JP3500411B2 - 研削盤における砥石台の送り機構 - Google Patents
研削盤における砥石台の送り機構Info
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Description
対して高速度で切込み送りして工作物を研削するように
した高能率研削盤における砥石台の送り機構に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、研削加工分野においても、切削加
工分野と同様に、生産性の更なる向上が要求されてい
る。自動車のエンジンに使用されるカムシャフトの研削
加工においては、主軸軸線上で回転されるカムに対しカ
ムシャフトの径方向から砥石車を切込む所謂プランジ研
削方式が採用されており、カムの加工能率を向上するた
めに、カムに対する砥石車のプランジ切り込送り速度を
向上する試みがなされている。 【0003】従来におけるこの種のカム研削盤において
は、ベッド上の一対の案内に沿って砥石台を摺動可能に
案内し、ベッドに固定したサーボモータの回転駆動力を
ボールネジ機構を介して砥石台に伝達し、砥石台を前後
動させる形式の送り機構を使用している。より具体的に
は、ボールネジ機構のナット装置は、ベッド上の前記一
対の案内面に対応して砥石台に形成された一対の被案内
面の間の砥石台の下面にブラケットを介して固定され
る。このため、前記ナット装置にネジ係合されるボール
ネジの軸線と砥石台の前側上部に回転支持される砥石軸
とはかなりの距離をおいて離間されている。 【0004】また、ボールナット装置は、バックラッシ
ュ除去のため、スペーサを挟んでタンデム配置される2
つのナット部材により構成されている。さらに、従来の
カム研削盤における砥石台においては、その後部上面に
電動機を配置し、前記砥石軸を一対のプーリおよびベル
トを介して駆動するようにしている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た砥石台の送り機構においては、2つのナット部材をタ
ンデム配置してなるボールナット装置は、それ自体の全
長が長いばかりでなく、これに係合されるボールネジの
有効ネジ部をも必然的に長くし、この結果、ボールネジ
装置の全長が長くなり、カム研削盤の所要床面積を小さ
くする観点では、ボールネジ装置を砥石台の下部にこの
砥石台と平行に配置せざるを得なかった。 【0006】また、ボールネジの全長が長いため、ボー
ルネジを高速回転させると、ボールネジの回転振れの影
響が顕著となり、この回転振れの影響が砥石台の送り精
度、延いては工作物の研削面の加工精度を低下する要因
となっている。この問題を解消するためにナット装置と
砥石台との間にフローチングプレート等の振れ吸収部材
を設けることが必要になる等砥石台送り機構が複雑であ
った。 【0007】また、砥石台の下部に配置されるボールネ
ジの軸線と砥石台の上部に配置される砥石軸の軸線とが
上下方向にかなりの距離を隔てているため、この砥石軸
の一端に固定された砥石の研削点に作用する研削抵抗
は、前記ナット装置とボールネジの係合点を中心とし
て、砥石台を砥石軸と垂直な面内で偏奇させるモーメン
トを生じさせ、このモーメントが砥石台のピッチング運
動を誘発して円滑な送りを阻害し、カム加工面の加工精
度を低下させる要因となっている。この問題は、ワーク
主軸と砥石軸軸線を包含する水平面を横切って研削点が
往復動するカム研削盤においては、特に顕著となる。 【0008】さらに、砥石台を高速送り可能とするに
は、砥石台自体の質量を小さくすることが望ましが、従
来のカム研削盤における砥石台は、その後部に載置され
る砥石軸駆動用の電動機のための設置スペースを確保す
るためにも長くせざるを得なく、砥石台を小形化するの
を困難にしていた。したがって、本発明の主たる目的
は、砥石台送り用のナット装置の全長およびこのナット
装置に係合するネジ軸の有効ネジ部の長さを短縮でき、
これにより砥石台とのタンデム配置が可能であり、ま
た、このネジ軸の回転振れが起因する悪影響を減少で
き、これにより従来装置において使用していたフローチ
