JPH082457B2 - タンデムミルの制御方法及び装置 - Google Patents

タンデムミルの制御方法及び装置

Info

Publication number
JPH082457B2
JPH082457B2 JP63057192A JP5719288A JPH082457B2 JP H082457 B2 JPH082457 B2 JP H082457B2 JP 63057192 A JP63057192 A JP 63057192A JP 5719288 A JP5719288 A JP 5719288A JP H082457 B2 JPH082457 B2 JP H082457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distribution
tension
stand
stands
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63057192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01233004A (ja
Inventor
昌史 告野
誠 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP63057192A priority Critical patent/JPH082457B2/ja
Publication of JPH01233004A publication Critical patent/JPH01233004A/ja
Publication of JPH082457B2 publication Critical patent/JPH082457B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、形状及びクラウンの良好な板を得るための
タンデムミルの制御方法及び装置に関する。
(従来の技術) 板を圧延するタンデムミルにおいて、形状及びクラウ
ンの良好な板を得ることは製品の品質の確保及び向上
と、歩留り向上の点から見ても、重要なことである。従
来は、主に冷間圧延において形状制御が、熱間圧延にお
いてクラウン(プロフィル)制御が技術的ターゲットと
されて来たが、いずれもロールベンダ、ロールシフト、
或いは6重式ミル等の機械的な機構を用いてワークロー
ルのプロフィル(ギャップ)を変化させて制御端とする
か、又はスタンド間ルーパ、主機電動機の速度制御によ
りスタンド間張力を変化させて形状・クラウンの操作端
にするか、の2通りに大別することができる。この内、
ロールベンダ等を操作端とする方法は、例えばベンダ圧
に機械的限界があり、さらに、その機構上の制約から作
業側及び駆動側で対称なプロフィルを付与することしか
できない等の種々の問題点がある。
また、スタンド間張力を操作端とする方法は、張力の
高低によりロールバイト内の圧延荷重分布が変化し、そ
れによって、スタンド出側の板プロフィルが変化するこ
とを利用するが、従来のスタンド間ルーパに付設された
張力検出装置(通常はロードセル)では、平均張力しか
検出することができないため、板の幅方向に発生する張
力分布の効果を制御に取入れることは不可能で、そのた
め精度も十分ではなかった。
そこで、近年、板に発生する幅方向の張力分布パター
ンに注目し、平均張力ではなく張力分布を用いて制御
し、所定の出側板プロフィルを得る方法が種々試みられ
ている。タンデムミルで板を圧延する場合、スタンド間
張力水準、板プロフィル、圧延中のロールプロフィル等
に応じて、ロールバイト近傍に、板の幅方向に不均一な
張力分布が発生し、圧延状態の刻々の変化に対応して、
張力分布も変化する。さらに、張力分布に影響を及ぼす
要素として、板の長手方向、幅方向の材料強度(一般
に、降伏応力と考えて良い)の分布が、特に熱間圧延の
場合、無視できないが、これは温度分布により大きく影
響を受ける。しかし、従来は温度分布を考慮するにして
も形状検出器の補正に用いる程度で、張力分布制御(TD
C)の重要な要素としては考慮していないため、張力分
布制御の精度に外乱を与え、例えば板厚が異なるために
温度分布に差を生じ、そのために張力分布が変化する場
合などには、十分精度良く対応することができないとい
う事態を生じることがあった。
(発明が解決しようとする課題) 板の温度分布が張力分布に与える影響は、材料の強度
分布に起因する項と、線膨張率分布に起因する項とに区
