JP3490483B2 - Pzt薄膜の作製方法 - Google Patents
Pzt薄膜の作製方法Info
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Description
るPZT薄膜の作製方法に関する。
(Zr,Ti)O3(以下、PZTという。)は、次の
ような特徴をもっている。
1000以上)を有している。PZTの比誘電率は、誘
電体材料として現在用いられているSiO2(ε=3.
8)やSi3N4(ε=7)の比誘電率よりも非常に大き
く、これをICメモリ−キャパシタとして利用できれ
ば、デバイスの面積を大幅に縮小できる可能性がある。
このことは、特に、次世代デバイス(例えば64Mビッ
ト〜1GビットのDRAM)製造のために必要な高密度
化及び高集積化技術と関連して非常に重要である。
r=20μC/cm2以上)を有している。強誘電体は
自発分極を有し、かつこの自発分極が外部電界によって
反転可能なヒステリシス特性を持つ。つまり、外部電界
E=0での正、反転の残留分極を利用して不揮発性RA
Mとしての応用が考えられている。
スパッタリング法、CVD法、レ−ザ−アブレ−ション
法等が報告されている。これらの成膜方法のうち、量産
化の観点から検討すると、スパッタリング法が簡易的で
有望である。そして、スパッタリング法で成膜したまま
の状態でPZT薄膜をペロブスカイト構造に結晶化する
ためには、高基板温度(例えばPt/Ti下地金属上で
600℃以上)にすることが必要であり、また、化学量
論組成よりも過剰のPb量を膜堆積中に供給することが
必要であることが分かってきた。このことは、本願出願
人の出願に係る特願平4−281156号及び特願平5
−78588号に記載され、また、平田他の論文(Jpn.
J. Appl. Phys. Vol.31(1992) pp.3021-3024)、及び長
谷他の論文(第10回強誘電体応用会議予稿集 pp9-1
0、1993)にも記載されている。
グルタ−ゲットスパッタリング法では、Pb過剰な焼結
体タ−ゲット(Pby(Zr0.5,Ti0.5)O3、y=3
〜5)を用いており、マルチタ−ゲットスパッタリング
法では、化学量論組成のPZT焼結体タ−ゲット(Pb
1(Zr0.5,Ti0.5)O3)とPbOタ−ゲットとを併
用している。
膜方法においては次のような問題がある。シングルター
ゲット法においてもマルチターゲット法においても、共
通していることは、スパッタリング法で成膜したままの
状態でペロブスカイト構造のPZT薄膜を作製するため
には、化学量論組成よりかなり過剰なPbを膜堆積中に
供給しなければならないことである。また、従来方法で
は、成膜後は直ちに基板温度を自然冷却するようにして
いる。このような従来方法で作製されたPZT薄膜は、
その表面付近にPb過剰の領域が存在することが明らか
となった。
作製されたPZT薄膜の深さ方向の原子濃度分布を示す
グラフである。横軸が表面からの深さ、縦軸が各元素の
原子濃度(相対感度)を表している。このグラフから分
かるように、PZT薄膜の表面から20nm程度の深さ
までは、Pbが過剰の領域が形成されている。20nm
よりも深くなると、ほぼ本来の化学量論組成になってい
る。PZT薄膜の比誘電率と残留分極は、膜中のPb量
に大きく影響を受ける。すなわち、ほぼ化学量論組成の
Pb量になっているときには、比誘電率及び残留分極と
も良好な特性が得られるが、Pbが過剰になると、その
特性が大きく劣化してしまう。
価するためのサンプル構造の模式図である。Ptの下部
電極10の上にPZT薄膜12を堆積し、その上にAu
の上部電極14を形成してある。電気特性を測定するに
は、二つのプロ−ブ針20、22を上部電極14と下部
電極10に接触させる。PZT薄膜12は、表面付近の
Pb過剰の領域16と、その下のほぼ化学量論組成の領
域18とからなっている。Pb過剰な領域16は、低比
誘電率、低残留分極の層である。Pb過剰領域16と化
学量論組成領域18とが直列接続していると考えると、
PZT薄膜12は容量の直列接続の構造となる。この場
合、容量の小さい(比誘電率の低い)Pb過剰領域16
に大きく影響を受けて、PZT薄膜全体の容量が劣化し
