JP3502692B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

油圧制御装置

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JP3502692B2
JP3502692B2 JP10543895A JP10543895A JP3502692B2 JP 3502692 B2 JP3502692 B2 JP 3502692B2 JP 10543895 A JP10543895 A JP 10543895A JP 10543895 A JP10543895 A JP 10543895A JP 3502692 B2 JP3502692 B2 JP 3502692B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2個の油圧制御弁によ
り2個の被制御体を選択的に作動させることが可能な油
圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用のベルト式無段変速機の変速比を
制御するレシオコントロールバルブには2個のソレノイ
ドバルブが接続されており、これら2個のソレノイドバ
ルブの出力油圧の組合せによりレシオコントロールバル
ブのスプールを所定に位置に移動させて変速比の制御を
行っている。また車両用のベルト式無段変速機は、例え
ば前進走行時に後進変速段が確立されるのを防止すべ
く、所謂インヒビット機構が設けられている。このイン
ヒビット機構はサーボコントロールバルブのスプールの
位置をソレノイドバルブの出力油圧で切り換えることに
より、シフトサーボの作動を規制するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ベルト式無段変速機は、前記レシオコントロールバルブ
を制御するソレノイドバルブと前記サーボコントロール
バルブを制御するソレノイドバルブとがそれぞれ独立し
て設けられているため、ソレノイドバルブの数が増えて
コストが上昇する問題があった。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、2個の油圧制御弁により2個の被制御体を選択的に
作動させることが可能な油圧制御装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された油圧制御装置は、少なくとも
2種類の油圧を選択的に出力する第1油圧制御弁と、少
なくとも2種類の油圧を選択的に出力する第2油圧制御
弁と、前記第1油圧制御弁が出力する油圧及び前記第2
油圧制御弁が出力する油圧の組合せに応じて作動する第
1被制御体と、前記第1油圧制御弁が出力する油圧及び
前記第2油圧制御弁が出力する油圧の組合せに応じて作
動する第2被制御体と、第1の制御状態において前記第
1被制御体を作動させ且つ前記第2被制御体を所定の状
態に保持すべく前記第1油圧制御弁及び前記第2油圧制
御弁を制御するとともに、第2の制御状態において前記
第2被制御体を作動させ且つ前記第1被制御体を所定の
状態に保持すべく前記第1油圧制御弁及び前記第2油圧
制御弁を制御する制御手段とを備えた油圧制御装置であ
って、前記第1被制御体が、変速機の変速比を制御する
レシオコントロールバルブであり、前記第2被制御体
が、マニュアルバルブの操作位置に応じて前進位置、中
立位置及び後進位置を選択し得るシフトサーボを前記中
立位置に保持するサーボコントロールバルブであること
を特徴とする。
【0006】
【0007】 また請求項に記載された発明は、請求
の構成に加えて、前記第2の制御状態が車両の前進
走行時に前記マニュアルバルブが後進位置が操作された
状態であることを特徴とする。
【0008】 また請求項に記載された発明は、請求
の構成に加えて、前記第2の制御状態が車両の後進
走行時に前記マニュアルバルブが前進位置に操作された
状態であることを特徴とする。
【0009】 また請求項に記載された発明は、請求
の構成に加えて、前記第2の制御状態が車両が急制
動された状態であることを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1の構成によれば、第1の制御状態にお
いて制御手段により第1油圧制御弁及び第2油圧制御弁
を制御すると第1被制御体が作動して第2被制御体が所
定の状態に保持され、また第2の制御状態において制御
手段により第1油圧制御弁及び第2油圧制御弁を制御す
ると第2被制御体が作動して第1被制御体が所定の状態
に保持されるが、特に第1被制御体がレシオコントロー
ルバルブであり、第2被制御体が、マニュアルバルブの
操作位置に応じて前進位置、中立位置及び後進位置を選
択し得るシフトサーボを前記中立位置に保持するサーボ
コントロールバルブであることから、第1の制御状態に
おいて制御手段により第1油圧制御弁及び第2油圧制御
弁を制御するとレシオコントロールバルブが作動して変
速機の変速比が変化し、また第2の制御状態において制
御手段により第1油圧制御弁及び第2油圧制御弁を制御
するとサーボコントロールバルブが作動してシフトサー
ボが中立位置に保持される。このように、共通の第1油
圧制御弁及び第2油圧制御弁でレシオコントロールバル
ブ及びサーボコントロールバルブが作動するので油圧
制御弁の数が削減される。
【0011】
【0012】 請求項の構成によれば、車両の前進走
