JP3500157B2 - Mis型電界効果トランジスタの製造方法 - Google Patents

Mis型電界効果トランジスタの製造方法

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JP3500157B2
JP3500157B2 JP01226492A JP1226492A JP3500157B2 JP 3500157 B2 JP3500157 B2 JP 3500157B2 JP 01226492 A JP01226492 A JP 01226492A JP 1226492 A JP1226492 A JP 1226492A JP 3500157 B2 JP3500157 B2 JP 3500157B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はMIS型の電界効果トラ
ンジスタの製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】アクティブマトリクス型液晶表示装置な
どに用いられる薄膜トランジスタ(TFT)は、基本的
には図7(a)のように構成される。すなわち、ガラ
ス、セラミックスなどの基板1上にポリシリコンなどの
半導体薄膜2が形成されてパターニングされ、上面がS
iO2 などのゲート絶縁膜3で被覆される。薄膜トラン
ジスタのチャネル領域2Cのゲート絶縁膜3上にはタン
タル、ポリシリコンなどのゲート電極4が形成され、こ
れと自己整合的に不純物が半導体薄膜2にドーピングさ
れてソース領域2Sとドレイン領域2Dが形成される。
さらに、SiO2 などの層間絶縁膜5が形成され、コン
タクトホールを介してソース領域2Sとドレイン領域2
Dに接続されたソース電極6Sとドレイン電極6Dが設
けられる。 【0003】この様な構造の薄膜トランジスタを工程最
高温度が600℃程度の低温工程で作成する場合、半導
体薄膜2はソース・ドレイン領域の活性化を行う為に通
常1000オングストローム以上の膜厚が必要とされ
る。図8は半導体薄膜2のチャンネル領域2Cの厚さと
オン/オフ比の関係を示している。薄膜が50nm(5
00オングストローム)を越えると、オフ電流が急増す
る為、オン/オフ比が大きく劣化する。 【0004】一方、従来構造の薄膜トランジスタを高温
工程で作成する場合はソース・ドレイン領域の活性化を
1000℃程度の高温で行う事ができるため、半導体膜
2の膜厚を500オングストローム程度と薄くすること
が可能となり、比較的高いオン/オフ比が確保され得
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかるに従来の技術に
は以下に記するような課題がある。まず、従来構造の薄
膜トランジスタを採用した場合、工程最高温度が100
0℃以上の高温工程でしか自己整合型薄膜半導体装置を
製造出来ない為、高価な溶融石英基板の使用が義務づけ
られ製品価格の高騰という問題がある。加えて、高温工
程が故、基板のそり、ゆがみ等の変型が生じ、小型の石
英基板以外は使用し得ず、大型化が困難であった。更に
小型基板に高温工程で製造した場合であっても、ソース
・ドレイン電極形成のコンタクト・ホール開穴の際、し
ばしば半導体薄膜2が基板から剥がれたり、電極形成後
もコンタクト抵抗が大きくなり、トランジスタ特性を実
質的に低下させてしまうなど、生産性を低める原因とな
り、安定的な大量生産が難しかった。 【0006】一方、低温工程で従来構造の薄膜トランジ
スタを作成した場合、前述の如く、半導体膜の薄膜化が
困難である為、オフ電流が高く、結果としてオン/オフ
比の小さい薄膜トランジスタ以外製造し得ず、実用化に
至っていない。 【0007】本発明は上記の課題の解決を目指したもの
で、その目的とする所は、オン/オフ比の高い良好な薄
