JP3497368B2 - ロッカーアームの製造方法及び製造装置 - Google Patents

ロッカーアームの製造方法及び製造装置

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JP3497368B2
JP3497368B2 JP00985898A JP985898A JP3497368B2 JP 3497368 B2 JP3497368 B2 JP 3497368B2 JP 00985898 A JP00985898 A JP 00985898A JP 985898 A JP985898 A JP 985898A JP 3497368 B2 JP3497368 B2 JP 3497368B2
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元夫 岩田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両の内
燃機関における動弁機構において、バルブの開閉を行う
ためのロッカーアームの製造方法及び製造装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図6は車両等の内燃機関における動弁機
構を示す断面図である。同図に示すように、この動弁機
構には、クランク軸(2)に連動して回転するカム
(3)の回転運動を、吸気弁や排気弁等のバルブ(4)
におけるバルブステム(5)の往復運動に変換するため
のロッカーアーム(1)が設けられている。
【0003】このロッカーアーム(1)は、図6及び図
7に示すように、平行に配置される一対の両側壁(1
a)と、その両側壁間の一端側及び他端側を連結する連
結壁(1b)(1c)と、一端側の連結壁(1b)に設
けられ、上記バルブステム(5)に当接するバルブステ
ム当接部(1d)と、他端側の連結壁(1c)に設けら
れ、シリンダヘッドに固定されたピボット部(6)に係
合するピボット係合部(1e)とを備えている。更にこ
のロッカーアーム(1)の両側壁(1a)には、互いに
同軸線上に軸固定孔(1f)が設けられており、その軸
固定孔(1f)に、ローラ(7)の支持軸(8)が固定
されて、そのローラ(7)と、上記カム(3)とが転が
り接触し得るように構成されている。
【0004】このようなロッカーアーム(1)は、十分
な剛性が必要で、更に形状も複雑であるため、一般に
は、鍛造や精密鋳造(ロストワックス)により製造し、
更にその鍛造品や鋳物品に、ドリル等で軸固定孔用の孔
を形成した後、その孔に、必要に応じてリーマ加工等の
機械加工を施して、軸固定孔(1f)を形成するように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ロ
ッカーアームの製造方法においては、ドリルによる孔開
け加工等の低能率の機械加工が必要であるため、生産効
率の低下及びコストの増大を招くという問題があった。
【0006】一方、近年になって、内燃機関の高回転
化、高出力化に伴って、慣性重量の低減のために、ロッ
カーアームの軽量化が望まれ、ロッカーアームをプレス
加工により製造する技術が多数提案されている。
【0007】プレス加工によりロッカーアームを製造す
る場合、鋼板に対し外径抜き加工及び折曲加工を施すこ
とにより、所定形状のロッカーアーム本体を製造した
後、そのロッカーアーム本体の両側壁にドリル等により
軸固定孔を形成してロッカーアームを得る方法と、図8
に示すように、鋼板に対し外径抜き加工を施す際に、軸
固定孔(1f)も同時に形成しておき、図9に示すよう
にその孔(1f)が同軸線上に配置されるように折曲加
工を施してロッカーアーム(1)を得る方法とが周知で
ある。
【0008】しかしながら、前者のドリル等を用いる方
法では、生産効率が低く、コストの増大を招くことに変
わりはない。
【0009】また後者の外径抜き加工時に軸固定孔(1
f)を形成しておく方法では、折曲加工した際に、軸固
定孔(1f)が互いに位置ずれして、同軸線上に配置す
ることが困難であり、一対の軸固定孔(1f)間の位置
精度を十分確保できないという問題が発生する。