分することができる。各々の効果を別々に見積もること
によって、張力分布の変化を精度良く予測することがで
きる。しかし、従来の制御方法では温度分布の効果を考
慮しないものが多く、たとえ温度分布を考慮したとして
も形状検出器の補正に用いる程度であった。つまり、温
度分布の効果を線膨張率による伸びひずみの差として考
慮し、張力分布が変化することを制御に取入れているの
みなので、張力分布制御の精度としては、十分ではなか
った。これは、換言すれば、スタンド間の張力分布は、
ロールバイト直近の張力不均一部を通して、ロールバイ
ト内の圧延状態を変化させるという周知の効果を無視し
ていることになるので、特に熱間圧延の仕上スタンド
(後段)での圧延のように、材料温度が低く、しかも温
度の変化に対して材料強度の変化が敏感な状態では、大
きな誤差の要因となり、十分な制御精度を実現すること
ができなくなる。
このように、板の温度分布の効果が、従来の制御にお
いては十分適切には取入れられていないため、精密なク
ラウン及び形状制御を行うには不十分な点が多いので、
良好なクラウン・形状の製品を得ることは困難であると
いう問題点があった。
本発明は、板の温度分布の形状・クラウンに与える効
果を十分適切に取入れることにより、良好な板プロフィ
ル、特に幅方向端部を除いた領域を対象として良好な板
プロフィルを有する製品を得ることのできるタンデムミ
ルの制御方法及び装置を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明は、第1のスタンド
とそれに続く第2のスタンドとの間における板の幅方向
温度分布に基づき板の幅方向線膨張率分布を求め、この
幅方向線膨張率分布に基づき幅方向ひずみ分布を求め、
この幅方向ひずみ分布と前記両スタンド間で検出したス
タンド間張力に対し幅方向温度分布に基づく補正を加え
てスタンド間張力分布を求め、上位計算機から出力され
るロールの初期クラウンと第2のスタンドで検出した圧
延荷重及びベンダ荷重とに基づき圧延中のロールプロフ
ィルを求め、このロールプロフィルとスタンド間張力分
布とに基づいてロールバイト入側直近の張力分布パター
ンを求め、幅方向温度分布と上位計算機から出力される
板材の変形抵抗とに基づき両スタンド間の降伏応力分布
を求め、張力分布パターンを降伏応力分布で除して無次
元化張力分布パターンを求め、この無次元化張力分布パ
ターンと圧下率分布との相関関係に基づき圧下率分布を
求め、上位計算機から出力された第2のスタンドの入側
板厚分布に圧下率分布の補数を乗じて出側板厚分布を求
め、この出側板厚分布とその目標値との偏差をすべて零
とするようにスタンド間の張力分布を制御することを特
徴とするタンデムミルの制御方法を提案するものであ
る。
また、本発明は上記制御方法において、スタンド間の
張力分布を制御することに代えて、第2のスタンドのベ
ンダ圧分布を制御することを特徴とするタンデムミルの
制御方法を提案するものである。
さらに本発明は、第1のスタンドとそれに続く第2の
スタンドとの間における板の幅方向温度分布に基づき板
の幅方向線膨張率分布を演算する第1の演算手段と、幅
方向線膨張率分布に基づき幅方向ひずみ分布を演算する
第2の演算手段と、幅方向ひずみ分布と両スタンド間で
検出したスタンド間張力に対し幅方向温度分布に基づく
補正を加えてスタンド間張力分布を演算する第3の演算
手段と、上位計算機から出力されるロールの初期クラウ
ンと第2のスタンドで検出した圧延荷重及びベンダ荷重
とに基づき圧延中のロールプロフィルを演算する第4の
演算手段と、ロールプロフィルとスタンド間張力分布と
に基づいてロールバイト入側直近の張力分布パターンを
演算する第5の演算手段と、幅方向温度分布と上位計算
機から出力される板材の変形抵抗とに基づき両スタンド
間の降伏応力分布を演算する第6の演算手段と、張力分
布パターンを降伏応力分布で除して無次元化張力分布パ
ターンを演算する第7の演算手段と、無次元化張力分布
パターンと圧下率分布との相関関係に基づき圧下率分布
を演算する第8の演算手段と、上位計算機から出力され
た第2のスタンドの入側板厚分布に圧下率分布の補数を
乗じて出側板厚分布を演算する第9の演算手段と、出側
板厚分布とその目標値との偏差をすべて零とするように
スタンド間の張力分布を制御する張力分布制御手段とを
備えたことを特徴とするタンデムミルの制御装置を提案
するものである。
さらにまた、本発明は、上記制御装置において、張力
分布制御手段に代えて、出側板厚分布とその目標値との