てしまう。特に、PZT膜が100nm程度に薄くなる
と、Pb過剰領域16(厚さが約20nm)の影響を大
きく受け、特性が非常に劣化する。このことは、高集積
度のデバイスに実際に利用する場合に大きな問題とな
る。
スパッタリング法による従来のPZT薄膜作製方法で
は、成膜したままでペロブスカイト構造のPZT薄膜を
得るためには、高い基板温度が必要であった。そして、
高基板温度ではPbの再蒸発が激しいために膜中のPb
量が化学量論組成より不足し、これを防ぐために化学量
論組成より過剰のPbを膜堆積中に供給する必要があっ
た。また、膜堆積後には直ちに基板を冷却している。こ
れらの理由により、PZT膜表面近傍(膜表面から約2
0nmの深さまで)にPb過剰な領域が形成されてしま
う問題がある。
ブスカイト構造となるようにPZT薄膜を形成する方法
において、PZT薄膜の表面近傍からPb過剰領域をな
くすことにある。本発明の別の目的は、膜中からの酸素
の脱離を防ぎながらPb過剰領域をなくすことにある。
本発明のさらに別の目的は、PZT薄膜の表面近傍から
Pb過剰領域をなくすことによって所望の膜厚を精度良
く得ることにある。
面付近のPb過剰部分をなくすには、大きく分けて、次
の二つの方法を用いることができる。第1の方法は、P
b過剰の表面部分をエッチングによって除去するもので
ある。第2の方法は、膜堆積後にこの薄膜を高温に保持
して表面付近から過剰のPbを脱離させるものである。
よりも厚い膜厚となるようにスパッタリング法を用いて
400℃以上の基板温度でPZT薄膜を堆積させる第1
段階と、このPZT薄膜の表面をエッチングして前記最
終的に必要とする膜厚を得る第2段階とを実施してい
る。PZT薄膜を堆積させる段階で基板温度を400℃
以上にするのは、成膜したままでペロブスカイト構造の
PZT薄膜を得るためである。ただし、成膜したままで
ペロブスカイト構造のPZT薄膜を得るための基板温度
は、下地の状態に依存する。すなわち、基板温度が40
0℃から600℃の範囲では、ペロブスカイト構造の下
地を用いたときだけ、その上に、成膜したままでペロブ
スカイト構造のPZT薄膜を得ることができる。そし
て、基板温度を600℃以上にすると、下地の結晶構造
に依存せずに、成膜したままでペロブスカイト構造のP
ZT薄膜を得ることができる。したがって、好ましくは
基板温度を600℃以上にしてPZT薄膜を堆積する。
さらに好ましくは、堆積時の基板温度は600〜800
℃の範囲とする。
いてはPZT薄膜の表面を少なくとも20nmの厚さだ
けエッチングすることが望ましい。Pb過剰の領域が表
面から約20nmの深さまで存在するからである。エッ
チングする手段としては、基板に高周波バイアスを印加
して逆スパッタリングする方法や、イオンビ−ムエッチ
ングする方法を採用することができる。また、酸素を含
む雰囲気中でエッチングすると、PZT薄膜からの酸素
の脱離を防ぐことができる。酸素を含む雰囲気とするに
は、例えば、真空容器内にアルゴンガスと酸素ガスの混
合ガスを導入したり、酸素ガスを単独で導入したりす
る。
て400℃以上の基板温度でPZT薄膜を堆積させる第
1段階と、薄膜を堆積後に同一の真空容器内でPZT薄
膜を400℃以上の温度に所定時間保持する第2段階と
を実施している。第1段階の薄膜堆積段階は上述の第1
の方法と共通であり、第2段階が相違している。この第
2段階ではPZT薄膜を400℃以上の温度に所定時間
保持しており、好ましくは400〜650℃の温度範囲
で、少なくとも5分間保持する。すなわち、この第2の
方法では、基板にPZT薄膜を堆積後、直ちに基板を冷
却するのではなくて、所定時間だけ高温に保持して、過
剰なPbを再蒸発させてやり、これにより、表面付近に
おいてもほぼ化学量論組成のPZT薄膜を形成するよう
にしている。
いように減圧雰囲気、好ましくは1〜100Paの圧力
範囲とする。この高温保持の際、ガス雰囲気によって
は、Pbだけではなく膜中の酸素も脱離する場合があ
る。したがって、高温保持するときは酸素を含む雰囲気
とすれば、PZT薄膜からの酸素の脱離を防ぐことがで
きる。さらに、PZT薄膜を配置してある真空容器内
で、酸素を含むガスの放電を持続させることにより、活
