JP3494592B2 - 腫瘍治療剤 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腫瘍治療剤に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、モノクローナル抗体を
含有する気管支組織または腺構造組織由来の腫瘍の治療
用薬剤に関する。 【0002】 【従来の技術】ねずみのモノクローナル抗体17−1A
の殺腫瘍活性は裸のねずみおよびヒトを特徴としてい
る。例えば、デイ.ヘルリン(D. Herlyn)およびエッ
チ. コプロウスキイ(H. Koprowski)の" IgG2aモノ
クローナル抗体のエフェクター細胞との相互作用による
ヒト腫瘍生長の抑制”,プロシーディング オブ ナシ
ョナル アカデミー サイエンス.USA (Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA) 79巻 4761-4765頁参照。MAb1
7−1Aの投与が、結腸直腸または膵臓がんの部分的ま
たは完全な退化を生じた多数の事例が、報告されてい
る。エッチ.エフ.シアース(H. F. Sears)等の“胃腸
腺がんをもつ患者に関するモノクローナル抗体免疫療法
の効果”,ジャーナル オブ バイオロジカル レスポ
ンデント モデル(J. Biol. Resp. Mod. 3巻 138-150
頁;エッチ.エフ.シアース等の“胃腸腺がんに対する
ねずみモノクローナル抗体チトチキシック (cytotixic)
のフェースII臨床試験”(1985年) ,キャンサー リサ
ーチ (Canser Res.) 45 巻 5910-5913頁参照。一般に、
抗体は500μg以下の単一投与として投与されてい
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、療法
過程に亘り抗体の維持された高プラズマ水準を与え腫瘍
部位に抗体の増進された接近を与える断片的投与量で抗
体を投与するために、気管支組織ならびに甲状腺、乳
腺、汗腺および外分泌および内分泌膵臓を含む種々の腺
構造組織由来の腫瘍の治療用薬剤を提供することにあ
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、 〔1〕 17−1A抗原のエピトープに特異的に結合す
るモノクローナル抗体を含有してなり、非経口的な複数
回投与に適する、胃腸腫瘍以外の気管支組織または腺構
造組織由来の腫瘍の治療用薬剤、 〔2〕 手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者
における胃腸腫瘍以外の気管支組織または腺構造組織由
来の腫瘍の治療において使用される前記〔1〕記載の薬
剤、 〔3〕 17−1A抗原のエピトープに特異的に結合す
るモノクローナル抗体を少なくとも100mg含有して
なり、非経口的な複数回投与、2回めの投与またはその
後の投与に適する、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織
由来の腫瘍の治療用薬剤、 〔4〕 17−1A抗原のエピトープに特異的に結合す
るモノクローナル抗体を全用量で少なくとも0.1〜5
g含有してなり、非経口的な複数回投与、2回めの投与
またはその後の投与に適する、胃腸腫瘍以外の17−1
A陽性組織由来の腫瘍の治療用薬剤、 〔5〕 手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者
における、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織由来の腫
瘍の治療において使用される前記〔3〕記載の薬剤、〔6〕 手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者
における、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織由来の腫
瘍の治療において使用される前記〔4〕記載の薬剤、 〔7〕 腫瘍が由来する17−1A陽性組織が気管支組
織または腺構造組織である前記〔3〕記載の薬剤、 およ
び 〔8〕 腫瘍が由来する17−1A陽性組織が気管支組
織または腺構造組織である前記〔4〕記載の薬剤、に関
する。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明は胃腸腫瘍に関連した抗原
17−1Aに対するねずみモノクローナル抗体の複数
回、高投与量を使用する胃腸腫瘍の免疫療法の方法に関
するものである。この方法は胃腸腫瘍に悩む患者に抗原
17−1Aに対してねずみモノクローナル抗体を約0.
1〜約5gの総全投与量を約100mg以上多数回、連
続投与量で投与することからなる。ねずみ抗体の各投与
量は循環する抗体の“連続的”高水準を達成、かつ維持
するため1〜3日間隔に週間隔まで投与できる。2以上
のねずみ抗−17−1A抗体の混合物が投与できる。多
数回、高投与量療法は化学療法、放射線療法または外科
に対しアジュバント療法として実施できる。 【0006】高投与量のねずみ抗体療法は患者に十分耐
えられる。更に、処置したヒトに一般に発現する抗−ね
ずみ抗体反応は驚くべきことに反覆投与中にねずみ抗体
のプラズマ半減期を著しく変えることはない。従って、
抗体の高血液水準が、高投与量の連続注射により達成で
き血管内空間から腫瘍床に抗体の移行を増進し、従って
高濃度の治療抗体を作用位置に供給する。 【0007】本発明は多くの胃腸腫瘍に関連した17−
1A抗原に対し反覆、高投与量のねずみ抗体による胃腸
腫瘍の療法に関するものである。本治療研究法は多数の
知見に基づいている。多段、高投与量で投与したねずみ
抗−17−1A抗体は一般に患者に十分耐えられる、多
くの共通側面効果は緩和な胃腸である。然しながら、ア
レルギー反応が若干の患者には反覆療法を制限する。更
に、ヒトの抗−ねずみ抗体反応が、ねずみ抗体により一
般に引き起こされるが、この反応は投与したねずみ抗体
の薬理動力学に著しくは影響しない。これは連続的、高
投与量の抗体が、提供されて抗体の連続的高プラズマ水
準を達成かつ維持できることを示す。抗体の高循環水準
の維持は静脈内区域から腫瘍への抗体の高循環水準の維
持は静脈内区域から腫瘍への抗体の移行を最適にし、従
って、一層効果的な抗−腫瘍作用のため抗体の腫瘍への
接近を増進する。更に、維持された高血液水準により腫
瘍細胞の細胞溶解を伝えた更に有効な抗体従属細胞に対
し作用位置で抗体の延長された高濃度に導かれる。 【0008】本発明の方法に依れば、17−1A抗原に
対するねずみ抗体が胃腸腫瘍を有する患者に約0.1〜
5g、好ましくは1〜5gの全投与量、および約100
mg以上、好ましくは400mg〜1gの反覆投与量で
投与される。抗体は非経口的に、好ましくは静脈点滴に
より投与される。抗体は一般に生理学的に容認された賦
形薬例えば通常の食塩水中に懸濁して投与される。抗体
の投与量は1〜3日の間隔ないし約1週間の間隔に亘っ
て与えられる。個々の患者に対する投薬量の処方は特に
患者の臨床状態および有害なアレルギー症またはアナフ
ラキー如何による。 【0009】17−1Aに対するねずみの抗体は個々に
または2つ以上のねずみ抗−17−1A抗体の混合物
(カクテル)で投与できる。好ましくは、17−1Aに
対する異なるエピトープ特性を持つ抗−17−1A抗体
は添加剤または相乗効果的に抗腫瘍活性を増加するため
組合せで使用される。ねずみ抗体は原型の17−1A抗
体または以下に記載されるM72,M74,M77およ
びM79抗体の如き17−1A抗原の類似または異なる
エピトープと認められる他のねずみ抗体から選択でき
る。 【0010】17−1A抗原に対するねずみ抗体は17
−1A抗原が関連する胃腸系の腫瘍の受動的免疫療法に
使用できる。実例は胃腸の腺がん、結腸直腸がんおよび
膵臓がんである。ねずみ抗体の処置は化学療法、放射線
療法および/または外科的処置を含め他の形態の療法に
アジュバントとなる。特に、ねずみ抗体療法は外科的排
除のできないミクロまたは小型転移に向けられるアジュ
バント療法として有用である。 【0011】 【実施例】以下の実施例は、単に本発明を説明するもの
にすぎず、それにより本発明をなんら限定するものでは
ない。 【0012】実施例1 患者への投与 試験を20人の患者に実施して17−1Aの反覆、高投
与量に対する患者の耐性を調査し、反覆投与に関するそ
の薬理動力学を調査し、このねずみの免疫グロブリンに
対するヒトの免疫反応(抗体)の特徴を与えた。 【0013】患者集団 胃腸の悪性腫瘍をもつ20人の患者(結腸17、胃部
2、膵臓部1)を、患者が小中腫瘍の重荷即ち70%
(カルノフスキー比率)以上の性能状態および客観的に
測定し得る病症の転位症を持つことをベースにして選択
した。研究は個々の患者の腫瘍標本により17−1A反
応性を証明するために実施した。20人の患者のうち7
人は従前に化学療法を受けたが、13/20は転位症に
対する従前の治療を受けなかった。 【0014】処置プロトコール 研究はバーミンガムのアラバマ大学、総合がんセンター
の臨床研究単位を実施した。通常の食塩水250mlに
希釈した17−1Aの全投与量400mgを利用した全
抗体点滴を生命徴候を注意深くモニターしつつ30分に
亘り注入した。全ての点滴液は全投与量の点滴液の投与
に先立って、0.7mgの静脈内試験投与量で先行し次
いで30分のモニターを行った。プロトコールには、累
進的に増加する数の週間点滴を受ける5患者個々の4群
の増加が包含される。即ち1群−5患者−単一点滴;2
群−2点滴による5患者−1日および8日;3群−3点
