JP3613244B2 - 光ファイバアレイ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光部品や平面導波路との接続に用いられる基板に、単心または多心の光ファイバを取付固定した光ファイバアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ通信システムにおいて、光部品、平面導波路等に光ファイバを接続するのに光ファイバアレイを用いている。光ファイバアレイは、通常、単心または多心の光ファイバ端部を位置決めするV溝を設けたアレイ基板を備えており、また、光ファイバをV溝内に押える押え部材を備えている。光ファイバアレイは、光ファイバが挿入固定された後、接着剤等を用いて光ファイバを取付固定し、光ファイバの端面が露出する前端部を光ファイバとともに研磨処理している。
【0003】
図4は、例えば、特開平11−84164号公報で開示されている従来の光ファイバアレイの一例を示す図である。図中、1は光ファイバ、2はファイバ被覆、3は裸ファイバ、4は光ファイバアレイ、5はアレイ基板、6は押え部材、7はV溝、8,9は接着剤を示す。
【0004】
光ファイバ1は、単心の光ファイバまたは複数の単心光ファイバ素線を一括被覆した光ファイバテープ等が用いられる。光ファイバアレイ4は、アレイ基板5と押え部材6とからなり、アレイ基板5の前部はV溝7を設けたファイバ整列部5a、後部は台座部5bで形成されている。ファイバ整列部5aのV溝7内に接着剤8を流し込み、被覆が除去された裸ファイバ3の前部をV溝7に挿入し、押え部材6により押えて位置決めされた状態で接着固定される。
【0005】
V溝内の接着剤8の一部は、台座部5b上に流出する形でV溝後端から突き出る裸ファイバ3の後端部を覆う。また、接着剤8の一部は、ファイバ被覆2と台座部5bの間にも流れ込んで、裸ファイバ3の後部とファイバ被覆2の前端部を台座部5b上に接着固定する。さらに、光ファイバ1が光ファイバアレイ4の後端で自由に動くのを規制するために、補強的にファイバ被覆2の前端部を、接着剤8より軟らかい接着剤9を用いて接着固定している。
【0006】
上記の構成で、裸ファイバ3の全体を覆う接着剤8に、比較的ヤング率が大きい(硬い)樹脂が用いられると、低温では光ファイバの損失増加が生じることが知られている。この原因としては、低温で接着樹脂が熱収縮することで光ファイバをアレイ基板側に引張るものと考えられる。また、ファイバ被覆2に塗布される接着剤9は、接着剤8よりは軟らかい樹脂が用いられている。そして、接着剤8は、ファイバ被覆2の部分にはあまり塗布されていないことから、引張荷重は被覆が除去された裸ファイバ3の部分にかかることになり、引張荷重に対して弱く、光ファイバ1の長手方向に引張荷重が加わった際に、裸ファイバ3の部分で破断されやすい構成である。
【0007】
また、裸ファイバ3の全体を覆う接着剤8に、比較的ヤング率が小さい(軟らかい)樹脂が用いられると、接着剤9と合わせても、引張荷重に対しては、全体的に弱くなる。すなわち、図4に示すように2種類以下の接着樹脂で光ファイバアレイ4に光ファイバ1を接着固定する構成では、温度変化による伝送損失増加を抑え、かつ所定の引張荷重に対して満足させることは困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、光ファイバの引張荷重に強く、かつ温度変化に対して伝送損失増加を小さく抑えることができる光ファイバアレイを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ファイバアレイは、前部にV溝を設けたアレイ基板に単心または多心の光ファイバを載置し、V溝に被覆を除去した裸ファイバを入れて押え部材で押えて接着固定してなる光ファイバアレイであって、V溝内で前部の裸ファイバ部を硬化後のヤング率が500MPa以上で硬化前の粘度10Pa・s以下の第1の接着剤で固定し、アレイ基板の後端部で光ファイバの被覆部を硬化後のヤング率が500MPa以上で硬化前の粘度が第1の接着剤より大きい第2の接着剤で固定し、V溝後端と被覆部との間の被覆を除去した裸ファイバ部を覆って第1の接着剤より硬化後のヤング率が小さい第3の接着剤で固定したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1により、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1(A)は本発明の基本形態を示し、図1(B)は裸光ファイバ部分に融着接続部を有している例を示し、図1(C)は光ファイバアレイの後部エッジを滑らかな面で形成した例を示す。図中、11は第1の接着剤、12は第2の接着剤、13は第3の接着剤を示し、その他の符号は、図4と同じ符号を用いることにより、説明を省略する。