性酸素プラズマの雰囲気とすることができて、これによ
り、PZT薄膜からの酸素の脱離をより積極的に防ぐこ
とができる。このような放電を実施するには、PZT薄
膜の堆積に使用した同じスパッタリング装置をそのまま
用いることができる。ただし、その場合は、ターゲット
とPZT薄膜との間にシャッターを配置して、PZT薄
膜上にそれ以上の堆積が生じないようにする。
剰領域をなくすという点では、エッチング方法と同一の
効果を備えているが、次のような独特の効果もある。堆
積した状態のPZT薄膜の表面付近では酸素欠損を生じ
ている場合があるが、このようなときに、酸素を含む雰
囲気中でPZT薄膜を高温保持すると、PZT薄膜に酸
素が取り込まれて酸素の欠損が解消される可能性があ
る。すなわち、高温保持段階を実施することによって、
過剰Pbの再蒸発や酸素の脱離防止という働きに加え
て、酸素欠損がある場合にはそれを解消するという働き
もある。
せることもできる。すなわち、最終的に必要とする膜厚
よりも厚い膜厚となるようにスパッタリング法を用いて
400℃以上の基板温度でPZT薄膜を堆積させる第1
段階と、このPZT薄膜の表面をエッチングして前記最
終的に必要とする膜厚を得るエッチング工程とPZT薄
膜を400℃以上の温度に所定時間保持する高温保持工
程とを組み合わせた第2段階とを実施する。この第2段
階では、エッチング工程と高温保持工程とを組み合わせ
ており、組み合わせの態様としては次の三通りがある。
第1の態様は、エッチング工程を実施した後に高温保持
工程を実施することである。第2の態様は、高温保持工
程を実施した後にエッチング工程を実施することであ
る。第3の態様は、高温保持工程とエッチング工程を同
時に実施することである。高温保持工程は膜作製直後に
実施するのが効率的である(膜作成時に基板はすでに4
00℃以上に加熱されているので)ことを考えると、特
に、第2の態様または第3の態様が好ましい。例えば、
まず、高温保持工程によってPZT薄膜の表面からPb
を再蒸発させる。この工程だけでは完全にPbが再蒸発
しない場合や、所望膜厚よりも厚い場合は、その後、エ
ッチング工程も実施して、Pb過剰領域を完全になくし
たり、所望膜厚に精密に制御したりすることができる。
のPb過剰な領域すなわち低誘電率の領域をなくすこと
ができ、全体として高誘電率の良質なPZT薄膜を得る
ことができる。
する。PZT薄膜はスパッタリング法で作製しており、
そのスパッタリング法としては、シングルタ−ゲットス
パッタリング法とマルチタ−ゲットスパッタリング法を
用いた。両方法の代表的な薄膜作製条件を表1に比較し
て示す。
法による装置構成を説明する。図1は、シングルタ−ゲ
ットスパッタリング法の装置の正面断面図であり、装置
構成は平行平板型である。真空容器24の内部には、基
板25とターゲット26がほぼ平行に対向するように配
置されている。その間には開閉可能なシャッター40が
ある。真空容器24にはガス導入系27と、矢印28の
方向にある主排気系とが接続されている。タ−ゲット2
6の背面には磁石29が配置されている。タ−ゲット2
6を保持するカソードには、マッチングボックス30を
介して高周波電源31から高周波電力が投入できる構成
になっている。基板25を保持する基板ホルダー32の
内部には、基板25を加熱するためのヒ−タ33が設置
されている。基板ホルダ−32は絶縁石34により真空
容器24から電気的に絶縁されている。基板ホルダ−3
2の内部に組み込まれた熱電対35と、温度調整器36
と、ヒ−タ加熱用制御電源37とによって、基板25の
加熱温度を制御している。基板ホルダ−32はマッチン
グボックス38を介して高周波電源39に接続してお
り、逆スパッタ時には高周波電力を基板25に投入でき
るようになっている。
る。タ−ゲット26としては、PZT焼結体タ−ゲット
(Pby(Zr0.5Ti0.5)O3、y=3〜5)を用い
た。基板とタ−ゲット間の距離は40mmである。基板
25としては、Pt/Ti/SiO2/Siを用いてい
る。膜堆積中はヒ−タ33によって基板25を600〜
650℃に加熱している。そして、アルゴンガスと酸素
ガスの混合ガスを導入して、スパッタガスの圧力を0.
