JP2003093872A - 吸着剤およびその製造方法 - Google Patents

吸着剤およびその製造方法

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Toshiaki Hayashi
敏昭 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低級脂肪族アルデヒドの除去性能が高く、なお
かつ低級脂肪族アルデヒド除去性能の経時劣化が小さな
吸着剤を提供する。 【解決手段】多孔質体にアミノベンゼンスルホン酸のア
ンモニウム塩が添着されている吸着剤およびその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中のガス状汚
染物質を除去する吸着剤に関し、さらに詳しくは、アセ
トアルデヒドなどの低級脂肪族アルデヒドに対して、高
い除去性能を持つ吸着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】室内や車内などの生活空間においては、
悪臭や有害ガスなどの様々なガス状汚染物質が発生する
が、生活環境の向上に伴い、これらガス状汚染物質を除
去し、快適な生活環境を維持することに多くの関心が持
たれている。生活空間で発生する主なガス状汚染物質と
しては、アンモニアを代表とする塩基性ガス、酢酸を代
表とする酸性ガスやアセトアルデヒドなどの低級脂肪族
アルデヒドがあげられる。これらのうち、アンモニアな
どの塩基性ガスは鉱酸や有機酸を添着した吸着剤で中和
反応により、また、酢酸などの多くのガス状汚染物質は
活性炭などの多孔質吸着剤への物理吸着により除去され
るが、アセトアルデヒドなどの低級脂肪族アルデヒドは
他のガス状汚染物質に比べ除去が難しい物質である。
【0003】この課題に対して、低級脂肪族アルデヒド
の除去性能を向上した吸着剤の検討がすすめられてき
た。低級脂肪族アルデヒドは、アンモニア誘導体などの
求核試薬の攻撃を受けて求核付加反応を起こすことが知
られており、アミンが低級脂肪族アルデヒドの化学吸着
に有効であることが推定でき、アミンやアミン塩を多孔
質体に添着した吸着剤が種々提案されている。
【0004】特開昭56−53744号公報には活性炭
にアニリンを添着した吸着剤、特開昭56−53744
号公報には活性炭に塩酸ヒドロキシルアミンや硫酸ヒド
ロキシルアミンを添着した吸着剤、特開昭59−186
641号公報には活性炭にポリエチレンイミンを添着し
た吸着剤、特開昭60−132645号公報には粘土鉱
物にアニリン、トルイジン、メタニル酸(m−アミノベ
ンゼンスルホン酸)、スルファニル酸(p−アミノベン
ゼンスルホン酸)やベンジルアミン及びその塩を担持し
た吸着剤、特開平7−136502号公報には活性炭素
繊維にアミノベンゼンスルホン酸を添着した吸着剤が開
示されている。
【0005】しかしながら、従来の吸着剤のうち、アニ
リン、塩酸ヒドロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミ
ン、ポリエチレンイミン、トルイジンやベンジルアミン
を添着した吸着剤では、これらアミンが空気中の酸素に
より酸化され易く、これにより低級脂肪族アルデヒドの
化学吸着作用の有効性が失われていくため、低級脂肪族
アルデヒド除去性能の経時劣化が大きく、長期間の保存
や使用に耐えないという問題がある。
【0006】また、アミノベンゼンスルホン酸を添着し
た吸着剤では、酸化による低級脂肪族アルデヒド除去性
能の経時劣化こそ他のアミンを添着した吸着剤に比べて
小さいものの、アミノベンゼンスルホン酸は水やアルコ
ールなどの溶媒に対して難溶性であるため、極低濃度の
アミノベンゼンスルホン酸添着溶液しか調整できず、そ
の結果、多孔質体を添着溶液に浸漬したり、多孔質体に
添着溶液を噴霧などしてもアミノベンゼンスルホン酸の
添着量が多い吸着剤を得ることは難しい。従って、高い
低級脂肪族アルデヒド除去性能が得られないという問題
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて、低級脂肪族
アルデヒドの除去性能が高く、酸化による低級脂肪族ア
ルデヒドの除去性能の経時劣化が小さい吸着剤及びその
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、各請求項記
載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る吸
着剤の特徴構成は、多孔質体に、アミノベンゼンスルホ
ン酸のアンモニウム塩が添着されていることにある。
【0009】一般に、多孔質体に薬剤を添着した吸着剤
は、薬剤を水やアルコールなどの適当な溶媒に溶解して
添着溶液を調整し、多孔質体を添着溶液に浸漬した後、
取り出して乾燥する方法や、多孔質体に添着溶液を噴霧
した後乾燥する方法により得られる。
【0010】ところが、前述したように、酸化による低
級脂肪族アルデヒド除去性能の経時劣化が小さいアミノ
ベンゼンスルホン酸は水に対して難溶性であり、また、
アルコール、エーテル、ベンゼンなどに対しても難溶性
であり、アミノベンゼンスルホン酸の添着溶液として十
分な濃度が得られる適当な溶媒が見当たらず、アミノベ
ンゼンスルホン酸のみを溶媒に加えて添着溶液を調整
し、前記した方法で多孔質体に添着しても、短時間の処
理ではアミノベンゼンスルホン酸の添着量が少なく、低
級脂肪族アルデヒド除去性能の高い実用的な吸着剤は得
られない。
【0011】そこで、本発明者は低級脂肪族アルデヒド
との反応性が高く、酸化による低級脂肪族アルデヒド除
去性能の経時劣化が小さい薬剤を求めて鋭意検討した結
果、アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩を見出
