JP3499491B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性と柔軟性の
バランスに優れ、金属に対する高い接着力を有している
ことより、高強度を必要とされる構造用接着剤や高度な
耐久性を要求される金属プライマーなどの塗料等に用い
ることのできる樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、金属の構造用接着や耐食プライマーなどのような長
期にわたる信頼性を求められる材料の開発に多くの検討
がなされている。 【0003】たとえば、特開平3−128958号にお
いてビスフェノールA型エポキシ樹脂と数平均分子量が
250以上1,000以下であり、かつ、その中に含ま
れているフェノール類モノマーおよびメチロール化物1
核体の含有量が8%以下であるレゾール型フェノール樹
脂とを組み合わせることにより信頼性の高い樹脂硬化物
を造る方法が開示されている。しかしながら、近年、環
境ホルモン問題がクローズアップされ、ビスフェノール
Aなどの一部フェノール類モノマーに関しては環境調査
対象物質として上げられて未来への影響が懸念され、脱
エポキシの方向が各種検討されている。 【0004】また、たとえば、特開平11−31525
1号において(A)分子量が5,000から100,0
00の水酸基含有ポリエステル樹脂と(B)フェノール
成分として3官能以上のフェノール化合物を50重量%
以上含有するフェノール成分を出発原料とし、かつベン
ゼン核1核当りアルコキシメチル基を平均して0.5個
以上有するレゾール型フェノール樹脂と(C)酸触媒及
び(D)潤滑性付与剤の4成分を含有する塗料系が開示
されている。この場合、(A)のポリエステル樹脂を
(B)のフェノール樹脂樹脂で硬化させる時、(C)の
酸触媒が必須成分となっており、こうした酸成分の添加
は、金属に対する腐食を促進させ、長期の信頼性が損な
われ、また、これらの配合物を貯蔵する際に、酸の添加
は安定性を損ね大きな変色等を生じる。 【0005】そこで、本発明者は、優れた接着性、耐熱
性、耐水性を有すると共に、長期にわたる信頼性を有す
る硬化性樹脂組成物を得るべく鋭意研究した結果、水酸
基含有ポリエステル樹脂と特定のレゾール型フェノール
樹脂とを組み合わせることにより、酸無添加系での硬化
が可能となり、上記目的を達成し得ることを見出し本発
明を完成するに至った。 【0006】 【課題を解決する為の手段】すなわち、本発明は、数平
均分子量が5,000〜100,000の水酸基含有ポ
リエステル樹脂と数平均分子量が250〜1,500で
あり、フェノール類1核体の含有量が8%以下であり、
かつ、末端のメチロール基が実質的に全てアルコキシ化
されたレゾール型フェノール樹脂とを配合してなり、酸
価が10mg・KOH/g以下であることを特徴とする
樹脂組成物を提供するものである。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の樹脂組成物につい
て、更に詳細に説明する。 【0008】本発明の樹脂組成物において用いる水酸基
含有ポリエステル樹脂は、水酸基をその分子内中に含有
するポリエステル樹脂であり、多塩基酸と過剰の多価ア
ルコールとの反応により得られる。 【0009】本発明に用いられる水酸基含有ポリエステ
ル樹脂の多塩基酸成分としては、たとえば、無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フマル
酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸などが挙
げられ、更に、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸などの3価以上の多塩基酸
を用いることができ、これら多塩基酸は単独、あるいは
2種以上を混合して用いることができる。 【0010】本発明に用いられる水酸基含有ポリエステ
ル樹脂の多価アルコール成分としては、たとえば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロ
ピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−
ペンタンジオール、トリエチレングリコール、トリシク
ロデカングリコール類、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ソルビトール、ペンタエスリトールなどが挙げ
られ、これらの多価アルコールは単独、もしくは、2種
以上を混合して使用できる。 【0011】水酸基含有ポリエステル樹脂は、これらの
成分を用いた公知のエステル化反応により製造すること
ができるが、上記の多塩基酸の代わりに多塩基酸の低級
アルキルエステルを使用した公知のエステル交換反応に
よっても製造することができる。水酸基含有ポリエステ
ル樹脂の数平均分子量は、5,000〜100,00
0、好ましくは8,000〜35,000であることが
必要であり、数平均分子量が5,000未満では硬くな
りすぎ、100,000を超えると反応性が劣る。かか
る数平均分子量の水酸基含有ポリエステル樹脂として
は、例えばバイロン103(東洋紡績株式会社製、数平
均分子量22,000)、ユニチカ エリエーテルUE
−3230(ユニチカ株式会社製、数平均分子量20,
000)として市販されているものを使用することが出
来る。 【0012】レゾール型フェノール樹脂は、フェノール
類とアルデヒド類とをアルカリ性触媒の存在下で反応さ
せることにより得られるものであるが、本発明に用いら
れるレゾール型フェノール樹脂は、アルカリ性触媒下で
の反応が終了した後、更に、酸性下にて末端メチロール
基のアルコキシ化を行い、反応完結後、系内の酸性成分
を除去することにより得られる。 【0013】本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂
の製造に用いるフェノール類としては、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、エチルフェノール、ブチルフ
ェノールなどのアルキルフェノール類などが挙げられ、
これらは、単独もしくは、2種以上を併用して使用する
ことが出来る。その他のフェノール類モノマーとして
は、ビスフェノール類も性能上では十分に用いることが
できる。 【0014】本発明に用いるレゾール型フェノール樹脂
の製造に用いるアルデヒド類としては、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチル
アルデヒド、ベンズアルデヒドなどが挙げられるが、こ
のうち、反応性の点で、ホルムアルデヒド及びパラホル
ムアルデヒドが好ましい。これらは、単独もしくは2種
以上を併用して用いることもできる。 【0015】これらのフェノール類とホルムアルデヒド
類の反応に使用するアルカリ性触媒としては、例えばア
ルカリ金属の水酸化物やアルカリ土類金属の水酸化物を
用いることが出来る。 【0016】レゾール型フェノール樹脂を製造する方法
としては種々のものがあるが、本発明に用いるレゾール
型フェノール樹脂は、数平均分子量が250〜1,50
0であり、フェノール類1核体(フェノール類モノマ
ー、フェノール類のメチロール化物、フェノール類のア
ルコキシ化物等)の含有量が8%以下であり、末端のメ
チロール基が実質的に全てアルコキシ化されており、し
かも水酸基含有ポリエステル樹脂との配合物での酸価が
10mg・KOH/g以下であることが必要であり、か
かるレゾール型フェノール樹脂を得るには、フェノール
類、ホルムアルデヒド類および比較的多量の触媒を用い
て合成し、未反応のフェノール類モノマー、フェノール
類のメチロール化物1核体などの低分子量物を水洗によ
って除去したのち、更に、アルコキシ化・脱酸工程を行
う方法が適当である。レゾール型フェノール樹脂の数平
均分子量が250未満の場合は、硬化物は硬く、もろく
なり、1500を超えると相溶性が低下する。フェノー
ル類1核体の含有量は、フェノール類とホルムアルデヒ
ド類との反応後の洗浄により低減することができるが、
この含有量が8%を超えると耐水性が極めて悪くなる。
レゾール型フェノール樹脂の末端のメチロール基は実質