【0010】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、生産効率の向上及びコストの削減を図ることがで
き、一対の軸固定孔間の位置精度を十分に確保できて、
安定状態にローラ支持軸を取り付けることができるロッ
カーアームの製造方法及び製造装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のロッカーアームの製造方法は、平行に配
置される一対の両側壁と、その両側壁を連結する連結壁
とを有するロッカーアーム本体を得る工程と、前記ロッ
カーアーム本体の両側壁内側に、孔開け用ダイを配置し
た状態で、互いに同軸線上に対向配置された一対の孔開
け用パンチにより、前記両側壁の所定領域を外側から同
時に打ち抜いて、両側壁にローラ支持軸固定孔を同時に
形成する工程とを含むものを要旨としている。
【0012】本発明のロッカーアームの製造方法におい
ては、同軸線上に対向配置された一対の孔開け用パンチ
により、ロッカーアーム本体の両側壁を同時に打ち抜い
てローラ支持軸固定孔を形成するものであるため、一対
の軸固定孔を、同軸線上に正確に形成することができ
る。またロッカーアーム本体に作用するパンチ打ち込み
時の圧力が両側から均等にバランス良く付与されるの
で、パンチ打ち込み圧力による悪影響が及ぶのを有効に
防止することができる。
【0013】またドリルによる孔開け加工等に比べて、
効率良く加工できる上更に、片側ずつ別々に軸固定孔を
形成する場合に比べて、効率良く加工できる。
【0014】本製法発明においては、前記孔開け用パン
チの基端部外周に面押し部を形成しておき、パンチ打ち
込み時に、前記面押し部により孔周縁を押圧して圧潰変
形させて面取り部を形成するものである
【0015】このため、面取り部形成を別工程で行う必
要がないので、高い生産効率を維持しつつ面取り部を形
成することができ、更に軸固定孔に挿入したローラ支持
軸の端部を拡径状に加締めた際に、その加締め端部を、
上記の面取り部に十分に圧接することができ、ローラ支
持軸の固定力を一段と向上させることができる。
【0016】しかも面押し部を形成した場合、一対の孔
開け用パンチの打ち抜きタイミングにずれが生じたとし
ても、パンチ打ち込み圧力による悪影響を回避できる。
例えばパンチに面押し部を形成しない場合には、パンチ
によりロッカーアーム本体の側壁を打ち抜いた直後、孔
開け用ダイに加わるパンチ打ち込み荷重は「0」となる
ので、仮に左右のパンチの打ち抜きタイミングがずれて
いると、打ち込み荷重が片側から加わってしまい、ダイ
が破損してしまう恐れがある。ところが、パンチに面押
し部を形成する場合には、パンチによる打ち抜き後も、
面押し部によってダイに面押し荷重が加わっているた
め、左右のパンチの打ち抜きタイミングがずれていたと
しても、上記面押し荷重によってダイが支持されるの
で、ダイが破損する等の不具合を確実に防止することが
できる。
【0017】また、本発明においては、前記ロッカーア
ーム本体の両側壁にローラ支持軸固定孔を形成した後、
前記ロッカーアーム本体と前記孔開け用ダイとの相対位
置をずらせて、前記孔開け用ダイ内の抜きカスを排出す
るのが望ましい。
【0018】すなわちこの場合には、孔開け用ダイ内の
抜きカスを支障なく排出することができ、連続加工が可
能になる。
【0019】一方、本発明のロッカーアームの製造装置
は、平行に配置される一対の両側壁と、その両側壁を連
結する連結壁とを有するロッカーアーム本体の両側壁
に、ローラ支持軸固定孔を形成するためのロッカーアー
ムの製造装置であって、幅が前記ロッカーアーム本体の
両側壁間に対応する寸法に設定され、前記ロッカーアー
ム本体の両側壁内側に配置可能な孔開け用ダイと、前記
孔開け用ダイの両側に、互いに同軸線上に対向配置さ
れ、基端部外周に面押し部が形成される一対の孔開け用
パンチとを備え、前記ロッカーアームの両側壁内側に前
記孔開け用ダイを配置した状態において、前記一対の孔
開け用パンチにより、前記両側壁の所定領域を外側から
同時に打ち抜いて前記ローラ支持軸固定孔を形成し、前
記パンチ打ち込み時に、前記面押し部により孔周縁を押