偏差をすべて零とするように第2のスタンドのベンダ圧
分布を制御するベンダ圧分布制御手段を備えたことを特
徴とするタンデムミルの制御装置を提案するものであ
る。
(発明の原理) 板の圧延においてロールの初期クラウン、入出側板プ
ロフィル、圧延中の板の変形抵抗に応じて、板幅方向に
圧延圧力の差が生じ、これにベンダの作用が相乗して、
圧延中のロールプロフィルが刻々と変化する。この圧延
中のロールプロフィル(第3図(a))とロールから遠
方の位置における板幅方向の張力分布(第3図(b))
に応じてロール入側直近に張力分布の板幅方向の不均一
が生じる。この不均一張力分布(張力分布パターン)を
変化させることにより、板幅方向の圧延圧力分布を変化
させ、それにより、出側の板プロフィルを連続的に制御
することが可能となる。
ロール入側直近の張力分布パターンを変化させるの
は、圧延中のロールプロフィルをベンダ、或いはVCロー
ルのような機械的手段を用いて直接的に変化させるか、
ロール入側から遠方の位置において、板幅方向の張力分
布を、例えば、ロールの長手方向にいくつかの小ロール
に分割された分割ルーパ等の張力分布制御手段を用いて
変化させるかによって可能となる。このことを図を用い
て模式的に説明する。
通常、板は幅方向に見て第3図(c)に示すように両
板端部で大きな低下傾向を示す温度分布T(z)を生じ
る。ここで、zは板の幅方向位置を表し、通常、無次元
化して、幅方向中央位置をz=0で表し、z=1.0でオ
ペレータ側板端部を、またz=−1.0でドライブ板端部
を表す。この温度分布は板厚、パススケジュール等によ
って影響を受けるが、一般に板厚が薄い程、端部の温度
低下が大きい。この温度分布T(z)に依存して、板の
幅方向の線膨張率分布α(z)が求められる。線膨張率
αは圧延材の材種と温度の関数であると見なすことがで
きる。鉄鋼の熱間圧延の場合、変態点より高い温度で
は、温度が高い程、線膨張率αは大きく、変態点近くの
温度域では単調増加でなくなる。今、スタンド間の板の
温度が全域で変態点以上である時、スタンド間に幅方向
に一様な張力sが発生すると仮定すると、sは、線膨
張率分布α(z)により不均一なひずみ分布εd(z)
を生じる。今、平均ひずみをとすると、 である。ここで、Eはヤング率(温度依存性は無視でき
ると仮定する)、lsはスタンド間距離、は張力が働
かない場合の板の長さ(スタンド間長さに対応する無張
力時の板長)である。ひずみ分布εd(z)及びスタン
ド間張力分布ts(z)は次式で示される。
s(z)=E・εd(z) ……(3) (2)式の分母中のα(T(z))は、線膨張係数αが
温度分布T(z)の関数であることを示している。ここ
で幅方向温度分布を考慮せず、また線膨張係数の温度依
存性を考慮しなければ、(2)式の分母は温度による長
さ変化の様子を示す周知の形の(1+α・T)とな
る。それに対して(2)式の分母は、温度による長さ変
化の様子を示す周知の式に、線膨張係数自体の温度依存
性、および温度そのものの幅方向位置による変化すなわ
ち幅方向温度分布を付加し、より厳密な理論としたもの
である。
ここで用いられるひずみεは自然ひずみであって、基
本的には、 ε=ln(ls/) …(2)′ である。この式で表されるひずみは周知であり、(2)
式は括弧の中の分母(板の長さ)に、上述の通り、温
度による線膨張、線膨張係数自体の温度依存性、および
板の幅方向温度分布を加味したものである。
(2)式において、分母が分子lsの値に近付くほ
ど、ひずみεd(z)はゼロに近付く。つまり、温度T
(z)が高く、が大きいほど、分母(板の長さ)はス
タンド間距離lsに近付く。このことは、温度T(z)
が高くなるほどεd(z)の値が小さくなり、ひずみが
緩和されることを意味する。
また、降伏応力σyは材種、温度、加工履歴等の関数
である。ここでは前スタンドFi-1の出側の変形抵抗km
i-1(T)に基づき、降伏応力分布σy(z)(第3図
(d))を求めることにする。一般に変形抵抗は、温度
Tに対し指数関数的な減少関数形で表現され、既に種々
の式が提案されているが、例えば のようである。ここで、εはひずみ、はひずみ速度、
n,mは指数、A,Bは定数である。従って、幅方向の温度分
布T(z)から σy(z)kmi-1(T(z)) ……(5) と近似でき、端部での温度降下により、σy(z)は端
部で高く、中央部で低い形状を呈する(第3図
(d))。
さて、ロールバイトの入側直近には、スタンド間張力