行時にマニュアルバルブが後進位置に操作されると、サ
ーボコントロールバルブが作動してシフトサーボが中立
位置に保持される。
【0013】 請求項の構成によれば、車両の後進走
行時にマニュアルバルブが前進位置に操作されると、サ
ーボコントロールバルブが作動してシフトサーボが中立
位置に保持される。
【0014】 請求項の構成によれば、車両の急制動
時にサーボコントロールバルブが作動してシフトサーボ
が中立位置に保持される。
【0015】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
【0016】図1〜図8は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は車両の動力伝達系を示すスケルトン図、図
2はベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図、図3は
ソレノイドバルブのデューティ率とレシオコントロール
バルブの作動との関係を示すグラフ、図4はレシオコン
トロールバルブの作用説明図、図5はドライブレンジに
おける作用説明図、図6はニュートラルレンジにおける
作用説明図、図7はリバースレンジにおける作用説明
図、図8は急制動時の作用を説明するフローチャートで
ある。
【0017】図1に示すように、エンジンEのクランク
シャフト1にダンパー2を介して接続されたインプット
シャフト3は発進用クラッチ4を介してベルト式無段変
速機Tのドライブシャフト5に接続される。ドライブシ
ャフト5に設けられたドライブプーリ6は、ドライブシ
ャフト5に固着された固定側プーリ半体7と、この固定
側プーリ半体7に対して接離可能な可動側プーリ半体8
とを備えており、可動側プーリ半体8は油室9に作用す
る油圧で固定側プーリ半体7に向けて付勢される。
【0018】ドライブシャフト5と平行に配置されたド
リブンシャフト10に設けられたドリブンプーリ11
は、ドリブンシャフト10に固着された固定側プーリ半
体12と、この固定側プーリ半体12に対して接離可能
な可動側プーリ半体13とを備えており、可動側プーリ
半体13は油室14に作用する油圧で固定側プーリ半体
12に向けて付勢される。ドライブプーリ6及びドリブ
ンプーリ11間に、多数の金属駒を連結した無端ベルト
15が巻き掛けられる。
【0019】第1実施例のベルト式無段変速機Tは、ド
ライブプーリ6の油室9の軸直角方向の断面積が、ドリ
ブンプーリ11の油室14の軸直角方向の断面積の2倍
に設定される。
【0020】ドリブンシャフト10には前進用ドライブ
ギヤ16及び後進用ドライブギヤ17が相対回転自在に
支持されており、これら前進用ドライブギヤ16及び後
進用ドライブギヤ17はセレクタ18により選択的にド
リブンシャフト10に結合可能である。ドリブンシャフ
ト10と平行に配置されたアウトプットシャフト19に
は、前記前進用ドライブギヤ16に噛合する前進用ドリ
ブンギヤ50と、前記後進用ドライブギヤ17に後進用
アイドルギヤ51を介して噛合する後進用ドリブンギヤ
52とが固着される。
【0021】アウトプットシャフト19の回転はファイ
ナルドライブギヤ53及びファイナルドリブンギヤ54
を介してディファレンシャル55に入力され、そこから
左右のアクスル56,56を介して駆動輪W,Wに伝達
される。尚、図中の符号57はオイルポンプ、符号58
はパーキングギヤである。
【0022】而して、エンジンEの駆動力はクランクシ
ャフト1、ダンパー2、インプットシャフト3、発進用
クラッチ4、ドライブシャフト5、ドライブプーリ6、
無端ベルト15及びドリブンプーリ11を介してドリブ
ンシャフト10に伝達される。前進走行レンジが選択さ
れているとき、ドリブンシャフト10の駆動力は前進用
ドライブギヤ16及び前進用ドリブンギヤ50を介して
アウトプットシャフト19に伝達され、車両を前進走行
させる。また後進走行レンジが選択されているとき、ド
リブンシャフト10の駆動力は後進用ドライブギヤ1
7、後進用アイドルギヤ51及び後進用ドリブンギヤ5
2を介してアウトプットシャフト19に伝達され、車両
を後進走行させる。
【0023】このとき、ベルト式無段変速機Tのドライ
ブプーリ6の油室9に作用する油圧を制御することによ
り変速比が無段階に調整される。即ち、ドライブプーリ
6の油室9に作用する油圧を減少させて溝幅を増加させ
ることにより該ドライブプーリ6の有効半径を減少させ
ると、それに応じてドリブンプーリ11の溝幅が減少し
て該ドリブンプーリ11の有効半径が増加するため、ベ
ルト式無段変速機Tの変速比はLOWに向かって無段階
に変化する。一方、ドライブプーリ6の油室9に作用す
る油圧を増加させて溝幅を減少させることにより該ドラ
イブプーリ6の有効半径を増加させると、それに応じて
ドリブンプーリ11の溝幅が増加して該ドリブンプーリ
11の有効半径が減少するため、ベルト式無段変速機T
の変速比はODに向かって無段階に変化する。
【0024】次に、図2に基づいてベルト式無段変速機
Tの油圧制御回路を説明する。
【0025】オイルポンプ21が吐出する作動油はレギ
ュレータバルブ22を介してPH圧に減圧され、このP
H圧はモジュレータバルブ23を介してPM圧まで更に
減圧される。スプールバルブよりなるレシオコントロー
ルバルブ24はバルブスプリング25で左方向に弾発付
勢されたスプール26を備える。レシオコントロールバ
ルブ24のポートP1 にはレギュレータバルブ22から