圧して圧潰変形させて面取り部を形成するものを要旨と
している。
【0020】この装置発明は、上記製法発明の実施に適
した装置を特定するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態であるロ
ッカーアームの製造方法を、図面に基づいて詳細に説明
する。
【0022】本製法においては、まず図1に示すよう
に、鋼板の所定領域を打ち抜いて、所定形状の打ち抜き
加工品(10)を得る。
【0023】続いて図2に示すように、上記打ち抜き加
工品(10)に対して折曲加工を施して、ロッカーアー
ム本体(11)を得る。
【0024】このロッカーアーム本体(11)は、互い
に平行に配置された一対の両側壁(21)と、その両側
壁間の一端側及び他端側を連結する連結壁(22a)
(22b)と、一端側連結壁(22a)に設けられ、バ
ルブステム(図6参照)に当接するバルブステム当接部
(23)と、他端側連結壁(22b)に設けられ、シリ
ンダヘッドに固定されたピボット部(図6参照)に係合
するピボット係合部(24)とを備えている。
【0025】次にこうして得られたロッカーアーム本体
(11)の両側壁(21)に、以下に詳述する孔開け装
置(ロッカーアーム製造装置)を用いて、軸固定孔を形
成する。
【0026】すなわち本実施形態の孔開け装置は、図3
及び図4に示すように、設置台(31)を有しており、
その設置台(31)上には、幅が上記ロッカーアーム本
体(11)の両側壁間に対応する寸法に設定された孔開
け用ダイ(32)が設けられている。更に設置台(3
1)上には、ロッカーアーム本体(11)のピボット係
合部(24)に係合可能な位置決め突起(33)が設け
られている。そしてその位置決め突起(33)にピボッ
ト係合部(24)を係合するようにして、ロッカーアー
ム本体(11)の両側壁(21)間中央に孔開け用ダイ
(32)を嵌合することにより、ロッカーアーム本体
(11)を設置台(31)の所定位置に設置されるよう
構成されている。
【0027】なお、孔開け用ダイ(32)には、ロッカ
ーアーム本体(11)の両側壁(21)における軸固定
孔形成位置に対応して、ダイ孔(32a)が幅方向に貫
通するように形成されている。
【0028】またこの孔開け装置には、設置台(31)
の両側にパンチ支持台(35)が配置されるとともに、
各パンチ支持台(35)には、上記孔開け用ダイ(3
2)と同軸線上に孔開け用パンチ(36)がパンチ支持
部材(37)を介して軸線方向に沿ってスライド自在に
支持されている。更にパンチ支持台(35)の両側に
は、昇降駆動自在な昇降駆動体(38)が配置されてお
り、この昇降駆動体(38)の下端側に設けられたカム
面(38a)と、パンチ支持部材(37)の基端側に設
けられたカム面(37a)とが摺動自在に当接配置され
ている。そして昇降駆動体(38)が降下駆動すること
により、孔開け用パンチ(36)が軸線方向に沿って進
出するよう構成されている。
【0029】また、パンチ(36)の基端側外周には、
面取り部形成用としてテーパ状の面押し部(39)が形
成されている。
【0030】以上の構成の孔開け装置により、ロッカー
アーム本体(11)に軸固定孔を形成するには、まずロ
ッカーアーム本体(11)を上記したように、設置台
(31)上に設置して、昇降駆動体(38)を降下させ
てパンチ(36)を進出させる。これにより図5(a)
に示すように、ロッカーアーム本体(11)の両側壁
(21)の所定領域が両側から同時に打ち抜かれて、両
側壁(21)に互いに同軸線上に配置された軸固定孔
(26)がそれぞれ形成される。
【0031】またこの孔開け加工時において、パンチ
(36)が打ち込まれた際に、パンチ基端側の面押し部
(39)が、ロッカーアーム本体(11)の開口端部周
縁を押圧して圧潰変形させ、その周縁に沿って面取り部
(27)が形成される。
【0032】ところで本実施形態の孔開け装置において
は、ロッカーアーム本体(11)の両側壁(21)が打
ち抜かれた後、ロッカーアーム本体(11)が孔開け用
ダイ(32)に設置された状態で、設置台(31)が、
孔開け用ダイ(32)と共に、水平方向にスライドして