5〜4Paの範囲内で調整している。このような条件
で、タ−ゲット26に150Wの高周波電力を投入し
て、基板25上にPZT薄膜の堆積を行った。成膜速度
は10〜15nm/minである。
を室温まで冷却してから、基板25に高周波バイアスを
印加して、PZT薄膜の表面をエッチングした。すなわ
ち、基板25に50〜600Wの高周波電力を投入し
て、PZT薄膜の表面の低誘電率層を逆スパッタエッチ
ングした。スパッタガスの圧力及び導入ガスの種類は、
膜作製時と同じ条件である。高周波電力を50Wにした
ときにエッチングレ−トは3nm/minであった。こ
のエッチングレ−トの値は、基板ホルダーの大きさや、
高周波電力の大きさ、基板温度、導入ガスの種類(アル
ゴンガスと酸素ガスの分圧比)に依存して大きく変化す
る。また、基板温度を上げるとエッチングレ−トは大き
く上昇する。エッチングレートが3nm/minの場
合、表面から約20nmだけPZT薄膜を除去するため
には、約7分間のエッチングを必要とする。
による薄膜作製を説明する。図2はマルチターゲットス
パッタリング法を実施するためのターゲット配置を説明
する概略図である。同図(A)は平行平板型基板回転方
式のターゲット配置を示す斜視図である。複数のタ−ゲ
ット42と基板ホルダ−44とがほぼ平行に対向してお
り、基板ホルダ−44の回転軸が基板面に垂直になるよ
うに構成されている。この図では、基板ホルダ−44に
基板46が4個取り付けられている。矢印48の方向に
基板ホルダ−44が高速かつ一定速度で回転すると、基
板46が各タ−ゲット42の上方を順に通過して、基板
46上にPZT薄膜が堆積する。
のターゲット配置を示す平面図である。この方式では、
複数のタ−ゲット50が円筒状基板ホルダ−52を包囲
するように配置され、基板ホルダ−52の回転軸が基板
54の表面に平行になるように構成されている。この図
では基板ホルダ−52に基板54が4個取り付けられて
いる。矢印56の方向に基板ホルダ−52が高速かつ一
定速度で回転すると、基板54が各タ−ゲット50の正
面を順に通過して、基板54上にPZT薄膜が堆積す
る。
による具体的な装置構成を図3を参照して説明する。図
3は、カル−セル型基板回転方式のスパッタリング装置
の平面断面図である。真空容器58の内部には、ガスを
導入するためのガス吹き出しリング59がある。このガ
ス吹き出しリング59の内側には、基板60を6個取り
付けた円筒状基板ホルダ−61がある。この基板ホルダ
ー61の内側には、基板60を加熱するためのランプヒ
−タ62が配置されている。基板60はロ−ドロック機
構63を用いて真空容器58内から大気中に取り出すこ
とができる。4個のタ−ゲット64、65、66、67
が円筒状基板ホルダ−61を包囲するように配置されて
いる。各タ−ゲット64〜67にはマッチングボックス
68及び高周波電源69によって高周波電力を独立に投
入できる構成になっている。
板60が設置された円筒状基板ホルダ−61は絶縁石7
0により真空容器58から電気的に絶縁されている。基
板ホルダ−61の内側にはランプヒ−タ62がある。図
示しない熱電対を用いて基板温度をモニターし、ランプ
ヒ−タ62に投入する電力を制御して、基板60の温度
を制御している。円筒状基板ホルダ−61はマッチング
ボックス71を介して高周波電源72に接続しており、
逆スパッタ時には基板60に高周波電力を投入できる構
成になっている。
る。図3において、4個のターゲットのうちの3個のタ
−ゲット64〜66は、PZT焼結体(Pb1(Zr0.5
Ti0.5)O3)であって、PZT結晶の化学量論組成に
なっている。残りの1個のタ−ゲット67はPbO焼結
体である。基板とタ−ゲット間の距離は40mmであ
る。基板60としてはPt/Ti/SiO2/Siを用
い、膜堆積中はランプヒ−タ62によって基板60を6
00〜650℃に加熱している。アルゴンガスと酸素ガ
スの混合ガスを導入して、スパッタガスの圧力を0.5
〜4Paの範囲内で調整している。このような条件で、
3個のPZTタ−ゲット64〜66に300Wの高周波
電力を、1個のPbOタ−ゲット67に60〜200W
の高周波電力を投入して、これらのタ−ゲットを同時放