分布ts(z)(第3図(b))とロールプロフィルCr
(z)(第3図(a))の効果を重ね合せた形の張力分
布パターンtd(z)(第3図(e))が生じる。この
張力分布パターンtd(z)は、ロールバイト内の圧延
圧力分布の境界条件となるため、板のプロフィル制御に
有効である。つまり、今、バイト内の単位幅当りの圧延
圧力をP(z)とすると、 と表現される。kmi(z)はFiスタンド圧延における平
均変形抵抗、Ld(z)は、接触弧長分布、Qp(z)は
圧下力関数分布である。P(z)を幅方向に幅拡りも含
めて積分すると圧延荷重Pに等しくなる。また、▲td b
▼(z)、▲td f▼(z)は入出側張力分布パターン、
▲σb y▼(z)、▲σf y▼(z)は入出側降伏応力分布
であり、今、出側張力分布パターン▲td f▼(z)は、
恒等的に0の状態を考える。従って、 (6)式は次のように書き直すことができる。
ここで、C(z)は、適当な係数関数である。(7)式
において、括弧中の分子である張力項の値は1以下であ
り、通常0.1〜0.2程度である。この張力項の値が増加す
ると、幅方向位置zにおける単位幅当たり圧延圧力すな
わち圧延荷重P(z)は減少する。この荷重P(z)の
減少により、ロールの弾性変形量が小さくなる。すなわ
ち、ロール表面に生じる局部的な偏平変形は小さくな
り、また、ロールのバレル全体にわたるたわみ量も減少
する。
幅方向位置全体における平均値としての偏平量やたわ
み量は通常、計算されている通りであるが、実際には幅
方向位置zによって局所局所でたわみおよび偏平量は異
なる値をとりうる。そこで各幅方向位置z毎のたわみ量
および偏平量を計算することができる。かくして(7)
式から、 が増加するとP(z)が減少し、従って幅方向位置zに
おけるロールの偏平変化UF(z)および、たわみ変位
B(z)が局部的に(幅方向位置zによって)減少
し、圧下率分布rd(z)(第3図(g))が増加する
ような場合、それを明瞭に計算することができる。入側
張力分布のみを考える場合は、▲td b▼(z)=t
d(z)、▲σb y▼(z)=σy(z)であるので、張力
分布パターンtd(z)を降伏応力分布σy(z)で除し
た無次元化張力分布パターン(第3図(f)) が大きい位置Zで、圧下率分布rd(z)が増加する。
ただし、板端部近傍においては板の幅方向流れのため、
変形が3次元的になるため、圧下率分布rd(z)と張
力分布パターンtd(z)の関係は一意的でなく複雑で
あるので、別途、数式化する必要がある。板端部という
のは、例えば1000mm幅の板で幅方向の端縁から中心部に
向かって30mm程度の領域のことをいうが、この領域はエ
ッジドロップ領域とも称してその挙動は複雑すぎ、業界
でも未だ定式化されていない実状である。従って本発明
は、そのようなエッジドロップ領域を除く幅方向領域を
適用対象とした板プロフィル制御を目的とする。
いずれにせよ、薄板、広幅板程、板端部の3次元変形
域の割合は小さいが、板幅の大部分の領域で以上の相関
が成立するので、無次元化張力分布パターンλd(z)
を変化させて圧下率分布rd(z)を制御し、入側板厚
分布Hi(z)に対し、 hi(z)=Hi(z)・(1−rd(z)) ……(8) を用いて、出側板厚分布hi(z)を制御することがで
きる。従って、出側板厚分布hi(z)が目標値▲haim
i▼(z)に一致するように、スタンド間の張力分布ts
(z)を変更すれば、板の全長にわたって、所定の板プ
ロフィルを有する製品を連続的に得ることが可能とな
る。
(作用) 以上の原理に従って実現される本発明によるタンデム
ミルの制御方法においては、i番目に位置するンドFi
の出側で圧延板の幅方向温度分布を検出する温度検出器
の検出値Tm(z)と、スタンドFiの圧延荷重P、ベン
ダ荷重PBにより、直前のスタンドFi-1とスタンドFi
間のスタンド間温度分布T(z)を演算し、これに基づ
いて板の線膨張率分布α(z)を求め、α(z)及びT
(z)から幅方向のひずみ分布εd(z)を求める。ひ
ずみεd(z)を用いて、別途、検出したスタンド間張
sに対し、温度分布T(z)に基づく補正を加え
て、スタンド間の張力分布ts(z)を求める。
一方、上位計算機から出力されたロールの初期クラウ
ンCr0(z)と、圧延荷重P及びベンダ荷重PBに基づき
圧延中のロールプロフィルCr(z)を求め、このロール
プロフィルCr(z)と、張力分布ts(z)とからロー
ルバイト入側直近の張力分布パターンtd(z)を求め
る。