のPH圧が伝達されるとともに、ポートP2 にはモジュ
レータバルブ23からのPM圧が常開のソレノイドバル
ブSOL−Aを通してPA圧として伝達され、またポー
トP3 にはモジュレータバルブ23からのPM圧が常閉
のソレノイドバルブSOL−Bを介してPB圧として伝
達される。ソレノイドバルブSOL−A及びソレノイド
バルブSOL−Bは電子制御ユニットUに接続されてデ
ューティ制御される。
【0026】PA圧はスプール26の右端近傍の段部に
作用して該スプール26を左方向に付勢し、またPB圧
はスプール26の右端に作用して該スプール26を左方
向に付勢する。
【0027】レギュレータバルブ22からのPH圧はド
リブンプーリ11の油室14にそのままPDN圧として
伝達される。またPH圧はレシオコントロールバルブ2
4で調圧され、ポートP4 からPDR圧としてドライブ
プーリ6の油室9に伝達される。ドライブプーリ6の油
室9には無端ベルト15の張力による油圧が発生する
が、この油圧はポートP5 を介してスプール26の左端
面に作用して該スプール26を右方向に付勢する。
【0028】図3に示すように、ベルト式無段変速機T
の変速比がLOWのとき常開のソレノイドバルブSOL
−Aのデューティ率(DutyA)は100%(全閉)
であり、LOWから中間変速比(変速比≒1)に向けて
DutyAは0%(全開)までリニアに減少し、その中
間変速比からODまでDutyAは0%(全開)に保持
される。一方、ベルト式無段変速機Tの変速比がLOW
のとき常閉のソレノイドバルブSOL−Bのデューティ
率(DutyB)は0%(全閉)であり、そのLOWか
ら中間変速比(変速比≒1)までDutyBは0%(全
閉)に保持され、その中間変速比からODまでDuty
Bは100%(全開)に向けてリニアに増加する。
【0029】従って、表1に示すように、変速比LOW
において両方のソレノイドバルブSOL−A,SOL−
Bは共に閉弁し、変速比ODにおいて両方のソレノイド
バルブSOL−A,SOL−Bは共に開弁し、中間変速
比においてソレノイドバルブSOL−Aは開弁するとと
もにソレノイドバルブSOL−Bは閉弁する。
【0030】
【表1】 図4(A)はダウンシフトの調圧状態にあるレシオコン
トロールバルブ24を示すもので、常開のソレノイドバ
ルブSOL−AはDutyAが100%で全閉状態であ
り、常閉のソレノイドバルブSOL−BはDutyBが
0%で全閉状態である。従って、レシオコントロールバ
ルブ24のポートP2 ,P3 にはPA圧及びPB圧が作
用せず、スプール26はポートP5 に作用する油圧がス
プリング25に釣り合う位置にあり、ドライブプーリ6
の油室9に連なるポートP4 は大気に解放されてポート
1 からのPH圧は遮断される。その結果、ドリブンプ
ーリ11の油室14に伝達されるPDN圧(PH圧)に
より変速比はLOWに向けて変化する。
【0031】ソレノイドバルブSOL−AのDutyA
が100%から0%に向けて減少して該ソレノイドバル
ブSOL−Aの開度が次第に増加すると、レシオコント
ロールバルブ24のポートP2 に作用するPA圧が次第
に増加し、図4(B)に示すようにスプール26が左向
きに移動する。その結果、ポートP1 がポートP4 に次
第に連通して減圧されたPH圧がPDR圧としてドライ
ブプーリ6の油室9に作用し、変速比はLOWから中間
変速比に向けて変化する。
【0032】更に、ソレノイドバルブSOL−BのDu
tyBが0%から100%に向けて増加して該ソレノイ
ドバルブSOL−Bの開度が次第に増加すると、レシオ
コントロールバルブ24のポートP3 に作用するPB圧
が次第に増加し、図4(C)に示すようにスプール26
が左向きに移動する。その結果、ポートP1 がポートP
4 に完全に連通してPH圧がそのままPDR圧としてド
ライブプーリ6の油室9に作用し、ドライブプーリ6及
びドリブンプーリ11の油室9,14の断面積差により
変速比は中間変速比からODに向けて変化する。
【0033】上述したように、シフトコントロールバル
ブ24のスプール26を移動させる際に、LOWと中間
変速比との間はソレノイドバルブSOL−Aをデューテ
ィ制御することにより行い、またODと中間変速比との
間はソレノイドバルブSOL−Bをデューティ制御する
ことにより行っているので、単一のソレノイドバルブを
使用する場合に比べてきめ細かい精密な制御を行うこと
ができる。
【0034】また、例えばソレノイドSOL−A及びソ
レノイドバルブSOL−Bに対する電力の供給が遮断さ
れて両ソレノイドSOL−A,SOL−Bが共にOFF
状態に固定されてしまった場合、ソレノイドSOL−A
はDutyAが0%になって開弁し、ソレノイドSOL
−BはDutyBが0%になって閉弁するため、ベルト
式無段変速機Tの変速比は中間変速比にホールドされ
る。
【0035】仮に、故障時にベルト式無段変速機Tの変
速比がOD状態にホールドされると車両は発進すること
ができなくなり、またLOW状態にホールドされるとエ
ンジンEにオーバーレブが発生する虞がある。しかしな
がら、前述したようにベルト式無段変速機Tの変速比が
中間変速比にホールドされれば、車両の発進及び走行は
一応支障なく行われる。即ち、発進時にベルト式無段変
速機Tの無端ベルト15に加わる負荷が増加するとドラ
イブプーリ6の油室9の内部油圧が増加し、その油圧が
ポートP5 に作用してスプール26を右方向に付勢する