膜トランジスタを安定的に製造し得る薄膜半導体装置の
製造方法を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】少なくとも表面が絶縁性
物質である基板の一方面上に、ドナーまたはアクセプタ
となる不純物を含むソース領域及びドレイン領域と、前
記ソース領域と前記ドレイン領域を結ぶチャンネル領域
とを構成する半導体膜と、少なくとも前記チャンネル領
域を被覆するように形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲ
ート絶縁膜上に形成されたゲート電極とを具備し、前記
チャンネル領域の半導体膜は少なくとも二種類の異なっ
た膜厚を有する部分により形成されてなるMIS型電界
効果トランジスタの製造方法において、基板に第1半導
体膜を堆積する工程と、前記第1半導体膜をパターニン
グする工程と、前記基板上及びパターニングされた前記
第1半導体膜上に第2半導体膜を堆積する工程と、一対
の拡大部とこれらを一体連結する等幅状連結部とからな
るダンベル状に前記第2半導体膜をパターニングするこ
とで、前記第2半導体膜の前記等幅状連結部の一部及び
前記一対の拡大部、並びに前記第1半導体膜の一部が重
なってなる膜厚の厚い部位、前記第2半導体膜のみから
なり前記等幅状連結部の他の部分からなる膜厚の薄い部
位、及び前記第1半導体膜のみからなる膜厚の薄い部位
を形成する工程と、ゲート絶縁膜を形成する工程と、前
記膜厚の厚い部位の一部であって前記等幅状連結部を含
む部分、前記第2半導体膜のみからなる膜厚の薄い部位
の全体、及び前記第1半導体膜のみからなる膜厚の薄い
部位の一部に平面的に重なるようにゲート電極を形成す
る工程と、前記ゲート電極をマスクとして前記第1及び
前記第2半導体膜にイオン注入装置を用いて前記不純物
を添加し、ソース領域、ドレイン領域及びチャンネル領
域を形成する工程と、を備えてなり、前記チャンネル領
域において、前記第2半導体膜の幅が前記第1半導体膜
の幅よりも小さくなるように前記パターニングするとと
もに、前記チャンネル領域内の前記膜厚の厚い部位を前
記ソース領域及び前記ドレイン領域と接する領域に形成
することを特徴とする。 【0009】 【0010】 【0011】 【作用】本発明による薄膜トランジスタは、チャネル領
域の半導体薄膜において、一部が厚くされ、したがって
他の薄い部分によって十分なオン/オフ比が確保され
る。そして、ソース領域およびドレイン領域が厚くされ
ることで、添加された不純物の低温での十分な活性化が
可能になる。 【0012】 【実施例】以下、添付図面により本発明の実施例を説明
するが、同一要素には同一符号を付すこととして、重複
する説明を省略する。 【0013】図1は実施例に係る薄膜トランジスタの基
本構成を示す断面図である。図示の通り、基板1には半
導体薄膜2がパターン形成されているが、この半導体薄
膜2はチャネル領域2Cの中央部分において薄く、ソー
ス領域2Sおよびドレイン領域2Dとその近傍のチャネ
ル領域2Cの両側部分において厚くされている。そし
て、ゲート電極4と整合してポリシリコンなどの半導体
薄膜2にドナーまたはアクセプタとなる不純物がドーピ
ングされている。 【0014】この構造において、チャネル領域2Cの中
央部の薄厚を500オングストローム以下とすると、十
分なオン/オフ比が確保される。そして、イオン注入は
厚い部分の半導体薄膜2にのみなされるので、600℃
以下の低温による活性化をなし得る。また、ソース電極
6Sおよびドレイン電極6Dのコンタクト部において半
導体薄膜2が厚くされているので、コンタクトホール開
穴時に半導体薄膜が剥れる問題を回避出来、またソース
・ドレイン電極のコンタクトを良好にできる。 【0015】次に、図2および図3を参照して、第1実
施例の製造方法を説明する。なお、図2(a)〜(d)