ングプレート等の振れ吸収部材を不要にできる高速送り
対応の砥石台送り機構を提供することにある。 【0009】本発明の他の目的は、砥石台およびその送
り機構を含めた装置を小形化でき、かつ砥石に作用する
研削抵抗が砥石台を旋回させるモーメントに対抗できる
砥石台送り機構、好ましくは、カム研削盤用の砥石台送
り機構を提供することにある。本発明の更に他の目的
は、高速送りに伴う質量低減のために送り方向の全長を
短縮される砥石台に適合した砥石台送り機構を提供する
ことにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上述した本発明の最初の
課題およびこれに関連する目的は、請求項1に記載の研
削盤における砥石台の送り機構により解決され達成され
る。請求項1に記載の発明によれば、砥石台送り用のネ
ジ軸は、ベース上の直線案内部に沿って進退可能な砥石
台の真後ろにおいて前記直線案内部と平行に配置され
る。このネジ軸と螺合するナット装置には、油圧の静圧
力にてネジ軸のネジ底を径方向に径方向に支持するラジ
アル静圧軸受部と、ネジ軸のネジ山のフランクに油圧の
静圧力を付与するスラスト静圧軸受部とが設けられる。
これにより、砥石台上の前端上部に支持された砥石軸上
の砥石に研削抵抗が作用するとき、ネジ軸は研削抵抗に
対抗する推進力を砥石台の真後ろから付与し、砥石台の
ピッチング運動を抑制するように作用する。また、ナッ
ト装置は、ネジ軸との相対回転における回転振れや振動
を前記ラジアルおよびスラスト軸受部により減衰するよ
うに作用する。 【0011】好ましくは、ナット装置の雌ネジの螺旋状
のネジ山は、その頂面の軸線方向断面が平坦に形成さ
れ、この螺旋状雌ネジの頂面に前記牡ネジの螺旋状のネ
ジ底を油圧の静圧力にて保持するラジアル静圧軸受部が
形成される。この場合、調芯機能を与えるため、ラジア
ル静圧軸受部は、ネジ軸の円周方向に等角度配分した少
なくとも3以上の静圧軸受ポケットを前記雌ネジの螺旋
状のネジ山の頂面に形成することが好ましい。 【0012】 前記直線案内部は、好ましくは、前記砥
石台を水平方向に案内する一対の第1ガイドウエイと、
これらガイドウエイの離間方向の間に設けられ前記砥石
台を前記水平方向における一つの直線に沿って案内する
単一の第2ガイドウエイとで構成される。この場合、前
記ネジ軸は、これらガイドウエイと直交する方向におい
て前記第2ガイドウエイに対して前記砥石側寄りに偏奇
された位置にその軸線を持つように配置される。前記砥
石軸の一端に固着された砥石に研削抵抗が作用する時、
前記ガイドウエイと直交する水平方向に横架された砥石
軸を介して、砥石台にこれを前記第1ガイドウエイが定
義する水平面内で旋回させるモーメントが作用する。前
記ネジ軸は、第2ガイドウエイよりも砥石側でこのモー
メントを打ち消す力を砥石台に作用し、砥石台のヨーイ
ングを抑制する。 【0013】 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1および図2において、参照符
号1は数値制御カム研削盤のベースを示し、このベース
1上には、水平の直線案内部2が設けられ、この案内部
2に沿って砥石台3が図1において左右方向に進退可能
に案内されている。砥石台3は、ベース1上を摺動する
砥石台本体4と、この本体4の前端部にボルトにて固着
された砥石軸支持駆動ユニット5との2分割構成となっ
ている。 【0015】砥石台本体4の下面は、そこから下方に突
出するキール部7が形成され、このキール部7の下面に
一対のガイド押さえ板8が本体4の進退方向と直交する
水平方向に離間して固定されている。キール部7および
これと平行な一対のガイド押さえ板8は、砥石台本体4
の進退方向の全長に亘って延びている。これにより、一
対のガイド押さえ板8は、キール部7の両側に、側方が
開放した一対のコの字状の縦揺れ防止ガイド溝9を砥石
台本体4の進退方向の全長に亘って形成し、一方キール
部7の中央下方には、下方が開放する単一のコの字状の
横揺れ防止ガイド溝10を形成している。 【0016】ベース1上には、前記一対の縦揺れ防止ガ