した。アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩は水
溶性であるので、高濃度で溶解した添着溶液を調整する
ことができ、この添着溶液を用いて前記したような浸漬
法や噴霧法で多孔質体に添着すれば、アミノベンゼンス
ルホン酸のアンモニウム塩の添着量が多く、低級脂肪族
アルデヒド除去性能の高い吸着剤が得られるのである。
【0012】その結果、酸化による低級脂肪族アルデヒ
ド除去性能の経時劣化が小さいアミノベンゼンスルホン
酸のアンモニウム塩の添着量を多くでき、これにより低
級脂肪族アルデヒドの除去性能が高く、かつ、低級脂肪
族アルデヒド除去性能の経時劣化が小さい吸着剤を提供
することができる。
【0013】本発明に係る吸着剤の製造方法の特徴構成
は、アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩の水溶
液を多孔質体に添着して製造することにある。
【0014】この構成によれば、酸化による低級脂肪族
アルデヒド除去性能の経時劣化が小さいアミノベンゼン
スルホン酸のアンモニウム塩の添着量を多くでき、これ
により低級脂肪族アルデヒドの除去性能が高く、かつ低
級脂肪族アルデヒド除去性能の経時劣化が小さい吸着剤
の製造方法を提供することができる。
【0015】加える前記アミノベンゼンスルホン酸のア
ンモニウム塩は水100重量部に対して3〜50重量部
である。
【0016】アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム
塩が水100重量部に対して3重量部未満であると、低
級脂肪族アルデヒドを除去するのに十分な量のアミノベ
ンゼンスルホン酸のアンモニウム塩を多孔質体に添着す
ることができず、また、50重量部を越えて含ませて
も、量の増加に見合った効果が得られない。
【0017】
【本発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に詳
しく説明する。本実施形態に係る吸着剤は、多孔質体
に、アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩が添着
されて構成されている。この吸着剤は、アミノベンゼン
スルホン酸のアンモニウム塩の水溶液を多孔質体に添着
して製造される。
【0018】多孔質体は、比表面積100m2/g以上
の固体物質であり、シリカゲルやゼオライト、活性炭な
どの細孔構造を有するものやモンモリロナイト、ベント
ナイト、パリゴルスカイト、セピオライトなどの層状構
造を有するものなどがあげられる。
【0019】これら比表面積が大きな物質に、低級脂肪
族アルデヒドと反応するアミノベンゼンスルホン酸のア
ンモニウム塩を添着することにより、反応に有効な面積
を大きくすることができ、高い低級脂肪族アルデヒド除
去性能が得られる。多孔質体としては、比表面積が極め
て大きい活性炭を使用することが特に好ましい。
【0020】アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム
塩は、アミノベンゼンスルホン酸とアンモニアとの反応
生成物として得ることができ、アミノベンゼンスルホン
酸のアンモニウム塩の添着溶液は、あらかじめアミノベ
ンゼンスルホン酸とアンモニアとの反応生成物として得
たものを水に溶解したり、アンモニア水にアミノベンゼ
ンスルホン酸を加えたり、水にアミノベンゼンスルホン
酸と炭酸アンモニウムあるいは炭酸水素アンモニウムを
加えたりして調整できる。
【0021】添着溶液中のアミノベンゼンスルホン酸の
アンモニウム塩は、水100重量部に対して3〜50重
量部、好ましくは4〜30重量部、より好ましくは5〜
20重量部である。この範囲未満では、多孔質体へのア
ミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩の添着量が少
なくなって、低級脂肪族アルデヒド除去性能の高い吸着
剤が得難く、また、この範囲を越えた添着溶液を使用し
ても、低級脂肪族アルデヒド除去性能が大きく向上しな
い。
【0022】アミノベンゼンスルホン酸にはo−アミノ
ベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、
p−アミノベンゼンスルホン酸の3つの異性体があり、
これらのいずれのアンモニウム塩も使用できるが、p−
アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩が低級脂肪
族アルデヒドとの反応性が強く特に好ましい。
【0023】本発明の吸着剤には、アミノベンゼンスル
ホン酸のアンモニウム塩以外に、リンゴ酸、クエン酸な
どの低級脂肪族アルデヒド以外のガス成分と反応する薬
剤や抗菌性を持たせるための抗菌剤などの薬剤をさらに
添着することができる。しかし、この場合には、アミノ
ベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩の低級脂肪族アル
デヒドとの反応性を著しく低下させないように、薬剤と
添加量を選択する必要がある。また、本発明の吸着剤
は、単独で充填層などとして使用するだけでなく、他の
吸着剤と混合したり、併用したりして使用することがで
きる。
【0024】以下に実施例をあげて、本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0025】
【実施例】まず、本実施例で用いた吸着剤の試験方法を
以下に示す。
【0026】(1)アルデヒド除去性能 吸着剤を3g計量して内径12.5mmのガラス製カラ
ムに充填した。温度25℃、相対湿度50%に調整した