ことにより、変速比が中間変速比からLOW側に変化し
て車両の発進を可能にする。そして車両が発進して負荷
が減少すると、前記自己変速機能により変速比が中間変
速比側に変化してエンジンEのオーバーレブを防止す
る。
【0036】尚、ソレノイドSOL−A及びソレノイド
バルブSOL−Bの一方だけがOFF故障した場合に、
他方もOFF状態に制御することにより、ベルト式無段
変速機Tの変速比を中間変速比にホールドすることがで
きる。
【0037】図2に戻り、前記セレクタ18(図1参
照)をニュートラル位置、ドライブ位置及びリバース位
置に選択的に切り換えるシフトサーボ27は、ロッド2
8の一端に設けた小径ピストン29が摺動自在に嵌合す
る小径シリンダ30と、前記ロッド28の外周に摺動自
在に嵌合するとともに、前記小径シリンダ30に連設し
た大径シリンダ31に摺動自在に嵌合する大径ピストン
32を備える。小径ピストン29はスプリング42で左
方向に付勢されるとともに、大径ピストン32は前記ス
プリング42よりもセット荷重が大きいスプリング43
で右方向に付勢される。ハウジング33と大径ピストン
32の前面との間に第1油室34が形成され、大径ピス
トン32の後面と小径ピストン29の前面との間に第2
油室35が形成され、ハウジング33と小径ピストン2
9の後面との間に第3油室36が形成される。
【0038】図示せぬセレクトレバーに接続されて操作
されるマニュアルバルブ37はスプール38により開閉
されるポートP6 〜P11を備えており、ポートP6 は前
記第1油室34に、ポートP7 は前記第3油室36に、
ポートP8 は前記第2油室35にそれぞれ接続される。
マニュアルバルブ37の他の1個のポートP9 はレギュ
レータバルブ22に接続されてPH圧が常時伝達され、
他の2個のポートP10,P11はそれぞれサーボコントロ
ールバルブ39のポートP12,P13に接続される。
【0039】サーボコントロールバルブ39はバルブス
プリング40で左方向に付勢されたスプール41を備え
る。サーボコントロールバルブ39は前記ポートP12
13に選択的に接続されるポートP14を備えており、こ
のポートP14にはレギュレータバルブ22からPH圧が
常時伝達される。また、スプール41の右端に対向する
ポートP15には常開のソレノイドバルブSOL−Aから
のPA圧が伝達されるとともに、スプール41の左端に
対向するポートP16には常閉のソレノイドバルブSOL
−BからのPB圧が伝達される。
【0040】通常、サーボコントロールバルブ39のス
プール41は図示した左動端の通常位置にあり、ポート
14からのPH圧はポートP12から遮断されてポートP
13に連通する。また、シフトサーボ27を強制的にニュ
ートラル位置にホールドすべく後述するインヒビット指
令が出力されると、サーボコントロールバルブ39のス
プール41は右動端のインヒビット位置に切り換わり、
ポートP14からのPH圧はポートP13から遮断されてポ
ートP12に連通する。
【0041】尚、図2における符号44は発進用クラッ
チコントロールバルブであって、車両の発進時にPH圧
を前記発進用クラッチ4(図1参照)に伝達して該発進
用クラッチ4を係合させる。
【0042】
【表2】 表2を参照すると明らかなように、ソレノイドバルブS
OL−A及びソレノイドバルブSOL−Bへの通電状態
がそれぞれON(閉)及びOFF(閉)となるLOWの
場合には、サーボコントロールバルブ39のポート
15,P16にはPA圧及びPB圧が伝達されず、スプー
ル41はバルブスプリング40の弾発力で図示した左動
端の通常位置にある。
【0043】また、ソレノイドバルブSOL−A及びソ
レノイドバルブSOL−Bへの通電状態がそれぞれOF
F(開)及びON(開)となるODの場合、サーボコン
トロールバルブ39のポートP15,P16にそれぞれPA
圧及びPB圧が伝達されるため、PA圧及びPB圧が相
互に打ち消しあってスプール41はバルブスプリング4
0の弾発力で図示した左動端の通常位置にある。
【0044】更に、ソレノイドバルブSOL−A及びソ
レノイドバルブSOL−Bへの通電状態がそれぞれOF
F(開)及びOFF(閉)となる中間変速比の場合、サ
ーボコントロールバルブ39のポートP15にPA圧が伝
達されるため、スプール41はPA圧及びバルブスプリ
ング40の弾発力で図示した左動端の通常位置にある。
【0045】
【表3】 表3を併せて参照すると明らかなように、サーボコント
ロールバルブ39のスプール41が上述した通常位置に
あるとき、マニュアルバルブ37のスプール38を図5
に示すドライブ位置に操作すると、第1油室34及び第
2油室35にPH圧が伝達され、第3油室36が大気に
開放される。その結果、小径ピストン29はロッド28
と共に右動してセレクタ18をドライブ位置に駆動す
る。このとき、大径ピストン32は小径シリンダ30及
び大径シリンダ31間の段部に当接して停止する。
【0046】また、マニュアルバルブ37のスプール3
8を図6に示すニュートラル位置に操作すると、第1油
室34にPH圧が伝達され、第2油室35及び第3油室
36が大気に開放される。その結果、大径ピストン32
は小径シリンダ30及び大径シリンダ31間の段部に当
接して停止し、小径ピストン29はスプリング42の弾
発力で大径ピストン32に当接し、セレクタ18をニュ
ートラル位置に駆動する。
【0047】また、マニュアルバルブ37のスプール3