は図3(a)〜(d)の断面図である。まず、ガラス、
セラミックスなどの板材11上に膜質の良好な絶縁膜1
2を形成し、これを基板1とする。次に、下側半導体薄
膜21をポリシリコンで形成し、パターニングする(図
2,3(a)参照)。ここで、堆積は温度600℃で減
圧CVD法を用い、SiH4 の流量は11[SCC
M]、シラン分圧は5.7mtorr、厚さは1500
オングストロームとする。 【0016】次に、下側半導体薄膜21と同一条件で上
側半導体薄膜22を形成する。但し、その厚さは250
オングストロームとし、パターニングにより薄膜トラン
ジスタをなす半導体薄膜2を形成する(図2,3(b)
参照)。 【0017】次に、ECR−CVD法によりSiO2
堆積し、ゲート絶縁膜3を形成する。このとき、基板1
の温度は100℃で、厚さは1500オングストローム
とする。 【0018】次に、減圧CVD法によりリン(P)をド
ープしたポリシリコンを、600℃で3000オングス
トロームの厚さに堆積し、次に常圧CVD法によりSi
2 を300℃で1500オングストロームの厚さに堆
積し、パターニングしてゲート電極4とキャップ絶縁膜
41の2層構造を薄膜トランジスタのチャネル領域2C
上に形成する。そして、この2層構造をマスクとして、
質量分析器の付いたイオン注入装置を用いてリン(31
+ )イオンを注入することにより、n型のドレイン領域
2Dとソース領域2Sを形成する(図2,3(c)参
照)。本実施例では31+ を110KeVで3×1015
/cm2 打ち込んだ。 【0019】しかる後、N2 ガスの雰囲気中で、600
℃で2時間のアニールを行ない、不純物のドーピング部
を活性化する。本実施例では、厚い半導体薄膜2の部分
にのみ不純物がドーピングがされているので、活性化が
容易であり、ソース領域2Sおよびドレイン領域2Dの
シート抵抗は2,424オーム程度となる。 【0020】次に、常圧CVD法により300℃でSi
2 を5000オングストローム堆積し、層間絶縁膜5
を形成する。そして、H2 (水素)のドーピングを95
KeVで2×1016/cm2 の濃度で行ない、シリコン
の未結合手を水素で終端する。そして、350℃で2時
間の熱処理を行ない、コンタクトホールを形成して蒸着
法やスパッタ法によりソース電極6Sおよびドレイン電
極6Dを形成する(図2,3(d)図示)。 【0021】この際、ソース領域およびドレイン領域の
膜厚は1750オングストローム程度ある為、シリコン
膜の剥れや電極とのコンタクト不良等の問題は全く生ぜ
ぬように改善し得た。 【0022】このようにして作製される自己整合型の薄
膜トランジスタは、次のようなものである。 【0023】 長さ ;L=5+10+5μm 幅 ;W=10μm 移動度 ;μO =3.8cm2 /V・sec オン電流;ION=6.54×10-8A オフ電流;IOFF =1.91×10-13 A(VgS=−
0.5V時) ここでチャンネル部の膜厚はソース領域側では1750
オングストローム、中心部が250オングストローム、
ドレイン領域側は1750オングストロームとなる。そ
れぞれの長さは5μm、10μm、5μmで、チャンネ
ル部全域の総計チャンネル長は20μmとなる。又、オ
ン電流IONはソース・ドレイン電圧VdS=4V、ゲート
電圧VgS=10Vでトランジスタをオンにした状態に於
けるソース・ドレイン電流とした。更にオフ電流として
はソースドレイン電圧VdS=4Vでのソース・ドレイン
電流の最小値を持って定義した。本実施例ではゲート電
圧VgS=−0.5Vでオフ状態が得られた。 【0024】この実施例が示す如く、本発明に限りばら
つきの原因となった制御不能なレーザー照射等を行う事
なく、低温工程でソース・ドレイン領域の活性化に成功
し、更に、チャンネル部の中心付近の膜厚を250オン
グストロームと薄くした為、トランジスタ・オフ時に於
