JP3500370B2 - シャッターの安全装置 - Google Patents

シャッターの安全装置

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JP3500370B2 JP2001326538A JP2001326538A JP3500370B2 JP 3500370 B2 JP3500370 B2 JP 3500370B2 JP 2001326538 A JP2001326538 A JP 2001326538A JP 2001326538 A JP2001326538 A JP 2001326538A JP 3500370 B2 JP3500370 B2 JP 3500370B2
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shutter
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switch
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伸一 村山
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主として、電動操
作されるスラット式やグリル式などのシャッター装置に
付設され、シャッターカーテンの降下,閉鎖時における
安全機構となるシャッターの安全装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】建物の開口に配設される電動シャッター
などは、シャッターを構成するシャッターカーテンが開
口の閉鎖のために上方より降下するが、その降下時に、
シャッターカーテンの真下に物品あるいは人などがある
場合、この物品や人が障害物となり、この障害物がシャ
ッターカーテンと床面との間に挟まれ、損傷事故を起こ
す危険がある。 【0003】このような事故を未然に防ぐために、シャ
ッター装置には、降下動作中に障害物が存在する場合
に、これを感知する障害物検知手段が従来より種々案出
され、この検知手段によってこのシャッターカーテンの
降下を停止させ事故の発生を防いでいた。 【0004】一般に、この種の安全目的を配慮して構成
されたシャッターでは、図10あるいは図11に示され
るように、障害物検知手段として、シャッターカーテン
101の最下縁部分に接触型の電気的スイッチ手段とし
てのマイクロスイッチ103を装備した枠体104を設
け、この枠体104に、図10に示すような箱形状、も
しくは、図11に示すような皿形状の座板102を吊下
状態に設けており、シャッターカーテン101が降下し
ている際に、座板102が障害物Xに当接すると、枠体
104に対してこの座板102が上昇し、この上昇をス
イッチ103が検知してオン動作となり、この動作信号
でシャッターカーテン101の昇降用の駆動モータ(図
示せず)を停止させ、あるいは停止後上昇させるように
なっていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このように構成される
従来の障害物検知手段は、シャッターカーテン101の
最下縁に対する座板102の相対的な上下方向の動作
で、障害物Xを検知し、シャッター駆動モータを停止す
る働きをするが、回転駆動している駆動モータにブレー
キがかかり停止となっても、各部材間の誤差やクリアラ
ンスなどの機械構造的な理由や、慣性などによって、シ
ャッターカーテン101の降下が完全に停止するまでに
時間的ずれが生じてしまう。 【0006】換言すれば、座板102が障害物Xに乗り
上げてからも、若干の時間、障害物Xに対してシャッタ
ーカーテン101の降下に伴うシャッターカーテン自体
の荷重が負荷されるという問題が発生する。そして、そ
の障害物が人体である場合には、重大な結果をもたらす
ことになる。 【0007】そこで本発明は、上記問題点を解消するた
めに、シャッターカーテン降下時に障害物があった場
合、この障害物を検知してからシャッターカーテンを停
止させるまでに生ずる時間的ずれに対し、障害物に対し
て、シャッターカーテンの荷重が負荷されないようにす
るシャッターの安全装置を提供することを目的としてい
る。 【0008】 【課題を解決するための手段】次に、上記の課題を解決
するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照し
て説明する。この発明のシャッターの安全装置6は、シ
