JP3483814B2 - 光配線板 - Google Patents

光配線板

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JP3483814B2 JP32735599A JP32735599A JP3483814B2 JP 3483814 B2 JP3483814 B2 JP 3483814B2 JP 32735599 A JP32735599 A JP 32735599A JP 32735599 A JP32735599 A JP 32735599A JP 3483814 B2 JP3483814 B2 JP 3483814B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光素子又は光回路
同士の光学的接続を行う光配線板に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、光素子を搭載したボード(光ボー
ド)において、光ボード上の光素子同士を接続するに
は、一方の素子から出ているピッグテールの光ファイバ
を、他方の素子に接続されている光ファイバと融着する
ことによって接続していた。 【0003】このような融着接続の場合、ボード外で融
着接続器に光ファイバをセットするためにかなり長い余
長が必要となり、接続後この余長をボード内に収容しな
ければならない。 【0004】又は、コネクタ付きのピッグテールを用い
て、光素子間をコネクタつきファイバでつなぐ方法も用
いられる。この場合も、光ファイバは、余長が必要であ
り、光ファイバの束が出現する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このような光ファイバ
の余長、すなわち、光ファイバの束が現れることに関す
る問題を解決するため、特許第2574611号公報等
に開示されているような光配線板がある。また、この他
に、光ファイバの自動布線に関するものとして、特開平
11−119034号公報がある。 【0006】しかし、従来の光配線板では、光ファイバ
が光配線板本体から突き出した部分の応力を緩和する提
案については非常に少なく、また、前述した特許第25
74611号公報に示すような基材フィルムをタブ状に
延ばした提案があるが、光ファイバの保護が主目的で、
光配線板本体部と光ファイバ突き出し部にかかる応力を
緩和する機能を目的とはしていない。 【0007】このように、従来の光配線板においては、
配線板から突き出したファイバが応力を緩和する構造を
持っていないため、光配線板を取り付ける作業中や取り
付け後の人為的な応力負荷や、ファイバが曲げられた状
態で取り付けられ、長期間のファイバヘの曲げ応力の負
荷などにより、光損失の一時的増加や恒久的な増加が起
こる危険性がある。 また、近年の光伝送システムで
は、1本のファイバに複数の波長を伝送して波長毎に分
離し、信号処理を行い、再度合波する方法が一般的に用
いられようとしている。 【0008】このような光システムでは、光ボード内の
光配線や光ボードをつなぐボード間の光配線において、
使用される光ファイバの本数は多く、かつ、光配線板本
体から突き出した光ファイバは長尺をものも必要とな
る。 【0009】また、光ボード内配線では、光素子間の限
られたスペースに配線することが要求され、実装時に突
き出したファイバを曲げる場合も想定される。さらに、
ボード間配線では、ボード間をつなぐため、光ボードを
収納した架の外側に光配線板を設置し、突き出した光フ
ァイバを架の外側で取り回すことが想定される。 【0010】このように光配線板では、突き出した光フ
ァイバに対して色々な応力がかかる可能性があり、これ
に対して、信頼性を確保するような構造を持たせること
が重要となる。 【0011】しかしながら、従来の光配線板において
は、光配線板から突き出した光ファイバに加わる外力に
対して、特別な対策を施した光配線板は見られない。 【0012】そこで、本発明の目的は、外部からの応力
に対して信頼性の高い光配線板を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は、1本又は複数
本の光ファイバを基板上に配線すると共に、該光ファイ
バの両端を基板外部に延出させることによって、基板端
部に光ファイバ突出部が形成された光配線板であって、
前記基板および前記光ファイバ突出部に跨ってシリコー
ンゴム又はシリコーン樹脂を塗布して硬化させ、該硬化
