JP3491602B2 - 連続圧延機における板厚制御方法 - Google Patents

連続圧延機における板厚制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の圧延機スタ
ンドからなる連続圧延機において、圧延機出側の板厚を
目標値に維持する板厚制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の圧延機スタンドからなる熱間連続
圧延機においては、従来、板厚計は最終スタンド出側の
みに設け、各スタンド出側における板厚は、圧延荷重測
定値から間接的に求めて板厚制御を行うのが一般的であ
った。すなわち各スタンドにおける出側板厚は、以下の
ゲージメータ式(BISRA式)に基づいて計算される。 h(i) = s(i) + P(i)/M(i) + δ(i) …(1) ここに、 h(i):出側板厚推定値 s(i):ロール間隙 P(i):圧延荷重 M(i):圧延機剛性係数(ミル定数) δ(i):ロール熱膨張、磨耗などの補正項 各スタンドにおいては、補正項δ(i)の不正確さなどに
起因する誤差の影響を少なくするため、圧延材の出側板
厚推定値が、ストリップ先端部が各スタンドに噛みこま
れた瞬間のロール間隙、圧延荷重(ロックオンロール間
隙、ロックオン圧延荷重と呼ぶ)から前記(1)式で計算
される出側板厚推定値に保持されるように、圧延荷重の
変動に合わせてロール間隙を調整するロックオン方式に
よる板厚制御(ロックオンAGC)が、一般的に用いら
れている。なお、本明細書においてロールギャップとい
うのは、全て圧延荷重がかからない無荷重状態に換算し
たロールギャップを意味する。
【0003】この場合ロックオンロール間隙をs0(i)、
ロックオン圧延荷重をP0(i)とするとし、このときの板
厚をh0(i)を(1)式により計算する。そして、圧延中にお
けるロール間隙をs(i)とし、圧延荷重をP(i)とし、その
とき、(1)式で計算される板厚h(i)として、板厚偏差を
Δh(i)=h(i)-h0(i)、ロールギャップ偏差をΔs(i)=s(i)
-s0(i)、圧延荷重偏差をΔP(i)=P(i)-P0(i)とすると、 Δh(i)=Δs(i) + ΔP(i)/M(i) …(2) となる。
【0004】ロックオンAGCにおいては、Δh(i)=0を
維持するので、(2)式より Δs(i)=-ΔP(i)/M(i) …(3) を保つようにロールギャップを調整すればよい。
【0005】しかしながら、上述のように、ロックオン
AGCは圧延材の先端部が各スタンドに噛み込んだ時点
の各スタンドの出口板厚を保持するように働くだけであ
り、板厚の絶対値を目標値に制御するような機能は持っ
ていない。よって、最終スタンド出側板厚が製品の目標
板厚と一致しないときは、その偏差に応じて、各スタン
ドのh0(i)に修正を加えるようなフィードバック制御系
が設けられており、モニタAGCと呼ばれている。
【0006】しかしながら、モニタAGCにおいては、
上流側のスタンドにフィードバックを行う場合には、無
駄時間が大きくなり、制御ゲインを上げることができな
いと共に、応答性の速い制御ができなくなる。また、各
スタンドにどの程度のゲインでフィードバックを行うの
かの配分を最適に決定することが困難である。よって、
最終スタンドを中心に制御が行われることになり、最終
スタンドに負荷が集中する結果、圧延材の形状が悪化し
たりする場合がある。
【0007】また、最近では、計算機により(1)式にお
けるミル定数と補正項を正確に計算し、(1)式における
出側板厚推定値h(i)を目標値に保つようにロールギャッ
プを制御する絶対値AGCが用いられるようになってき
ている。絶対値AGCによれば、各スタンドの出側板厚
が目標値に保たれるので、ロックオンAGCが有するよ
うな問題点はある程度改善される。しかし、ミル定数と
補正項を正確に算出するのは困難であり、ロックオンA
GCが有する問題点が完全に解消されるわけではない。
【0008】これに対し、各スタンド出側に板厚計を配
置し、スタンド毎に正確に板厚を計測して制御する方法
や、各スタンドの板速を検出し出側板厚計、あるいはス
タンド間に別途設置されたひとつまたは複数の板厚計か
らの情報をもとにマスフロー一定則を利用したマスフロ
ー板厚をもとめ、これを目標値に保つように各スタンド
のロールギャップを制御するマスフローAGCが有効と
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各スタ