的に全てアルコキシ化されることが必要であり、アルコ
キシ化が不完全であると水酸基含有ポリエステルとの反
応性が悪くなる。アルコキシ化に使用するアルコ−ルと
しては、炭素数1〜4の1価のアルコ−ル、例えばメタ
ノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、n−ブタノー
ル、イソブタノールが適当である。アルコキシ化は、メ
チロール基を完全にアルコキシ化し得る量のアルコ−ル
を使用して、常法によって行う。 【0017】本発明の樹脂組成物におけるレゾール型フ
ェノール樹脂の添加量は、水酸基含有ポリエステル10
0重量部に対して10〜200重量部が好ましく、10
重量部未満であると架橋密度が低くなりすぎ耐熱性が悪
くなる。又、200重量部を超えると、硬化物が硬くな
りすぎて応力緩和が出来なくなり、金属などに対する接
着力、密着力が低下する。本発明の樹脂組成物において
は、酸価が10mg・KOH/g以下であることをが必
要であり、レゾール型フェノール樹脂製造時におけるア
ルコキシ化後の脱酸工程を完全に行うことにより酸価を
低減することができるが、この酸価が10mg・KOH
/g含有量を超えると組成物の安定性を低下させ、分解
・変色などの変化を起す。 【0018】本発明の樹脂組成物は、酸価が低い、しか
も特に酸を添加することなく硬化し得るものであり、硬
化物の耐水性等の信頼性を大幅に改善することができ
る。 【0019】 【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 フェノール94g(1モル)、37%ホルムアルデヒド
水溶液243.3g(3モル)及び10%水酸化ナトリ
ウム水溶液80g(0.2モル)をフラスコに仕込み、
40℃で8時間反応させた。次に80℃に昇温し、80
℃でさらに2時間反応させ、反応終了後、冷却し15%
硫酸水溶液をゆっくりと添加し、pHを3.0に調整し
た。 【0020】ここで、この反応物は、下層のレゾール型
フェノール樹脂中間体と上層の中和塩およびフェノール
モノマー、メチロール化フェノール1核体を含む水層部
とに分離した。この上層液を除去し、下層液に300g
の水を添加・混合し、再度、静置・分離させ、上層液を
除去した。この操作を5回繰り返し精製した後、減圧化
で系内の水分が1%以下になるまで脱水を行った。 【0021】系内の脱水処理を行った後の内容液に、1
−ブタノールを296g(4モル)、75%燐酸を13
g(0.2モル)入れ、常圧で環流が開始されまで内温
を上げて行き、115〜123℃でアルコキシ化反応を
10時間行った。この間、本反応を完結させるため、反
応中に生成する水をたえず除去しながら反応を継続させ
た。10時間の反応終了後、トルエン552g(6モ
ル)を加え、イオン交換水300gを添加し、混合・静
置した。 【0022】この反応物は、末端のメチロール基がブチ
ルエーテル化されたレゾール型フェノール樹脂を含む上
層樹脂液と、アルコキシ化反応時に触媒として用いた燐
酸を含む下層水溶液とに分離した。この下層液を除去
し、上層液に300gの水を添加・混合し、再度、静置
・分離させ、前述と同じ下層液を除去した。この操作を
5回繰り返し精製したのち、減圧化で系内の水分が1%
以下になるまで脱水を行った。 【0023】系内の脱水処理を行った後の内容液に、ト
ルエンを加え、不揮発分を70%に調整した。得られた
レゾール型フェノール樹脂は、数平均分子量は320、
フェノール類1核体の含有率は3.1%であり、収量は
145.7gであった。また、赤外線吸収分析を行なっ
たところ、第1図の如きチャートが得られ、ブチルエー
テルに起因する1090cm-1のピークが認められるの
に対し、メチロールに起因する1025cm-1のピーク
が認められないことから、メチロール基が完全にブトキ
シ化されていることが確認された。 【0024】次に、バイロン103(東洋紡績株式会社
製水酸基含有ポリエステル樹脂、数平均分子量22,0
00)102gとシクロヘキサノン102gとを加え、
80℃1時間の溶解を行い、溶解後、冷却し、更にトル
エンを添加し不揮発分を30%になるように調整し、目