滴による5患者−1日、8日および15日;4群−4点
滴による5患者−1日、8日、15日および22日。3
群の患者に毒性が示されたため、4点滴を受けた患者は
ないが、これらの5患者は2群に加えられ2点滴の治療
を与えた(1日および8日)。全患者は6週間続けら
れ、それらの最終点滴に続いて1週間尿検査、肝臓およ
び腎臓機能、血液数および臨床評価のモニターを行っ
た。 【0015】薬理動力学 薬理動力学的分析を第1の5人の患者についてその単一
点滴の時期に実施し(17−1Aの先行接触はない)、
2点滴を受けた10人の患者はその第2点滴の時期に研
究し(1人は17−1Aの先行接触)および3群の患者
はその第3点滴の時期に研究した(2人が、17−1A
の先行接触)。薬理動力学のため、血液試料を点滴以
前、点滴完了に際して直ちにおよび1/2,1,2,
4,12,24,48,72時間および86時間に採取
した。ねずみ免疫グロブリン消失の一般的模型を確認す
るために、全薬理動力学研究を受けぬ点滴に関してスポ
ット試料を治療前、治療後1,24時間および48時間
に採取した。17−1Aのプラズマ水準をうさぎの抗−
マウスガンマグロブリンおよび放射線標識した
(125 I)親和力精製やぎ抗−マウスIgG,F(a
b’)2 で被覆したラテックスビーズを利用する固相ラ
ジオメーターサンドイッチ検定を使用して定量した。プ
ラズマ中の17−1Aの濃度は通常のプラズマに希釈し
た17−1Aの既知濃度の標準曲線と比較した放射線標
識した抗−マウスIgG,F(ab’)2 のラテックス
粒子結合量により定量した。この検定の感度は1.0n
g/mlであった。 【0016】ヒト抗−マウス抗体(HAMA)反応 各血清試料は各患者について各点滴以前および、次いで
週×6採取した。ヒトの抗−17−1Aの存在を定量す
るために使用した検定はラテックスビーズ被覆17−1
A、放射線標識した( 125I)17−1A 1μg試験
プラズマ100μl(300〜400cpm/ngの比
活性)の同時培養を使用する“二重抗原”系〔ジ.アジ
ソン (G. Addison) およびシー.ヘール (C. Hale), Ho
rm. metab. Res. 3巻, 59-60頁 (1971年) 〕であっ
た。試料は室温で90分培養し、ビーズで会合した放射
能を前記のパーコール (Percoll)によるビーズの遠心分
離により定量した〔エー.ロブグリオ (A. Lobuglio)
等, New Engl. J. Med., 309巻459-463頁 (1983年)
〕。プラズマによりビーズに結合した 125I−17−
1Aのcpmは既知の 125I−17−1Aの比活性を使
用してプラズマの17−1A/mlのngに変換され
た。この検定は明らかに17−1A(IgGおよびIg
M)に対する1以上の結合位置をもついずれの分子をも
検出する。正常な個人およびがん患者の検定結果は17
−1A接触以前は5±4ng/mlのプラズマ(n=5
4)であってこの数値は0〜16ng/mlの範囲にあ
った。20ng/ml以上の値が抗体反応として分類さ
れた。 【0017】17−1Aモノクローナル抗体 モノクローナル抗体はセントコー社(Centocor, Inc.)
により通常の食塩水中10mg/mlの精製懸濁液とし
て提供された。それは使用前は4℃で保存された。プロ
トコールはセントコールスポサーIND(第2168
番)で実施された。 【0018】毒性 17−1A投与の逆効果を表1に要約した。 【0019】 【表1】 【0020】2点滴液を受けた4患者および3点滴液を
受けた3患者を包含する20患者中10患者が逆効果が
なかった。最も屡々観察された副作用は胃腸(9/2
0)で吐き気および嘔吐(4患者)または腹痛があった
り無かった下痢(7患者)を伴った。徴候は通常点滴の
1時間以内に始まり、24時間以内続いた。それらは適
度−中位の厳しさで容易に抗−下痢薬の抗−吐剤により
調整された。胃腸の徴候の頻度が17−1A点滴の数に
は関係がなかった。1患者が、第2点滴の最中に紅潮お
よび頻拍の1回があったが、これは点滴速度を単に遅く
することにより消失した。この患者は点滴中にも先行点
滴にも他の副作用は無かった。 【0021】2患者が著しい副作用があった。両患者と
もその第1および第2点滴(1日および8日)に関連し
た吐き気および嘔吐があった。彼等は15日に17−1
Aの試験投薬量に耐え30分に亘る観察に副作用が無か
った。治療点滴を次に開始したが両者はアナフラキシー
と判断される呼吸困難、頻拍および低血圧を現わした。
両点滴を直ちに停止(与えられた投薬量の10%以下)
し、患者はコルチコステロイド、エピネフヒリンおよび
抗ヒスタミンによる治療に十分反応した。研究中の患者
は検尿、完全な血液数、腎臓または肝臓機能の異常性を
示さなかった。 【0022】薬理動力学 各患者について連続プラズマ17−1A水準を分析しプ
ラズマ消失の1区分のモデルに適合することを見出し
た。曲線によるピークのプラズマ濃度、プラズマ半減期
および面積を表2に要約した。 【0023】 【表2】 【0024】アナフラキシー(過敏症反応)を持つ2患
者は17−1Aの全第3投薬量を受け入れず、従って、
薬理動力学の研究が無かった。従って、3患者のみが、
17−1Aに2先行抗体の接触を持つ群を形成した。結
果は全3群の患者に類似した。第3点滴に関する3患者
の研究は単一または第2点滴による患者の群より17−
1Aのやや低い血清濃度およびやや長い平均プラズマ半
減期があった。差異が余り大きくなく、かつ、群が少数
の患者で形成されたため、解釈は限定される。 【0025】ヒトの抗−マウス抗体(HAWA)反応 治療に先行した患者の血清は 125I−17−1Aの被覆
したビーズを結合する能力は殆どまたは検出できなかっ
た表3に要約した如く、殆ど全ての患者は第1の17−
1A接触の25日以内にHAMAを示した(17/2
0)。多数(11/20)が8日までにHANAを持ち
8/11が100ng/ml以上の値を持ち、2/11
が1000ng/ml以上の値を持った。ピークの値は
一般に15日または22日に示され、値は29日までお
よび越えて降下した。17−1Aに1,2または3回の
接触を受けた患者は表4に示す如くHAMA反応により
同程度であった。 【0026】 【表3】 【0027】 【表4】 【0028】過敏症の2患者に興味があった。彼等は8
日に1055および264ng/ml、15日に171
6および3745ng/mlのHAMA水準を有した。
彼等は吐き気および嘔吐(1日の点滴に有したものに類
似)を除いて逆作用なしに8日の点滴に耐性を持った
が、15日にその第3点滴の時期に過敏症反応を呈し
た。副作用のない5人、胃腸徴候の3人、紅潮/頻拍の
1人、および過敏症の2人によってHAMA水準が20
ng/ml以上であった(高めた)時11の点滴全てを
患者に投与した。患者で熱、たんぱく尿または腎臓障害
を示したものはない。 【0029】また、これらの11の点滴中9個に適当な
プラズマ試料が、17−1A抗体のピークのプラズマ濃
度およびプラズマ半減期の定量に利用できたことは興味
深い。これらの値は検出できるHAMAのない点滴以上
に実質的に差異はなかった。 【0030】検討 17−1Aモノクローナル抗体400mgの反覆投与の
このI/II相の研究は多数の観察を提供している。一般
に、抗体の投与は第1または第2の点滴を受けた患者の
場合十分に許容された。軽い胃腸の症状は明らかに抗体
の点滴に関係があり、著しい臨床上の問題ではなった。
これらの症状の病因は不明であるが、これらは第3の点
滴に比較して患者の第1の点滴中全く屡々生じたためア
レルギー反応に関連するとは考えられない。これらは正
常な胃腸の粘膜に対するこの抗体の結合の能力に関係す
る〔エッチ.シアース(H. Sears) 等, Surg. Res. 31
巻145-150頁 (1981年) 〕。毎週3点滴を受けた患者5
名中2名は過敏症反応があった。潜在的に生命に脅威と
なるアレルギー反応の頻度により我々の試薬の4−投与
予定は阻止され15日に抗体投与を必要とする処置予定
を中止された。 【0031】薬理動力学研究は抗体のこの投薬量がかな
り低い投薬量で投与された他のマウスモノクローナル抗
体(放射線標識した)による観察〔エム.プリム (M. P
rimm) 等, J. Nucl. Med. 26巻, 1011-1025 (1985 年)
およびエム.ローゼンブルム(M. Rosenblum) 等, Cance
r Res. 45巻, 2982-2386 頁 (1985年) 〕に近似したプ
ラズマ消失曲線により100〜200μg/mlのプラ
ズマ濃度を達成できることを示している。このプラズマ
半減期は8日までに1μg/ml以下のプラズマ濃度を
与えた。従って、17−1Aの実質的なプラズマ濃度の
維持は週1回より屡々多い投与を必要とする。先行研究
〔エム.プリム等, J. Nucl. Med. 26巻1011-1023頁 (1
985年) およびエス.ラーソン (S. Larson)等, J. Nuc
l. Med.24巻, 123-129 頁 (1983年) 〕はHAMA反応
の出現はマウスIgの循環水準の烈しい変化に関連する
ことを示唆している。この現象の観察の発明者の不足は
若干意外である。然しながら、本発明者等の測定はプラ
ズマml当り結合17−1Aμgに関して循環中に10
0〜200μg/mlの濃度を容易に達成する17−1
Aの点滴により表わされることは注目すべきである。本
発明者らは最近発明者らのHAMA検定を改良し全循環
HAMAの定量を可能にしている。これにより患者の全
循環HAMAが、17−1Aのこの大循環投薬量のわず
かな少留分に結合することができるか否かが明白にされ