イド溝9に所定のクリアランスを持って嵌合する一対の
水平ガイド板(第1ガイドウエイ)11が固着されると
共に、前記横揺れ防止ガイド溝10に所定のクリアラン
スを持って嵌合する単一の横ガイド板(第2ガイドウエ
イ)12が固着されている。これらガイド板11および
12は、前記砥石台本体11の摺動ストロークをカバー
する長さのもので、互いに平行に設けられる。 【0017】前記キール部7の両側に位置する砥石台本
体4の各下面には、対応する水平ガイド板11の上面に
開口する複数の静圧ポケット13が水平ガイド板11に
沿って配置され、また、一対のガイド押さえ板8の上面
にも、対応する水平ガイド板11の下面に開口する複数
の静圧ポケット14が対応する水平ガイド板11に沿っ
て配置されている。 【0018】さらに、一対のガイド押さえ板8の互いに
対向する内側面の各々には、横ガイド板12の対応する
一側面に開口する複数の静圧ポケット15が横ガイド板
12に沿って配置されている。これら複数の静圧ポケッ
ト13、14および15の各々には独立した図略の絞り
要素を介して圧力流体が供給されている。静圧ポケット
13、14および15内に発生される油圧の静圧力は、
同一の圧力に設定されるが、要すれば、静圧ポケット1
5に加える静圧力を、静圧ポケット13、14に加える
それらと変えることも可能であり、或るいは、砥石G側
の静圧ポケット13、14に加える静圧力を、研削抵抗
に対し強力に対抗するために、非砥石側の静圧ポケット
13、14に加える静圧力よりも高く設定することも可
能である。 【0019】これにより、砥石台本体4つまり砥石台3
は、一対の水平ガイド板11により静圧ポケット13、
14内に発生する静圧力を介して水平方向に案内され、
また静圧ポケット15内に発生する静圧力を介して横ガ
イド板12によりこの横ガイド板12が規制する直線に
沿って案内されながら前記ベース1上において進退可能
である。 【0020】砥石台本体4は、前記砥石軸支持駆動ユニ
ット5のためのL字状の取付座16が形成されている。
この取付座16は、ユニット5を上下方向に着座させる
水平座と、ユニット5を前後方向に着座させる垂直壁1
7の前面である垂直座とで構成される。垂直壁17の後
方部分は、図2から明らかなように、概ね直方体形状の
箱型構造となっている。箱型構造部分の後端面、つまり
砥石台3の後端面には穴4bが開口され、この穴4bに
ナット装置20が挿入された状態で砥石台3の後端面に
固着されている。 【0021】図3に詳細に示されるように、ナット装置
20は、そのフランジ部が砥石台本体4にボルトにより
固着された保持スリーブ21と、このスリーブ21の内
孔に同心的にタンデム配置で密嵌合されたスリーブ状の
一対のナット22F,22Rとで構成される。これらナ
ット22F,22Rは、それらの対向面と反対側にフラ
ンジ部を備え、これらフランジ部において保持スリーブ
21にボルトにより固着されている。 【0022】一対のナット22F,22Rには、これら
の内孔に同心的に雌ネジ23が形成され、この雌ネジ2
3にネジ軸24の牡ネジ25が螺合している。本発明に
よれば、雌ネジ23は、牡ネジ25のネジ底部25bを
調整された油圧力にてラジアル方向に支持すると共に、
ネジ山の斜面(フランク)25f,25rに調整された
油圧力を付与することによりスラスト方向に支持される
静圧ネジとして構成される。 【0023】具体的には、牡ネジ25のネジ山は軸方向
断面が台形状とされ且つリードを大きくとったハイリー
ド台形牡ネジとして形成され、これに対応して、雌ネジ
23は牡ネジ25の形状と補合するハイリード台形雌ネ
ジとして形成される。牡ネジ25をラジアル方向に支持
するため、雌ネジ23のネジ山の頂部は、平坦な軸方向
断面に形成され、牡ネジ25の円筒状のネジ底部と所定
のクリアランスを持って対面している。長溝状の複数の
静圧ポケット26が雌ネジ23の断面が平坦な螺旋状の
頂部に円周方向に3または4等配されて形成されてい
る。各静圧ポケット26には独立した絞り27を介して
調圧された圧油が供給され、これらポケット26内に発
生する油圧の静圧力により、牡ネジ25が一対のナット