けるリーク電流を十分低く抑えることが可能となった。
これに依り、低温工程であっても、ゲート電圧10V程
度の変調に対して、5.5桁ものオン/オフ比を有する
自己整合型薄膜トランジスタが実現し得た。また、上側
半導体薄膜22の平面形状については図3に代えて図4
のようになっていてもよい。図4(a)〜(d)は図2
(a)〜(d)に対応している。そして、図4(d)に
おいて、膜厚の厚い部位を含むチャンネル領域と化す部
位の幅W1は、膜厚の薄いチャンネル領域と化す部位の
幅W2よりも大きくなるようにパターニングされてい
る。 【0025】さらに、図5および図6のようになってい
てもよい。ここで、図5(a)〜(e)の断面は図6
(a)〜(e)の中心線での断面図である。まず、ガラ
ス、セラミックスなどの板材11上に膜質の良好な絶縁
膜12を形成し、これを基板1とする。次に、半導体薄
膜21をポリシリコンで形成し、続いて後に薄い膜厚の
チャンネル領域と化す部位と、その近傍から該半導体薄
膜を除去するようにパターニングして、下側半導体薄膜
21を形成する。 【0026】(図5,6(a)参照)。ここで、堆積は
温度600℃で減圧CVD法を用い、SiH4 の流量は
11[SCCM]、シラン分圧は5.7mtorr、厚
さは1500オングストロームとする。 【0027】次に、下側半導体薄膜21と同一条件で上
側半導体薄膜22を形成する。(図5,6(b)参照)
但し、その厚さは250オングストロームとし、トラン
ジスタ領域以外の下側半導体薄膜21と上側半導体薄膜
22を除去するパターニングにより、薄膜トランジスタ
のソース・ドレインおよびチャネル領域をなす半導体薄
膜2を形成する(図5,6(c)参照)。 【0028】次に、ECR−CVD法によりSiO2
堆積し、ゲート絶縁膜3を形成する。このとき、基板1
の温度は100℃で、厚さは1500オングストローム
とする。 【0029】次に、減圧CVD法により不純物としてリ
ン(P)をドープしたポリシリコンを、600℃で30
00オングストロームの厚さに堆積し、次に常圧CVD
法によりSiO2 を300℃で1500オングストロー
ムの厚さに堆積し、パターニングしてゲート電極4とキ
ャップ絶縁膜41の2層構造を薄膜トランジスタのチャ
ネル領域2C上に形成する。そして、この2層構造をマ
スクとして、質量分析器の付いたイオン注入装置を用い
てリン(31+ )イオンを注入することにより、n型の
ドレイン領域2Dとソース領域2Sを形成する(図5,
6(d)参照)。本実施例では31+ を110KeVで
3×1015/cm2 打ち込んだ。 【0030】しかる後、N2 ガスの雰囲気中で、600
℃で2時間のアニールを行ない、不純物のドーピング部
を活性化する。本実施例では、厚い半導体薄膜2の部分
にのみ不純物がドーピングがされているので、活性化が
容易であり、ソース領域2Sおよびドレイン領域2Dの
シート抵抗は2,424オーム程度となる。 【0031】次に、常圧CVD法により300℃でSi
2 を5000オングストローム堆積し、層間絶縁膜5
を形成する。そして、H2 (水素)のドーピングを95
KeVで2×1016/cm2 の濃度で行ない、シリコン
の未結合手を水素で終端する。そして、350℃で2時
間の熱処理を行ない、コンタクトホールを形成して蒸着
法やスパッタ法によりソース電極6Sおよびドレイン電
極6Dを形成する(図5,6(e)図示)。 【0032】上記の第1実施例によれば、ガラス基板を
用いた低温工程のみによって、特性のよい(オフ電流が
低くオン電流の高い)nチャネル型の自己整合型薄膜ト
ランジスタが得られる。また、本発明の構造を採用する
ことにより、高温工程に於いても歩留りを向上させ、多
くの薄膜トランジスタを安定的に製造することが可能と
なる。本実施例では下側半導体薄膜21の膜厚を150
0オングストロームと厚くした為、オン/オフ比も5.