ンド出側に板厚計を配しスタンド毎に板厚制御を行う方
法では多大な設備投資を要するという問題点がある。マ
スフローAGCにおいては設備投資は抑制できるもの
の、ロールギャップのみで操作を行うため、スタンド間
のマスフローが乱れ、ルーパ変動を起こして、張力の変
動を引き起こし幅引け等の発生により歩留まり低下を招
いたり、操業の安定性を阻害したりする問題がある。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、応答性と制御精度に優れると共に、張力変動を
引き起こさないような連続圧延機における板厚制御方法
を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、複数の圧延機スタンドからなる連続圧
延機において、各スタンド間に設置された被圧延材の通
過速度検出器と、最終スタンドを除く一つまたは複数の
スタンド出側に設置された板厚検出器と、最終スタンド
出側に設置された板厚検出器を用い、板厚検出器、板速
検出器が共に存在するスタンド間の体積速度を算出し、
これを基準体積速度となし、体積速度一定の法則に基づ
き、基準体積速度と各スタンド間に配置した速度検出器
から得られる板速度から、各スタンド間の板厚を算出
し、また同時に得られる最終スタンド出側の板厚を用
い、圧延中に目標板厚を維持する各スタンドの圧延荷
重、ロール間隙、主機速度比をオンラインで推定し、各
スタンドのロール間隙および主機速度比を常時補正して
目標板厚を実現することを特徴とする連続圧延機におけ
る板厚制御方法(請求項1)である。
【0012】以下、本手段の作用を図1に示すフローチ
ャートに従って説明する。まず、ステップ1において、
各板厚計と、各スタンド間に設置された被圧延材の通過
速度検出器、圧延荷重計、主機速度、ロールギャップ実
績値等の各圧延実績を読み込む。これは、本発明の前提
となるデータを採取するステップである。
【0013】次にステップS2において、マスフロー計
算により、各スタンドの出口板厚を計算する。すなわ
ち、出側に板厚計と被圧延材の通過速度検出器の双方が
設けられているスタンドをにおけるマスフロー(体積速
度)を基準マスフローとして、基準マスフローと各スタ
ンド出側の被圧延材の通過速度検出器の出力から、各ス
タンドの出口板厚を求める。ただし、最終スタンドのみ
は、最終スタンド出側の板厚計の出力より出口板厚を求
める。
【0014】次にステップS3において、各スタンドに
おける圧延材の変形抵抗を求める。これは、各スタンド
の入側板厚、出側板厚、圧延荷重が実測され、その他、
ロール径や板幅等の変形抵抗を求めるのに必要なデータ
が得られているので、周知の方法により求めることがで
きる。
【0015】次にステップS4において、各スタンドで
目標出口板厚を得るための圧延荷重、すなわち基準圧延
荷重を求める。変形抵抗が求まれば、基準圧延荷重は、
Simsの式等の周知の圧延荷重式により、容易に求めるこ
とができる。
【0016】次に、ステップS5において、ゲージメー
タ式の誤差項(補正項)を算出する。これは、前記(1)
式において、出側板厚、ロール間隙、圧延荷重、ミル定
数がわかっているので、容易に求めることができる。
【0017】次に、ステップS6において、出側板厚h
(i) に出側目標板厚を、圧延荷重P(i)に基準圧延荷重
を、補正項δ(i)にステップS5で求めた誤差項を代入
することにより、基準ロール間隙を求める。
【0018】次に、ステップS7において、実測された
主機速度と被圧延材の通過速度検出器の出力に基づいて
先進率を算出する。そして、前記出側目標板厚が実現さ
れた場合のマスフローバランスを保つような主機速度を
算出する。
【0019】最後に、ステップS8において、以上の計
算によって求められた値に基づいて、各スタンドのロー
ルギャップと、主機速度を補正する。
【0020】このような計算を、圧延材が最終スタンド
出側板厚検出器を通過したタイミングから常時行えば、
各スタンド出口板厚を目標値に保つことができ、かつ、
マスフローバランスも安定に保つことができる。なお、
最終スタンドにおける出口板厚(製品板厚)は、従来の
モニタAGCによる制御を併用して制御してもよい。こ
の場合、各スタンドの出口板厚が目標値どおりに保たれ
ているので、モニタAGCを使用しても、最終スタンド
に負荷が集中するようなことはない。また、本制御の開
始前の通板時には、ロックオンAGC又は絶対値AGC