電させ、円筒状基板ホルダ−61を30〜60rpmの
高速で回転させながら基板60上にPZT薄膜を堆積し
た。成膜速度は7〜10nm/minである。
を室温まで冷却してから、高周波電源69を用いて基板
60に高周波バイアスを印加して、PZT薄膜の表面を
エッチングした。すなわち、基板60に50〜600W
の高周波電力を印加して、PZT薄膜の表面の低誘電率
層を逆スパッタエッチングした。スパッタガスの圧力及
び導入ガスの種類は、膜作製時と同じ条件である。高周
波電力を300Wにしたときにエッチングレ−トは5n
m/minであった。エッチングレートが5nm/mi
nの場合、表面から約20nmだけPZT薄膜を除去す
るためには、約4分間のエッチングを必要とする。
その後のエッチングとが実施され、Pb過剰の表面層が
除去された。例えば最終的に100nmの厚さのPZT
薄膜を得たい場合には、エッチング除去分を見込んで、
あらかじめ120nmの厚さのPZT薄膜を堆積する必
要がある。そして、エッチングによって20nmを除去
することにより、所望の厚さのPZT薄膜を確実に得る
ことができる。この場合を例にとれば、必要な厚さの
1.2倍だけPZT薄膜を堆積することになる。
に、イオンビームエッチングによってPZT薄膜の表面
層を除去する方法を説明する。イオンビームエッチング
に使用したイオン源は、カウフマン型イオン源とECR
イオン源である。前者はアルゴンガスのみを利用してい
る。後者はアルゴンガスと酸素ガスの混合ガスまたは酸
素ガスのみを利用している。イオンビームエッチングを
実施するときは、PZT薄膜を加熱しない状態にしてい
る。
である。このカウフマン型イオン源は別名を電子衝撃型
イオン源と呼び、1961年にカウフマン等によってイ
オンロケットエンジンとして実用化されたので、この名
称で呼ばれている。カウフマン型イオン源は、広いビ−
ム面積を得るために、引き出し電極が単一孔ではなく多
孔式になっている。この広いビ−ム面積をもつ利点は、
イオンビ−ムのエネルギ−分布及び電流密度分布が広い
範囲で均一であることである。そのため、このイオン源
を利用すると均一にエッチング可能な基板面積が広くな
る。
ィラメント(陰極)75と円筒状陽極76があり、磁石
77によって陽極軸方向に外部磁界を発生させている。
円筒状イオン源74の端には、イオンを引き出す加速電
極78がある。フィラメント75から放出された熱電子
は、直接に陽極に進行しないで、外部磁界の作用により
磁力線に沿って螺旋状に進行する。円筒状イオン源74
にアルゴンガスを導入すると、熱電子はアルゴンガスと
効率よく衝突し、電離を増進させて、円筒状イオン源7
4の内部にプラズマが生成される。このプラズマ中の正
イオンは、加速電極78に印加された負電位により加速
され、加速電極78に形成された多数の孔から放出され
る。このようにしてイオンビ−ムが引き出される。カウ
フマン型イオン源はフィラメントから熱電子を放出して
いるので、導入ガスとしては不活性ガスのアルゴンガス
が一般に用いられる。導入ガスが酸素を含んでいると、
フィラメントが腐食して、低寿命のイオン源になってし
まう。酸素ガスを利用したい場合には、次に説明するよ
うに、フィラメントを用いないECRイオン源を用い
る。
である。イオン源室80の上方には導波管81があり、
その中をマイクロ波82が伝播する。そして、石英窓8
3を通して、マイクロ波82をイオン源室80の内部に
導入する。イオン源室80内には酸素ガスを導入する。
電磁石84により外部磁界をイオン源室80に印加し、
さらに2.45GHzのマイクロ波を導入して、ECR
条件を満足させると、大きな運動エネルギ−を持った電
子が気体分子や原子と衝突して、プラズマ放電が発生す
る。このプラズマ86中の正イオンは、加速電極85に
印加された負電位により加速されて、加速電極85に形
成された多数の孔から放出される。これにより、イオン
ビ−ムが引き出される。
と、PZT薄膜を堆積した基板88とを配置する。シャ
ッター87を開閉することにより、イオン源から引き出
されたイオンビ−ムをPZT薄膜に照射することができ
る。これにより、PZT薄膜の表面部分をエッチングで