後の外部応力に対する強度を前記光ファイバの強度より
も増加させて前記基板および前記光ファイバ突出部の境
界部に応力集中が起こらないように一体に構成すること
により、前記光ファイバを前記基板に固持するブーツ部
を設けることによって、光配線板を構成する。 【0014】 【0015】 【0016】 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。 【0018】[第1の例]本発明の第1の実施の形態
を、図1〜図3に基づいて説明する。 【0019】(背景)まず、本発明の背景について説明
する。 【0020】光配線板では、多数の光ファイバが配線板
本体から突き出し、他の種々の光部品、或いは光ボード
と接続される。光ボード上の光部品と接続される場合
は、限られた光ボード上に光部品を優先して配置し、光
配線板は空きスペースに配置されることが一般的であ
る。このため、光配線板は可撓性が要求され、配線板か
ら突き出した光ファイバおよび配線板本体を曲げて、実
装することが多い。この場合、光ファイバと光配線板本
体の境界部、すなわち光ファイバが光配線板の基板から
突き出した根元の部分に、曲げ応力がかかる。 【0021】また、光ボード間をつなぐ光配線板では、
光ボードを収納する架の外側に光配線板を設置するた
め、光配線部本体から突き出した光ファイバに、作業中
の不意な応力がかかる危険性がある。 【0022】さらに、突き出したファイバ長が長い場合
は、ファイバの重みでファイバがたわみ、応力がかか
る。光ボード間の場合も光ファイバが光配線板から突き
出した根元の部分に応力が集中する。これは、弾性率の
異なる部分に応力が集中することで知られている。 【0023】そこで、本例では、そのような外部応力に
対して応力集中が起こらないようにするためら、光ファ
イバと光配線板との境界部分に、応力を緩和する保持部
としてのブーツ部を設けたものである。 【0024】(具体例)次に、ブーツ部を有する光配線
板の具体例について説明する。 【0025】図1は、ブーツ部10が設けられた光配線
板の構成例を示す。 【0026】1本又は2本以上の光ファイバ11の各々
は、一筆書きの手法を用いて、光配線板本体部としての
基板12上に配線されている。 【0027】このような配線構造をもつ光配線板におい
て、光ファイバ11の基板12の一端から突き出した部
分としての光ファイバ突出部13と、光ファイバ11が
配線された基板12との両方に跨って、光ファイバ11
ヘの曲げ応力を緩和する部位としてのブーツ部10が設
けられている。 【0028】このブーツ部10は、応力を緩和するする
ために、光ファイバ11を基板12に固定させて、か
つ、光ファイバ11の曲げや急激な動きに対して、応力
を緩和する役割を持っている。 【0029】また、端部Aは入出端を示し、端部Bは出
力端を示している。このように光配線板は、光ファイバ
11が多数配線され、光配線板本体部である基板12か
ら光ファイバ11がまとまって突き出している。 【0030】この光配線板は、光配線板本体部におい
て、光ファイバ11を基板12上に接着剤で固定し、さ
らに、その接着された光ファイバ11の上部にフィルム
や樹脂で覆う構造をとっている。 【0031】従って、光配線板本体部である基板12で
は、光ファイバ11は比較的しっかりと固定されている
が、基板12から突き出した光ファイバ突出部13の光
ファイバ11は、自由端となっている。 【0032】しかし、この突き出した光ファイバ11の
光ファイバ突出部13の近傍には、ブーツ部10が設け
られているので、その突き出した光ファイバ11に応力
が加わり、光ファイバ11の光ファイバ突出部13に近
い部分に応力が集中した場合においても、応力集中を避
けることができ、しかも、光ファイバ11が破断若しく
は曲率が小さくなることによって光損失の増加が起こる
ようなことがない。 【0033】(作製例)次に、光配線板の作製例につい
て説明する。 【0034】ここでは、図1に示した光配線板を、代表
的な配線パターンを用いて作製する方法、その作用結果
について説明する。なお、ブーツ化の効果は、光配線板
の配線パターンには依存しない。 【0035】まず、光ファイバ11を自動布線する布線
装置に、一番下層の基板12を設置し、光ファイバ11
を1本ずつ布線する。 【0036】基板12は、ポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム又はポリイミドフィルムの厚さ50