5桁程度しかないが、下側半導体膜を300オングスト
ローム程度迄薄膜化することで更に特性は大きく改善さ
れる。この事は後の別な実施例で示される。一般にソー
ス・ドレイン領域の膜厚が500オングストローム程度
以下であると、シリコン膜の剥れとか、コンタクト不良
といった問題が生じる一方、チャンネル領域の膜厚が5
00オングストローム程度以上となるとオフ電流が増大
しオン・オフ比が低くなる為(図8)、好ましくは、下
側半導体膜と上側半導体膜の膜厚が其々250オングス
トローム程度で、結果として、ソース・ドレイン領域と
膜厚の厚い部分のチャンネル領域の膜厚が500オング
ストローム程度、膜厚の薄い部分のチャンネル領域の膜
厚が250オングストローム程度となるのが最良であ
る。 【0033】次に、第2実施例の製造工程を説明する。
まず、温度が620℃、シラン分圧が7.53mtor
rの条件でSiH4 を17[SCCM]供給し、減圧C
VD法により基板1上に1500オングストロームのポ
リシリコンの下側半導体薄膜21を形成し、パターニン
グする(図2,3,4(a)参照)。そして、同一条件
下で250オングストロームの上側半導体薄膜22を形
成し、パターニングする。これにより、薄膜トランジス
タ用の半導体薄膜2が形成される(図2,3,4(b)
参照)。 【0034】次に、基板温度100℃でECR−CVD
法によりSiO2 のゲート絶縁膜3を1500オングス
トロームに形成する。しかる後に、原料ガスにSiH4
とPH3 を用い、減圧CVD法で3000オングストロ
ームのドープドポリシリコンを600℃で形成し、次に
常圧CVD法で300℃の条件とし、SiO2 を150
0オングストローム堆積する。そして、パターニングす
ることにより、図2,3,4(c)に示すゲート電極4
とキャップ絶縁膜41の二重構造を得る。 【0035】次に質量分析器の付いていない質量非分離
型イオン注入装置を用いてリンイオンの注入を行い、ソ
ース・ドレイン領域を形成した。本実施例では原料ガス
として水素中に希釈された5%濃度のフォスフィン(P
3 )を用い、加速電圧110KVで3×1015/cm
2 の濃度でリンを添加した。次に、水素を3%含んだ還
元性雰囲気で300℃、2時間の熱処理を施した。この
時、ソース領域2S及びドレイン領域2Dのシート抵抗
は3888Ω/□であった。従来、添加不純物元素の活
性化には600℃程度以上の熱処理が必要であったが、
質量非分離型イオン注入装置にて水素希釈されたフォス
フィンを打ち込んだことにより、リン添加時に水素イオ
ンも同時に添加されこの水素イオンにより、シリコン中
未結合手が終端された。この為、n型シリコン中の電子
の未結合手による散乱が抑制され、抵抗を低くすること
が可能となった。加えて、ゲートSiO2 中からの水素
の離脱を少なくすることができ、後の水素ドーピング等
の水素化処理を低減或いは省略することができる。一般
に水素化処理はトランジスタのバラツキやロット間変動
の大きな原因となっている為、本実施例により、水素化
処理を低減または省略し得ることは、大量安定生産上か
かせない技術的進展である。 【0036】次に、常圧CVD法により300℃で50
00オングストロームの層間絶縁膜5を形成し、90k
eV、1.2×1016/cm2 のより低濃度、低電圧の
水素注入を行ない、350℃、2時間の熱処理を行な
う。そして、コンタクトホールを設けてソース電極6S
およびドレイン電極6Dを形成する(図2,3,4
(d)参照)。 【0037】このように形成された薄膜トランジスタ
は、μO =4.82cm2 /V・sec、ION=1.4
9×10-7A、IOFF =1.56×10-13 A(VgS
1.0V時)であった。本実施例では、ソース領域2S
およびドレイン領域2Dへの不純物注入時に水素も同時
に注入しているので、より低温の処理が可能になる。ま
た、シリコンの未結合手を終端させるための水素化の条
件を緩和することができる。 【0038】なお、上記の第2実施例のプロセスについ
ても、薄膜トランジスタの構造は図4,5,6に示すも
のとすることができる。 【0039】次に、第3実施例の製造方法を説明する。
この場合には、下側半導体薄膜21は減圧CVD法で6
00℃、SiH4 の流量が13[SCCM]、その分圧