22F,22Rの軸心に保持される。 【0024】一方、牡ネジ25に対し一対のナット22
F,22Rおよびこれらと一体の砥石台3をスラスト方
向に支持するため、ナット22Fには、牡ネジ25のネ
ジ山の後側のフランク25rと対面する雌ネジ23のフ
ランクに螺旋状のスラスト静圧ポケット28fが形成さ
れ、一方、ナット22Rには牡ネジ25のネジ山の前側
のフランク25fと対面する雌ネジ23のフランクに螺
旋状のスラスト静圧ポケット28rが形成されている。
各スラスト静圧ポケット28f,28rは、対応するナ
ット22F,22Rの全長に亘る一本の長溝として加工
し、加工後に両端部を閉鎖することにより形成される。 【0025】各スラスト静圧ポケット28f,28rに
は、各々独立した絞り29により調整された油圧が供給
され、各静圧ポケット28f,28rから対向する牡ネ
ジ24のフランク25r,25fへ牡ネジ25の軸線方
向の互いに外方に向けて静圧力を付与することより、ナ
ット装置20が螺合位置に応じた所定の位置に位置決め
される。 【0026】本発明によれば、牡ネジ25およびこれと
螺合するナット装置20を上述したように構成すること
により、ナット装置20の全長NLおよび牡ネジ25を
従来のボールナット装置およびボールネジ軸に比較して
相当短縮でき、砥石台3とネジ軸24とのタンデム配置
を可能としている。また、砥石台本体4の後部上面に
は、油圧導入部材30が固着され、この部材30は図略
の油圧源からフレキシブルパイプ等を介して圧油を受入
れ、その内部,砥石台本体4内部および保持スリーブ2
1内に形成した油路31を経て、各ナット22F,22
Rの外周に形成された環状溝32f,32rへ圧油を供
給する。各環状溝32f,32rは、前述した絞り2
7,29を介して複数のラジアル静圧ポケット26およ
び一つのスラスト静圧ポケット28fまたは28rへ圧
油を導入する。 【0027】各静圧ポケット26,28f,28rから
溢れ出た圧油は、牡ネジ25の谷の両側に形成した一対
の排出溝25dを経由して、ナット装置20の前端部か
ら砥石台本体4内の箱型空間4s内へ回収され、同時に
ナット装置20の後端部からベース1上の図略の油受け
部へ回収され、この油受け部および箱型空間4sからさ
らに油圧源へ帰還される。符号34は、ナット22F,
22Rの対向面間から溢れ出る圧油を前記油受け部へ導
く回収通路を示す。 【0028】砥石台本体4内の箱型空間4sは、出没す
る牡ネジ25の受入れ空間としても機能する。砥石台本
体4の上面に設けた通気具33は、この空間4sを大気
と連通している。ネジ軸24の後端部は、ベアリング4
0を介してベース1上に回転のみ許容して支持され、そ
の最後端部は、ベース1に固着されたサーボモータ41
の出力軸42と結合されている。ネジ軸24の回転軸線
は、図1の縦断面で見るときは、前述した直線案内部2
よりもかなり上側で水平に延びており、好適には、図2
に示すように、一対の水平ガイド板11の上面あるいは
これらの上下方向中心と砥石軸の軸線との間距離h2の
1/2よりも後述する砥石軸50の軸線側に寄せられて
いる。つまり、砥石軸50の軸線とネジ軸24の軸線と
の上下方向間隔h1は、前記間隔h2の1/2以下とな
っている。 【0029】また、ネジ軸24の軸線は、図4のように
砥石台3を平面的に見るとき、横ガイド板12の中心に
対して距離Zだけ砥石G側寄りにオフセットされてい
る。上記のように配置されるネジ軸24は、砥石Gに作
用する研削抵抗が砥石軸50を介して砥石台3を後方に
後退させようとする力に対しては砥石台3の真後ろから
対抗し、また前記研削抵抗が砥石軸50を介して砥石台
3を横ガイド12を中心として旋回させようとする方向
のモーメントに対しては横ガイド12に対し砥石Gと同
じ側で対抗し、研削抵抗に対し強固に対抗する。 【0030】図4に示すように、砥石軸支持駆動ユニッ
ト5は、砥石台3の送り方向と直交する方向に細長い概
ね直方体状に形成されている。このユニット5内には、
砥石軸50が砥石台本体4の送り方向と直角な水平の軸
線周りに回転可能に支持されている。この砥石軸50を
回転自在かつ軸方向移動不能に支持するため、一対の軸
