JP3487229B2 - 電界放射型電子源およびその製造方法 - Google Patents

電界放射型電子源およびその製造方法

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体材料を用い
て電界放射により電子線を放射するようにした電界放射
型電子源およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、図6に示すように、導電性基
板たるn形シリコン基板1の主表面上に酸化された多孔
質多結晶シリコン層よりなる強電界ドリフト層6が形成
され、強電界ドリフト層6上に導電性薄膜(例えば、金
薄膜などの金属薄膜)よりなる表面電極7が形成された
平面型の電界放射型電子源10’が提案されている(特
願平10−272340号、特願平10−272342
号)。ここに、n形シリコン基板1の裏面には、オーミ
ック電極2が形成されている。
【0003】この電界放射型電子源10’は、図7に示
すように、表面電極7を導電性基板たるn形シリコン基
板1(オーミック電極2)に対して正極として表面電極
7とオーミック電極2との間に直流電圧Vpsを印加する
とともに、表面電極7を陰極として表面電極7に対向配
置されたコレクタ電極21との間に直流電圧Vcを印加
することにより、n形シリコン基板1から注入された電
子が強電界ドリフト層6をドリフトし表面電極7を通し
て放出される(なお、図7中の一点鎖線は放射電子流を
示す)。したがって、表面電極7としては、仕事関数の
小さな材料を用いることが望ましい。なお、表面電極7
とオーミック電極2との間に流れる電流をダイオード電
流Ipsと称するとともに、コレクタ電極21と表面電極
7との間に流れる電流を放出電子電流Ieと称し、ダイ
オード電流Ipsに対する放出電子電流Ieの比が大きい
ほど電子の放出効率が高くなる。
【0004】この種の電界放射型電子源を利用したディ
スプレイとして、図8に示すように、電界放射型電子源
10”の表面電極7に対向配置されるガラス基板33を
備え、ガラス基板33の電界放射型電子源10”と対向
する面にはストライプ状にコレクタ電極31が形成さ
れ、表面電極7から放射される電子線によって可視光を
発光する蛍光体層32がコレクタ電極31を覆うように
形成されたものが提案されている。この電界放射型電子
源10”の基本構成および基本動作は図6に示した電界
放射型電子源10’と略同じであり、強電界ドリフト層
6上の表面電極7がストライプ状に形成されている点が
相違するだけである。
【0005】図8に示したディスプレイでは、面状の電
界放射型電子源10”の所定領域から電子を放出させる
ために、電子を放出させたい領域に選択的に電圧を印加
する必要がある。このため、上述のように表面電極7を
ストライプ状に形成するとともに、コレクタ電極31を
表面電極7に直交するストライプ状に形成してある。す
なわち、コレクタ電極31および表面電極7を適宜選択
して電圧(電界)を印加することにより、電圧を印加し
た表面電極7からのみ電子を放出させるようになってい
る。そして、放出された電子は、当該電子が放出された
表面電極7において対向するコレクタ電極31に電圧が
印加されている領域から放出された電子だけが加速さ
れ、該コレクタ電極31を覆う蛍光体を光らせる。
【0006】要するに、図8に示したディスプレイで
は、特定の表面電極7と特定のコレクタ電極31とに電
圧を印加することにより、蛍光体層32のうち上記電圧
が印加された両電極7,31の交差する領域に対応する
部分を光らせることができる。そして、電圧を印加する
表面電極7およびコレクタ電極31を適宜切り替えるこ
とにより、画像や文字などを表示することが可能にな
る。
【0007】なお、蛍光体層32は、図9に示すよう
に、画素ごとに3色(赤、緑、青)の蛍光体領域34が
ストライプ状に設けられており、各画素および各画素内
の蛍光体領域34がブラックストライプと呼ばれる黒色
パターンよりなる分離帯35により分離されている。こ
こにおいて、分離帯35は、画像を引き締め、3色の混
合を防止する働きがある。
【0008】上記ディスプレイでは、電界放射型電子源
10”から放出された電子で蛍光体層32の蛍光体領域
34を光らせるためには、コレクタ電極31に数百Vな
いし数kVの高電圧を印加する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のデ
ィスプレイを薄型化する場合、電界放射型電子源10”
とガラス基板33との間での放電を防ぐためには、コレ
クタ電極31に印加する電圧(以下、加速電圧と称す)
を低くする必要があるが、加速電圧を低くすると、蛍光
体領域34の発光効率が低くなって画面の輝度が低くな
るという不具合があった。これに対し、輝度を高くする
ために電子放出効率が一定のままで放射電流密度を大き
くすると、消費電力の増大、発熱による電界放射型電子
源10”の劣化や絶縁破壊などの問題が生じる。