るであろう。 【0032】発明者らは他者により報告された〔アー
ル.シュロッフ (R. Schroff) 等,Cancer Res. 45 巻,
879-885 頁 (1985) 〕のような抗体点滴に先行して以前
に存在するヒトの抗−マウス抗体の証拠を見出せなかっ
た。発明者らは放射線を標識したモノクローナルマウス
抗−ヒトFc抗体を使用した17−1A被覆のビーズに
結合したヒト免疫グロブリンを検出した検定を使用しヒ
ト抗−マウス抗体の検定を当初試みた。発明者らはモノ
クローナル抗体点滴に先行して正常な人およびがん患者
が、17−1A被覆ビーズに非特定的に結合した異なる
量のヒト免疫グロブリンを有することを見出した。この
結合は可溶性抗原により代表的な競争的な抑制を有せず
非−特定的現象でかつ抗体ではないと判断された。対照
として、17−1A被覆ビーズに結合した後期−予防注
射のプラズマ免疫グロブリンは容易に可溶性抗原により
抑制された。従って、本研究に使用した二重抗原検定方
式は17−1Aに対し一層明白に免疫反応を反映するも
のと考えられる。17−1Aの1以上の大投薬量の投与
にも拘わらず、このタンパク質に対するヒトの抗体反応
は8日までに屡々探知できる抗体と15日および22日
までに得られたかなりの水準の抗体により刺激された。
更に、研究は免疫グロブリンの亜綱および抗−特異型に
関してこの抗体反応を特徴づける途中にある。 【0033】実施例2 17−1A抗原の生化学的お
よびエピトープ分析/17−1Aに対するモノクローナ
ル抗体の生産 材料および方法 細胞および組織 ヒトの結腸がん細胞系DLD−1およびWiDrはロッ
クフィル,MDのアメリカンタイプ カルチャー コレ
クションから得られた。結腸がん系HT−29はジエ.
フォフ博士(J. Fogh), スローン ケッタリング イン
スチテュートフォア キャンサー リーサ, NY.から
提供を受けた。ヒトの組織は手術除去直後に液体窒素−
冷却イソペンタン中で瞬間冷却した。 【0034】放射線標識および免疫沈殿 細胞(5×107 )は前述の 125Iを使用したラクトパ
ーオキシダーゼ−介在の沃素化により表面−標識した。
ジエ.アール.エル.ピンク(J. R. L. Pink)およびエ
ー.チーグラー (A. Tiegler) (1979 年), Research M
ethods in immunology, アカデミック出版社, NY。M
Absをタンパク質A−セファロース(シグマ社,セン
トルイス,mo)に混合した免疫ソルベント (Immunoso
rbents)は標識した細胞リセート (lysates)に4℃で2
時間添加した。混合した材料は試料緩衝液中で沸騰して
溶出し、レムリー (Laemmli)によるSDS−ポリアクリ
ラミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により分析し
た。U. K. Laemmli, Nature, 227巻, 680-685 頁 (1970
年) 。 【0035】MAbの選択 結腸がん組織は単一転位のため肝臓のロボトミーを受け
た51才の老女性患者より得た。17−1Aの陽性の腫
瘍組織を注意深く分離し、ミンチし、均質化し、プラズ
マ膜をトウスター (Touster)らにより記載された (I. C
ell. Biol. 47巻, 604-618 頁 (1970年) 如く精製し
た。(C57BL/6×Balb/c) F1牝マウスからの脊髄細胞P
3 ×63Ag8.653 融解は標準方法〔ガルフル (Galfr
e) ら, Natur, 266巻, 550-552 頁〕を使用してボルデ
テーラ (Bordetella) 百日咳アジュバントと共にタンパ
ク質3mgに相等する結腸がんプラズマ膜製剤の単一
i.p.注射後3日に実施した。融解後細胞はマウス腹
膜マクロファージを含む96個のミクロタイターのプレ
ート中のHAT選択媒体(ヒポキサンチン,アミノプテ
リン,チミジン)中に加えた。ハイブリドの上澄液は予
防注射のため採取した肝臓転位を起した冷凍組織部分の
イムノパーオキシダーゼ汚染により選別した。転位の結
腸がん細胞および隣接する肝臓中の胆汁管と反応し肝臓
細胞と反応しない抗体は更に表5に列記した非−悪性上
皮組織のパネルについて試験した。この関係中17−1
A−類似の着色形態を示す抗体は限定した希釈により少
なくとも2倍のクローンを生じた。 【0036】 【表5】 【0037】免疫吸収 免疫沈降物はSDS−PAGEにより分離し、トウビン
(Towbin) ら (Proc.Natl. Acad. Sci. USA, 76巻, 435
0-4354 頁 (1979年) により、ニトロセルロース膜〔シ
ュライヒエル (Schleicher) およびシュル (Schull),
ダッセル, FRG〕に電気泳動的に移動され、かつ移動
した抗原は間接的イムノパーオキシダーゼ技術〔ビ.ホ
ルツマン (B. Holzmann)ら, J. Exp. Med, 161巻, 366-
377 頁 (1985年) 〕により視覚化した。 【0038】流動サイトメーター分析 HT−29細胞は氷上で未濃縮、10×または50×濃
縮上澄液のMAbs,M72,M74,M77またはM
79により予備培養し、次いでビオチン化した17−1
A抗体(10μg/ml)およびアビディン−フィコエ
リスリン〔ベクトン−ディキンソン (Becton-Dickinso
n, マウンテンビウ, CA)〕により培養した。蛍光像
をEPICS−V〔クールター エレクトロニクス (Co
ulter Electronics, ハイアリーン, FL.)〕により
分析した。 【0039】免疫組織化学 凍結した組織細片を調製し、本質的には他に記載された
間接的免疫パーオキシダーゼ技術により着色した。ゲッ
トリンガー (Gettlinger) ら, Inst. J. Cancer 35巻,
199-205 頁 (1985年) 。簡単に述べると、風乾した細片
(7μm)をアセトン中に10分間固定し、MAb(1
0μg/mlまたは未希釈上澄液)で30分間培養し、
PBS中で洗浄し、ヒト血清20%を含有するPBS中
に希釈したパーオキシダーゼ−共軛うさぎ抗−マウスI
g抗血清〔ジアノバ (Dianova),ハンブルク,FRG〕
に30分間接触した。細片はPBS中で洗浄した後、
0.001%H2 O2 を含有するpH7.4の0.02
Mの緩衝液中の0.004%3−アミノ−9−エチルカ
ルバゾール中で20分培養し、続いてマイヤーのヘマル
ム(Hemalum) により逆着色した。 【0040】結果 17−1A Agの生化学分析 17−1A Agの当初の生化学分析は一つのヒト腫瘍
細胞系(HT−29) に対してのみ行われるので、発明者らは表面ヨウ素化に
より二つの付加的ヒト結腸がん系に関して示された17
−1A Agの性質を調査した。MAb17−1Aによ
る沈殿は3者の細胞系、DLO−1,WiDrおよびH
T−29において同一の単一タンパク質バンドを示し、
これは37KDの見掛の分子量をもってSDS−PAG
E系に移動した。蛍光圏強度から判断されるように、3
細胞系から沈殿可能の抗原量は全く可変的で、結腸系D
LD−1は最高量の放射線標識抗原を与えた。電気泳動
に先行して2−メルカプトエタノールが沈殿に添加され
た還元条件下では33KDの明白なバンドが、3細胞系
の全てから得られた。更に、約40KD成分の主要成分
もまたHT−29リセート中に時々見出された。このバ
ンドは明らかに不在かまたはWiDr細胞から沈殿され
なかった。 【0041】チュニカマイシン(2μg/ml)による
HT−29細胞の24時間培養は非還元条件で30K
D、還元条件で26KDの新バンドの出現を与え、17
−1AAgが2個の結合したグリコシル化の位置を示し
た。17−1Aの糖タンパク質の性質は更にニユラミニ
ダーゼによる17−1Aの沈殿の処理により実証され、
これは見掛け分子量の軽微な然も明白な還元を与えた。 【0042】新MAbによる17−1Aのエピトープ分
析 17−1A Agに対し向けられた新規の4MAbs
(M72,M74,M77,M79)が凍結した組織細
片について17−1A−類似の反応性に対し結腸がん転
位からの膜製剤により免疫したねずみから発生したハイ
ブリドーマの上澄液を選別することにより得られた。4
抗体の全ては当初の17−1A抗体に見られる同一分子
量のタンパク質を沈殿する。新規のMAbsにより確認
された抗原の同一性を確認するため、広範な免疫吸取分
析を実施し、それにより17−1A免疫沈殿がSDS−
PAGEによる分離後にニトロセルロースに移行し新規
の4試薬により試験した。前文に示した如く、37KD
タンパク質に結合した新規の4抗体はアイソタイプの配
合した対照MAbsでは得られなかった。新規の4MA
bsのエピトープ特異性を分析するためクロス−阻害試
験を実施した。流動血球計算分析においてビオチニル化
した17−1A抗体のHT−29細胞への結合は完全に
MAbsM72およびM74(表6)による腫瘍細胞の
予備培養により阻害された。対象としてMAbsM77
およびM79は試験した全ての濃度においてビオチニル
化した17−1A抗体の著しい阻害活性を示さなかっ
た。発明者らは更にエピトープ特異性が抗体のイディオ
タイプに関係があるかどうかを分析した。全MAbsは
やぎの17−1A抗体に対し発生した抗−イディオタイ
プの抗血清〔ウィスター研究所,フィラデルフィアのド
ロシイ ハーリン (DorothyHerlyn) 博士により提供さ
れた〕との反応性を分析した。抗−イディオタイプの抗
血清は交叉−阻害する2MAbs(M72およびM7
4)と強く反応したが、MAbs M77およびM79