きる。図5に示したカウフマン型イオン源を用いる場合
も、同様にしてPZT薄膜をエッチングできる。
をエッチングした実例を以下に述べる。カウフマン型イ
オン源を用いた場合、加速電圧が3kV、アルゴンガス
の圧力が10-4Torr台のときに、PZT薄膜のエッ
チングレ−トは5nm/minであった。また、ECR
イオン源を用いた場合、加速電圧が3kV、マイクロ波
電力が100W、酸素ガスの圧力が10-4Torr台の
ときに、PZT薄膜のエッチングレ−トは5nm/mi
nであった。このエッチングレ−トは、加速電圧、マイ
クロ波電力、ガス圧に大きく依存する。以上の方法によ
りPb過剰なPZT表面層を除去することができた。
除去するのではなくて、作製したPZT薄膜を高温に保
持することによってPb過剰の部分をなくす方法を説明
する。
膜を堆積後は、直ちにシャッタ−を閉め、放電を停止し
て、基板を冷却(基板加熱を停止して自然冷却)してい
る。したがって、PZT薄膜の表面にPb過剰な領域が
形成され易い。そこで、以下に示す実施例では、成膜後
も基板加熱を続けて、表面近傍のPbを再蒸発させるよ
うにしている。これにより、PZT薄膜の表面付近につ
いてもほぼ化学量論組成に近い状態にすることができ
る。
℃、スパッタガスの圧力が4Pa(アルゴンガスと、分
圧比10%の酸素との混合ガス)の条件でPZT薄膜を
堆積した後、シャッタ−を閉めて、タ−ゲット放電を停
止した。そして、同じ基板温度、同じガス雰囲気中で2
0分間保持してから、基板を自然冷却した。この方法を
実施すると、PZT薄膜の表面ではPb過剰層が形成さ
れなかった。ただし、この方法においては、基板温度や
ガス雰囲気の条件によっては、Pbとともに膜中の酸素
まで脱離してしまう場合がある。特に、高温保持時の雰
囲気圧力が1Paと低くて、酸素分圧が10%以下で、
かつ、保持温度が650℃前後の場合には、Pb、Z
r、Ti原子の割合は化学量論組成であったが電気特性
が劣化した。これは、膜の表面から酸素の脱離が生じた
ものと考えられる。これに対して、シャッタ−を閉めた
後も、タ−ゲット放電を継続して、プラズマ雰囲気で高
温に保持した場合には、Pb、Zr、Ti原子の割合は
化学量論組成に維持され、かつ、タ−ゲット放電をしな
い場合よりも電気特性が向上した。このことは、活性酸
素プラズマ中でPZT薄膜を高温保持したことにより、
膜中の酸素の脱離が防止されたものと考えられる。
する方法と、高温保持により過剰Pbを再蒸発させる方
法とを説明してきたが、両者の方法を組み合わせること
もできる。例えば、まず、最終的に必要とする膜厚より
もわずかに厚い膜厚でPZT薄膜を堆積させる。次に、
堆積したPZT薄膜の厚さをSEMや膜厚計で正確に測
定する。次に、酸素雰囲気中で高温保持法を実施し、P
ZT薄膜の表面付近からPbを再蒸発させるとともに、
PZT薄膜に酸素欠損がある場合にはこれも解消でき
る。最後に、エッチング法によりPZT薄膜の表面を必
要量だけエッチング除去して、精密に所望膜厚となるよ
うにする。もし高温保持工程でPbの再蒸発が不完全で
あったとしても、この最後のエッチング工程によりPb
過剰領域を完全になくすことができる。
膜厚を測定してから、エッチングを実施する方法は、イ
オンビームエッチングを採用する場合に実施しやすい。
これに対して、基板に高周波バイアスをかけて逆スパッ
タエッチングを行うようなエッチング方法の場合には、
膜堆積後にそのままエッチング段階に移行できることに
利点があるので、いったん膜厚測定してから逆スパッタ
エッチングする工程を採用すると、このような利点が失
われてしまう。
堆積し、逆スパッタエッチングによって表面を除去した
PZT薄膜について、その深さ方向の原子濃度分布を示
すグラフである。これは従来法による図8の(A)のグ
ラフに対応するものである。図7の(A)から分かるよ
うに、この方法で形成したPZT薄膜は、Pb、Zr、
Ti、Oの各元素の組成比が深さ方向に関して均一にな
っており、表面付近でもPb過剰の領域が生じていな
い。また、図7の(B)は、この方法で形成したPZT
薄膜の電気特性を評価するためのサンプル構造の模式図
であり、これは従来法による図8の(B)に対応するも