【0011】
図1(A)に示す光ファイバアレイ4の形状自体は、図4で説明したのとほぼ同様で、アレイ基板5と押え部材6とからなり、アレイ基板5の前部はファイバ整列部5a、後部は平坦な上面を有する台座部5bで形成されている。ファイバ整列部5aには、ファイバ被覆2を除去した裸ファイバ3を整列して位置決めするV溝7が設けられている。
【0012】
光ファイバ1は、端部のファイバ被覆2を除去して裸ファイバ3を露出させ、前部の裸ファイバ部3aをアレイ基板5のV溝7内に入れて押え部材6により押えて位置決めされる。ファイバ被覆2の先端部分は、アレイ基板5の台座部5b上に載置され、V溝7の後端とファイバ被覆2との間の裸ファイバ部3bは、台座部5bから浮いた形で載置される。
【0013】
本発明では、V溝7で位置決めされる裸ファイバ部3aを第1の接着剤11で接着固定し、ファイバ被覆2の先端部分を第2の接着剤12で台座部5b上に接着固定し、台座部5b上に浮いている裸ファイバ部3bを第3の接着剤13で接着固定する。第1の接着剤11は、硬化後のヤング率が500MPa以上で比較的硬く、硬化前の粘度が10Pa・s以下の比較的小さい接着樹脂が用いられる。第2の接着剤12は、硬化後のヤング率が500MPa以上で第1の接着剤11と同様に比較的硬いが、硬化前の粘度が10Pa・sを越える第1の接着剤11より比較的大きい接着樹脂が用いられる。また、第3の接着剤13は、ヤング率が500MPa未満で第1の接着剤11より比較的軟らかい接着樹脂が用いられる。なお、これらの接着剤には、例えば、アクリル系紫外線硬化型の接着樹脂を用いることができる。
【0014】
上述の第1の接着剤11は、粘性が比較的小さいことから裸ファイバ部3aは、V溝7に整合しやすく押え部材6により正確に位置決めすることができる。そして、硬化後のヤング率が大きいので、裸ファイバ部3aをしっかり接着固定することができる。第2の接着剤12は、先端部のファイバ被覆2に塗布された際に、あまり粘性が小さいと流れてしまうため、第1の接着剤11よりは粘度が大きいものが用いられ、ファイバ被覆2を覆うようにして確実に塗布することができる。また、硬化後のヤング率が第1の接着剤11と同様に大きいことから、ファイバ被覆2の先端部をアレイ基板5の後端部にしっかり接着固定することができる。
【0015】
したがって、第1の接着剤11による裸ファイバ部3aの固定で、光ファイバ1の長手方向の引張荷重に対して、ファイバ被覆2の接着部分に応力集中が生じないようにすることができる。また、第2の接着剤12によるファイバ被覆2の固定で、光ファイバ1の移動を制限するとともに、裸ファイバ部3aの接着部分に応力集中が生じず、第1の接着剤11と第2の接着剤12と合わせて、光ファイバ1の長手方向の引張荷重に対して、十分な耐力を持たせることができる。
【0016】
第3の接着剤13は、裸ファイバ部3bを覆って塗布され、この部分の保護と接着固定の行なうが、第1および第2の接着剤より比較的軟らかいヤング率が小さいものが用いられている。したがって、低温になったときに第3の接着剤13の熱収縮等が軽減され、裸ファイバ部3bに歪みを与える程度が小さくでき、伝送損失の増加を低減させることができる。
【0017】
図1(A)の具体例として、露出する裸ファイバ長10mm、裸ファイバ外径0.125mm、被覆外径0.25mmの光ファイバを用いて実施した例を示す。第1の接着剤11には、硬化後のヤング率1240MPaで、硬化前の粘度1.8Pa・sの接着樹脂を用い、第2の接着剤12には、ヤング率3950MPaで、硬化前の粘度50Pa・sの接着樹脂を用い、第3の接着剤13には、ヤング率25MPaで、硬化前の粘度0.44Pa・sの接着樹脂を用いて光ファイバアレイを作成した。
【0018】