ャッターカーテン2の最下縁2aに接続される座板5と
障害物を検知する検知手段11とを備えた電動シャッタ
ーの安全装置において、座板5が障害物Xに接してから
検知手段11が作動してシャッターカーテン2が停止す
るまでの時間、障害物Xにシャッターカーテン2の荷重
が加わらないように、座板5に対してシャッターカーテ
ン2が降下する余裕をもっていることを特徴としてい
る。この発明において、シャッターカーテン2の最下縁
2aに対して、所定の上昇距離Lを有する緩衝部7を備
えている。この緩衝部7の所定の上昇距離Lは、前記シ
ャッターカーテン2が下降の際に、少なくとも前記座板
5が障害物Xに接してから前記シャッターカーテン2の
降下が停止するまでの時間に相応する前記シャッターカ
ーテン2の降下距離とされ、障害物Xにシャッター荷重
が加わらないこととなっている。 【0009】また、この発明のシャッターの安全装置6
は、シャッターカーテン2と該シャッターカーテン2の
最下縁2aに接続される緩衝部7と座板5とで構成され
るシャッターの安全装置において、緩衝部7は、シャッ
ターカーテン2の最下縁2aに対して所定の上昇距離L
を有し、入れ子式で複数段の吊り下げ式枠体8a,8
b,8cにて構成され、吊り下げ式枠体を構成する下段
の枠体は、その上側の枠体に吊持されるように被吊持部
9を備え、シャッターカーテン2の下降時に障害物Xに
当接した時に、シャッターカーテン2の降下を持続させ
つつ前記各枠体が各枠体内に入れ子式に導入されること
で、シャッターカーテン2の最下縁2aに対して座板5
が上昇することを特徴としている。また、障害物Xを検
知する検知手段11を備え、検知手段11の作動により
シャッターカーテン2を停止させるようにしている。 【0010】さらに、この発明のシャッターの安全装置
6は、上記のようなシャッターの安全装置において、緩
衝部7は、互いに前後に重なり合い、相対して上下方向
にスライド移動自在に接続されているスラット状部材1
2、13にて構成され、シャッターカーテン2の下降時
に障害物Xに当接した時に、シャッターカーテン2の降
下を持続させつつ前記各スラット状部材12、13が互
いに前後に重なり合うことで、シャッターカーテン2の
最下縁2aに対して座板5が上昇することを特徴として
いる。 【0011】またさらに、この発明のシャッターの安全
装置6は、シャッターカーテン2と該シャッターカーテ
ン2の最下縁2aに接続される緩衝部7と座板5とで構
成されるシャッターの安全装置において、緩衝部7は、
シャッターカーテン2の最下縁2aに対して所定の上昇
距離Lを有し、前記シャッターカーテン2の最下縁2a
に形成される吊持部2bとこの吊持部2bを下から把持
するように取り付けられて吊持される中空箱状部材18
とで構成され、シャッターカーテン2の下降時に障害物
Xに当接した時に、シャッターカーテン2の降下を持続
させつつ前記吊持部2bに対し前記中空箱状部材18が
上昇することで、シャッターカーテン2の最下縁2aに
対して座板5が上昇することを特徴としている。 【0012】前記中空箱状部材18には検知手段(スイ
ッチ)11が設けられ、通常のシャッターカーテン2の
昇降時には、前記吊持部2bが前記検知手段11を押圧
した状態となっており、スラットカーテン2の下降時、
中空箱状部材18が吊持部2bに対して上昇移動時に、
中空箱状部材18の上部内面より離脱する吊持部2bに
よって前記検知手段11がオンとなり前記シャッターカ
ーテン2を停止させるようにしている。 【0013】このことから、シャッターカーテン2の最
下縁2aに位置する座板5が障害物Xに接してから検知
手段11が作動し、シャッターカーテン2が完全に停止
するまでの時間、障害物Xにシャッター荷重が加わらな
いように、座板5に対してシャッターカーテン2が降下
する余裕を持つようになる。このため、座板5が障害物
Xに乗り上げたことを検知してからシャッターカーテン
2の降下が完全に停止するまでの時間、シャッターカー
テン2が降下を続けても、上記障害物Xにシャッターカ
ーテン2の荷重が負荷されないので、シャッターの安全
性が確保される。 【0014】そして、障害物Xに対して座板5の荷重し
か負荷されないことから人体に傷害を与えることがな
い。 【0015】 【発明の実施の形態】この発明のシャッターの安全装置
は、建物開口に配設される電動シャッター1に設けられ
る。この電動シャッター1は、図1に示すように、スラ
ット式のシャッターカーテン2が、建物開口の上縁に設
けたシャッターケース3内に収納され、その開口の左右