また、別途、温度分布T(z)と、上位計算機から出
力された変形抵抗kmi-1(T)とに基づき、スタンド間
の降伏応力分布σy(z)を求め、張力分布パターンtd
(z)を降伏応力分布σy(z)で除算し無次元化張力
分布パターンλd(z)を求める。この無次元化張力分
布パターンλd(z)と圧下率分布rd(z)との相関関
係に基づいて圧下率分布λd(z)を求める。
一方、上位計算機から出力されたスタンドFiの入側
板厚分布Hi(z)に圧下率分布の補数(1−r
d(z))を乗じて、出側板厚分布hi(z)を求め、こ
れを上位計算機から与えられる出側板厚分布目標値▲h
aim i▼(z)と比較し、その偏差Δh(z)を求める。
この偏差Δh(z)に基づき、スタンドFi-1-Fi間に設
置された幅方向張力分布制御手段にスタンド間張力分布
s(z)の基準tREF(z)を、スタンドFiに設けら
れたベンダ圧設定器に、ベンダ圧基準▲PREF B▼を、偏
差Δh(z)が幅全体にわたって零となるように演算し
て出力する。
以上の制御方法によれば、温度分布T(z)の張力分
布パターンtd(z)に与える効果を適切に考慮して板
の形状、クラウン制御を行うので、良好なプロフィルの
製品を得ることができる。
また、本発明によるタンデムミルの制御装置において
は、スタンドFiの出側で圧延板の幅方向温度分布を検
出する温度検出器TMの検出値Tm(z)とスタンドFi
圧延荷重P、ベンダ荷重PBにより、直前のスタンドF
i-1とスタンドFi間のスタンド間温度分布T(z)を温
度分布演算器によって求め、これに基づいて板の線膨張
係数分布α(z)を線膨張率分布演算器によって求め、
α(z)及びT(z)から幅方向のひずみ分布ε
d(z)をひずみ分布演算器によって求める。このひず
み分布εd(z)を用いて、別途、検出したスタンド間
張力sに対し、温度分布T(z)に基づく補正を加え
てスタンド間の張力分布ts(z)をスタンド間張力演
算器によって求める。
一方、上位計算機から出力されたロールの初期クラウ
ンCr0(z)と、圧延荷重P及びベンダ荷重PBに基づき
圧延中のロールプロフィルCr(z)をロールプロフィル
演算器によって求め、このロールプロフィルCr(z)と
張力分布ts(z)とからロールバイト入側直近の張力
分布パターンtd(z)を張力分布演算器によって求め
る。
また、別途、温度分布T(z)と、上位計算機から出
力された変形抵抗kmi-1(T)に基づき、スタンド間の
降伏応力分布σy(z)を降伏応力分布演算器によって
求め、除算器により張力分布パターンtd(z)を降伏
応力分布σy(z)で除算し無次元化張力分布パターン
λd(z)を得る。無次元化張力分布パターンλd(z)
と圧下率分布rd(z)との相関関係に基づき圧下率分
布rd(z)を圧下率分布演算器によって求める。
一方、上位計算機から出力されたスタンドFiの入側
板厚分布Hi(z)に圧下率分布の補数(1−r
d(z))を乗算器によって乗じて出側板厚分布h
i(z)を求め、これを上位計算機から与えられる出側
板厚分布目標値▲haim i▼(z)と比較し、その偏差Δ
h(z)を求める。この偏差Δh(z)に基づき、スタ
ンドFi-1-Fi間に設置された幅方向張力分布制御手段
に、スタンド間張力分布ts(z)の基準tREF(z)
を、偏差Δh(z)が幅全体にわたって零となるように
張力分布制御装置によって演算して出力する。
以上の制御装置によれば、温度分布T(z)の張力分
布パターンtd(z)に与える効果を適切に考慮して板
の形状・クラウン制御を行うので、良好なプロフィルの
製品を得ることができる。
(実施例) 第1図に本発明によるタンデムミルの制御装置を示
す。この実施例は、任意のスタンドFiとその前段に位
置するスタンドFi-1を例示し、スタンド間の幅方向張
力分布制御手段として分割ルーパDLiを備えている場合
について示したものである。スタンドFiの出側に幅方
向に複数台設置された温度計4の各出力に基づき温度検
出器TMにより板2の幅方向の温度分布検出値Tm(z)
を求める。ロードセル5によりスタンドFiの圧延荷重
P及びベンダ荷重PBを検出する。このようにして検出
された温度分布検出値Tm(z)、圧延荷重P、及びベ
ンダ荷重PBに基づいて、スタンドFi-1及びFi間の板
2の温度分布をスタンド間温度分布T(z)として温度
分布演算器6によって求める。この温度分布T(z)に
基づき線膨張率演算器7により線膨張率分布α(z)を
求める。さらに、線膨張率分布α(z)と温度分布T