受金51,52がユニット5内の両端部に固定して配置
されている。 【0031】各軸受金51,52は、その内孔の円周方
向に配置した複数の静圧ポケット51p,52p内に個
々に調圧された圧油を供給し、この油圧の静圧力により
砥石軸50を回転自在に支持する静圧軸受装置を構成し
ている。これら軸受金51,52の間には、ビルトイン
形の電動機53が内蔵される。電動機53は、砥石軸5
0の中間部に嵌着されたロータ54と、このロータ54
の外周を包囲する電磁コイル装置55とで構成される。 【0032】砥石軸50の一端には、円形基盤の外周に
セグメント形のCBN(立方晶窒化硼素)砥粒層を接着
してなる砥石Gが固定されている。カムシャフト等の工
作物W(図1参照)は、図略の主軸台および心押台から
なる工作物支持装置により、砥石Gの前方の固定軸線の
周りに回転可能に支持され、図略の数値制御装置からの
指令に応じて、砥石台送り用のサーボモータ41と同期
制御される主軸台上の図略のワーク駆動用サーボモータ
により回転される。 【0033】砥石台送り用サーボモータ41が駆動され
るとき、ネジ軸24が回転され、これに螺合するナット
装置20がハイリードの台形ネジのリードに沿って図1
において左右方向に進退され、このナット装置20と一
体の砥石台3が直線案内機構2に沿って工作物Wに対し
て前進後退される。この場合、工作物Wとの係合により
砥石Gに作用する研削抵抗は、砥石台本体4、特にこの
本体4の後部を直線案内機構2の水平ガイト板11に対
して押しつける傾向の砥石軸50と垂直な面内でモーメ
ントを生起するが、砥石台3の真後ろに設けたネジ軸2
4はこのモーメントを有効にキャンセルするように作用
し、砥石台3の摺動時のピッチングを抑制する。 【0034】また、砥石台3を水平面内で旋回させよう
とするモーメントに対しても、横ガイド板12よりも砥
石側寄りに配置したネジ軸24がこのモーメントを効果
的に抑制するように働く。上記した実施の形態において
は、ねじ軸24の牡ネジ24を台形ネジとして形成した
が、軸線方向の断面が方形の角ネジとして形成すること
も可能である。 【0035】また、製造上の便宜から砥石台3を本体4
と砥石軸支持駆動ユニット5の2分割構成としたが、本
体4とユニット5のフレームは一体化してもよい。ま
た、ネジ軸24,ナット装置20およびこれらを相対回
転させるサーボモータ41の配置構成については、別の
形態を採ることが可能である。例えば、ネジ軸24を回
転および軸方向移動共に不動に規制してベース1上に固
定し、砥石台本体4の後部にはナット装置20を回転の
み許容して支持し、このナット装置20を砥石台本体4
に設置したサーボモータ41により回転駆動する形態を
採ることができる。さらに別の形態としては、牡ネジ2
5を砥石台本体4の後方から突出した状態でネジ軸24
の一端を砥石台本体4に固着し、ベース1上に回転のみ
許容して設けたナット装置20にネジ軸24の牡ネジ2
5を螺合する。この別の形態では、サーボモータ41
は、ナット装置20を回転するようにベース1上に取り
付けられる。 【0036】しかしながら、ナット装置20を砥石台3
の後部に固定すると共にネジ軸24を回転支持する支持
機構(ベアリング40)および回転駆動する駆動機構
(サーボモータ41)をベース1上に設けるようにした
図示の実施形態は、ナット装置20とネジ軸24の支持
および駆動機構とを砥石台4とベース1に分散配置させ
ることにより、砥石台3の質量を小さくでき、ネジ軸2
4およびナット装置20の支持機構を単純化してこれら
にスラスト方向の応力に対する強固な剛性を与えること
ができ、更には、ネジ軸24をサーボモータ41により
ダイレクトドライブできる点において、上述した別の実
施の形態に対して有利である。 【0037】 【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、砥石台送り用のネジ軸を前記砥石台の真
後ろにおいて直線案内部と平行に配置して砥石台に作用
する研削抵抗に対しこれと略反対側から対抗させるよう
にしたので、砥石台の摺動運動時におけるピッチング運
動を抑制でき、この結果、砥石台の円滑な送りを実現で
