JP3489837B2 - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物の製造方法Info
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Description
本発明により得られる熱可塑性樹脂組成物は、他種類の
ポリマーとの相容性に優れることから、互いに非相容で
ある異種ポリマーを相容化させて均一なポリマーアロイ
を与える相容化剤、他のポリマーにおける耐衝撃性、引
張強度、引張伸び、耐熱性、塗装性、耐候性、弾性、反
撥弾性、流動性、寸法安定性、耐薬品性等の性能を改良
する改良剤などの樹脂用改質剤として有用である。
の開発に比べ、開発経費および開発時間が大幅に少なく
なるという利点を有しており、自動車部品、電気・電子
材料部品などの分野で盛んに研究されている。ポリマー
改質技術としては改質剤によるものが重要な位置を占め
ており、2成分以上のポリマーのポリマーアロイに使用
する相容化剤、ポリマーの特定の性能を改良する改良剤
などの樹脂用改質剤が求められている。
樹脂用改質剤は極めて少なく、特にそのポリマー(ポリ
マーアロイではその構成ポリマーの一成分)がポリエス
テル系樹脂の場合には、相容性の悪さに起因する不均一
性、相関剥離等の問題が生じ、ポリエステル系樹脂の改
質にはあまり効果がないのが実状である。
ンの側鎖にエチルグリシジルメタクリレートを付加させ
たもの、ポリメタクリレートの側鎖にエチルグリシジル
メタクリレートを付加させたものなど(米国特許第4923
956号明細書および米国特許第4839423号明細書参照)が
用いられているが、ポリエステル系樹脂に対して有効な
改質剤は極めて少なく、その合成法も複雑な場合が多
い。
なくとも片末端にカルボン酸基を有する芳香族ビニル系
重合体と少なくとも片末端に水酸基を有するポリエステ
ルに親和性のある重合体との反応物、および少なくとも
片末端に水酸基またはアミノ基を有する芳香族ビニル系
重合体と少なくとも片末端にカルボン酸基を有するポリ
エステルに親和性のある重合体との反応物が提案されて
いる(特開平2−199127号公報参照)。本発明者らが、
特開平2−199127号公報に記載された実施例の方法にし
たがって、ポリブチレンテレフタレートと片末端に水酸
基を有するポリスチレンとを溶融条件下において混合し
て、脱水反応を行い、得られた反応物についてポリブチ
レンテレフタレート/ポリスチレン系ポリマーアロイに
おける相容化効果を評価したところ、十分な相容化効果
は認められなかった。
および/または側鎖にカルボキルシ基を有する変性ポリ
エチレンとを溶融混練し、さらに固相重合するポリエス
テル樹脂組成物の製造方法(特開平1−161043号公報参
照)、熱可塑性ポリエステルとオレフィン系重合体に不
飽和カルボン酸をグラフト重合させた変性オレフィン系
重合体とを溶融混練し、さらに固体状態で加熱処理する
改良熱可塑性ポリエステル樹脂の製造方法(欧州特許第
333414号公報参照)が知られているが、これらの製造方
法により得られる生成物は、グラフト共重合体であるた
めに、他のポリマーに対する相容性が十分ではない。
ジオールとを溶融混練し、さらに固相重合することによ
りポリエステル系ブロック共重合体が得られることが知
られている(米国特許第3723574号明細書参照)が、該
ブロック共重合体は、原料のポリスチレンブタジエンジ
オールが両末端に水酸基を有することに起因して、トリ
ブロック体以上のマルチブロック体が主体となることか
ら、他のポリマーに対する相容性が十分ではない。
容性に優れ、互いに非相容である異種ポリマーを相容化
させて均一なポリマーアロイを与える相容化剤、他のポ
リマーにおける耐衝撃性、引張強度、引張伸び、耐熱
性、塗装性、耐候性、弾性、反撥弾性、流動性、寸法安
定性、耐薬品性等の性能を改良する改良剤などの樹脂用
改質剤として有用な熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提
供することにある。
酸基を有する特定のブロック共重合体を特定の割合で有
するポリエステル系重合体組成物が耐衝撃性に優れるこ
とを見出した(米国特許第5393837号明細書および米国
特許第5439976号明細書参照)。そして、上記の課題を
解決するためにさらに検討を重ねた結果、ポリエステル
系樹脂およびポリエステル系樹脂と反応し得る官能基を
一方の末端に0.5〜1個有する付加重合体を溶融条件下
に混合した後、固相重合することによって、多種類のポ
リマーとの相容性に優れ、樹脂用改質剤として有用な熱
可塑性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。
びポリエステル系樹脂と反応し得る官能基を一方の末端
に0.5〜1個有する付加重合体(II)[以下、これを付
加重合体(II)ということがある]を前者対後者の重量
比が97/3〜20/80の割合で溶融条件下に混合した後、固
相重合することを特徴とする; [1]ポリエステル系樹脂(I)から誘導された高分子
量化ポリエステル系樹脂(I')[以下、これをポリエス
テル系樹脂(I')ということがある]、[2]ポリエス
テル系樹脂と反応し得る官能基を一方の末端に0.5〜1
個有する付加重合体(II)および[3]ポリエステル系
樹脂(I)から誘導されるポリエステルブロック(i)
と付加重合体(II)から誘導される重合体ブロック(i
