JP3501553B2 - 中空鋼管の加熱設備 - Google Patents

中空鋼管の加熱設備

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JP3501553B2 JP16777695A JP16777695A JP3501553B2 JP 3501553 B2 JP3501553 B2 JP 3501553B2 JP 16777695 A JP16777695 A JP 16777695A JP 16777695 A JP16777695 A JP 16777695A JP 3501553 B2 JP3501553 B2 JP 3501553B2
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教雄 中島
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する分野】本発明は、たとえば建築用の柱材
に使用される正方体形状や直方体形状などの大径鋼管を
製造する際に使用されるところの、中空鋼管を、その長
さ方向に搬送して加熱炉に搬入し、この加熱炉内での搬
送中に高温加熱したのち、加熱炉から搬出する中空鋼管
の加熱設備に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、建築用の柱材などに使用される大
径角形鋼管は、たとえば特公昭58−13245 号公報に見ら
れる製造方法で得られていた。すなわち、この従来方法
は、一枚の厚肉鋼板を長さ方向に移送して両側の開先加
工を行ったのち、プレスにて、角形鋼管の四隅に相当す
る部分を曲げ加工して角形鋼管近似の形状に成形し、次
いで近似角形鋼管を複数段の成形ロールに通して角形鋼
管形状に成形しつつ、開先突き合わせ面を順次仮付け溶
接し、そして開先部材内外面を自動溶接によって溶接し
たのち、歪み取りを行うことで、大径角形鋼管を得てい
る。 【0003】しかし、上記した冷間成形により製造され
た大径角形鋼管によると、角部およびシーム溶接部の硬
さが平板部(母材)に比べてかなり高い値となるため、
角部およびシーム溶接部の降伏強さが増大し、延性の低
下をきたすことになり、以て機械的性質が不均一で残留
応力が発生していることから、切削加工などを容易に行
えない。 【0004】そこで最近では、大径角形鋼管に見合う所
定の径、板厚、長さの丸形鋼管を原管として、この原管
を加熱炉で加熱バーナーの燃焼熱により加熱し、次いで
加熱した原管を丸形鋼管成形ミルで熱間成形して精製原
管とし、そして精製原管を角形鋼管成形ミルで熱間成形
して大径角形鋼管を製造することが提供されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の丸形鋼
管を原管とする製造方法においては、加熱炉に形成され
た搬入口や搬出口の開閉扉を開動させたとき、その近辺
に配設された加熱バーナーからの炎が、これら搬入口側
や搬出口側に流れ、また加熱炉に形成された排煙口の近
辺に配設された加熱バーナーからの炎が、この排煙口側
に流れることになる。その結果、加熱バーナーからの炎
がローラに直接に当たって高温となり、ローラの損傷を
招く。また熱の流出により熱効率の低下を招くととも
に、ローラ内温度が乱れて原管の加熱が周方向や長さ方
向において均一に行われなくなる。このように原管の加
熱が均一に行われなかったとき、この原管に曲がりが発
生する恐れがある。 【0006】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、搬入口、搬出口、排煙口などへ向かっての炎の流れ
を抑制し得、中空鋼管を均一に加熱し得る中空鋼管の加
熱設備を提供することを目的としたものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の中空鋼管の加熱
設備は、中空鋼管を、その長さ方向に搬送して加熱炉に