μmに、ゴム系粘着剤を25μm塗布したものを用い
た。配線した光ファイバ11上に粘着シートを保護層と
して覆った。 【0037】ここで、入出力端の一方の端部Aは、72
本の光ファイバ11が2組に別れ、その組の中でさらに
12本ずつがテープ化され、テープ化された光ファイバ
11同士は1mmの狭い間隔で配列されている。 【0038】他方の端部Bは、8本或いは4本の光ファ
イバ11の単位でテープ化されている。突き出した光フ
ァイバ11の長さは、約10cmである。 【0039】ブーツ部10は、インジェクション装置を
用いて、材料であるシリコーンゴムを、光ファイバ11
のテープ化された部分のテープファイバ(すなわち、光
ファイバ突出部13)と基板12との境界近傍に、正確
に塗布することによって作製する。この場合、基板12
の上面および下面にシリコーンゴムを塗布後、室温で1
昼夜放置して硬化させる。なお、ブーツ部10の長さ
は、基板12の端部から15mmとする。 【0040】テープファイバがある程度の間隔で整列し
ている端部Bでは、各テープに独立でブーツ化する。一
方、端部Aでは、間隔が狭い3本のテープファイバをま
とめて、ブーツ化する。 【0041】そして、このようにしてブーツ化した光配
線板の端部にMTコネクタを付け、光損失測定装置の端
部A側の位置に光を入力させ、端部B側の位置に光検出
部を接続して、光損失を測定する。この場合、テープフ
ァイバを基板12に対して90度に曲げ、波長1.55
μm、1.31μmにおける光損失変動を測定する。 【0042】その測定結果、損失変動は、両方の波長に
おいて測定限界0.01dB以下であった。これは、ブ
ーツ化により、テープファイバと基板12との曲率半径
が15mm以上となり、曲げによる損失が防止できたた
めと考えられる。 【0043】一方、ブーツ化しない場合、90度の曲げ
による損失増は、テープファイバと基板12との曲率半
径が約8mmとなり、1.55μmで約0.3dB、
1.31μmで約0.03dBであった。 【0044】以上により、ブーツ化による曲げ応力に対
する光損失の増加を防げる効果が明らかになった。 【0045】なお、本例では、テープ化された光ファイ
バ11をブーツ化した例を示したが、1本の光ファイバ
にブーツ化をしてもよく、この場合にも同等の効果が得
られる。 【0046】(変形例)次に、光配線板の変形例を、図
2および図3に基づいて説明する。 【0047】図2および図3は、テープ化した多数の光
ファイバ11に対して、上下部分のみにブーツ化してブ
ーツ部10を形成し、かつ、光配線板の構造体と一体化
した例である。 【0048】図2は上面図、図3は断面図である。テー
プ化した光ファイバ11は、左右方向に対してはもとも
と一定の強度があるため、上下方向のみブーツ化して
も、信頼性を保つことができる。 【0049】もちろん、左右方向の部分にもブーツ化を
すると、さらに強度が増すことはいうまでもない。 【0050】なお、ここでは、テープ化した光ファイバ
について述べたが、1本の光ファイバについても同様に
適用できる。 【0051】[第2の例]次に、本発明の第2の実施の
形態を、図4および図5に基づいて説明する。なお、前
述した第1の例と同一部分については、その説明を省略
し、同一符号を付す。 【0052】前述した第1の例では、光ファイバ11の
受ける種々の応力をブーツ部10によって緩和すること
を述べたが、光配線板から突き出した光ファイバ11
は、通常複数の光ファイバ11がテープ状にまとまって
いる場合が多く、この場合、光ファイバ11にかかる応
力は光ファイバ1本に比べて大きくなる。 【0053】また、急激な光ファイバ11ヘの応力、例
えば人為的に光ファイバ11を引っかけてしまった場合
は、非常に大きい応力がブーツ部10にかかることにな
る。 【0054】そこで、本例では、ブーツ部10を、ブー
ツ部10および光配線部分の上部を同じ材料等で同時に
覆って固定するか、又は、光配線板本体部である基板1
2の一部と接合するような、固定部材を設ける。 【0055】このような固定部材を設けることによっ
て、応力を光ファイバ11と配線板全体や境界部分に広
く分散させることができるので、光ファイバ11が受け
た応力による変形を光ファイバ11、ブーツ部10、基
板12に拡げ、光損失増加の要因となる光ファイバ11
と光配線板本体部との境界での変形を小さくする。 【0056】(具体例)次に、固定部材を有する光配線