的の樹脂組成物680gを得た。この樹脂組成物の粘度
は60mPa・s、酸価は1.8mg・KOH/gであ
った。 【0025】以下、実施例2〜5まで第1表に記載した
条件で実施例1と同様の方法で実施し、実施例1を含め
第1表に結果を示した。 【0026】 【表1】 【0027】比較例1 フェノール94g(1モル)、37%ホルムアルデヒド
水溶液243.3g(3モル)及び10%水酸化ナトリ
ウム水溶液80g(0.2モル)をフラスコに仕込み、
50℃で4時間反応させた。次に80℃に昇温し、80
℃でさらに2時間反応させ、反応終了後、冷却し15%
硫酸水溶液をゆっくりと添加し、pHを3.0に調整し
たのち、5℃に冷却し硫酸ナトリウムの結晶を析出・沈
殿させ、析出した中和塩をろ別した。 【0028】次に、1−ブタノールを296g(4モ
ル)、75%燐酸を13g(0.2モル)入れ、常圧で
環流が開始されまで内温を上げて行き、115〜123
℃でアルコキシ化反応を10時間行った。この間、本反
応を完結させるため、反応中に生成する水をたえず除去
しながら反応を継続させた。10時間の反応終了後、ト
ルエン552g(6モル)を加え、イオン交換水300
gを添加し、混合・静置した。 【0029】この反応物は、末端のメチロール基が実質
的に全てブチルエーテル化されたレゾール型フェノール
樹脂を含む上層樹脂液と、アルコキシ化反応時に触媒と
して用いた燐酸を含む下層水溶液とに分離した。この下
層液を除去し、上層液に300gの水を添加・混合し、
再度、静置・分離させ、前述と同じ下層液を除去した。
この操作を5回繰り返し精製したのち、減圧化で系内の
水分が1%以下になるまで脱水を行った。 【0030】系内の脱水処理を行った後の内容液に、ト
ルエンを加え、不揮発分を70%に調整した。得られた
レゾール型フェノール樹脂は、数平均分子量320、フ
ェノールモノマー及びアルコキシ化されたメチロール化
物1核体含有率は14.3%であった。 【0031】次に、バイロン103を102gとシクロ
ヘキサノン102gとを加え、80℃で1時間の溶解を
行い、溶解後、冷却し、更にトルエンを添加し不揮発分
を30%になるように調整し、目的の樹脂組成物680
gを得た。この樹脂組成物の特性は、粘度45Pa・
s、酸価0.8mg・KOH/gであった。 【0032】比較例2 フェノール94g(1モル)、37%ホルムアルデヒド
水溶液243.3g(3モル)及び10%水酸化ナトリ
ウム水溶液80g(0.2モル)をフラスコに仕込み、
40℃で8時間反応させた。次に80℃に昇温し、80
℃でさらに2時間反応させ、反応終了後、冷却し15%
硫酸水溶液をゆっくりと添加し、pHを3.0に調整し
た。 【0033】ここで、この反応物は、下層のレゾール型
フェノール樹脂中間体と上層の中和塩およびフェノール
モノマー、メチロール化フェノール1核体を含む水層部
とに分離した。この上層液を除去し、下層液に300g
の水を添加・混合し、再度、静置・分離させ、上層液を
除去した。この操作を5回繰り返し精製した後、減圧化
で系内の水分が1%以下になるまで脱水を行い、のち、
トルエンを入れて不揮発分70%に調整した。得られた
レゾール型フェノール樹脂は、数平均分子量320、フ
ェノール類1核体含有率3.1%であった。また、赤外
線吸収分析のチャートは第2図の如くであるが、むろん
のこと、メチロールに起因する1025cm-1のピーク
は認められたが、ブチルエーテルに起因する1090c
-1のピークは認められなかった。 【0034】次に、バイロン103を102gとシクロ
ヘキサノン102gとを加え、50℃で2時間の溶解を
行い、溶解後、冷却し、更にトルエンを添加し不揮発分
を30%になるように調整し、目的の樹脂組成物680
gを得た。この樹脂組成物の特性は、粘度150mPa
・s,酸価3.0mg・KOH/gであった。 【0035】比較例3 フェノール94g(1モル)、37%ホルムアルデヒド
水溶液243.3g(3モル)及び10%水酸化ナトリ
ウム水溶液80g(0.2モル)をフラスコに仕込み、
40℃で8時間反応させた。次に80℃に昇温し、80
℃でさらに2時間反応させ、反応終了後、冷却し15%
硫酸水溶液をゆっくりと添加し、pHを3.0に調整し