8を図7に示すリバース位置に操作すると、第3油室3
6にPH圧が伝達され、第1油室34及び第2油室35
が大気に開放される。その結果、小径ピストン29は大
径ピストン32と共に左動し、セレクタ18をリバース
位置に駆動する。
【0048】さて、所定値以上の車速で前進走行してい
るときにセレクトレバーを後進走行レンジに切り換える
と、電子制御ユニットUからのインヒビット指令により
ソレノイドバルブSOL−A,SOL−Bのデューティ
率が共に100%に制御されてインヒビット機構が作動
し、シフトサーボ27がニュートラル位置に切り換えら
れる。即ち、ソレノイドバルブSOL−A及びソレノイ
ドバルブSOL−Bへの通電状態がそれぞれON(閉)
及びON(開)とされ、その結果サーボコントロールバ
ルブ39のポートP16にPB圧が伝達されるため、スプ
ール41はバルブスプリング40の弾発力に抗して右動
端のインヒビット位置に切り換えられる。これにより、
マニュアルバルブ37のポートP10にPH圧が伝達さ
れ、ポートP11が大気に開放される。
【0049】而して、表3を参照すると明らかなよう
に、図5の状態から第1油室34及び第3油室36にP
H圧が伝達され、第2油室35が大気に開放されるた
め、小径ピストン29はロッド28と共に左動して大径
ピストン34に当接し、セレクタ18をニュートラル位
置に駆動する。これにより、ベルト式無段変速機Tに駆
動輪W,Wから大きな負荷が逆伝達されることが防止さ
れる。
【0050】また、図8のフローチャートに示すよう
に、前進走行中に急制動を行った場合にもインヒビット
機構が作動し、エンジンEのストールが防止される。即
ち、ステップS1で車速Vを読み込み、ステップS2で
ブレーキペダルに設けたスイッチ等により制動が行われ
たことが検出されると、ステップS3で車速Vの前回値
n-1 から今回値Vn を減算して車速変化率ΔVを算出
する。そしてステップS4で車速変化率ΔVが所定値以
上であれば急制動であると判定し、ステップS5でソレ
ノイドバルブSOL−A,SOL−Bのデューティ率を
共に100%にしてインヒビット機構を作動させる。
【0051】また、所定値以上の車速で後進走行してい
るときにセレクトレバーを前進走行レンジに切り換えた
場合にも、ソレノイドバルブSOL−A,SOL−Bの
デューティ率が共に100%に制御されてインヒビット
機構が作動し、シフトサーボ27がニュートラル位置に
切り換えられる。即ち、図7の状態からサーボコントロ
ールバルブ39のスプール41が右動端のインヒビット
位置に切り換えられると、表3を参照すると明らかなよ
うに、第1油室34にPH圧が伝達され、第2油室35
及び第3油室36が大気に開放されるため、大径ピスト
ン32は段部に当接する位置まで右動するとともに、小
径ピストン29はスプリング42の弾発力で大径ピスト
ン34に当接し、セレクタ18をニュートラル位置に駆
動する。
【0052】尚、ニュートラルレンジにおいてインヒビ
ット機構が作動した場合にも、表3を参照すると明らか
なように、第1油室34及び第3油室36にPH圧が伝
達され、第2油室35が大気に開放されるため、段部に
当接した大径ピストン34に小径ピストン29が当接し
てセレクタ18をニュートラル位置に保持する。
【0053】上述したように、シフトコントロールバル
ブ24を制御する2個のソレノイドバルブSOL−A,
SOL−Bを利用してサーボコントロールバルブ39を
制御しているので、シフトコントロールバルブ24用の
ソレノイドバルブとサーボコントロールバルブ39用の
ソレノイドバルブとを別個に設ける場合に比べて、ソレ
ノイドバルブの数を削減してコストを下げることができ
る。
【0054】また、シフトコントロールバルブ24を制
御する2個のソレノイドバルブSOL−A,SOL−B
は調圧バルブとして機能するため、その出力油圧である
PA圧及びPB圧の脈動は減衰される。従って、サーボ
コントロールバルブ39に平滑なPA圧及びPB圧を伝
達して安定した作動を確保することができる。
【0055】図9は本発明の第2実施例を示すもので、
この第2実施例はベルト式無段変速機Tの油圧制御回路
が第1実施例のものと異なっている。
【0056】図9に示すように、オイルポンプ21が吐
出する作動油はレギュレータバルブ22を介してPH圧
に減圧され、このPH圧はモジュレータバルブ23を介
してPM圧まで更に減圧される。ベルト式無段変速機T
のドライブプーリ6の油室9にPH圧を減圧してPDR
圧として伝達するDRレシオコントロールバルブ24 DR
と、ベルト式無段変速機Tのドリブンプーリ11の油室
14にPH圧を減圧してPDN圧として伝達するDNレ
シオコントロールバルブ24DNとは同一の構造を持ち、
それぞれバルブスプリング25で左方向に弾発付勢され
たスプール26を備える。尚、第2実施例においては、
ドライブプーリ6の油室9の軸直角方向の断面積とドリ
ブンプーリ11の油室14の軸直角方向の断面積とは等
しく設定さる。
【0057】各レシオコントロールバルブ24DR,24
DNのポートP1 ,P3 にはPH圧が伝達される。DRレ
シオコントロールバルブ24DRのポートP2 にはモジュ
レータバルブ23からのPM圧が常閉のソレノイドバル
ブSOL−Aを通してPA圧として伝達され、またDN
レシオコントロールバルブ24DNのポートP2 にはモジ
ュレータバルブ23からのPM圧が常閉のソレノイドバ
ルブSOL−Bを通してPB圧として伝達される。前記
