JP2003043267A - 光学接続部品 - Google Patents

光学接続部品

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JP2003043267A
JP2003043267A JP2001229463A JP2001229463A JP2003043267A JP 2003043267 A JP2003043267 A JP 2003043267A JP 2001229463 A JP2001229463 A JP 2001229463A JP 2001229463 A JP2001229463 A JP 2001229463A JP 2003043267 A JP2003043267 A JP 2003043267A
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Ritsu Kawase
律 川瀬
Kyoichi Sasaki
恭一 佐々木
Tatsushi Kobayashi
辰志 小林
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Tomoegawa Co Ltd
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/3608Fibre wiring boards, i.e. where fibres are embedded or attached in a pattern on or to a substrate, e.g. flexible sheets

Abstract

(57)【要約】 【課題】光学接続部品の屈曲等の変形に対して光損失の
発生が起こらない、良好な光学的信頼性及び構造耐性を
有する光学接続部品を提供する。 【解決手段】端部に光学接続するための終端部分を有す
る複数の光ファイバ4が、接着剤層3を介して基材1の
少なくとも一面に交差部分、曲線部分及びファイバピッ
チ変換部分の少なくともいずれかを有する配線パターン
が形成されるように二次元平面的に配線され、その光フ
ァイバが樹脂保護層2によって固定されている光学接続
部品であって、その基材が可撓性であって、引張強度が
2.5kg/mm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光素子、光回路パ
ッケージ、光回路装置等の光通信、光情報処理に用いら
れる光素子、部品、装置間を相互に接続するための光学
接続部品(光配線板)に関する。
【0002】
【従来の技術】光回路パッケージ内の複数の光素子の接
続や、複数の光回路パッケージ相互間、或いは光パッケ
ージを搭載する光回路装置との光学接続では、一般に光
素子や光回路パッケージ、光回路装置等の端部に光コネ
クタを配置して、光ファイバによって相互に接続してい
る。その場合、光ファイバは余長を持って配置する必要
があるため、例えば、光回路パッケージ上や光回路装置
の内部および/または背面では、光ファイバによる複雑
な配線が鳥の巣状に、または輻輳して張り巡らされ、そ
のために大きな空間を占めているのが現状である。この
ような複雑で場所を必要とする光学接続方法に対して、
光ファイバを二次元平面上に任意に配線することによ
り、これらの問題を解決する簡便な方法が提案されてい
る。例えば、特許第2574611号公報に開示されて
いるように、粘着剤が塗布されたシートまたは基板を用
い、それによって光ファイバを固定することが提案され
ている。
【0003】ところで、上記特許公報に記載の光学接続
部品は、その作製に際して、基材フィルム(ベース層)
上またはファイバージャケット上の粘着剤層により光フ
ァイバを敷設して配線パターンを形成し、その上を、基
材フィルムで用いた材料と同様な材料を用いて被覆し、
保護層を形成している。しかしながら、このような構造
を有する光学接続部品は、端縁から引き出されている光
ファイバの終端部分に光コネクタを取り付けたり、或い
はバックプレーン、ボード内に設置する際に、屈曲させ
る必要があり、上記の光学接続部品の構成では、光ファ
イバの両面が基材フィルムで覆われているため、この屈