【0010】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、特定の領域における放射電流密度が
他の領域に比べて高くなる電界放射型電子源およびその
製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、導電性基板と、導電性基板の一
表面側に形成された酸化若しくは窒化された多孔質半導
体層よりなる強電界ドリフト層と、強電界ドリフト層上
に形成された導電性薄膜よりなる表面電極とを備え、表
面電極を導電性基板に対して正極として電圧を印加する
ことにより、導電性基板から注入された電子が強電界ド
リフト層をドリフトし表面電極を通して放出される電界
放射型電子源であって、強電界ドリフト層に、表面電極
と導電性基板との距離を小さくした電界集中用凹部が形
成されてなることを特徴とするものであり、強電界ドリ
フト層において電界集中用凹部近傍では電界強度が強く
なるので、電界集中用凹部が形成された領域での電子放
出効率が向上し、また、強電界ドリフト層をドリフトす
る電子が表面電極に近づくにつれて電界集中用凹部近傍
に集中し表面電極を通して放出されるので、電界集中用
凹部が形成された領域での放射電流密度が大きくなる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載の電界放
射型電子源により各画素を発光させるディスプレイに用
い、上記電界集中用凹部は、ディスプレイの各画素に対
応付けて設けられているので、消費電力を増大させるこ
となしに輝度の高いディスプレイを実現することが可能
になる。
【0013】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、上記多孔質半導体層が、多孔質シリ
コン層よりなることを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、上記多孔質半導体層が、多孔質多結
晶シリコン層よりなることを特徴とする。
【0015】請求項5の発明は、請求項1記載の電界放
射型電子源の製造方法であって、導電性基板上に半導体
層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導体層の少なくと
も一部を多孔質化することにより多孔質半導体層を形成
した後、多孔質半導体層の極表面を酸化し、その後、多
孔質半導体層の極表面の酸化された部分を除去すること
により上記電界集中用凹部に対応する凹部を形成し、そ
の後、多孔質半導体層を酸化若しくは窒化することによ
り上記電界集中用凹部が設けられた強電界ドリフト層を
形成し、次いで、強電界ドリフト層上に表面電極を形成
することを特徴とし、電界集中用凹部が形成された特定
の領域における放射電流密度が他の領域に比べて高くな
る電界放射型電子源を提供することができる。
【0016】請求項6の発明は、請求項1記載の電界放
射型電子源の製造方法であって、導電性基板上に半導体
層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導体層の少なくと
も一部を多孔質化することにより多孔質半導体層を形成
した後、多孔質半導体層の表面にサンドブラスト法によ
り上記電界集中用凹部に対応する凹部を形成し、その
後、多孔質半導体層を酸化若しくは窒化することにより
上記電界集中用凹部が設けられた強電界ドリフト層を形
成し、次いで、強電界ドリフト層上に表面電極を形成す
ることを特徴とし、電界集中用凹部が形成された特定の
領域における放射電流密度が他の領域に比べて高くなる
電界放射型電子源を提供することができる。
【0017】請求項7の発明は、請求項1記載の電界放
射型電子源の製造方法であって、導電性基板上に半導体
層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導体層の少なくと
も一部を多孔質化することにより多孔質半導体層を形成
した後、多孔質半導体層の表面に機械的な研磨を行うこ
とにより上記電界集中用凹部に対応する凹部を形成し、
その後、多孔質半導体層を酸化若しくは窒化することに
より上記電界集中用凹部が設けられた強電界ドリフト層
を形成し、次いで、強電界ドリフト層上に表面電極を形
成することを特徴とし、電界集中用凹部が形成された特
定の領域における放射電流密度が他の領域に比べて高く
なる電界放射型電子源を提供することができる。
【0018】請求項8の発明は、請求項1または請求項
2記載の電界放射型電子源の製造方法であって、導電性
基板上に半導体層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導
体層の少なくとも一部を多孔質化することにより多孔質
半導体層を形成した後、上記電界集中用凹部を形成する
ために所定形状にパターニングされたフォトレジスト層
を多孔質半導体層上に形成し、その後、該フォトレジス
ト層をマスクとして多孔質半導体層の一部をエッチング
することにより多孔質半導体層の表面に上記電界集中用
凹部に対応する凹部を形成した後、多孔質半導体層を酸