のである。このサンプルで測定した電気特性は非常に良
好であり、PZT薄膜の固有の電気特性が確認された。
すでに述べたいずれの実施例で作製したPZT薄膜につ
いても、これらと同様の結果が得られた。
気特性と、従来の図8(B)のサンプルで測定した電気
特性とを比較して示したものである。比誘電率及び残留
分極値とも、本実施例で作製したPZT薄膜の方が良好
な電気特性を得ている。
スパッタエッチング法とイオンビームエッチング法だけ
を述べているが、RIE法やレ−ザ−エッチング法など
のその他のエッチング法を用いても、同様にPb過剰層
を除去することができる。
たPb過剰層をエッチングして除去したり、Pb過剰層
のPbを再蒸発させたり、その両者を組み合わせたりす
ることによって、PZT薄膜の表面からPb過剰の領域
をなくすことができた。これにより、PZT薄膜の深さ
方向において原子濃度分布が均一にほぼ化学量論組成と
なり、その電気特性が向上した。特に、PZT薄膜の膜
厚が100nm以下の場合には、Pb過剰の領域が存在
しないことによる電気特性の改善が顕著である。
ットスパッタリング法の装置の一例の正面断面図であ
る。
トスパッタリング法のターゲット配置を説明する概略図
である。
板回転方式のスパッタリング装置の一例の平面断面図で
ある。
の原子濃度分布のグラフと、電気特性の評価のためのサ
ンプル構造の図である。
濃度分布のグラフと、電気特性の評価のためのサンプル
構造の図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 最終的に必要とする膜厚よりも厚い膜厚
となるようにスパッタリング法を用いて400℃以上の
基板温度でPZT薄膜を堆積させる第1段階と、このP
ZT薄膜の表面をエッチングして前記最終的に必要とす
る膜厚を得る第2段階とを有することを特徴とするPZ
T薄膜の作製方法。 - 【請求項2】 前記第2段階において、PZT薄膜の表
面を少なくとも20nmの厚さだけエッチングすること
を特徴とする請求項1記載のPZT薄膜の作製方法。 - 【請求項3】 前記第2段階において、基板に高周波バ
イアスを印加してPZT薄膜を逆スパッタリングして薄
膜表面をエッチングすることを特徴とする請求項1記載
のPZT薄膜の作製方法。 - 【請求項4】 前記第2段階において、PZT薄膜の表
面をイオンビ−ムでエッチングすることを特徴とする請
求項1記載のPZT薄膜の作製方法。 - 【請求項5】 前記第2段階において、酸素を含む雰囲
気中でPZT薄膜の表面をエッチングすることを特徴と
する請求項1記載のPZT薄膜の作製方法。 - 【請求項6】 スパッタリング法を用いて400℃以上
の基板温度でPZT薄膜を堆積させる第1段階と、薄膜
を堆積後に同一の真空容器内でPZT薄膜を400℃以
上の温度で1〜100Paの圧力範囲の雰囲気中に所定
時間保持する第2段階とを有することを特徴とするPZ
T薄膜の作製方法。 - 【請求項7】 スパッタリング法を用いて400℃以上
の基板温度でPZT薄膜を堆積させる第1段階と、薄膜
を堆積後に同一の真空容器内でPZT薄膜を400℃以
上の温度に所定時間保持する第2段階とを有し,前記第
2段階において、PZT薄膜を配置してある真空容器内
で、酸素を含むガスの放電を持続させることを特徴とす
るPZT薄膜の作製方法。 - 【請求項8】 前記第2段階においてスパッタリングの
ターゲットとPZT薄膜との間にシャッターを配置する
ことを特徴とする請求項7記載のPZT薄膜の作製方
法。 - 【請求項9】 最終的に必要とする膜厚よりも厚い膜厚
となるようにスパッタリング法を用いて400℃以上の
基板温度でPZT薄膜を堆積させる第1段階 と、このP
ZT薄膜の表面をエッチングして前記最終的に必要とす
る膜厚を得るエッチング工程とPZT薄膜を400℃以
上の温度に所定時間保持する高温保持工程とを組み合わ
せた第2段階とを有することを特徴とするPZT薄膜の
作製方法。
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-
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