曲に対して、滑らかな円弧での屈曲状態が得られず、そ
の部分において、光ファイバの急激な曲りが生じたり、
また、接着剤を有する基材フィルムを貼り合わせた構造
であるため、光ファイバの固定力が弱く、屈曲に対して
貼り合わせた基材フィルムのずれや剥がれが起こり、そ
のために光ファイバのマイクロベンドが生じて光損失を
発生することになり、光学接続部品として、特に屈曲に
対する構造的な問題があった。
【0004】これらの問題を解決するための方法とし
て、特開平11−258447号公報には、基材上に接
着剤層を介して配線された光ファイバ上に、樹脂保護層
を形成し、輻輳して配線された光ファイバを固定するこ
とが提案されている。この特許公開公報に記載の光学接
続部品は、光ファイバが可撓性を有する樹脂保護層に完
全に固定されているために、前記の問題、例えば、光学
接続部品を屈曲した際における光損失の問題は軽減され
ているものの、省スペース化のための更なるきびしい屈
曲構造の要求に対しては、屈曲による光ファイバのマイ
クロベンドの発生、およびそれによる光損失を生じてし
まい、未だ十分な改良がなされておらず、上記の問題の
完全な解決には至っていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記のような問題点を解決することを目的とし
てなされたものである。すなわち、本発明の目的は、上
記のように基材上に輻輳して配線された光ファイバを樹
脂保護層で固定する構造を有する光学接続部品(光配線
板)において、光学接続部品の屈曲等の変形に対して光
損失の発生が少なく、良好な光学的信頼性を有する構造
耐性の優れた光学接続部品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光学接続部品
は、基材の少なくとも一面に、端部に光学接続するため
の終端部分を有する複数の光ファイバが、交差部分、曲
線部分及びファイバピッチ変換部分の少なくともいずれ
かを有する配線パターンが形成されるように、接着剤層
を介して二次元平面的に配線され、該光ファイバが樹脂
保護層によって固定されているものであって、その基材
が可撓性であって、2.5kg/mm以下の引張強度を
有することを特徴とする。
【0007】本発明において、上記の基材は、高分子物
質よりなる可撓性を有するフィルム状物であるのが望ま
しい。また、可撓性、環境信頼性の面から、上記の樹脂
保護層は、シリコーン系のゴムまたはゲル材料よりなる
のが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の光学接続
部品の一例の一部破砕した平面図であり、図2はその断
面図である。図1および図2において、二次元平面を有
する基材1の一面に、接着剤層3を介して、複数の光フ
ァイバ4が二次元平面的に配線されており、そしてこれ
ら光ファイバ4は、シリコーン系ゴムまたはゲル材料よ
りなる可撓性を有する樹脂保護層2によって固定、保護
されている。光ファイバ4の端部は光学接続するための
終端部分5になっており、光学部品6、例えば光コネク
タが接続されている。なお、終端部分5と光学部品6と
は一体になっていてもよい。7は樹脂保護層を形成する
ために設けた堰状物である。
【0009】本発明の光学接続部品において、配線され
た光ファイバを支持するための基材は、2次元平面を有
する可撓性のあるものであって、その引張強度が2.5
kg/mm以下であることが必要である。なお、引張強
度は、JIS C 2318に記載の引張試験に準拠し
て、破断点の荷重を求め、それを試料幅の単位長さとし
て求めた強度を意味するものである。
【0010】本発明において、基材としては高分子物質
よりなるフィルム状基材が好ましく用いられ、引張強度
が2.5kg/mm以下を示す材料であれば、特に限定
されるものではない。例えば、ガラス−エポキシ樹脂複
合基板、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリイミドフィルム、シリコーンまたはウレタン樹
脂等の有機材料のゲル状物、ゴム状物またはフォーム状
物等があげられ、通常の電子部品、電気部品で使用され