化若しくは窒化することにより上記電界集中用凹部が設
けられた強電界ドリフト層を形成し、次いで、強電界ド
リフト層上に表面電極を形成することを特徴とし、電界
集中用凹部が形成された特定の領域における放射電流密
度が他の領域に比べて高くなる電界放射型電子源を提供
することができ、しかも、所定形状にパターニングされ
たフォトレジスト層をマスクとして多孔質半導体層の一
部をエッチングすることにより電界集中用凹部に対応す
る凹部を形成していることにより、請求項1記載の電界
放射型電子源により各画素を発光させるディスプレイに
用いる場合に、ディスプレイの各画素に対応付けて電界
集中用凹部を形成することができる。
【0019】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、上記フォトレジスト層のパターニングにあたって、
位相の揃った二本の光束を干渉させることにより形成さ
れる光の強弱パターンによって多孔質半導体層上の全面
に塗布されたフォトレジストを露光するので、大面積に
わたって短時間で露光することが可能になり、スループ
ットが向上する。
【0020】請求項10の発明は、請求項5ないし請求
項9の発明において、上記多孔質半導体層が、多孔質シ
リコン層よりなることを特徴とする。
【0021】請求項11の発明は、請求項5ないし請求
項9の発明において、上記多孔質半導体層が、多孔質多
結晶シリコン層よりなることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1に本実施形態
の電界放射型電子源10の概略断面図を、図3(a)〜
(d)に電界放射型電子源10の製造方法における主要
工程断面図を示す。なお、本実施形態では、導電性基板
として抵抗率が導体の抵抗率に比較的近い単結晶のn形
シリコン基板1(例えば、抵抗率が0.01ないし0.
02Ωcmの(100)基板)を用いている。
【0023】本実施形態の電界放射型電子源10は、図
1に示すように、導電性基板たるn形シリコン基板1の
主表面側に酸化された多孔質多結晶シリコン層よりなる
強電界ドリフト層6が形成され、強電界ドリフト層6上
に導電性薄膜(例えば、金薄膜)よりなる表面電極7が
形成されている。また、n形シリコン基板1の裏面には
オーミック電極2が形成されている。ここにおいて、本
実施形態の電界放射型電子源10の基本構成は、図6に
示した従来の電界放射型電子源10’と略同じなので、
同様の構成要素には同一の符号を付してある。
【0024】なお、本実施形態では、導電性基板として
n形シリコン基板1を用いているが、導電性基板は、電
界放射型電子源10の負極を構成するとともに真空中に
おいて上述の強電界ドリフト層6を支持し、なお且つ、
強電界ドリフト層6へ電子を注入するものである。した
がって、導電性基板は、電界放射型電子源10の負極を
構成し強電界ドリフト層6を支持することができればよ
いので、n形シリコン基板に限定されるものではなく、
クロムなどの金属基板であってもよいし、ガラスなどの
絶縁性基板の一表面に導電性膜(例えば、ITO膜)を
形成したものであってもよい。ガラス基板の一表面に導
電性膜を形成した基板を用いる場合には、半導体基板
(例えば、n形シリコン基板)を用いる場合に比べて、
電子源の大面積化および低コスト化が可能になる。
【0025】この電界放射型電子源10においても、従
来例と同様、図7に示すように、表面電極7を真空中に
配置するとともに表面電極7に対向してコレクタ電極2
1を配置し、表面電極7をn形シリコン基板1(オーミ
ック電極2)に対して正極として直流電圧を印加すると
ともに、コレクタ電極21を表面電極7に対して正極と
して直流電圧を印加することにより、n形シリコン基板
1から注入された電子が強電界ドリフト層6をドリフト
し表面電極7を通して放出される。したがって、表面電
極7としては、仕事関数の小さな材料を用いることが望
ましい。なお、この電界放射型電子源10の基本構成お
よび基本動作については本願発明者らが既に特願平10
−272340号、特願平10−272342号におい
て提案している。ここにおいて、強電界ドリフト層6は
各グレインの表面が多孔質化し各グレインの中心部分で
は結晶状態が維持されていると考えられる。
【0026】ところで、本実施形態の電界放射型電子源
10は、強電界ドリフト層6に、表面電極7と導電性基
板たるn形シリコン基板1との距離(強電界ドリフト層
6の厚み方向における距離)を小さくした電界集中用凹
部8が形成されている点に特徴がある。ここにおいて、
電界集中用凹部8は、断面V字状に形成されているが、
断面形状はV字状の形状に限定されるものではない。ま
た、上述の表面電極7は、電界集中用凹部8の内面上に
も当該内面に沿って形成されている。このため、強電界
ドリフト層6中の等電位面は図2中に一点鎖線で示した
ようになり、電界集中用凹部8近傍では、等電位面が電
界集中用凹部8の内面に沿う(つまり、強電界ドリフト
層6の表面に沿う)形になる。したがって、強電界ドリ