を使用し、本制御が開始された後は、本制御により制御
を行うようにしてもよい。
【0021】前記課題を解決するための第2の手段は、
複数の圧延機スタンドからなる連続圧延機において、各
スタンド間に設置された被圧延材の通過速度検出器と、
最終スタンドを除く一つまたは複数のスタンド出側に設
置された板厚検出器と、最終スタンド出側に設置された
板厚検出器を用い、板厚検出器、板速検出器が共に存在
するスタンド間の体積速度を算出し、これを基準体積速
度となし、体積速度一定の法則に基づき、基準体積速度
と各スタンド間に配置した速度検出器から得られる板速
度から、各スタンド間の板厚を算出し、また同時に得ら
れる最終スタンド出側の板厚を用い、圧延中に目標板厚
を維持する各スタンドの圧延荷重、ロール間隙、主機速
度比をオンラインで推定し、各スタンドのロックオン荷
重、ロール間隙および主機速度比を常時補正して目標板
厚を実現することを特徴とする連続圧延機における板厚
制御方法(請求項2)である。
【0022】前記第1の手段においては、第1の手段に
係る制御を行っている間は、ゲージメータ方式のAGC
は行っていなかった。本手段においては、前記第1の手
段である制御方式と、ロックオン方式のAGCを併用し
ている。すなわち、本手段は、図1に示すフローチャー
トにおいて、ステップS7までは同じ処理を行っている
が、ステップS8において、ロール間隙と主機速度を補
正するのみならず、ロックオンAGCのロックオン荷重
(P0(i)に相当)をも併せて変更している。
【0023】よって、マスフロー板厚制御を基本とする
本制御を行う間隔を長くしても、その間はロックオンA
GCが板厚を一定に保つように働く。したがって、計算
機の負荷を軽くすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態の1
例において、マスフローにより板厚を算出する方法を説
明するブロック図である。図1において、1は圧延機ス
タンド、2は鋼板、3はルーパ、4はスタンド間板厚
計、5は最終スタンド出側板厚計、6は鋼板速度計、7
は基準体積速度演算装置、8はマスフロー板厚演算制御
装置である。
【0025】図2は7スタンド(F1〜F7)の熱間連
続圧延機を示しており、各スタンド間のには鋼板速度計
6が配置されている。鋼板速度計6はレーザドップラー
速度計のように非接触型の速度計でも、ルーパ3の回転
を検出するような接触式の速度計でもよい。また、この
実施の形態においては、スタンド間板厚計4をF4スタ
ンド出側に配置しているが、どのスタンド間に配置して
も構わない。ただし、マスフロー誤差の累積を小さくす
るためには、なるべく中央のスタンド付近に設けること
が好ましい。
【0026】F4−F5スタンド間においては、板厚、
鋼板速度が同時に計測可能であるので、基準となる体積
速度mf0は鋼板速度v(4)と板厚h(4)から mf0=h(4)*v(4) …(4) と計算される。この計算は、基準体積速度演算装置7に
よって行われる。各スタンド出側の鋼板速度板速v(i)が
検出されていることから、これらを用い、各スタンド出
側板厚h(i)(i=1〜6)は h(i)=mf0/v(i) …(5) によって計算できることになる。この計算は、マスフロ
ー板厚演算制御装置8によって行われる。F7スタンド
出口板厚は、最終スタンド出側板厚計5によって直接測
定される。
【0027】各スタンドの出口板厚が求まると、これら
を利用して各スタンドにおける鋼板の変形抵抗を求める
ことができる。これを求めるためには圧延荷重式が必要
である。圧延荷重式はさまざまな計算式が検討されてい
るが、たとえば2次元圧延理論におけるSimsの式によれ
ば,iスタンドの圧延荷重P(i)は
【0028】
【数1】
【0029】として計算される。ここに、R'はワ-クロ
ールの扁平ロール半径、kf(i)は変形抵抗、Qpは圧下力
関数、Bは板幅である。
【0030】ここで変形抵抗は被圧延材の鋼種(成
分)、温度、圧延速度などによって変わるため、正しい
値をあらかじめ求めておくのは困難であるが、圧延中に
は各スタンドの荷重実績が検出されるので、iスタンド
の入り側板厚h(i-1)、出側板厚h(i)が分かれば、変形抵
抗kfの推定値が下記の式で算出できる。尚、圧下力関数
Qp(i)はワークロール半径、入り側、出側板厚から算出
されることが知られている。
【0031】
【数2】
【0032】また、変形抵抗は美坂などの検討により下
記で記述されることが知られている。