(z)に基づきひずみ分布εd(z)をひずみ分布演算
器8によって求め、このひずみ分布εd(z)、及び分
割ルーパLPiに付設されたロードセル19からの張力検出
sに基づき、スタンド間張力分布ts(z)をスタン
ド間張力演算器9によって求める。
一方、上位計算機10から出力されたロールの初期クラ
ウンCr0(z)及び圧延荷重P及びベンダ荷重PBに基づ
きロールプロフィル演算器11により、圧延中のロールプ
ロフィルCr(z)を求め、このロールプロフィルCr
(z)とスタンド間張力演算器9によって求められたス
タンド間張力分布ts(z)とに基づき、張力分布演算
器12によってロールバイト入側直近の張力分布パターン
d(z)を求める。
また、上位計算機10からのスタンドFi-1の平均変形
抵抗kmi-1(T)と温度分布T(z)に基づき、降伏応
力分布σy(z)を降伏応力演算器13によって求め、除
算器14により張力分布パターンtd(z)を降伏応力分
布σy(z)で除算して無次元化張力分布パターンλ
d(z)を求める。この無次元化張力分布パターンλ
d(z)と圧下率分布rd(z)との相関関係に基づき、
圧下率分布演算器15により、圧下率分布rd(z)を求
め、その補数(1−rd(z))を、上位計算機10から
出力された入側板厚分布Hi(z)と乗算器16により乗
算し、出側板厚分布hi(z)を求める。
上位計算機10から出力された出側板厚分布目標値▲h
aim i▼(z)と出側板厚分布hi(z)を比較し、その
偏差Δh(z)を幅全体にわたって零とするように、張
力分布制御装置17により張力分布基準tREF(z)を求
め、この張力分布基準に従い位置制御装置(APC)18を
介して、分割ルーパDLiの各分割ルーパロール位置を制
御する。これにより、出側板厚分布hi(z)がその目
標値▲haim i▼(z)と一致し、温度分布T(z)の効
果を適切に考慮した形状・クラウン制御が行われ、良好
なプロフィルの製品が得られる。
本実施例においては、板2の幅方向温度分布T(z)
を温度計4の実測値から求めたが、それに代わり、前パ
スすなわちスタンドFi-1の入出側板厚分布を上位計算
機に記憶させ、それに基づき塑性加工発熱分布θ
p(z)を演算ににより求めそれに基づき温度分布T
(z)を演算によって求めることも可能である。
さらに、本実施例では張力分布パターンtd(z)の
制御を、スタンド間に設置した分割ルーパDLi等の張力
分布制御手段により行う例を示したが、既述のように張
力分布パターンtd(z)を変化させる因子にはスタン
ド間張力分布ts(z)のほかに、ロールプロフィルCr
(z)自体がある。従って、操作端としてベンダ荷重P
B及び、VCロールの場合にはVCロール圧(油圧)等を用
いることも当然可能である。
そのような場合の実施例を、第2図に示す。この実施
例においては、第1図の分割ルーパDLiの代りに通常型
すなわわち非分割型のルーパLPiが設けられている。ま
た、第1図の張力分布制御装置17及び位置制御装置18の
代りに、ベンダ圧制御装置21及びベンダ圧設定器22が設
けられている。他の構成部分は第1図の装置と変わりが
ない。
ベンダ圧制御装置21は、出側板厚分布hi(z)と出
側板厚分布目標値▲haim i▼(z)との偏差Δh(z)
に基づき、それを零とするような、ベンダ圧基準▲P
REF B▼を出力し、このベンダ圧基準に従いベンダ圧設定
器22を介してベンダ圧制御を行う。この実施例によって
も出側板厚分布hi(z)が、その目標値▲haim i
(z)と一致し、温度分布T(z)の効果を適切に考慮
した形状・クラウン制御が行われ、良好なプロフィルの
製品が得られる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、スタンド間の材料の温度分布を適切
に考慮して張力分布を制御することにより、良好な板プ
ロフィルの製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるタンデムミルの制御装置の第1の
実施例を示すブロック図、第2図は本発明によるタンデ
ムミルの制御装置の第2の実施例を示すブロック図、第
3図(a)〜(g)は本発明の原理を説明するための模
式図である。 Fi-1,Fi……スタンド、DLi……分割ルーパ、LPi……ル
ーパ、4……温度計、5……ロードセル、6……温度分
布演算器、7……線膨張率分布演算器、8……ひずみ分
布演算器、9……スタンド間張力演算器、10……上位計