る基材であれば、如何なるものでも使用することが可能
である。基材の厚みは、上記した物性を満たすものであ
れば、特に限定されるものではないが、通常10μm〜
1mm程度、好ましくは10μm〜200μm、さらに
好ましくは10μm〜100μmの範囲の厚みのものが
用いられる。
【0011】本発明において、基材の引張強度は光ファ
イバの配線パターンが維持できる強度であればよく、可
能な限り小さい方が好ましい。したがって、好ましくは
1.8kg/mm以下、さらに好ましくは1.0kg/
mm以下である。その下限は一般には0.3kg/mm
である。基材の引張強度が2.5kg/mmよりも大き
いと、光ファイバの剛直性よりも基材の剛直性が大きく
なり、光学接続部品を屈曲すると、基材の曲げ状態を維
持する力のために光ファイバが変形し、マイクロベンド
を生じやすくなり、それによる光損失が発生する恐れが
ある。また、引張強度が0.3kg/mmよりも小さく
なると、光学接続部品の自己支持性が弱くなり、取扱い
性が悪くなったり、光ファイバの曲げ応力により光学接
続部品にカールが発生する恐れがあり、好ましくない。
【0012】また、本発明において、基材の伸度は、屈
曲時における曲り易さと、光ファイバにかかる応力を減
少させる点から、40%以上であることが好ましく、よ
り好ましくは55%以上、特に好ましくは80%以上で
ある。基材の伸度が40%よりも小さいと、光ファイバ
の伸びに基材の伸びが追従できない、つまり基材の伸度
に光ファイバの伸度が抑制されることにより、光ファイ
バにマイクロベンドが発生して光損失を生じる恐れがあ
る。
【0013】基材の上に配線される光ファイバは、光学
接続部品の適用目的に応じて適宜選択して使用され、例
えば、石英またはプラスチック製のシングルモード光フ
ァイバ、マルチモード光ファイバ等が好ましく使用され
る。
【0014】上記基材上に光ファイバを配線するために
設ける接着剤層を構成する接着剤としては、配線される
光ファイバの曲げで生じる張力に対応して光ファイバの
形状を維持する接着力を有するものであれば、如何なる
接着剤でも使用することができ、例えば、ウレタン系、
アクリル系、エポキシ系、ナイロン系、フェノール系、
ポリイミド系、ビニル系、シリコーン系、ゴム系、フッ
素化エポキシ系、フッ素化アクリル系等、各種の感圧接
着剤(粘着剤)、熱可塑性接着剤、熱硬化性接着剤を使
用することができる。光ファイバの配線の容易さから
は、感圧接着剤および熱可塑性接着剤が好ましく使用さ
れる。
【0015】本発明において、配線された光ファイバを
固定、保護するための樹脂保護層を構成する樹脂材料と
しては、可撓性を有するものであれば特に限定されるも
のではないが、例えば、ゲル状またはゴム状の有機材
料、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹
脂等の可撓性を有する硬化性樹脂、可撓性を有する熱可
塑性樹脂等が使用される。より具体的には、ゲル状の有
機材料としては、シリコーンゲル、アクリル系樹脂ゲ
ル、フッ素樹脂系ゲル等があげられ、ゴム状の有機材料
としては、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、アクリ
ル系ゴム、フッ素系ゴム、エチレン−アクリル系ゴム、
SBR、BR、NBR、クロロプレン系ゴム等があげら
れる。可撓性のある硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、紫外線硬化性のアクリル樹脂等が
あげられる。また、可撓性を有する熱可塑性樹脂として
は、ポリ酢酸ビニル、メタクリル酸エチル樹脂等のアク
リル系樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、ポリアミド樹脂等のホットメルト型接着剤を構
成する樹脂があげられる。特に好ましくは、半導体封止
材料として実用化され、信頼性、応力緩和性、耐熱性、
耐寒性、耐湿性、耐薬品性、電気絶縁性、可撓性に優れ
たシリコーン系のゴムおよびゲル材料が使用される。シ
リコーン系のゴムおよびゲル材料の種類は特に限定され
るものではなく、例えば、付加反応硬化型シリコーン、