これを、温度85℃、湿度85%、の湿熱環境下に336時間放置し(Telcoria1209規格による湿熱試験)、−40℃〜+85℃で100サイクル以上(Telcoria1221規格によるヒートサイクル試験)を行なった。この結果、光ファイバアレイの引張荷重強度が14.7N以上で、既定値4.9Nを大幅に上回る強度が得られ、また、温度変化による伝送損失変動が±0.1dB以下という良好な結果が得られた。
【0019】
図1(B)は、裸ファイバ3の部分が、先端側に異種の光ファイバを接続した例を示し、融着接続部3cを有している。異種光ファイバとして、例えば、モードフィールド径が通常の光ファイバより小さい高機能の光ファイバを使用することができる。そして、融着接続部の近傍を追加加熱により、モードフィールド径を拡大して、異種ファイバ同士の接続部におけるモードフィールド径を合わせるようにしている(例えば、特許第2618500号公報参照)。
【0020】
裸ファイバ3の部分に、上記のような異種光ファイバを融着により接続した場合、その融着接続部3cは、外径に融着接続による太りが生じることが多く、融着接続部3cをV溝7の後部で台座部5bから浮く位置になるようにして載置するのが好ましい。この場合、第3の接着剤13は、融着接続部3cの補強と保護する機能を有している。
【0021】
図1(C)は、光ファイバ1がアレイ基板5の後部エッジで、擦れたり屈曲するのを緩和する例を示す。アレイ基板5の後部エッジをテーパー状または円弧状の滑らかな面5cで形成して、光ファイバ1がアレイ基板5の後部エッジによる損傷を受けたり、また、光ファイバアレイ4の下方に極端に屈曲されるのを緩和し、断線や伝送損失が増加するのを低減する。
【0022】
図2は、第2の実施の形態を示す図である。この第2の実施の形態では、光ファイバのファイバ被覆の先端部分に、チューブ状の保護部材を装着する。図中、14は保護部材を示し、他の符号は、図1と同じ符号を用いることにより説明を省略する。
【0023】
チューブ状の保護部材14は、アレイ基板5の後部エッジを跨ぐ部分に設けられ、光ファイバ1がアレイ基板5の後部エッジに直接接触するのを緩和する。チューブ状の保護部材14は、予め形成された後に光ファイバ1に装着して設けられ、光ファイバに接着固定してアレイ基板5に搭載される。しかし、チューブ状の保護部材14をアレイ基板5の後端部上に予め接着剤で固定した後、光ファイバ1を保護部材14のチューブ内に挿通させるようにしてもよい。
【0024】
光ファイバアレイ4の形状自体は、図1で説明したのとほぼ同様で、アレイ基板5と押え部材6とからなり、アレイ基板5の前部はファイバ整列部5a、後部は台座部5bで形成されている。ファイバ整列部5aには、ファイバ被覆2を除去した裸ファイバ部3aを整列して位置決めするV溝7が設けられる。裸ファイバ部3aは、V溝7に押え部材6により押えて位置決めされる。
【0025】
チューブ状の保護部材14は、ゴムまたはシリコン、ナイロン樹脂等の可撓性で湾曲可能な材料で形成される。保護部材14の装着位置は、ファイバ被覆2の先端に保護部材14により覆われない露出部が生じるように、わずかな距離(例えば、0.5mm〜2.0mm程度)を残して装着される。また、保護部材14は、アレイ基板5の後端からある程度の突き出し量(例えば、3mm〜5mm程度が望ましい)を有する長さで形成される。また、保護部材14は、アレイ基板5の台座部5bに設けた段部5dの肩に、先端を突き当てることで取付の位置決めを行なうことができる。
【0026】
保護部材14は、ファイバ被覆2をアレイ基板5に接着する第2の接着剤12とは異なる接着剤を、保護部材14とファイバ被覆2との間隙部の一部あるいは全部を満たすように注入して、光ファイバ1に接着一体化される。また、保護部材14は、単心の光ファイバ1のそれぞれ個別に装着されるように構成してもよく、また、複数本の光ファイバ1を扁平状の保護部材14で一括して装着する構成であってもよい。
【0027】