とは完全に反応しなかった。これらのデータはMAbs
17−1A,M72およびM74は37KD糖タンパ
ク質に関して同一または密接に関係したエピトープを認
めれているが、MAbs M77およびM79はこの抗
原に対し付加的エピトープを限定することを示してい
る。 【0043】 【表6】【0044】17−1A Agの組織分布 直接免疫パーオキシダーゼ技術を用いることによって、
種々の正常ヒト器官および種々のヒトがん中に17−1
A Agが同定された。同時に、新しい4つのMAbが
平行組織部位に分析された。結腸組織における17−1
Aの発現については、正常な粘膜が試験された14名の
結腸がん組織と同程度に染色されることが見出された。
また17−1A Agは小腸の上皮内面、胆嚢、気管お
よび甲状腺、乳腺、汗腺、および外分泌および内分泌膵
臓を含む種々の腺構造上に明らかに検出された。更に、
17−1A Agは腎臓の細管末端およびヘンレ (Henl
e)のループに、および肝臓の胆管(肝細胞でなく)によ
って発現することが見出された。 【0045】胃においては、正常粘膜は普通、限定され
た区域に弱い染色が見出された。しかしながら、種々の
程度の小腸化生(胃粘膜中に小島状に存在する)5人の
患者について、これらの領域はMAb17−1Aおよび
4つの新しいMAbによって強力に染色された。17−
1A Agもまた、試験された9個の胃がんの全てに明
らかに発現された。 【0046】検討 我々は17−1A Agが非還元条件下でのSDS−P
AGEにおいて37KDの見掛分子量であるように移動
する糖タンパクであることを示した。3種の異なる結腸
がん細胞ラインとの比較分析では、非還元条件が用いら
れる場合、17−1A Agの異種性を示さなかった。
17−1A沈殿を2−メルカプトエタノールで還元し、
SDS−PAGEによる分離では、33KDのバンドが
表われた。これは試験した全ての細胞ラインについて見
出された。更に、40KDバンドは、DLD−1細胞溶
解物中には主成分の1つとして、またHT−29細胞溶
解物中により低い水準で表われた。この40KDバンド
はしたがってWiDr細胞からの溶解物には存在しなか
った。DLD−1またはHT−29細胞からの沈殿物を
1回の実験で処理し、還元下または非還元下で並行した
条件で分析した場合、2−メルカプトエタノールの存在
下では33および40KDの2つのバンドが、その不存
在下では37KDの1本のバンドが生じた。したがっ
て、17−1AAgの還元では異なる電気泳動の移動度
を有する2種の新しい分子が生じている。分子内ジスル
フィド結合の存在によって、この特異な泳動の状態を説
明できるであろう。 【0047】別法として、17−1A Agは、非還元
条件下では同一の泳動挙動を示すタンパクの二量体とし
て実際には存在しているものと考えられる。WiDr溶
解物中に40KDの分子が存在しないということは、異
なる細胞ライン中のラクトパーオキシダーゼ介在ヨウ素
化に関するこのタンパク質の異なる親和性によって説明
できるであろう。代謝標識および架橋化学を用いる更に
別の分析が、上記の問題を解決するのに必要であろう。
ロス (Ross) 等は、30KDおよび40KDサブユニッ
トから成るMAb GA733によって定義されるがん
関連表面糖タンパクについて最近記述している。彼等
は、17−1A抗体は同じ抗原を認識するが、MAb
GA733と異なる抗原決定基に結合することを示唆し
ている。ここで記述した抗体との直接の比較により、こ
れらの複数の抗原の関連性が明らかになるであろう。 【0048】我々が得た4種の新規な抗17−1A A
g MAbは正常器官および腫瘍において、元の17−
1A抗体に匹敵する組織反応性を示した。これまでのと
ころ、試験された種々の組織において異なる抗原決定基
発現は見られていない。これらMAbのうち2つ(M7
2およびM74)は、交差ブロッキング実験によって判
断されるように、MAb 17−1A検出されるものと
緊密に関連した決定基を認識する。一方、MAb−M7
7および−M79は少なくとも1つの他の抗原決定基を
明らかに定義する。何故ならば、これらビオチニル化1
7−1A抗体の結合を阻害しないからである。興味ある
ことに、これらMAbの抗原決定基特異性はヤギ抗イデ
ィオタイプ抗血清との反応性と相関される。これらMA
bは元の17−1A抗体と関連する生物学的活性を分析
するのに有用であろう。 【0049】17−1A Agは非悪性上皮器官内で広
く発現し、かつ17−1A陽性組織由来の大部分のがん
中にも存在する。正常組織および悪性組織間の発現の量
的差異は、同一患者由来の直結腸がんと正常粘膜の比較
組織化学分析においては証明されなかった。しかしなが
ら、この正常細胞および悪性細胞上のこの上皮性抗原の
構造上の異質性は、この分析では決定できなかった。 【0050】当業者であれば通常の実験以外を用いるこ
となく、本明細書に記述した具体的態様に対する多くの
均等技術を認識し、または確立できるであろう。そのよ
うな均等物は本発明に含まれるものとする。 【0051】 【発明の効果】本発明により、気管支組織ならびに甲状
腺、乳腺、汗腺および外分泌および内分泌膵臓を含む種
々の腺構造組織由来の腫瘍の治療用薬剤が提供される。
る。さらに詳しくは、本発明は、モノクローナル抗体を
含有する気管支組織または腺構造組織由来の腫瘍の治療
用薬剤に関する。 【0002】 【従来の技術】ねずみのモノクローナル抗体17−1A
の殺腫瘍活性は裸のねずみおよびヒトを特徴としてい
る。例えば、デイ.ヘルリン(D. Herlyn)およびエッ
チ. コプロウスキイ(H. Koprowski)の" IgG2aモノ
クローナル抗体のエフェクター細胞との相互作用による
ヒト腫瘍生長の抑制”,プロシーディング オブ ナシ
ョナル アカデミー サイエンス.USA (Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA) 79巻 4761-4765頁参照。MAb1
7−1Aの投与が、結腸直腸または膵臓がんの部分的ま
たは完全な退化を生じた多数の事例が、報告されてい
る。エッチ.エフ.シアース(H. F. Sears)等の“胃腸
腺がんをもつ患者に関するモノクローナル抗体免疫療法
の効果”,ジャーナル オブ バイオロジカル レスポ
ンデント モデル(J. Biol. Resp. Mod. 3巻 138-150
頁;エッチ.エフ.シアース等の“胃腸腺がんに対する
ねずみモノクローナル抗体チトチキシック (cytotixic)
のフェースII臨床試験”(1985年) ,キャンサー リサ
ーチ (Canser Res.) 45 巻 5910-5913頁参照。一般に、
抗体は500μg以下の単一投与として投与されてい
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、療法
過程に亘り抗体の維持された高プラズマ水準を与え腫瘍
部位に抗体の増進された接近を与える断片的投与量で抗
体を投与するために、気管支組織ならびに甲状腺、乳
腺、汗腺および外分泌および内分泌膵臓を含む種々の腺
構造組織由来の腫瘍の治療用薬剤を提供することにあ
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、 〔1〕 17−1A抗原のエピトープに特異的に結合す
るモノクローナル抗体を含有してなり、非経口的な複数
回投与に適する、胃腸腫瘍以外の気管支組織または腺構
造組織由来の腫瘍の治療用薬剤、 〔2〕 手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者
における胃腸腫瘍以外の気管支組織または腺構造組織由
来の腫瘍の治療において使用される前記〔1〕記載の薬
剤、 〔3〕 17−1A抗原のエピトープに特異的に結合す
るモノクローナル抗体を少なくとも100mg含有して
なり、非経口的な複数回投与、2回めの投与またはその
後の投与に適する、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織
由来の腫瘍の治療用薬剤、 〔4〕 17−1A抗原のエピトープに特異的に結合す
るモノクローナル抗体を全用量で少なくとも0.1〜5
g含有してなり、非経口的な複数回投与、2回めの投与
またはその後の投与に適する、胃腸腫瘍以外の17−1
A陽性組織由来の腫瘍の治療用薬剤、 〔5〕 手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者
における、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織由来の腫
瘍の治療において使用される前記〔3〕記載の薬剤、〔6〕 手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者
における、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織由来の腫
瘍の治療において使用される前記〔4〕記載の薬剤、 〔7〕 腫瘍が由来する17−1A陽性組織が気管支組
織または腺構造組織である前記〔3〕記載の薬剤、 およ
び 〔8〕 腫瘍が由来する17−1A陽性組織が気管支組
織または腺構造組織である前記〔4〕記載の薬剤、に関
する。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明は胃腸腫瘍に関連した抗原
17−1Aに対するねずみモノクローナル抗体の複数
回、高投与量を使用する胃腸腫瘍の免疫療法の方法に関
するものである。この方法は胃腸腫瘍に悩む患者に抗原
17−1Aに対してねずみモノクローナル抗体を約0.
