JP3500584B2 - アルデヒド類の吸着剤 - Google Patents

アルデヒド類の吸着剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルデヒド類の吸着剤
に関する。より詳細には、タバコ臭の主成分であるアル
デヒド類の吸着除去を主な目的とする空気清浄機、空気
清浄機付きエアーコンディショナーなどの分野で利用さ
れる吸着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、家庭の室内、自動車の車内、
喫茶店内などにおけるタバコ臭などの除去を目的とし
て、いわゆる空気清浄機、空気清浄機付きエアーコンデ
ィショナーなどが汎用されている。このような清浄機に
おいて、悪臭物質の吸着剤としては、多種の悪臭物質を
低濃度であっても吸着できることから活性炭素が広く用
いられている。しかし、活性炭素は、タバコ臭の主成分
であるアルデヒド類(例えば、アセトアルデヒド、ホル
ムアルデヒド等)に対する吸着性能が低いのでタバコ臭
を十分に除去できない。このような問題から、活性炭素
のアルデヒド類に対する吸着性能を上げるため、活性炭
素にアミン類を添着させた吸着剤が開発され、使用され
ている。例えば、特開昭56−53744号公報はアニ
リンを、特開昭59−88078号公報はポリアルキル
イミンを、特開昭60−48138号公報、特開昭60
−54669号公報及び特開昭60−202735号公
報はアミノアルコールを、活性炭素に添着させてなるア
ルデヒド吸着剤をそれぞれ開示している。このような処
理をした活性炭素においては、添着したアミン類により
活性炭素表面に複雑な面が形成されて吸着面積が増大す
る物理的作用と、添着したアミン類とアルデヒド類の化
学的作用とが相乗的に作用してアルデヒド類に対する吸
着性能が増加すると考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、空気清
浄機などの吸着剤としては、アミン類を添着し、アルデ
ヒド類に対する吸着性能を向上させた活性炭素が用いら
れているが、アルデヒド類に対する吸着性能をより向上
させた吸着剤が望まれている。また、上記の活性炭素に
おいては、アミン類が酸化をうけやすいため、経時的に
吸着性能が低下するなど安定性に欠ける問題がある。更
に、吸着性能を上げるため、アミン類を多く添着すると
アミン臭が発生することがあり、またアミン類の種類に
よってはその毒性が問題となる。また、室内の悪臭除去
を目的とする空気清浄機が対象とする主な悪臭成分は、
アルデヒド類を主成分とするタバコ臭以外に、ペットな
どからの動物臭(アンモニア類を主成分とする)も含ま
れており、かかる動物臭をも除去することができればよ
り好ましい。しかし、上記のアミン類を添着した活性炭
素では、動物臭を取り除くことはできない。このような
問題から、アルデヒド類に対する吸着性能が優れ且つ安
定性及び安全性が高い吸着剤、より好ましくは更に動物
臭をも除去することができる吸着剤が求められている。
本発明は、かかる問題を解決し得る吸着剤を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の細孔
特性を有する活性炭素材に硫酸を含浸させ、不活性ガス
中で焼成して得られた吸着剤が、アルデヒド類に対して
良好な吸着性能を発揮すると共にアンモニア類に対して
も顕著な吸着性能を有することを見出して本発明を完成
した。即ち、本発明の吸着剤は、細孔直径10〜100
Åの細孔の容積が0.25〜1.1cc/gである活性
炭素材に硫酸を含浸させ、不活性ガス中で焼成されてい
ることからなる。活性炭素材としては、繊維状活性炭が
特に好適に使用される。
【0005】本発明において使用する活性炭素材は、細
孔直径10〜100Åの細孔の容積が、0.25〜1.