PA圧及びPB圧は各レシオコントロールバルブ2
DR,24DNのスプール26を右方向に付勢する。DR
レシオコントロールバルブ24DRのポートP4 から出力
されるPDR圧は、ドライブプーリ6の油室9に伝達さ
れるとともに、スプール26の左端に対向するポートP
5 に伝達され、またDNレシオコントロールバルブ24
DNのポートP4 から出力されるPDN圧は、ドリブンプ
ーリ11の油室14に伝達されるとともに、スプール2
6の左端に対向するポートP5 に伝達される。
【0058】図3に示すように、ベルト式無段変速機T
の変速比がLOWのとき常閉のソレノイドバルブSOL
−AのDutyAは100%(全開)であり、LOWか
ら中間変速比に向けてDutyAは0%(全閉)までリ
ニアに減少し、その中間変速比からODまでDutyA
は0%(全閉)に保持される。一方、ベルト式無段変速
機Tの変速比がLOWのとき常閉のソレノイドバルブS
OL−BのDutyBは0%(全閉)であり、そのLO
Wから中間変速比までDutyBは0%(全閉)に保持
され、その中間変速比からODまでDutyBは100
%(全開)に向けてリニアに増加する。
【0059】従って、表4に示すように、変速比LOW
においてソレノイドバルブSOL−Aは開弁するととも
にソレノイドバルブSOL−Bは閉弁し、変速比ODに
おいてソレノイドバルブSOL−Aは閉弁するとともに
ソレノイドバルブSOL−Bは開弁し、中間変速比にお
いて両ソレノイドバルブSOL−A,SOL−Bは共に
開弁する。
【0060】
【表4】 ソレノイドバルブSOL−Aが開弁してソレノイドバル
ブSOL−Bが閉弁した状態では、DRレシオコントロ
ールバルブ24DRのスプール26が右動してドライブプ
ーリ6の油室9に伝達されるPDR圧が減少する一方、
DNレシオコントロールバルブ24DNのスプール26は
左動端に保持されてドリブンプーリ11の油室14には
PH圧がそのまま伝達されるため、両油室9,14の圧
力差によって変速比はLOWに変化する。
【0061】ソレノイドバルブSOL−A及びソレノイ
ドバルブSOL−Bが共に閉弁した状態では、DRレシ
オコントロールバルブ24DR及びDNレシオコントロー
ルバルブ24DNのスプール26,26は共に左動端に保
持され、ドライブプーリ9及びドリブンプーリ11の油
室9,14にはPH圧がそのまま伝達されるため、両油
室9,14の圧力が拮抗して変速比は中間変速比に変化
する。
【0062】ソレノイドバルブSOL−Aが閉弁してソ
レノイドバルブSOL−Bが開弁した状態では、DNレ
シオコントロールバルブ24DNのスプール26が右動し
てドリブンプーリ11の油室14に伝達されるPDN圧
が減少する一方、DRレシオコントロールバルブ24DR
のスプール26は左動端に保持されてドライブプーリ6
の油室9にはPH圧がそのまま伝達されるため、両油室
9,14の圧力差によって変速比はODに変化する。
【0063】また、例えばソレノイドSOL−A及びソ
レノイドバルブSOL−Bに対する電力の供給が遮断さ
れて両ソレノイドバルブSOL−A,SOL−Bが共に
OFF状態に固定されてしまった場合、ソレノイドバル
ブSOL−AはDutyAが0%になって閉弁し、ソレ
ノイドバルブSOL−BはDutyBが0%になって閉
弁するため、ベルト式無段変速機Tの変速比は中間変速
比にホールドされる。これにより、前述した第1実施例
と同様に車両の発進及び走行は一応支障なく行われる。
【0064】第2実施例のシフトサーボ27及びマニュ
アルバルブ37は第1実施例のそれと実質的に同一の構
造を備えているが、発進用クラッチ4の制御に関してマ
ニュアルバルブ37の構造が第1実施例と僅かに異なっ
ている。即ち、ソレノイドバルブSOL−Cによりモジ
ュレータ圧PMを調圧した発進用クラッチ圧は、発進用
クラッチコントロールバルブ44及びマニュアルバルブ
37を経て発進用クラッチ4に伝達される。
【0065】サーボコントロールバルブ39はバルブス
プリング40で左方向に付勢されたスプール41を備え
る。サーボコントロールバルブ39はマニュアルバルブ
37のポートP10,P11に連通するポートP12,P
13と、前記ポートP12,P13に選択的に接続されるとと
もにレギュレータバルブ22からPH圧が常時伝達され
るポートP14とを備える。スプール41の右端近傍の段
部に対向するポートP15にはソレノイドバルブSOL−
AからのPA圧が伝達されるとともに、スプール41の
右端に対向するポートP16にはソレノイドバルブSOL
−BからのPB圧が伝達される。またスプール41の左
端に対向するポートP17にはPH圧が伝達される。尚、
図中のソレノイドバルブSOL−Dは、レギュレータバ
ルブ22に作用してPH圧をコントロールするものであ
る。
【0066】而して、通常の変速制御時、即ちソレノイ
ドバルブSOL−A及びソレノイドバルブSOL−Bが
表4に従って制御されているとき、サーボコントロール
バルブ39のスプール41は右動端の通常位置に保持さ
れる。その結果、サーボコントロールバルブ39のポー
トP13からマニュアルバルブ37のポートP11にPH圧
が伝達されるとともに、サーボコントロールバルブ39
のポートP12は大気に連通するため、第1実施例と同様
にマニュアルバルブ37の操作によりシフトサーボ27
をドライブ位置、ニュートラル位置及びリバース位置に
選択的に作動させることができる。
【0067】さて、所定値以上の車速で前進走行してい