搬入し、この加熱炉内での搬送中に加熱バーナーの燃焼
熱により高温加熱したのち、加熱炉から搬出する中空鋼
管の加熱設備であって、前記加熱炉に搬入口と搬出口と
排煙口とを設けるとともに、搬入口と搬出口にはそれぞ
れ開閉扉を設け、前記加熱炉内に中空鋼管搬送用のロー
ラコンベヤを配設し、このローラコンベヤは、前後方向
において所定ピッチ置きで複数のローラを有し、前記ロ
ーラコンベヤの所定の箇所における前後で隣接したロー
ラ間には、それぞれ前後の二箇所に遮熱壁を設け、前記
加熱バーナーは、下部加熱バーナーと上部加熱バーナー
とからなり、下部加熱バーナーを、前後で隣接したロー
ラ間に設けた前後の遮熱壁間で炎が流れるように加熱炉
の下部に配設したことを特徴としたものである。 【0008】 したがって請求項1の発明によると、加
熱炉内に搬入した中空鋼管を、ローラコンベヤのローラ
群により支持して加熱炉内で搬送し、その搬送中に加熱
バーナーの燃焼熱により高温加熱し得る。そして、加熱
炉で中空鋼管の加熱を行っているときで、搬入口や搬出
口の開閉扉を開動させたとき、その近辺に配設した加熱
バーナーからの炎が、これら搬入口側や搬出口側に流れ
ようとするが、また排煙口の近辺に配設した加熱バーナ
ーからの炎が排煙口側に流れようとするが、これらの流
れは、ローラの前後に位置している遮熱壁により抑制し
得る。したがって、加熱バーナーからの炎がローラに直
接に当たることを防止し得、さらに熱の流出がなくなる
とともに、炉内温度の乱れを抑制し得る。特に下部加熱
バーナーを、その炎がローラに直接に当たらない位置、
すなわち、前後で隣接したローラ間に設けた前後の遮熱
壁間で炎が流れるように加熱炉の下部に配設しているこ
とで、中空鋼管の均一的な加熱をより促進し得る。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図7に示すように、たとえば大径角
形鋼管を製造するに当たり、この大径角形鋼管に見合う
所定の径、板厚、長さでかつ丸形の中空鋼管が、原管1
として搬入床10上に準備される。ここで原管1は、高周
波溶接やアーク溶接などによるシーム溶接部2を有する
状態で製造されているが、これはシームレスの原管1で
あってもよい。搬入床10はコンベヤ形式であって、複数
本の原管1を平行させて支持し、そして長さ方向に対し
て横方向へと搬送させる。 【0010】搬入床10の終端部に搬送された原管1は、
加熱設備20に搬入され、この加熱設備20において長さ方
向に搬送されて、その搬送中に高温加熱される。所定の
温度に加熱された原管1は、加熱設備20から搬出され、
そして溶接シーム位置調整装置11へ渡される。 【0011】この溶接シーム位置調整装置11は、支持ロ
ール12や押えロール13などにより構成され、これらロー
ル12,13を介して原管1を管軸心の回りに回転させて、
シーム溶接部2の位置を一定の方向に揃える。この一定
の方向とは、最終の大径角形鋼管を得たとき、シーム溶
接部2を常に平板部の中央付近に存在させる位置とな
る。なお、シームレスの原管1が搬送されてきたとき、
この溶接シーム位置調整装置11の部分はパスされ、また
シームレスの原管1のみを使用する場合、溶接シーム位
置調整装置11による工程は削除される。 【0012】溶接シーム位置調整装置11からの原管1
は、丸形鋼管成形ミル14に搬入される。ここでは、複数
のサイジングロール15などを介して原管1を絞り状に熱
間成形させるもので、最終の大径角形鋼管(製品)が所
定の寸法で仕上がるように、原管1を所定の直径に精製
する。丸形鋼管成形ミル14の周辺で、必要する箇所(丸
形鋼管成形ミル14の前後、前のみ、後ろのみ、スタンド
間など)には、必要とする数のデスケーラー装置16が設
けられている。このデスケーラー装置16は、精製原管1
Aに対して水圧をかけた水を噴射するもので、この水噴
射によりミルスケールなどを除去し、表面肌を良くし得