1cc/gであることを必須とする。細孔直径10〜1
00Åの細孔の容積が0.25cc/g未満である場合
には硫酸の含浸効果が十分でなく、一方、1.1cc/
gを超える場合には活性炭素材の比重が小さくなり、フ
ィルターなどに加工した際の単位容積当りの吸着量が小
さくなる。また、細孔直径が10Å未満である場合に
は、硫酸含浸・焼成処理を行っても平面的な表面しか形
成されず、悪臭成分の吸着除去が良好に行われない。一
方、細孔直径が100Åを越える場合には、活性炭素材
の表面積が減少するので好ましくない。本発明で用いら
れる活性炭素材のより好ましい細孔特性条件としては、
細孔直径20〜80Å、更に好ましくは30〜70Åの
細孔の容積が0.4〜1.0cc/g、更に好ましくは
0.5〜0.8cc/gの条件が例示される。
【0006】上記の細孔特性を有する活性炭素材は公知
の方法に準じて製造することができ、かかる方法として
は、例えば、細孔構造形成に影響を及ぼす条件(ガス賦
活法においては、活性化ガスの性状、ガス分圧、活性化
温度、活性化時間など;薬品賦活法においては、薬品の
性状、薬品含浸濃度、活性化温度、活性化時間など)を
適宜制御しながら、炭素源材料を賦活することにより得
ることができる。また、細孔特性が明かになっている活
性炭素材が既に市販されているので、このような材料を
使用することもできる。本発明で使用する活性炭素材
は、上記の細孔特性条件を満足するかぎり、その形状は
特に限定されず、粉末状、粒状、繊維状など種々の形状
のものを、使用目的に合わせて適宜選択することができ
る。取扱いが容易でフィルターなどを成形し易い点では
繊維状活性炭が好ましく、高い吸着量が得られる点では
粉末状又は粒状活性炭、特に微粉末状活性炭が好まし
い。また、活性炭素材の由来も特に限定されず、例え
ば、ヤシガラ系、木質系、石炭系、石油系、セルロース
系などが例示される。
【0007】本発明の吸着剤は、上記の活性炭素材に硫
酸を含浸し、必要に応じて予備乾燥させたのち、不活性
ガス中で焼成することにより製造することができる。こ
の工程において、活性炭素材への硫酸の含浸方法は特に
限定されないが、硫酸溶液に活性炭素材を浸漬する方
法、活性炭素材へ硫酸溶液をスプレー又は塗布する方法
などにより行うことができる。硫酸溶液の硫酸の濃度
は、5wt%〜30wt%程度、より好ましくは10w
t%〜20wt%程度とされる。硫酸濃度が5wt%未
満では含浸の効果が十分でなく、また濃度が30wt%
を超える場合には、溶液の粘度が高くなり、含浸が行い
にくくなる。硫酸の含浸量は、活性炭素が十分に浸る状
態であれば良く、一般には、活性炭素の5〜10wt倍
の硫酸量となる。
【0008】上記の方法で硫酸を含浸させた活性炭素材
は、必要に応じて予備乾燥した後、不活性ガス中で焼成
される。予備乾燥は、一般に、減圧下、50〜70℃程
度、12〜36時間程度の条件で行われる。焼成は、4
00〜600℃程度、好ましくは450〜550℃程度
の温度で、1〜10時間程度、好ましくは1.5〜8時
間程度の条件下に行われる。焼成温度が400℃未満又
は焼成時間が1時間未満であると、焼成の効果が十分で
なく、逆に焼成温度600℃を超えたり、焼成時間が1
0時間を超えると、含浸した硫酸中の酵素原子により、
活性炭素が酸化されるので好ましくない。上記の焼成
は、活性炭素材の酸化を抑制するために不活性ガス中で
行われ、不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴ
ン、ヘリウムなどが例示され、経済性の点で窒素が好適
に使用される。かくして、本発明の吸着剤を得ることが
できる。
【0009】本発明の吸着剤は、後記の実施例に示され
るように、アルデヒド類及びアンモニア類に対して優れ
た吸着性能を有するので、これらの臭気の除去を目的と
する用途であれば、いずれの用途にも使用することがで
き、例えば、室内のタバコ臭・動物臭などの除去を主な
目的とする空気清浄機、空気清浄機付きエアーコンディ
ショナーなどにおける吸着剤;タバコのフィルターの吸
着剤;工場内の生産工程で発するアルデヒド類又はアン
モニア類の臭気の除去を目的とする空気清浄機、空気清
浄機付きエアーコンディショナーなどにおける吸着剤な
どとして広く使用することができる。また、本発明の吸
着剤の使用形態は、ガスと接触可能な形態であれば特に
限定されず種々の形態をとりえ、例えば、繊維状物を不
織布状やウール状に成形したもの、担体に粉末状物や粒