i)とからなるジブロック共重合体(III)[以下、これ
をブロック共重合体(III)ということがある]からな
り; {ポリエステル系樹脂(I')の重量およびブロック共重
合体(III)に含有されるポリエステルブロック(i)
の重量の合計}と{付加重合体(II)の重量およびブロ
ック共重合体(III)に含有される重合体ブロック(i
i)の重量の合計}との比が97/3〜20/80であり;かつブ
ロック共重合体(III)と付加重合体(II)とのモル比
が20/80以上である熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関
する。
ポリエステル系樹脂と反応し得る官能基を一方の末端に
0.5〜1個有する付加重合体(II)を前者対後者の重量
比が97/3〜20/80の割合で用いることが必要である。上
記の比が97/3より大きい場合には、得られる熱可塑性樹
脂組成物の他のポリマーとの相容性が低下し、20/80未
満の場合には、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱性が
低下する。そして、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱
性および他のポリマーに対する相容性の観点から、ポリ
エステル系樹脂(I)と付加重合体(II)との重量比
は、95/5〜30/70の範囲内であるのが好ましい。
熱可塑性のポリエステル系樹脂であればいずれも使用で
き、例えばポリエチレンテレフタレート系樹脂(以下、
これをPET系樹脂ということがある)、ポリブチレンテ
レフタレート系樹脂(以下、これをPBT系樹脂というこ
とがある)、ポリエチレンナフタレート系樹脂、ポリブ
チレンナフタレート系樹脂、ポリ−1,4−シクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレート系樹脂、ポリカプロラクト
ン系樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸系ポリエステル樹
脂、ポリアリレート系樹脂などを挙げることができる。
ーとの相容性を向上させる観点から、ポリエステル系樹
脂(I)としてPET系樹脂、PBT系樹脂を用いるのが好ま
しい。
30モル%以下であれば、必要に応じて基本構造を構成す
るジカルボン酸単位(例えば、PET系樹脂およびPBT系樹
脂の場合はテレフタル酸単位、ポリエチレンナフタレー
ト系樹脂およびポリブチレンナフタレート系樹脂の場合
はナフタレンジカルボン酸単位)以外の他のジカルボン
酸単位および/または基本構造を構成するジオール単位
(例えば、PET系樹脂の場合はエチレングリコール単
位、PBT系樹脂の場合は1,4−ブタンジオール単位)以外
の他のジオール単位を含んでいてもよい。
ルボン酸単位の例としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニ
ル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4'−ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸ナ
トリウム等の芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、セバシ
ン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸;1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;お
よびそれらのエステル形成性誘導体(メチルエステル、
エチルエステルなどの低級アルキルエステル等)などか
ら誘導されるジカルボン酸単位を挙げることができる。
ポリエステル系樹脂(I)は、他のジカルボン酸単位と
して、上記したジカルボン酸単位の1種のみを有してい
ても、2種以上を有していてもよい。
のジオール単位の例としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、2−メチルプロパンジオール、1,5−
ペンタンジオール等の炭素数2〜10の脂肪族ジオール;
シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール
等の脂環式ジオール;ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール等の分子量6000以下のポ
リアルキレングリコールなどから誘導されるジオール単
位を挙げることができる。ポリエステル系樹脂(I)
は、他のジオール単位として、上記したジオール単位の
1種のみを有していても、2種以上を有していてもよ
い。
基づいて1モル%以下であれば、例えばグリセリン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリメ
リット酸、ピロメリット酸などの3官能以上のモノマー
から誘導される構造単位を有していてもよい。
は、フェノール/テトラクロロエタン(重量比:1/1)混
合溶媒中、30℃で測定したときに、0.3〜1.5dl/gの範囲
内であるのが好ましい。
ステル系樹脂と反応し得る官能基としては、水酸基、カ
ルボキシル基、エステル基、アミド基、アミノ基、エポ
キシ基、チオール基、チオエステル基などを挙げること