る。 【0013】このようにして丸形鋼管成形ミル14群によ
り精製された精製原管1Aは、角形鋼管成形ミル17に搬
入される。ここでは、複数のつづみ形ロール18などを介
して最終の熱間成形(成形温度A3 変態点以上)を行う
もので、その際に熱間成形直後の大径角形鋼管3は、各
平板部がつづみ面に沿った外方への円弧面に成形されて
いる。 【0014】次いで熱間成形された大径角形鋼管3は、
冷却床19に受け取られる。この冷却床19はコンベヤ形式
であって複数本の大径角形鋼管3を平行させて支持し、
そして長さ方向に対して横方向へと搬送させる。この冷
却床19での搬送中に、大径角形鋼管3は空冷形式で徐冷
される。この徐冷により大径角形鋼管3は、各平板部が
収縮されて円弧面が直状面となり、また角部のRはシャ
ープとなって、断面係数が高くなる。 【0015】冷却床19での大径角形鋼管3群の搬送は、
隣接した大径角形鋼管3の間を離した状態で、または隣
接した大形角形鋼管3どうしを接触させ両側よりクラン
プした状態で搬送される。これにより大径角形鋼管3
は、同じ雰囲気温度下で徐冷されることになり、以て冷
却時の曲がりを少なくし得る。冷却床19の終端に達した
大径角形鋼管3は、図示していない矯正装置、先端切断
装置、後端切断装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送さ
れ、それぞれで処理されたのち、製品としてストレージ
される。 【0016】以上のようにして、丸管から角管へ熱間成
形するのであり、その際に加熱設備20は、加熱炉21と、
この加熱炉21内に配設された中空鋼管搬送用のローラコ
ンベヤ40と、前記搬入床10からの原管1を加熱炉21に搬
入させる搬入コンベヤ60と、前記加熱炉21からの原管1
を下手へ搬出させる搬出コンベヤ61などにより構成され
ている。 【0017】前記加熱炉21は図1〜図5、図7に示すよ
うに、その長さ方向において複数に分割された分割炉体
22の集合体からなり、そして各分割炉体22は縦断正面図
において、逆U字状の上位炉部22Aと、この上位炉部22
Aの両下端から下方へ伸びる左右の側位炉部22Bと、こ
れら側位炉部22Bの下端間に位置される下方へ凸で円弧
状の下位炉部22Cとにより形成される。ここで左右の側
位炉部22Bと下位炉部22Cとは一体化され、そして下位
炉部22Cは、ベース枠23を介して床側に支持されてい
る。 【0018】前記分割炉体22群により形成された加熱炉
21において、その前後方向の両端は端部炉壁24,25によ
り閉塞され、これら端部炉壁24,25に設けられた貫通孔
により、上手側(前端側)に搬入口26が、また下手側
(後端側)に搬出口27が形成される。そして、これら搬
入口26や搬出口27には、それぞれ開閉扉28,29が設けら
れている。 【0019】前記左右の側位炉部22Bの所定間隔置きの
部分はブロック体30により形成され、このブロック体30
は側位炉部22Bに対して左右方向で差し込み離脱自在に
構成される。そして、差し込み時には隙間が生じないよ
うに施工される。各ブロック体30には貫通孔31が形成さ
れ、これら貫通孔31を通して、前記ローラコンベヤ40の
後述するローラが配設される。その際に貫通孔31は、一
個の分割炉体22に対して前後方向の二箇所に形成され、
それに基づいて、複数のローラが前後方向において所定
ピッチP置きに配設される。 【0020】前記加熱炉21の一側下部でかつローラコン
ベヤ40のローラ間の中間位置に下部加熱バーナー33が配
設される。すなわち左右の一側における側位炉部22B群
には、前述したブロック体30間に位置するように取り付
け孔34が形成され、この取り付け孔34を利用して下部加
熱バーナー33が配設されている。その際に取り付け孔34
の軸心は、前記貫通孔31の軸心に対して少し下位に設定
されている。 【0021】そして、加熱炉21の他側上部でかつ前記下
部加熱バーナー33に対して千鳥状に対峙する位置には、