両側に対向して設けたガイドレール4,4に沿って昇降
し、開口の開閉が行われるようになっている。そして、
この電動シャッター1を構成するシャッターカーテン2
の最下縁2aに接続される。 【0016】以下、本発明のシャッターの安全装置を、
実施の形態毎に図面を参照して具体的に説明する。 【0017】実施の形態I この実施の形態Iのシャッターの安全装置6は、図2に
示すように、シャッターカーテン2の最下縁2aに接続
される緩衝部7と、座板5とで構成される。 【0018】緩衝部7は、入れ子式で複数段、例えば
上,中,下の3段の吊り下げ式枠体8a,8b,8cに
て構成されている。下段及び中段の各枠体8a,8b
は、その各上側の枠体8b,8cに吊持されるように、
前後に位置する各上端縁に外方へ突出する鉤状の被吊持
部9を備えており、上側の各枠体8b,8cは、これら
被吊持部9に係合し吊持するための吊持条片10を前後
に位置する各下端縁に備えている。 【0019】そして、この緩衝部7の最上段の枠体4c
には、シャッターカーテン2の最下縁2aが接続され、
最下段の枠体4aには、座板5が装着される。 【0020】この構成によれば、各枠体8a,8bが、
その各上側の枠体8b,8c内に退くことが可能なこと
から、図3に示すように、この緩衝部7によって、シャ
ッターカーテン2に対して座板5の上昇が可能となる。 【0021】なお、この実施の形態Iにおいては、障害
物Xを検知する検知手段として、スイッチレバー11a
を有したマイクロスイッチ11が、図2に示すように、
座板5の屋内側水平部5aに取り付けられている。ま
た、このマイクロスイッチ11は、スイッチレバー11
aが緩衝部7の枠体側面に対向され、このスイッチレバ
ー11a先端が中段枠体8bの外側下縁に近接するよう
に取り付けられている。 【0022】すなわち、シャッターカーテン2の降下時
に障害物Xがあった場合、シャッターカーテン2に対し
て、緩衝部7によって座板5が、図3に示すように上昇
するとともに、スイッチレバー11aが、中段枠体8b
の外側下縁に当接し、その上昇を検知することで、障害
物Xの検知となる。 【0023】ここでは、シャッターカーテン2の下縁に
位置する座板5が障害物Xに接してからスイッチ11が
作動して、シャッターカーテン2が停止するまでの時
間、障害物Xにシャッター荷重が加わらないように、座
板5に対してシャッターカーテン2が降下する余裕を持
っており、図2中Lの長さとなっている。 【0024】この実施の形態Iにおいて、座板2に対し
てシャッターカーテン2が降下する余裕、すなわち緩衝
部7の上昇距離は、シャッターカーテン2の最下縁2a
に対して座板5の相対的な上昇距離であり、その距離
(ストローク)Lが、少なくとも、座板5が障害物Xに
接してからスイッチ11が作動し、シャッターカーテン
2が完全に停止するまでの時間、シャッターが降下する
ことの可能な長さである。 【0025】そして、スイッチ11は、座板5に対する
シャッターカーテン2の相対的な動作の初期に検知動作
するように構成されることが、上述のストロークLを最
小にする上で有効であり、本実施の形態では、スイッチ
レバー11aの先端を中段枠体8bの外側下縁に接近さ
せて配設させる。 【0026】なお、この実施の形態では、スイッチ11
には、送信機が接続されており、シャッターカーテン2
降下の際に、障害物Xを検知し、スイッチ・オンとなる
と、シャッターカーテン昇降用の電動モータ(図示せ
ず)の制御系に接続されている受信機に障害物検知信号
を送信し、電動モータの停止制御が行われ、シャッター
カーテン2の降下が停止する。 【0027】従って、この実施の形態のシャッターの安
全装置によれば、スイッチ11によって障害物Xを検知
してからシャッターカーテン2の降下が停止するまでの
機械構造的なロス時間、シャッターカーテン2が降下を
持続しても、ストロークLの範囲で、図3に示すよう
に、各枠体8a,8bが各枠体8b,8c内に入れ子式
に導入され退くことで、枠体8a,8bを含む座板5の
荷重を障害物Xに対して負荷することはあっても、シャ
ッターカーテン2の荷重を障害物Xに負荷することがな
い。従って、障害物Xに対しての損傷や、人体への傷害
を与えない範囲での、シャッターの安全性を確保するこ
とができる。 【0028】なお、上述した実施の形態Iにおいて、障
害物Xの検知手段としてのスイッチ11は、シャッター
カーテン2の最下縁部分2aもしくは座板5のいずれか
に設けられる構成であればよく、また、上記のようなマ
イクロスイッチなどの接触型の電気的スイッチ機構や、