フト層6において電界集中用凹部8近傍では電界強度が
強くなるので、電界集中用凹部8が形成された領域での
電子放出効率が向上し、また、強電界ドリフト層6をド
リフトする電子e-が表面電極7に近づくにつれて図2
中に矢印で示すように電界集中用凹部8近傍に集中し表
面電極7を通して放出されるので、電界集中用凹部8が
形成された領域での放射電流密度が大きくなる。要する
に、本実施形態の電界放射型電子源10では、面内にお
いて上記電界集中用凹部8が形成された領域での電子放
出効率および放射電流密度を他の領域に比べて大きくす
ることができるのである。
【0027】なお、本実施形態では、強電界ドリフト層
6を酸化された多孔質多結晶シリコン層により構成して
いるが、窒化された多孔質多結晶シリコンや、酸化若し
くは窒化された多孔質シリコン層により構成してもよ
い。
【0028】以下、図1の電界放射型電子源10の製造
方法について図3を参照しながら説明する。
【0029】まず、n形シリコン基板1の裏面にオーミ
ック電極2を形成した後、n形シリコン基板1の主表面
上に所定膜厚(例えば、1.5μm)のノンドープの多
結晶シリコン層(多結晶シリコン薄膜)3を例えばLP
CVD法によって形成(成膜)することにより図3
(a)に示すような構造が得られる。なお、多結晶シリ
コン層3の成膜は、導電性基板が半導体基板(本実施形
態の例ではn形シリコン基板)の場合にはLPCVD法
の他にスパッタ法により行ってもよいし、あるいは、プ
ラズマCVD法によってアモルファスシリコンを成膜し
た後にアニール処理を行うことにより結晶化させて成膜
してもよい。また、導電性基板としてガラス基板に導電
性膜を形成した基板を用いる場合には、CVD法により
導電性膜上にアモルファスシリコンを成膜した後にアニ
ールすることにより、多結晶シリコン層3を形成しても
よい。
【0030】ノンドープの多結晶シリコン層3を形成し
た後、55wt%のフッ化水素水溶液とエタノールとを
略1:1で混合した混合液よりなる電解液の入った陽極
酸化処理槽を利用し、白金電極(図示せず)を負極、n
形シリコン基板1(オーミック電極2)を正極として、
多結晶シリコン層3に光照射を行いながら所定の条件で
陽極酸化処理を行うことによって、多孔質多結晶シリコ
ン層4が形成され図3(b)に示すような構造が得られ
る。ここにおいて、本実施形態では、陽極酸化処理の条
件として、電流密度を一定として、陽極酸化処理中に5
00Wのタングステンランプにより多結晶シリコン層3
の表面に光照射を行い、多結晶シリコン層3の全部を多
孔質化しているが、多結晶シリコン層3の一部を多孔質
化するようにしてもよい。
【0031】上述の陽極酸化処理が終了した後、多孔質
多結晶シリコン層4の表面に上記電界集中用凹部8(図
1参照)に対応する凹部を形成し、その後、急速熱酸化
技術によって多孔質多結晶シリコン層4の急速熱酸化を
行うことにより図3(c)に示す構造が得られる。図3
(c)における6は多孔質多結晶シリコン層4を急速熱
酸化によって酸化することにより形成された強電界ドリ
フト層を示し、8は上述の電界集中用凹部を示す。ここ
において、電界集中用凹部8に対応する凹部は、上記陽
極酸化処理後に空気中へ取り出された時に多孔質多結晶
シリコン層4の極表面に形成された自然酸化膜を、フッ
化水素水溶液によりエッチングすることによって形成し
ている。このエッチングを行うことによって、多孔質多
結晶シリコン層4の表面には、微細な凹凸構造が形成さ
れ、該凹凸構造における凹部が上記電界集中用凹部8に
対応する凹部になる。
【0032】なお、多孔質多結晶シリコン層4の酸化方
法としては、熱酸化法の他に、プラズマによる酸化方法
や電気化学的な(例えば酸による)酸化方法を用いても
よい。また、多孔質多結晶シリコン層4を酸化する代わ
りに、窒化するようにしてよい。いずれにしても、強電
界ドリフト層6では、多孔質多結晶シリコン層4の表面
に形成された上記凹部が上記電界集中用凹部8となる。
【0033】強電界ドリフト層6を形成した後は、強電
界ドリフト層6上に導電性薄膜よりなる表面電極7を例
えば蒸着法により形成することによって、図3(d)に
示す構造の電界放射型電子源10が得られる。本実施形
態では、表面電極7となる導電性薄膜を蒸着法により形
成しているが、導電性薄膜の形成方法はスパッタ法など
を用いてもよい。
【0034】上述の製造方法で製造された電界放射型電
子源10は、本願発明者らが特願平10−272340
号、特願平10−272342号で提案した電界放射型
電子源と同様に、電子放出特性の真空度依存性が小さく
且つ電子放出時にポッピング現象が発生せず安定して電
子を放出することができ、また、導電性基板として単結
晶シリコン基板などの半導体基板の他にガラス基板など
に導電性膜(例えば、ITO膜)を形成した基板などを
使用することもできるから、スピント型電極に比べて、
電子源の大面積化および低コスト化が可能になる。
【0035】(実施例)実施形態1にて図3を参照しな
がら説明した電界放射型電子源10の製造方法で以下の