上部加熱バーナー35が配設されている。すなわち、上位
炉部22Aにおける左右の他側の部分には、前記貫通孔31
の真上に位置するように取り付け孔36が形成され、この
取り付け孔36を利用して上部加熱バーナー35が配設され
ている。なお前記搬出口27に隣接した分割炉体22でその
下位炉部22Cには、上下方向の排煙口37が形成されてい
る。 【0022】さらに前記ローラコンベヤ40のローラ間で
所定の箇所に遮熱壁38が設けられる。この遮熱壁38は、
たとえば下位炉部22Cから耐火煉瓦を積み上げることで
形成される。その際に遮熱壁38は、前後のローラ間に二
箇所でかつこれら遮熱壁38間に下部加熱バーナー33が対
向されるように配置される。以上の22〜38により加熱炉
21が構成される。 【0023】前記ローラコンベヤ40は、前後方向におい
て所定ピッチP置きで複数のローラ41を有する。すなわ
ち各ローラ41は、図1〜図5に示すように、筒状のロー
ラ軸部42と、このローラ軸部42に外嵌された中空鋼管支
持部43と、前記ローラ軸部42の両端に一体化されたロー
ラ軸受け部44などにより構成されている。そして前記中
空鋼管支持部43は、その外面がローラ軸心45の方向にお
いて凹入支持面46に形成されている。以上の42〜46によ
りローラ41が構成される。 【0024】このローラ41は、前述した側位炉部22Bの
貫通孔31にローラ軸受け部44を通して配設され、そして
外方へ突出されたローラ軸受け部44が、一対の軸受装置
47を介してベース枠23側に支持されている。ここで他方
側のローラ軸受け部44は、カップリング48などを介して
回転駆動装置(モータなど)49に連動され、これら回転
駆動装置49群は同期駆動されるべく構成されている。な
お前記遮熱壁38は、前記中空鋼管支持部43の凹入支持面
46に対して、その上面が少し下位となるように形成され
ている。 【0025】図1、図4、図6に示すように、前記排煙
口37に接続される排煙装置50が設けられる。すなわち加
熱炉21の側部で床内には主煙道51が形成され、この主煙
道51の始端が、第1煙管52を介して前記排煙口37に接続
されている。そして、主煙道51の終端に第2煙管53が接
続され、この第2煙管53がファン54を介して煙突55の下
部に接続されている。前記第2煙管53の中間にはダンパ
ー56が設けられ、このダンパー56の操作により、前記加
熱炉21内の気圧が大気圧よりも低くなるように制御され
る。以上の51〜56により排煙装置50が構成される。 【0026】前記主煙道51内には熱交換器58が配設さ
れ、ここで排煙と熱交換された空気は、配管群59を介し
て各バーナー33,35に供給される。前記搬入コンベヤ60
は搬入床10からの原管1をローラコンベヤ40に渡すもの
であり、また前記搬出コンベヤ61はローラコンベヤ40か
らの原管1を受け取るものである。ここで両コンベヤ6
0,61はローラ形式などにより構成されている。 【0027】以下に、上記した実施の形態における加熱
設備20の作用を説明する。搬入床10から搬入コンベヤ60
を介して搬送されてきた原管1が搬入口26に到達する直
前に、この搬入口26の開閉扉28が開動される。そして原
管1は搬入口26を通って加熱炉21内に搬入されるととも
に、ローラコンベヤ40のローラ41群によって支持され
る。すなわち原管1は、ローラ41群の凹入支持面46を介
して支持されて搬送され、そして終端が完全に搬入され
たときに、搬入口26の開閉扉28が閉動される。 【0028】このように原管1は、ローラ41群により支
持されて加熱炉21内で搬送され、その搬送中に高温加熱
される。その際に原管1の端面間に間隔Lを置くこと
で、加熱時の原管1の伸びや搬送速度差によって端面ど
うしが接触(衝突)などすることを防止し得る。なお間
隔Lが長過ぎたときには効率が悪いものとなり、したが
って間隔Lは500mm 以下に制御される。 【0029】前述した加熱は、各バーナー33,35の燃焼