縮合反応硬化型シリコーン、有機過酸化物硬化型シリコ
ーン等のゴムまたはゲル材料を用いることができる。こ
れらの中でも、付加反応硬化型シリコーンゴムまたはゲ
ル、および縮合反応硬化型シリコーンゴムまたはゲル
が、副生物の発生が少ないことや、作業性が良好である
ことから好ましい。
【0016】なお、本発明の光学接続部品においては、
必要に応じて樹脂保護層の上に、さらに他の樹脂保護層
を設けてもよい。その場合には、光学接続部品の可撓性
を損なわない程度のものが使用され、例えばシリコーン
系ハードコート材料等を用いて他の樹脂保護層を形成す
ればよい。
【0017】本発明の光学接続部品においては、通常、
光コネクタとの接続のために、光学接続部品の端面の所
望の位置(ポート)から光ファイバが伸びて終端部分を
形成しており、そこに光コネクタが接続されるか、また
は光コネクタに接続された光ファイバと融着接続され
る。本発明の光学接続部品に接続される光コネクタは特
に限定されないが、好適には単心あるいは多心の小型光
コネクタが選択される。例えば、MPO光コネクタ、M
T光コネクタ、MU光コネクタ、FPC光コネクタ(N
TT R&D、Vol.45 No.6、589頁)、
または光学接続に用いられるV溝部品等があげられる。
なお、光コネクタ接続の方法は何等限定されるものでは
ない。
【0018】本発明の上記光学接続部品は、次にように
して作製することができる。例えば、前記した物性を満
足する二次元平面を有する可撓性のフィルム状基材の一
面に、接着剤層を設けた接着シートを作製する。なお、
接着剤層を設ける方法としては、フィルム状基材上に接
着剤を直接または溶剤に溶解して塗布液とした状態で、
ロールコーティング、バーコーティング、ブレードコー
ティング、キャスティング、ディスペンサーコーティン
グ、スプレーコーティング、スクリーン印刷等の方法で
塗布し、接着剤層を設ける方法、及び、予め剥離性フィ
ルム上に、接着剤層が形成されている接着シートを上記
フィルム状基材に貼着し、その後、剥離性フィルムを除
去する方法が採用される。接着剤層の膜厚は、配線する
光ファイバの径により適宜選択して使用すればよいが、
通常1μm〜1mm、好ましくは5〜500μm、さら
に好ましくは10〜300μmの範囲に設定される。
【0019】次いで、接着剤層上に光ファイバを所望の
パターンに配線する。その際、光ファイバの端部は、光
コネクタ等と光学接続するための終端部分となるよう
に、フィルム状基材から引き出された状態にする。
【0020】光ファイバの配線方法としては、上記のよ
うにフィルム状基材上に接着剤層を設けて配線する方法
が最も簡単であるが、適用目的に応じて配線方法を適宜
選択して行ってもよい。例えば、フィルム状基材上に突
起物や凹形状物等を設けて光ファイバを配線したり、光
ファイバの外被に接着剤層を設けて配線することも可能
である。
【0021】次いで、前記のようにして配線された光フ
ァイバの上に、前記の樹脂保護層形成用の樹脂材料を用
いて樹脂保護層を形成する。具体的には、光ファイバが
配線されたフィルム状基材の周縁に堰状物を形成し、そ
の堰状物の内側部分に樹脂材料を満たし、固化すればよ
い。それによって樹脂保護層が形成され、配線された光
ファイバが樹脂保護層中に埋没して固定された状態の光
学接続部品を作製することができる。
【0022】堰状物は、通常はフィルム状基材の周縁ま
たはフィルム状基材内側に任意の形状で設ければよい。
しかしながら、フィルム状基材の周縁近傍に光コネク
タ、光モジュール、光デバイス等の光学部品を載置する
場合において、それら光学部品が堰状物としての役割を
果たすときは、その光学部品が載置された部分には堰状
物を設けなくてもよい。
【0023】堰状物を構成する材料としては、特に限定
されるものではなく、好適には、光学接続部品の適用目
的に応じて適宜選択すればよいが、特に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン等の有機繊維よりなる不
織布、ガラス繊維の不織布、およびシリコーン系、エポ
キシ系、ウレタン系またはアクリル系樹脂よりなるシー
リング剤(充填剤)等が好適に使用される。堰状物は、