るときにセレクトレバーを後進走行レンジに切り換えた
場合、前進走行中に急制動を行った場合、所定値以上の
車速で後進走行しているときにセレクトレバーを前進走
行レンジに切り換えた場合には、電子制御ユニットUか
らの指令によりソレノイドバルブSOL−A,SOL−
Bのデューティ率が共に100%に制御される。その結
果、ソレノイドバルブSOL−A及びソレノイドバルブ
SOL−Bが共に開弁してベルト式無段変速機Tの変速
比が中間変速比にホールドされるとともに、サーボコン
トロールバルブ39のポートP15,P16にそれぞれPA
圧及びPB圧が伝達されてスプール41は図示した左動
端のインヒビット位置に切り換えられる。
【0068】その結果、サーボコントロールバルブ39
のポートP12からマニュアルバルブ37のポートP10
PH圧が伝達されるとともに、サーボコントロールバル
ブ39のポートP13は大気に連通するため、第1実施例
と同様にマニュアルバルブ37の操作に係わらずシフト
サーボ27をニュートラル位置にホールドすることがで
きる。
【0069】而して、第2実施例においても、シフトコ
ントロールバルブ24DR,24DNを制御する2個のソレ
ノイドバルブSOL−A,SOL−Bを利用してサーボ
コントロールバルブ39を制御しているので、ソレノイ
ドバルブの数を削減してコストを下げることができる。
【0070】次に、図10に基づいて本発明の第3実施
例を説明する。
【0071】第3実施例は、図9の第2実施例における
2個のDRレシオコントロールバルブ24DR及びDNレ
シオコントロールバルブ24DNを1個のレシオコントロ
ールバルブ24に纏めたもので、その他の構成は第2実
施例と同一である。
【0072】スプールバルブよりなるレシオコントロー
ルバルブ24はバルブスプリング25で左方向に弾発付
勢されたスプール26を備える。レシオコントロールバ
ルブ24のポートP1 には,PH圧が伝達されるととも
に、左右のポートP2 ,P2にはPL圧が伝達される。
【0073】図10(A)に示すように、レシオコント
ロールバルブ24のスプール26が左動すると、ドライ
ブプーリ6の油室9及びドリブンプーリ11の油室14
にそれぞれPL圧及びPH圧が伝達され、変速比はLO
W側に変化する。また、図10(C)に示すように、レ
シオコントロールバルブ24のスプール26が右動する
と、ドライブプーリ6の油室9及びドリブンプーリ11
の油室14にそれぞれPH圧及びPL圧が伝達され、変
速比はOD側に変化する。
【0074】スプール26の左端近傍に形成した段部に
対向するポートP3 には、ソレノイド圧PSが常開のソ
レノイドバルブSOL−Aを通してPA圧として伝達さ
れるとともに、スプール26の左端に対向するポートP
4 には、ソレノイド圧PSが常閉のソレノイドバルブS
OL−Bを通してPB圧として伝達される。
【0075】常開のソレノイドバルブSOL−A及び常
閉のソレノイドバルブSOL−Bは、第1実施例と同じ
く、図3及び表1に基づいてデューティ制御される。即
ち、変速比がLOWのとき、常開のソレノイドバルブS
OL−AはDutyA=100%で全閉状態であり、常
閉のソレノイドバルブSOL−BはDutyBが0%で
全閉状態であるため、図10(A)に示すようにレシオ
コントロールバルブ24のポートP3 ,P4 にはPA圧
及びPB圧が作用せず、バルブスプリング25の弾発力
でスプール26は図6に示す左端位置にある。これによ
り、ドライブプーリ6の油室9にPL圧が作用し、ドリ
ブンプーリ11の油室14にPH圧が作用して変速比が
LOWになる。
【0076】ソレノイドバルブSOL−AのDutyA
が100%から0%に向けて減少して該ソレノイドバル
ブSOL−Aの開度が次第に増加すると、レシオコント
ロールバルブ24のポートP3 に作用するPA圧が次第
に増加し、図10(B)に示すようにスプール26が右
向きに移動する。その結果、ドライブプーリ6の油室9
及びドリブンプーリ11の油室14の両方に、PH圧及
びPL圧の中間油圧が作用し、変速比はLOWから中間
変速比に変化する。
【0077】更に、ソレノイドバルブSOL−BのDu
tyBが0%から100%に向けて増加して該ソレノイ
ドバルブSOL−Bの開度が次第に増加すると、レシオ
コントロールバルブ24のポートP4 に作用するPB圧
が次第に増加し、図10(C)に示すようにスプール2
6が右端位置に移動する。その結果、ドライブプーリ6
の油室9にPH圧が作用し、ドリブンプーリ11の油室
14にPL圧が作用して変速比がODになる。
【0078】第3実施例のその他の作用は前記第2実施
例の作用と同一であり、従って前記第2実施例と同一の
作用効果を奏することができる。
【0079】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0080】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、第1の制御状態において制御手段により第
1油圧制御弁及び第2油圧制御弁を制御すると第1被制
御体が作動し且つ第2被制御体が所定の状態に保持さ
れ、第2の制御状態において制御手段により第1油圧制
御弁及び第2油圧制御弁を制御すると第2被制御体が作
動し且つ第1被制御体が所定の状態に保持されるが、特
に第1被制御体が、変速機の変速比を制御するレシオコ
ントロールバルブであり、第2被制御体が、マニュアル