排出ステージに移動する。そして図示しない突き上げ機
構により、ロッカーアーム本体(11)が下方から突き
上げられて、ダイ(32)から取り出される。その後、
ダイ孔(32a)に、その軸線方向に沿って一側方から
突き出しピン(図示省略)が挿通されて、ダイ孔(32
a)内の抜きカスが所定箇所に排出されることになる。
更に抜きカスの排出が完了すると、設置台(31)がス
ライドして元の位置に戻り、新たなロッカーアーム本体
が設置されて、上記同様に、打ち抜き加工が行われる。
こうしてロッカーアーム本体の孔開け加工が順次連続し
て行われて、ロッカーアームが順次製造される。
【0033】以上のように、本実施形態においては、ロ
ッカーアーム本体(11)の両側壁(21)を、同軸線
上に配置された一対の孔開け用パンチ(36)により、
両側から同時に打ち抜いて、両側同時に軸固定孔(2
6)を形成するものであるため、一対の軸固定孔(2
6)を同軸線上に正確に配置することができ、互いの位
置精度を十分に確保することができる。このため、ロー
ラの支持軸を軸固定孔(26)に安定状態に取り付ける
ことができ、例えばローラ支持軸の脱外等の不具合が発
生するのを確実に防止することができる。
【0034】また打ち込み時の圧力が両側から均等にバ
ランス良く付与されるので、パンチ打ち込み圧力によ
り、ダイ(32)や加工品に有害な変形が生じるような
ことを、確実に防止することができる。更に、片側ずつ
別々に軸固定孔(26)を形成する場合に比べて、孔開
け加工の処理効率を向上させることができ、一層、生産
効率を向上させることができる。
【0035】更に本実施形態においては、孔開け加工を
順次連続して行うようにしているため、より一層高い生
産効率を得ることができる。
【0036】また本実施形態においては、ロッカーアー
ムにおける軸固定孔(26)の開口周縁に面取り部(2
7)を形成しているため、軸固定孔(26)にローラ支
持軸を挿入してローラ支持軸の端部を拡径状に加締めた
際に、ローラ支持軸端部を上記面取り部(27)に確実
に圧接することができ、ローラ支持軸の固定力を一段と
向上させることができ、より確実にローラ支持軸の脱外
等の不具合が発生するのを防止することができる。
【0037】更にこの面取り部(27)は、孔開け加工
と同時に形成するようにしているため、面取り加工を、
別途行う必要がなく、高い生産効率を維持することがで
きる。
【0038】しかもパンチ(36)に面押し部(39)
を形成しているため、一対のパンチ(36)の打ち抜き
タイミングにずれが生じたとしても、パンチ打ち込み圧
力による悪影響を回避できる。すなわちパンチ(36)
に面押し部を形成しない場合には、パンチ(36)によ
りロッカーアーム本体(11)の側壁(21)を打ち抜
いた直後、孔開け用ダイ(32)に加わるパンチ打ち込
み荷重は「0」となるので、仮に左右のパンチ(36)
の打ち抜きタイミングがずれていると、打ち込み荷重が
片側から加わってしまい、ダイ(32)等が破損してし
まう恐れがある。ところが、パンチ(36)に面押し部
(39)を形成する場合には、パンチ(36)による打
ち抜き後も、面押し部(39)によってダイ(32)に
面押し荷重が加わっているため、左右のパンチ(36)
の打ち抜きタイミングがずれていたとしても、上記面押
し荷重によってダイ(32)が支持されるので、ダイ
(32)が破損する等の不具合を確実に防止することが
できる。
【0039】ここで図5に示すように、面取り部(2
7)の面取り量(L2)は、側壁(21)の肉厚(T)
に対し、10〜30%に設定するのが好ましい。すなわ
ち、面取り量(L2)が少な過ぎると、ローラ支持軸を
加締め固定した際に支持軸の面取り部(27)への圧接
量が少なくなり、ローラ支持軸の固定力を十分に確保で
きない恐れがある。逆に面取り量(L2)が多過ぎる
と、軸固定孔(26)周辺の圧潰量が多くなり、バリと
なって周囲にはみ出したり、有害な変形が生じて、軸固
定孔(26)の真円度が低下する恐れがある。
【0040】なお上記実施形態においては、ロッカーア
ーム本体を、外径抜き加工及び折曲加工等のプレス加工
により得る場合について説明しているが、本発明はそれ