【0033】
【数3】
【0034】但しT(i)はiスタンド被圧延材の温度、
ε、dε/dtはそれぞれ歪み、及び歪み速度であり入り側
板厚、出側板厚、R'、圧延速度から算出できる。また
α、βは歪み、鋼種成分から算出される係数である。こ
こで、温度、鋼種成分に依存する項を f(T(i))=exp(A/T(i)+B) ・・・(9) とおけば、この項に不定な項を集約できる。圧延中に実
績板厚と、圧延速度からε、dε/dtは計算できるのでこ
のf(T(i))を
【0035】
【数4】
【0036】と推定できることになる。
【0037】従って、温度依存などの変動項が推定でき
ることになり、これを用いれば、圧延前の設定計算によ
る各スタンド毎の目標板厚hr(i)を得るための圧延荷重
をPr(i)とすると、Pr(i)は下記のように推定できること
になる。
【0038】
【数5】
【0039】ここで、添え字rの付いた変数は、それぞ
れ前出の記号で目標板厚を得る場合の数値を示す。
【0040】一方、ゲージメータ式(1)の誤差項δ(i)の
算出は上記までに述べた出側板厚h(i)と観測されるロー
ル間隙s(i)、P(i)によって推定値δp(i)が以下のように
決定できる。 δp(i) = h(i) - s(i) - P(i)/M(i)…(12) このとき、設定計算による各スタンド毎の板厚hr(i)を
得るためのロールギャップsr(i)は(12)式で得られたPr
(i)を用いて以下で計算される。 sr(i)=hr(i) - Pr(i)/M(i) - δp(i) …(13)
【0041】ここで、ロックオン時のロール間隙をs0
(i)、圧延荷重をP0(i)とすれば、この状態から変更すべ
き圧延中のロール間隙操作量Δs0(i),荷重操作量ΔP0
(i)は、検出されるs(i),P(i)と上記計算で算出されたs
r(I),Pr(I)との差で記述できる。すなわち ΔP0(i)=P(i)-Pr(i) …(14) Δs0(i)=s(i)-sr(i) …(15) 従って、この ΔP0(i),Δs0(i)を用いてロックオン荷
重、ロックオンロール間隙を変化させて行けば、各スタ
ンドの出側板厚は設定どおりの板厚とすることができ
る。
【0042】ところで、上記のように各スタンドの圧下
変更のみを実施するとスタンド間の体積速度が変動し、
張力変動を生じる可能性がある。これに対しては通常、
ルーパ角と張力を安定させるマイナーのルーパ制御系が
働くものの、ロックオン時の板厚外れが大きい場合など
には、十分に変動を吸収するのは困難である。そこで本
発明では各スタンドの主機速度をスタンド間のマスフロ
ーが一定になるように同時に変更する。このとき、マス
フローが一定であるには各スタンド出側の板速比が各ス
タンド出側の板厚の逆数の比になっていればよい。
【0043】主機速度vr(i)を vr(i)=MRH*ssrh0(i)*ssrhc(i) …(16) とする。ここに、MRHは基準速度、ssrh0(i)は基準速
度MRHに対する各スタンド主機の速度比、ssrhc(i)は
ルーパ制御による速度比変更項である。ssrhc(i)はルー
パ変動時の場合のみ変化する項なので1とみなし、ssrh
0(i)を所定の値にすればよい。
【0044】このとき、圧延中の各スタンドの先進率は
検出される板速と主機速度の比として常時計算すること
も可能である。したがって4スタンド出側で検出される
基準マスフローmf0を用いれば、各スタンドのssrh0(i)
は下記の値に変更すればよいことになる。
【0045】
【数6】 ssrh0(i) = vr(i)/MRH = mf0/{(1+f(i))*hr(i)*MRH} …(17) ここに、fr(i)は先進率で{v(i)/vr(i) -1}で計算され
る。
【0046】このように、ssrh0(i)の値を決定すること
により、各スタンドの速度比は常に理想状態に近い形に
キープされマスフロー変動を極小にすることができる。
【0047】以上の実施の形態において、F1スタンド
の入側板厚は実測されていないが、これらの圧延機の前
に設置される圧延機においてゲージメータ板厚として計
算している。このようなゲージメータ板厚を用いる代わ
りに、入側板厚計を設けて測定してもよい。しかし、F
1スタンド入側板厚は厚いので、ゲージメータ板厚でも
十分な精度を得ることができる。
【0048】なお、以上の実施の形態においては、ロッ
クオンAGCを使用しながらマスフロー板厚制御を行っ
ていたが、ロックオンAGCを使用しないで、マスフロ