た。 【0036】ここで、この反応物は、下層のレゾール型
フェノール樹脂中間体と上層の中和塩およびフェノール
モノマー、メチロール化フェノール1核体を含む水層部
とに分離した。この上層液を除去し、下層液に300g
の水を添加・混合し、再度、静置・分離させ、上層液を
除去した。この操作を5回繰り返し精製した後、減圧化
で系内の水分が1%以下になるまで脱水を行った。 【0037】系内の脱水処理を行った後の内容液に、1
−ブタノールを296g(4モル)、75%燐酸を13
g(0.2モル)入れ、常圧で環流が開始されまで内温
を上げて行き、115〜123℃でアルコキシ化反応を
10時間行った。この間、本反応を完結させるため、反
応中に生成する水をたえず除去しながら反応を継続させ
た。10時間の反応終了後、余剰の1−ブタノール28
0gを蒸留し、蒸留後、トルエンを加え、不揮発分を7
0%に調整した。 【0038】次に、バイロン103を102gとシクロ
ヘキサノン102gとを加え、80℃1時間の溶解を行
い、溶解後、冷却し、更にトルエンを添加し不揮発分を
30%になるように調整し、目的の樹脂組成物 680
gを得た。この樹脂組成物の特性は、粘度73mPa・
s,酸価23mgKOH/gであった。 【0039】以下、実施例1〜5および比較例1〜3に
ついての接着性能評価を行った結果を第2表に示す。 【0040】 【表2】 【0041】接着性能は、以下の方法により評価した。 試験片前処理:幅25mm×長さ125mm×厚さ2m
mの軟鋼板を#240研磨布で表面研磨し、水洗・乾燥
後、トリクロロエチレンで脱脂した。 【0042】接着:25mm×25mmの面に樹脂組成
物0.2gを塗布し、25℃−24時間空乾し、溶剤を
揮発させたのち、貼り合わせ220℃−20分、実圧2
0kg/cm2の条件でプレス硬化させ、試験片とし
た。また、強度測定は、テンシロンUTM−5万能試験
機(オリエンテック社製)を用い、引っ張りせん断強度
を測定した。 【0043】金属プライマーとしての特性評価を行うた
め、前述の実施例2及び比較例2で製造した樹脂組成物
を0.2mm厚・ブリキ板にバーコーター#24で塗布
し、220℃−10分の焼き付けを行い、塗膜の性能評
価を行った。 【0044】評価は、MEKラビングおよび80℃1ヶ
月温水浸漬後のゴバン目テストで行った。結果を第3表
に示す。 【0045】 【表3】 【0046】 【発明の効果】以上のように、本発明の樹脂組成物は、
エポキシ〜フェノール樹脂に匹敵するほどの高い接着力
・耐熱性・耐水性を有すると共に、安定で変色を生じる
ことはなく、また、長期の信頼性を有する硬化物を得る
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1で得られたレゾール型フェノール樹脂
の赤外線吸収分析のチャートである。 【図2】比較例1で得られたレゾール型フェノール樹脂
の赤外線吸収分析のチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 167/02 C09J 167/02 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 61/06 - 61/14 C08L 67/00 - 67/02 C09D 161/06 - 161/14 C09D 167/00 - 167/02 C09J 161/06 - 161/14 C09J 167/00 - 167/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 数平均分子量が5,000〜100,0
    00の水酸基含有ポリエステル樹脂と数平均分子量が2
    50〜1,500であり、フェノール類1核体の含有量
    が8%以下であり、かつ、末端のメチロール基が実質的
    に全てアルコキシ化されたレゾール型フェノール樹脂と
    を配合してなり、酸価が10mg・KOH/g以下であ
    ることを特徴とする樹脂組成物。
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