板の具体例について説明する。 【0057】図4は、固定部材とブーツ部とを一体化し
た構成例を示す。20は、光配線板の上部全面を覆う固
定部材としての保護材である。この保護材20は、光フ
ァイバ11の周囲に充填されブーツ部10と同じ材料で
一体に構成されるので、光ファイバ11が受けた応力を
光配線板全体で緩和することができる。 【0058】図5は、光配線板の端部に、固定部材とし
ての堰21を設け、この堰21とブーツ部10とを接合
した構成例を示す。この場合、光ファイバ1本に対し
て、ブーツ部10を光ファイバ11の上下、左右に配置
し、取り囲むようにして設けている。 【0059】この堰21によって、光配線板の端部を補
強し、光ファイバ11に加わる外力の影響を抑えること
ができ、これにより、ブーツ部10にかかる応力を分散
できる。 【0060】(作製例)次に、光配線板の作製例につい
て説明する。 【0061】基板12上に、第1の例と同じ光ファイバ
11のパターンを同様にして配線し、配線した光ファイ
バ11上をシリコーン樹脂で覆い、かつ、基板12の淵
部分に硬度が高いシリコーン樹脂で堰を作製する。 【0062】ブーツ化は、シリコーンゴムを用いて、光
ファイバ11が突き出した部分である光ファイバ突出部
13、基板12、および堰21の部分を塗布し、ブーツ
部10を作製する。 【0063】このようにブーツ部10を堰21の部分と
一体化して構成することによって、光ファイバ11に曲
げ応力を加えた場合、曲げによる光配線板の変形が広範
囲に応力が分散し、光損失、および光配線板の変形を小
さくすることができる。 【0064】(変形例)次に、光配線板の変形例につい
て説明する。 【0065】ブーツ部10の配設には種々の方法が考え
られる。 【0066】そこで、まず、光配線板本体部である基板
12および光ファイバ突出部13の光ファイバ11の上
部から包み込むように設ける。 【0067】このような構造とすることによって、応力
を分散する効果が得られる。しかし、この場合、上部か
ら作製するため、作製時間が短くなる点、光配線板の下
部は突起物がなくフラットになる点などの特徴がある
が、配線板下方からの応力に対しては若干弱くなる。 【0068】そこで、ブーツ部10を、光ファイバ11
と基板12の両方に跨って設け、かつ、基板12の上部
と下部との両方向から設置するような構造とする。 【0069】この両方向からブーツ部10を設けること
によって、上記応力が弱くなる欠点を克服できる。この
場合、作製には、時間がかかるが、配線板上方および下
方からの応力に対して対応できる。 【0070】[第3の例]次に、本発明の第3の実施の
形態を、図6および図7に基づいて説明する。なお、前
述した各例と同一部分については、その説明を省略し、
同一符号を付す。 【0071】光ファイバ11が受けた外部応力により、
光ファイバ11と基板12との弾性の異なる2つの材料
の境目に応力が集中するが、この応力を緩和させるため
の手段を設けてもよい。 【0072】そこで、本例では、ブーツ部10の厚み、
幅のいずれか1つ又は両方が、配線された基板12から
その外側に離れるに従って、漸次小さくなるように形成
した場合の例である。 【0073】この場合、ブーツ部10の長さが光ファイ
バ11の長手方向に対して、基板12の淵から少なくと
も5mm以上としてもよい。 【0074】また、ブーツ部10を構成する材料とし
て、使用する光ファイバ11よりも大きい弾性を有する
ようにしてもよい。 【0075】(具体例)次に、異なるブーツ形状を有す
る光配線板の具体例について説明する。 【0076】図6および図7は、ブーツ部10の幅およ
び厚みを漸次減少させた例である。図6は、ブーツ部1
0の幅にテーパをつけた場合の例、図7は厚みにテーパ
をつけた場合の例である。 【0077】このように、光配線板本体部である基板1
2から離れるに従って、幅若しくは厚みの一方、又は両
方を漸次減少させることによって、光ファイバ11に曲
げ応力が加わったとき、円に近い状態で光ファイバが曲
がることができる。これにより、曲率による損失を可能
な限り小さくすることができる。 【0078】(作製例)次に、光配線板の作製例につい
て説明する。 【0079】前述した第1の例と同様な方法で光ファイ
バ11を基板12上に配線し、上部を粘着シートで覆っ
て光配線板を作製する。 【0080】ブーツ化は、インジェクション装置を用い
て、基板12からテープファイバ(すなわち、光ファイ
バ突出部13)の方向にシリコーン樹脂を塗布し、基板