図2の構成においても、図1の場合と同様に、V溝7で位置決めされる裸ファイバ部3aを第1の接着剤11で接着固定し、ファイバ被覆2の先端部分を第2の接着剤12で台座部5b上に接着固定し、台座部5b上に浮いている裸ファイバ部3bを第3の接着剤13で接着固定する。第1の接着剤11は、硬化後のヤング率が500MPa以上で比較的硬く、硬化前の粘度が10Pa・s以下の比較的小さい接着樹脂が用いられる。第2の接着剤12は、硬化後のヤング率が500MPa以上で第1の接着剤11と同様に比較的硬いが、硬化前の粘度が10Pa・sを越える第1の接着剤11より比較的大きい接着樹脂が用いられる。また、第3の接着剤13は、ヤング率が500MPa未満で第1の接着剤11より比較的軟らかい接着樹脂が用いられる。
【0028】
アレイ基板5にファイバ被覆2を接着固定する第2の接着剤12は、保護部材14の先端から突き出ているファイバ被覆2の一部とアレイ基板5上に載置されている保護部材14の一部を覆うように塗布される。これにより、図1の場合と同様に、光ファイバ1の長手方向における引張荷重が裸ファイバ部3aに直接及ぶのを緩和する。
【0029】
保護部材14は、アレイ基板5の後部エッジを跨ぐように位置して、光ファイバ1が直接接触するのを緩和するクッションとなる。また、図1(C)のように、アレイ基板5の後部エッジを滑らかな面で加工しなくても、光ファイバ1がエッジによる損傷を受けたり、また、光ファイバアレイ4の下方に屈曲されるのを緩和し、断線や伝送損失が増加するのを低減することができる。
【0030】
図3は、第3の実施の形態を示す図である。この第3の実施の形態では、光ファイバのファイバ被覆の先端部分に、保護部材を成形により設ける。図3(A)は、保護部材の一部が裸ファイバに被さるように成型する例を示し、図3(B)は、保護部材がファイバ被覆の先端をわずかに残して成形する例を示す。図中、15は保護部材を示し、他の符号は、図1と同じ符号を用いることにより説明を省略する。
【0031】
光ファイバアレイ4の形状自体は、図1で説明したのとほぼ同様で、アレイ基板5と押え部材6とからなり、アレイ基板5の前部はファイバ整列部5a、後部は台座部5bで形成されている。ファイバ整列部5aには、ファイバ被覆2を除去した裸ファイバ部3aを整列して位置決めするV溝7が設けられる。裸ファイバ部3aは、V溝7に押え部材6により押えて位置決めされる。
【0032】
図3(A)の例では、光ファイバ1のファイバ被覆2の端部分と裸ファイバ3の一部を覆うように、保護部材15を成形により設ける。保護部材15は、アレイ基板5の後部エッジを跨ぐ部分に設けられ、光ファイバ1がアレイ基板5の後部エッジに直接接触するのを緩和する。
【0033】
図3(B)の例では、光ファイバ1のファイバ被覆2の端部分外周に、被覆先端がわずかに露出する(例えば、0.5mm〜2mm程度)ように、保護部材15を成形により設ける。保護部材15は、アレイ基板5の後部エッジを跨ぐ部分に設けられ、光ファイバ1がアレイ基板5の後部エッジに直接接触するのを緩和する。
【0034】
保護部材15は、ゴムまたはシリコン、ナイロン樹脂等の可撓性の湾曲可能な材料で形成される。また、ファイバ被覆2との密着性がよく破断伸びが大きいものが望ましい。保護部材15は、アレイ基板5の後端からある程度の突き出し量(例えば、3mm〜5mm程度が望ましい)を有するように形成される。この突き出し部分15aは、テーパー状に成形して曲げに対する応力を緩和する。保護部材15は、アレイ基板5の台座部5bに設けた段部5dの肩に、先端を突き当てることで取付の位置決めを行なうことができる。
【0035】
図3の構成においても、図1の場合と同様に、V溝7で位置決めされる裸ファイバ部3aを第1の接着剤11で接着固定し、ファイバ被覆2の先端部分を第2の接着剤12で台座部5b上に接着固定し、台座部5b上に浮いている裸ファイバ部3bを第3の接着剤13で接着固定する。第1の接着剤11は、硬化後のヤング率が500MPa以上で比較的硬く、硬化前の粘度が10Pa・s以下の比較的小さい接着樹脂が用いられる。第2の接着剤12は、硬化後のヤング率が500MPa以上で第1の接着剤11と同様に比較的硬いが、硬化前の粘度が10Pa・sを越える第1の接着剤11より比較的大きい接着樹脂が用いられる。また、第3の接着剤13は、ヤング率が500MPa未満で第1の接着剤11より比較的軟らかい接着樹脂が用いられる。
【0036】
アレイ基板5にファイバ被覆2を接着固定する第2の接着剤12は、図3(A)においては、アレイ基板5上に載置されている保護部材15を覆うように塗布される。また、図3(B)においては、保護部材15の先端から露出し突き出ているファイバ被覆2の一部と、アレイ基板5上に載置されている保護部材15の一部を覆うように塗布される。これにより、図1の場合と同様に、光ファイバ1の長手方向における引張荷重が裸ファイバ部3aに直接及ぶのを緩和する。