ができる。付加重合体(II)は、上記の官能基を有する
開始剤を用いて、付加重合体を構成するモノマーを重合
する方法、官能基を有する停止剤に対してカルボアニオ
ン等の活性末端を有する付加重合体を付加させる方法な
どによって製造することができる。
官能基を付加重合体(II)の一方の分子末端に有してお
り、これに起因して、ブロック共重合体(III)は、ポ
リエステル系樹脂(I)から誘導されるポリエステルブ
ロック(i)と付加重合体(II)から誘導される重合体
ブロック(ii)とからなるジブロック体が主体となる。
該官能基を分子鎖中または分子側鎖に有する付加重合体
を用いると、グラフト共重合体が生成し、他のポリマー
に対する相容性が低下する。また、該官能基を分子両末
端に有する付加重合体を用いると、トリブロック体以上
のマルチブロック体が主に生成し、他のポリマーに対す
る相容性が低下する。
系樹脂と反応し得る官能基の含有量は、平均して1分子
当たり0.5〜1個である。該官能基の含有量が上記の範
囲を外れる場合は、得られる熱可塑性樹脂組成物の他の
ポリマーに対する相容性が低下する。また、付加重合体
(II)がポリエステル系樹脂と反応し得る官能基を全く
有しない場合は、ブロック共重合体(III)が生成しな
いため、他のポリマーとの相容性が不十分となる。そし
て、得られる熱可塑性樹脂組成物の他のポリマーに対す
る相容性をより向上させる観点から、付加重合体(II)
におけるポリエステル系樹脂と反応し得る官能基の含有
量は、0.7〜1個の範囲内であるのが好ましい。
なる付加重合体、複数のモノマー単位からなる付加重合
系ランダム共重合体、複数のモノマー単位からなる付加
重合系ブロック共重合体などいずれの形態の付加重合体
を用いてもよいが、他のポリマーとの相容性を向上させ
る観点から、芳香族ビニル化合物単位を主体とする重
合体ブロック(a−1)[以下、これを芳香族ビニル重
合体ブロック(a−1)ということがある]および水素
添加された1,2−結合量が30%未満のポリブタジエンブ
ロック(a−2)[以下、これを水添ポリブタジエンブ
ロック(a−2)ということがある]のうちの少なくと
も1種からなる重合体ブロック(A)と、水素添加され
たポリイソプレンブロック(b−1)[以下、これを水
添ポリイソプレンブロック(b−1)ということがあ
る]および水素添加されたイソプレン/ブタジエン共重
合体ブロック(b−2)[以下、これを水添イソプレン
/ブタジエンブロック(b−2)ということがある]の
うちの少なくとも1種からなる重合体ブロック(B)と
からなり、かつポリエステル系樹脂と反応し得る官能基
を一方の末端に0.5〜1個有する付加重合系ブロック共
重合体(II−1)[以下、これを付加重合系ブロック共
重合体(II−1)ということがある]、ポリエステル
系樹脂と反応し得る官能基を一方の末端に0.5〜1個有
するポリオレフィン系樹脂(II−2)[以下、これをポ
リオレフィン系樹脂(II−2)ということがある]、
ポリエステル系樹脂と反応し得る官能基を一方の末端に
0.5〜1個有する芳香族ビニル系樹脂(II−3)[以
下、これを芳香族ビニル系樹脂(II−3)ということが
ある]が好ましい。
方の末端に水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を有
するものが好ましく用いられ、例えば、水酸基を有する
ものとしては、下記の一般式(1)〜(4)で示される
ものが挙げられる。
(A)、BおよびB'はそれぞれ重合体ブロック(B)、
s、t、uおよびwはそれぞれ1以上の整数、OHは水酸
基を表す。] 付加重合系ジブロック共重合体(II−1)における重
合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との反復数
s、t、uおよびwはそれぞれ任意に決めることができ
るが、1〜5の範囲内であるのが好ましい。
のポリマーとの相容性を向上させる観点から、下記の一
般式(5): B−A−OH (5) [式中、Aは重合体ブロック(A)、Bは重合体ブロッ
ク(B)、OHは水酸基を表す。] で示される付加重合系ブロック共重合体、および下記の
一般式(6): A−B−A'−OH (6) [式中、AおよびA'はそれぞれ重合体ブロック(A)、
Bは重合体ブロック(B)、OHは水酸基を表す。] で示される付加重合系トリブロック共重合体がより好ま
しい。
体ブロック(A)の構成ブロックとなり得る芳香族ビニ
ル重合体ブロック(a−1)は、芳香族ビニル化合物単
位を主体とする重合体ブロックである。芳香族ビニル重
合体ブロック(a−1)中の芳香族ビニル化合物単位を
与える芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、ビ
ニルナフタレン、ビニルアントラセンなどが挙げられ、
ポリエステル系樹脂(I)との親和性の点から、スチレ
ン、α−メチルスチレンが好ましい。芳香族ビニル重合
体ブロック(a−1)は、1種の芳香族ビニル化合物単
位のみから構成されていても、2種以上の芳香族ビニル
化合物単位から構成されていてもよい。
体ブロック(A)の構成ブロックとなり得る水添ポリブ
タジエンブロック(a−2)は、そのポリブタジエンブ
ロックにおける1,2−結合量が30%未満、好ましくは25
%以下であり、しかも不飽和結合の一部または全部が水
素添加によって飽和結合にされているポリブタジエンブ