12から離れるに従って樹脂にかける塗布圧力を小さく
することによって、塗布する樹脂量を減少させる。 【0081】この塗布操作を基板12の上面および下面
についてそれぞれ行い、テープファイバの上下にブーツ
化を施す。 【0082】その結果、ブーツ部10の厚みは、基板1
2上とブーツ先端部とでは異なる形状となった。すなわ
ち、基板12上でのブーツ部10の形状は、厚み2m
m、幅5mmとなり、長さ20mmのブーツ部10の先
端部では、厚み約0.3mm、幅はほぼテープファイバ
と同じとなった。 【0083】そして、このようにして作製されたブーツ
化したテープファイバの端部を持ち、基板12面に対し
て90度以上曲げても、ブーツ部10の曲率半径は15
mm以上を得ることができた。 【0084】このようにブーツ部10の構造は、ブーツ
部10の幅若しくは厚みの一方、又は両方を配線板から
離れるに従って減少させることによって、基板12から
離れた部位では、ブーツ部10の厚み、幅を小さくし
て、光ファイバ11とほぼ同じ弾性を持たせることがで
き、一方、基板12に近づくにつれて、厚み、幅を大き
くして、ブーツ部10の弾性を大きくして、大きな応力
に耐えられるようにすることができる。 【0085】また、基板12上のブーツ部10の一部を
堰構造のように横に広く延ばして、応力の分散を図るこ
とも可能である。 【0086】さらに、ブーツ部10の長さ、つまり配線
板本体である基板12の淵から光ファイバ11の長手方
向に延びたブーツ部10の長さは、曲げ応力が光ファイ
バ11に働いた場合の曲率に大きく影響する。周知のよ
うに、光ファイバ11の曲げ損失は曲率が小さくなると
共に急激に増加する。この場合、ブーツ部10の長さを
5mm以上とすることによって、曲げ応力を与えた場合
の光損失を小さくすることができる。 【0087】なお、ブーツ部10に用いられる材料とし
ては、実際に用いられるブーツ部構造における弾性が、
光ファイバ11より大きければよい。これは、弾性率が
大きい材料では、ブーツ部10は非常に小さくできるこ
とを意味し、逆に、光ファイバ11より弾性率が小さい
材料でもブーツ部10の構造を大きくすることによっ
て、ブーツ化材料として使えることを意味するものであ
る。 【0088】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光配線板本体部と該本体部から突き出している光ファイ
バ突出部との境界部分に、光ファイバを固持する保持部
を設けたので、境界部分に加わる曲げや引っ張りの応力
を分散して低減させ、光損失変動や形状変化を小さくす
ることができ、これにより、基板から突き出した光ファ
イバ又はテープ化光ファイバヘの外部応力に対して、非
常に信頼性の高い光配線板を実現することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態である光配線板の構
成を示す斜視図である。 【図2】光配線板の変形例を示す上面図である。 【図3】図2の光配線板の断面図である。 【図4】本発明の第2の実施の形態である光配線板本体
部とブーツ部とを一体化した構成を示す斜視図である。 【図5】光配線板本体部の堰とブーツ部とを接合した構
成を示す斜視図である。 【図6】本発明の第3の実施の形態であるブーツ部の幅
にテーパをつけた場合の構成を示す上面図である。 【図7】厚みにテーパをつけた場合の構成を示す断面図
である。 【符号の説明】 10 ブーツ部(保持部) 11 光ファイバ 12 基板 13 光ファイバ突出部 20 保護材(固定部材) 21 堰(固定部材)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 1本又は複数本の光ファイバを基板上に
    配線すると共に、該光ファイバの両端を基板外部に延出
    させることによって、基板端部に光ファイバ突出部が形
    成された光配線板であって、 前記基板および前記光ファイバ突出部に跨ってシリコー
    ンゴム又はシリコーン樹脂を塗布して硬化させ、該硬化
    後の外部応力に対する強度を前記光ファイバの強度より
    も増加させて前記基板および前記光ファイバ突出部の境
    界部に応力集中が起こらないように一体に構成すること
    によって、前記光ファイバを前記基板に固持するブーツ
    部を設けたことを特徴とする光配線板。
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