熱により行われるのであるが、その際に、下部加熱バー
ナー33からの炎は一側下部から他側下部へと流れたのち
他側上部へ流れることになり、また下部加熱バーナー33
に対して千鳥状に対峙する位置に配設された上部加熱バ
ーナー35からの炎は、他側上部から一側上部へと流れた
のち一側下部へ流れることになる。したがって炎の全体
は、加熱炉21を縦断正面から見たとき旋回状に流れ、し
かも旋回状の流れは、上位炉部22Aや下位炉部22Cの円
状内面によって、内部を攪拌させることなくスムースに
行われる。これにより、炉内温度差をなくし、炉内全域
の温度均一化を促進し得、以て原管1の加熱を均一的に
行え、さらに熱効率を高め得る。 【0030】また、下部加熱バーナー33や上部加熱バー
ナー35は、その炎が原管1に直接に当たらない位置に配
設されていることで、原管1の均一的な加熱を促進し得
る。さらに、下部加熱バーナー33や上部加熱バーナー35
は、その炎がローラ41に直接に当たらない位置に配設さ
れていることで、原管1の均一的な加熱をより促進し得
る。 【0031】これらのことにより、常温で加熱炉21に搬
入された原管1は、この加熱炉21内での搬送中に徐々に
加熱され、そして723 ℃〜950 ℃(A3 変態点以上)の
高温を維持しながら、かつ周方向ならびに長さ方向にお
いて均一温度でかつ曲げなど生じることなく加熱される
ことになる。このようにして所定の温度に加熱された原
管1を、開閉扉29を開動させることで、搬出口27を通し
て加熱炉21から搬出したのち、溶接シーム位置調整装置
11へ搬入し得る。そして原管1の終端が完全に搬出され
たときに、搬出口27の開閉扉29が閉動される。 【0032】加熱炉21内で発生した熱い煙は排煙装置50
により排出し得る。すなわちファン54の作動により排煙
口37に吸引力が作用し、これにより煙は、排煙口37を通
して第1煙管52に吸引され、そして主煙道51、第2煙管
53へと流れたのち、ファン54を介して煙突75へ吐き出さ
れる。このような吸引排煙により加熱炉21内が負圧化、
すなわち大気圧よりも低くなることで、原管1に曲げな
どが生じることを防止し得る。その際に大気圧よりも低
い程度は、ダンパー56を調整操作することで制御し得
る。 【0033】また熱い煙が主煙道51を流れるときに、熱
交換器58によって空気が熱交換され、これにより加熱さ
れた空気は、配管群59を介して各バーナー33,35に供給
される。したがって各バーナー33,35は、この加熱され
た空気を燃焼用空気として、効率のよい燃焼が行われ
る。通常、各バーナー33,35の燃焼には、燃焼用空気と
燃料(ガス、天然ガス、LPGなどの気体燃料、重油、
灯油などの液体燃料、石炭などの固形燃料)が必要で、
これらにより燃焼効率を上げている。 【0034】上述したようにして加熱炉21で原管1の加
熱を行っているときで、搬入口26や搬出口27の開閉扉2
8,29を開動させたとき、その近辺に配設された加熱バ
ーナー33,35からの炎が、これら搬入口26側や搬出口27
側に流れようとするが、また排煙口37の近辺に配設され
た加熱バーナー33,35からの炎が排煙口37側に流れよう
とするが、このときローラ41の前後に位置している遮熱
壁38により、これらの流れを抑制し得る。 【0035】したがって、加熱バーナー33,35からの炎
がローラ41に直接に当たることを防止し得、ローラ41が
高温になって損傷するようなことがなくなる。さらに熱
の流出がなくなって熱効率を向上し得るとともに、炉内
温度の乱れを抑制して、原管1の加熱を周方向や長さ方
向において均一に行える。 【0036】上記した実施の形態では、遮熱壁38を、前
後のローラ41間に二箇所でかつこれら遮熱壁38間に下部
加熱バーナー33が対向されるように配置しているが、こ
れは一つ飛や二つ飛でローラ41間に配置してもよい。 【0037】上記した実施の形態において遮熱壁38は、