磁気などを利用するリードスイッチなどの非接触型の電
気的スイッチ機構、赤外線などの光を利用する光検知機
構、CCDなどのイメージセンサなどの構成が採用され
てもよい。 【0029】実施の形態II 次に、本発明のシャッターの安全装置の実施の形態IIに
ついて説明する。なお、この実施の形態IIにおいて、前
述した実施の形態Iと同一または同等部分には、同一符
号を付して示し、説明を省略する。 【0030】この実施の形態IIのシャッターの安全装置
6の緩衝部7は、短冊形状の一対のスラット状部材1
2,13で構成されている。 【0031】各スラット状部材の一方のスラット状部材
12は、シャッターカーテン2の最下縁2aに略一体と
なるように接続されている。また、他方のスラット状部
材13は、座板5に一体に形成される立ち上がり部5b
を兼ねている。 【0032】そして、各スラット状部材12,13は、
互いに前後に重なり合い、上下に相対してスライド移動
できる状態で接続されている。 【0033】その具体的な接続構造としては、他方のス
ラット状部材13の左右側端部に、図4に示すように、
上下方向を長手方向とするガイドスリット14がそれぞ
れ穿設されており、このガイドスリット14に対応する
一方のスラット状部材12の下縁側の左右側端部に、摺
動ピン15が突設され、この摺動ピン15をガイドスリ
ット14に挿通して抜脱できないように取り付けてい
る。 【0034】そして、他方のスラット状部材13が、シ
ャッターカーテン2の屋内側において、一方のスラット
部材12に重なり合い、摺動ピン15をガイドスリット
14内で摺動自在とし、シャッターカーテン2に対して
上下動できる状態で、シャッターカーテン2に吊持され
る。 【0035】また、検知手段としてのマイクロスイッチ
11は、前述した実施の形態Iと同様に座板5の屋内側
水平部5aに設けられており、スイッチレバー11a
が、図4に示すように、各スラット状部材12,13側
に向いているとともに、ガイドスリット14の下縁に先
端が当接してこのガイドスリット14に沿って配設され
ており、図5に示すように、このガイドスリット14を
摺動する摺動ピン15の頭部15aにて押圧されること
で、スイッチ・オンするようになっている。このスイッ
チ11は、座板5に対するシャッターカーテン2の相対
的な動作の初期に検知動作するように、スイッチレバー
11aの形状を基端側で屈曲し、この屈曲部11bを、
図4に示すように、摺動ピン15の頭部15aに接近さ
せて形成させている。 【0036】なお、ガイドスリット14の上下方向の長
さLは、緩衝部7の上昇距離(ストローク)であり、シ
ャッターカーテン2の最下縁2aに対する座板5の相対
的な上昇距離とされる。そして、この上昇距離は、シャ
ッターカーテン2の降下時に座板5が障害物Xに当接
し、これをスイッチ11が作動し検知してから、シャッ
ターカーテン2の降下が完全に停止するまでの時間、シ
ャッターカーテン2が降下することの可能な長さに設定
される。 【0037】この実施の形態IIの構成によれば、シャッ
ターカーテン2の降下の際に、座板5が障害物Xに当接
すると、この座板5は各スラット状部材12,13が相
対してスライド移動することで、スラットカーテン2に
対し座板5が上昇することとなり、これにより直ちに、
上昇する摺動ピン15の頭部15aでスイッチレバー1
1aが押圧され、スイッチ・オンとなり、送信機を介し
て、シャッターカーテン昇降用の電動モータの制御系に
障害物検知信号を与え、この電動モータを停止させ、シ
ャッターカーテン2の降下を停止させる。 【0038】従って、この実施の形態IIのシャッターの
安全装置6は、前述した実施の形態Iと同様に、スイッ
チ11によって障害物Xを検知してからシャッターカー
テン2の降下が停止するまでの機械構造的なロス時間、
シャッターカーテン2が降下を持続しても、ストローク
Lの範囲で、図4および図5に示すように、障害物Xに
対して座板5の荷重を負荷することはあっても、シャッ
ターカーテン2の荷重を障害物Xに負荷することがな
い。従って、障害物Xに対しての損傷や、人体への傷害
を与えない範囲での、シャッターの安全性を確保するこ
とができる。 【0039】また、この構成によれば、シャッターカー
テン2と座板5との接続状態が、安全装置6のない通常
のシャッターカーテンと同等の外観にて構成されてお
り、意匠性を損ねることがない。 【0040】なお、上記実施の形態IIの緩衝部7は、座
板5側の他方のスラット状部材13にガイドスリット1