その内側に満たされる樹脂材料が外側に流れ出ないよう
にする限り、そのサイズおよび形状は限定されるもので
はない。
【0024】ここで配線された光ファイバを固定、保護
する樹脂保護層の厚みは、配線される光ファイバの径と
その重なり本数によって適宜選択して、光ファイバが保
護、固定されるようにすればよい。通常は、(光ファイ
バの径)×(重なり本数)以上の厚みが必要となる。
【0025】上記のようにして作製された光学接続部品
において、引き出された光ファイバの終端部分には、光
コネクタまたは光モジュール等の光学部品を接合させ
る。例えば、光コネクタと接続させるために端面処理さ
れた光ファイバの終端部分を光コネクタに接続するか、
或いは光コネクタに固定された光ファイバ端面と、光学
接続部品から引き出された各光ファイバの端面とを融着
接続させる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 試験例 基材の引張強度を測定するための引張試験を行った。試
験は、JIS C 2318の引張試験に準拠して行
い、破断点荷重を求めた。次に試験サンプル幅15mm
で破断点荷重を割り、単位長さ当たりの強度を求めた。
これを各5回繰り返して、5回の平均値を求めた。ま
た、強度試験における試験前の標点間距離(L0)と破
断時の標点間距離(L)より、次式により伸度を求め
た。なお、伸度は5回の測定値の中央値とした。 伸度=[(L−L0)/L0]×100 サンプルサイズは15mm×150mmの長方形状と
し、引張試験機のつまみ部を除いた試験範囲が100m
m長の試験サンプルを各5枚作製した。
【0027】各種基材フィルムの引張試験結果を表1に
示す。
【表1】
【0028】次いで、表1に示す各種フィルム状基材の
一面に、アクリル系粘着剤よりなる膜厚50μmの粘着
剤層が形成されたシート基材(サイズ20×250m
m)を用意した。これらシート基材の粘着剤層上に、長
さ300mmの光ファイバ心線(古河電工社製、250
μm径)を平行に3mmピッチで5本配線した(フィル
ム状基材の両端から光ファイバが各25mmずつ出るよ
うに配線した)。次いで、光ファイバの配線されたシー
ト基材の上に乾燥後の膜厚が0.4mmとなるようにシ
リコーンゴム(GE東芝シリコーン社製、TSE39
9、およびTSE3033)を滴下し、硬化させて樹脂
保護層を形成し(硬化条件:TSE399は25℃で2
4時間、TSE3033は150℃で30分)、屈曲試
験用の試験サンプルを作製した。試験サンプルは、各フ
ィルム状基材について6枚作製した。次いで、サンプル
から引き出された中央の光ファイバ心線に光コネクタ
(FCコネクタ)を接続した。屈曲試験は、図3に示す
ようにして行った。すなわち、試験サンプル9を2枚の
板状体8、8で挟み、所定の曲げ半径になるようにし
て、その曲げ状態での光損失変動及びサンプルの状態を
評価した。なお、2枚の板状体の間隔の半分を曲げ半径
とし、曲げ半径が20mmの場合における評価結果を表
2に示す。
【0029】
【表2】 表2の結果から、基材フィルムの引張強度が2.5kg
/mm以下であれば、屈曲等の変形に対して、光損失の
発生や光ファイバの破壊がない光学接続部品を得られる
ことが分かった。
【0030】実施例1 n−ブチルアクリレート/メチルアクリレート/アクリ
ル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体
(=82/15/2.7/0.3)からなるアクリル系
樹脂の30%酢酸エチル溶液100部に、コロネートL
(日本ポリウレタン工業社製)1.0部を添加して混合
し、アクリル系粘着剤塗布液を得た。次いでこの塗布液
を、表1のA、B、C、D、EおよびFに示す各フィル
ム状基材の一面に、乾燥後の膜厚が50μmになるよう
に塗布して、粘着剤層が形成されたシート基材(サイズ
210mm×297mm)を作製した。そのシート基材
の粘着剤層上に、光ファイバ心線(古河電工社製、25
0μm径)を、ポート(光学接続部材からの光ファイバ
取り出し部分)当たり、次のように配線した。すなわ
ち、光ファイバ16本を300μmピッチで並列し、フ