が6.3mtorrの条件で1500オングストローム
の厚さに形成され、上側半導体薄膜22は上記の条件で
250オングストロームに形成される。以下のプロセス
は、第2実施例と同じである。 【0040】この場合には、ソース領域2Sおよびドレ
イン領域2Dのシート抵抗は2904オームとなり、薄
膜トランジスタのμO =5.05cm2 /V・sec、
ON=3.41×10-7A、IOFF =1.04×10
-12 A(VdS=1.5V時)であった。第2実施例と比
べると、半導体薄膜堆積時のシラン分圧を低めている
為、工程最高温度が600℃とより低温であるにもかか
わらず、オン電流が向上されている。 【0041】次に、第4実施例の製造方法を説明する。
この場合には、第2実施例と同様に下側半導体薄膜2
1、上側半導体薄膜22およびゲート絶縁膜3を形成す
る。そして、ゲート電極4は100〜200℃でのスパ
ッタ法による2000オングストロームのクロム(C
r)膜とし、キャップ絶縁膜41は常圧CVD法による
300℃、3000オングストロームのSiO2 とす
る。また、PH3 によるリンと水素のドーピングおよび
その後の熱処理も第2実施例と同様とした後、常圧CV
D法により300℃で5000オングストロームのSi
2 からなる層間絶縁膜5を形成する。そして、ソース
電極6Sおよびドレイン電極6Dを形成する。 【0042】このようにして得られた薄膜トランジスタ
は、ソース領域2Sおよびドレイン領域2Dのシート抵
抗が2300オーム、μO =5.43cm2 /V・se
c、ION=1.73×10-7A、IOFF =1.46×1
-13 A(VgS=−3.2V時)であった。本実施例で
はゲート電極をスパッター法により、クロムで作成し、
更に本発明によるソース・ドレイン領域の形成を300
℃の低温活性化により行っている為、ゲート絶縁膜形成
後の熱工程の最高温度が300℃と低く押えることがで
きた。この為ばらつきや変動の主原因である水素化処理
を排除して尚、トランジスタ特性を向上せしめたのであ
る。 【0043】次に、第5実施例の製造方法を説明する。
下側半導体薄膜21については、減圧CVD法により温
度は570℃とし、SiH4 は100[SCCM]でシ
ラン分圧を0.8mtorrとし、厚さは250オング
ストロームとする。次に、上側半導体薄膜22について
は同一条件で250オングストロームの厚さとし、ゲー
ト絶縁膜3は第2実施例と同様にする。スパッタ法によ
る2000オングストロームのITOを堆積後、キャッ
プ絶縁膜41については、常圧CVD法により300℃
で3500オングストロームのSiO2 とする。そし
て、PH3 によるリンと水素のドーピングを110ke
V、6×1015/cm2 で行ない、350℃で2時間の
熱処理を行なう。このような低温処理によるソース領域
2Sとドレイン領域2Dのシート抵抗は、4964オー
ムであった。そして、第2実施例と同様に層間絶縁膜5
とソース電極6Sおよびドレイン電極6Dを形成する。
こうして得られた薄膜トランジスタはW=30μmでト
ランジスタ長Lがソース側とドレイン側の薄膜の厚いチ
ャンネル部で其々5μm、中央の膜厚の薄い部分で5μ
mの総計15μmに対して、μ0 =13.6cm2 /V
・sec、ION=1.68×10-6A、IOFF =2.6
6×10-13 A(VgS=OV)とゲート電圧10Vの変
調でオン・オフ比が7桁近くとなるきわめて良好な薄膜
トランジスタが作成された。これは前述の如く、下側半
導体膜と上側半導体膜の膜厚が、其々250オングスト
ロームと薄くし、これによりソース・ドレイン部では5
00オングストロームの膜厚を有し、又、チャンネル部
の薄い膜厚が250オングストロームと極めて薄くでき
た為である。又、これは非質量分離型のイオン注入装置
を用いて添加イオン種の水素化物を水素に希釈くして打
ち込んだ為、低温活性化が可能となり、余分な熱工程を
排除し得たためである。 【0044】 【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る薄膜半導体装置は、チャネル領域の半導体薄膜におい
て、一部が厚くされ、したがって他の薄い(例えば50
0オングストローム以下)部分によって十分なオン/オ