【0037】
保護部材15は、アレイ基板5の後部エッジを跨ぐように位置して、光ファイバ1が直接接触するのを緩和するクッションとなる。また、図1(C)のように、アレイ基板5の後部エッジを滑らかな面で加工しなくても、光ファイバ1が後部エッジによる損傷を受けたり、また、光ファイバアレイ4の下方に屈曲されるのを緩和し、断線や伝送損失が増加するのを低減することができる。
【0038】
なお、図2および図3の構成においても、図1(B)で示した、裸ファイバ3の部分が、先端側に異種の光ファイバを接続し融着接続部3cを有する構成を用いることができる。さらに、図1(C)と同様に、アレイ基板5の後部エッジをテーパー状または円弧状の滑らかな面で形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、光ファイバの長手方向の引張荷重に対して、V溝部分での接着固定と被覆部分での接着で、いずれの部分も応力が集中することなく、十分な耐力を持たせることができる。また、中間のアレイ基板上に浮いた状態にある裸ファイバ部分に対しても、軟質の接着剤による保護固定で温度変化による伝送損失の増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明する図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を説明する図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を説明する図である。
【図4】従来の光ファイバアレイを説明する図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2…ファイバ被覆、3…裸ファイバ、4…光ファイバアレイ、5…アレイ基板、6…押え部材、7…V溝、11…第1の接着剤、12…第2の接着剤、13…第3の接着剤、14,15保護部材。

Claims (7)

  1. 前部にV溝を設けたアレイ基板に単心または多心の光ファイバを載置し、前記V溝に被覆を除去した裸ファイバを入れて押え部材で押えて接着固定してなる光ファイバアレイであって、前記V溝内で前部の裸ファイバ部を硬化後のヤング率が500MPa以上で硬化前の粘度10Pa・s以下の第1の接着剤で固定し、前記アレイ基板の後端部で前記光ファイバの被覆部を硬化後のヤング率が500MPa以上で硬化前の粘度が前記第1の接着剤より大きい第2の接着剤で固定し、前記V溝後端と前記被覆部との間の被覆を除去した裸ファイバ部を覆って前記第1の接着剤より硬化後のヤング率が小さい第3の接着剤で固定したことを特徴とする光ファイバアレイ。
  2. 前記アレイ基板の後部エッジを跨ぐ前記光ファイバの被覆部に、可撓性を有する保護部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバアレイ。
  3. 前記保護部材は、予め形成され後に光ファイバに装着して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバアレイ。
  4. 前記保護部材は、光ファイバのファイバ被覆上に成形型により成形して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバアレイ。
  5. 前記保護部材の後部側はテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバアレイ。
  6. 前記光ファイバのファイバ被覆端部が前記保護部材よりわずかに露出していることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の光ファイバアレイ。
  7. 前記アレイ基板の後部に前記保護部材が載置される段部が形成されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の光ファイバアレイ。
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