状物を担持したもの、通気性容器に粒状物を充填したも
のなどが例示される。
【0010】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 公称比表面積1000m2/gのピッチ系繊維状活性炭
(A−10:株式会社アドール製)の2.5gを温度1
10℃、圧力10-4〜10-3Torrで2時間脱気処理
して繊維表面の気体や、そこに付着している異物を除去
した後に、10wt%硫酸水20g中に浸漬し、30℃
の条件で30分間保持し、その後この繊維状活性炭を取
り出し、真空乾燥器中で温度60℃、圧力10-4〜10
-3Torrの条件で24時間乾燥させた。その後窒素気
流下で500℃の条件で2時間焼成させて、本発明の吸
着剤を得た。次に、上記で得られた吸着剤約100mg
を圧力10-4Torr、温度110℃の条件で2時間前
処理した後に、30℃に保ち、アセトアルデヒドを段階
的に導入し、各段階での重量変化が安定した時点での吸
着量を石英スプリングを用いる重量法によって求め、そ
の吸着量に基づいて吸着等温線を作成した。その結果を
図1に示す。図1において、縦軸はアセトアルデヒドの
吸着量(mg/g)、横軸は窒素バランス化におけるア
セトアルデヒドの相対圧力比(P/P0)を示す。な
お、比較例(コントロール)として、硫酸処理する前の
繊維状活性炭を用い、上記の方法でアセトアルデヒドの
吸着量を測定し、その吸着量に基づいて吸着等温線を作
成した。その結果も図1に示した。
【0011】実施例2 実施例1の製造方法において、窒素気流下での焼成時間
を7時間に延長した以外は同一の方法で本発明の吸着剤
を得た。得られた吸着剤について、実施例1と同様な方
法でアセトアルデヒドの吸着量を測定し、その吸着量に
基づいて吸着等温線を作成した。その結果を図1に示し
た。図1に示されるように、本発明の吸着剤は、コント
ロールに比べて、アセトアルデヒドに対する吸着性能が
著しく向上していることが明かになった。
【0012】実施例3 実施例1で得られた吸着剤を用い、被吸着物質をアセト
アルデヒドに代えてアンモニアとする以外は実施例1と
同様な方法で、アンモニアに対する吸着量を測定し、そ
の吸着量に基づいて吸着等温線を作成した。その結果を
図2に示した。図2において、縦軸はアンモニアの吸着
量(mg/g)、横軸は窒素バランス化におけるアンモニ
アの相対圧力(Torr)を示す。なお、比較例(コン
トロール)として、実施例1における硫酸処理する前の
繊維状活性炭を用い、上記の方法でアンモニアに対する
吸着量を測定し、その吸着量に基づいて吸着等温線を作
成した。その結果も図2に示した。図2に示されるよう
に、本発明の吸着剤は、アンモニアに対しても優れた吸
着性能を有することが明かになった。
【0013】
【発明の効果】本発明の吸着剤は、アルデヒド類に対し
て優れた吸着性能を示すのでタバコ臭の除去を行うこと
ができると共にアンモニア類に対しても顕著な吸着性能
を有するので、動物臭の除去をも行うことができる。し
かも、簡便な方法で得ることができ、更にアミン類のよ
うな不安定物質を用いていないので、保存又は使用中に
劣化を起こすこともないという利点を有する。従って、
本発明の吸着剤は、タバコ臭、ペット類の動物臭などの
臭気の除去など、アルデヒド類及び/又はアンモニア類
の臭気の除去を主な目的とする種々の用途における吸着
剤として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸着剤(実施例1及び2)のアセトア
ルデヒド吸着等温線を示す図である。
【図2】本発明の吸着剤(実施例3)のアンモニア吸着
等温線を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−136502(JP,A) 特開 平4−290549(JP,A) 特開 昭60−48138(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細孔直径10〜100オングストロ
    ーム(Å)の細孔の容積が0.25〜1.1cc/gで
    ある活性炭素材に硫酸を含浸させ、不活性ガス中で焼成
    されていることを特徴とするアルデヒド類の吸着剤。
  2. 【請求項2】 活性炭素材が繊維状活性炭である請
    求項1に記載のアルデヒド類の吸着剤。
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