ー板厚制御のみで板厚制御を行うこともできる。この場
合には、ロールギャップと主機速度のみを操作して制御
を行うことになる。
【0049】図3に、以上述べたような制御を実現する
ための制御ブロック図の例を示す。図3は、F5スタン
ドの制御を行うものである。図3において図2において
示された構成要素には同じ符号を付して説明を省略す
る。図3において、9は圧下制御装置、10は主機制御
装置である。
【0050】前述のように、基準体積速度演算装置は、
スタンド間板厚計4の出力h4とスタンド間速度計の出力
V4を入力して、基準体積速度を演算する。マスフロー板
厚演算制御装置8は、スタンド間速度計の出力V4の他、
圧延荷重計出力、圧下位置(ロールギャップ)出力等を
受けて、前述のような手順により、ロールギャップ変更
値ΔS5、主機速度変更値ΔV5を求め、それぞれ圧下制御
装置9、主機制御装置10に出力する。ロックオンAG
Cを併用する場合は、この他にロックオン荷重変更値を
求め、圧下制御装置(ロックオンAGC装置を含む)9
に出力する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る発明によれば、各スタンド出口板厚を目標値
に保つことができ、かつ、マスフローバランスも安定に
保つことができる。
【0052】請求項2に係る発明によれば、これに加
え、計算機の負荷を軽くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するためのフローチャート
である。
【図2】本発明の実施の形態の1例において、マスフロ
ーにより板厚を算出する方法を説明するブロック図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態である制御を実現するため
の制御ブロックの例を示す図である。
【符号の説明】
1…圧延機スタンド 2…鋼板 3…ルーパ 4…スタンド間板厚計 5…最終スタンド出側板厚計 6…鋼板速度計 7…基準体積速度演算装置 8…マスフロー板厚演算制御装置 9…圧下制御装置 10…主機制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−305320(JP,A) 特開 平11−319924(JP,A) 特開 平9−323112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延機スタンドからなる連続圧延
    機において、各スタンド間に設置された被圧延材の通過
    速度検出器と、最終スタンドを除く一つまたは複数のス
    タンド出側に設置された板厚検出器と、最終スタンド出
    側に設置された板厚検出器を用い、板厚検出器、板速検
    出器が共に存在するスタンド間の体積速度を算出し、こ
    れを基準体積速度となし、体積速度一定の法則に基づ
    き、基準体積速度と各スタンド間に配置した速度検出器
    から得られる板速度から、各スタンド間の板厚を算出
    し、また同時に得られる最終スタンド出側の板厚を用
    い、圧延中に目標板厚を維持する各スタンドの圧延荷
    重、ロール間隙、主機速度比をオンラインで推定し、各
    スタンドのロール間隙および主機速度比を常時補正して
    目標板厚を実現することを特徴とする連続圧延機におけ
    る板厚制御方法。
  2. 【請求項2】 複数の圧延機スタンドからなる連続圧延
    機において、各スタンド間に設置された被圧延材の通過
    速度検出器と、最終スタンドを除く一つまたは複数のス
    タンド出側に設置された板厚検出器と、最終スタンド出
    側に設置された板厚検出器を用い、板厚検出器、板速検
    出器が共に存在するスタンド間の体積速度を算出し、こ
    れを基準体積速度となし、体積速度一定の法則に基づ
    き、基準体積速度と各スタンド間に配置した速度検出器
    から得られる板速度から、各スタンド間の板厚を算出
    し、また同時に得られる最終スタンド出側の板厚を用
    い、圧延中に目標板厚を維持する各スタンドの圧延荷
    重、ロール間隙、主機速度比をオンラインで推定し、各
    スタンドのロックオン荷重、ロール間隙および主機速度
    比を常時補正して目標板厚を実現することを特徴とする
    連続圧延機における板厚制御方法。
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