算機、11……ロールプロフィル演算器、12……張力分布
演算器、13……降伏応力分布演算器、14……除算器、15
……圧下率分布演算器、16……乗算器、17……張力分布
制御装置、18……位置制御装置(APC)、19……ロード
セル、21……ベンダ圧制御装置、22……ベンダ圧設定
器、TM……温度検出器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のスタンドとそれに続く第2のスタン
    ドとの間における板の幅方向温度分布に基づき板の幅方
    向線膨張率分布を求め、この幅方向線膨張率分布に基づ
    き幅方向ひずみ分布を求め、この幅方向ひずみ分布と前
    記両スタンド間で検出したスタンド間張力に対し前記幅
    方向温度分布に基づく補正を加えてスタンド間張力分布
    を求め、上位計算機から出力されるロールの初期クラウ
    ンと第2のスタンドで検出した圧延荷重及びベンダ荷重
    とに基づき圧延中のロールプロフィルを求め、このロー
    ルプロフィルと前記スタンド間張力分布とに基づいてロ
    ールバイト入側直近の張力分布パターンを求め、前記幅
    方向温度分布と前記上位計算機から出力される板材の変
    形抵抗とに基づき前記両スタンド間の降伏応力分布を求
    め、前記張力分布パターンを前記降伏応力分布で除して
    無次元化張力分布パターンを求め、この無次元化張力分
    布パターンと圧下率分布との相関関係に基づき圧下率分
    布を求め、前記上位計算機から出力された前記第2のス
    タンドの入側板厚分布に前記圧下率分布の補数を乗じて
    出側板厚分布を求め、この出側板厚分布とその目標値と
    の偏差をすべて零とするように前記スタンド間の張力分
    布を制御することを特徴とするタンデムミルの制御方
    法。
  2. 【請求項2】スタンド間の張力分布を制御することに代
    えて、第2のスタンドのベンダ圧分布を制御することを
    特徴とする請求項1記載のタンデムミルの制御方法。
  3. 【請求項3】第1のスタンドとそれに続く第2のスタン
    ドとの間における板の幅方向温度分布に基づき板の幅方
    向線膨張率分布を演算する第1の演算手段と、前記幅方
    向線膨張率分布に基づき幅方向ひずみ分布を演算する第
    2の演算手段と、前記幅方向ひずみ分布と前記両スタン
    ド間で検出したスタンド間張力に対し前記幅方向温度分
    布に基づく補正を加えてスタンド間張力分布を演算する
    第3の演算手段と、上位計算機から出力されるロールの
    初期クラウンと第2のスタンドで検出した圧延荷重及び
    ベンダ荷重とに基づき圧延中のロールプロフィルを演算
    する第4の演算手段と、前記ロールプロフィルと前記ス
    タンド間張力分布とに基づいてロールバイト入側直近の
    張力分布パターンを演算する第5の演算手段と、前記幅
    方向温度分布と前記上位計算機から出力される板材の変
    形抵抗とに基づき前記両スタンド間の降伏応力分布を演
    算する第6の演算手段と、前記張力分布パターンを前記
    降伏応力分布で除して無次元化張力分布パターンを演算
    する第7の演算手段と、前記無次元化張力分布パターン
    と圧下率分布との相関関係に基づき圧下率分布を演算す
    る第8の演算手段と、前記上位計算機から出力された前
    記第2のスタンドの入側板厚分布に前記圧下率分布の補
    数を乗じて出側板厚分布を演算する第9の演算手段と、
    前記出側板厚分布とその目標値との偏差をすべて零とす
    るように前記スタンド間の張力分布を制御する張力分布
    制御手段とを備えたことを特徴とするタンデムミルの制
    御装置。
  4. 【請求項4】張力分布制御手段に代えて、出側板厚分布
    とその目標値との偏差をすべて零とするように第2のス
    タンドのベンダ圧分布を制御するベンダ圧分布制御手段
    を備えたことを特徴とする請求項3記載のタンデムミル
    の制御装置。