だけに限られず、例えば鍛造や精密鋳造(ロストワック
ス)によりロッカーアーム本体を得、そのロッカーアー
ム本体に上記したように軸固定孔を形成するようにして
も良い。
【0041】更に本発明においては、ロッカーアーム本
体に軸固定孔を形成した後、例えばリーマ仕上げ加工等
の機械工を行うようにしても良い。
【0042】た上記実施形態においては、ロッカーア
ーム本体両側壁(21)をパンチ(36)により打ち抜
いた後、孔開け用ダイ(32)と共にロッカーアーム本
体(11)を排出ステージまで移動させて、ダイ孔内の
抜きカスを排出するようにしているが、本発明はそれだ
けに限られず、両側壁(21)を打ち抜いた後、ダイ
(32)とロッカーアーム本体(11)とを移動させず
に、元の加工ステージにおいて、抜きカスを排出するよ
うにしても良い。
【0043】更に上記実施形態では、排出ステージにお
いて、ロッカーアーム本体(11)をダイ(32)に対
し移動させて、ダイ孔内の抜きカスを排出するようにし
ているが、本発明はそれだけに限られず、ダイ(32)
を、ロッカーアーム本体(11)に対し、例えば下方に
移動させて、抜きカスを排出するようにしても良く、要
はダイ(32)とロッカーアーム本体(11)との相対
位置をずらせて、ダイ内の抜きカスを排出するこれによ
り、抜きカスを確実に排出することができるようにな
る。
【0044】
【実施例】鋼板に対して外径抜き加工及び折曲加工を施
して、側壁部の肉厚が3.5mmの折曲加工品(ロッカ
ーアーム本体)を作製した。
【0045】そしてこのロッカーアーム本体を、上記実
施形態と同様な孔開け装置を用いて両側壁に軸固定孔を
形成し、その軸固定孔に対し、リーマ仕上げ加工を施し
て、孔内面の仕上げを行った。
【0046】こうして得られたロッカーアームは、その
両側壁に形成される一対の軸固定孔が同軸線上に正確に
配置されて、相互間において高い位置精度を有するもの
であった。また軸固定孔の内面は、面粗さの小さい良好
な面に形成されていた。
【0047】
【発明の効果】以上のように、この発明のロッカーアー
ムの製造方法によれば、同軸線上に対向配置された一対
の孔開け用パンチにより、ロッカーアーム本体の両側壁
を同時に打ち抜いてローラ支持軸固定孔を形成するもの
であるため、一対の軸固定孔を、同軸線上に正確に形成
することができ、相互間の位置精度を十分に確保するこ
とができる。従って、この軸固定孔にローラ支持軸を安
定状態に取り付けることができ、例えばローラ支持軸の
脱外等の不具合が発生するのを確実に防止することがで
きる。またロッカーアーム本体に作用するパンチ打ち込
み時の圧力が両側から均等にバランス良く付与されるの
で、パンチ打ち込み圧力による悪影響が及ぶのを有効に
防止することができる。更にドリル切削加工等の機械加
工により孔を形成する場合と比べて、効率良く加工でき
る上更に、片側ずつ別々に軸固定孔を形成する場合に比
べて、効率良く加工できるので、生産効率の向上を図る
ことができるという効果がある。
【0048】本製法発明において、孔開け用パンチの基
端部外周に面押し部を形成しておき、パンチ打ち込みと
同時に面取り部を形成しているため、面取り部形成を別
工程で行う必要がないので、高い生産効率を維持しつ
つ、面取り部によってローラ支持軸の固定力を一段と向
上させることができる。しかも面押し部を形成した場
合、パンチによる打ち抜き後も、面押し部によってダイ
に面押し荷重が加わっているため、左右のパンチの打ち
抜きタイミングがずれていたとしても、上記面押し荷重
によってダイが支持されるので、パンチ打ち込み圧力に
よるダイの破損等の悪影響が及ぶのを、より確実に防止
できるという効果がある。
【0049】また本発明において、ローラ支持軸固定孔
を形成した後、ロッカーアーム本体と孔開け用ダイとの
位置をずらせて、ダイ内の抜きカスを排出する場合、ダ
イ内の抜きカスを確実に排出することができるので、孔
開け加工を順次連続して行うことができ、生産効率を、
より一層向上させることができるという利点がある。
【0050】一方、本発明のロッカーアームの製造装置
は、上記製造方法の実施に適した装置を特定するもので