ロックである。水添ポリブタジエンブロック(a−2)
を構成するポリブタジエンでは、水素添加前にはその30
モル%未満、好ましくは25モル%以下がビニルエチレン
基[−CH(CH=CH2)−CH2−;1,2−結合のブタジエン単
位]であり、残りが2−ブテン−1,4−ジイル基(−CH2
−CH=CH−CH2−;1,4−結合のブタジエン単位)であ
る。
体ブロック(B)の構成ブロックとなり得る水添ポリイ
ソプレンブロック(b−1)は、イソプレンに由来する
モノマー単位から主としてなるポリイソプレンブロック
の不飽和結合の一部または全部が水素添加されて飽和結
合になっている重合体ブロックである。水添ポリイソプ
レンブロック(b−1)では、その水素添加前には、イ
ソプレンに由来する単位は、2−メチル−2−ブテン−
1,4−ジイル基[−CH2−C(CH3)=CH−CH2;1,4−結合
のイソプレン単位]、イソプロペニルエチレン基[−CH
(C(CH3)=CH2)−CH2−;3,4−結合のイソプレン単
位]および1−メチル−1−ビニルエチレン基[−C
(CH3)(CH=CH2)−CH2;1,2−結合のイソプレン単
位]からなる群より選ばれる少なくとも1種の基であ
る。
体ブロック(B)の構成ブロックとなり得る水添イソプ
レン/ブタジエン共重合体ブロック(b−2)は、イソ
プレンに由来する単位およびブタジエンに由来する単位
から主としてなるイソプレン/ブタジエン共重合体ブロ
ックであって、その不飽和結合の一部または全部が水素
添加によって飽和結合にされている共重合体ブロックで
ある。水添イソプレン/ブタジエン共重合体ブロック
(b−2)においては、その水素添加前には、イソプレ
ンに由来する単位は、2−メチル−2−ブテン−1,4−
ジイル基、イソプロペニルエチレン基および1−メチル
−1−ビニルエチレン基からなる群より選ばれる少なく
とも1種の基である。また、ブタジエンに由来する単位
は、2−ブテン−1,4−ジイル基および/またはビニル
エチレン基である。そして、水素添加前におけるイソプ
レン/ブタジエン共重合体ブロックにおけるそれらの基
の割合は特に限定されない。水添イソプレン/ブタジエ
ン共重合体ブロック(b−2)において、イソプレンに
由来する単位とブタジエンに由来する単位とは、ランダ
ム状、ブロック状、テーパーブロック状のいずれの配置
形態になっていてもよい。
ポリブタジエンブロック(a−2)、水添ポリイソプレ
ンブロック(b−1)および水添イソプレン/ブタジエ
ン共重合体ブロック(b−2)における水素添加の状態
は部分水素添加であっても、完全水素添加であってもよ
いが、付加重合系ブロック共重合体(II−1)におい
て、ブタジエン単位および/またはイソプレン単位にお
ける炭素−炭素二重結合の50%以上、とりわけ80%以上
が水素添加されていること(すなわち、不飽和度が50%
以下、とりわけ20%以下となっていること)が、それか
ら生成するブロック共重合体(III)の耐熱劣化性およ
び耐候性が良好となり、さらに得られる熱可塑性樹脂組
成物における粘着性の発現を防止することができる点か
ら好ましい。
体ブロック(A)の合計重量と重合体ブロック(B)の
合計重量との比は、熱可塑性樹脂組成物の耐熱性を高く
保ち、かつ樹脂改質効果を大きくする観点から、それぞ
れ前者対後者の比で1/9〜9/1の範囲内であるのが好まし
く、2/8〜7/3の範囲内がより好ましい。
体ブロック(A)の数平均分子量は2500〜50000の範囲
内であるのが好ましく、付加重合系ブロック共重合体
(II−1)における重合体ブロック(B)の数平均分子
量は10000〜100000の範囲内であるのが好ましい。さら
に、付加重合系ブロック共重合体(II−1)の数平均分
子量は、12500〜150000の範囲内であるのが好ましい。
なお、使用する付加重合系ブロック共重合体(II−1)
は1種のみであっても、2種以上であってもよい。
樹脂(II−2)は、ポリエステル系樹脂と反応し得る官
能基を一方の末端に有するα−オレフィン系樹脂であ
り、これを構成するα−オレフィン単位を誘導するα−
オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン等が挙げられる。α−オレフィン系樹脂として
は、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポ
リ(4−メチル−1−ペンテン)等の単独重合体;エチ
レン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合
体、エチレン/1−ヘキセン共重合体、エチレン/1−オク
テン共重合体等の付加重合系ランダム共重合体または付
加重合系ブロック共重合体などを挙げることができる。
なかでも、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。ここ
で、例えばポリプロピレンとは、プロピレン単位を主体
とするα−オレフィン系樹脂を意味し、プロピレンの単
独重合体の他、プロピレン単位以外に少量のエチレン単
位、1−ブテン単位等のα−オレフィン単位を含む付加
重合系ランダム共重合体および付加重合系ブロック共重
合体を包含する。
ル系樹脂と反応し得る官能基としては、水酸基、カルボ
キシル基、チオール基が好ましく、ポリオレフィン系樹
脂(II−2)としては、一方の末端に水酸基を0.5〜1
個有するポリプロピレン、一方の末端にチオール基を0.