条件により図1の電界放射型電子源10を作成した。
【0036】n形シリコン基板1としては、抵抗率が
0.01〜0.02Ωcm、厚さが525μmの(10
0)基板を用いた。多結晶シリコン層3(図3(a)参
照)の成膜は、LPCVD法により行い、成膜条件は、
真空度を20Pa、基板温度を640℃、モノシランガ
スの流量を600sccmとした。
【0037】陽極酸化では電解液として、55wt%の
フッ化水素水溶液とエタノールとを略1:1で混合した
電解液を用いた。陽極酸化は、多結晶シリコン層3のう
ち表面の直径10mmの領域のみが電解液に触れるよう
にし、他の部分は電解液に接触しないようにシールを行
い、電解液中に白金電極を浸し、500Wのタングステ
ンランプを用いて多結晶シリコン層3に一定の光パワー
で光照射を行いながら、白金電極を負極、n形シリコン
基板1(オーミック電極2)を正極として所定の電流を
流した。ここに、陽極酸化時間を10秒、電流密度を3
0mA/cm2で一定とした。
【0038】多孔質ポリシリコン層4を急速熱酸化する
条件は、酸素ガスの流量を300sccm、酸化温度を
900℃、酸化時間を1時間とした。また、表面電極7
としては、蒸着法によって形成した膜厚が15nmの金
薄膜を用いた。
【0039】本実施例の電界放射型電子源10を真空チ
ャンバ(図示せず)内に導入して、表面電極7と対向す
る位置に、表面電極との対向面に蛍光体が塗布されたコ
レクタ電極(図示せず)を配置し、真空チャンバ内の真
空度を5×10-5Paとして、表面電極7(正極)とオ
ーミック電極2(負極)との間に20Vの直流電圧Vps
を印加するとともに、コレクタ電極と表面電極7との間
に100Vの直流電圧Vcを印加することによって、蛍
光体の発光が観測された。ここにおいて、蛍光体は面内
が均一に発光するのではなく、電界集中用凹部8に対応
する部分がスポット的に明るく発光した。
【0040】ところで、上述の製造方法では、多孔質多
結晶シリコン層4の極表面に形成された自然酸化膜をフ
ッ化水素水溶液によりエッチングすることによって、多
孔質多結晶シリコン層4の表面に、電界集中用凹部8に
対応する凹部を形成していたが、多孔質多結晶シリコン
層4の表面をサンドブラスト法によりエッチングするこ
とによって電界集中用凹部8に対応する凹部を含む微細
な凹凸構造を形成するようにしてもよいし、多孔質多結
晶シリコン層4の表面を機械的に研磨することによって
電界集中用凹部8に対応する凹部を含む微細な凹凸構造
を形成するようにしてもよい。
【0041】(実施形態2)図4に本実施形態の電界放
射型電子源10を利用したディスプレイの一例を示す。
図4に示すディスプレイの基本構成は図8に示したディ
スプレイと略同じであり、電界放射型電子源10におけ
る強電界ドリフト層6に、電界集中用凹部8が形成され
ている点が相違する。なお、本実施形態の電界放射型電
子源10の基本構成は図1に示した実施形態1と略同じ
なので、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を
付して説明を省略する。
【0042】図4に示すディスプレイは、図8に示した
従来構成と同様、電界放射型電子源10の表面電極7に
対向配置されるガラス基板33を備え、ガラス基板33
の電界放射型電子源10と対向する面にはストライプ状
にコレクタ電極31が形成され、表面電極7から放射さ
れる電子線によって可視光を発光する蛍光体層32がコ
レクタ電極31を覆うように形成されている。ここに、
表面電極7はストライプ状に形成されている。なお、電
界放射型電子源10とガラス基板33との間の空間は真
空にしてある。
【0043】このディスプレイでは、表面電極7をスト
ライプ状に形成するとともに、コレクタ電極31を表面
電極7に直交するストライプ状に形成しておき、コレク
タ電極31および表面電極7を適宜選択して電圧(電
界)を印加することにより、電圧を印加した表面電極7
からのみ電子が放出される。そして、放出された電子
は、当該電子が放出された表面電極7において対向する
コレクタ電極31に電圧が印加されている領域から放出
された電子だけが加速され、該コレクタ電極31を覆う
蛍光体を光らせる。
【0044】要するに、図4に示す構成のディスプレイ
では、特定の表面電極7と特定のコレクタ電極31とに
電圧を印加することにより、蛍光体層32のうち上記電
圧が印加された両電極7,31の交差する領域に対応す
る部分を光らせることができる。そして、電圧を印加す
る表面電極7およびコレクタ電極31を適宜切り替える
ことにより、画像や文字などを表示することが可能にな
る。
【0045】なお、蛍光体層32は、上記従来構成と同
様、図9に示すように、画素ごとに3色(赤、緑、青)
の蛍光体領域34がストライプ状に設けられており、各
画素および各画素内の蛍光体領域34がブラックストラ
イプと呼ばれる黒色パターンよりなる分離帯35により
分離されている。
【0046】本実施形態の電界放射型電子源10では、
上記電界集中用凹部8が、ディスプレイの各画素に対応