耐火煉瓦を積み上げることで形成しているが、これは耐
火煉瓦以外の材料で形成してもよく、また下位炉部22C
と一体的に予め形成してもよい。 【0038】上記した実施の形態では、中空鋼管として
円状の原管1を示したが、これは正方形状や長方形状の
中空鋼管であってもよい。また上記実施例では、加熱し
た原管1を大径角形鋼管3としているが、これは精製原
管1Aそのものを製品としてもよい。上記実施例では、
隣接したローラ41間の全てに下部加熱バーナー33を配設
しているが、これは一つ飛や二つ飛に配設してもよい。 【0039】 【発明の効果】上記構成の本発明によると、加熱バーナ
ーからの炎が、開動させた搬入口側や搬出口側に流れよ
うとすることを、また加熱バーナーからの炎が排煙口側
に流れようとすることを、ローラの前後に位置している
遮熱壁により抑制できる。これにより、加熱バーナーか
らの炎がローラに直接に当たることを防止でき、ローラ
が高温により損傷することを防止できる。さらに熱の流
出がなくなって熱効率を向上できるとともに、炉内温度
の乱れを抑制して、中空鋼管の加熱を周方向や長さ方向
において均一に行うことができる。特に下部加熱バーナ
ーを、その炎がローラに直接に当たらない位置、すなわ
、前後で隣接したローラ間に設けた前後の遮熱壁間
炎が流れるように加熱炉の下部に配設していることで、
中空鋼管の均一的な加熱をより促進できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態を示し、中空鋼管の加熱設
備における加熱炉の一部切り欠き側面図である。 【図2】同中空鋼管の加熱設備における加熱炉の要部の
縦断側面図である。 【図3】同中空鋼管の加熱設備における加熱炉の要部の
横断平面図である。 【図4】同中空鋼管の加熱設備における加熱炉部分の縦
断正面図である。 【図5】同中空鋼管の加熱設備における加熱炉の縦断正
面図である。 【図6】同中空鋼管の加熱設備における排煙設備の平面
図である。 【図7】同中空鋼管の熱間成形の工程斜視図である。 【符号の説明】 1 原管(中空鋼管) 3 大径角形鋼管 11 溶接シーム位置調整装置 14 丸形鋼管成形ミル 17 角形鋼管成形ミル 20 加熱設備 21 加熱炉 22 分割炉体 24 端部炉壁 25 端部炉壁 26 搬入口 27 搬出口 28 開閉扉 29 開閉扉 33 下部加熱バーナー 35 上部加熱バーナー 37 排煙口 38 遮熱壁 40 ローラコンベヤ 41 ローラ 49 回転駆動装置 50 排煙装置 51 主煙道 60 搬入コンベヤ 61 搬出コンベヤ P ローラの所定ピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/08 C21D 1/00 F27B 9/00 - 9/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 中空鋼管を、その長さ方向に搬送して加
    熱炉に搬入し、この加熱炉内での搬送中に加熱バーナー
    の燃焼熱により高温加熱したのち、加熱炉から搬出する
    中空鋼管の加熱設備であって、前記加熱炉に搬入口と搬
    出口と排煙口とを設けるとともに、搬入口と搬出口には
    それぞれ開閉扉を設け、前記加熱炉内に中空鋼管搬送用
    のローラコンベヤを配設し、このローラコンベヤは、前
    後方向において所定ピッチ置きで複数のローラを有し、
    前記ローラコンベヤの所定の箇所における前後で隣接し
    ローラ間には、それぞれ前後の二箇所に遮熱壁を設
    け、前記加熱バーナーは、下部加熱バーナーと上部加熱
    バーナーとからなり、下部加熱バーナーを、前後で隣接
    したローラ間に設けた前後の遮熱壁間で炎が流れるよう
    加熱炉の下部に配設したことを特徴とする中空鋼管の
    加熱設備。
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