き、延いては工作物の加工精度を向上することができ
る。 【0038】 また、ネジ軸に対しラジアル方向および
スラスト方向の静圧力を付与するラジアル軸受部および
スラスト軸受部を前記ナット装置に形成したので、ネジ
軸とナット装置との螺合関係は油圧の静圧力を介して維
持され、このため、ネジ軸とナット装置とが相対回転さ
れる際の回転振れや振動が油圧のダンピング作用により
減衰され、砥石台への振れや振動の影響が減少されて高
い加工精度を実現できる。 【0039】 【0040】 また、砥石台を水平方向に案内する一対
の第1ガイドの間に砥石台をこの水平面内の一つの直線
に沿って案内する単一の第2ガイドを設け、前記ネジ軸
をその軸線がこの第2ガイドが規定する送り方向に対し
て直角な水平方向において第2ガイドの中心よりも砥石
側に偏奇して位置するように配置したので、砥石に作用
する研削抵抗が前記砥石台を前記水平面内で旋回させよ
うとするモーメントに対し砥石側で抗力を付与でき、砥
石台のヨーイングを抑制できる。 【0041】
す縦断面図。 【図2】図1におけるA−A矢視断面図。 【図3】前記実施の形態に使用される静圧ネジ機構の要
部拡大図。 【図4】図1に示す砥石台送り機構の平面図。 【符号の説明】 1 ベース 2 直線案内部 3 砥石台 G 砥石 W カムシャフト(工作物) 4 砥石台本体 5 砥石軸支持駆動ユニット 53 電動機 50 砥石軸 4b 穴 11 水平ガイド板 12 横ガイド板 20 ナット装置 22F,22R ナット 24 ネジ軸 41 サーボモータ 26 ラジアル静圧ポケット 28f,28r スラスト静圧ポケット
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】ベースと、このベース上の直線案内部に案
内されると共にモータにより駆動される砥石軸を介して
砥石を回転自在に支持する砥石台と、工作物に対し前記
砥石台を前記ベース上で前進後退送りするため前記ベー
スと前記砥石台との間に設けられネジ軸とこれに係合す
るナット装置とで構成される送りネジ機構と、前記ネジ
軸および前記ナット装置の何れか一方を回転駆動するサ
ーボモータとからなる研削盤における砥石台の送り機構
において、 前記直線案内部と直交する平面内で見たときに前記ネジ
軸をその軸線を前記直線案内部よりも前記砥石軸に接近
して前記直線案内部と平行に配置し、 さ らに、前記ネジ軸のネジ底を油圧の静圧力にて前記ネ
ジ軸の径方向に支持するラジアル静圧軸受部および前記
ネジ軸のリード端面を油圧の静圧力にて前記ネジ軸の軸
線方向に支持するスラスト静圧軸受部を前記ナット装置
に形成し、 前記砥石は前記砥石台の送り方向と直交する水平な軸線
の周りに回転自在な砥石軸の一端に固着され、 前記ベース上に設けられた直線案内部は、前記砥石台の
送り方向と直交する方向に離間して設けられ前記砥石台
を所定の水平面に沿って案内する一対の第1ガイドウエ
イと、前記一対の第1ガイドウエイと平行にかつこれら
第1ガイドウエイの間に配置され前記砥石台を前記所定
の水平面内の一つの直線に沿って案内する単一の第2ガ
イドウエイとからなり、 さらに、前記ネジ軸はその軸線が前記砥石軸の軸線方向
において前記第2ガイドウエイの中心に対し前記砥石側
寄りに偏奇されて位置するように配置されている ことを
特徴とする送り機構。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27833396A JP3500411B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 研削盤における砥石台の送り機構 |
US08/950,799 US5928061A (en) | 1996-10-21 | 1997-10-15 | Wheel-head feed mechanism and grinder using the same |
Applications Claiming Priority (1)
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