4を設け、一方のスラット状部材12に対して摺動でき
るよう構成した例について述べたが、一方のスラット状
部材12にガイドスリット14を設け、座板5側の他方
のスラット状部材13に摺動ピン15を設けて互いに相
対的にスライド移動できるように構成してもよい。この
場合、スイッチ11のスイッチレバー11aは、他方の
スラット状部材13に対して降下移動する一方のスラッ
ト状部材12の下縁を検知するように構成するとよい。 【0041】また、上記実施の形態IIにおいて採用した
一対のスラット状部材12,13による緩衝部7の構造
は、図6および図7に示すように、従来の障害物検知機
構を備えたシャッター装置におけるシャッターカーテン
2と座板5との接続構造に採用することが可能となって
いる。すなわち、接触型の電気的スイッチ16を装備し
た枠体17に、皿形状の座板5を吊持させ、検知手段と
なる障害物検知機構11を構成し、この枠体17の上面
に他方のスラット状部材13を一体に設け、上記と同様
の緩衝部7を構成させている。 【0042】そして、シャッターカーテン2の降下時
に、座板5が障害物Xに当接すると、枠体17に対する
座板5の上昇によって、スイッチ16がオン動作し、こ
の動作信号でシャッターカーテン2の降下を停止するの
である。この例も、上記同様、ストロークLの範囲で、
障害物Xに対して枠体17および座板5の荷重を負荷す
ることはあっても、シャッターカーテン2の荷重を障害
物Xに負荷することがない。 【0043】実施の形態III 次に、本発明のシャッターの安全装置の実施の形態III
について説明する。なお、この実施の形態III におい
て、前述した実施の形態I及びIIと同一または同等部分
には、同一符号を付して示し、説明を省略する。 【0044】この実施の形態III のシャッターの安全装
置6の緩衝部7は、図8に示すように、シャッターカー
テン2の最下縁2aに、この最下縁2aと一体に形成さ
れる水平な板状の吊持部2bと、この吊持部2bに吊持
される中空な断面略矩形状の箱状部材18とで構成され
ている。 【0045】そして、緩衝部7の箱状部材18は、水平
な吊持部2bを下方から把持するように取り付けられ、
箱状部材18の上面に形成されるスリット孔18aをシ
ャッターカーテン2の下縁部分が進退するようにスライ
ド移動して、このスラットカーテン2に対して昇降可能
となっている。 【0046】なお、座板5は、箱状部材18の底面を兼
ねているとともに、内部に補強用のリブが設けられ、ま
た、座板5の中央には水抜き孔5cが穿設され、屋外側
からのスリット孔18aを介する雨水などの浸入が滞留
しないようになっている。 【0047】また、この実施の形態III における、検知
手段のスイッチ11は、箱状部材18の屋内側上面に設
けられ、スイッチレバー11aが箱状部材18内部に延
出するように構成されており、プッシュ・オフ型のスイ
ッチとされている。 【0048】すなわち、通常のシャッターカーテン2の
昇降時には、吊持部2bが箱状部材18の上部内面に接
触状態で吊持状態とされている(図8参照)ことから、
吊持部2bがスイッチ11のスイッチレバー11aを押
圧した状態となっており、この状態においては、このシ
ャッターカーテン2の昇降駆動を行う電動モータを停止
させないようになっている。 【0049】また、上記構造における緩衝部7の上昇距
離Lは、箱状部材18内の吊持部2bの移動距離とさ
れ、この移動距離は、前述した実施の形態I,IIと同様
に、スイッチ11が障害物Xを検知してから、シャッタ
ーカーテン2が完全に停止するまでの時間による長さに
設定される。 【0050】この実施の形態III の構成によれば、シャ
ッターカーテン2の降下の際に、座板5が障害物Xに当
接すると、この座板5と一体な箱状部材18が吊持部2
bに対して上昇移動することで、スラットカーテン2に
対し座板5が上昇することとなり、これにより直ちに、
箱状部材18の上部内面より離脱する吊持部2bによっ
てスイッチレバー11aが突出し、スイッチ・オンとな
り、送信機を介して、シャッターカーテン昇降用の電動
モータの制御系に障害物検知信号を与え、この電動モー
タを停止させ、シャッターカーテン2の降下を停止させ
る。 【0051】従って、この実施の形態III のシャッター
の安全装置6によれば、前述した実施の形態I及びIIと
同様に、スイッチ11によって障害物Xを検知してから
シャッターカーテン2の降下が停止するまでの機械構造
的なロス時間、シャッターカーテン2が降下を持続して
も、ストロークLの範囲で、図8および図9に示すよう