5〜1個有するポリプロピレンが好ましい。また、ポリ
オレフィン系樹脂(II−2)の数平均分子量としては、
5000〜1000000の範囲内が好ましい。
脂(II−3)は、芳香族ビニル化合物単位を主体とする
モノマー単位からなり、これを構成する芳香族ビニル化
合物単位を与える芳香族ビニル化合物としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルス
チレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなどを
挙げることができ、その中でもスチレン、α−メチルス
チレンが好ましい。芳香族ビニル系樹脂(II−3)は、
1種の芳香族ビニル化合物単位のみから構成されていて
も、2種以上の芳香族ビニル化合物単位から構成されて
いてもよい。
系樹脂と反応し得る官能基としては、水酸基、カルボキ
シル基、アミノ基が好ましく、芳香族ビニル系樹脂(II
−3)としては、一方の末端に水酸基を0.5〜1個有す
るポリスチレン、一方の末端にカルボキシル基を0.5〜
1個有するポリスチレン、一方の末端にアミノ基を0.5
〜1個有するポリスチレンがより好ましい。また、芳香
族ビニル系樹脂(II−3)の数平均分子量としては、50
00〜1000000の範囲内が好ましい。
(I)と付加重合体(II)を溶融条件下に混合した後、
固相重合することが必要である。ポリエステル系樹脂
(I)から誘導されるポリエステルブロック(i)と付
加重合体(II)から誘導される重合体ブロック(ii)と
からなるブロック共重合体(III)は、ポリエステル系
樹脂(I)またはそれから誘導された高分子量化ポリエ
ステル系樹脂(I')と付加重合体(II)とが反応する
か、またはその反応後に高分子量化することによって生
成するが、ポリエステル系樹脂(I)と付加重合体(I
I)を溶融条件下に混合しただけでは、ブロック共重合
体(III)の生成量が少なく、得られる熱可塑性樹脂組
成物の他のポリマーに対する相容性はあまり高くならな
い。ポリエステル系樹脂(I)と付加重合体(II)を溶
融条件下に混合した後、固相重合することによって、ポ
リエステル系樹脂(I)またはそれから誘導された高分
子量化ポリエステル系樹脂(I')と付加重合体(II)と
の反応が効率的に進行し、得られる熱可塑性樹脂組成物
の他のポリマーに対する相容性が高くなる。さらに、本
発明者らは、ブロック共重合体(III)の生成には、固
相重合時のポリエステル系樹脂(I)またはそれから誘
導された高分子量化ポリエステル系樹脂(I')と付加重
合体(II)との混合形態が重要であり、固相重合時に付
加重合体(II)のマトリックス中にポリエステル系樹脂
(I)またはそれから誘導された高分子量化ポリエステ
ル系樹脂(I')が島状に分散している場合に、最も効率
的にブロック共重合体(III)が生成することを見出し
た。このような混合形態は、溶融条件下における混合中
に、ポリエステル系樹脂(I)を付加重合体(II)のマ
トリックス中に分散させることにより形成される。その
ためには、溶融条件下において、ポリエステル系樹脂
(I)の溶融粘度(MVI)および付加重合体(II)の溶
融粘度(MVII)が、下記式(7): MVI≧MVII (7) を満足するように、ポリエステル系樹脂(I)および付
加重合体(II)の種類や分子量を選択し、溶融温度、溶
融混合時のせん断速度を調整するのがよい。
融条件下での混合は、単軸押出機、二軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等の混練機により行うことがで
きる。混合条件は、ポリエステル系樹脂(I)および装
置の種類等を考慮して適宜選択することができるが、通
常、180〜300℃で3〜15分行うのがよい。
(I)と付加重合体(II)との混合によって得られる樹
脂組成物を固化、粒状化する。これを固相重合反応装置
へ移し、予備処理として120〜180℃の温度下で乾燥、結
晶化等を行った後、固相重合反応を行う。固相重合反応
は、通常、ポリエステル系樹脂(I)の融点より5〜60
℃低い温度で、不活性気流下または真空中、1〜50時間
行う。固相重合反応装置としては、バッチ式、連続式の
いずれを採用してもよく、所望の重合度および反応率に
なるように、滞留時間、処理温度等を適宜調節する。
可塑性樹脂組成物が得られる。該熱可塑性樹脂組成物
は、ポリエステル系樹脂(I)が上記の固相重合により
高分子量化されたポリエステル系樹脂(I')、付加重合
体(II)およびブロック共重合体(III)からなる。そ
して、該熱可塑性樹脂組成物においては、{ポリエステ
ル系樹脂(I')の重量およびブロック共重合体(III)
に含有されるポリエステルブロック(i)の重量の合
計}と{付加重合体(II)の重量およびブロック共重合
体(III)に含有される重合体ブロック(ii)の重量の
合計}との比は、97/3〜20/80の範囲内であり、95/5〜3
0/70の範囲内であるのが好ましい。上記の比が97/3より
大きい場合には、熱可塑性樹脂組成物の他のポリマーと