1〜約5gの総全投与量を約100mg以上多数回、連
続投与量で投与することからなる。ねずみ抗体の各投与
量は循環する抗体の“連続的”高水準を達成、かつ維持
するため1〜3日間隔に週間隔まで投与できる。2以上
のねずみ抗−17−1A抗体の混合物が投与できる。多
数回、高投与量療法は化学療法、放射線療法または外科
に対しアジュバント療法として実施できる。 【0006】高投与量のねずみ抗体療法は患者に十分耐
えられる。更に、処置したヒトに一般に発現する抗−ね
ずみ抗体反応は驚くべきことに反覆投与中にねずみ抗体
のプラズマ半減期を著しく変えることはない。従って、
抗体の高血液水準が、高投与量の連続注射により達成で
き血管内空間から腫瘍床に抗体の移行を増進し、従って
高濃度の治療抗体を作用位置に供給する。 【0007】本発明は多くの胃腸腫瘍に関連した17−
1A抗原に対し反覆、高投与量のねずみ抗体による胃腸
腫瘍の療法に関するものである。本治療研究法は多数の
知見に基づいている。多段、高投与量で投与したねずみ
抗−17−1A抗体は一般に患者に十分耐えられる、多
くの共通側面効果は緩和な胃腸である。然しながら、ア
レルギー反応が若干の患者には反覆療法を制限する。更
に、ヒトの抗−ねずみ抗体反応が、ねずみ抗体により一
般に引き起こされるが、この反応は投与したねずみ抗体
の薬理動力学に著しくは影響しない。これは連続的、高
投与量の抗体が、提供されて抗体の連続的高プラズマ水
準を達成かつ維持できることを示す。抗体の高循環水準
の維持は静脈内区域から腫瘍への抗体の高循環水準の維
持は静脈内区域から腫瘍への抗体の移行を最適にし、従
って、一層効果的な抗−腫瘍作用のため抗体の腫瘍への
接近を増進する。更に、維持された高血液水準により腫
瘍細胞の細胞溶解を伝えた更に有効な抗体従属細胞に対
し作用位置で抗体の延長された高濃度に導かれる。 【0008】本発明の方法に依れば、17−1A抗原に
対するねずみ抗体が胃腸腫瘍を有する患者に約0.1〜
5g、好ましくは1〜5gの全投与量、および約100
mg以上、好ましくは400mg〜1gの反覆投与量で
投与される。抗体は非経口的に、好ましくは静脈点滴に
より投与される。抗体は一般に生理学的に容認された賦
形薬例えば通常の食塩水中に懸濁して投与される。抗体
の投与量は1〜3日の間隔ないし約1週間の間隔に亘っ
て与えられる。個々の患者に対する投薬量の処方は特に
患者の臨床状態および有害なアレルギー症またはアナフ
ラキー如何による。 【0009】17−1Aに対するねずみの抗体は個々に
または2つ以上のねずみ抗−17−1A抗体の混合物
(カクテル)で投与できる。好ましくは、17−1Aに
対する異なるエピトープ特性を持つ抗−17−1A抗体
は添加剤または相乗効果的に抗腫瘍活性を増加するため
組合せで使用される。ねずみ抗体は原型の17−1A抗
体または以下に記載されるM72,M74,M77およ
びM79抗体の如き17−1A抗原の類似または異なる
エピトープと認められる他のねずみ抗体から選択でき
る。 【0010】17−1A抗原に対するねずみ抗体は17
−1A抗原が関連する胃腸系の腫瘍の受動的免疫療法に
使用できる。実例は胃腸の腺がん、結腸直腸がんおよび
膵臓がんである。ねずみ抗体の処置は化学療法、放射線
療法および/または外科的処置を含め他の形態の療法に
アジュバントとなる。特に、ねずみ抗体療法は外科的排
除のできないミクロまたは小型転移に向けられるアジュ
バント療法として有用である。 【0011】 【実施例】以下の実施例は、単に本発明を説明するもの
にすぎず、それにより本発明をなんら限定するものでは
ない。 【0012】実施例1 患者への投与 試験を20人の患者に実施して17−1Aの反覆、高投
与量に対する患者の耐性を調査し、反覆投与に関するそ
の薬理動力学を調査し、このねずみの免疫グロブリンに
対するヒトの免疫反応(抗体)の特徴を与えた。 【0013】患者集団 胃腸の悪性腫瘍をもつ20人の患者(結腸17、胃部
2、膵臓部1)を、患者が小中腫瘍の重荷即ち70%
(カルノフスキー比率)以上の性能状態および客観的に
測定し得る病症の転位症を持つことをベースにして選択
した。研究は個々の患者の腫瘍標本により17−1A反
応性を証明するために実施した。20人の患者のうち7
人は従前に化学療法を受けたが、13/20は転位症に
対する従前の治療を受けなかった。 【0014】処置プロトコール 研究はバーミンガムのアラバマ大学、総合がんセンター
の臨床研究単位を実施した。通常の食塩水250mlに
希釈した17−1Aの全投与量400mgを利用した全
抗体点滴を生命徴候を注意深くモニターしつつ30分に
亘り注入した。全ての点滴液は全投与量の点滴液の投与
に先立って、0.7mgの静脈内試験投与量で先行し次
いで30分のモニターを行った。プロトコールには、累
進的に増加する数の週間点滴を受ける5患者個々の4群
の増加が包含される。即ち1群−5患者−単一点滴;2
群−2点滴による5患者−1日および8日;3群−3点
滴による5患者−1日、8日および15日;4群−4点
滴による5患者−1日、8日、15日および22日。3
群の患者に毒性が示されたため、4点滴を受けた患者は
ないが、これらの5患者は2群に加えられ2点滴の治療
を与えた(1日および8日)。全患者は6週間続けら
れ、それらの最終点滴に続いて1週間尿検査、肝臓およ
び腎臓機能、血液数および臨床評価のモニターを行っ
た。 【0015】薬理動力学 薬理動力学的分析を第1の5人の患者についてその単一
点滴の時期に実施し(17−1Aの先行接触はない)、
2点滴を受けた10人の患者はその第2点滴の時期に研
究し(1人は17−1Aの先行接触)および3群の患者
はその第3点滴の時期に研究した(2人が、17−1A
の先行接触)。薬理動力学のため、血液試料を点滴以
前、点滴完了に際して直ちにおよび1/2,1,2,
4,12,24,48,72時間および86時間に採取
した。ねずみ免疫グロブリン消失の一般的模型を確認す
るために、全薬理動力学研究を受けぬ点滴に関してスポ
ット試料を治療前、治療後1,24時間および48時間
に採取した。17−1Aのプラズマ水準をうさぎの抗−
マウスガンマグロブリンおよび放射線標識した
(125 I)親和力精製やぎ抗−マウスIgG,F(a
b’)2 で被覆したラテックスビーズを利用する固相ラ
ジオメーターサンドイッチ検定を使用して定量した。プ
ラズマ中の17−1Aの濃度は通常のプラズマに希釈し
た17−1Aの既知濃度の標準曲線と比較した放射線標
識した抗−マウスIgG,F(ab’)2 のラテックス
粒子結合量により定量した。この検定の感度は1.0n
g/mlであった。 【0016】ヒト抗−マウス抗体(HAMA)反応 各血清試料は各患者について各点滴以前および、次いで
週×6採取した。ヒトの抗−17−1Aの存在を定量す
るために使用した検定はラテックスビーズ被覆17−1
A、放射線標識した( 125I)17−1A 1μg試験
プラズマ100μl(300〜400cpm/ngの比
活性)の同時培養を使用する“二重抗原”系〔ジ.アジ
ソン (G. Addison) およびシー.ヘール (C. Hale), Ho
rm. metab. Res. 3巻, 59-60頁 (1971年) 〕であっ
た。試料は室温で90分培養し、ビーズで会合した放射
能を前記のパーコール (Percoll)によるビーズの遠心分
離により定量した〔エー.ロブグリオ (A. Lobuglio)
等, New Engl. J. Med., 309巻459-463頁 (1983年)
〕。プラズマによりビーズに結合した 125I−17−
1Aのcpmは既知の 125I−17−1Aの比活性を使
用してプラズマの17−1A/mlのngに変換され
た。この検定は明らかに17−1A(IgGおよびIg
M)に対する1以上の結合位置をもついずれの分子をも
検出する。正常な個人およびがん患者の検定結果は17
−1A接触以前は5±4ng/mlのプラズマ(n=5
4)であってこの数値は0〜16ng/mlの範囲にあ
った。20ng/ml以上の値が抗体反応として分類さ
れた。 【0017】17−1Aモノクローナル抗体 モノクローナル抗体はセントコー社(Centocor, Inc.)