30ppmのアセトアルデヒドを含む空気を風量5L/
minでカラムに供給した。カラムの出口のアセトアル
デヒド濃度を7分ごとに測定し、除去率(η[−])を
次式にアセトアルデヒド入口濃度(Ci[ppm])、
アセトアルデヒド出口濃度(Co[ppm])を代入し
て算出した。なお、アセトアルデヒド濃度はFID付き
ガスクロマトグラフで測定した。
【0027】
【数1】
【0028】この除去率が10%に低下するまで試験を
継続し、この試験中に7分毎に測定したカラム出口のア
セトアルデヒド濃度から算出した除去率と、カラムの入
口のアセトアルデヒド濃度および風量から7分毎のアセ
トアルデヒド吸着量を求め、それらを積算してカラムに
充填した吸着剤重量で除して、吸着容量とした。この吸
着容量により、吸着剤のアルデヒド除去性能を評価し
た。
【0029】(2)劣化処理後のアルデヒド除去性能 吸着剤のアルデヒド除去性能の経時劣化をみるため、劣
化処理による加速試験を行った。ここで、劣化処理とは
吸着剤を80℃の雰囲気下で150時間放置することで
あり、この劣化処理は、20℃の雰囲気下で約1年の保
管期間に相当する。劣化処理を行った吸着剤について、
(1)のアルデヒド除去性能試験を行い、吸着容量を求
めてアルデヒド除去性能を評価した。
【0030】(実施例1)濃度2.8重量%のアンモニ
ア水100重量部にp−アミノベンゼンスルホン酸25
重量部を加えた後、水分を蒸発させて反応生成物である
p−アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩を得
た。水95gにこのp−アミノベンゼンスルホン酸のア
ンモニウム塩5gを加えて添着溶液を調整した。この添
着溶液に、粒径8〜32メッシュで比表面積1050m
2/gのヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬して取り出
した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤
を作製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添着量は0.
0903gであった。
【0031】(実施例2)水90gに実施例1で得たp
−アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩10gを
加えて添着溶液を調整した。この添着溶液に、粒径8〜
32メッシュで比表面積1050m2/gのヤシガラ活
性炭20gを1分間浸漬して取り出した後、80℃の熱
風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。得られ
た吸着剤1g中の薬剤添着量は0.141gであった。
【0032】(実施例3)水85gに実施例1で得たp
−アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩15gを
加えて添着溶液を調整した。この添着溶液に、粒径8〜
32メッシュで比表面積1050m2/gのヤシガラ活
性炭20gを1分間浸漬して取り出した後、80℃の熱
風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。得られ
た吸着剤1g中の薬剤添着量は0.181gであった。
【0033】(実施例4)水80gに実施例1で得たp
−アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩20gを
加えて添着溶液を調整した。この添着溶液に、粒径8〜
32メッシュで比表面積1050m2/gのヤシガラ活
性炭20gを1分間浸漬して取り出した後、80℃の熱
風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。得られ
た吸着剤1g中の薬剤添着量は0.224gであった。
【0034】(実施例5)水90gにp−アミノベンゼ
ンスルホン酸10gと炭酸水素アンモニウム5gを加え
て添着溶液を調整した。この添着溶液に、粒径8〜32
メッシュで比表面積1050m2/gのヤシガラ活性炭
20gを1分間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾
燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。得られた吸
着剤1g中の薬剤添着量は0.156gであった。
【0035】(実施例6)水85gにp−アミノベンゼ
ンスルホン酸15gと炭酸水素アンモニウム8gを加え
て添着溶液を調整した。この添着溶液に、粒径8〜32
メッシュで比表面積1050m2/gのヤシガラ活性炭
20gを1分間浸漬して取り出した後、80℃の熱風乾
燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。得られた吸
着剤1g中の薬剤添着量は0.198gであった。
【0036】(実施例7)アンモニア濃度1.4重量%
のアンモニア水100gにp−アミノベンゼンスルホン
酸10gを加えて添着溶液を調整した。この添着溶液
に、粒径8〜32メッシュで比表面積1050m2/g
のヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬して取り出した
後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作
製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添着量は0.14
1gであった。
【0037】(実施例8)アンモニア濃度2.8重量%
のアンモニア水100gにp−アミノベンゼンスルホン