の相容性が低下し、20/80未満の場合には、熱可塑性樹
脂組成物の耐熱性が低下する。
いては、ブロック共重合体(III)と付加重合体(II)
とのモル比は20/80以上であり、20/80〜99/1の範囲が好
ましく、30/70〜90/10の範囲内がより好ましい。上記の
モル比が20/80未満の場合は、熱可塑性樹脂組成物の他
のポリマーとの相容性が低下する。そして、本発明の熱
可塑性樹脂組成物は、ポリエステル系樹脂(I')、付加
重合体(II)およびブロック共重合体(III)を上記の
割合で有することにより、耐熱性にも優れるものとな
る。
繊維等の補強剤およびその表面処理剤、酸化防止剤、熱
分解防止剤、紫外線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、結
晶化促進剤、着色剤、難燃剤、充填剤、離型剤、可塑
剤、帯電防止剤、加水分解防止剤、接着助剤、粘着剤、
上記以外のポリマーなどの1種または2種以上を含有し
ていてもよい。
ポリマーとの相容性に優れることから、2種以上の異種
ポリマーのポリマーアロイに対する相容化剤として有用
である。なかでもポリエステル系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリアミド系樹脂等を一成分とするポリマー
アロイに対する相容化効果に優れており、特にポリエス
テル系樹脂を一成分とするポリマーアロイ、例えばポリ
エステル系樹脂/ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル
系樹脂/付加重合系ブロック共重合体、ポリエステル系
樹脂/ABS系樹脂、ポリエステル系樹脂/ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂/ポリカーボネート系樹脂、ポ
リエステル系樹脂/ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂/熱可塑性エラストマー、ポリエステ
ル系樹脂/ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂/
他のポリエステル系樹脂等のポリマーアロイに対する相
容化剤として極めて優れている。
ポリエステル系樹脂の耐衝撃性、引張伸び;ポリオレフ
ィン系樹脂、なかでもポリプロピレン系樹脂の耐衝撃
性、塗装性、耐候性、引張伸び、耐薬品性;ABS系樹脂の
引張伸び、耐薬品性、耐衝撃性;ポリカーボネート系樹
脂の低温耐衝撃性、塗装性、弾性、引張強度、流動性、
耐薬品性;ポリアミド系樹脂の耐衝撃性、弾性、引張強
度、寸法安定性;ポリフェニレンエーテル系樹脂の耐衝
撃性、塗装性、耐薬品性;アイオノマーの耐衝撃性、弾
性、引張強度、引張伸び、反撥弾性を改良する改良剤と
して有用である。なかでも、本発明の熱可塑性樹脂組成
物は、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリフェニレンエーテル系樹脂、アイオノマーの改良剤
として極めて優れている。
は、ポリマーに無機フィラーを微細に分散させる際のフ
ィラー分散剤としても使用できる。
相容化剤、改良剤、フィラー分散剤等の樹脂用改質剤と
して使用する場合には、例えば、1種または2種以上の
ポリマーと同時に溶融混練する方法、2種以上のポリマ
ーの混合物と溶融混練する方法などを採用することがで
きる。
が、本発明はこれにより限定されるものではない。
レフタレート(株式会社クラレ製ハウザーS1000F;極限
粘度[η]=0.85;250℃、100sec-1における溶融粘度:2
000poise)を使用した。
使用した。
を有する、ポリスチレンブロック(数平均分子量:600
0)/1,3−ブタジエンとポリイソプレンとの共重合体の
水素添加物のブロック(数平均分子量:28000)/ポリス
チレンブロック(数平均分子量:6000)のトリブロック
体(水酸基含量:0.8個/分子;水素添加前のブロック共
重合体基準でのスチレン単位含量:30重量%;イソプレ
ン単位/1,3−ブタジエン単位のモル比が1/1;水素添加前
の1,3−ブタジエンとイソプレンブロックとの共重合体
ブロック中における1,3−ブタジエン単位における1,4−
結合量:95%、3,4−結合量:5%;1,3−ブタジエンとポリ
イソプレンとの共重合体の水素添加物のブロック基準の
不飽和度:5%;数平均分子量:40000;250℃、100sec-1に
おける溶融粘度:900poise) EPS−OH:ポリスチレンブロック末端に水酸基を有す
る、水素添加されたポリイソプレンブロック(数平均分
子量:20000)/ポリスチレンブロック(数平均分子量:1
0000)のジブロック体(水酸基含量:0.8個/分子;水素
添加前のブロック共重合体基準でのスチレン単位含量:3
3重量%;水素添加されたポリイソプレンブロック基準
の不飽和度:5%;数平均分子量:30000;250℃、100sec-1
における溶融粘度:800poise) PP−SH:一方の末端にチオール基を有するポリプロピ