JP63057192A 1988-03-10 1988-03-10 タンデムミルの制御方法及び装置 Expired - Lifetime JPH082457B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63057192A JPH082457B2 (ja) 1988-03-10 1988-03-10 タンデムミルの制御方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63057192A JPH082457B2 (ja) 1988-03-10 1988-03-10 タンデムミルの制御方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01233004A JPH01233004A (ja) 1989-09-18
JPH082457B2 true JPH082457B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=13048620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63057192A Expired - Lifetime JPH082457B2 (ja) 1988-03-10 1988-03-10 タンデムミルの制御方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH082457B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5787746A (en) * 1994-07-25 1998-08-04 Alcan Aluminum Corporation Multi-stand hot rolling mill tension and strip temperature multivariable controller
US5609053A (en) * 1994-08-22 1997-03-11 Alcan Aluminum Corporation Constant reduction multi-stand hot rolling mill set-up method
JP5587825B2 (ja) * 2011-05-11 2014-09-10 株式会社日立製作所 熱間圧延機の張力制御装置および制御方法
JP6074096B1 (ja) * 2016-06-02 2017-02-01 Primetals Technologies Japan株式会社 熱間仕上タンデム圧延機の板プロフィル制御方法および熱間仕上タンデム圧延機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01233004A (ja) 1989-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4267609B2 (ja) 金属板材の圧延方法および圧延装置
JPH082457B2 (ja) タンデムミルの制御方法及び装置
JP2002126813A (ja) 板圧延における圧下レベリング設定方法
JPH06244B2 (ja) 板材の形状制御装置
KR0148612B1 (ko) 쌍교차 압연기의 가역압연 제어방법
JP4214099B2 (ja) 金属板材の圧延方法および圧延装置
JP2968647B2 (ja) 熱間圧延における板幅制御法
JPH1110215A (ja) 熱間圧延材のウエッジ制御方法
JPH0724849B2 (ja) 板圧延における形状制御方法
JP2002336906A (ja) 圧延機の制御方法および装置
JP3767832B2 (ja) 熱間圧延における板厚制御方法
JP2002210512A (ja) 板圧延における圧下位置設定方法
JP2550267B2 (ja) 厚板圧延におけるキャンバー制御方法
KR100832967B1 (ko) 후강판 압연시의 사행현상 예측 및 방지방법
JP2581139B2 (ja) 板材の圧延方法及びそれの圧延装置
JP3491602B2 (ja) 連続圧延機における板厚制御方法
JP2993414B2 (ja) 熱間圧延における板プロフィル制御方法
JPH048122B2 (ja)
JPH05329520A (ja) 圧延機の制御方法および制御装置
JPH0683853B2 (ja) 板圧延における形状制御方法
KR100832399B1 (ko) 루퍼 하중차를 이용한 열연판 사행 제어방법
JPH0698366B2 (ja) 板材の形状制御方法
JP3490305B2 (ja) 圧延機の板厚制御装置
JP3467559B2 (ja) 熱間連続圧延における板幅制御方法
JP3350294B2 (ja) タンデムミルの制御方法および制御装置