ィルム状基材の短辺の両側に各8ポート(各ポートは光
ファイバ16本で構成)を25mmピッチで作製した。
各光ファイバはフィルム状基材の一方の短辺から他方の
短辺に配線し、両側の各ポートへの配線は、設計により
各光ファイバ毎に所望のフリーアクセス配線(128
本)とし、光ファイバの最大の重なり数が3本となるよ
うに調整して配線した。
【0031】その後、光ファイバが配線されたフィルム
状基材の周縁部に、シリコーン系充填剤(コニシ社製、
バスボンド)を塗布して、幅1.5mm、高さ1mmの
堰状物を形成した。次いで、その堰状物の内側にシリコ
ーンゴム(TSE399、GE東芝シリコーン社製)を
滴下し、25℃で24時間の条件下で硬化させて樹脂保
護層を形成し、光ファイバをこの樹脂保護層で固定して
光配線板を作製した。その後、引き出された光ファイバ
の端部にMUコネクタを接続して最終製品の光配線板を
得た。
【0032】作製された光配線板は、フィルム状基材の
引張強度が2.5kg/mm以下であるため、しなやか
で、可撓性があり、光コネクタの接続作業時の屈曲にお
いても、光ファイバの挙動が制約されることがなく、破
壊等の問題が生じなかった。接続した全ての光ファイバ
の損失を測定したところ、光コネクタの接続損失も含め
て、光ファイバの損失変化は、表3に示す値であった。
また、作製した光配線板について、75℃、90%RH
で5000時間放置の高温多湿試験、および−40℃か
ら75℃、500回の温度サイクル試験を行ったとこ
ろ、光損失の変化量(変化及び変動)は表3に示す通り
であり、本発明の光配線板は、光学接続部品として十分
使用可能なことが分かった。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の光学接続部
品は、引張強度が2.5kg/mm以下の可撓性の基材
を用いたものであって、屈曲等の変形に対する構造的な
耐性に優れ、かつ光学的な信頼性が著しく優れたもので
ある。したがって、本発明の光学接続部品は、そのハン
ドリング等の作業性が優れ、接続作業性が著しく良好に
なる。また、屈曲させた状態での設置における光損失の
発生の問題点が解消され、設置場所の限定がなくなり、
従来のものよりもさらに使い易いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学接続部品の一例の一部破砕した
平面図である。
【図2】 図1の光学接続部品の断面図である。
【図3】 屈曲試験を行っている状態の外観図である。
【符号の説明】
1…基材、2…樹脂保護層、3…接着剤層、4…光ファ
イバ、5…終端部分、6…光コネクタおよび光モジュー
ル等の光学部品、7…堰状物、8…板状体、9…試験サ
ンプル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 辰志 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所技術研究所内 Fターム(参考) 2H036 JA01 LA00 MA11 QA00 2H038 CA52

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも一面に、端部に光学接
    続するための終端部分を有する複数の光ファイバが、交
    差部分、曲線部分及びファイバピッチ変換部分の少なく
    ともいずれかを有する配線パターンが形成されるよう
    に、接着剤層を介して二次元平面的に配線され、該光フ
    ァイバが樹脂保護層によって固定されている光学接続部
    品において、該基材が可撓性であって、2.5kg/m
    m以下の引張強度を有することを特徴とする光学接続部
    品。
  2. 【請求項2】 基材が高分子物質よりなるフィルム状基
    材であることを特徴とする請求項1に記載の光学接続部
    品。
  3. 【請求項3】 樹脂保護層が、シリコーン系のゴムまた
    はゲル材料よりなることを特徴とする請求項1に記載の
    光学接続部品。
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