付けて設けられている点に特徴がある。すなわち、上記
電界集中用凹部8は、蛍光体領域34に対応する部分に
のみ設けられ、分離帯35に対応する部分には設けない
ようにしてある。
【0047】しかして、電界放射型電子源10から放射
された電子が蛍光体領域34に集中することになるの
で、従来構成に比べて消費電力を増やすことなしに、輝
度の高いディスプレイを実現することができる。
【0048】本実施形態の電界放射型電子源10の製造
方法は、実施形態1で説明した製造方法と略同じであっ
て、電界集中用凹部8に対応する凹部の形成方法が相違
するだけである。本実施形態の製造方法では、実施形態
1と同様にして多結晶シリコン層3に陽極酸化処理を施
すことにより多孔質多結晶シリコン層4を形成した後、
多孔質多結晶シリコン層4上にフォトレジストを塗布
し、電界集中用凹部8に対応する凹部を形成するために
フォトレジストをパターニングする。その後、該パター
ニングされたフォトレジスト層をマスクとしてウェット
エッチングを行うことにより、電界集中用凹部8に対応
する凹部を形成する。次に、フォトレジスト層を除去し
た後に、実施形態1と同様に、急速熱酸化技術によって
多孔質多結晶シリコン層4の急速熱酸化を行う。
【0049】ところで、上記フォトレジスト層のパター
ニングにあたって、位相の揃った二本の光束を干渉させ
ることにより形成される光の強弱パターンにより多孔質
多結晶シリコン層4上の全面に塗布されたフォトレジス
トを露光することによって、大面積にわたって短時間で
露光することが可能になり、スループットが向上する。
このようなパターニングにあたっては、まず、レーザ光
をビームスプリッタによって二本の光束に分け、図5
(a)に示すようにフォトレジスト層30上で二本の光
束を干渉させることにより形成される縞状の光の強弱パ
ターンによりフォトレジスト層30を露光する(図5
(a)において斜線が施された部分は上記強弱パターン
の強パターンに対応している)。続いて、レーザを照射
する方向を90°回転し、図5(b)に示すようにフォ
トレジスト層30上で二本の光束を干渉させることによ
り形成される縞状の光の強弱パターンによりフォトレジ
スト層30を露光する(図5(b)において斜線が施さ
れた部分は上記強弱パターンの強パターンに対応してい
る)。そして、現像処理を行うことによって図5(c)
に示すように格子状にパターニングされたフォトレジス
ト層30が得られる。なお、この場合のフォトレジスト
としてはネガ型のものを用いている。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明は、導電性基板と、導電
性基板の一表面側に形成された酸化若しくは窒化された
多孔質半導体層よりなる強電界ドリフト層と、強電界ド
リフト層上に形成された導電性薄膜よりなる表面電極と
を備え、表面電極を導電性基板に対して正極として電圧
を印加することにより、導電性基板から注入された電子
が強電界ドリフト層をドリフトし表面電極を通して放出
される電界放射型電子源であって、強電界ドリフト層
に、表面電極と導電性基板との距離を小さくした電界集
中用凹部が形成されたものであるから、強電界ドリフト
層において電界集中用凹部近傍では電界強度が強くなる
ので、電界集中用凹部が形成された領域での電子放出効
率が向上し、また、強電界ドリフト層をドリフトする電
子が表面電極に近づくにつれて電界集中用凹部近傍に集
中し表面電極を通して放出されるので、電界集中用凹部
が形成された領域での放射電流密度が大きくなるという
効果がある。
【0051】請求項5の発明は、請求項1記載の電界放
射型電子源の製造方法であって、導電性基板上に半導体
層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導体層の少なくと
も一部を多孔質化することにより多孔質半導体層を形成
した後、多孔質半導体層の極表面を酸化し、その後、多
孔質半導体層の極表面の酸化された部分を除去すること
により上記電界集中用凹部に対応する凹部を形成し、そ
の後、多孔質半導体層を酸化若しくは窒化することによ
り上記電界集中用凹部が設けられた強電界ドリフト層を
形成し、次いで、強電界ドリフト層上に表面電極を形成
するので、電界集中用凹部が形成された特定の領域にお
ける放射電流密度が他の領域に比べて高くなる電界放射
型電子源を提供することができるという効果がある。
【0052】請求項6の発明は、請求項1記載の電界放
射型電子源の製造方法であって、導電性基板上に半導体
層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導体層の少なくと
も一部を多孔質化することにより多孔質半導体層を形成
した後、多孔質半導体層の表面にサンドブラスト法によ
り上記電界集中用凹部に対応する凹部を形成し、その
後、多孔質半導体層を酸化若しくは窒化することにより
上記電界集中用凹部が設けられた強電界ドリフト層を形
成し、次いで、強電界ドリフト層上に表面電極を形成す