フ比が確保される。そして、ソース領域およびドレイン
領域が厚くされることで、低温での十分な活性化が可能
になり、またコンタクトを良好にすることが可能にな
る。また、本発明においては、チャンネル領域と化す部
位の一部の膜厚を薄くすることにより電流量をかせぎ、
また膜厚の厚い部分を含むチャンネル領域と化す部位の
幅を、膜厚の薄いチャンネル領域と化す部位の幅よりも
大きくすることにより厚膜化による電流量の減少を防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例に係る薄膜トランジスタの基本構造を示
す断面図である。 【図2】実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法を示
す断面図である。 【図3】図2に対応する平面図である。 【図4】図2に対応する平面図である。 【図5】実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法を示
す断面図である。 【図6】図5に対応する平面図である。 【図7】従来の薄膜トランジスタの断面図である。 【図8】ポリシリコンの膜厚と薄膜トランジスタのオン
/オフ比の関係を示す図である。 【符号の説明】 1…基板、2…半導体薄膜、2C…チャネル領域、2S
…ソース領域、2D…ドレイン領域、21…下側半導体
薄膜、22…上側半導体薄膜、3…ゲート絶縁膜、4…
ゲート電極、41…キャップ絶縁膜、5…層間絶縁膜、
6S…ソース電極、6D…ドレイン電極。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも表面が絶縁性物質である基板
    の一方面上に、ドナーまたはアクセプタとなる不純物を
    含むソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域と
    前記ドレイン領域を結ぶチャンネル領域とを構成する半
    導体膜と、少なくとも前記チャンネル領域を被覆するよ
    うに形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に
    形成されたゲート電極とを具備し、前記チャンネル領域
    の半導体膜は少なくとも二種類の異なった膜厚を有する
    部分により形成されてなるMIS型電界効果トランジス
    タの製造方法において、 基板に第1半導体膜を堆積する工程と、 前記第1半導体膜をパターニングする工程と、 前記基板上及びパターニングされた前記第1半導体膜上
    に第2半導体膜を堆積する工程と、 一対の拡大部とこれらを一体連結する等幅状連結部とか
    らなるダンベル状に前記第2半導体膜をパターニングす
    ることで、前記第2半導体膜の前記等幅状連結部の一部
    及び前記一対の拡大部、並びに前記第1半導体膜の一部
    が重なってなる膜厚の厚い部位、前記第2半導体膜のみ
    からなり前記等幅状連結部の他の部分からなる膜厚の薄
    い部位、及び前記第1半導体膜のみからなる膜厚の薄い
    部位を形成する工程と、 ゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記膜厚の厚い部位の一部であって前記等幅状連結部を
    含む部分、前記第2半導体膜のみからなる膜厚の薄い部
    位の全体、及び前記第1半導体膜のみからなる膜厚の薄
    い部位の一部に平面的に重なるようにゲート電極を形成
    する工程と、 前記ゲート電極をマスクとして前記第1及び前記第2半
    導体膜にイオン注入装置を用いて前記不純物を添加し、
    ソース領域、ドレイン領域及びチャンネル領域を形成す
    る工程と、を備えてなり、 前記チャンネル領域において、前記第2半導体膜の幅が
    前記第1半導体膜の幅よりも小さくなるように前記パタ
    ーニングするとともに、前記チャンネル領域内の前記膜
    厚の厚い部位を前記ソース領域及び前記ドレイン領域と
    接する領域に形成することを特徴とするMIS型電界効
    果トランジスタの製造方法。
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