酸20gを加えて添着溶液を調整した。この添着溶液
に、粒径8〜32メッシュで比表面積1050m2/g
のヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬して取り出した
後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作
製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添着量は0.19
9gであった。
【0038】(比較例1)水95gに2−アミノエタノ
ール5gを加えて添着溶液を調整した。この添着溶液
に、粒径8〜32メッシュで比表面積1050m2/g
のヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬して取り出した
後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作
製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添着量は0.09
52gであった。
【0039】(比較例2)水95gに平均分子量300
のポリエチレンイミン5gを加えて添着溶液を調整し
た。この添着溶液に、粒径8〜32メッシュで比表面積
1050m2/gのヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬
して取り出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥
して吸着剤を作製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添
着量は0.102gであった。
【0040】(比較例3)水95gにモルホリン酸5g
を加えて添着溶液を調整した。この添着溶液に、粒径8
〜32メッシュで比表面積1050m2/gのヤシガラ
活性炭20gを1分間浸漬して取り出した後、80℃の
熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤を作製した。得ら
れた吸着剤1g中の薬剤添着量は0.103gであっ
た。
【0041】(比較例4)水95gにp−アミノベンゼ
ンスルホン酸5gを加えて添着溶液を調整した。この添
着溶液に、粒径8〜32メッシュで比表面積1050m
2/gのヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬して取り出
した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着剤
を作製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添着量は0.
0638gであった。
【0042】(比較例5)水90gにp−アミノベンゼ
ンスルホン酸10gを加えて添着溶液を調整した。この
添着溶液に、粒径8〜32メッシュで比表面積1050
2/gのヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬して取り
出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着
剤を作製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添着量は
0.0665gであった。
【0043】(比較例6)水80gにp−アミノベンゼ
ンスルホン酸20gを加えて添着溶液を調整した。この
添着溶液に、粒径8〜32メッシュで比表面積1050
2/gのヤシガラ活性炭20gを1分間浸漬して取り
出した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して吸着
剤を作製した。得られた吸着剤1g中の薬剤添着量は
0.0654gであった。
【0044】上記吸着剤について、先に説明した方法に
より劣化処理前のアルデヒド除去性能と劣化処理後のア
ルデヒド除去性能を測定した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】2−アミノエタノール、ポリエチレンイミ
ン、モルホリンを活性炭に添着した比較例1〜3は、劣
化処理前のアルデヒド除去性能は高いが、劣化処理後の
アルデヒド除去性能の低下が大きい。また、p−アミノ
ベンゼンスルホン酸を活性炭に添着した比較例4〜6
は、劣化処理によるアルデヒド除去性能の低下は小さい
が、p−アミノベンゼンスルホン酸が水難溶性であるた
め、添着液へのp−アミノベンゼンスルホン酸の添加量
を増やしても高い溶解濃度の添着液にならず添着量が増
えないため、アルデヒド除去性能が低い。
【0047】これらに対して、p−アミノベンゼンスル
ホン酸のアンモニウム塩を添着した実施例1〜8は、高
いアルデヒド除去性能を持つとともに、劣化処理による
アルデヒド除去性能の低下も小さいことがわかる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低級脂肪族アルデヒドの除去性能が高く、かつ低級脂肪
族アルデヒド除去性能の経時劣化が小さい吸着剤および
その製造方法を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質体に、アミノベンゼンスルホン酸
    のアンモニウム塩が添着されていることを特徴とする吸
    着剤。
  2. 【請求項2】 アミノベンゼンスルホン酸のアンモニウ
    ム塩の水溶液を多孔質体に添着して製造することを特徴
    とする請求項1に記載の吸着剤の製造方法。
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