るので、電界集中用凹部が形成された特定の領域におけ
る放射電流密度が他の領域に比べて高くなる電界放射型
電子源を提供することができるという効果がある。
【0053】請求項7の発明は、請求項1記載の電界放
射型電子源の製造方法であって、導電性基板上に半導体
層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導体層の少なくと
も一部を多孔質化することにより多孔質半導体層を形成
した後、多孔質半導体層の表面に機械的な研磨を行うこ
とにより上記電界集中用凹部に対応する凹部を形成し、
その後、多孔質半導体層を酸化若しくは窒化することに
より上記電界集中用凹部が設けられた強電界ドリフト層
を形成し、次いで、強電界ドリフト層上に表面電極を形
成するので、電界集中用凹部が形成された特定の領域に
おける放射電流密度が他の領域に比べて高くなる電界放
射型電子源を提供することができるという効果がある。
【0054】請求項8の発明は、請求項1または請求項
2記載の電界放射型電子源の製造方法であって、導電性
基板上に半導体層を形成し、陽極酸化処理にて上記半導
体層の少なくとも一部を多孔質化することにより多孔質
半導体層を形成した後、上記電界集中用凹部を形成する
ために所定形状にパターニングされたフォトレジスト層
を多孔質半導体層上に形成し、その後、該フォトレジス
ト層をマスクとして多孔質半導体層の一部をエッチング
することにより多孔質半導体層の表面に上記電界集中用
凹部に対応する凹部を形成した後、多孔質半導体層を酸
化若しくは窒化することにより上記電界集中用凹部が設
けられた強電界ドリフト層を形成し、次いで、強電界ド
リフト層上に表面電極を形成するので、電界集中用凹部
が形成された特定の領域における放射電流密度が他の領
域に比べて高くなる電界放射型電子源を提供することが
でき、しかも、所定形状にパターニングされたフォトレ
ジスト層をマスクとして多孔質半導体層の一部をエッチ
ングすることにより電界集中用凹部に対応する凹部を形
成していることにより、請求項1記載の電界放射型電子
源により各画素を発光させるディスプレイに用いる場合
に、ディスプレイの各画素に対応付けて電界集中用凹部
を形成することができるという効果がある。
【0055】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、上記フォトレジスト層のパターニングにあたって、
位相の揃った二本の光束を干渉させることにより形成さ
れる光の強弱パターンによって、多孔質半導体層上の全
面に塗布されたフォトレジストを露光するので、大面積
にわたって短時間で露光することが可能になり、スルー
プットが向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す概略断面図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】同上の製造方法を説明するための主要工程断面
図である。
【図4】実施形態2を示し、本発明の電界放射型電子源
を利用したディスプレイの概略構成図である。
【図5】同上における電界放射型電子源の製造方法の一
例の説明図である。
【図6】従来例を示す概略断面図である。
【図7】同上の特性測定原理の説明図である。
【図8】他の従来例を示し、ディスプレイの概略構成図
である。
【図9】同上における蛍光体層の説明図である。
【符号の説明】
1 n形シリコン基板 2 オーミック電極 6 強電界ドリフト層 7 表面電極 8 電界集中用凹部 10 電界放射型電子源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 由明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−326557(JP,A) 特開 昭63−141234(JP,A) 特開 平2−121227(JP,A) 特開 平11−154458(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/312 H01J 9/02 H01J 29/04 H01J 31/12

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板と、導電性基板の一表面側に
    形成された酸化若しくは窒化された多孔質半導体層より
    なる強電界ドリフト層と、強電界ドリフト層上に形成さ
    れた導電性薄膜よりなる表面電極とを備え、表面電極を
    導電性基板に対して正極として電圧を印加することによ
    り、導電性基板から注入された電子が強電界ドリフト層
    をドリフトし表面電極を通して放出される電界放射型電
    子源であって、強電界ドリフト層に、表面電極と導電性
    基板との距離を小さくした電界集中用凹部が形成されて
    なることを特徴とする電界放射型電子源。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電界放射型電子源により