レン[数平均分子量:10000、チオール基含有量:0.7個/
分子;250℃、100sec-1における溶融粘度:測定不能(流
動)] PS−OH:一方の末端に水酸基を有するポリスチレン
[数平均分子量:15000、水酸基含量:0.8個/分子;250
℃、100sec-1における溶融粘度:測定不能(流動)] (実施例1) あらかじめ予備乾燥したポリブチレンテレフタレート
70重量部およびSEEPS−OH30重量部を予備混合し、二軸
抽出機(株式会社日本製鋼所製、TEX44C)を用いて250
℃で溶融混練し、ペレットを得た。このペレットをガス
導入口、排気口、真空連結器等を有する固相重合装置に
移し、乾燥および結晶化のため120℃にて約4時間予備
処理を行った。その後、反応容器内を約0.2mmHgに減圧
し、かつ温度を200℃まで上昇することにより固相重合
反応を開始した。約14時間後、反応系を窒素ガスで常圧
に戻し、熱可塑性樹脂組成物を得た。
(実施例3)、PS−OH(実施例4)を用いた以外は実施
例1と同様に溶融混練および固相重合を行い、熱可塑性
樹脂組成物を得た。
重量部をセパラブルコルベンに仕込み、240℃で窒素気
流下12時間脱水反応を行い、熱可塑性樹脂組成物を得
た。
組成物の分析結果を下記の第1表に示した。
として使用した例を示す。下記の使用例において、相容
性の評価、試験片の作製、耐衝撃性、弾性率、引張降伏
強度および引張破断伸びの測定並びに塗装性の評価は次
のようにして行った。
性の評価はSEM(JEOL製、JSM−T100)による分散状態の
観察により行い、分散粒子の粒径が微細になっている状
態を相容性が大きいと判断した。また、SEM観察は、ポ
リマーアロイを液体窒素中で破断した試料、または破断
面から一方のポリマー成分を溶出させた試料を用いて行
った。
カーボネートのペレットを成形材料として用いて、日精
樹脂工業株式会社製の80トン射出成形機を使用して、シ
リンダー温度275℃および金型温度40℃の条件下で、耐
衝撃性試験用の試験片(寸法:長さ×厚さ×幅=64mm×
12.7mm×3.2mm)、弾性率と塗装性の測定用の試験片
(寸法:長さ×厚さ×幅=128mm×12.7mm×6.4mm)およ
び引張降伏強度と引張破断伸びの測定用のダンベル形試
験片をそれぞれ作製した。
て、アイゾット衝撃試験器(株式会社東洋精機製作所
製)を使用して、23℃および−20℃でノッチ付アイゾッ
ト衝撃強度を測定した。
て、オートグラフ(株式会社島津製作所製)を使用し
て、曲げ弾性率を測定した。
て、オートグラフ(株式会社島津製作所製)を使用し
て、引張降伏強度および引張破断伸びを測定した。
り、110℃、1時間の条件で硬化させた。その後、カッ
ターナイフを用いて硬化塗膜に1mm間隔で100個の碁盤目
ができるように切れ目を入れ、その上にセロファン粘着
テープを圧着させた後、強く引き剥がした。100個の碁
盤目中剥がれなかった碁盤目状の塗膜の個数の割合によ
り、塗装性を評価した。
ウザーS1000)80重量部、ポリプロピレン(チッソ株式
会社製、K5019)20重量部、および実施例1で得られた
熱可塑性樹脂組成物10重量部をあらかじめ予備混合し、
二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、TEX44C)を用いて
250℃で溶融混練し、ポリマーアロイを得た。
ラペットKS750R)80重量部、ポリプロピレン(チッソ株
式会社製、K5019)20重量部、および実施例3で得られ
た熱可塑性樹脂組成物10重量部をあらかじめ予備混合
し、二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、TEX44C)を用
いて280℃で溶融混練し、ポリマーアロイを得た。
ウザーS1000)80重量部、変性ポリフェニレンエーテル
(日本ジーイープラスチック株式会社製、ノリル731)2
0重量部、および実施例2で得られた熱可塑性樹脂組成
物20重量部をあらかじめ予備混合し、二軸押出機(株式
会社日本製鋼所製、TEX44C)を用いて250℃で溶融混練
し、ポリマーアロイを得た。
ウザーS1000)70重量部、ポリスチレン(旭化成工業株
式会社、スタイロンXG805)30重量部、および実施例4
で得られた熱可塑性樹脂組成物20重量部をあらかじめ予
備混合し、二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、TEX44
C)を用いて250℃で溶融混練し、ポリマーアロイを得
た。
ックス7025A)80重量部、ポリプロピレン(チッソ株式
会社製、K5019)20重量部、および実施例1で得られた
熱可塑性樹脂組成物10重量部をあらかじめ予備混合し、
二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、TEX44C)を用いて
270℃で溶融混練し、ポリマーアロイを得た。
組成物を加えない以外は使用例1と同様にして、ポリマ
ーアロイを得た。
組成物を加えない以外は使用例2と同様にして、ポリマ