により通常の食塩水中10mg/mlの精製懸濁液とし
て提供された。それは使用前は4℃で保存された。プロ
トコールはセントコールスポサーIND(第2168
番)で実施された。 【0018】毒性 17−1A投与の逆効果を表1に要約した。 【0019】 【表1】 【0020】2点滴液を受けた4患者および3点滴液を
受けた3患者を包含する20患者中10患者が逆効果が
なかった。最も屡々観察された副作用は胃腸(9/2
0)で吐き気および嘔吐(4患者)または腹痛があった
り無かった下痢(7患者)を伴った。徴候は通常点滴の
1時間以内に始まり、24時間以内続いた。それらは適
度−中位の厳しさで容易に抗−下痢薬の抗−吐剤により
調整された。胃腸の徴候の頻度が17−1A点滴の数に
は関係がなかった。1患者が、第2点滴の最中に紅潮お
よび頻拍の1回があったが、これは点滴速度を単に遅く
することにより消失した。この患者は点滴中にも先行点
滴にも他の副作用は無かった。 【0021】2患者が著しい副作用があった。両患者と
もその第1および第2点滴(1日および8日)に関連し
た吐き気および嘔吐があった。彼等は15日に17−1
Aの試験投薬量に耐え30分に亘る観察に副作用が無か
った。治療点滴を次に開始したが両者はアナフラキシー
と判断される呼吸困難、頻拍および低血圧を現わした。
両点滴を直ちに停止(与えられた投薬量の10%以下)
し、患者はコルチコステロイド、エピネフヒリンおよび
抗ヒスタミンによる治療に十分反応した。研究中の患者
は検尿、完全な血液数、腎臓または肝臓機能の異常性を
示さなかった。 【0022】薬理動力学 各患者について連続プラズマ17−1A水準を分析しプ
ラズマ消失の1区分のモデルに適合することを見出し
た。曲線によるピークのプラズマ濃度、プラズマ半減期
および面積を表2に要約した。 【0023】 【表2】 【0024】アナフラキシー(過敏症反応)を持つ2患
者は17−1Aの全第3投薬量を受け入れず、従って、
薬理動力学の研究が無かった。従って、3患者のみが、
17−1Aに2先行抗体の接触を持つ群を形成した。結
果は全3群の患者に類似した。第3点滴に関する3患者
の研究は単一または第2点滴による患者の群より17−
1Aのやや低い血清濃度およびやや長い平均プラズマ半
減期があった。差異が余り大きくなく、かつ、群が少数
の患者で形成されたため、解釈は限定される。 【0025】ヒトの抗−マウス抗体(HAWA)反応 治療に先行した患者の血清は 125I−17−1Aの被覆
したビーズを結合する能力は殆どまたは検出できなかっ
た表3に要約した如く、殆ど全ての患者は第1の17−
1A接触の25日以内にHAMAを示した(17/2
0)。多数(11/20)が8日までにHANAを持ち
8/11が100ng/ml以上の値を持ち、2/11
が1000ng/ml以上の値を持った。ピークの値は
一般に15日または22日に示され、値は29日までお
よび越えて降下した。17−1Aに1,2または3回の
接触を受けた患者は表4に示す如くHAMA反応により
同程度であった。 【0026】 【表3】 【0027】 【表4】 【0028】過敏症の2患者に興味があった。彼等は8
日に1055および264ng/ml、15日に171
6および3745ng/mlのHAMA水準を有した。
彼等は吐き気および嘔吐(1日の点滴に有したものに類
似)を除いて逆作用なしに8日の点滴に耐性を持った
が、15日にその第3点滴の時期に過敏症反応を呈し
た。副作用のない5人、胃腸徴候の3人、紅潮/頻拍の
1人、および過敏症の2人によってHAMA水準が20
ng/ml以上であった(高めた)時11の点滴全てを
患者に投与した。患者で熱、たんぱく尿または腎臓障害
を示したものはない。 【0029】また、これらの11の点滴中9個に適当な
プラズマ試料が、17−1A抗体のピークのプラズマ濃
度およびプラズマ半減期の定量に利用できたことは興味
深い。これらの値は検出できるHAMAのない点滴以上
に実質的に差異はなかった。 【0030】検討 17−1Aモノクローナル抗体400mgの反覆投与の
このI/II相の研究は多数の観察を提供している。一般
に、抗体の投与は第1または第2の点滴を受けた患者の
場合十分に許容された。軽い胃腸の症状は明らかに抗体
の点滴に関係があり、著しい臨床上の問題ではなった。
これらの症状の病因は不明であるが、これらは第3の点
滴に比較して患者の第1の点滴中全く屡々生じたためア
レルギー反応に関連するとは考えられない。これらは正
常な胃腸の粘膜に対するこの抗体の結合の能力に関係す
る〔エッチ.シアース(H. Sears) 等, Surg. Res. 31
巻145-150頁 (1981年) 〕。毎週3点滴を受けた患者5
名中2名は過敏症反応があった。潜在的に生命に脅威と
なるアレルギー反応の頻度により我々の試薬の4−投与
予定は阻止され15日に抗体投与を必要とする処置予定
を中止された。 【0031】薬理動力学研究は抗体のこの投薬量がかな
り低い投薬量で投与された他のマウスモノクローナル抗
体(放射線標識した)による観察〔エム.プリム (M. P
rimm) 等, J. Nucl. Med. 26巻, 1011-1025 (1985 年)
およびエム.ローゼンブルム(M. Rosenblum) 等, Cance
r Res. 45巻, 2982-2386 頁 (1985年) 〕に近似したプ
ラズマ消失曲線により100〜200μg/mlのプラ
ズマ濃度を達成できることを示している。このプラズマ
半減期は8日までに1μg/ml以下のプラズマ濃度を
与えた。従って、17−1Aの実質的なプラズマ濃度の
維持は週1回より屡々多い投与を必要とする。先行研究
〔エム.プリム等, J. Nucl. Med. 26巻1011-1023頁 (1
985年) およびエス.ラーソン (S. Larson)等, J. Nuc
l. Med.24巻, 123-129 頁 (1983年) 〕はHAMA反応
の出現はマウスIgの循環水準の烈しい変化に関連する
ことを示唆している。この現象の観察の発明者の不足は
若干意外である。然しながら、本発明者等の測定はプラ
ズマml当り結合17−1Aμgに関して循環中に10
0〜200μg/mlの濃度を容易に達成する17−1
Aの点滴により表わされることは注目すべきである。本
発明者らは最近発明者らのHAMA検定を改良し全循環
HAMAの定量を可能にしている。これにより患者の全
循環HAMAが、17−1Aのこの大循環投薬量のわず
かな少留分に結合することができるか否かが明白にされ
るであろう。 【0032】発明者らは他者により報告された〔アー
ル.シュロッフ (R. Schroff) 等,Cancer Res. 45 巻,
879-885 頁 (1985) 〕のような抗体点滴に先行して以前
に存在するヒトの抗−マウス抗体の証拠を見出せなかっ
た。発明者らは放射線を標識したモノクローナルマウス
抗−ヒトFc抗体を使用した17−1A被覆のビーズに
結合したヒト免疫グロブリンを検出した検定を使用しヒ
ト抗−マウス抗体の検定を当初試みた。発明者らはモノ
クローナル抗体点滴に先行して正常な人およびがん患者
が、17−1A被覆ビーズに非特定的に結合した異なる
量のヒト免疫グロブリンを有することを見出した。この
結合は可溶性抗原により代表的な競争的な抑制を有せず
非−特定的現象でかつ抗体ではないと判断された。対照
として、17−1A被覆ビーズに結合した後期−予防注
射のプラズマ免疫グロブリンは容易に可溶性抗原により
抑制された。従って、本研究に使用した二重抗原検定方
式は17−1Aに対し一層明白に免疫反応を反映するも
のと考えられる。17−1Aの1以上の大投薬量の投与
にも拘わらず、このタンパク質に対するヒトの抗体反応
は8日までに屡々探知できる抗体と15日および22日
までに得られたかなりの水準の抗体により刺激された。
更に、研究は免疫グロブリンの亜綱および抗−特異型に
関してこの抗体反応を特徴づける途中にある。 【0033】実施例2 17−1A抗原の生化学的お
よびエピトープ分析/17−1Aに対するモノクローナ
ル抗体の生産 材料および方法 細胞および組織 ヒトの結腸がん細胞系DLD−1およびWiDrはロッ
クフィル,MDのアメリカンタイプ カルチャー コレ
クションから得られた。結腸がん系HT−29はジエ.
フォフ博士(J. Fogh), スローン ケッタリング イン
スチテュートフォア キャンサー リーサ, NY.から
提供を受けた。ヒトの組織は手術除去直後に液体窒素−
冷却イソペンタン中で瞬間冷却した。 【0034】放射線標識および免疫沈殿 細胞(5×107 )は前述の 125Iを使用したラクトパ
ーオキシダーゼ−介在の沃素化により表面−標識した。
ジエ.アール.エル.ピンク(J. R. L. Pink)およびエ
ー.チーグラー (A. Tiegler) (1979 年), Research M
ethods in immunology, アカデミック出版社, NY。M
Absをタンパク質A−セファロース(シグマ社,セン
トルイス,mo)に混合した免疫ソルベント (Immunoso
rbents)は標識した細胞リセート (lysates)に4℃で2
時間添加した。混合した材料は試料緩衝液中で沸騰して
溶出し、レムリー (Laemmli)によるSDS−ポリアクリ
ラミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により分析し
た。U. K. Laemmli, Nature, 227巻, 680-685 頁 (1970
年) 。 【0035】MAbの選択 結腸がん組織は単一転位のため肝臓のロボトミーを受け
た51才の老女性患者より得た。17−1Aの陽性の腫
瘍組織を注意深く分離し、ミンチし、均質化し、プラズ
マ膜をトウスター (Touster)らにより記載された (I. C
ell. Biol. 47巻, 604-618 頁 (1970年) 如く精製し
た。(C57BL/6×Balb/c) F1牝マウスからの脊髄細胞P
3 ×63Ag8.653 融解は標準方法〔ガルフル (Galfr
e) ら, Natur, 266巻, 550-552 頁〕を使用してボルデ
テーラ (Bordetella) 百日咳アジュバントと共にタンパ
ク質3mgに相等する結腸がんプラズマ膜製剤の単一
i.p.注射後3日に実施した。融解後細胞はマウス腹
膜マクロファージを含む96個のミクロタイターのプレ
ート中のHAT選択媒体(ヒポキサンチン,アミノプテ
リン,チミジン)中に加えた。ハイブリドの上澄液は予
防注射のため採取した肝臓転位を起した冷凍組織部分の
イムノパーオキシダーゼ汚染により選別した。転位の結
腸がん細胞および隣接する肝臓中の胆汁管と反応し肝臓
細胞と反応しない抗体は更に表5に列記した非−悪性上
皮組織のパネルについて試験した。この関係中17−1
A−類似の着色形態を示す抗体は限定した希釈により少
なくとも2倍のクローンを生じた。 【0036】 【表5】 【0037】免疫吸収 免疫沈降物はSDS−PAGEにより分離し、トウビン
(Towbin) ら (Proc.Natl. Acad. Sci. USA, 76巻, 435
0-4354 頁 (1979年) により、ニトロセルロース膜〔シ
ュライヒエル (Schleicher) およびシュル (Schull),
ダッセル, FRG〕に電気泳動的に移動され、かつ移動
した抗原は間接的イムノパーオキシダーゼ技術〔ビ.ホ
ルツマン (B. Holzmann)ら, J. Exp. Med, 161巻, 366-
377 頁 (1985年) 〕により視覚化した。 【0038】流動サイトメーター分析 HT−29細胞は氷上で未濃縮、10×または50×濃
縮上澄液のMAbs,M72,M74,M77またはM
79により予備培養し、次いでビオチン化した17−1
A抗体(10μg/ml)およびアビディン−フィコエ
リスリン〔ベクトン−ディキンソン (Becton-Dickinso
n, マウンテンビウ, CA)〕により培養した。蛍光像
をEPICS−V〔クールター エレクトロニクス (Co
ulter Electronics, ハイアリーン, FL.)〕により
分析した。 【0039】免疫組織化学 凍結した組織細片を調製し、本質的には他に記載された
間接的免疫パーオキシダーゼ技術により着色した。ゲッ
トリンガー (Gettlinger) ら, Inst. J. Cancer 35巻,
199-205 頁 (1985年) 。簡単に述べると、風乾した細片
(7μm)をアセトン中に10分間固定し、MAb(1
0μg/mlまたは未希釈上澄液)で30分間培養し、
PBS中で洗浄し、ヒト血清20%を含有するPBS中
に希釈したパーオキシダーゼ−共軛うさぎ抗−マウスI
g抗血清〔ジアノバ (Dianova),ハンブルク,FRG〕
に30分間接触した。細片はPBS中で洗浄した後、
0.001%H2 O2 を含有するpH7.4の0.02
Mの緩衝液中の0.004%3−アミノ−9−エチルカ
ルバゾール中で20分培養し、続いてマイヤーのヘマル
ム(Hemalum) により逆着色した。 【0040】結果 17−1A Agの生化学分析 17−1A Agの当初の生化学分析は一つのヒト腫瘍
細胞系(HT−29) に対してのみ行われるので、発明者らは表面ヨウ素化に
より二つの付加的ヒト結腸がん系に関して示された17
−1A Agの性質を調査した。MAb17−1Aによ
る沈殿は3者の細胞系、DLO−1,WiDrおよびH
T−29において同一の単一タンパク質バンドを示し、
これは37KDの見掛の分子量をもってSDS−PAG
E系に移動した。蛍光圏強度から判断されるように、3
細胞系から沈殿可能の抗原量は全く可変的で、結腸系D
LD−1は最高量の放射線標識抗原を与えた。電気泳動
に先行して2−メルカプトエタノールが沈殿に添加され
た還元条件下では33KDの明白なバンドが、3細胞系
の全てから得られた。更に、約40KD成分の主要成分
もまたHT−29リセート中に時々見出された。このバ
ンドは明らかに不在かまたはWiDr細胞から沈殿され
なかった。 【0041】チュニカマイシン(2μg/ml)による
HT−29細胞の24時間培養は非還元条件で30K
D、還元条件で26KDの新バンドの出現を与え、17
−1AAgが2個の結合したグリコシル化の位置を示し
た。17−1Aの糖タンパク質の性質は更にニユラミニ
ダーゼによる17−1Aの沈殿の処理により実証され、
これは見掛け分子量の軽微な然も明白な還元を与えた。 【0042】新MAbによる17−1Aのエピトープ分
析 17−1A Agに対し向けられた新規の4MAbs
(M72,M74,M77,M79)が凍結した組織細
片について17−1A−類似の反応性に対し結腸がん転
位からの膜製剤により免疫したねずみから発生したハイ
ブリドーマの上澄液を選別することにより得られた。4
抗体の全ては当初の17−1A抗体に見られる同一分子
量のタンパク質を沈殿する。新規のMAbsにより確認
された抗原の同一性を確認するため、広範な免疫吸取分
析を実施し、それにより17−1A免疫沈殿がSDS−
PAGEによる分離後にニトロセルロースに移行し新規
の4試薬により試験した。前文に示した如く、37KD
タンパク質に結合した新規の4抗体はアイソタイプの配
合した対照MAbsでは得られなかった。新規の4MA
bsのエピトープ特異性を分析するためクロス−阻害試
験を実施した。流動血球計算分析においてビオチニル化
した17−1A抗体のHT−29細胞への結合は完全に
MAbsM72およびM74(表6)による腫瘍細胞の
予備培養により阻害された。対象としてMAbsM77
およびM79は試験した全ての濃度においてビオチニル
化した17−1A抗体の著しい阻害活性を示さなかっ
た。発明者らは更にエピトープ特異性が抗体のイディオ
タイプに関係があるかどうかを分析した。全MAbsは
やぎの17−1A抗体に対し発生した抗−イディオタイ
プの抗血清〔ウィスター研究所,フィラデルフィアのド
ロシイ ハーリン (DorothyHerlyn) 博士により提供さ
れた〕との反応性を分析した。抗−イディオタイプの抗
血清は交叉−阻害する2MAbs(M72およびM7
4)と強く反応したが、MAbs M77およびM79
とは完全に反応しなかった。これらのデータはMAbs
17−1A,M72およびM74は37KD糖タンパ
ク質に関して同一または密接に関係したエピトープを認
めれているが、MAbs M77およびM79はこの抗
原に対し付加的エピトープを限定することを示してい
る。 【0043】 【表6】【0044】17−1A Agの組織分布 直接免疫パーオキシダーゼ技術を用いることによって、
種々の正常ヒト器官および種々のヒトがん中に17−1
A Agが同定された。同時に、新しい4つのMAbが
平行組織部位に分析された。結腸組織における17−1
Aの発現については、正常な粘膜が試験された14名の
結腸がん組織と同程度に染色されることが見出された。
また17−1A Agは小腸の上皮内面、胆嚢、気管お
よび甲状腺、乳腺、汗腺、および外分泌および内分泌膵
臓を含む種々の腺構造上に明らかに検出された。更に、
17−1A Agは腎臓の細管末端およびヘンレ (Henl
e)のループに、および肝臓の胆管(肝細胞でなく)によ
って発現することが見出された。 【0045】胃においては、正常粘膜は普通、限定され
た区域に弱い染色が見出された。しかしながら、種々の
程度の小腸化生(胃粘膜中に小島状に存在する)5人の
患者について、これらの領域はMAb17−1Aおよび
4つの新しいMAbによって強力に染色された。17−
1A Agもまた、試験された9個の胃がんの全てに明
らかに発現された。 【0046】検討 我々は17−1A Agが非還元条件下でのSDS−P
AGEにおいて37KDの見掛分子量であるように移動
する糖タンパクであることを示した。3種の異なる結腸
がん細胞ラインとの比較分析では、非還元条件が用いら
れる場合、17−1A Agの異種性を示さなかった。
17−1A沈殿を2−メルカプトエタノールで還元し、
SDS−PAGEによる分離では、33KDのバンドが
表われた。これは試験した全ての細胞ラインについて見
出された。更に、40KDバンドは、DLD−1細胞溶
解物中には主成分の1つとして、またHT−29細胞溶
解物中により低い水準で表われた。この40KDバンド
はしたがってWiDr細胞からの溶解物には存在しなか
った。DLD−1またはHT−29細胞からの沈殿物を
1回の実験で処理し、還元下または非還元下で並行した
条件で分析した場合、2−メルカプトエタノールの存在
下では33および40KDの2つのバンドが、その不存
在下では37KDの1本のバンドが生じた。したがっ
て、17−1AAgの還元では異なる電気泳動の移動度
を有する2種の新しい分子が生じている。分子内ジスル
フィド結合の存在によって、この特異な泳動の状態を説
明できるであろう。 【0047】別法として、17−1A Agは、非還元
条件下では同一の泳動挙動を示すタンパクの二量体とし
て実際には存在しているものと考えられる。WiDr溶
解物中に40KDの分子が存在しないということは、異
なる細胞ライン中のラクトパーオキシダーゼ介在ヨウ素
化に関するこのタンパク質の異なる親和性によって説明
できるであろう。代謝標識および架橋化学を用いる更に
別の分析が、上記の問題を解決するのに必要であろう。
ロス (Ross) 等は、30KDおよび40KDサブユニッ
トから成るMAb GA733によって定義されるがん
関連表面糖タンパクについて最近記述している。彼等
は、17−1A抗体は同じ抗原を認識するが、MAb
GA733と異なる抗原決定基に結合することを示唆し
ている。ここで記述した抗体との直接の比較により、こ
れらの複数の抗原の関連性が明らかになるであろう。 【0048】我々が得た4種の新規な抗17−1A A
g MAbは正常器官および腫瘍において、元の17−
1A抗体に匹敵する組織反応性を示した。これまでのと
ころ、試験された種々の組織において異なる抗原決定基
発現は見られていない。これらMAbのうち2つ(M7
2およびM74)は、交差ブロッキング実験によって判
断されるように、MAb 17−1A検出されるものと
緊密に関連した決定基を認識する。一方、MAb−M7
7および−M79は少なくとも1つの他の抗原決定基を
明らかに定義する。何故ならば、これらビオチニル化1
7−1A抗体の結合を阻害しないからである。興味ある
ことに、これらMAbの抗原決定基特異性はヤギ抗イデ
ィオタイプ抗血清との反応性と相関される。これらMA
bは元の17−1A抗体と関連する生物学的活性を分析
するのに有用であろう。 【0049】17−1A Agは非悪性上皮器官内で広
く発現し、かつ17−1A陽性組織由来の大部分のがん
中にも存在する。正常組織および悪性組織間の発現の量
的差異は、同一患者由来の直結腸がんと正常粘膜の比較
組織化学分析においては証明されなかった。しかしなが
ら、この正常細胞および悪性細胞上のこの上皮性抗原の
構造上の異質性は、この分析では決定できなかった。 【0050】当業者であれば通常の実験以外を用いるこ
となく、本明細書に記述した具体的態様に対する多くの
均等技術を認識し、または確立できるであろう。そのよ
うな均等物は本発明に含まれるものとする。 【0051】 【発明の効果】本発明により、気管支組織ならびに甲状
腺、乳腺、汗腺および外分泌および内分泌膵臓を含む種
々の腺構造組織由来の腫瘍の治療用薬剤が提供される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 リチャード・エイ・カーラノ
アメリカ合衆国ペンシルバニア州19460,
フェニックスビル,キムバートン・ロー
ド,アールエフディー ナンバー3,ボ
ックス 174
(56)参考文献 Proc.Natl.Acad.Sc
i,USA,1982, Vol.79,p
p.4761−4765
CANCER RES.,1985, V
ol.45,pp.5910−5913
J.Biol.Resp.Mod.,
1984,Vol.3,pp.138−150
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A61K 39/395
A61K 35/00
BIOSIS(STN)
CAPLUS(STN)
MEDLINE(STN)
EMBASE(STN)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.17−1A抗原のエピトープに特異的に結合するモ
ノクローナル抗体を含有してなり、非経口的な複数回投
与に適する、胃腸腫瘍以外の気管支組織または腺構造組
織由来の腫瘍の治療用薬剤。 2.手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者にお
ける胃腸腫瘍以外の気管支組織または腺構造組織由来の
腫瘍の治療において使用される請求項1記載の薬剤。 3.17−1A抗原のエピトープに特異的に結合するモ
ノクローナル抗体を少なくとも100mg含有してな
り、非経口的な複数回投与、2回めの投与またはその後
の投与に適する、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織由
来の腫瘍の治療用薬剤。 4.17−1A抗原のエピトープに特異的に結合するモ
ノクローナル抗体を全用量で少なくとも0.1〜5g含
有してなり、非経口的な複数回投与、2回めの投与また
はその後の投与に適する、胃腸腫瘍以外の17−1A陽
性組織由来の腫瘍の治療用薬剤。 5.手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者にお
ける、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織由来の腫瘍の
治療において使用される請求項3記載の薬剤。 6.手術を受けまたは外科的に腫瘍を切除した患者にお
ける、胃腸腫瘍以外の17−1A陽性組織由来の腫瘍の
治療において使用される請求項4記載の薬剤。 7.腫瘍が由来する17−1A陽性組織が気管支組織ま
たは腺構造組織である請求項3記載の薬剤。 8.腫瘍が由来する17−1A陽性組織が気管支組織ま
たは腺構造組織である請求項4記載の薬剤。
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