あり、上記と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるロッカーアームの製
造方法において中間製品としての打ち抜き加工品を示す
図であって、同図(a)は断面図、同図(b)は平面図
である。
【図2】実施形態の方法において中間製品としてのロッ
カーアーム本体を示す図であって、同図(a)は断面
図、同図(b)は平面図である。
【図3】実施形態の方法に使用された孔開け装置を示す
断面図である。
【図4】実施形態の孔開け装置における設置台を示す斜
視図である。
【図5】実施形態の方法において孔開け直後のロッカー
アーム本体の軸固定孔周辺を拡大して示す断面図であ
る。
【図6】車両における内燃機関の動弁機構を示す断面図
である。
【図7】従来のロッカーアームを示す斜視図である。
【図8】従来方法において中間製品としての打ち抜き加
工品を示す図であって、同図(a)は断面図、同図
(b)は平面図である。
【図9】従来のプレス加工により得られるロッカーアー
ムを示す図であって、同図(a)は断面図、同図(b)
は平面図である。
【符号の説明】
11…ロッカーアーム本体 21…側壁 22a、22b…連結壁 26…軸固定孔 27…面取り部 32…孔開け用ダイ 36…孔開け用パンチ 39…面押し部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−41913(JP,A) 特開 昭63−317221(JP,A) 特開 平8−232973(JP,A) 特開 平6−210367(JP,A) 実開 昭63−95623(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 1/18 B21D 28/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に配置される一対の両側壁と、その
    両側壁を連結する連結壁とを有するロッカーアーム本体
    を得る工程と、 前記ロッカーアーム本体の両側壁内側に、前記ロッカー
    アーム本体の両側壁間に対応する寸法に設定された孔開
    け用ダイを配置した状態で、互いに同軸線上に対向配置
    された一対の孔開け用パンチにより、前記両側壁の所定
    領域を外側から同時に打ち抜いて、両側壁にローラ支持
    軸固定孔を同時に形成する工程とを含み、 前記孔開け用パンチの基端部外周に面押し部を形成して
    おき、パンチ打ち込み時に、前記面押し部により孔周縁
    を押圧して圧潰変形させて面取り部を形成するものとし
    ロッカーアームの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ロッカーアーム本体の両側壁にロー
    ラ支持軸固定孔を形成した後、前記ロッカーアーム本体
    と前記孔開け用ダイとの相対位置をずらせて、前記孔開
    け用ダイ内の抜きカスを排出するものとした請求項1記
    載のロッカーアームの製造方法。
  3. 【請求項3】 平行に配置される一対の両側壁と、その
    両側壁を連結する連結壁とを有するロッカーアーム本体
    の両側壁に、ローラ支持軸固定孔を形成するためのロッ
    カーアームの製造装置であって、 幅が前記ロッカーアーム本体の両側壁間に対応する寸法
    に設定され、前記ロッカーアーム本体の両側壁内側に配
    置可能な孔開け用ダイと、 前記孔開け用ダイの両側に、互いに同軸線上に対向配置
    され、基端部外周に面押し部が形成される一対の孔開け
    用パンチとを備え、 前記ロッカーアームの両側壁内側に前記孔開け用ダイを
    配置した状態において、前記一対の孔開け用パンチによ
    り、前記両側壁の所定領域を外側から同時に打ち抜いて
    前記ローラ支持軸固定孔を形成し、前記パンチ打ち込み
    時に、前記面押し部により孔周縁を押圧して圧潰変形さ
    せて面取り部を形成するものとしたロッカーアームの製
    造装置
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