バルブの操作位置に応じて前進位置、中立位置及び後進
位置を選択し得るシフトサーボを中立位置に保持するサ
ーボコントロールバルブであることから、第1の制御状
態において制御手段により第1油圧制御弁及び第2油圧
制御弁を制御するとレシオコントロールバルブが作動し
て変速機の変速比が変化し、また第2の制御状態におい
て制御手段により第1油圧制御弁及び第2油圧制御弁を
制御するとサーボコントロールバルブが作動してシフト
サーボが中立位置に保持されるようになり、従って、
通の第1油圧制御弁及び第2油圧制御弁でレシオコント
ロールバルブ及びサーボコントロールバルブを作動させ
て油圧制御弁の数を削減することができる。
【0081】
【0082】 また請求項に記載された発明によれ
ば、車両の前進走行時にマニュアルバルブが後進位置を
操作された場合に、サーボコントロールバルブが作動し
てシフトサーボが中立位置に保持されるので、変速機に
大きな負荷が作用することが防止される。
【0083】 また請求項に記載された発明によれ
ば、車両の後進走行時にマニュアルバルブが前進位置を
操作された場合に、サーボコントロールバルブが作動し
てシフトサーボが中立位置に保持されるので、変速機に
大きな負荷が作用することが防止される。
【0084】 また請求項に記載された発明によれ
ば、車両の急制動時にサーボコントロールバルブが作動
してシフトサーボが中立位置に保持されるので、エンジ
ンがストールすることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の動力伝達系を示すスケルトン図
【図2】ベルト式無段変速機の油圧制御系を示す図
【図3】ソレノイドバルブのデューティ率とレシオコン
トロールバルブの作動との関係を示すグラフ
【図4】レシオコントロールバルブの作用説明図
【図5】ドライブレンジにおける作用説明図
【図6】ニュートラルトラルレンジにおける作用説明図
【図7】リバースレンジにおける作用説明図
【図8】急制動時の作用を説明するフローチャート
【図9】第2実施例に係るベルト式無段変速機の油圧制
御系を示す図
【図10】第3実施例に係る、前記図4に対応する図
【符号の説明】
SOL−A ソレノイドバルブ(第1油圧制御弁) SOL−B ソレノイドバルブ(第2油圧制御弁) T ベルト式無段変速機(変速機) U 電子制御ユニット(制御手段) 24 レシオコントロールバルブ(第1被制御
体) 24DR DRレシオコントロールバルブ(第1被制
御体) 24DN DNレシオコントロールバルブ(第1被制
御体) 27 シフトサーボ 37 マニュアルバルブ 39 サーボコントロールバルブ(第2被制御
体)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 F16H 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種類の油圧を選択的に出力
    する第1油圧制御弁(SOL−A)と、 少なくとも2種類の油圧を選択的に出力する第2油圧制
    御弁(SOL−B)と、 前記第1油圧制御弁(SOL−A)が出力する油圧及び
    前記第2油圧制御弁(SOL−B)が出力する油圧の組
    合せに応じて作動する第1被制御体(24,24DR,2
    DN)と、 前記第1油圧制御弁(SOL−A)が出力する油圧及び
    前記第2油圧制御弁(SOL−B)が出力する油圧の組
    合せに応じて作動する第2被制御体(39)と、 第1の制御状態において前記第1被制御体(24,24
    DR,24DN)を作動させ且つ前記第2被制御体(39)
    を所定の状態に保持すべく前記第1油圧制御弁(SOL
    −A)及び前記第2油圧制御弁(SOL−B)を制御す
    るとともに、第2の制御状態において前記第2被制御体
    (29)を作動させ且つ前記第1被制御体(24,24
    DR,24DN)を所定の状態に保持すべく前記第1油圧制
    御弁(SOL−A)及び前記第2油圧制御弁(SOL−
    B)を制御する制御手段(U)とを備えた油圧制御装置
    であって、 前記第1被制御体が、変速機(T)の変速比を制御する
    レシオコントロールバルブ(24,24 DR ,24 DN )で
    あり、前記第2被制御体が、マニュアルバルブ(37)
    の操作位置に応じて前進位置、中立位置及び後進位置を
    選択し得るシフトサーボ(27)を前記中立位置に保持
    するサーボコントロールバルブ(39)であることを特
    徴とする 油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の制御状態が車両の前進走行時
    に前記マニュアルバルブ(37)が後進位置に操作され
    た状態である、請求項記載の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の制御状態が車両の後進走行時
    に前記マニュアルバルブ(37)が前進位置に操作され
    た状態である、請求項記載の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の制御状態が車両が急制動され
    た状態である、請求項記載の油圧制御装置。
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