    各画素を発光させるディスプレイに用い、上記電界集中
    用凹部は、ディスプレイの各画素に対応付けて設けられ
    てなることを特徴とする電界放射型電子源。
  3. 【請求項3】 上記多孔質半導体層は、多孔質シリコン
    層よりなることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の電界放射型電子源。
  4. 【請求項4】 上記多孔質半導体層は、多孔質多結晶シ
    リコン層よりなることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の電界放射型電子源。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電界放射型電子源の製造
    方法であって、導電性基板上に半導体層を形成し、陽極
    酸化処理にて上記半導体層の少なくとも一部を多孔質化
    することにより多孔質半導体層を形成した後、多孔質半
    導体層の極表面を酸化し、その後、多孔質半導体層の極
    表面の酸化された部分を除去することにより上記電界集
    中用凹部に対応する凹部を形成し、その後、多孔質半導
    体層を酸化若しくは窒化することにより上記電界集中用
    凹部が設けられた強電界ドリフト層を形成し、次いで、
    強電界ドリフト層上に表面電極を形成することを特徴と
    する電界放射型電子源の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の電界放射型電子源の製造
    方法であって、導電性基板上に半導体層を形成し、陽極
    酸化処理にて上記半導体層の少なくとも一部を多孔質化
    することにより多孔質半導体層を形成した後、多孔質半
    導体層の表面にサンドブラスト法により上記電界集中用
    凹部に対応する凹部を形成し、その後、多孔質半導体層
    を酸化若しくは窒化することにより上記電界集中用凹部
    が設けられた強電界ドリフト層を形成し、次いで、強電
    界ドリフト層上に表面電極を形成することを特徴とする
    電界放射型電子源の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の電界放射型電子源の製造
    方法であって、導電性基板上に半導体層を形成し、陽極
    酸化処理にて上記半導体層の少なくとも一部を多孔質化
    することにより多孔質半導体層を形成した後、多孔質半
    導体層の表面に機械的な研磨を行うことにより上記電界
    集中用凹部に対応する凹部を形成し、その後、多孔質半
    導体層を酸化若しくは窒化することにより上記電界集中
    用凹部が設けられた強電界ドリフト層を形成し、次い
    で、強電界ドリフト層上に表面電極を形成することを特
    徴とする電界放射型電子源の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2記載の電界放射
    型電子源の製造方法であって、導電性基板上に半導体層
    を形成し、陽極酸化処理にて上記半導体層の少なくとも
    一部を多孔質化することにより多孔質半導体層を形成し
    た後、上記電界集中用凹部を形成するために所定形状に
    パターニングされたフォトレジスト層を多孔質半導体層
    上に形成し、その後、該フォトレジスト層をマスクとし
    て多孔質半導体層の一部をエッチングすることにより多
    孔質半導体層の表面に上記電界集中用凹部に対応する凹
    部を形成した後、多孔質半導体層を酸化若しくは窒化す
    ることにより上記電界集中用凹部が設けられた強電界ド
    リフト層を形成し、次いで、強電界ドリフト層上に表面
    電極を形成することを特徴とする電界放射型電子源の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 上記フォトレジスト層のパターニングに
    あたって、位相の揃った二本の光束を干渉させることに
    より形成される光の強弱パターンによって、多孔質半導
    体層上の全面に塗布されたフォトレジストを露光するこ
    とを特徴とする請求項8記載の電界放射型電子源の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 上記多孔質半導体層は、多孔質シリコ
    ン層よりなることを特徴とする請求項5ないし請求項9
    のいずれかに記載の電界放射型電子源の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記多孔質半導体層は、多孔質多結晶
    シリコン層よりなることを特徴とする請求項5ないし請
    求項9のいずれかに記載の電界放射型電子源の製造方
    法。
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