ーアロイを得た。
組成物を加えない以外は使用例3と同様にして、ポリマ
ーアロイを得た。
組成物を加えない以外は使用例4と同様にして、ポリマ
ーアロイを得た。
ウザーS1000)70重量部、ポリスチレン(旭化成工業株
式会社、スタイロンXG805)30重量部、および比較例1
で得られた熱可塑性樹脂組成物20重量部をあらかじめ予
備混合し、二軸押出機(株式会社日本製鋼所製、TEX44
C)を用いて250℃で溶融混練し、ポリマーアロイを得
た。
組成物を加えない以外は使用例5と同様にして、ポリマ
ーアロイを得た。
2表に示した。
脂組成物を使用した使用例1〜5のポリマーアロイは、
比較使用例1〜6のポリマーアロイに比べ、分散粒子の
粒径が微細であり、相容性が向上していることがわか
る。
L1225)および実施例1または実施例2で得られた熱可
塑性樹脂組成物を第3表に示した重量割合で、二軸押出
機(株式会社日本製鋼所製、TEX44C)を用いて270℃で
溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。このペレッ
トから上記した方法に従って試験片を作製し、それを用
いて、室温における耐衝撃性、−20℃における耐衝撃
性、曲げ弾性率、引張降伏強度、引張破断伸びおよび塗
装性を上記した方法で測定したところ、下記の第3表に
示すとおりの結果であった。
L1225)のペレットから上記した方法に従って試験片を
作製し、それを用いて、室温における耐衝撃性、−20℃
における耐衝撃性、曲げ弾性率、引張降伏強度、引張破
断伸びおよび塗装性を上記した方法で測定したところ、
下記の第3表に示すとおりの結果であった。
脂組成物を用いた使用例6〜9の樹脂組成物は、比較使
用例7のポリカーボネートに比べ、低温における耐衝撃
性、曲げ弾性率、引張降伏強度、引張破断伸びおよび塗
装性が改良されていることがわかる。
のポリマーとの相容性に優れ、互いに非相容である異種
ポリマーを相容化させて均一なポリマーアロイを与える
相容化剤、他のポリマーにおける耐衝撃性、引張強度、
引張伸び、耐熱性、塗装性、耐候性、弾性、反撥弾性、
流動性、寸法安定性、耐薬品性等の性能を改良する改良
剤などの樹脂用改質剤として有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】ポリエステル系樹脂(I)およびポリエス
テル系樹脂と反応し得る官能基を一方の末端に0.5〜1
個有する付加重合体(II)を前者対後者の重量比が97/3
〜20/80の割合で溶融条件下に混合した後、固相重合す
ることを特徴とする; [1]ポリエステル系樹脂(I)から誘導された高分子
量化ポリエステル系樹脂(I')、[2]ポリエステル系
樹脂と反応し得る官能基を一方の末端に0.5〜1個有す
る付加重合体(II)および[3]ポリエステル系樹脂
(I)から誘導されるポリエステルブロック(i)と付
加重合体(II)から誘導される重合体ブロック(ii)と
からなるジブロック共重合体(III)からなり; {ポリエステル系樹脂(I')の重量およびジブロック共
重合体(III)に含有されるポリエステルブロック
(i)の重量の合計}と{付加重合体(II)の重量およ
びジブロック共重合体(III)に含有される重合体ブロ
ック(ii)の重量の合計}との比が97/3〜20/80であ
り; かつ ジブロック共重合体(III)と付加重合体(II)とのモ
ル比が20/80以上である熱可塑性樹脂組成物の製造方
法。 - 【請求項2】付加重合体(II)が、芳香族ビニル化合物
単位を主体とする重合体ブロック(a−1)および水素
添加された1,2−結合量が30%未満のポリブタジエンブ
ロック(a−2)のうちの少なくとも1種からなる重合
体ブロック(A)と、水素添加されたポリイソプレンブ
ロック(b−1)および水素添加されたイソプレン/ブ
タジエン共重合体ブロック(b−2)のうちの少なくと
も1種からなる重合体ブロック(B)とからなり、かつ
ポリエステル系樹脂と反応し得る官能基を一方の末端に
0.5〜1個有する付加重合系ブロック共重合体(II−
1)である請求の範囲第1項に記載の製造方法。 - 【請求項3】付加重合体(II)が、ポリエステル系樹脂
と反応し得る官能基を一方の末端に0.5〜1個有するポ
リオレフィン系樹脂(II−2)である請求の範囲第1項
に記載の製造方法。 - 【請求項4】付加重合体(II)が、ポリエステル系樹脂
と反応し得る官能基を一方の末端に0.5〜1個有する芳
香族ビニル系樹脂(II−3)である請求の範囲第1項に
記載の製造方法。 - 【請求項5】ポリエステル系樹脂(I)が、ポリエチレ
ンテレフタレート系樹脂またはポリブチレンテレフタレ
ート系樹脂である請求の範囲第1〜4項のいずれか1項
に記載の製造方法。 - 【請求項6】溶融条件下における混合中にポリエステル
系樹脂(I)を付加重合体(II)のマトリックス中に分
散させることを特徴とする請求の範囲第1〜5項のいず
れか1項に記載の製造方法。
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