) | 管、形材等の工作物を曲げるための工具 | |
CN113895084A (zh) | 围框成型工艺 | |
JPH10192981A (ja) | 板材の曲げ加工方法およびその方法に用いる金型 | |
RU2216426C2 (ru) | Способ и устройство для обработки заготовки | |
JP2855039B2 (ja) | 金属薄板折り曲げ加工方法及び装置 | |
JPS60191620A (ja) | プレス型 | |
JP2543454B2 (ja) | 折曲機 | |
JPH10286628A (ja) | ワークサポート装置 | |
JPH06344035A (ja) | 折曲げ機のバックゲージ装置 | |
JP2512283Y2 (ja) | プレス金型 | |
JPH09207181A (ja) | 精密射出成形機の型締装置 | |
JPS59202120A (ja) | パネルベンデイング装置 | |
JP2510204B2 (ja) | 折曲げ加工機 | |
JP2795397B2 (ja) | ヘミング一体成形方法およびその装置 | |
JPH0615366A (ja) | 折曲げ用金型 | |
JP3280733B2 (ja) | 鞍反り低減金型 | |
JPH09271846A (ja) | 板材折曲げ加工装置 | |
KR101748964B1 (ko) | 소재 절곡기 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031202 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20031210 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071219 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |