JP3493751B2 - ホブ切と歯車研削の組合わせによる歯形加工方法 - Google Patents
ホブ切と歯車研削の組合わせによる歯形加工方法Info
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Description
合わせによる歯形加工方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ジェットエンジンのタービンとファン
(又はコンプレッサ)を連結するために、ロングシャフ
トと呼ばれる図3に例示するような細長い中空軸1(例
えば全長約3m、主要部の外径10〜20cm)が用い
られ、その端部には歯形形状を有するスプライン2が加
工される。 【0003】かかるスプライン2の加工は、多くの場
合、ホブ切と歯車研削の組合わせにより行われる。ホブ
切は、図4(A)に例示するように、ホブ3と歯車材4
との相対運動によって歯車を削り出す歯切り法の1つで
あり、高精度の歯車を高能率で加工できるが、その使途
からスプラインの歯形形状の仕上げには精度上好ましく
ない。また、総形砥石による歯車研削は、図4(B)に
例示するように、総形成形した砥石5によって歯溝を1
つづつ成形研削する方法であり、砥石の目づまり等のた
め現状では高能率の加工は困難であるが、高精度の歯形
を仕上げることができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述したホブ切と歯車
研削の組合わせ加工において、従来、ホブ切用のホブ3
には、図5(A)に例示する歯形3aが用いられてい
た。この歯形3aは、仕上歯形6の圧力角θ(30°)
と同一の圧力角θ1 を有し、歯厚b(正面円弧歯厚)を
仕上歯形6より小さくしたものであり、仕上歯形6に対
して、歯車研削における歯末の仕上げ代h(例えば0.
25mm)を残すようになっていた。 【0005】しかし、かかるホブ3の歯形3aでは、図
5(B)に例示するように、歯車研削において、仕上面
6と同一形の歯形5aを有する総形砥石5の歯形先端部
分がホブ切の加工面に当たるため、総形砥石5の位置決
めが不正確であり、かつ総形砥石5の先端と加工面の底
との間に大きな隙間L(例えば、0.2mm)ができて
しまう問題点があった。そのため、加工能率の悪い歯車
研削において、実際の仕上げ代h+隙間Lの加工時間が
必要になり、歯車研削の加工時間が過大となる(例えば
約9時間)問題点があった。 【0006】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、総
形砥石を正確に位置決めでき、かつ歯車研削の加工時間
を大幅に短縮することができるホブ切と歯車研削の組合
わせによる歯形加工方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、所望の
歯形よりも圧力角の小さいホブと該歯形と同一形の総形
砥石とを備え、前記ホブを用いて仕上げ代を残す歯形を
ホブ切りし、次いで前記総形砥石を用い該砥石の歯元外
面がホブ切りした加工歯形の先端部に接するように位置
決めし、該総形砥石により所望の歯形を歯車研削する、
ことを特徴とするホブ切と歯車研削の組合わせによる歯
形加工方法が提供される。 【0008】 【0009】 【作用】前記本発明の方法によれば、ホブ切りに用いる
ホブの圧力角が所望の歯形よりも小さく設定されるの
で、歯車研削の際に総形砥石の歯元付近が加工歯形の先
端部で挟持されるので、総形砥石の位置決め精度が高ま
り、仕上げ代を小さくすることができる。 【0010】更に、歯車研削の際に総形砥石の歯元外面
がホブ切りした加工歯形の先端部に接するまで、深く挿
入することができるので、総形砥石の先端と加工面の底
との間の隙間Lを小さくすることができる。従って、仕
上げ代の減少と隙間Lの減少とが相乗的に作用し、加工
能率の悪い歯車研削の加工時間を大幅に短縮することが
できる。 【0011】 【実施例】以下に本発明の好ましい実施例を図面を参照
して説明する。なお、各図において共通する部分には、
同一の符号を付して使用する。図1は、本発明の原理を
示す説明図である。この図において、(A)は従来例、
(B)は本発明の例であり、いずれも基準ラックの歯形
で示している。 【0012】図1(A)の従来の方法では、ホブ切用の
ホブ3(太線で示す)の歯形3aは、仕上歯形6の圧力
角θ(30°)と同一の圧力角θ1 であり、歯厚b(正
面円弧歯厚)を仕上歯形6より小さくしただけのため、
歯車研削において、仕上面6と同一形の歯形5aを有す
る総形砥石5(細線で示す)の側面がホブ切の加工面に
当たり、総形砥石5の先端Tと加工面の底Bとの間に大
きな隙間L1 ができてしまう。この傾向は、ラック歯形
でなく、インボリュート歯形の場合には更に顕著であ
り、インボリュート曲線のために、砥石側面のピッチ円
よりも先端に近い部分がホブ切の加工面に当たるため、
隙間L1 は更に大きく、かつ歯車研削の際の総形砥石5
の位置決めが不安定になりやすくなる。 【0013】これに対して、図1(B)の本発明の方法
では、所望の歯形6よりも圧力角θ 2 が小さいホブ3を
用いるため、総形砥石5を用いその外面5aがホブ切り
した加工歯形の先端部(図のC点)ように総形砥石5を
位置決めすることができ、総形砥石5の先端Tと加工面
の底Bとの隙間L2 を小さくできる。また、インボリュ
ート曲線の場合でも、砥石側面のピッチ円(水平な一点
鎖線)よりも砥石5の歯元に近い部分がホブ切の加工歯
形の先端部(図のC点)に当たるため、隙間L 2 を小さ
く維持し、かつ歯車研削の際の総形砥石5の位置決め精
度が高まり、仕上げ代h2 を小さくすることができる。 【0014】図2は、本発明の方法による歯形説明図で
ある。本発明の方法は、所望の歯形よりも圧力角θ2
の小さいホブ3と該歯形と同一形の総形砥石5とを備え
る準備工程と、前記ホブ3を用いて仕上げ代h2 を残
す歯形をホブ切りするホブ切り工程と、前記総形砥石
5を用い該砥石の歯元外面がホブ切りした加工歯形の先
端部Cに接するように位置決めし、該総形砥石により所
望の歯形を歯車研削する歯車研削工程とからなる。図2
において、(A)はホブ切り工程、(B)は歯車研削工
程であり、いずれも歯形を実際のインボリュート曲線で
示している。 【0015】準備工程において、所望の歯形6よりも圧
力角θ2 の小さいホブ3と、所望の歯形6と同一形の総
形砥石5とを準備する。図2の実施例において、所望の
歯形6は圧力角30°のインボリュート歯形であり、ホ
ブ3の圧力角は約29°20′であるが、本発明はかか
る角度に限定されるものではない。図2(A)のホブ切
り工程において、前記ホブ3を用いて仕上げ代を残す歯
形をホブ切りする。この際の歯末の仕上げ代h2 は、前
述のように、歯車研削の際に総形砥石5の位置決め精度
が高まることから、従来よりも小さく(例えば0.10
mm程度に)することができる。 【0016】次いで、図2(B)の歯車研削工程におい
て、総形砥石5の歯元外面がホブ切りした加工歯形の先
端部Cに接するように位置決めする。インボリュート歯
形の場合に、従来の方法では、図5に示したように砥石
側面のピッチ円よりも先端に近い部分がホブ切の加工面
に当たるため、隙間L1 が大きくなったが、本発明の方
法では、所望の歯形6よりも圧力角θ2 の小さいホブ3
を用いているため、総形砥石5の歯元外面5aがホブ切
りした加工歯形の先端部(C点)に接するまで、総形砥
石5を深く挿入することができるので、総形砥石の先端
Tと加工面の底Bとの間の隙間L2 を小さく(例えば
0.05mm程度に)することができる。従って、仕上
げ代h2 の減少と隙間L2 の減少とが相乗的に作用し、
加工能率の悪い歯車研削の加工時間を大幅(例えば1/
2以下)に短縮することができる。 【0017】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更できる
ことは勿論である。 【0018】 【発明の効果】上述したように、本発明のホブ切と歯車
研削の組合わせによる歯形加工方法は、総形砥石の位置
決め精度が高まり仕上げ代を小さくすることができ、か
つ歯車研削の際に総形砥石の歯元外面がホブ切りした加
工歯形の先端部に接するまで深く挿入することができる
ので、総形砥石の先端と加工面の底との間の隙間を小さ
くすることができ、これにより、仕上げ代の減少と隙間
の減少とが相乗的に作用し、加工能率の悪い歯車研削の
加工時間を大幅に短縮することができる、等の優れた効
果を有する。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 所望の歯形よりも圧力角の小さいホブと
該歯形と同一形の総形砥石とを備え、前記ホブを用いて
仕上げ代を残す歯形をホブ切りし、次いで前記総形砥石
を用い該砥石の歯元外面がホブ切りした加工歯形の先端
部に接するように位置決めし、該総形砥石により所望の
歯形を歯車研削する、ことを特徴とするホブ切と歯車研
削の組合わせによる歯形加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24448594A JP3493751B2 (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | ホブ切と歯車研削の組合わせによる歯形加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24448594A JP3493751B2 (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | ホブ切と歯車研削の組合わせによる歯形加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08108323A JPH08108323A (ja) | 1996-04-30 |
JP3493751B2 true JP3493751B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=17119374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24448594A Expired - Lifetime JP3493751B2 (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | ホブ切と歯車研削の組合わせによる歯形加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3493751B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5878493A (en) * | 1996-08-28 | 1999-03-09 | Tesma International Inc. | Method of forming toothed wheels |
-
1994
- 1994-10-11 JP JP24448594A patent/JP3493751B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08108323A (ja) | 1996-04-30 |
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