に、障害物Xに対して座板5の荷重を負荷することはあ
っても、シャッターカーテン2自体の荷重を障害物Xに
負荷することがない。従って、障害物Xに対しての損傷
や、人体への傷害を与えない範囲での、シャッターの安
全性を確保することが可能となる。 【0052】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のシャッタ
ーの安全装置は、シャッターカーテンの最下縁と座板と
の接続部分に所定の上昇距離を有する緩衝部を設けたの
で、シャッターカーテンの降下動作に、このシャッター
カーテンの下方に障害物があった場合、この障害物に座
板が当接したのち、すなわち検知手段がこの障害物を検
知してから、シャッターカーテンが完全に停止するまで
の機械構造的な原因などにより発生する時間的ずれを、
この緩衝部によって、障害物に対する負荷荷重を座板部
分のみとすることができるという効果がある。 【0053】従って、障害物に対してシャッターカーテ
ンの自重を負荷させることがないので、この障害物への
損傷や、この障害物が人体である場合の人体への傷害を
与えることがなくなるという効果を得ることができる。 【0054】また、検知手段による障害物の検知を、座
板に対するシャッターカーテンの相対的な動作の初期と
なるように構成させたことにより、障害物の検知からシ
ャッターカーテンの降下動作の停止までの時間的ずれに
対する緩衝部の上昇距離を十分に余裕のあるものとする
ことができるとともに、この上昇距離を最小限に設定さ
せ構成させることができ、外観の意匠性を損ねることが
ないという効果がある。 【0055】さらに、緩衝部における各枠体が各枠体内
に入れ子式に導入され退く構成となっているので、これ
ら枠体による上昇距離によって、障害物に当接してから
シャッターカーテンが完全に停止するまでの時間的ずれ
を吸収することができるという効果がある。 【0056】また、緩衝部を、スライド移動自在な接続
構造のスラット状部材により構成し、簡素な構造とされ
ることから、容易に製作することが可能となり、また、
シャッターカーテンの最下縁に対して上昇する中空箱状
部材のみの簡素な構造とすることにより、意匠性を損ね
ることなく構成されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のシャッター安全装置の実施の形態Iを
示す概略斜視図 【図2】同要部の概略縦断側面図 【図3】同じく、機能を説明するための概略縦断側面図 【図4】本発明の実施の形態IIを示す概略縦断側面図 【図5】同じく、機能を説明するための概略縦断側面図 【図6】本発明の実施の形態IIを従来機構に適用した概
略縦断側面図 【図7】同じく、機能を説明するための概略縦断側面図 【図8】本発明の実施の形態III を示す概略縦断側面図 【図9】同じく、機能を説明するための概略縦断側面図 【図10】従来例の要部の概略縦断側面図 【図11】同じく、機能を説明するための概略縦断側面
図 【符号の説明】 2…シャッターカーテン 2a…最下縁 5…座板 6…安全装置 7…緩衝部 8a,8b,8c…枠体 9…被吊持部 10…吊持条片 11…検知手段(スイッチ) 12,13…スラット状部材 18…箱状部材 L…上昇距離(ストローク) X…障害物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−84595(JP,U) 実開 平2−2688(JP,U) 実開 平1−107795(JP,U) 実開 平2−123589(JP,U) 実開 昭57−109195(JP,U) 実開 昭59−131492(JP,U) 登録実用新案3007675(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 9/84

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 シャッターカーテンの最下縁に接続され
    る座板と障害物を検知する検知手段とを備えた電動シャ
    ッターの安全装置において、 座板が障害物に接してから検知手段が作動してシャッタ
    ーカーテンが停止するまでの時間、障害物にシャッター
    カーテンの荷重が加わらないように、座板に対してシャ
    ッターカーテンが降下する余裕をもっていることを特徴
    とするシャッターの安全装置。
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